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近藤 恭弘; 平野 耕一郎; 伊藤 崇; 菊澤 信宏; 北村 遼; 森下 卓俊; 小栗 英知; 大越 清紀; 篠崎 信一; 神藤 勝啓; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 1350, p.012077_1 - 012077_7, 2019/12
被引用回数:1 パーセンタイル:52.79J-PARC加速器の要素技術試験に必要な3MeV Hリニアックを高度化した。イオン源にはJ-PARCリニアックと同じものを用い、RFQは、J-PARCリニアックで2014年まで使用した30mA RFQに代わり新たに製作した50mA RFQを設置した。したがって、このシステムはエネルギー3MeV、ビーム電流50mAとなる。このリニアックの本来の目的は、このRFQの試験であるが、J-PARC加速器の運転維持に必要な様々な機器の試験を行うことができる。加速器は既に試運転が終了しており、測定プログラムが開始されつつある。この論文では、この3MeV加速器の現状について報告する。
Chadwick, M. B.*; Capote, R.*; Trkov, A.*; Herman, M. W.*; Brown, D. A.*; Hale, G. M.*; Kahler, A. C.*; Talou, P.*; Plompen, A. J.*; Schillebeeckx, P.*; et al.
Nuclear Data Sheets, 148, p.189 - 213, 2018/02
被引用回数:60 パーセンタイル:98.41(Physics, Nuclear)CIELO国際協力では、原子力施設の臨界性に大きな影響を与える重要核種(U,
U,
Pu,
Fe,
O,
H)の中性子断面積データの精度を改善し、これまで矛盾していると考えられた点を解消することを目的として研究が行われた。多くの研究機関が参加したこのパイロットプロジェクトは、IAEAの支援も受けて、OECD/NEAの評価国際協力ワーキングパーティ(WPEC)のSubgroup 40として組織された。本CIELOプロジェクトは、新たな実験研究や理論研究を行う動機付けとなり、測定データを正確に反映し臨界性の積分テストに優れた新たな一連の評価済みライブラリとして結実した。本報告書は、これまでの研究成果と、本国際協力の次の段階の計画概要をまとめたものである。
Chadwick, M. B.*; Capote, R.*; Trkov, A.*; Kahler, A. C.*; Herman, M. W.*; Brown, D. A.*; Hale, G. M.*; Pigni, M.*; Dunn, M.*; Leal, L.*; et al.
EPJ Web of Conferences, 146, p.02001_1 - 02001_9, 2017/09
被引用回数:6 パーセンタイル:96.25CIELO共同研究では中性子断面積データの改善及びこれまでの評価で見られた断面積の不一致を解決することを目的として、原子力の臨界性に大きな影響を与える5核種(O,
Fe,
U,
Pu)の中性子断面積を評価している。この国際パイロットプロジェクトでは、経済協力開発機構・原子力機関・核データ評価国際協力ワーキングパーティに設置されたサブグループ40の下でIAEAからのサポートを受けて、実験並びに理論的な研究を活発に実施している。これらの研究を通じて測定データを精度よく反映し、さらに臨界性に関する積分テストで良い結果を示す新しい評価済ライブラリを開発している。
近藤 恭弘; 浅野 博之*; 千代 悦司; 平野 耕一郎; 石山 達也; 伊藤 崇; 川根 祐輔; 菊澤 信宏; 明午 伸一郎; 三浦 昭彦; et al.
Proceedings of 28th International Linear Accelerator Conference (LINAC 2016) (Internet), p.298 - 300, 2017/05
J-PARC加速器の要素技術開発に必要な3MeV Hリニアックを構築した。イオン源にはJ-PARCリニアックと同じものを用い、RFQは、J-PARCリニアックで2014年まで使用したものを再利用している。設置作業の後、2016年6月からRFQのコンディショニングを開始した。このRFQは様々な問題を克服し、なんとか安定運転に達していたが、2年間運転できなかったので再度コンディショニングが必要であった。現状定格のデューティーファクタでは運転できてはいないが、短パルスならばビーム運転可能となっている。この論文では、この3MeV加速器のコミッショニングと最初の応用例であるレーザー荷電変換試験の現状について述べる。
堀 利彦*; 篠崎 信一; 佐藤 福克; 溝端 仁志; 福井 佑治*; 二ツ川 健太*
Proceedings of 13th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.429 - 432, 2016/11
本研究会において、324MHzクライストロン電子銃部の変調アノード電位の放電に起因する高圧電源停止頻度を改善した報告を過去3年間行った。放電は25Hz、0.7ms変調パルス以外の充電時間帯に生じており、変調アノードの耐圧劣化が主原因のクライストロン交換数は4本となった。2015年11月以降は、クライストロン印加電圧を従来の23kV低い値での運転を始め、放電回数の増減を継続して調査している。印加電圧を下がったデメリットとして、利用運転時におけるクライストロンパワーのマージンの低下並びに高電流ビーム加速(~50mA)時には印加電圧を再設定し直すことなどが考えられ、各クライストロンの現在の動作点(入出力曲線の肩特性に対するマージンなど)を正確に把握する必要があった。そこで2016年より、クライストロンのカソード電圧、電流から算出されるパービアンス値並びに3種類の加速ビーム幅、ビームローディングの有無に対応したクライストロンゲイン値を測定するためのクライストロン特性用モニタを開発中である。本発表では、パービアンス&ゲインモニタの概要、初号機の試験結果など詳細を報告する。
平野 耕一郎; 浅野 博之; 石山 達也; 伊藤 崇; 大越 清紀; 小栗 英知; 近藤 恭弘; 川根 祐輔; 菊澤 信宏; 佐藤 福克; et al.
Proceedings of 13th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.310 - 313, 2016/11
単位面積当たりの熱負荷を減らすため、67のビーム入射角を有するビームスクレーパをJ-PARCリニアックのRFQとDTLの間のMEBTで使用している。67
ビームスクレーパは粒子数1.47E22個のH
ビームによって照射された。レーザ顕微鏡を用いてスクレーパのビーム照射による損傷部を観察すると、高さ数百
mの突起物が無数にあった。ビームスクレーパの耐電力を調べるため、3MeVリニアックを新たに構築した。2016年末にスクレーパ照射試験を実施する予定である。今回は、J-PARCリニアックのビームスクレーパの現状、及び、ビームスクレーパの照射試験に用いる3MeVリニアックについて報告する。
国枝 賢; 柴田 恵一; 深堀 智生; 河野 俊彦*; Paris, M.*; Hale, G.*
JAEA-Conf 2015-003, p.33 - 38, 2016/03
共鳴領域における核反応断面積・共分散評価手法の進展に関して発表する。線チャンネルの導入や荷電粒子弾性散乱に対するR行列計算コードの拡張について述べると共に、理論的拘束条件を効果的に用いた共鳴解析手法を示す。また、
Beや
O複合核システムに対する計算コード・解析手法の適用例を示し、さらに中重核に対する今後の展望を述べる。
二ツ川 健太*; 小林 鉄也*; 佐藤 文明; 篠崎 信一; 千代 悦司; 平野 耕一郎; Fang, Z.*; 福井 佑治*; 堀 利彦; 道園 真一郎*
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1317 - 1320, 2015/09
J-PARCリニアックでは、RFQ下流のビーム輸送路(MEBT1)に設置されているRFチョッパ空洞で不必要なビームを蹴ることにより、中間パルスと呼ばれる櫛形構造のビームを生成している。蹴り出されたビームは、RFチョッパ空洞の約70cm下流に設置されているスクレーパに導かれる。このスクレーパは、ビーム電流を50mAに増強したとき熱負荷が増大して、利用運転に耐えないことが予想された。そこで、スクレーパ2式をビームライン上に鏡対象に用意して、1式あたりの熱負荷の低減することにした。そのためには、チョッパの位相を180度反転させて各スクレーパにビームを正確に導く必要があった。位相反転はLLRFシステムで実施され、25Hzのマクロパルス毎と1.227MHzの中間パルス毎に変更する方法を用意した。本件は、RFチョッパ空洞の位相反転制御システムを紹介するとともに、ビームを用いた試験結果を報告する。
国枝 賢; 河野 俊彦*; Paris, M.*; Hale, G. M.*; 柴田 恵一; 深堀 智生
Nuclear Data Sheets, 123, p.159 - 164, 2015/01
被引用回数:5 パーセンタイル:38.48(Physics, Nuclear)R行列理論で計算される散乱行列はユニタリであるため、核構造パラメータや断面積の振る舞いに強い物理拘束を与える。本研究では、中性子共鳴領域におけるO断面積を評価することを目的として、複合核
Oに対するR行列理論解析を行った。また、決定論的手法を用いて断面積や角度微分断面積に対する共分散を推定した。既存の評価済データでは一部の測定データのみから推定された大雑把な誤差が与えられている一方、本解析により推定された断面積および共分散は測定データのみならずR行列理論における物理拘束をよく反映した特徴的な値となっている。したがって、測定および理論双方に矛盾の無い現実的な結果を与えていると考えられる。
近藤 恭弘; 森下 卓俊; 山崎 宰春; 堀 利彦; 澤邊 祐希; 千代 悦司; 福田 真平; 長谷川 和男; 平野 耕一郎; 菊澤 信宏; et al.
Physical Review Special Topics; Accelerators and Beams, 17(12), p.120101_1 - 120101_8, 2014/12
被引用回数:6 パーセンタイル:44.4(Physics, Nuclear)J-PARCのビーム電流増強用の新しいRFQ(RFQ III)のビーム試験を行った。まず、RFQ IIIのコンディショニングが行われ、20時間のコンディショニング後に、400kW、デューティーファクター1.5%の非常に安定なRF入力を達成した。次に、加速器トンネルに設置する前にオフラインのビームテストを行った。50mA負水素ビームの透過率、エミッタンス、エネルギー分散を測定し、シミュレーションと比較した。実験結果とシミュレーションは良い一致を示し、RFQ IIIが設計通りの性能を発揮していることが示された。
近藤 恭弘; 森下 卓俊; 山崎 宰春; 堀 利彦; 澤邊 祐希; 高木 昭*
Proceedings of 27th International Linear Accelerator Conference (LINAC 2014) (Internet), p.267 - 269, 2014/12
J-PARCリニアックの運転に必要な新しい324MHz、3MeV H RFQ (RFQ III)のビーム試験を行った。RFQ IIIは、J-PARCの要求を満たすために設計された初めてのRFQである。ピークビーム電流は50mA、パルス幅は500micro-sec、繰り返しは25 Hzである。2014年夏の、加速器トンネルへのインストールに先立って、オフラインでのビーム試験を行った。透過率やエミッタンスといった基本的なビームパラメータの測定を行ないシミュレーションと比較した。透過率のヴェーン間電圧依存は、実験データとシミュレーションの間で良い一致がみられた。縦エミッタンスの測定値は、x 0.29
mm mrad、y 0.35
mm mradに対し、シミュレーションではx 0.27
mm mrad y 0.31
mm mradであり、よく一致した。この論文では、ビーム試験の結果について述べる。
有田 廉*; 中里 智治*; 清水 俊彦*; 山ノ井 航平*; Empizo, M.*; 堀 達広*; 福田 一仁*; 南 佑輝*; 猿倉 信彦*; 圓山 桃子; et al.
Optical Materials, 36(12), p.2012 - 2015, 2014/10
被引用回数:8 パーセンタイル:43.62(Materials Science, Multidisciplinary)EUV励起によるZnO結晶の発光パターンのシングルショットイメージを計測した。EUVビームの集光点にZnOを置いたときの発光パターンのサイズは横5.0m、縦4.7
mであり、これはEUVレーザーのスポットサイズ1
m、発光観測用拡大光学系(シュワルツシルトミラーとレンズ)の分解能4
mよりも大きい。我々はZnOの実効的な発光寿命からエキシトンの拡散長を見積もった。発光寿命は励起密度に依存してエキシトンーエキシトン衝突による消光により短くなっている。我々の結果からは、空間分解能を改善するためにより短寿命のZnOが望ましいことが示唆された。
小栗 英知; 長谷川 和男; 伊藤 崇; 千代 悦司; 平野 耕一郎; 森下 卓俊; 篠崎 信一; 青 寛幸; 大越 清紀; 近藤 恭弘; et al.
Proceedings of 11th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.389 - 393, 2014/10
J-PARCリニアックでは現在、ビームユーザに対する利用運転を行うとともに、リニアック後段の3GeVシンクロトロンにて1MWビームを加速するためのビーム増強計画を進めている。リニアックのビーム増強計画では、加速エネルギー及びビーム電流をそれぞれ増強する。エネルギーについては、181MeVから400MeVに増強するためにACS空洞及びこれを駆動する972MHzクライストロンの開発を行ってきた。これら400MeV機器は平成24年までに量産を終了し、平成25年夏に設置工事を行った。平成26年1月に400MeV加速に成功し、現在、ビーム利用運転に供している。ビーム電流増強では、初段加速部(イオン源及びRFQ)を更新する。イオン源はセシウム添加高周波放電型、RFQは真空特性に優れる真空ロー付け接合タイプ空洞をそれぞれ採用し、平成25年春に製作が完了した。完成後は専用のテストスタンドにて性能確認試験を行っており、平成26年2月にRFQにて目標の50mAビーム加速に成功した。新初段加速部は、平成26年夏にビームラインに設置する予定である。
国枝 賢; 河野 俊彦*; Paris, M.*; Hale, G. M.*; 柴田 恵一; 深堀 智生
NEA/NSC/DOC(2014)13 (Internet), p.33 - 39, 2014/07
核反応断面積の測定値間に食い違いが見られるケースは珍しくない。これは評価済み断面積における誤差の要因となり、最終的には積分計算における不確かさとなって現れる。酸素-16は原子力工学において重要な原子核の一つであるが、中性子弾性散乱や(n,)反応断面積においては、測定値間に系統的な差異がある等の問題が指摘されている。本研究では、R行列理論とよばれる厳密な核反応理論を用いて測定データを解析することにより、中性子共鳴領域における上述の問題を解決した。さらに、推定した断面積に現実的な誤差・共分散データを与えた。会議では本研究成果を報告すると共に、得られた解析値と測定値間の違いについて議論する。
堀 利彦; 佐藤 文明; 篠崎 信一; 千代 悦司; 小栗 英知; 二ツ川 健太*; 福井 佑治*
Proceedings of 10th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1001 - 1003, 2014/06
2012年夏期メンテナンス以降のビーム利用運転において、324MHzクライストロン用直流高圧電源の停止頻度が高くなり、加速器の稼働率を低下させていた。高圧停止時の過渡的な波形データより、アノード短絡現象が電源停止の一次的要因であることがわかった。アノード短絡の際に生じる電磁・輻射ノイズによって、モニタ用のNIMモジュールが誤動作しており、これによって高圧電源は正常動作しているにも関わらず出力を停止していた。NIMモジュール誤動作の有無は短絡時ノイズレベルの大小によって決定されているが、我々はクライストロン高圧・低圧制御盤に実装されているトリガー分配用NIMモジュールの誤動作対策を行うことで、高圧停止頻度の改善を図った。NIM基盤のアースライン強化やフォトカプラーを用いた入出力信号の電気的絶縁などの改造を行った結果、モジュール単体での誤動作回数は大幅に低減された。一方交換したクライストロンの使用状況から、アノード短絡の原因はクライストロン電子銃部のアノードとボディ間の放電であることが判明した。我々はこの放電時のノイズレベルを低減する又は放電回数を低減する方策を現在検討中である。
川村 真人*; 千代 悦司; 堀 利彦; 篠崎 信一; 佐藤 文明; 福井 佑治*; 二ツ川 健太*; 山崎 正義*; 佐川 隆*; 宮嶋 教至*; et al.
Proceedings of 10th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.605 - 607, 2014/06
J-PARCリニアック用クライストロン電源システムについて、過去1年間の運転状況等を報告する。181MeVリニアック運転対応として、2012年9月下旬より2013年5月下旬まで、年末年始の中断や、スケジュール化されたメンテナンス等を除き連続運転を行った。その間、AVR盤内制御線等のノイズ対策不備、アノード変調器内の電極部接触不良等の不具合による運転の中断があり、不具合の考察と対策などを行った。運転と並行して、2012年7月初めまで運転していたアノード変調器のうち、未改修分15台を改修して放電対策を施した。エネルギー増強対応として、震災により中断していた972MHzテストスタンドの再立上げ、HVDCPS#10とACS#16ステーション、HVDCPS#11とACS#17ステーションの立上げを行った。エネルギー増強対応の機器については、972MHzテストスタンドを6月18日に運転再開し、ACS#16, #17の両ステーションも近日運転を再開する予定である。
二ツ川 健太*; 池上 雅紀*; 伊藤 雄一; 菊澤 信宏; 佐藤 文明; 篠崎 信一; 鈴木 隆洋*; 千代 悦司; 平野 耕一郎; Fang, Z.*; et al.
Proceedings of 10th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1149 - 1153, 2014/06
J-PARCリニアックでは、MEBT部に2つの空胴で構成されたRFチョッパを導入し、不要なビームをRFで蹴り出すことにより櫛形構造を持つ中間パルスを生成して、RCSへ入射している。RFチョッパの高周波の立上り・立下り時の過渡領域のビームは、半端に蹴り 出されるために下流でのビーム損失の原因となり得る。そこで、RFチョッパには、素早い応答性が要求され、Q値の低い空胴と帯域の広い半導体アンプが採用されている。しかし、以前のシステムでは2つのチョッパ空胴をU字型の同軸管で直列に接続し、1つの高周波源で運用していたこともあり、高周波の立下り時に大きなリンギングが見られた。そこで、2012年の夏季シャットダウン中に、新たに半導体アンプを追加し高周波源を2台体制にして、各空胴を独立にドライブするシステムに改造した。その結果、立下り時のリンギングは小さくなり、ビーム電流15mAの条件下で立上り・立下り時間が約20nsecを達成した。現在は、半導体アンプが故障したために、以前の直列接続のシステムに戻っているが、本講演では2台体制の並列接続システムの成果について発表を行う。
国枝 賢; 河野 俊彦*; Paris, M.*; Hale, G. M.*; 柴田 恵一; 深堀 智生
Nuclear Data Sheets, 118, p.250 - 253, 2014/04
被引用回数:10 パーセンタイル:59.03(Physics, Nuclear)酸素は原子力工学において重要な原子核の一つである。しかしながら、O(
)断面積に関しては測定値及び評価済データ間には未だ大きな差があり、軽水炉の燃焼計算等で問題となっている。また、近年では積分計算のマージンを推定するために評価済断面積の誤差が求められている。本研究では断面積測定データに対してR行列理論解析を行い、共鳴領域における
Oの中性子断面積と誤差の推定を行った。解析には中性子のみならず逆反応断面積の測定データも考慮し、各測定データに対しては系統誤差も考慮した。得られた断面積及び誤差の結果は測定と理論双方の知見を反映する。
Chadwick, M. B.*; Dupont, E.*; Bauge, E.*; Blokhin, A.*; Bouland, O.*; Brown, D. A.*; Capote, R.*; Carlson, A. D.*; Danon, Y.*; De Saint Jean, C.*; et al.
Nuclear Data Sheets, 118, p.1 - 25, 2014/04
被引用回数:104 パーセンタイル:98.61(Physics, Nuclear)CIELO(Collaborative International Evaluated Library Organization)は核反応データの評価作業を国際協力により実施するためのワーキンググループである。CIELOでは国際的な核データコミュニティから専門家を集め、既存の評価済ライブラリや測定データ、モデル計算の間にある矛盾を明らかにし、その原因を取り除き、より信頼性の高いデータを開発することを目的としている。最初の取り組みとして、最重要核種であるH,
O,
Fe,
U,
Puを対象とする予定である。この論文ではこれらの最重要核種の評価済データ及び積分結果をレビューし、評価間の矛盾を調査する。また、この枠組みで実施する核データ評価に関する作業計画をまとめている。
千代 悦司; 川村 真人*; 堀 利彦; 佐藤 文明; 篠崎 信一
Proceedings of 9th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1224 - 1226, 2013/08
J-PARCリニアックには、絶縁油中に半導体スイッチや抵抗器等を実装したアノード変調器が20台稼働しており、2.4万時間を超えて運転されている。この間、変調器では放電が多数発生しており、加速器の稼働率低下の原因となっている。運転初期に発生した多くの放電は、変流器(CT)部での放電であり、その後、5千時間を超える頃から絶縁油中に設置した固体絶縁体の耐圧劣化による放電が多発した。初期の変調器では、高電界部の電極に絶縁強化のためテフロン管やFRP板を油中に挿入していた。しかしながら長時間運転すると固体絶縁対表面に炭化物が堆積し、耐圧が低下した。そこで、固体絶縁体を用いず絶縁油だけで十分な離隔距離が得られるよう部品等を再配置することで放電対策を行った。CT部の放電対策は、CT内径中の限られた空間で放電を防止するため、CTを貫通する電極をパイプ(外径20mm)から20D2V同軸ケーブルの心線に交換し対応した。また、変調器気中部では、コロナ放電によるオゾン等の生成物よるハンダ等の腐食が問題化した。この対策として、気中に設置した絶縁トランスを油中に移設することによりコロナ放電を防止した。