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中野 政尚; 藤井 朋子; 永岡 美佳; 井上 和美; 小池 優子; 山田 椋平; 吉井 秀樹*; 大谷 和義*; 檜山 佳典*; 菊地 政昭*; et al.
JAEA-Review 2019-045, 120 Pages, 2020/03
本報告書は、原子力規制関係法令を受けた「再処理施設保安規定」、「核燃料物質使用施設保安規定」、「放射線障害予防規程」、「放射線保安規則」及び「茨城県等との原子力施設周辺の安全確保及び環境保全に関する協定書」、「水質汚濁防止法」並びに「茨城県条例」に基づき、平成30年4月1日から平成31年3月31日までの期間に日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所から環境へ放出した放射性排水の放出管理結果をとりまとめたものである。再処理施設, プルトニウム燃料開発施設をはじめとする各施設からの放射性液体廃棄物は、濃度及び放出量ともに保安規定及び協定書等に定められた基準値を十分に下回った。
中野 政尚; 藤田 博喜; 水谷 朋子; 永岡 美佳; 井上 和美; 小池 優子; 山田 椋平; 吉井 秀樹*; 檜山 佳典*; 大谷 和義*; et al.
JAEA-Review 2018-028, 120 Pages, 2019/02
本報告書は、原子力規制関係法令を受けた「再処理施設保安規定」、「核燃料物質使用施設保安規定」、「放射線障害予防規程」、「放射線保安規則」及び「茨城県等との原子力施設周辺の安全確保及び環境保全に関する協定書」、「水質汚濁防止法」並びに「茨城県条例」に基づき、平成29年4月1日から平成30年3月31日までの期間に日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所から環境へ放出した放射性排水の放出管理結果をとりまとめたものである。再処理施設, プルトニウム燃料開発施設をはじめとする各施設からの放射性液体廃棄物は、濃度及び放出量ともに保安規定及び協定書等に定められた基準値を十分に下回った。
中野 政尚; 藤田 博喜; 永岡 美佳; 井上 和美; 小池 優子; 吉井 秀樹*; 檜山 佳典*; 大谷 和義*; 菊地 政昭*; 坂内 信行*; et al.
JAEA-Review 2017-037, 119 Pages, 2018/03
本報告書は、原子力規制関係法令を受けた「再処理施設保安規定」、「核燃料物質使用施設保安規定」、「放射線障害予防規程」、「放射線保安規則」及び「茨城県等との原子力施設周辺の安全確保及び環境保全に関する協定書」、「水質汚濁防止法」並びに「茨城県条例」に基づき、平成28年4月1日から平成29年3月31日までの期間に日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所から環境へ放出した放射性排水の放出管理結果をとりまとめたものである。再処理施設, プルトニウム燃料開発施設をはじめとする各施設からの放射性液体廃棄物は、濃度及び放出量ともに保安規定及び協定書等に定められた基準値を十分に下回った。
堀池 巧*; 土津田 雄馬*; 中野 友里子*; 落合 朝須美*; 宇都宮 聡*; 大貫 敏彦; 山下 光雄*
Applied and Environmental Microbiology, 83(20), p.e00855-17_1 - e00855-17_11, 2017/10
被引用回数:19 パーセンタイル:58.86(Biotechnology & Applied Microbiology)福島第一原子力発電所事故により、放射性ストロンチウムの一部が海洋に漏出した。塩濃度が高い条件では一般的な吸着剤によるSrの除去効率が低いので、本研究では生物起源鉱物による塩水中からの水溶性Srの除去を検討した。海底堆積物から単離したバチルス属細菌のTK2k株は、塩水中のSrの99%以上を除去した。Srはまず細胞表面に吸着し、その後細胞外に形成した炭酸塩鉱物に取り込まれることを明らかにした。
大饗 千彰*; Harries, J.; 岩山 洋士*; 川口 健太郎*; 久間 晋*; 宮本 祐樹*; 永園 充*; 中嶋 享*; 中野 逸夫*; 繁政 英治*; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 85(3), p.034301_1 - 034301_10, 2016/03
被引用回数:8 パーセンタイル:50.14(Physics, Multidisciplinary)Previous experimental studies of superradiance (SR) in multi-level systems have been explainable using the predictions of the well-known simple two-level SR model. However our recent study using EUV free-electron laser excitation of helium atoms, where SR was observed at wavelengths of 502 nm, 668 nm, and 728 nm, revealed behaviour which necessitates a full multi-level treatment of the SR development. In this paper, we report simulations of the initial excitation by the FEL pulses, and the subsequent development of multi-level SR. The results of the simulation reproduce the experimental findings, and reveal that competitive SR on two transitions with a common upper level plays an important role in the development of the system.
小野田 忍; 岩本 直也; 村上 允; 大島 武; 平尾 敏雄; 児島 一聡*; 河野 勝泰*; 中野 逸夫*
Materials Science Forum, 615-617, p.861 - 864, 2009/00
耐放射線性の粒子検出器としての利用が期待できる炭化珪素(SiC)ダイオードの性能を示すため、さまざまな荷電粒子を照射し、電荷収集効率(CCE; Charge Collection Efficiency)を評価した。荷電粒子として、RIから放出される粒子,
線及び、加速器からの重荷電粒子を利用した。低エネルギー(数MeV)の軽粒子及び高エネルギー(数百MeV)の重粒子の飛程が数十
mあることから、感受層であるエピタキシャル層の厚さが77
m及び96
mのダイオードを作製し、電荷収集量を評価した。実験の結果、従来報告例のある5.5MeVの
粒子だけでなく、56MeVのN(窒素),75MeVのNe(ネオン),150MeVのAr(アルゴン),322MeVのKr(クリプトン)イオンのエネルギースペクトルを測定することができた。
岩本 直也; 小野田 忍; 菱木 繁臣; 大島 武; 村上 允*; 中野 逸夫*; 河野 勝泰*
Materials Science Forum, 600-603(Part 2), p.1043 - 1046, 2009/00
炭化ケイ素(SiC)半導体を用いた耐放射線性の粒子検出器の開発の一環として、SiCエピ膜上に作製したnpダイオードの電荷収集効率(CCE)の電子線照射による低下を調べた。室温にてエネルギー1MeVの電子線を最大6
10
/cm
照射した。CCEの評価は酸素15MeVマイクロビームを用いたイオン誘起過渡電流(TIBIC)評価により行った。評価の結果、電子線未照射試料では93%という非常に高いCCEを観測し、1
10
/cm
の電子線照射後もCCEの低下は観測されなかった。しかし、それ以上の線量ではCCEの低下が観測され、5
10
/cm
の電子線照射によりCCEは約65%となった。ダイオードへ印加する逆方向電圧とCCEの関係を解析することでダイオード中の少数キャリア(電子)の拡散長を見積もったところ、未照射では2.5
mであった拡散長が電子線照射により徐々に低下し、その結果としてCCEが低下することが判明した。
岩本 直也; 大島 武; 小野田 忍; 菱木 繁臣*; 村上 允; 中野 逸夫*; 河野 勝泰*
Proceedings of the 26th Symposium on Materials Science and Engineering, Research Center of Ion Beam Technology Hosei University, p.27 - 30, 2007/12
SiCダイオードは、高い耐放射線性を有する粒子検出器として有望視されている。検出器の実用化には、粒子検出特性の放射線による影響を明らかにすることが重要であることから、本研究では、電子線照射により6H-SiC npダイオードに放射線損傷を導入し、重粒子の入射に対する電荷収集効率(CCE; Charge Collection Efficiency)を評価した。電子線照射前のCCEの飽和値は93
であり、電子線のフルエンスが1
10
cm
以下では、変化は見られなかった。一方、フルエンスが1
10
cm
以上ではCCEの低下が観測された。特に6
10
cm
ではCCEは高バイアス領域において飽和しなかった。これらピーク値及びCCEの低下は、電子線照射によりダイオード中に再結合中心となる欠陥の密度が増大し、生成された電荷の寿命が収集時間よりも短くなったためと考えられる。電子線照射によってSiCダイオードの電荷収集効率に放射線劣化が見られるものの、依然として入射粒子の検出が可能であることが判明した。
大島 武; 佐藤 隆博; 及川 将一; 小野田 忍; 菱木 繁臣; 平尾 敏雄; 神谷 富裕; 横山 琢郎*; 坂本 愛理*; 田中 礼三郎*; et al.
Materials Science Forum, 556-557, p.913 - 916, 2007/00
被引用回数:4 パーセンタイル:76.09(Materials Science, Ceramics)炭化ケイ素(SiC)を耐放射線性の粒子検出器へ応用する研究の一環として、六方晶SiC(6H-SiC)npダイオード中に金(Au)イオンが入射したときの電荷収集効率(CCE)を調べた。試料には、p型エピタキシャル膜上にリン注入によりn
層を作製したn
pダイオードを用い、12MeV-Auイオン入射によるイオン誘起過渡電流(TIBIC)測定を行った。TIBICシグナルを時間積分することで収集電荷量を求めたところ0.10pCであった。一方、Auイオン入射により発生する電荷量を見積もったところ0.195pCと求められ、CCEが約50%であることが明らかとなった。イオン入射によりSiC中に発生する電子-正孔対の濃度を計算したところ、CCEが100%となる酸素やシリコンイオン入射の場合に比べ約二桁高濃度であることが見いだされた。このことより、Auイオン入射では非常に高濃度の電子-正孔対(プラズマ)が発生するためにプラズマ中で電子-正孔対が再結合してしまい、その結果、CCEが低下することが推測される。
岩本 直也; 大島 武; 佐藤 隆博; 及川 将一*; 小野田 忍; 菱木 繁臣; 平尾 敏雄; 神谷 富裕; 横山 琢郎*; 坂本 愛理*; et al.
Proceedings of 7th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application (RASEDA-7), p.185 - 188, 2006/10
六方晶炭化ケイ素(6H-SiC) npダイオードに12MeVの金イオンを照射し、ダイオードの電荷収集効率をイオンビーム励起過渡電流(TIBIC)によって評価した。酸素(O)及びシリコン(Si)イオンの照射では電荷収集効率(CCE)は100%であったが、金イオンでは約50%であった。イオン入射によって6H-SiC n
pダイオードで発生した電子-正孔対の濃度をKobetich & Katz(KK)モデルを使って評価すると、電子-正孔対の濃度は入射イオンの原子番号が大きくなると増加することが明らかとなった。したがって、金イオンを入射した6H-SiC n
pダイオードにおけるCCEの減少は、高濃度の電子-正孔対内での電子と正孔の再結合に起因することが示唆される。
藤本 望; 山下 清信*; 野尻 直喜; 竹内 光男; 藤崎 伸吾; 中野 正明*
Nuclear Science and Engineering, 150(3), p.310 - 321, 2005/07
被引用回数:6 パーセンタイル:39.70(Nuclear Science & Technology)HTTRの臨界試験において、解析コードの検証を目的として環状炉心の試験が行われた。この試験では、初臨界炉心,臨界制御棒位置,中性子束分布,過剰反応度等の測定が行われた。これらのデータを被覆粒子の燃料コンパクト中での配置を考慮できるモンテカルロコードMVPで評価した。その結果、環状炉心における反応度に対する被覆粒子燃料の非均質効果は、中実炉心での効果より小さいことが明らかになった。実効増倍率の解析値は測定値と1%k以下の誤差で一致した。中性子束分布の解析値は測定値とよく一致した。過剰反応度評価においては、制御棒の干渉効果を排除するための修正法を用いた。修正した過剰反応度と解析値は 1%
k/k以下の差で一致した。
木下 明将*; 岩見 基弘*; 小林 健一*; 中野 逸夫*; 田中 礼三郎*; 神谷 富裕; 大井 暁彦; 大島 武; 福島 靖孝*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 541(1-2), p.213 - 220, 2005/04
被引用回数:28 パーセンタイル:85.02(Instruments & Instrumentation)高エネルギー物理の実験で使用可能な炭化ケイ素(SiC)ダイオードを用いた耐放射線性のアルファ線検出器の開発を目的に、六方晶6H-SiC上に作製したpnダイオードへ線照射及び電子線照射を行い電荷収集の変化を調べた。pnダイオードは、p型6H-SiCエピタキシャル膜にリンイオン注入(800
C)後、熱処理(1650
C,3分間、Ar中)することでn
領域を形成し作製した。
線は
Co線源により室温で1MR/hのレートにて250Mradまでの照射を行った。電子線照射は2MeVのエネルギーで1
10
/cm
まで行った。
Amより放出される4.3MeVアルファ線を用いて電荷収集を測定した。またマイラー膜にてエネルギー減衰させることで1.8MeVアルファ線についても電荷収集測定を行った。その結果、250Mradまでの
線照射,1
10
/cm
の電子線照射によっても電荷収集効率は低下しないことが明らかとなり、SiCの検出器としての優れた耐放射線性が明らかとなった。また、空乏層内でイオンが停止する1.8MeVアルファ線の場合は電荷収集効率が100%となることが見いだされた。
大島 武; 佐藤 隆博; 及川 将一*; 山川 猛; 小野田 忍; 若狭 剛史; Laird, J. S.; 平尾 敏雄; 神谷 富裕; 伊藤 久義; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 541(1-2), p.236 - 240, 2005/04
被引用回数:9 パーセンタイル:55.19(Instruments & Instrumentation)炭化ケイ素(SiC)半導体を用いた放射線粒子検出器開発の一環として、SiC pnダイオードにイオンが入射した時に発生する電荷の収集挙動を調べた。実験はTIARAのタンデム加速器に接続するマイクロビームラインにて、15MeV酸素イオンを用いて行った。シングルイオンヒットによるイオンビーム誘起過渡電流(TIBIC)を測定したところ、SiC pnダイオードへの印加電圧の増加に従い過渡電流波形のピーク強度が大きくなること及び収集時間が短くなることが見いだされた。さらに、過渡電流を積算することで収集電荷を見積もった結果、印加電圧が低く空乏層がイオンの飛程より短い場合は、ファネリング効果によって空乏層より深い領域で発生した電荷が収集されることが判明した。また、空乏層長がイオンの飛程より長くなる印加電圧150Vでは、ほぼ100%の電荷収集効率となり、SiC pnダイオードが粒子検出器として応用可能であることが確認された。
大島 武; 佐藤 隆博; 及川 将一*; 山川 猛; 小野田 忍; 若狭 剛史; Laird, J. S.; 平尾 敏雄; 神谷 富裕; 伊藤 久義; et al.
Proceedings of the 6th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application (RASEDA-6), p.177 - 180, 2004/10
炭化ケイ素半導体(SiC)を用いた耐放射線性検出器開発のために、15MeV酸素マイクロビームが入射することでSiC pnダイオード中に誘起される過渡電流を調べた。SiC pnダイオードは、p型六方晶(6H)SiCエピタキシャル基板に高温(800C)リンイオン注入後アルゴン中で1650
C,3分間の熱処理をすることでn
層を形成し、作製した。過渡電流は原研高崎TIARAタンデム加速器に接続された単一イオン入射過渡イオンビーム誘起電流(TIBIC)システムにて評価を行った。その結果、印加電圧の増加とともに過渡電流シグナルのピークが高くなり、かつ収集時間が短くなることが観測された。この結果は、印加電圧の増加とともに電界強度が強く、空乏層長が伸びることで説明できる。過渡電流シグナルを積分することで収集電荷を見積もったところ、印加電圧の増加とともに収集効率が上昇し、100V以上では100%の収集効率であることが確認できた。
藤本 望; 中野 正明*; 竹内 光男; 藤崎 伸吾; 山下 清信
日本原子力学会誌, 42(5), p.458 - 464, 2000/05
被引用回数:6 パーセンタイル:41.99(Nuclear Science & Technology)HTTRは1998年11月10日の初臨界を達成した。臨界試験においては、環状炉心の核特性を取得するため、炉心外周部から燃料を装荷した。燃料装荷に先立ち、モンテカルロ計算により161カラムで臨界と予測していたが19カラムで臨界となった。これは炉心外周から燃料を装荷したため臨界付近で実効増倍率の増加が緩やかでありわずかな評価誤差で臨界量が変わることによるものであった。そこで、解析により不純物等のパラメータを調整して臨界量を変化させた炉心の1/M曲線を複数求め、測定値として比較して最小臨界カラム数を求める1/Mはさみうち法を考案した。この方法により初臨界カラム数を精度良く求めることができた。また、モンテカルロ計算についても見直しを行い、全燃料も装荷した炉心で1%
k/k以下の誤差で評価できることを確認した。
山下 清信; 藤本 望; 竹内 光男; 藤崎 伸吾; 中野 正明*; 梅田 政幸; 竹田 武司; 茂木 春義; 田中 利幸
日本原子力学会誌, 42(1), p.30 - 42, 2000/01
被引用回数:3 パーセンタイル:26.10(Nuclear Science & Technology)高温工学試験研究炉(HTTR)の燃料は、炉心外周部から装荷し、1999年11月10日に19カラムの環状の炉心状態で初臨界に達した。HTTRの臨界試験項目は、おもに、使用前検査及び高温ガス炉技術の基盤の確立のための試験から構成した。前者の試験では、過剰反応度が制限値以下であることを確認した。後者の試験では、将来型炉として提案されている環状炉心の試験データを取得した。また、制御棒挿入時間が約10秒と長くとも原子炉停止余裕の測定に、逆動特性及び遅れ積分計数法を適用できることを確認した。そのほか、炉心性能を把握するため、制御棒反応度価値曲線、軸方向中性子束分布等を測定した。臨界試験で計画したすべての試験は、成功裏に行われ1999年1月21日に完了した。これらの試験結果から、HTTRは出力上昇試験段階に移行できる状態にあることを確認した。
藤本 望; 中野 正明*; 野尻 直喜; 竹内 光男; 藤崎 伸吾; 山下 清信
JAERI-Conf 99-006, p.328 - 333, 1999/08
HTTRの燃料装荷は炉心の外側から時計回りに装荷し環状炉心を構成した後、内側に装荷する方法で行った。この方法では、炉心の周りに設けた3系統の仮設中性子検出器の燃料装荷途中の応答が各系統毎に異なる。燃料が検出器の近くに装荷されると、その系統の1/Mは大きく変化するが、離れた位置に装荷されたときの変化は小さい。このため、これまでに用いられてきた1/Mの外挿で初臨界のカラム数を予測することが困難であった。よって、新たな方法としてあるカラム数で臨界となる状態での1/Mの変化を解析で求めておき、これと測定値を比較することにより初臨界のカラム数を予測する1/Mはさみうち法を考案した。この方法により、HTTRの初臨界カラム数を精度良く予測することができた。
山下 清信; 竹内 光男; 藤本 望; 藤崎 伸吾; 中野 正明*; 野尻 直喜; 田村 誠司*
日本原子力学会誌, 41(1), p.35 - 38, 1999/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)軽水炉等では制御棒を瞬時に挿入できることから、落下法による反応度測定で制御棒の全挿入が瞬時に完了しなければならない前提条件は満たされていた。反応度事故時でも燃料温度の上昇が緩慢であり安全上、制御棒を急速に挿入する必要がない高温工学試験研究炉では、制御棒駆動機構への負荷を軽減するため挿入時間は12秒以下としている。このような原子炉に従来の落下法を適用すると制御棒の反応度価値は大幅に過小評価され測定誤差が大きくなる。そこで、反応度を連続的に測定できるIKRD法を用いて落下時間が長い制御棒の反応度価値を測定できると考え、高温ガス炉臨界実験装置(VHTRC)で確認実験を行った。実験及び解析結果の比較から、IKRD法を用いても反応度価値は、10%以下の誤差で測定できることを確認した。
藤本 望; 竹内 光男; 藤崎 伸吾; 中野 正明*; 山下 清信; 茂木 春義
UTNL-R-0378, p.5.1 - 5.10, 1999/00
HTTRは1998年7月に燃料装荷を開始し、同年11月に初臨界を達成した。臨界近接では炉心外周部から燃料を装荷し、環状炉心で臨界とした。従来行われてきた1/Mの直線外挿では臨界予測が難しかったため、臨界量も調整した計算により評価した1/Mで測定値をはさみ込むことにより臨界量を予測することができた。臨界試験では、過剰反応度、炉停止余裕、中性子束分布、制御棒反応度価値、熱出力及び動特性パラメータ等の測定を行った。過剰反応度の測定では、制御棒の干渉効果により測定値は実際の値より小さくなる。そのため、解析により補正係数を求め、これを測定値にかけることにより補正を行った。炉停止余裕や中性子束分布測定では、解析値は測定値もよく模擬できていることがわかった。今後、試験結果の検討を進め、解析の高度化を図ることとしたい。
野尻 直喜; 中野 正明; 安藤 弘栄; 藤本 望; 竹内 光男; 藤崎 伸吾; 山下 清信
JAERI-Tech 98-032, 59 Pages, 1998/08
高温工学試験研究炉(HTTR)の臨界試験の事前評価として、連続エネルギー法に基づくモンテカルロ計算コードMVPにより核特性解析を行った。拡散理論による炉心計算では直接モデル化が困難であった、燃料コンパクト、燃料棒、燃料棒挿入孔、反応度調整材等の燃料体内の非均質構造、制御棒及び制御棒挿入孔、後備停止系ほう素ペレット落下孔、炉心構成要素間の間隙等を詳細にモデル化した。解析により、初回臨界は16カラム前後燃料を装荷した状態で到達する見込みであること、その際第1,2,3リング制御棒を全引き抜きし中心制御棒だけを操作することで臨界調節が可能であることを確認した。また、臨界時の制御棒位置、過剰反応度、炉停止余裕等を求めた。これらの解析結果を臨界試験の計画策定に用いた。