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論文

Development of contamination detection system combined with various remote devices

森下 祐樹; 宮村 浩子; 佐藤 優樹; 大浦 正利*

Radiation Measurements, 171, p.107064_1 - 107064_7, 2024/02

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.08(Nuclear Science & Technology)

アルファおよびベータ汚染位置の検出は、核施設の除染にとって重要である。廃炉現場の高線量率環境では、作業員による直接の汚染測定は困難である。そこで、新しいシンチレータベースの検出器を用いた遠隔自動汚染測定システムを開発した。50mm$$phi$$$$times$$厚さ100$$mu$$mのYAlO$$_{3}$$(Ce)(YAP:Ce)シンチレータにフラットパネル型マルチアノード光電子増倍管を結合させた。検出器はロボットの下部に下向きに設置された。エネルギー測定機能があり、エネルギー測定によりアルファ粒子とベータ粒子および$$^{222}$$Rnアルファ粒子を識別できる。エネルギー情報を使用すると、アルファ粒子とベータ粒子を同時に識別し、マッピングすることができる。さらに、ゆっくりと動くロボットを使用すると、1回の測定で統計的に十分なカウントを取得できるため、アルファ粒子のみを使用して表面汚染密度を評価できる。遠隔自動汚染測定システムは、作業員が立ち入ることができない環境における汚染分布の可視化に役立つ。

論文

Measurement of the longitudinal bunch-shape distribution for a high-intensity negative hydrogen ion beam in the low-energy region

北村 遼; 二ツ川 健太*; 林 直樹; 平野 耕一郎; 近藤 恭弘; 小坂 知史*; 宮尾 智章*; 森下 卓俊; 根本 康雄*; 小栗 英知

Physical Review Accelerators and Beams (Internet), 26(3), p.032802_1 - 032802_12, 2023/03

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Physics, Nuclear)

バンチシェイプモニター(BSM)はビーム輸送中にある地点での縦方向位相分布を測定して、縦方向ビームチューニングを行う際に有用な装置である。低エネルギー負水素(H$$^{-}$$)イオンビームの縦方向位相分布を測定するために、大強度ビーム負荷による熱負荷を軽減できるよう2次電子を放出する標的に高配向性グラファイト(HOPG)が採用した。このHOPGターゲットにより、50mA程度の高いピーク電流を持つ3MeV H$$^{-}$$イオンビームの中心部で縦方向位相分布の測定が可能となった。テストスタンドでHOPG-BSMを用いて縦方向のバンチ幅を測定したところ、ビームシミュレーションと一致した。HOPG-BSMを用いて、ビーム横方向と縦方向の相関測定を実証した。HOPG-BSMを用いて、縦方向Qスキャン法により縦方向Twissとエミッタンスを測定した。

論文

大強度・低速H$$^{-}$$ビーム用バンチシェイプモニタを用いたビーム計測手法に関する研究

北村 遼; 林 直樹; 平野 耕一郎; 小坂 知史*; 宮尾 智章*; 根本 康雄*; 森下 卓俊

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.330 - 332, 2023/01

大強度陽子加速器施設J-PARCリニアックでは、フロントエンドの大強度・低速H$$^{-}$$ビームを測定するためにビーム熱負荷への耐久性を向上させた改良型バンチシェイプモニタ(BSM)を開発している。ビームと相互作用させるプローブに新素材であるグラファイト製標的を導入することで、これまで不可能であった大強度ビーム中心領域でのプロファイル測定を実現した。改良型BSMではビーム全体のプロファイルが測定可能になったため、BSMの特徴を生かした応用的なビーム診断手法を提案する。本講演では、二次電子計測による横プロファイル測定、横プロファイルからのビーム電流測定等、BSM本来の目的である縦方向測定の枠組みを超えてBSMの多様な運用可能性について議論する。

論文

A Phoswich alpha/beta detector for monitoring in the site of Fukushima Daiichi Nuclear Power Station

森下 祐樹; 高崎 浩司; 北山 佳治; 田川 明広; 柴田 卓弥; 星 勝也; 金子 純一*; 樋口 幹雄*; 大浦 正利*

Radiation Measurements, 160, p.106896_1 - 106896_10, 2023/01

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

福島第一原子力発電所のアルファおよびベータ汚染をリアルタイム弁別測定するためのPhoswichアルファ/ベータ検出器を開発した。検出器は、アルファ線とベータ線を検出する2層のシンチレータ(プラスチックシンチレータ及びGPSシンチレータ)で構成した。パルス波形弁別(PSD)法を使用して、高ベータ線および高ガンマ線環境でアルファ線をリアルタイムを弁別測定できた。さらに、この検出器は、最大9.0mSv/hのバックグラウンド線量下でアルファ線を識別することができた。

論文

Sodium-cooled Fast Reactors

大島 宏之; 森下 正樹*; 相澤 康介; 安藤 勝訓; 芦田 貴志; 近澤 佳隆; 堂田 哲広; 江沼 康弘; 江連 俊樹; 深野 義隆; et al.

Sodium-cooled Fast Reactors; JSME Series in Thermal and Nuclear Power Generation, Vol.3, 631 Pages, 2022/07

ナトリウム冷却高速炉(SFR: Sodium-cooled Fast Reactor)の歴史や、利点、課題を踏まえた安全性、設計、運用、メンテナンスなどについて解説する。AIを利用した設計手法など、SFRの実用化に向けた設計や研究開発についても述べる。

論文

Bunch-size measurement of the high-intensity H$$^{-}$$ beam with 3 MeV by the bunch-shape monitor

北村 遼; 二ツ川 健太*; 林 直樹; 平野 耕一郎; 近藤 恭弘; 小坂 知史*; 宮尾 智章*; 根本 康雄*; 森下 卓俊; 小栗 英知

JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011012_1 - 011012_6, 2021/03

J-PARCリニアックフロントエンドの大強度3MeV H$$^{-}$$のバンチ幅を測定するためには、新たなバンチシェイプモニター(BSM)が必要である。カーボンナノチューブワイヤーとグラフェンスティックは大強度ビームを測定するために十分な強度を持つ素材であるため、BSMの標的ワイヤーの良い候補である。しかしながらBSMではワイヤーに数kV以上の負極性高電圧を印加するために放電抑制が課題であった。ワイヤーからの放電による影響を調査するための高電圧試験の後、グラフェンスティックを用いてピーク電流55mAでビーム中心部における信号検出に初めて成功した。本講演ではバンチ幅測定のプレリミナリーな結果を報告する。

論文

大強度陽子ビーム用縦方向分布モニター応答特性評価

北村 遼; 二ツ川 健太*; 林 直樹; 平野 耕一郎; 近藤 恭弘; 小坂 知史*; 宮尾 智章*; 根本 康雄*; 森下 卓俊; 小栗 英知

Proceedings of 17th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.251 - 253, 2020/09

大強度・低エミッタンスな陽子ビーム加速を実現するため、空間電荷効果の影響が大きい低エネルギー領域での縦方向分布モニター(バンチシェイプモニター: BSM)の運用試験を進めている。BSM内部でビームを受ける二次電子生成標的に熱負荷耐性の良い高配向性グラファイト(HOPG)を導入したことで、既存のタングステン製標的で問題となっていた標的破損による計測中断が無くなり、安定した計測が可能となった。しかしHOPGを導入したBSMで初めて測定した縦方向バンチ位相分布はシミュレーションによる予想より広がっており、改善の余地がある。J-PARCリニアック棟テストスタンドのビームを利用して、BSMの応答特性を調査した。この試験ではBSMを構成する電子増倍管,偏向電磁石及びRFデフレクタの各パラメータの応答特性を調査・調整した。調整後に測定した縦方向バンチ位相分布はシミュレーションの予想分布と一致した。

論文

A 3 MeV linac for development of accelerator components at J-PARC

近藤 恭弘; 浅野 博之*; 千代 悦司; 平野 耕一郎; 石山 達也; 伊藤 崇; 川根 祐輔; 菊澤 信宏; 明午 伸一郎; 三浦 昭彦; et al.

Proceedings of 28th International Linear Accelerator Conference (LINAC 2016) (Internet), p.298 - 300, 2017/05

J-PARC加速器の要素技術開発に必要な3MeV H$$^{-}$$リニアックを構築した。イオン源にはJ-PARCリニアックと同じものを用い、RFQは、J-PARCリニアックで2014年まで使用したものを再利用している。設置作業の後、2016年6月からRFQのコンディショニングを開始した。このRFQは様々な問題を克服し、なんとか安定運転に達していたが、2年間運転できなかったので再度コンディショニングが必要であった。現状定格のデューティーファクタでは運転できてはいないが、短パルスならばビーム運転可能となっている。この論文では、この3MeV加速器のコミッショニングと最初の応用例であるレーザー荷電変換試験の現状について述べる。

論文

J-PARC3MeVリニアックを用いたビームスクレーパの開発

平野 耕一郎; 浅野 博之; 石山 達也; 伊藤 崇; 大越 清紀; 小栗 英知; 近藤 恭弘; 川根 祐輔; 菊澤 信宏; 佐藤 福克; et al.

Proceedings of 13th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.310 - 313, 2016/11

単位面積当たりの熱負荷を減らすため、67$$^{circ}$$のビーム入射角を有するビームスクレーパをJ-PARCリニアックのRFQとDTLの間のMEBTで使用している。67$$^{circ}$$ビームスクレーパは粒子数1.47E22個のH$$^{-}$$ビームによって照射された。レーザ顕微鏡を用いてスクレーパのビーム照射による損傷部を観察すると、高さ数百$$mu$$mの突起物が無数にあった。ビームスクレーパの耐電力を調べるため、3MeVリニアックを新たに構築した。2016年末にスクレーパ照射試験を実施する予定である。今回は、J-PARCリニアックのビームスクレーパの現状、及び、ビームスクレーパの照射試験に用いる3MeVリニアックについて報告する。

論文

Monitoring of positron using high-energy gamma camera for proton therapy

山本 誠一*; 歳藤 利行*; 小森 雅孝*; 森下 祐樹*; 奥村 聡*; 山口 充孝; 齋藤 勇一; 河地 有木; 藤巻 秀

Annals of Nuclear Medicine, 29(3), p.268 - 275, 2015/04

 被引用回数:21 パーセンタイル:67.44(Radiology, Nuclear Medicine & Medical Imaging)

In proton therapy, imaging of proton-induced positrons is a useful method to monitor the proton beam distribution after therapy. We developed a small field-of-view gamma camera for high-energy gamma photons and used it for monitoring the proton-induced positron distribution. The gamma camera used 0.85 mm $$times$$ 0.85 mm $$times$$ 10 mm GAGG pixels arranged in 20 $$times$$ 20 matrix to form a scintillator block, which was optically coupled to a 1-inch-square position-sensitive photomultiplier tube. The GAGG detector was encased in a 20-mm-thick container and a pinhole collimator was mounted on its front. The gamma camera had spatial resolution of approximately 6.7 cm and sensitivity of 3.2 $$times$$ 10$$^{-7}$$ at 1.2 m from the collimator surface. The gamma camera was set 1 m from the 35 cm $$times$$ 35 cm $$times$$ 5 cm plastic phantom in the proton therapy treatment room, and proton beams were irradiated to the phantom with two proton energies. For both proton energies, positron distribution in the phantom could be imaged by the gamma camera with 10-min acquisition. The lengths of the range of protons measured from the images were almost identical to the calculation. These results indicate that the developed high-energy gamma camera is useful for imaging positron distributions in proton therapy.

論文

Development of structural codes for JSFR based on the system based code concept

浅山 泰; 若井 隆純; 安藤 勝訓; 岡島 智史; 永江 勇二; 高屋 茂; 鬼澤 高志; 月森 和之; 森下 正樹

Proceedings of 2014 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2014) (DVD-ROM), 6 Pages, 2014/07

本報は、JSFRの構造規格基準開発に係る活動を概観したものである。ナトリウム冷却型高速炉の特徴を最大限に生かすために、設計$$sim$$維持において必要となる一連の規格、すなわち、溶接規格、維持規格、破断前漏えい(LBB)評価規格、静的機器構造信頼性評価ガイドラインをシステム化規格概念に基づき体系的に開発している。これらの規格を日本機械学会規格として2016年を目途に発刊することを目指している。

報告書

原子力施設の廃止措置に係る研究,2; AHPによる最適な解体シナリオの検討(共同研究)

芝原 雄司; 石神 努; 森下 喜嗣; 柳原 敏*; 有田 裕二*

JAEA-Technology 2012-038, 72 Pages, 2013/01

JAEA-Technology-2012-038.pdf:3.68MB

原子力施設の合理的な廃止措置を進めるためには、想定されるさまざまな解体手順(解体シナリオ)のプロジェクト管理データを事前に評価し、その結果を用いて最適な解体シナリオを選択することが必要である。廃止措置の研究分野では、最適な解体シナリオの選択のための意思決定にかかわる研究はほとんど行われておらず、今後の重要な検討課題の一つである。原子力機構と福井大学は、解体作業の計画を策定するうえで重要となる意思決定のための方法論にかかわる共同研究を平成21年度に開始した。本研究では、「ふげん」を対象に設備・機器の解体作業に関する幾つかの解体シナリオを想定して、人工数や廃棄物発生量等を計算し、その結果に基づいて幾つかの解体シナリオの中から合理的と考えられるものを選択するロジックを構築することを目的としている。本報告書は、給水加熱器の解体作業を対象に、平成22年度に行った多基準意思決定手法の一つであるAHPを用いた最適な解体シナリオの選択に関する検討の結果とまとめたものである。

報告書

原子力施設の廃止措置に係る研究(共同研究)

芝原 雄司; 石神 努; 森下 喜嗣; 柳原 敏; 有田 裕二*

JAEA-Technology 2011-021, 35 Pages, 2011/07

JAEA-Technology-2011-021.pdf:4.52MB

原子力施設の合理的な廃止措置を進めるためには、そのプロジェクト管理データを事前に評価することに加えて、その結果を用いて想定されるさまざまな解体作業の選択肢(シナリオ)の中から、最適なものを選択することが必要かつ重要である。廃止措置の研究分野では、この選択のための意思決定にかかわる研究はほとんどなされておらず、今後の重要な検討課題である。原子力機構と福井大学は、解体作業の計画を策定するうえで重要となる意思決定のための方法論にかかわる共同研究を平成21年度から開始した。本研究では、ふげんを対象に設備・機器の解体撤去作業に関する幾つかのシナリオを想定して人工数や廃棄物発生量を計算し、その結果に基づいて、幾つかのシナリオの中から合理的と考えられるものを選択するロジックを構築することを目的としている。平成21年度はふげんで実施された給水加熱器の解体撤去作業に基づき、幾つかの解体シナリオを想定して管理データを評価し、多基準意思決定法(MCDA)を用いて最適化にかかわる検討を行った。本報告書は、その研究の成果をまとめたものである。

論文

Radiation-induced graft polymerization of functional monomer into poly(ether ether ketone) film and structure-property analysis of the grafted membrane

長谷川 伸; 高橋 周一*; 岩瀬 裕希*; 小泉 智; 森下 憲雄; 佐藤 賢*; 成田 正*; 大沼 正人*; 前川 康成

Polymer, 52(1), p.98 - 106, 2011/01

 被引用回数:47 パーセンタイル:81.32(Polymer Science)

高温耐久性,機械的強度に優れた芳香族炭化水素系高分子膜であるポリエーテルエーテルケトン(PEEK)膜を用いた燃料電池用電解質膜の調製と、調製された電解質膜の構造解析の検討を行った。市販されている結晶化度11%及び32%のPEEK膜へスチレンスルホン酸誘導体であるスチレンスルホン酸エチルエステル(ETSS)のグラフト重合は、結晶化度に依存し、32%ではほとんど進行しなかったのに対し、結晶化度11%においてグラフト重合は徐々に進行しグラフト率50%以上に達した。合成した電解質膜の機械強度は、100MPaであり、基材膜の強度の88%を維持した。また、グラフト重合反応機構について、電子スピン共鳴スペクトルの解析により、照射によって生じるラジカルはフェノキシラジカルであり、このラジカルを起点にグラフト重合が進行していることを見いだした。小角中性子散乱(SANS),小角X線散乱測定(SAXS)解析により、グラフト型電解質膜は、イオンチャンネル間距離13nmと、1.8nmのイオンチャンネルのミクロ構造を持つものであり、ナフィオンのイオンチャンネル(5nm)とは異なることが明らかとなった。

報告書

耐放射線モータ駆動装置の高線量率ガンマ線照射下での連続動作試験

小原 建治郎; 角舘 聡; 八木 敏明; 森下 憲雄; 柴沼 清

JAEA-Technology 2006-023, 38 Pages, 2006/03

JAEA-Technology-2006-023.pdf:5.21MB

国際熱核融合実験炉(ITER)の真空容器内に取り付けられるブランケットやダイバータの保守・交換作業には専用のITER保守装置が使用される。作業時の真空容器内は高線量率のガンマ線雰囲気となるため、ITER保守装置には長期間(1年程度)の使用が可能な耐放射線性が求められる。耐放射線モータ駆動装置は、ITER保守装置の耐放射線駆動源の開発を目的としたもので、耐放射線レベルの異なる各種の機器・部品を使用し、ITER保守装置の駆動源を模擬して設計、製作、8kgfの重り(模擬負荷)を指令信号によりモータで回転,制御する装置である。ガンマ線照射下での連続動作試験は、平均線量率を3.6kGy/h、目標積算線量を30MGy以上とし、2000年3月から開始した。試験では、動作時のモータ電流及び主要部の温度データの取得,故障事象の把握,個々の機器・部品の外観変化を観察した。試験は途中に分解点検をはさみ、2段階に分けて実施した。その結果、第1, 第2各段階での装置停止時までの積算線量は47.6MGyと23.9MGy、運転時間はそれぞれ13,200時間と6,640時間となり、ITER真空容器内線量率(0.5kGy/h)から求められる保守装置の耐放射線性を十分に満たすことがわかった。なお、停止の原因は、第1段階では減速機に充填したグリースの硬化、第2段階では電線の絶縁劣化に起因した。本報告書では、耐放射線モータ駆動装置の設計条件、基本仕様をはじめ、照射試験、分解点検の結果等について述べる。

論文

誘電測定による電子線架橋hydroxypropylmethylcellulose(HPMC)ゲルの動的構造の研究

森下 敏*; 海野 裕哉*; 喜多 理王*; 新屋敷 直木*; 八木原 晋*; 古澤 和也*; 土橋 敏明*; 長澤 尚胤

東海大学紀要理学部, 41, p.105 - 112, 2006/03

多糖類であるヒドロキシメチルセルロース(HPMC)のジオキサン溶液、及び溶媒をジオキサンとした放射線橋かけゲルの誘電分光測定を行った結果、100Hz$$sim$$100MHzでゲル、溶液ともに二つの緩和過程が観測された。300kHz$$sim$$100MHzで観測された緩和はHPMC分子鎖に起因する過程であることがわかった。本研究で初めて多糖類の溶媒・ゲル中での高分子鎖による緩和が観測された。100Hz$$sim$$300kHzの領域では、ゲルの方に直流電流伝導DCによる影響が強く表れた。溶媒が水であるHPMCゲルの放射線量によるDC変化には、水分子も大きく関与していることから、HPMC分子鎖の解離基などの影響に加えてこの因子を考慮すべきことが判明した。

論文

Spin multiplicity and charge state of a silicon vacancy (${it T}$ $$_{V2a}$$) in 4${it H}$-SiC determined by pulsed ENDOR

水落 憲和*; 山崎 聡*; 瀧澤 春喜; 森下 憲雄; 大島 武; 伊藤 久義; 梅田 享英*; 磯谷 順一*

Physical Review B, 72(23), p.235208_1 - 235208_6, 2005/12

 被引用回数:50 パーセンタイル:83.64(Materials Science, Multidisciplinary)

炭化ケイ素(SiC)半導体中のSiサイトの空孔型欠陥(${it T}$ $$_{V2a}$$)のスピン(S)多重度と荷電状態をパルス電子-核二重共鳴法(ENDOR)を用いて決定した。試料にはn型の六方晶SiC(4${it H}$-SiC)を用い、3MeVの電子線を4$$times$$10$$^{18}$$/cm$$^{2}$$照射することで${it T}$ $$_{V2a}$$を導入した。電子スピン共鳴(ESR)測定により非常に強い$$^{29}$$Siの超微細相互作用(HF)が観測された342.3mTでのパルスENDOR測定を行い、得られたシグナルを電子スピン及び核スピンのゼーマン分裂,HF分裂を考慮して解析した結果、${it T}$ $$_{V2a}$$はこれまで提唱されていた中性空孔ではなく、荷電状態-1,スピン状態S=3/2のSi空孔であると同定できた。

報告書

3次元免震構造に関する研究(平成15年度共同研究報告書)

森下 正樹; 北村 誠司; 高橋 健司; 井上 和彦; 木田 正則; 毛呂 聡*; 加藤 朝郎*; 伏見 実*

JNC TY9400 2004-028, 921 Pages, 2004/11

核燃料サイクル開発機構(JNC)と日本原子力発電(原電)では、安全性と経済性に優れた実用高速炉プラント概念の構築を目的として「高速増殖炉サイクル実用化戦略調査研究」を実施している。ここでは、高温構造設計の高度化、新材料の採用、ならびに3次元免震が経済性向上のためのシステム改善方策の枢要技術として挙げられている。そこで、JNCと原電は、平成12年度より、高温構造設計手法高度化と3次元免震開発に関する共同研究を開始した。本報告書はそのうち、3次元免震開発に関する平成15年度の成果をとりまとめたものである。なお、本成果のなかには、原電が経済産業省より受託し、JNCがその実施に協力した、「発電用新型炉技術確証誠験」の成果が含まれている。本研究は、その内容を(1)開発計画の検討、(2)建屋3次元免震の検討、及び(3)機器上下免震の検討、の3つのスコープに整理して進めた。本年度の成果を要約すると、以下のとおりである。(1)開発計画の検討3次元免震(装置)に対する性能要求の検討新たな観点からの3次元免震装置への性能要求の検討として、「免震装置に支持された建屋」並びに「風荷重時の居住性」について検討した。その結果、前者の検討では、水平免震方式の建屋とほぼ同様の設計が可能であること、また後者の検討では、免震建屋内の運転員への影響はないことを確認した。3次元免震(装置)の開発目標ならびに開発計画の検討 建屋全体3次元免震装置の開発候補を絞り込むための、「評価項目とクライテリアの具体化」、並びに「3次元免震技術指針(骨子)」の検討を行った。「評価項目とクライテリアの具体化」では、平成14年度の成果をもとに、装置開発側へ要求する項目の詳細内容、具体化の検討を行った。また、3次元免震技術指針(骨子)については、装置開発状況を睨みつつ、既存の水平免震指針からの変更内容や指針化するにあたっての懸案等について検討を行った。(2)建屋3次元免震の検討 平成13年度に抽出された有望概念3案(「油圧機構を用いた3次元免震システム」、「ケーブル補強マッシュルーム型空気ばね3次元免震装置」、「ローリングシール型空気ばね方式3次元免震装置」)について性能試験を実施するとともに、新型炉プラント実機への適用性について検討を行い、今後開発を継続する候補既念(「ローリングシール型空気ばね方式3次元免震装

論文

Introduction of phosphorus atoms in silicon carbide using nuclear transmutation doping at elevated temperatures

大島 武; 森下 憲雄; 神谷 富裕; 磯谷 順一*; 馬場 信一; 相原 純; 山地 雅俊*; 石原 正博

Proceedings of OECD/NEA 3rd Information Exchange Meeting on Basic Studies in the Field of High Temperature Engineering (OECD/NEA No.5309), p.197 - 202, 2004/00

炭化ケイ素(SiC)の高温中性子転換ドーピング技術の確立のために、JMTRにより1200$$^{circ}$$Cで中性子線照射した六方晶SiCの電気特性をHall測定により調べた。試料は中性子照射後に1600から1800$$^{circ}$$Cの範囲で熱処理を行った。その結果、1700$$^{circ}$$Cまでの熱処理ではp型伝導であったのに対し、1800$$^{circ}$$C熱処理後にはn型を示し、中性子転換ドーピングにより生成されたリンドナーが電気的に活性化することが明らかとなった。また、SiC中のリンの検出方法を確立するために電子スピン共鳴(ESR)によるリンドナーの探索を行った。$$^{13}$$Cの超微細相互作用を詳細に調べた結果、P$$_{a}$$, P$$_{b}$$のリンドナーに起因する二つのシグナルの観察に成功した。

論文

Pulsed EPR studies of shallow donor impurities in SiC

磯谷 順一*; 大島 武; 森下 憲雄; 神谷 富裕; 伊藤 久義; 山崎 聡*

Physica B; Condensed Matter, 340-342, p.903 - 907, 2003/12

 被引用回数:11 パーセンタイル:51.45(Physics, Condensed Matter)

スピン緩和を用いた量子コンピュータの実現には、長いスピン緩和時間を持った系が必要とされる。このような系の実現には、通常低温が必要とされるが、より室温に近い温度でのスピン緩和を利用した量子コンピュータ開発の知見を得るために、炭化ケイ素半導体(SiC)中の浅いドナー不純物のスピン緩和を調べた。ドナー不純物としては窒素及びリンを用い、窒素については結晶成長により、リンについてはイオン注入(9から21MeV)により導入した。また、リン注入後に1650$$^{circ}$$Cで熱処理を行うことで照射損傷の除去とリンドナーの電気的活性化を図った。スピン緩和はパルスEPR法の一つである2パルスエコー減衰法を用いて測定した。スピン-格子緩和時間の温度依存性を解析した結果、窒素については83meV、リンについては62meVという緩和エネルギーを得た。

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