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論文

Upgrade of the 3-MeV linac for testing of accelerator components at J-PARC

近藤 恭弘; 平野 耕一郎; 伊藤 崇; 菊澤 信宏; 北村 遼; 森下 卓俊; 小栗 英知; 大越 清紀; 篠崎 信一; 神藤 勝啓; et al.

Journal of Physics; Conference Series, 1350, p.012077_1 - 012077_7, 2019/12

 被引用回数:1 パーセンタイル:51.67(Physics, Particles & Fields)

J-PARC加速器の要素技術試験に必要な3MeV H$$^{-}$$リニアックを高度化した。イオン源にはJ-PARCリニアックと同じものを用い、RFQは、J-PARCリニアックで2014年まで使用した30mA RFQに代わり新たに製作した50mA RFQを設置した。したがって、このシステムはエネルギー3MeV、ビーム電流50mAとなる。このリニアックの本来の目的は、このRFQの試験であるが、J-PARC加速器の運転維持に必要な様々な機器の試験を行うことができる。加速器は既に試運転が終了しており、測定プログラムが開始されつつある。この論文では、この3MeV加速器の現状について報告する。

論文

A Method for simple and accurate estimation of fog deposition in a mountain forest using a meteorological model

堅田 元喜; 梶野 瑞王*; 平木 隆年*; 藍川 昌秀*; 小林 禧樹*; 永井 晴康

Journal of Geophysical Research, 116(D20), p.D20102_1 - D20102_14, 2011/10

 被引用回数:29 パーセンタイル:58.83(Meteorology & Atmospheric Sciences)

気象モデルを山地森林における霧の発生,酸性化、及び沈着の研究に適用するために、精緻な多層陸面モデルSOLVEGを用いた数値計算によって得られた簡易な霧水沈着速度の予測式を、気象モデルWRFに導入した。改良を施したWRF(fog-WRF)の性能を、国内の六甲山地の森林で試験した。fog-WRFは、大気中の霧水量(LWC)を改良前に比べて明らかに良好に予測した。fog-WRFは、夏季の林内における林縁での沈着効果を取り除いた林内における霧水沈着量の観測結果を再現した。fog-WRFの計算から得られた標高と霧沈着量の線形関係と、ある高度で測定された林内雨量のデータを用いて、霧沈着量の標高分布を推定できることを示した。霧沈着を考慮した気象モデルは、山地雲霧(うんむ)林における霧沈着量の分布を作成するうえで有用である。

論文

Status of the J-PARC RFQ

長谷川 和男; 小林 鉄也; 近藤 恭弘; 森下 卓俊; 小栗 英知; 堀 洋一郎*; 久保田 親*; 松本 浩*; 内藤 富士雄*; 吉岡 正和*

Proceedings of 1st International Particle Accelerator Conference (IPAC '10) (Internet), p.621 - 623, 2010/05

J-PARCリニアックでは、RFQを使用してイオン源からの水素負イオンビームを50keVから3MeVへ加速し、DTLへ入射している。リニアックは2006年11月にビーム試験を開始し、2007年9月には後段の加速器である3GeVシンクロトロンにビーム供給を開始するなど、順調に推移してきた。2008年9月から物質・生命科学実験施設(MLF)へビーム供給試験を開始したところ、RFQのトリップ回数が増加し、空洞の設計電界強度の維持が困難になる問題が顕在化したため、その対応策として、真空系や診断系の増強などを行った。定期的なコンディショニングを行い、2009年6月には3GeVシンクロトロンからMLFへの20kWの共用運転、11月には120kWの共用、300kWで1時間の供給試験に成功するなど、RFQの性能は着実に回復してきた。ここでは、こうしたJ-PARC RFQの状況と改善について述べる。

論文

J-PARCにおけるRFQの現状

長谷川 和男; 森下 卓俊; 近藤 恭弘; 小栗 英知; 小林 鉄也; 内藤 富士雄*; 吉岡 正和*; 松本 浩*; 川又 弘史*; 堀 洋一郎*; et al.

Proceedings of 6th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (CD-ROM), p.693 - 695, 2010/03

J-PARCリニアックでは、RFQ(全長3.1m,4vane型,運転周波数324MHz)を使用してイオン源からの負水素イオンビームを50keVから3MeVへ加速し、DTLへ入射している。リニアックは2006年11月にビーム試験を開始し、2007年9月には後段の加速器である3GeVシンクロトロンにビーム供給を開始するなど、順調に推移してきたが、2008年秋の運転からRFQでのトリップ回数が増加し、安定性が低下する事象が発生した。これを受けて、継続したコンディショニングによる状態の回復を試みると同時に、RF制御の改善,真空ポンプ増強,イオン源運転パラメータの変更などの改善に努め、ビーム運転を継続するまでに回復した。本発表では、こうしたJ-PARC-RFQの状況と改善点について報告する。

論文

Wire scannerモニターを用いたJ-PARC MEBTチョッパーの調整

佐藤 進; 三浦 昭彦; 五十嵐 前衛*; 池上 雅紀*; 上野 彰; 佐甲 博之; 森下 卓俊; 吉川 博; 長谷川 和男; 小林 鉄也

Proceedings of 6th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (CD-ROM), p.298 - 300, 2010/03

J-PARCでは、数百マイクロ秒の幅を持ったマクロパルスを、MEBTにおいて1MHz程度のRFチョッパーを用いることにより、中間バンチ構造を形成させて、下流のDTL加速空洞に入射する。ビームの蹴り残しは、チョッパーより下流に設置されたワイヤースキャナーからの信号を、直後におかれたプリアンプで増幅することにより、測定した。その結果を報告する。

論文

J-PARCリニアックの第1ACSモジュールの大電力試験

平野 耕一郎; 青 寛幸; 森下 卓俊; 浅野 博之; 堀 利彦; 山崎 正義; 小林 鉄也; 久保田 親*; 山崎 良成

Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.497 - 499, 2008/00

J-PARCリニアックでは、190MeVから400MeVまでの高エネルギー部にACS(Annular Coupled Structure)の加速空洞を用い、ビームエネルギーの増強を計画している。ビームラインには、2台のACSバンチャ空洞と21台のACSモジュールが設置される計画であり、現在、ACS空洞の開発を進めている。今回、高エネルギー加速部の最上流に設置される予定の第1番目のモジュール($$beta$$=0.56)を試作した。ACS空洞の大電力試験を実施し、共振周波数972MHz,入力電力1.8MW,パルス幅600$$mu$$s,繰り返し50Hzで、定格以上の平均加速電界4.5MV/m(設計4.3MV/m)が得られた。

論文

KEKにおけるJ-PARC LINAC DTL1のビームコミッショニング

近藤 恭弘; 秋川 藤志; 穴見 昌三*; 浅野 博之*; 福井 佑治*; 五十嵐 前衛*; 池上 清*; 池上 雅紀*; 伊藤 崇; 川村 真人*; et al.

Proceedings of 1st Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 29th Linear Accelerator Meeting in Japan, p.156 - 158, 2004/08

現在KEKにおいて、J-PARCリニアックのDTL1のビームコミッショニングが行われている。ピーク電流30mA,パルス幅20micro-sec,繰り返し12.5HzのビームをDTL1から透過率100%で引出し、設計値通りの19.7MeVに加速されていることを確認した。本発表では、DTL1のビームコミッショニングで現在までに得られている結果を発表する。

論文

Experimental radioimmunotherapy with $$^{186}$$Re-MAG3-A7 anti-colorectal cancer monoclonal antibody; Comparison with $$^{131}$$I-counterpart

絹谷 清剛*; 横山 邦彦*; 小林 勝利; 本石 章司; 小野間 克行; 渡辺 直人*; 秀毛 範至*; 分校 久志*; 道岸 隆敏*; 利波 紀久*

Annals of Nuclear Medicine, 15(3), p.199 - 202, 2001/06

 被引用回数:9 パーセンタイル:31.08(Radiology, Nuclear Medicine & Medical Imaging)

均一な腫瘍内放射線分布を仮定したモデル解析によりそれぞれの$$beta$$線核種の至適治療腫瘍サイズが示されている。本研究では、$$^{186}$$Reと$$^{131}$$I標識大腸癌抗体による放射免疫療法の効果を比較することにある。均一な組織内分布を仮定した線量計算に基づき算出した腫瘍線量を同一とした場合は、$$^{186}$$Re標識抗体の効果は、$$^{131}$$I標識抗体と同程度か若干劣るものであった。全身線量を同一とした場合は、$$^{186}$$Re標識抗体の効果が明らかに優れていた。この投与量における毒性に差は見られなかった。以上の結果は、腫瘍内線量分布が現実には不均一であるため、$$^{186}$$Reの$$beta$$線飛程が長いがゆえに腫瘍外に漏出した割合が大きいためであると考えられる。しかし、同一の毒性でより大きな腫瘍線量が得られるため$$^{186}$$Re標識抗体がより優れているものと考えられる。

論文

Methylxanthine sensitization of human colon cancer cells to $$^{186}$$Re-labeled monoclonal antibody

絹谷 清剛*; 横山 邦彦*; 久藤 美保*; 笠原 善仁*; 小林 勝利; 本石 章司; 小野間 克行; 分校 久志*; 道岸 隆敏*; 利波 紀久*

Journal of Nuclear Medicine, 42(4), p.596 - 600, 2001/04

正常p53遺伝子の欠けた腫瘍細胞は、電離放射線照射によるDNA障害を受けると細胞周期のG2期において停止し、その障害を修復することにより、放射線耐性を示す。methylxanthine誘導体がG2停止を阻害し、放射線増感効果を示すことが知られているものの、放射性アイソトープによる低線量率$$beta$$線照射に対する影響に関する情報は乏しいのが現状である。本研究の目的は、$$beta$$線照射に対するmethylxanthine誘導体の効果を観察し、内照射療法への応用の可否を検討することにある。LS180ヒト大腸癌細胞を、$$^{186}$$Re-MAG3あるいは$$^{186}$$Re-MAG3標識大腸癌A7抗体(0~25$$mu$$Ci/ml)により、pentoxifyllineあるいはCaffeineの存在下に照射し、細胞生存曲線を得て、methylxanthine誘導体による効果比を算出した。対照として、高線量率X線照(0~4Gy,1.4Gy/min)における効果比と比較した結果、$$^{186}$$Reの$$beta$$線の殺細胞効果が大きい可能性がある。

報告書

モーツアルト実験データの解析; MZA, MZB炉心の解析

小林 隆俊*; 横堀 仁*; 佐々木 誠*; 多田 恵子*

PNC TJ206 73-07, 228 Pages, 1973/04

PNC-TJ206-73-07.pdf:8.06MB

本作業の成果を、高速増殖炉(原型炉)もんじゅの設計に反映する事を目的とし、その模擬実験であるモーツアルト計画の臨界実験解析を行なった。今回は、炉物理的な興味を主とした1領域炉心のMZA実験およびもんじゅのClean‐mock up体系である2領域炉心のMZB実験の解析を行なった。「但し、MZBに関しては、径方向グランケツト部の90$$^{circ}$$セクターに、(1)天然ウラン酸化物、(2)劣化ウラン配化物、および(3)天然金属ウランの各組成を用いた3つのVersionの解析を行なった。」またさらに、Pu同位体の影響を見る目的で実験が行われた。FCA-VI-1炉心の解析を行なった。解析した項目は、臨界量、中性子バランス、中性子スペクトル、形状因子、輸送補正値、中性反応率比、エッヂ・ワース、中心物質反応度価値、非均質効果、ナトリウムボイド反応度係数および反応率分布である。特に、反応率分布については詳細な解析を行い、実験値との比較検討からC/Eを求めた。

報告書

Study of heterogeneity effects on the sodium void coefficients (2)

Kobayashi, Takatoshi*; Sugawara, Akira*; Seki, Yuji*; Ikezawa, Hiroko*

PNC TJ206 71-11T, 30 Pages, 1971/08

PNC-TJ206-71-11T.pdf:0.68MB

None

報告書

Study of Heterogeneity Effects on the Sodium Void Coefficients

Kobayashi, Takatoshi*; Sugawara, Akira*; Seki, Yuji*; Ikezawa, Hiroko*

PNC TJ206 70-01T, 40 Pages, 1970/08

PNC-TJ206-70-01T.pdf:0.93MB

None

口頭

樹雨に伴う森林への物質沈着量の推定に関する数値的研究

堅田 元喜; 梶野 瑞王*; 平木 隆年*; 藍川 昌秀*; 小林 禧樹*

no journal, , 

メソ気象モデル(WRF),エアロゾル化学輸送モデル(EMTACS)及び霧水沈着を考慮した精緻な地表面モデル(SOLVEG)を用いて、六甲山のスギ林における樹雨(霧が植物体に付着した後、やがて大粒の水滴となって樹冠下に滴下する現象)に伴う水・物質沈着について調べた。計算対象領域における気象場・濃度場及び霧水沈着量を再現するうえでは、それぞれのモデルを別個に用いるオフライン計算を実施した。WRFは、研究対象地域における水平風速や霧水量などの気象要素の時間変化の全体的な傾向を再現した。WRFの出力結果をSOLVEGの入力として用いた樹雨量の計算結果は、観測結果を過小評価した。この原因として、観測値には霧水の乱流鉛直混合による霧水沈着に加えて、エッジ効果に伴う沈着効果が影響していた可能性が示唆された。EMTACSによる大気中エアロゾル濃度と霧水中の酸性物質濃度の計算値を観測値と比較した。樹雨に伴う物質沈着量を高精度に推定するために、WRF-SOLVEG-EMTACSモデルの改良を進める必要がある。

口頭

Numerical study of fog deposition onto a mountainous forest using atmosphere, aerosol chemical transport, and land surface models; Chemical and physical properties of fog and aerosols

梶野 瑞王*; 堅田 元喜; 平木 隆年*; 藍川 昌秀*; 小林 禧樹*

no journal, , 

山岳森林への水・物質沈着量を予測するためには、霧とエアロゾルの化学・物理的性質を定量的に把握する必要がある。本研究では、領域気象モデル(WRF)とオフラインで結合した新しいエアロゾル化学輸送モデル(EMTACS)を用いて、六甲山地の斜面を上昇する霧イベントの再現を試みた。EMTACSは、霧とエアロゾルの化学組成や粒径分布に加えて、それらの混合状態の経時変化を計算できる特徴を持っており、エアロゾル-霧間の相互作用のダイナミクスを計算することができる。このモデルの性能を、六甲山地で取得された気象・大気質観測データを用いて検証するとともに、森林上の霧とエアロゾルの形成や酸性化の過程を数値的に調べた。

口頭

気象・エアロゾル化学輸送・霧水沈着モデルを用いた山岳森林への霧水沈着に関する数値的研究

堅田 元喜; 梶野 瑞王*; 平木 隆年*; 藍川 昌秀*; 小林 禧樹*; 永井 晴康

no journal, , 

植生への霧水沈着を考慮した地表面モデルSOLVEGを用いて、霧が頻発する六甲山地の森林への霧水沈着量を評価した。SOLVEGを用いた計算に必要な入力データを作成するために、気象・エアロゾル化学輸送モデルEMTACSのオフライン結合計算を実施した。WRFとEMTACSによって予測された風速,霧水量,大気中物質濃度、及び霧水中濃度が観測結果と定量的に一致した。これらのモデルの出力データをSOLVEGに入力し、霧水沈着量を推定した。計算された霧水沈着量は観測値を過小評価したが、モデルで考慮されていない大気に露出した植物葉への霧粒の衝突によるものと説明することによって、計算結果の妥当性を示した。本研究で得られた霧水量,霧水中物質濃度、及び霧水沈着量の計算値を用いて、霧水沈着による森林への物質沈着量を推定した。

口頭

Modeling fog chemistry and its deposition on a mountain forest in summer in Japan

梶野 瑞王*; 堅田 元喜; 平木 隆年*; 藍川 昌秀*; 小林 禧樹*; 植田 洋匡*

no journal, , 

1999年7月における六甲山地の森林への主要な大気汚染物質(SO$$_{4}^{2-}$$, NH$$_{4}^{+}$$, NO$$_{3}^{-}$$, Cl$$^{-}$$及びNa$$^{+}$$)の沈着経路を数値的に調べた。霧沈着を考慮し改良版WRFモデル(fog-WRF)と領域大気質モデル2(RAQM2)をシミュレーションに用いた。モデルの再現性能を確かめるために、霧水中の化学物質濃度の測定結果をモデルによる計算結果と比較した。計算期間中、大阪湾から六甲山に向かう南風によって湿潤な空気が流入し、夜間、高度400mを超える山岳の尾根に沿って凝結が起こっていた。シミュレーション結果から、HNO$$_{3}$$の高い沈着速度のために窒素の乾性沈着量は大きかったが、全般的に霧沈着が主要なメカニズムであることが示された。

口頭

Spatial variation in fogwater deposition and rainfall in mountainous forest

堅田 元喜; 山口 高志*; 堀江 洋佑*; 平木 隆年*; 小林 禧樹*; 藍川 昌秀*

no journal, , 

霧水沈着は山地森林の水・物質循環に重要な役割を果たしている。林縁での霧水沈着量は林内に比べて特に大きいことが知られているが、霧水沈着の森林構造への依存性は明らかになっていない。本研究では、日本の針葉樹林で多数の雨量計を用いて霧水沈着量を測定し、航空レーザー観測による地形および森林キャノピーのデータと比較しながら解析する。2015年10月には、わずか6時間の間に最大で30mmもの水量が霧水沈着によって林床に供給されていた。2か月間の積算霧水沈着量は、林外で測定した積算降水量の7割に達していた。積算霧水沈着量の観測値をすべての地点で平均すると、積算雨量の4割に達しており、この大きさはこの地域の林縁部を代表していると考えられる。観測された霧水沈着量は、いくつかのLiDARによる地形パラメータとの相関が見られた。今後、より長期間のデータを取得することによって、霧水沈着量と植物構造の関係を明らかにする必要がある。

口頭

霧と雨による山地森林への水・物質流入量の空間変動解析

堅田 元喜; 山口 高志*; 堀江 洋佑*; 小林 禧樹*; 藍川 昌秀*; 平木 隆年*

no journal, , 

霧が頻発する海岸付近や山岳地帯では、霧が樹木葉に付着して大きな水滴となり林床へと落下する「霧水沈着」が森林の水・物質循環に影響を与える。特に、林縁部ではスポット的に高い霧水沈着量が観測されるが、同一森林内での霧水沈着量の空間的なばらつきを定量的に評価した例は少ない。本研究では、霧水沈着の空間分布を把握するために、2015年9月から兵庫県六甲山地のスギ林内の12地点(主に林縁部)で林内雨量の測定を行った。得られた林内雨量から降水量(林外雨)を差し引くことによって、霧水沈着量を計算した。その結果、林縁木の林床には、わずか6時間で30mmもの水が供給されたことがわかった。この結果は、過去に同スギ林で観測された最大の日積算霧水沈着量19mmを大きく上回る。2015年9月から10月の同地点の積算霧水沈着量は、降水量の7割に達した。霧水沈着が森林生態系の物質循環にどのような影響を及ぼしているかを解明するためには、より多くのデータを蓄積し、山地森林での林内雨量のばらつきを定量化する必要がある。

口頭

Numerical study of fog deposition onto a mountainous forest using atmosphere, aerosol chemical transport, and land surface models; Estimation of water and matter deposition by fog deposition

堅田 元喜; 梶野 瑞王*; 平木 隆年*; 藍川 昌秀*; 小林 禧樹*; 永井 晴康

no journal, , 

植生への霧水沈着を考慮した精緻な地表面モデル(SOLVEG)を用いて、六甲山の山地森林への霧水沈着量を定量化した。SOVLEGを用いた計算に必要な入力データには、気象・エアロゾル化学輸送モデル(WRF/EMTACS)のオフライン結合計算で再現された気象・大気化学場の結果を利用した。SOLVEGによって計算された霧水沈着量は観測結果を過小評価し、モデルでは考慮されていない大気に露出した植物葉への霧粒の衝突(エッジ効果)が影響している可能性が示唆された。この影響を定量的に評価し、計算結果の妥当性を示したうえで、WRF/EMTACSによって予測された霧水中濃度とSOLVEGで計算した霧水沈着量から、霧水沈着に伴う大気汚染物質の林床への沈着量の推定を試みた。

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