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Chiara, C. J.*; Weisshaar, D.*; Janssens, R. V. F.*; 角田 佑介*; 大塚 孝治*; Harker, J. L.*; Walters, W. B.*; Recchia, F.*; Albers, M.*; Alcorta, M.*; et al.
Physical Review C, 91(4), p.044309_1 - 044309_10, 2015/04
被引用回数:40 パーセンタイル:90.62(Physics, Nuclear)アルゴンヌ国立研究所にて中性子過剰核Niを
Znの多核子移行反応によって生成し、
線検出器GRETINAを用いて
線分光を行った。その結果、
,
準位を初めて観測した。これらの準位は小さな模型空間を採用した殻模型計算では再現されないため、陽子の
軌道からの励起を伴った大きな変形状態であると考えられる。本論文の理論グループが2014年に発表した大規模殻模型計算によって
Niの励起状態を解析した結果、これらの状態は大きなプロレート変形を持つ状態とよく対応することがわかった。この結果は、中性子過剰ニッケル同位体における変形共存が
Ni以外にも存在することを実証するとともに、中性子過剰核における大規模殻模型計算の予言能力を確かめるものである。
吉田 麻衣子; Kaye, S.*; Rice, J.*; Solomon, W.*; Tala, T.*; Bell, R. E.*; Burrell, K. H.*; Ferreira, J.*; 鎌田 裕; McDonald, D. C.*; et al.
Nuclear Fusion, 52(12), p.123005_1 - 123005_11, 2012/11
被引用回数:20 パーセンタイル:61.94(Physics, Fluids & Plasmas)プラズマ回転分布は、プラズマの安定性,閉じ込め改善,不純物輸送に重要な役割をしている。よって、運動量輸送係数の性質を理解することは、将来の装置におけるプラズマ回転やプラズマ性能を予測するうえで必須である。本研究では、さまざまな磁場配位を持つトカマク装置で取得した運動量輸送に関するデータベースを構築し、幅広いプラズマパラメータ領域における運動量輸送の特性を評価した。その結果、共通してどの装置でも運動量輸送係数が熱輸送係数と相関することと、運動量の対流速度と拡散係数が相関することが、プラズマ半径r/a=0.3-0.7の領域において観測されていることがわかった。また、運動量輸送係数と熱輸送係数の比の無次元量パラメータの関係について導き、輸送係数の比のスケーリングを初めて構築した。これらの結果は、将来の装置における運動量輸送係数の予測やモデリングの構築のために有効なデータである。
Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; Akiba, Y.*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; Aoki, K.*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.
Physical Review D, 84(1), p.012006_1 - 012006_18, 2011/07
被引用回数:33 パーセンタイル:75.18(Astronomy & Astrophysics)重心エネルギー200GeVでの縦偏極陽子陽子衝突からのジェット生成のイベント構造と二重非対称()について報告する。光子と荷電粒子がPHENIX実験で測定され、イベント構造がPHYTIAイベント生成コードの結果と比較された。再構成されたジェットの生成率は2次までの摂動QCDの計算で十分再現される。測定された
は、一番低い横運動量で-0.0014
0.0037、一番高い横運動量で-0.0181
0.0282であった。この
の結果を幾つかの
の分布を仮定した理論予想と比較する。
Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; 秋葉 康之*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; 青木 和也*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.
Physical Review C, 83(6), p.064903_1 - 064903_29, 2011/06
被引用回数:193 パーセンタイル:99.41(Physics, Nuclear)200GeVと62.4GeVでの陽子陽子の中心衝突からのの横運動量分布及び収量をRHICのPHENIX実験によって測定した。それぞれエネルギーでの逆スロープパラメーター、平均横運動量及び単位rapidityあたりの収量を求め、異なるエネルギーでの他の測定結果と比較する。また
や
スケーリングのようなスケーリングについて示して陽子陽子衝突における粒子生成メカニズムについて議論する。さらに測定したスペクトルを二次の摂動QCDの計算と比較する。
Gade, A.*; Basin, D.*; Brown, B. A.*; Campbell, C. M.*; Cook, J. M.*; Ettenauer, S.*; Glasmacher, T.*; Kemper, K. W.*; McDaniel, S.*; Obertelli, A.*; et al.
Physical Review C, 83(4), p.044305_1 - 044305_5, 2011/04
被引用回数:22 パーセンタイル:74.39(Physics, Nuclear)ミシガン州立大学超伝導サイクロトロン研究所にて、Si核のフラグメンテーション反応から生成された中性子過剰核
Mgと
Naの励起状態を
線分光によって観測した。
Mgに関しては、670keVまでの3本の
線を観測し、中性子分離エネルギーが少なくとも670keV以上あることがわかった。また、
Naについては、429keVと688keVの2本の
線から、429keVと1117keVに励起状態があることがわかった。
Naの励起状態をモンテカルロ殻模型によって調べた結果、実験で見つかったエネルギー準位は、それぞれ5/2
及び7/2
に対応すると考えられる。モンテカルロ殻模型によると、
Na核は非常に大きく変形した、いわゆる「逆転の島」に属する核であり、5/2
、7/2
は基底状態から始まる回転バンドであると解釈される。これらの準位に対する実験値と理論値の良い一致から、その描像が成り立つことが示された。
Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; 秋葉 康之*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; 青木 和也*; Aphecetche, L.*; Aramaki, Y.*; et al.
Physical Review C, 83(4), p.044912_1 - 044912_16, 2011/04
被引用回数:10 パーセンタイル:54.53(Physics, Nuclear)重いフレーバーのメソンの崩壊からの電子の測定は、このメソンの収量が金金衝突では陽子陽子に比べて抑制されていることを示している。われわれはこの研究をさらに進めて二つの粒子の相関、つまり重いフレーバーメソンの崩壊からの電子と、もう一つの重いフレーバーメソンあるいはジェットの破片からの荷電ハドロン、の相関を調べた。この測定は重いクォークとクォークグルオン物質の相互作用についてのより詳しい情報を与えるものである。われわれは特に金金衝突では陽子陽子に比べて反対側のジェットの形と収量が変化していることを見いだした。
Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; Akiba, Y.*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; Aoki, K.*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.
Physical Review D, 83(5), p.052004_1 - 052004_26, 2011/03
被引用回数:181 パーセンタイル:98.32(Astronomy & Astrophysics)RHIC-PHENIX実験で重心エネルギー200GeVの陽子陽子衝突からの,
,
と
中間子生成の微分断面積を測定した。これらハドロンの横運動量分布のスペクトルの形はたった二つのパラメーター、
、のTsallis分布関数でよく記述できる。これらのパラメーターはそれぞれ高い横運動量と低い横運動量の領域のスペクトルを決めている。これらの分布をフィットして得られた積分された不変断面積はこれまで測定されたデータ及び統計モデルの予言と一致している。
Fallon, P.*; Rodriguez-Vieitez, E.*; Macchiavelli, A. O.*; Gade, A.*; Tostevin, J. A.*; Adrich, P.*; Bazin, D.*; Bowen, M.*; Campbell, C. M.*; Clark, R. M.*; et al.
Physical Review C, 81(4), p.041302_1 - 041302_5, 2010/04
被引用回数:42 パーセンタイル:88.34(Physics, Nuclear)ミシガン州立大学の超伝導サイクロトロン研究所にて、不安定核MgビームをBe標的に当てることによって
Neが生成される断面積を測定し、その脱励起
線を測定した。
Neの4
と見られる状態を初めて観測するとともに、その断面積から、
Neの核構造の情報を引き出した。この領域で標準的な核構造計算である、SDPF-M相互作用を用いたモンテカルロ殻模型計算による分光学的因子をグラウバー模型に代入して包括的断面積を計算したところ、実験値を過大評価した。核構造の観点からその原因について考察したところ、
Ne核では従来考えられてきたよりも4粒子4空孔励起の侵入者配位が多く、それによって
Neと
Mgの中性子部分の波動関数との重なりが小さいためであると結論づけた。この増大した4粒子4空孔励起のアイデアは、フッ素同位体において中性子ドリップ線が著しく延びる現象も説明することができる。
Jacquinot, J.*; Albajar, F.*; Beaumont, B.*; Becoulet, A.*; Bonicelli, T.*; Bora, D.*; Campbell, D.*; Chakraborty, A.*; Darbos, C.*; Decamps, H.*; et al.
Fusion Engineering and Design, 84(2-6), p.125 - 130, 2009/06
被引用回数:24 パーセンタイル:81.06(Nuclear Science & Technology)ITER用電子サイクロトロン波(EC),イオンサイクロトロン波(IC),中性ビーム(NB)、そして低域混成波(LH)について、その物理と工学の両面の進展を2007/2008年にレビューした。全体仕様の変更はないものの、以下のような設計変更があった。第一に、DTフェーズの前に全パワーである73MW入射をルーティンに入射可能となるように調整すべきこと。第二に、NBを水素フェーズにもフルパワー入射が可能となるように対向壁を用意する、IC用によりロバスト名アンテナ2式を用意する、またECには2MW容量の伝送系を用意して、増力を容易にする。さらにRF源と計測及び加熱用ポートプラグの試験施設となる付属建屋を用意する。第三に、LHのようにITERの長パルス運転時に適した電流駆動システムを開発するための計画の必要性が認識された。
Ettenauer, S.*; Zwahlen, H.*; Adrich, P.*; Bazin, D.*; Campbell, C. M.*; Cook, J. M.*; Davies, A. D.*; Dinca, D.-C.*; Gade, A.*; Glasmacher, T.*; et al.
Physical Review C, 78(1), p.017302_1 - 017302_4, 2008/07
被引用回数:14 パーセンタイル:63.86(Physics, Nuclear)ミシガン州立大学国立超伝導サイクロトロン研究所にて、中性子過剰核Naの中間エネルギークーロン励起実験が行われ、基底状態からのB(E2)が初めて測定された。この実験で
線が1本観測され、
fm
が得られた。この原子核は、以前発表者らの殻模型計算によって中性子数20の魔法数が消滅する核であるとされており、大きなB(E2)値が予言されていた。この実験で大きなB(E2)値が得られたことから、発表者らの描像が妥当であることが確かめられた。一方、殻模型計算では基底状態から
へ励起するB(E2)値も大きく、この実験で見えることが期待されたが、見つからなかった。その原因については今後の実験及び理論の研究が待たれている。
Terry, J. R.*; Brown, B. A.*; Campbell, C. M.*; Cook, J. M.*; Davies, A. D.*; Dinca, D.-C.*; Gade, A.*; Glasmacher, T.*; Hansen, P. G.*; Sherrill, B. M.*; et al.
Physical Review C, 77(1), p.014316_1 - 014316_12, 2008/01
被引用回数:79 パーセンタイル:94.95(Physics, Nuclear)ミシガン州立大学サイクロトロンにて、中性子過剰核Mgビームからの一粒子ノックアウト反応の断面積を測定した。その結果、
Mgからのノックアウト反応により
Mgの状態が多数観測され、負パリティ状態と考えられている状態を直接生成する断面積が大きいことがわかった。このことは、
Mgの基底状態の波動関数に負パリティを持つpf軌道に中性子が励起した状態が相当含まれていないと説明されないことを意味し、モンテカルロ殻模型などが予言する2粒子2空孔励起の描像を強く支持するものである。さらに、この実験結果からスペクトロスコピック因子を引き出し、原子力機構でなされたモンテカルロ殻模型計算と比較したところ、両者の良い一致が得られた。すなわち、この「逆転の島」領域における殻模型の妥当性が示された。
Gade, A.*; Adrich, P.*; Bazin, D.*; Bowen, M. D.*; Brown, B. A.*; Campbell, C. M.*; Cook, J. M.*; Ettenauer, S.*; Glasmacher, T.*; Kemper, K. W.*; et al.
Physical Review Letters, 99(7), p.072502_1 - 072502_4, 2007/08
被引用回数:78 パーセンタイル:90.10(Physics, Multidisciplinary)中性子数20付近の中性子過剰核では魔法数が消滅することが知られており、その領域の大きさは15年ほど前に「逆転の島」として予言された。「逆転の島」が生じるメカニズムについては諸説あったが、われわれの提唱する、殻進化による殻ギャップの狭まりという概念が有力な候補の一つである。そのメカニズムの是非を分ける一つの実験的手段として、もともと提唱された逆転の島領域を超え、より中性子過剰核でも魔法数が消滅するかどうかを調べるのが有力な方法である。この論文は、ミシガン州立大学国立超伝導サイクロトロン研究所で、Siからの2陽子ノックアウト反応により、
Mgの励起状態を初めて観測した結果を報告したものである。
線分光のデータから、この核の第一励起状態は660keVであることが初めてわかり、機構で計算されたモンテカルロ殻模型計算の予言値に近いことがわかった。また、反応断面積の解析から、魔法数が消滅する配位が基底状態の約半分を占めることがわかり、これも計算の予言と一致した。この計算だけが正しく実験値を予言したものであり、中性子過剰核における殻進化という概念を支持することとなった。
Medley, S. S.*; Andre, R.*; Bell, R. E.*; Darrow, D. S.*; Fredrickson, E. D.*; LeBlanc, B. P.*; Levinton, F. M.*; Menard, J. E.*; Stutman, D.*; Roquemore, A. L.*; et al.
Proceedings of 21st IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2006) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/03
プリンストンプラズマ物理学研究所の球状トカマク実験装置(NSTX)における高速イオン駆動不安定性とこれによる高速イオンの輸送に関する研究である。最近、モーショナルシュタルク効果電流分布計測器(MSE)とシンチレータ高速損失イオンプローブ(sFLIP)が設置され、高速イオンの輸送の理解が進んだ。中心部の高速イオンの輸送に伴い、ビーム電流駆動分布が変化していることが観測された。また、特定の Hモード放電では、sFLIPと中性粒子束計測器による計測からNB入射エネルギー近辺の非捕捉イオンの損失を観測した。このような実験結果をTRANSP輸送解析コードによる解析結果とともに報告する。
Terry, J. R.*; Basin, D.*; Brown, B. A.*; Campbell, C. M.*; Church, J. A.*; Cook, J. M.*; Davies, A. D.*; Dinca, D.-C.*; Enders, J.*; Gade, A.*; et al.
Physics Letters B, 640(3), p.86 - 90, 2006/09
被引用回数:60 パーセンタイル:92.88(Astronomy & Astrophysics)アメリカ・ミシガン州立大学にある超伝導サイクロトロンを用いて生成された、中性子過剰核Neの一中性子ノックアウト反応により、
Neの低励起状態を探索した。その結果、885keVの765keVの二つの励起状態が見つかった。中性子数20の魔法数が良いと仮定したsd殻模型計算では、この原子核では中性子分離エネルギーまでに一つしか励起状態がないとされるため、少なくともこれらのうち一つは魔法数を規定する20の殻ギャップを超えて中性子が励起した状態と結論づけられる。原子力機構で行ったモンテカルロ殻模型計算によると、中性子数20の殻ギャップがNe同位体ではかなり縮まるため、1粒子1空孔励起した配位が主である負パリティ状態が1MeV以下の低い励起エネルギーに出現することが予言されている。この実験結果はまさにそのような状態が存在することを示したものであり、Neにおける殻ギャップについて大きな知見を与えた。
嶋田 道也; Campbell, D.*; Stambaugh, R.*; Polevoi, A. R.*; Mukhovatov, V.*; 朝倉 伸幸; Costley, A. E.*; Donn, A. J. H.*; Doyle, E. J.*; Federici, G.*; et al.
Proceedings of 20th IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2004) (CD-ROM), 8 Pages, 2004/11
この論文では、物理基盤の最近の進展によって、ITERの性能予測がどのように影響されるかを要約する。これまで懸案であった課題についての進展、及びハイブリッド及び定常運転シナリオが新たに開発されたことによってITERの目標達成はより確実となった。安全係数が4付近において電流分布を調整することにより、標準のHモードよりも閉じ込めを改善し、壁無し条件でのベータ限界にまでベータを上昇させることが可能であることが実験で明らかになった。この結果をITERに適用すると、12MA程度の低いプラズマ電流で、ELMが小さく、Qが10以上で1000秒以上の長パルス運転が可能である。電流減衰時間及びハロー電流に関する指針を実験データベースから導出してディスラプションの解析を行った。保守的な仮定を用いても真空容器内機器の電磁力は設計目標を下回り、ITERの設計がディスラプションに伴う力に対して十分な耐性を持つことを明らかにした。
Saibene, G.*; 波多江 仰紀; Campbell, D. J.*; Cordey, J. G.*; la Luna, E. de.*; Giroud, C.*; Guenther, K.*; 鎌田 裕; Kempenaars, M. A. H.*; Loarte, A.*; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 46(5A), p.A195 - A205, 2004/05
被引用回数:11 パーセンタイル:33.90(Physics, Fluids & Plasmas)ITERにおけるHモードの周辺ペデスタル構造と周辺局在化モード(ELM)挙動の予測と制御手法の確立を目的とし、大型トカマク装置(JT-60及びJET(欧州))間の比較実験を初めて実施した。本論文は、その初期的な報告である。プラズマ断面形状、及びペデスタル部の輸送と安定性を支配する無次元量(ベータ値,規格化ラーマ半径,規格化衝突周波数)を一致させ、ペデスタル構造を比較した。ペデスタル部の幅に関しては、両装置でほぼ一致したが、周辺圧力及びその空間勾配は、JETがJT-60の約1.5倍であった。プラズマのアスペクト比が小さなJET装置での安定性が高い可能性がある。
Loarte, A.*; Saibene, G.*; Sartori, R.*; Campbell, D.*; Becoulet, M.*; Horton, L.*; Eich, T.*; Herrmann, A.*; Matthews, G.*; 朝倉 伸幸; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 45(9), p.1549 - 1569, 2003/10
被引用回数:483 パーセンタイル:99.68(Physics, Fluids & Plasmas)Type I ELMによる熱流束はダイバータの損耗に大きく影響し、ITERの設計における大きな研究課題である。JET, DIII-D, ASDEX-U, JT-60Uから得られたType I ELM発生時の蓄積エネルギー,周辺ペデスタル部の温度,密度の変化のデータベースをもとに、ELM熱流(エネルギー損失量)のスケーリングを考察し結果をまとめた。(1)ELMによるエネルギー損失は、ペデスタルの衝突率の増加,磁場シアにより減少する。また粒子損失は、おもにELMにより影響される領域の幅に比例し増減する。(2)JETとDIII-Dにおいて、ELM発生時、ペデスタルでの温度の減少がない対流輸送的な小さなELM熱流が観測された。(3)ELM熱流束のダイバータへの照射時間は、ELM発生時間に依存せず、境界層でのイオン輸送時間に比例する。さらに、ELM熱流と粒子流のITERにおける予想について議論を行った。
藤田 隆明; Aniel, T.*; Barbato, E.*; Behn, R.*; Bell, R. E.*; Field, A. R.*; 福田 武司*; Gohil, P.*; 居田 克巳*; Imbeaux, F.*; et al.
Europhysics Conference Abstracts, 27A, 4 Pages, 2003/00
温度分布等に基づいて、内部輸送障壁の有無,強弱を定量的に判定する条件を決定することを目的として、国際内部輸送障壁データベースを用いた解析を行った。プラズマ大半径と温度勾配の特性長の比とイオンのラーマー半径と温度勾配の特性長の比の二つの量に着目した。特に後者はJETトカマクにおいてさまざまな放電条件に対して同一の基準値との大小で内部輸送障壁の有無が判定できると報告されており、その基準値がほかの装置でも成り立つかどうかが問題とされている。世界の9つのトカマクと2つのヘリカル装置からの分布データを収集して解析した結果、基準値は装置間でかなりばらつきがあり、電子系の内部輸送障壁の場合、最大で10倍の違いがあることがわかった。むしろプラズマ大半径と温度勾配の特性長の比の方がばらつきが小さく(最大で3倍程度)、イオンのラーマー半径を用いることの利点は見いだせなかった。イオン系の内部輸送障壁についても同様の結果であった。これらの結果は、内部輸送障壁の判定においてはイオンのラーマー半径以外の物理量も含めるべきであることを示している。
及川 聡洋; Polevoi, A. R.*; Bonoli, P. T.*; Campbell, D. J.*; Henderson, M.*
no journal, ,
ITERにおける中性粒子ビーム(NB),電子サイクロトロン波(EC),低域混成波(LH)による加熱電流駆動を評価するためにこれまで整備してきた物理モデル,コードと、Q=10誘導運転と定常運転の参照シナリオにおける加熱電流駆動性能を報告する。NBコードはJAEAで開発されたもので、モンテカルロ法を用い、高速中性粒子の電離モデルとして最新の原子データを取り入れた鈴木モデルを採用した。ECコードもJAEAで開発された光線追跡と擬線形フォッカープランクを元にしたコードである。LHコードはMITとの協力で導入したもので、1次元フォッカープランクに衝突オペレータに2次元効果を取り入れており2次元コードと良い一致を示す。昨年NBと入射ポートの設計の見直しによりNB入射角の可動範囲が2001年工学設計よりも狭まったことにより、NB電流駆動分布は小半径で0.05程度内寄りになった。LHは近接条件のために磁場に平行方向の屈折率として2程度と比較的高い値を選ばざるを得ず、定常運転参照シナリオでは水平ポートから入射可能な20MWのパワーでLH電流駆動は0.83MA程度である。
及川 聡洋; Polevoi, A. R.*; Bonoli, P. T.*; Campbell, D. J.*; Henderson, M.*; 濱松 清隆; 谷 啓二*
no journal, ,
ITERにおける中性粒子ビーム(NB),電子サイクロトロン波(EC),低域混成波(LH)による加熱電流駆動を評価するためにこれまで整備してきた物理モデル,コードと、Q=10誘導運転と定常運転の参照シナリオにおける加熱電流駆動性能を報告する。NBコードはJAEAで開発されたもので、モンテカルロ法を用い、高速中性粒子の電離モデルとして最新の原子データを取り入れた鈴木モデルを採用した。ECコードもJAEAで開発された光線追跡と擬線形フォッカープランクを元にしたコードである。LHコードはMITとの協力で導入したもので、1次元フォッカープランクに衝突オペレータに2次元効果を取り入れており2次元コードと良い一致を示す。昨年NBと入射ポートの設計の見直しによりNB入射角の可動範囲が2001年工学設計よりも狭まったことにより、NB電流駆動分布は小半径で0.05程度内寄りになった。LHは近接条件のために磁場に平行方向の屈折率として2程度と比較的高い値を選ばざるを得ず、定常運転参照シナリオでは水平ポートから入射可能な20MWのパワーでLH電流駆動は0.83MA程度である。