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報告書

青森研究開発センターむつ事務所施設管理課業務報告; 平成22年度、平成23年度

長根 悟; 京谷 正彦; 松野 悟; 畑中 幸喜; 飛内 万史; 堀 弘; 北原 勝美; 吉川 静次

JAEA-Review 2013-003, 56 Pages, 2013/05

JAEA-Review-2013-003.pdf:9.35MB

施設管理課は、原子力第一船原子炉施設の運転・維持管理及び廃止措置並びに少量核燃料物質使用施設等の液体廃棄施設,固体廃棄施設の運転・維持管理業務を実施している。本報告書は、むつ事務所施設管理課における平成22年度及び23年度(平成22年4月から平成24年3月)の業務実績を取りまとめたものである。

報告書

原子力船エンジニアリング・シミュレーション・システムの改良; ハードウェア更新と一体型炉シミュレータのインターフェース改良

高橋 博樹; 狩野 忠*; 高橋 照雄*; 京谷 正彦; 島崎 潤也*

JAERI-Tech 2001-068, 78 Pages, 2001/10

JAERI-Tech-2001-068.pdf:82.36MB

原研は、将来の原子力船の動力源として、軽量・コンパクトで受動的安全設備を備えた一体型炉(改良舶用炉)について設計研究を実施し、工学設計を完了した。この一体型炉の設計性能及び運転性能を確認するとともに、一体型炉の運転操作の自動化研究に使用するために、一体型炉シミュレータを開発した。これは、今後、革新的小型炉等の研究開発にも利用が可能である。しかしながら研究開発に利用するにあたって、ハードウェアの性能向上及びソフトウェアのヒューマン・マシン・インターフェース向上が必要となり、ハードウェアの更新とソフトウェアの改良を行った。これにより、一体型炉シミュレータの操作性が向上した。また、市販のハードウェア及びソフトウェアを使用して、システムの改良を行ったことにより、汎用性が向上したとともに、保守性、拡張性及び移植性が向上した。本報告書は、一体型炉シミュレータのハードウェア更新及びインターフェース改良について、ヒューマン・マシン・インターフェース向上の内容を重点に報告する。

報告書

原子力船「むつ」の運転データ

中沢 利雄; 綿引 正行*; 高橋 博樹; 京谷 正彦

JAERI-Data/Code 99-010, 61 Pages, 1999/03

JAERI-Data-Code-99-010.pdf:4.39MB

これまで原子力船「むつ」の実験データの保管・管理については、原子力船データベースを中心に整備を進めてきた。原子力船データベースは、出力上昇試験、実験航海等で実施した試験及び実験時のデータをデータベース化したものであるが、原子力船の運航全体を通じて試験及び実験時以外の船及び原子炉の運転記録等が磁気テープに収録された。これらのデータは「むつ」研究開発の貴重なデータであるが、膨大であり、これまでデータベースに登録されず利用が不便であった。そのため、これらのデータを収録密度の高いディジタルオーディオテープに格納するとともにテキスト形式に変換するプログラムとデータリストを作成した。これにより、これらのデータは、データベースで容易に利用できるとともに市販のパソコン等のソフトウェアでの利用も容易になった。なお、データの保管スペースの減容化も図られた。

報告書

原子力船データベースの開発・整備,1; 実験データベースの概要

京谷 正彦; 橋立 晃司*; 落合 政昭

JAERI-Data/Code 95-003, 49 Pages, 1995/03

JAERI-Data-Code-95-003.pdf:5.85MB

原子力船「むつ」の実験航海等において、操船、波浪等による船体運動、負荷変動等が原子炉プラントに及ぼす影響に関する実験データを取得した。また、建造、運航等の「むつ」研究開発の各段階において、原子力船開発に関する技術、知見等が蓄積された。これらは、我が国初の原子力船の実船実験データ及び設計、建造、運航等の経験の集積であり、当面、我が国では原子力船建造計画がないことから、「むつ」の成果を整理、保存し、舶用炉の改良研究等に有効に活用することが重要である。そのため、改良舶用炉設計研究への「むつ」の成果の反映を効率的に行うことを図り、平成3年度より、原子力船データベースの開発・整備を実施している。実験データベースは既に供用を開始しており、その概要について報告する。なお、文書データベースについては現在、開発・整備中である。

論文

原子力船「むつ」の運動性能と原子炉特性

楠 剛; 京谷 正彦; 石田 紀久; 伊藤 章雄*; 落合 政昭

関西造船協会誌, 0(223), p.161 - 167, 1995/03

原子力船においては、海洋環境が船体のみならず原子炉プラントへも固有の影響を及ぼす。波浪が直接的・間接的に原子炉に及ぼす影響を明らかにするという観点から、「むつ」が荒海域を航行した時の計測データを整理し波向きによる船体運動性能や原子炉への影響について調べた。主軸回転数一定制御を行った場合、有義波高約5.8mの海域を炉出力約70%で航行すると、炉出力変動幅は追波で向波の約5倍となったが、軸馬力変動幅はあまり変わらなかった。主機タービンの操縦弁開度を一定とした場合、軸馬力の変動幅は追波で向波の約4倍となったが、炉出力の変動幅はあまり変わらなかった。蒸気発生器の水位変動は加圧器に比べて波向きの影響は小さかった。

論文

Simulation of a marine nuclear reactor

楠 剛; 京谷 正彦; 小林 日出雄*; 落合 政昭

Nuclear Technology, 109, p.275 - 285, 1995/02

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)

日本原子力研究所は、改良舶用炉の設計に利用するために原子力船エンジニアリングシミュレーションシステム(NESSY、以下シミュレータと記す)の開発を進めてきた。海洋環境下にて、舶用炉プラントは船体動揺に起因した傾斜、加速度変動、負荷変動の影響を受ける。本シミュレータは原子炉プラント応答計算と船体運動計算のプログラムを結合して、船体運動の影響を考慮した原子炉プラントの時系列解析を行う。本シミュレータでは、船体運動に起因した原子炉出力の変動、加圧器及び蒸気発生器の水位の変動等を計算することができる。シミュレーション結果を原子力船「むつ」実験航海にて得られた計測結果と比較して、本シミュレータが海洋環境下における舶用炉プラントの挙動を精度良く計算できることを明らかにした。

報告書

原子力船エンジニアリング・シミュレーション・システムの総合評価

京谷 正彦; 落合 政昭; 楠 剛; 植松 春樹*; 高橋 照雄*

JAERI-M 94-079, 116 Pages, 1994/06

JAERI-M-94-079.pdf:3.19MB

原子力船「むつ」での実験航海等のデータを使用し、原子力船エンジニアリング・シミュレーション・システムの性能を総合評価した。本目的は、原子力船「むつ」の実験航海等において実施された各試験結果とシミュレーション結果とを比較し、試験結果に対するシミュレーション結果の相違点の抽出、シミュレータを対象とした相違点発生の原因解明及びシミュレーションモデル適用範囲を明確化することである。総合評価の結果、試験結果とシミュレーション結果は概ね一致し、原子力船「むつ」モデルについて、その性能を確認することができた。また、今後の原子力船エンジニアリング・シミュレーション・システムの整備をすすめるにあたり、本システムの基本計算モデルが有効に活用できることを確認した。

論文

Present status of nuclear ship engineering simulation system

落合 政昭; 京谷 正彦; 高橋 照雄*; 楠 剛

11 Annual Simulators Conf., Simulation Series,Vol. 26,No. 3, 0, p.454 - 459, 1994/00

原子力船エンジニアリング・シミュレーションシステムは、第1期計画として原子力船「むつ」を対象としたシミュレータとして開発してきたが、その開発は完了し、「むつ」の実験データにより、そのシミュレーション性能は十分であることを確認した。すなわち、本シミュレータの基本計等モデルの妥当性が証明された。今後は、第2期計画として、改良型舶用炉MRXを対象としたモデルの開発をすすめる。特に、設計支援ツールであることから、プラント構成の変更を容易に行えるようグラフィック入力システムについても開発する。発表に当たっては、設計支援ツールとしてのシミュレータの活用方法に重点を置くこととする。

報告書

原子力船エンジニアリング・シミュレーション・システムの開発

楠 剛; 京谷 正彦; 高橋 照雄*; 小林 日出雄*; 橋立 晃司*; 落合 政昭

JAERI-M 93-223, 176 Pages, 1993/11

JAERI-M-93-223.pdf:4.18MB

原子力船開発の一環として舶用炉設計研究のため、1987年より原子力船エンジニアリング・シミュレーション・システムの開発・整備を進めてきた。1993年3月「むつ」モデルについては完成をみたので、その内容を報告する。本システム開発の目的は、(1)設計各段階におけるプラント性能の評価・確認、(2)運転の省力化研究にある。本システムの特徴は、(1)与えられた海象、気象条件下での船体系、推進系及び原子炉プラントの各挙動を一貫して模擬できる総合シミュレーションシステム、(2)物理的根拠に基づくシミュレーションモデル、(3)拡張性、柔軟性に富んだ構成にある。今後は、本システムを改良舶用炉の設計支援ツールとして活用していく計画である。

報告書

一体型加圧水炉SPWRの起動特性の原子力船エンジニアリングシミュレーションシステム(NESSY)による予備解析

楠 剛; 京谷 正彦; 迫 淳*

JAERI-M 93-178, 16 Pages, 1993/09

JAERI-M-93-178.pdf:0.51MB

改良舶用炉の設計に活用するために開発を進めてきた原子力船エンジニアリングシミュレーションシステムを用いて、受動的安全炉SPWRの起動シミュレーションを行った。SPWRは一体型炉で、制御棒を持たず、一次冷却水中のボロンの希釈のみで原子炉を起動する。原子力船エンジニアリングシミュレーションシステムにてこのボロン希釈による原子炉起動のシミュレーションを行い、起動時の安全性、起動率の適正範囲を評価した。

報告書

船体動揺による原子炉出力への影響; 出力上昇試験航海時の炉雑音解析

田中 義美*; 京谷 正彦; 徳永 貴元*; 森 拓也*

JAERI-M 91-021, 61 Pages, 1991/03

JAERI-M-91-021.pdf:1.79MB

本報告の目的は、船体運動が「むつ」の原子炉出力に与える影響を解明することである。出力上昇試験の航海中に、原子炉の制御系信号及び船体運動計測装置による信号の測定を行った。このデータを用いて、ピッチング角度、ローリング角度、蒸気流量、中性子束及び一次冷却水温度の各信号間の間連を多変数自己回帰モデルによって解析した。その結果、原子炉の動特性に関しては、ピッチング及びローリングから一次冷却水温度及び中性子束への影響はないという結論を得た。負荷と原子炉出力が顕著な相関を示す周波数はピッチング、ローリングの周波数よりも低域に分離している。ピッチング、ローリングは船の大きさ、重量、重心位置に依存し、一方負荷追従特性は負荷と一次系及び二次系の熱容量に依存する。この理由で、「むつ」の原子炉と船体の設計は良く調和しているものと判断される。

論文

Results of the power-up test of the nuclear-powered ship MUTSU and test programs of her experimental voyages

落合 政昭; 石田 紀久; 板垣 正文; 坂本 幸夫; 京谷 正彦; 原子力船「むつ」出力上昇試験プロジェクト

Proc. of the 1st JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Engineering, p.515 - 526, 1991/00

原子力船「むつ」出力上昇試験結果の概要と実験航海における実験計画について述べる。出力上昇試験は1990年3月29日に関根浜港岸壁に船体係留した状態で開始し、以後、原子炉出力に応じて分けられた六段階の試験を実施した。第1段階では主に「初臨界試験」等の炉物理試験を行い、第2段階では「1次系ヒートバランス測定」や「負荷変動試験」等の主にプラント静特性及び動特性に係る試験を行なった。前者の炉出力は零%、後者の炉出力は約20%までの範囲であり、推進用タービン停止の状態で行なった。第3段階から第6段階は北太平洋上で、それぞれ炉出力約50%、70%、90%及び100%で、炉物理、プラント静特性及び動特性に関する試験を実施した。水・ガス分析、放射化学試験及び放射線レベル測定は出力上昇試験の全期間を通して行なった。試験結果から、本原子炉プラントの性能は「原子炉等規制法」等で要求される要件を満たしていることが確認され、また設計との比較で良い一致が得られた。実験航海は静穏海域、荒海及び高温海域で実操船模擬の実験を行う。

論文

NSRRによるステンレス鋼被覆燃料棒の出力急昇時の健全性確認試験

片西 昌司; 京谷 正彦; 井上 公夫*; 藤城 俊夫; 落合 政昭

日本原子力学会誌, 32(7), p.711 - 713, 1990/07

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)

NSRRにおいて、SUS被覆燃料棒を用いて通常運転時に想定される最も急激な出力変動の過程を模擬する炉内実験を行い、温度挙動とPCMIについて検討した。実験では、試験燃料棒の線出力密度を55W/cmから299W/cmへ30秒間で上昇させた。実験の結果、最高出力に達しても被覆管表面温度は100$$^{circ}$$Cであり、また、被覆管の酸化も認められなかった。さらに、被覆管とペレットの伸びの量の過渡変化測定結果においてPCMIの発生は認められなかった。これらの実験結果から、通常運転時の最も急激な出力変動の条件においても、核沸騰領域を超えることはなく、PCMIも起こっておらず燃料棒の健全性は保たれることが確認された。

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