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二宮 和彦*; 久保 謙哉*; 稲垣 誠*; 吉田 剛*; 竹下 聡史*; 反保 元伸*; 下村 浩一郎*; 河村 成肇*; Strasser, P.*; 三宅 康博*; et al.
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 333(7), p.3445 - 3450, 2024/07
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Analytical)A novel nondestructive light element analysis method for bulk materials using muon beams was demonstrated. This method is based on the lifetime measurement of muons in a material and performed by measuring muon-decay electrons and identifying elements using the atomic number based on muon lifetimes. Muon irradiation on pure iron and two steel samples with known carbon contents was conducted to prepare a calibration curve for the quantitative analysis. We also performed a muon lifetime measurement for a Japanese sword and successfully determined its carbon content as 0.51 wt% using the calibration curve, without sample destruction.
上出 英樹; 浅山 泰; 若井 隆純; 江連 俊樹; 内堀 昭寛; 久保 重信; 竹内 正行
Nuclear Engineering and Design, 421, p.113062_1 - 113062_10, 2024/05
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)本報告では、設計支援解析評価手法の開発を通じて、プラントライフサイクル、リスクインフォームドアプローチ、持続可能性を考慮した日本のナトリウム冷却高速炉開発の進捗について、ARKADIAライフサイクル評価・設計支援システム、シビアアクシデント、自然循環、ナトリウム化学反応を対象とする安全設計・評価、リスクインフォームドアプローチをベースとした新しい規格基準体系、燃料サイクル技術の開発にかかる成果をまとめた。
二宮 和彦*; 久保 謙哉*; 稲垣 誠*; 吉田 剛*; Chiu, I.-H.; 工藤 拓人*; 浅利 駿介*; 千徳 佐和子*; 竹下 聡史*; 下村 浩一郎*; et al.
Scientific Reports (Internet), 14, p.1797_1 - 1797_8, 2024/01
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Multidisciplinary Sciences)鋼の特性を決める上で重要な鋼中のC量は、鋼の生産技術に大きく左右される。このため、ミュオンを使って鋼のC含有量を非破壊で測定する新しい方法を提案する。この方法は、生産中の鋼の品質管理だけでなく、貴重な鋼製考古学的遺物の分析にも使えるかもしれない。負の電荷を持つミュオンは原子系を形成し、最終的には核に吸収されるか電子に崩壊する。ミュオンの寿命は、Fe原子かC原子に捕らわれるかによってかなり違い、ミュオン停止位置での元素含有量をミュオン寿命測定で特定できる。C/Feのミュオン捕獲確率とCの元素含有量の関係は直線的で、ミュオン寿命測定で鋼のC含有量を定量的に決められる。さらに、ミュオンの入射エネルギーを調整して、0.5mm厚の3種類の鋼板からなる積層サンプルの各層でミュオンを停止させ、0.20-1.03wt%の範囲でC含有量を深さ選択的に、サンプルを壊さずに決定することに成功した。
久保 光太郎; Zheng, X.; 田中 洋一; 玉置 等史; 杉山 智之; Jang, S.*; 高田 孝*; 山口 彰*
Proceedings of the Institution of Mechanical Engineers, Part O; Journal of Risk and Reliability, 237(5), p.947 - 957, 2023/10
被引用回数:5 パーセンタイル:56.65(Engineering, Multidisciplinary)確率論的リスク評価(Probabilistic Risk Assessment: PRA)は、大規模かつ複雑なシステムのリスクを評価するために用いられる手法である。しかし、従来のイベントツリーやフォールトツリーを用いたPRAでは、原子力発電所の構造物、系統及び機器が損傷するタイミングを考慮することは困難である。そこで、この課題を解決するために、RAPID(Risk Assessment with Plant Interactive Dynamics)を用いて、熱水力解析と外部事象のシミュレーションを組み合わせた手法を提案した。加圧水型原子炉のタービン建屋内での内部溢水を表現するために、ベルヌーイの定理に基づいた溢水伝播モデルを適用した。加えて、溢水源の流量や緩和システムの故障基準などの不確実さを考慮した。シミュレーションでは、運転員がいくつか簡略化を行うことにより、運転員による溢水源の隔離操作と排水ポンプを用いた回復操作をモデル化した。その結果、隔離と排水を組み合わせることで、溢水発生時の条件付炉心損傷確率を約90%低減できることが示された。
久保 光太郎; Jang, S.*; 高田 孝*; 山口 彰*
Journal of Nuclear Science and Technology, 60(4), p.359 - 373, 2023/04
被引用回数:8 パーセンタイル:83.23(Nuclear Science & Technology)確率論的リスク評価(PRA)は、原子力発電所の安全性を向上させるための重要なアプローチである。しかし、この手法では、複合ハザードのモデル化は困難である。地震に起因した溢水シナリオでは、地震による炉心損傷、溢水による炉心損傷、地震と溢水が組み合わさった炉心損傷といった複数の炉心損傷シーケンスを含んでいる。溢水に係るフラジリティは、溢水がタンクなどの水源から区画に伝播するため、時間依存性を有している。そのため、現実的なリスク評価及び定量化を行うためには、動的リスク評価を用いる必要がある。本研究では、地震,溢水,熱水力シミュレーションを連成させ、複数ハザード間の依存関係を明示的に考慮し、地震起因溢水のリスク評価を行った。特に、福島第一原子力発電所事故を踏まえた安全性向上対策に注目し、システムの耐力に関する感度解析と可搬型ポンプを用いた蒸気発生器代替注水の効果を評価した。我々は、シミュレーションに基づく動的PRA手法の複合ハザード起因のリスクの評価への使用を実証した。
大島 宏之; 森下 正樹*; 相澤 康介; 安藤 勝訓; 芦田 貴志; 近澤 佳隆; 堂田 哲広; 江沼 康弘; 江連 俊樹; 深野 義隆; et al.
Sodium-cooled Fast Reactors; JSME Series in Thermal and Nuclear Power Generation, Vol.3, 631 Pages, 2022/07
ナトリウム冷却高速炉(SFR: Sodium-cooled Fast Reactor)の歴史や、利点、課題を踏まえた安全性、設計、運用、メンテナンスなどについて解説する。AIを利用した設計手法など、SFRの実用化に向けた設計や研究開発についても述べる。
久保 光太郎; Jang, S.*; 高田 孝*; 山口 彰*
Journal of Nuclear Science and Technology, 59(3), p.357 - 367, 2022/03
被引用回数:6 パーセンタイル:56.19(Nuclear Science & Technology)熱水力シミュレーションと確率論的サンプリング手法を組み合わせることにより偶然的不確実さと認識論的不確実さを取扱い可能な動的確率論的リスク評価(PRA)手法は、従来のPRAと比較してより現実的かつ詳細な評価を可能とする。しかしながら、これらの向上と引き換えに膨大な計算コストが発生する。これに対する一つの解決方法は、適切なサンプリング手法を選択することである。本論文では、我々はモンテカルロ,ラテン超方格,格子点及び準モンテカルロサンプリング手法を沸騰水型原子炉の全交流電源喪失シーケンスの動的PRAに適用した。その結果、準モンテカルロ法が仮定したシナリオにおいて最も効率的に不確実さを取扱えることが示された。
佐藤 裕樹*; 阿部 陽介; 大久保 賢二*; 谷岡 隆志*
Philosophical Magazine, 102(12), p.1152 - 1172, 2022/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Materials Science, Multidisciplinary)分子動力学計算によると、格子間原子集合体はカスケード損傷から直接形成され、一次元(1D)運動と呼ばれる高速拡散により損傷領域から離脱することにより、その後の損傷組織発達に強く影響すると考えられている。我々はこれまでに、超高圧電子顕微鏡を用いた電子照射その場観察により、実験で観察される1D運動は間欠的で、その理由として試料に残留する不純物の効果を考えてきた。本研究では、銅を対象として、純度及び試料の作製方法と1D運動挙動の関係について調査した。その結果、高純度試料では、熱処理なし試料(切断・機械研磨・打ち抜き)に比べて標準試料(切断・圧延・打ち抜き・熱処理)では1D運動距離が大きく抑制されるのに対して、バルク熱処理試料(切断・熱処理・機械研磨・打ち抜き)では大きな変化は見られなかった。低純度試料では、バルク熱処理試料と標準試料で顕著な差は見られなかった。また、標準試料で比較すると高純度と低純度には顕著な差は認められなかった。入手した試料に最初から含まれている不純物と試料作製の際の熱処理で導入される不純物が1D運動に影響していることが考えられる。
草野 完也*; 一本 潔*; 石井 守*; 三好 由純*; 余田 成男*; 秋吉 英治*; 浅井 歩*; 海老原 祐輔*; 藤原 均*; 後藤 忠徳*; et al.
Earth, Planets and Space (Internet), 73(1), p.159_1 - 159_29, 2021/12
被引用回数:7 パーセンタイル:46.67(Geosciences, Multidisciplinary)PSTEPとは、2015年4月から2020年3月まで日本国内の太陽・地球惑星圏に携わる研究者が協力して実施した科研費新学術領域研究である。この研究枠組みから500以上の査読付き論文が発表され、様々なセミナーやサマースクールが実施された。本論文では、その成果をまとめて報告する。
鈴木 慎太郎*; 田久保 耕*; 久我 健太郎*; 髭本 亘; 伊藤 孝; 冨田 崇弘*; 志村 恭通*; 松本 洋介*; Bareille, C.*; 和達 大樹*; et al.
Physical Review Research (Internet), 3(2), p.023140_1 - 023140_12, 2021/05
本論文では常圧において転移温度が20Kに達するYb化合物の発見について報告している。価数揺動物質-YbAlBのAlサイトをMnに置換することで、反強磁性転移温度が極めて高くなるだけでなく、重い電子状態から近藤半導体に近い抵抗の大きな金属状態へと変わることが見出された。
三浦 輝*; 石丸 隆*; 伊藤 友加里*; 栗原 雄一; 乙坂 重嘉*; 坂口 綾*; 三角 和弘*; 津旨 大輔*; 久保 篤史*; 桧垣 正吾*; et al.
Scientific Reports (Internet), 11, p.5664_1 - 5664_11, 2021/03
被引用回数:15 パーセンタイル:66.31(Multidisciplinary Sciences)初めて海洋中の粒子状物質や堆積物から7種類のCsMPs(放射性セシウム含有微粒子)を単離・調査した。元素組成,Cs/Cs放射能比,単位体積当たりのCs放射能などの結果から、粒子状物質から単離した5つのCsMPsはFDNPPの2号機から放出されたものであり、海洋堆積物から単離した2つのCsMPsは3号機から放出された可能性があることを推測した。CsMPsの存在は、海洋堆積物や粒子状物質中のCsの固液分配係数を過大評価し、海洋生物相の見かけの放射性セシウム濃度係数を高くする原因となる。2号機から放出されたCsMPsは、高濃度汚染地域を流れる河川の河口部で採取されたため、陸上に堆積した後、河川によって運ばれた可能性を示し、一方、3号機から放出されたCsMPsは、風によって東に運ばれ、直接海面に降下した可能性が示唆された。
久保 光太郎; Zheng, X.; 田中 洋一; 玉置 等史; 杉山 智之; Jang, S.*; 高田 孝*; 山口 彰*
Proceedings of 30th European Safety and Reliability Conference and 15th Probabilistic Safety Assessment and Management Conference (ESREL 2020 and PSAM-15) (Internet), p.2279 - 2286, 2020/11
確率論的リスク評価(PRA)は巨大かつ複雑なシステムをリスクを評価する手法の1つである。従来のPRA手法を用いて外部事象のリスクを評価する場合、構造物、系統及び機器の機能喪失時刻の取扱いが困難である。この解決策として、熱水力解析と外部事象評価シミュレーションをRAPID (Risk Assessment with Plant Interactive Dynamics)コードを用いて結合した。外部事象としてPWRプラントにおけるタービン建屋内での内部溢水を選定し、溢水進展評価にはベルヌーイ則に式を用いた。また、溢水源の流量及び緩和設備の没水基準に関する不確実さを考慮した。回復操作については、運転員による溢水源の隔離とポンプによる排水を仮定とともにモデル化した。結果として、隔離操作が排水と組み合わせることによりより有効になることが示された。
久保 光太郎; Zheng, X.; 石川 淳; 杉山 智之; Jang, S.*; 高田 孝*; 山口 彰*
Proceedings of Asian Symposium on Risk Assessment and Management 2020 (ASRAM 2020) (Internet), 11 Pages, 2020/11
動的確率論的リスク評価(PRA)は、従来のPRAよりも現実的で詳細な解析を可能とする。しかし、これらの改善とトレードオフの関係にあるのは、多数の熱水力解析を行うことに伴う膨大な計算コストである。本研究では、機械学習に基づいて、熱水力解析を省略することでこの計算コストを削減することを目指した。機械学習には、サポートベクターマシンを選択し、その構築には高忠実度・高コストの詳細モデルと、低忠実度・低コストの簡易モデルを用いた。その結果、今回仮定した条件においては、精度を大幅に低下させることなく計算コストを約80%削減することができた。
久保 光太郎; Zheng, X.; 田中 洋一; 玉置 等史; 杉山 智之; Jang, S.*; 高田 孝*; 山口 彰*
Proceedings of Joint International Conference on Supercomputing in Nuclear Applications + Monte Carlo 2020 (SNA + MC 2020), p.308 - 315, 2020/10
動的確率論的リスク評価(PRA)PRAは従来のPRA手法の現実性と網羅性を向上させる手法の一つである、しかしながら、それらの向上と引き換えに膨大な計算コストが発生する。本稿では、複数のサンプリング手法を簡易的な事故シーケンスに対する動的PRAに対して適用した。具体的には、モンテカルロ法,ラテン超方格法,格子点サンプリング及び準モンテカルロ法を比較した。その結果、今回の検討の範囲においては、準モンテカルロ法が最も効率的であった。
Tang, T. L.*; 上坂 友洋*; 川瀬 頌一郎; Beaumel, D.*; 堂園 昌伯*; 藤井 俊彦*; 福田 直樹*; 福永 拓*; Galindo-Uribarri, A.*; Hwang, S. H.*; et al.
Physical Review Letters, 124(21), p.212502_1 - 212502_6, 2020/05
被引用回数:18 パーセンタイル:73.44(Physics, Multidisciplinary)中性子過剰核Fの構造が()反応で調査した。軌道の分光学的因子は1.00.3と大きいが、一方で残留核であるOが基底状態である割合は約35%,励起状態は約0.65%であることが明らかになった。この結果は、Fのコア核Oは基底状態とは大きく異なり、Oの軌道に陽子がひとつ加わることでOとFの中性子軌道が相当に変化していると推測される。これは酸素同位体ドリップライン異常のメカニズムである可能性がある。
二宮 和彦*; 伊藤 孝; 髭本 亘; 河村 成肇*; Strasser, P.*; 長友 傑*; 下村 浩一郎*; 三宅 康博*; 喜多 真琴*; 篠原 厚*; et al.
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 319(3), p.767 - 773, 2019/03
被引用回数:12 パーセンタイル:76.41(Chemistry, Analytical)Per-atom muon capture ratios are precisely determined from characteristic muonic X-ray measurements of three nitrogen oxide samples (NO, NO, and NO) at pressures below 100 kPa. A higher density of covalent electrons at the N atoms relative to the O atoms is required if we explain the experimental results using the proposed muon capture models. From molecular orbit calculations, we found that the electron distributions of only the highest occupied molecular orbitals (HOMO) are dominant at the N atoms, and the electrons in the HOMO significantly contribute to the muon capture phenomena in the nitrogen oxide molecules.
Strasser, P.*; 阿部 充志*; 青木 正治*; Choi, S.*; 深尾 祥紀*; 東 芳隆*; 樋口 嵩*; 飯沼 裕美*; 池戸 豊*; 石田 勝彦*; et al.
EPJ Web of Conferences, 198, p.00003_1 - 00003_8, 2019/01
被引用回数:13 パーセンタイル:98.66(Quantum Science & Technology)High precision measurements of the ground state hyperfine structure (HFS) of muonium is a stringent tool for testing bound-state quantum electrodynamics (QED) theory, determining fundamental constants of the muon magnetic moment and mass, and searches for new physics. Muonium is the most suitable system to test QED because both theoretical and experimental values can be precisely determined. Previous measurements were performed decades ago at LAMPF with uncertainties mostly dominated by statistical errors. At the J-PARC Muon Science Facility (MUSE), the MuSEUM collaboration is planning complementary measurements of muonium HFS both at zero and high magnetic field. The new high-intensity muon beam that will soon be available at H-Line will provide an opportunity to improve the precision of these measurements by one order of magnitude. An overview of the different aspects of these new muonium HFS measurements, the current status of the preparation for high-field measurements, and the latest results at zero field are presented.
久保 勝規; 堀田 貴嗣*
Journal of Physics; Conference Series, 969(1), p.012096_1 - 012096_6, 2018/04
被引用回数:4 パーセンタイル:86.59(Physics, Applied)In this study, we investigate the multipole interactions between ions with the crystalline electric field ground state. We construct the doublet state of the electrons with the total angular momentum . To derive the multipole interactions, we apply the second-order perturbation theory with respect to the intersite hopping. We obtain a quadrupole interaction for a simple cubic lattice, an octupole interaction for a bcc lattice, and both quadrupole and octupole interactions for an fcc lattice. To discuss general tendencies of the multipole interactions, we compare the present results with those for the quartet systems of ions.
上野 恭裕*; 青木 正治*; 深尾 祥紀*; 東 芳隆*; 樋口 嵩*; 飯沼 裕美*; 池戸 豊*; 石田 勝彦*; 伊藤 孝; 岩崎 雅彦*; et al.
Hyperfine Interactions, 238(1), p.14_1 - 14_6, 2017/11
被引用回数:3 パーセンタイル:85.27(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)MuSEUM is an international collaboration aiming at a new precise measurement of the muonium hyperfine structure at J-PARC (Japan Proton Accelerator Research Complex). Utilizing its intense pulsed muon beam, we expect a ten-fold improvement for both measurements at high magnetic field and zero magnetic field. We have developed a sophisticated monitoring system, including a beam profile monitor to measure the 3D distribution of muonium atoms to suppress the systematic uncertainty.
渡邊 壮太*; 久保 幸士*; 岡島 智史; 若井 隆純
日本機械学会M&M2017材料力学カンファレンス講演論文集(インターネット), p.581 - 585, 2017/10
高速炉の高温構造設計規格では、内圧が低く、熱応力が大きい高速炉の荷重条件の特徴を考慮し、設計者が応力緩和時の弾性追従の程度を特に意識することなく評価できるよう弾性追従係数を一意にq=3と定めた長期一次応力が低い場合の規定がある。非弾性解析を用いてより現実的な弾性追従係数を算定すれば、より合理的な設計が可能となる。そこで、設計への適用性に配慮して非弾性解析による弾性追従係数の算定方法を具体化し、非弾性解析結果から直接求めたクリープ損傷値と、弾性追従係数を用いたクリープ損傷値を比較し、評価手法の適用性を確認した。