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辻 英樹*; 石井 弓美子*; Shin, M.*; 谷口 圭輔*; 新井 宏受*; 栗原 モモ*; 保高 徹生*; 倉元 隆之*; 中西 貴宏; Lee, S*; et al.
Science of the Total Environment, 697, p.134093_1 - 134093_11, 2019/12
被引用回数:19 パーセンタイル:58.74(Environmental Sciences)福島第一原子力発電所事故の影響を受けた河川の溶存態放射性セシウム濃度の制御要因を明らかにするため、東日本66箇所の河川で調査を行った。溶存態Cs濃度について流域の平均Cs沈着量・土地利用・土壌組成・地形・水質との関連性を評価した結果、地形的な湿潤指標(TWI)が有意に正の相関を示した。ヨーロッパの河川でも同様の相関が認められるが、日本の河川では湿地帯ではなく市街地が溶存態Cs濃度に強く影響していた。
栗原 モモ*; 保高 徹生*; 青野 辰雄*; 芦川 信雄*; 海老名 裕之*; 飯島 健*; 石丸 圭*; 金井 羅門*; 苅部 甚一*; 近内 弥恵*; et al.
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 322(2), p.477 - 485, 2019/11
被引用回数:4 パーセンタイル:37.41(Chemistry, Analytical)福島県の淡水に含まれる低レベル溶存態放射性セシウム濃度の測定に関する繰り返し精度と再現精度を評価した。21の実験施設が5つの異なる前濃縮法(プルシアンブルー含浸フィルターカートリッジ,リンモリブデン酸アンモニウム共沈,蒸発,固相抽出ディスク、およびイオン交換樹脂カラム)によって10L試料3検体を前濃縮し、放射性セシウム濃度を測定した。全Cs濃度測定結果のzスコアは2以内で、手法間の誤差は小さいことが示された。一方で、各実験施設内の相対標準偏差に比べて、施設間の相対標準偏差は大きかった。
高田 千恵; 栗原 治*; 金井 克太; 中川 貴博; 辻村 憲雄; 百瀬 琢麿
NIRS-M-252, p.3 - 11, 2013/03
2011年3月11日の巨大な地震と津波は、莫大な量の放射性物質を環境中に放出した。地震発生の翌日、原子力機構は緊急時放射線モニタリングを開始した。福島から帰ってきた作業者を対象とした全身カウンタが開始されたのは3月末であった。この測定で得られたIの体内残留量は検出下限値未満から7kBq、福島での作業開始日で推定された当初の吸入量は1kBq未満から60kBqであった。Cs及びCsの測定値は検出下限値未満から3kBqであった。IのCsに対する比の中央値は11であった。最大の預託実効線量は0.8mSvで、これは3月13日から14日までに派遣された第2陣のモニタリング・チームのメンバーの値である。
栗原 治*; 金井 克太; 中川 貴博; 高田 千恵; 辻村 憲雄; 百瀬 琢麿; 古田 定昭
Journal of Nuclear Science and Technology, 50(2), p.122 - 129, 2013/02
被引用回数:6 パーセンタイル:42.71(Nuclear Science & Technology)2011年3月11日に発生したマグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震に起因する大津波により、東京電力福島第一原子力発電所は全交流電源喪失からメルトダウンに至る深刻な事故に至った。福島第一原子力発電所作業員の放射線防護システムは、この事故によりほとんどの機能を喪失した。原子力機構では、この事故支援の一環として、車載型全身カウンタによって作業員の内部被ばくモニタリングを開始したものの、さらに正確な、さらに高感度な、甲状腺沈着Iの計測がさらに求められた。本論文では、著者らの研究所で行った高純度Ge半導体検出器及び遮へい室を利用した、甲状腺計測について述べる。4月20日から8月5日までに測定した被検者の総数は560名であった。甲状腺I量の最大値及びその次に高い数値である9760Bq及び7690Bqが、5月23日に測定した2名の男性被検者から検出された。われわれの計測から得られた知見を本論文で述べる。
百瀬 琢麿; 栗原 治; 高田 千恵; 古田 定昭
Proceedings of 1st International Symposium on Radiation Emergency Medicine at Hirosaki University, p.65 - 72, 2010/07
核燃料取扱施設等で扱われているプルトニウム等の人工放射性核種の放射線管理方法について紹介する。再処理施設で行われている放射能除染方法,汚染管理のためのさまざまな測定方法及び内部被ばくを検知するモニタリング方法について述べる。その中でも特に、オートラジオグラフィを利用したスミヤ試料の核種の測定方法や鼻スミヤのサンプリング及び測定方法及び核種の体内及び体外測定について紹介する。また、核種の吸入事故の際の被ばく量推定のための計算コードについても紹介する。
栗原 治; 高田 千恵; 高崎 浩司; 伊藤 公雄; 百瀬 琢麿; 宮部 賢次郎
Radiation Protection Dosimetry, 127(1-4), p.411 - 414, 2007/11
被引用回数:7 パーセンタイル:46.54(Environmental Sciences)我が国では、民間再処理施設の操業を目前として、プルトニウムの体外への促進を目的としたキレート剤治療のための具体的な基準について現在議論が進められている。我が国においては事故時に人にキレート剤を投与した経験がないため、国際放射線防護委員会(ICRP)によって示された医療介入レベルに準じた実用的なアクションレベルについて検討を行った。キレート剤治療には迅速かつ的確な判断が要求されるため、著者らは鼻スミアに着目し、原子力機構における過去の事故事例に基づいて、鼻スミア中の放射能から誘導される内部被ばく線量の関係式を導出するとともに、キレート剤治療のためのアクションレベルを導出した。
栗原 治; 波戸 真治; 金井 克太; 高田 千恵; 高崎 浩司; 伊藤 公雄; 池田 浩*; 大枝 幹拓*; 黒澤 直弘*; 福津 久美子*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 44(10), p.1337 - 1346, 2007/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)放射性核種による体内汚染時において、放射線防護の観点から内部被ばく線量評価が必要となる。この目的のために、国際放射線防護委員会(ICRP)では、種々の放射性核種の線量係数や残留/排泄率を示している。しかしながら、これらの諸量は、代表的な条件でのみ計算されたものであり、事故時において体内汚染時の詳細な状況や個人の代謝特性等を考慮して遡及的に線量評価を行わなければならない場合には必ずしも十分ではない。本研究では、このような観点から、遡及的な詳細な線量評価を行うことを目的としたソフトウエア(REIDAC)の開発を行った。本論文では、REIDACの概要について紹介するとともに、検証結果及び具体的な適用例について示した。
廣田 昌大*; 栗原 治; 高田 千恵; 高崎 浩司; 百瀬 琢麿; 出路 静彦*; 伊藤 茂樹*; 佐瀬 卓也*; 西澤 邦秀*
Health Physics, 93(1), p.28 - 35, 2007/07
被引用回数:4 パーセンタイル:30.98(Environmental Sciences)イメージングプレートシステムを使用する遮へいを使わない新しいAm肺モニタリングシステムが考案された。Am肺を含むローレンス・リバモア国立研究所の実際的な胴体ファントムは遮光袋に入れられたイメージングプレートによって覆われた。イメージングプレートシステムは胴体ファントムの肺形の特徴を示すAm肺画像を表した。60分間の照射による14Bq及び300分間で6Bqのイメージングプレートシステムの低い検出限界は、遮へいされた部屋にあるホスウィッチ検出器及びゲルマニウム検出器の検出限界と同じレベルであった。60分の照射のイメージングプレートシステムはAm吸入による740Bqの年間の限度の約2%を検出した。イメージングプレートを使った肺モニタリングシステムは、Am肺モニタリングに適用可能である。
栗原 治; 高崎 浩司; 百瀬 琢麿; 寺門 義則*; 高橋 幸嗣*
Journal of Nuclear Science and Technology, 41(Suppl.4), p.243 - 246, 2004/03
内部被ばく線量評価技術の高度化の為、可動型のゲルマニウム半導体検出器を有する全身カウンタ(スキャニング型全身カウンタ)を開発した。本発表では、同機器の検出特性をモンテカルロシミュレーションコードMCNP-4Cによって検証し、計数効率において実験値と非常に良い一致を見た。
栗原 治; 高崎 浩司; 百瀬 琢麿; 寺門 義則*; 高橋 幸嗣*
IRPA-11, 0 Pages, 2004/00
内部被ばく線量評価技術の高度化の為、可動型のゲルマニウム半導体検出器を有する全身カウンタスキャニング型全身カウンタ)を開発した。本発表では、同機器の検出特性をモンテカルロシミュレーションコードMCNP-4Cによって検証し、計数効率において実験値と非常に良い一致を見た。
栗原 治; 高崎 浩司; 百瀬 琢麿
保健物理, 38(2), p.109 - 112, 2003/00
海外での内部被ばく線量の計算コードとして入手した英国放射線防護省(NRPB)とACJ&Associates社により開発されたIMBA(Integrated Modules for Bioassay Analysis)コードの概要について紹介する。
栗原 治; 田崎 隆; 百瀬 琢麿; 林 直美; 篠原 邦彦
Radiation Protection Dosimetry, 102(2), p.137 - 141, 2002/00
被引用回数:8 パーセンタイル:47.38(Environmental Sciences)核燃料サイクル開発機構東海事業所における過去20年間のプルトニウムの吸入事例を取りまとめ、個人の線量評価に関する知見を得た。それは以下の通りである。1.鼻スミアの放射能と初期糞中放射能の比は平均値としてPuO2については約2倍、Pu(NO3)4については約10倍となった。2.初期糞中の放射能の排泄パターンは、体内動態モデル(ICRP Pub.78)とも比較的良い一致をみた。
高崎 浩司; 栗原 治; 田崎 隆; 百瀬 琢麿; 圓尾 好宏; 篠原 邦彦
THE 47TH ANNUAL CONFERENCE ON BIOASSAY,ANALYTICAL & ENVIRONMENTAL RADIOCHEMISTRY, 0 Pages, 2002/00
核燃料サイクル開発機構東海事業所における過去20年間のプルトニウムの吸収事例を取りまとめ、個人の線量評価に関する知見を得た。鼻スミヤの放射能と初期糞中放射能の比は100倍以下であった。この結果より鼻スミヤで初期糞中放射能量を推定でき、内部被ばくを迅速かつ保守側に評価して、医療処置などの判断に活用することができる。
宮原 信*; 成田 憲彦*; 池田 圭一*; 加藤 義親*; 藤木 一雄*; 百瀬 琢麿; 田崎 隆; 栗原 治; 林 直美
JNC TY8400 2001-002, 81 Pages, 2001/07
内部被ばく線量を推定するためには、摂取された放射性物質の量(崩壊率)とその分布を知ることが重要である。この目的を達成するために、大きな2台のHPGe検出器を使用して-同時計測を適用する実験を試みた。測定は相対効率60%の2台のHPGe検出器と2次元データ集積システムよりなる-同時計測装置を用いてリストモードでデータ集積を行い、測定後フィルター処理により必要スペクトルを取得した。得られたスペクトルより、カスケード線の各々の強度及び同時計数率より崩壊率を計算する。その際、この方法では偶然同時計数成分の補正も可能である。実験は4-同時計測で1%以下の不確かさで崩壊率を決定したNa、Co、Cs線源を用いて種々の条件で測定し、得られた崩壊率と比較することで評価した。点線源の測定では、3核種とも10%以内でほぼ一致し、統計的精度が得られる範囲では線源の位置依存性も認められなかった。その際、線源の崩壊率を10kBqから300kBqまで変えても10%以内で一致した。又、線源の位置を推定するために、スペクトルの強度が幾何学的には線源検出器間距離の2乗に反比例することを利用して、ピーク面積比と距離の2乗の逆数比を比較した。その結果両者には直線関係が認められたので、この測定系で2次元的な位置の推定がある程度可能と考えられる。3核種混合線源に対しては、スペクトルの重なりの影響が多少あり、測定値は20%以内での一致となった。分布線源に対する測定では、導出した崩壊率計算式に含まれる幾何学的検出効率の依存性が確かめられ、2個の線源を垂直に配置した測定値は多少小さくなり、水平に配置した場合は大きくなった。その影響は間隔とともに増大した。実際の測定を考慮して、点線源を連続で移動しながら測定を行った結果10%以内で一致した。これらの結果より、ヘリカルX線CTを応用したベット下部に測定系を配置する実際のシステムの構築が望まれる。
栗原 治; 辻村 憲雄; 高崎 浩司; 百瀬 琢麿; 圓尾 好宏
Proceedings of iTRS International Symposium on Radiation Safety and Detection Technology (ISORD-1), 0 Pages, 2001/00
臨界事故における迅速な個人被ばく線量評価法として、体内の24Naを全身カウンタで測定し、中性子線量を評価する方法について、韓国で開催される国際会議ISORD-1にて口頭発表する。本発表で、サイクル機構がJCO臨界事故において実施した中性子線量評価の経験に基づき、種々の異なる臨界体系及び遮蔽条件を仮定し、各条件での体内中24Na量と吸収線量の関係について明らかにするとともに、全身カウンタの具体的な運用方法について発表する。
横山 裕也; 藤田 博喜; 中野 政尚; 高田 千恵; 百瀬 琢麿; 栗原 治*; 明石 眞言*
no journal, ,
日本原子力研究開発機構では、東電福島第一原子力発電所事故において緊急作業に従事した作業員の体外計測法による測定を事故発生後2か月から4か月程度経過した時期に実施したが、短半減期のIは検出できず、その正確な内部被ばく線量評価には情報が不足したままである。しかし、当時の尿試料についてIの放射性同位体である長半減期のIを検出することにより、Iとの同位体組成比からその摂取量及び線量を推定することができると考えられる。本研究では、その分析手法に係る検討を行った。尿試料に亜硫酸ナトリウムを添加することにより尿中ヨウ素をヨウ素イオン(I)とし、この溶液を硝酸形にしたイオン交換カラムに通すことによりヨウ素を樹脂へ吸着させ、次亜塩素酸ナトリウム溶液をカラムに通すことによりヨウ素を回収した。回収したヨウ素は誘導結合プラズマ質量分析計(ICP-MS)で測定し、分析前後のヨウ素量から回収率を求めた。分析回収率は2470%であり、実尿試料の回収率には大きなばらつきが生じることが確認された。
辻 英樹*; 石井 弓美子*; 林 誠二*; Shin, M.*; 谷口 圭輔*; 新井 宏受*; 栗原 モモ*; 保高 徹生*; 倉元 隆之*; 中西 貴宏; et al.
no journal, ,
東京電力福島第一原子力発電所の事故以後、環境省では東日本602地点の公共用水域(河川・湖沼・沿岸)を対象に水中放射性Cs濃度のモニタリングを行ってきた。しかし事故直後を除き、近年ではほとんどの対象地点でCs濃度は「不検出」と報告されていることから、今後定量下限値とともに測定地点数や頻度を見直すことで、中長期的な環境放射能汚染の予測・評価のための環境モニタリングへとシフトする必要がある。水中放射性Csの中でも、特に溶存態Csは生物へ移行しやすいため、新たなモニタリングのあり方の一案として、溶存態の放射性Csを測定対象とし、その濃度が今後も十分低いレベルで推移すると予測される地点を対象外とすることが考えられる。しかし今後の溶存態放射性Cs濃度を予測するための科学的知見が現状十分ではないことから、本研究では東日本における河川水中の溶存態Cs濃度の形成要因を検討した。
金井 克太; 栗原 治*; 高田 千恵; 中川 貴博; 森下 祐樹; 外間 智規; 滝本 美咲; 圓尾 好宏; 百瀬 琢麿
no journal, ,
福島第一原子力発電所事故の発生時から2か月程度の期間に敷地内で作業された方約560名に対し、内部被ばくの精密検査を実施した。測定は4月から8月にかけて、精密型全身カウンタ(Ge半導体検出器)等を用い、全身及び頚部(甲状腺)を対象として行った。検査の概要・結果及びこの活動を通じて明確になった作業者の内部被ばく測定にかかわる課題等について報告する。
廣田 昌大; 栗原 治; 高田 千恵; 高崎 浩司; 百瀬 琢麿; 出路 静彦*; 伊藤 茂樹*; 佐瀬 卓也*; 西澤 邦秀*
no journal, ,
イメージングプレートを用いて、人体胴ファントムの肺内に分布するの画像化に、世界で初めて成功した。これによって、画像で汚染位置を特定した後、定量測定を行うことができるため、より正確なモニタリングが期待できる。IPの肺内に対する検出下限は、照射時間が1, 2.5, 4, 8, 12時間のときそれぞれ1666, 1500, 927, 349、及び245Bqであった。検出下限は、従来肺モニタリングに使用されてきたGe検出器と同レベル以下であったが、の年摂取限度に相当する肺沈着量130Bq(酸化Pu)及び30Bq(その他)よりも高かった。検出下限をさらに低くする方法を検討する必要がある。
金井 克太; 栗原 治; 寺門 義則*; 高田 千恵; 伊藤 公雄; 百瀬 琢麿
no journal, ,
原子力機構サイクル工学研究所では、我が国における核燃料サイクル技術の確立を目的として、数十年にわたってMOX燃料製造施設及び再処理施設を稼動してきた。これらの施設において、工程中に存在するプルトニウムは、内部被ばく管理上、特に留意すべき放射性元素である。本発表では、プルトニウムに対するサイクル研での内部被ばくモニタリング技術の開発状況に加え、過去の体内摂取事例の解析結果等を紹介する。