Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
浅野 典一; 西村 嵐; 高部 湧吾; 荒木 大輔; 箭内 智博; 海老沢 博幸; 小笠原 靖史; 大戸 勤; 大塚 薫; 大塚 紀彰; et al.
JAEA-Technology 2021-045, 137 Pages, 2022/06
令和元年9月9日の台風15号の強風により、JMTR(材料試験炉)にある二次冷却系統冷却塔の倒壊事象が発生した。これを受け、材料試験炉部内にUCL系統冷却塔更新検討ワーキンググループを設置し、JMTR内にある二次冷却系統冷却塔と同種の木造の冷却塔であるUCL(Utility Cooling Loop)系統冷却塔の健全性調査を行うとともに、UCL系統冷却塔の構造材料である木材の交換・補修計画及び工事の実施、使用計画、既設UCL系統冷却塔に代わる冷却設備の更新の検討を進めた。その検討の結果、既設UCL系統冷却塔については、木材の腐朽による倒壊のリスクを低減するため、廃止措置後も性能維持施設として管理する空気系統を構成する冷却設備として、新規設置することとした。新規設置に伴い、新たな冷却設備を設計する上での方針と廃止措置計画の認可に必要な設計及びその評価を行い、廃止措置計画認可申請書に反映した。本報告書は、これらの新規空気系統用冷却設備の方針及び設計の評価結果をまとめたものである。
尾上 龍次; 海老沢 博幸; 深作 秋富; 楠 剛
JAEA-Review 2010-059, 19 Pages, 2010/12
JMTRは、軽水減速・冷却のタンク型原子炉である。1968年3月に初臨界を達成した。JMTRの改修作業は、2007年度初頭から2010年に予定されている。2007年度当初に、JMTR建屋のコンクリート構造物,一次冷却系統のタンク類,熱交換器、等について、健全性を確認するために、高経年化設備について調査を行った。本報では、一次冷却系統の熱交換器及びタンク類の高経年化調査について述べる。一次冷却系統に供えられた3基の熱交換器について、渦流探傷試験,内視鏡を用いた外観検査,浸透探傷試験,胴部の減肉検査を行い、健全性を確認した。一次冷却系統のタンク類に対しては、外観検査及び溶接線に対する浸透探傷検査を行い、健全性を確認した。一次冷却系統の熱交換器及びタンク類は、長期的な保全計画に基づく適切な点検を行い、JMTRの今後の運転で継続使用する。
根本 浩喜; 海老沢 博幸; 小笠原 靖史; 越後谷 進一
JAEA-Review 2010-018, 32 Pages, 2010/07
2007年度から開始したJMTR原子炉施設の改修工事に先立ち、JMTR再稼働後も長期的に使用する原子炉施設のうち一次冷却系統の塔槽類(圧力サージタンク,脱気タンク,処理水タンク)について健全性調査を実施した。健全性調査では、目視による外観観察,浸透探傷試験(PT検査)について、それぞれ調査を行い、健全性が十分維持されていることを確認した。圧力サージタンク,脱気タンク,処理水タンクの今後の継続的使用にあたっては、定期的な点検及び補修を計画的に実施することが、圧力サージタンク,脱気タンク,処理水タンクの健全性を維持するうえで重要である。
海老沢 博幸; 飛田 健治; 深作 秋富; 神永 雅紀
JAEA-Review 2009-055, 24 Pages, 2010/02
2011年から再稼働するJMTRで継続して使用する機器や設備の健全性を、機器の更新に先立ち調査した。2007年度当初に、JMTR原子炉建家,排気筒,トレンチ,カナル,フィルターバンクのコンクリート構造物,1次冷却系のタンク類,熱交換器,2次冷却系配管,非常用発電機等の健全性を確認するための経年劣化調査を実施した。その結果に基づき、排気筒やUCL高架水槽基礎部等のひび割れは補修し、2次冷却系配管のライニングは更新した。その他の機器や原子炉建家は、長期保全計画に従った適切な保守により継続的に使用することが確認された。本稿では、JMTR原子炉建家,熱交換器及び非常用発電機の健全性調査結果について示す。
海老沢 博幸; 花川 裕規; 浅野 典一; 楠 秀彦; 箭内 智博; 佐藤 信一; 宮内 優; 大戸 勤; 木村 正; 川俣 貴則; et al.
JAEA-Technology 2009-030, 165 Pages, 2009/07
2007年度から開始するJMTR原子炉施設の改修工事に先立ち、「継続使用する設備・機器」の健全性調査を実施した。調査範囲は、原子炉建家を筆頭に、排気筒,一次冷却系の塔槽類,カナルエキスパンドジョイント,UCL高架水槽,二次系冷却塔及び配管,非常用発電機等、多岐にわたった。その結果、一部補修を要する部分が確認され補修を行ったが、今後の長期保全計画に沿った保守管理を行うことで、十分な安全確保と長期使用に耐えうることが確認された。原子炉更新課は、以上の健全性調査の結果を踏まえて改修工事を進めている。
五来 滋; 塙 善雄; 海老沢 博幸; 大戸 勤; 深作 秋富
UTNL-R-0466, p.1_2_1 - 1_2_8, 2008/03
原子力機構は、平成19年度予算の財務省内示を受け、JMTRを原子力の基盤技術を支える原子炉と位置づけ、平成23年度から再稼働することを目指し、平成19年度から改修に着手することを決定した。そこで、平成19年度から4年間で原子炉機器の更新を実施し、平成23年度から再稼働させるために原子炉機器の更新計画を策定した。更新計画の策定にあたっては、すべての原子炉機器について、これまでの運転実績,消耗の度合い,経年変化の程度について調査し、更新する機器と継続使用する機器に選定した。選定の基本的な考え方として、保守用の交換部品(代替品を含む)の調達ができなくなるものについてはすべて更新することとし、継続使用する機器については、施設定期評価に基づく保全計画に従った保全活動を行い、健全性を確認していく。
波多江 仰紀; 中塚 正大*; 吉田 英次*; 海老沢 克之*; 草間 義紀; 佐藤 和義; 勝沼 淳*; 久保村 浩之*; 信夫 克也*
Fusion Science and Technology, 51(2T), p.58 - 61, 2007/02
被引用回数:6 パーセンタイル:42.92(Nuclear Science & Technology)ITERの周辺トムソン散乱計測装置では、測定領域としてr/a0.9,電子温度0.05
10keV,電子密度5
10
3
10
m
,測定周期10ms,空間分解能5mmの測定性能が要求されている。本研究では、おもに計測用レーザーシステム,ポートプラグ内光学系(集光光学系,レーザー入射光学系)の検討を行った。計測用レーザーシステムには、波長1064nm,エネルギー5J,繰り返し周波数100Hz,パルス幅10nsの性能が要求される。この要求を満たすため、(1)高効率のCr,Nd:YAGセラミックスの使用,高平均出力レーザー増幅器で誘起される熱的影響はJT-60で実証された位相共役鏡で補正することを検討した。位相共役鏡を効果的に動作させるためには、特に単一縦モード性能が重要であり、レーザーダイオード励起のリング共振器型のレーザー発振器の試作を行った。さらに、フラッシュランプ励起方式ではフラッシュランプの寿命が問題となり、寿命の伸長を図るために、6本のフラッシュランプを内蔵した高平均出力レーザー増幅器の試作を行った。ポートプラグ内光学系はITER工学設計活動(EDA)中に初期検討が行われた。この検討では、(a)プラズマから比較的近い位置にレンズが配置されており、放射線による光学特性の劣化が懸念される。(b)真空境界がポートプラグの中央部に位置しており保守が容易でない、などの問題が考えられる。そこで、真空境界はポートプラグの終端部とし、ポート内光学系の最適化を行った。
堤 英明*; 杉野 英治*; 鬼沢 邦雄; 森 和成*; 山田 博幸*; 柴田 勝之; 蛯沢 勝三*
JAEA-Data/Code 2006-004, 167 Pages, 2006/03
機器免震有効性評価コードEBISA(Equipment Base Isolation System Analysis)は、安全上重要な機器を免震構造化した場合の有効性を評価するものであり、次の3つのコード(地震危険度評価コードSHEAT,応答解析コードRESP,損傷確率/損傷頻度評価コード)から構成される。これらのうちRESPコードは、原子力機器を免震構造化した場合の動的応答挙動を計算するためのものである。本報告書は、EBISAコードの概要及びRESPコードの解析機能や入力マニュアル,使用例などをまとめた使用手引きである。
池島 義昭; 石田 卓也*; 土谷 邦彦; 冨田 健司; 海老沢 博幸; 馬籠 博克; 中道 勝*; 北島 敏雄; 河村 弘
JAERI-Tech 2005-005, 37 Pages, 2005/02
JMTRを照射場として、トリチウム増殖材(LiTiO
)微小球充填体を装荷した照射試験体を用いた第1期照射試験(ORIENT-I,JMTRキャプセル名:96M-37J)の終了に伴い、JMTR炉心からの照射済試験体の取出方法の検討及び取出試験を行った。本報告書は、Li
TiO
微小球充填体を装荷した照射済試験体の取出しに備えて行った、トリチウム除去及びトリチウム脱離に関する特性試験及び作業者の内部被ばくに関する試験前評価の結果、並びに、照射済試験体の取出し実績及びそこから得られた知見についてまとめたものである。
堤 英明*; 蛯沢 勝三*; 山田 博幸*; 柴田 勝之; 藤本 滋*
日本材料学会JCOSSAR 2003論文集, p.829 - 836, 2003/11
原研では、原子力関連機器に免震技術を適用する際の有効性を確率論的手法に基づいて評価する手法について研究を実施している。本報では、炉心損傷頻度(CDF)の低減効果を設計目標として、CDFの低減に寄与する安全上重要な機器を選定して免震設計を行い、地震PSA手法を応用してその有効性を評価する手法を提案した。また、本手法及び機器免震化の有効性を検証するために、モデルプラントを想定して、外部電源喪失事象について応答係数法を用いて炉心損傷頻度(CDF)の試評価を行い、重要機器を免震化した場合の非免震プラントに対するCDFの低減効果を算定した。その結果、がい管付き起動変圧器と非常用ディーゼル発電機を免震化した場合に、炉心損傷頻度の低減効果が大きく、免震化によりこれらの機器の加速度応答が非免震機器の1/5に低減されると、1/100程度まで炉心損傷頻度が低減する可能性があることが明らかになった。さらに、非常用ディーゼル発電機について免震設計を行い、地震応答解析によって1/6程度に加速度応答を低減できることを確認した。
山田 博幸; 堤 英明*; 蛯沢 勝三*; 鈴木 雅秀
JAERI-Data/Code 2002-001, 161 Pages, 2002/03
地震ハザード評価コードSHEAT(PC版)は、当初大型計算機用に整備されたSHEAT(Seismic Hazard Evaluation for Assessing the Threat to a facility site)コードの操作性能と汎用性の向上を目的として整備された計算コードである。PC版では、大型計算機で動作していたFORTRANソースコードがWindows上で動作可能であるとともに、大型計算機でのジョブコントロール機能をGUIに置き換えて操作性を向上させた。地震ハザードは、特定サイトでの地震動レベルごとの年あたり超過発生頻度として定義される。評価手順は、まず、対象サイト周辺での将来の地震発生(発生位置,マグニチュード及び発生頻度)を、歴史地震データ,活断層データ及び専門家の技術的判断に基づきモデル化する。次いで、対象サイトにおける確率論的地震ハザード計算では、モデル化した各地震がもたらす対象サイトでの地震動を、地震動距離減衰式とその標準偏差を用いて計算する。さらに、地震動レベル毎の発生頻度をすべての地震について足し合わせることにより当該サイトの地震ハザードを計算する。本報告書は、PC版SHEATコードの使用手引きであり、(1)SHEATコードの概要,(2)サブプログラムの機能と計算モデル,(3)入出力データの説明,(4)サンプル計算の結果,(5)操作マニュアルの各内容を記述している。
森 和成*; 堤 英明*; 山田 博幸; 蛯沢 勝三; 柴田 勝之
JAERI-Tech 2001-037, 85 Pages, 2001/06
免震技術は一般構造物と同様に原子炉機器の耐震設計においても、機器に作用する地震力を低減する有効な手段として期待されている。原研では、1991年より原子力機器の免震化に関する研究に着手し、確率論に基づく機器免震の有効性評価手法及び評価コード(EBISA: Equipment Base Isolation System Analysis)を開発した。さらに、上記評価コードを高度化するために、1996年より機器免震システムの動的挙動を把握するとともに、有効性を検証するための確証試験を実施している。上記有効性評価手法においては、詳細法を用いて機器の現実的応答を求め、機器の応答と損傷限界から損傷頻度を算定し、非免震機器と比較して有効性を評価する。詳細法は、対象サイトにおいて想定される種々の入力地震動に対して、地盤・建屋・機器の非線形挙動やそれらの物性値あるいは振動特性等のばらつきを考慮して機器の現実的応答を求めるものである。したがって、損傷頻度を精度良く評価するためには、地盤・建屋・機器の地震応答解析手法の選定と、解析モデル及びばらつきを含めた解析条件の設定方法が重要である。また一方で、計算の効率化を図るために、地震応答解析において考慮すべきばらつきの要因を絞り込む必要がある。本報告は、機器免震有効性評価手法において地盤・建屋・機器の地震応答解析で用いる解析手法や解析モデルについておもに精度の面から妥当性を検討するとともに、地盤物性や建屋の振動特性等について応答のばらつきに大きな影響を及ぼす要因についてまとめたものである。
堤 英明*; 山田 博幸; 蛯沢 勝三; 柴田 勝之; 藤本 滋*
JAERI-Tech 2001-033, 124 Pages, 2001/06
日本原子力研究所では、1991年より原子力機器の免震技術を導入した場合の有効性評価に関する研究に着手し、機器免震の有効性評価手法及び評価コード(EBISA: Equipment Base Isolation System Analysis)を開発した。さらに、上記評価コードを高度化するために、1996年より機器免震試験システムの動的挙動を把握するとともに、有効性を検証するための確証試験を実施している。有効性確証試験では、特性の異なる2種類の3次元機器免震試験システムを製作し、特性試験によりそれぞれの動的特性と免震効果を検証している。上記試験システムの1台は、免震装置としてボールベアリングと空気ばねを用いたもので、現在大洗研究所敷地内のテストベッドに設置し、自然地震動下で応答を観測しており、いくつかの地震動により顕著な免震効果を確認した。また、ほかの1台は、免震装置として多段積層ゴムとコイルばねを用いたもので、3次元連成振動の影響と免震効果を確認するために種々の周波数特性の地震動による振動台試験を実施した。本報告書は、多段積層ゴム・コイルばねタイプ3次元免震システムの概要、振動特性、振動台試験及び地震応答解析結果についてまとめたものである。
蛯沢 勝三; 山田 博幸; 堤 英明*; 柴田 勝之; 安藤 和博*; 馬場 治; 鈴木 偉之
JAERI-Data/Code 2001-009, 96 Pages, 2001/03
原研では、大洗研究所に高温工学研究炉(HTTR: High Temperature Engineering Test Reactor)を建設するにあたって、地震時の敷地基盤の振動特性を把握するために加速度地震計4台(GL-1.2m,GL.-31m,GL.-95m,Gl-174m(せん断波速度Vs: 1020m/sの地盤))からなる鉛直アレー地震動観測システムを設置し、1987年12月から観測を開始した。観測は、東西(EW),南北(NS)の水平2成分と鉛直(UD)1成分からなるサーボ型加速度計である。2000年3月までに71地震を観測した。これらのデータは、(財)震災予防会のフォーマットで整理している。本報告書は、1987年12月から2000年3月までの鉛直アレー地震動観測システムによって得られた観測地震動をデータベースとしてまとめたものである。観測記録に加えて、敷地内地盤のせん断波速度等の物性値や観測地震動の周波数特性も集録している。
堤 英明*; 山田 博幸; 森 和成*; 蛯沢 勝三; 柴田 勝之
JAERI-Tech 2000-086, 93 Pages, 2001/02
日本原子力研究所では、1991年より原子力機器の免震技術を導入した場合の有効性評価に関する研究に着手し、機器免震の有効性評価手法及び評価コード(EBISA: Equipment Base Isolation System Analysis)を開発した。さらに、上記評価コードを高度化するために、1996年より機器免震試験システムの動的挙動を把握するとともに、有効性を検証するための確証試験を実施している。有効性確証試験では、特性の異なる2種類の3次元機器免震試験システムを製作し、特性試験によりそれぞれの動的特性と免震効果を検証している。上記試験システムの1台は、免震装置としてボールベアリングと空気ばねを用いたもので、現在大洗研究所敷地内のテストベッドに設置し、自然地震動下で応答を観測しており、これまでに、いくつかの地震動により顕著な免震効果を確認した。また、ほかの1つは、免震装置として多段積層ゴムとコイルばねを用いたもので、振動台試験により種々の大規模地震動に対する3次元的連成挙動と免震効果の検証を実施している。本報告書は、ボールベアリング・空気ばねタイプの3次元機器免震試験システムの設計仕様,特性試験及び自然地震動による応答観測から得られた動的特性、それらに基づいて作成した振動モデル及び免震要素の特性のばらつきを考慮した地震解析結果についてまとめたものである。
蛯沢 勝三; 久野 哲也; 柴田 勝之; 阿部 一郎*; 角本 繁*; 亀田 弘行*
地域安全学会梗概集,10, p.133 - 136, 2000/11
原研で進めている「地震情報緊急伝達システム」は、地震計ネットワークからの地震動観測データに基づき、地盤データ及び増幅率関数等を用いて、震源・地震動パラメータ等を迅速に推定するシステムである。一方、ユーザーシステムとして、平常時/緊急時両用機能や情報の時空間・自律分散管理機能を有する京大の「多次元地理情報システム」の連携が可能である。そのため、ユーザは、平常時には時空間管理機能によって地理情報等を日常業務で更新でき、緊急時には最新の地理情報や地震情報を利用可能である。また、自律分散機能に基づくミラーサイトの設定により災害時に強いシステム構築が可能である。
堤 英明*; 山田 博幸; 蛯沢 勝三; 柴田 勝之; 藤本 滋*
土木学会第2回免震・制震コロキウム講演論文集, p.75 - 82, 2000/11
原研では、平成3年度から平成7年度までのPhase I研究において安全上重要な機器に免震技術を導入した場合の有効性評価手法及びコードを開発し、碍管付き起動変圧器について有効性を評価した。平成8年度から平成12年度までのPhase II研究では、機器免震有効性評価コードの高度化を目的として3次元機器免震システムの有効性確証試験を実施している。有効性確証試験では、平成10年度に原子力機器を模擬した特性の異なる「ボールベアリング支承・空気ばねタイプ」及び「多段積層ゴム・コイルばねタイプ」の3次元機器免震試験システムを設計製作し、前者のシステムは、大洗研究所内のテストベッド上に設置し、自然地震動下において地震応答観測を実施中である。既に数回の地震で顕著な免震効果が確認されている。また、後者については、種々の振動特性を有する地震動により振動台試験を実施し、動的挙動と免震効果を検証した。本論文は、「多段積層ゴム・コイルばねタイプ3次元機器免震試験システム」の概要、振動特性、振動台試験及び模擬地震応答解析についてまとめたものである。
堤 英明*; 山田 博幸; 蛯沢 勝三; 柴田 勝之
JAERI-Tech 2000-045, 107 Pages, 2000/07
免震技術は一般構造物と同様に原子炉機器の耐震設計においても、機器に作用する地震力を低減する有効な手段として期待されている。日本原子力研究所では、1991年より原子力機器の免震化に関する研究に着手し、機器免震の地震時における損傷頻度の評価手法及び評価コード(EBISA: Equipment Base Isolation System Analysis)を開発した。さらに、上記評価コードを高度化するために、1996年より機器免震システムの動的挙動を把握するとともに、有効性を検証するための確証試験を実施している。有効性確証試験では、特性の異なる2種類の3次元機器免震試験システムを製作し、それぞれの静的及び動的特性を静加力試験及び自由振動試験等で確認した。それらのうちの1台は、免震装置としてボールペアリング支承と空気ばねを用いたもので、現在大洗研究所内のテストベッドに設置し、自然地震動下で応答を観測しており、これまでに、いくつかの地震動により顕著な免震効果が確認されている。また、ほかの1台は、免震装置として多段積層ゴムとコイルばねを用いたもので、振動台試験により種々の大規模地震動に対する3次元的連成挙動と免震効果を確認した後、テストベッドに設置して地震応答を観測する予定である。本報告書は、多段積層ゴム及びコイルばねを用いた機器免震システムの仕様、静的及び動的特性、それらに基づいて作成した解析モデル、振動台試験の加振実験や加振性能を確認するために実施した予備振動台試験及び地震応答解析についてまとめたものである。
堤 英明*; 山田 博幸; 寺垣 俊男*; 蛯沢 勝三; 柴田 勝之
Seismic Engineering 2000 (PVP-Vol.402-1), p.141 - 146, 2000/00
原研では、1991年より安全上重要な機器に免震技術を導入した場合の有効性評価手法及び評価コードを開発しており、それらの高度化を目的として機器免震システムの有効性確証試験を実施している。確証試験では、原子力機器を模擬した2次元及び3次元機器免震試験システムを設計・製作し、大洗研究所敷地内のテストベッド上に設置して、自然地震動における応答観測を行っている。また、静加力試験と自由振動試験を行い、各試験システムの復元力特性と振動特性を求めた。本論文は、上記2次元及び3次元機器免震試験システムの概要、特性試験結果ならびに1999年3月26日に茨城県日立市で発生した地震動(M5.1,最大加速度86Gal)の地震動に対する応答観測結果についてまとめたものである。
小池 須美男; 尾上 龍次; 海老沢 博幸; 根本 浩喜; 高橋 邦裕; 神永 雅紀
no journal, ,
JMTRの改修・再稼働後も長期に使用する予定の一次冷却系熱交換器及び圧力サージタンク,脱気タンク及び処理水タンクについて、目視検査,過流探傷検査,内視鏡検査,浸透探傷検査等により健全性を調査し、健全性に問題がないことを確認した。今後も定期的に検査を実施することにより健全性を確認していく計画である。