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向 泰宣; 中道 英男; 小林 大輔; 西村 和明; 藤咲 栄; 田中 秀樹; 磯前 日出海; 中村 仁宣; 栗田 勉; 飯田 正義*; et al.
Proceedings of 2017 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2017) (CD-ROM), 8 Pages, 2017/04
東海再処理工場では、2007年の運転以降、長期間、プルトニウムを溶液の状態で貯蔵している。硝酸Pu溶液は、全電源喪失時に水素爆発や沸騰に伴う事故により放射性物質を施設外に放出するリスクがあり、2011年の東日本大震災以降、原子力機構は硝酸Pu溶液貯蔵時の潜在的なリスクについて評価を実施し、2013年に貯蔵中の硝酸Pu溶液(約640kgPu)の潜在的なリスクを低減するため、当該溶液をMOX粉末に転換し、固化・安定化を図ることを目的としたプルトニウム転換技術開発施設(PCDF)の運転を計画した。PCDFの運転をリスク低減化活動の一環として新規制基準の適用を受けずに実施するため、緊急安全対策等の原子力安全に係る必要な対策を実施し、原子力規制委員会より運転実施の了解が得られた。その結果、PCDFの運転を2014年の4月28日から開始し、2016年8月3日に約2年間の処理運転を計画通り無事に完遂した。
渡辺 均; 中野 政尚; 藤田 博喜; 竹安 正則; 水谷 朋子; 磯崎 徳重*; 永岡 美佳; 外間 智規; 横山 裕也; 西村 朋紘; et al.
JAEA-Review 2015-034, 175 Pages, 2016/03
核燃料サイクル工学研究所では、「日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所再処理施設保安規定、第IV編 環境監視」に基づき、再処理施設周辺の環境放射線モニタリングを実施している。本報告書は、2014年4月から2015年3月までの間に実施した環境モニタリングの結果、及び大気、海洋への放射性物質の放出に起因する周辺公衆の線量算出結果について、取りまとめたものであり、2011年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所事故(以下、東電福島第一原発事故)の影響が多くの項目でみられた。なお、環境監視計画の概要、測定方法の概要、測定結果及びその経時変化、気象統計結果、放射性廃棄物の放出状況、東電福島第一原子力発電所事故の影響による平常の変動幅を外れた値の評価について付録として収録した。
渡辺 均; 中野 政尚; 藤田 博喜; 竹安 正則; 水谷 朋子; 磯崎 徳重; 森澤 正人; 永岡 美佳; 外間 智規; 横山 裕也; et al.
JAEA-Review 2014-042, 175 Pages, 2015/01
核燃料サイクル工学研究所では、「日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所再処理施設保安規定、第IV編 環境監視」に基づき、再処理施設周辺の環境放射線モニタリングを実施している。本報告書は、2013年4月から2014年3月までの間に実施した環境モニタリングの結果、及び大気、海洋への放射性物質の放出に起因する周辺公衆の線量算出結果について、取りまとめたものであり、2011年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所事故(以下、東電福島第一原発事故)の影響が多くの項目でみられた。なお、環境監視計画の概要、測定方法の概要、測定結果及びその経時変化、気象統計結果、放射性廃棄物の放出状況、東電福島第一原発事故の影響による平常の変動幅を外れた値の評価について付録として収録した。
住谷 秀一; 渡辺 均; 宮河 直人; 中野 政尚; 中田 陽; 藤田 博喜; 竹安 正則; 磯崎 徳重; 森澤 正人; 水谷 朋子; et al.
JAEA-Review 2013-056, 181 Pages, 2014/03
核燃料サイクル工学研究所では、「日本原子力研究開発機構東海研究開発センター核燃料サイクル工学研究所再処理施設保安規定、第IV編 環境監視」に基づき、再処理施設周辺の環境放射線モニタリングを実施している。本報告書は、2012年4月から2013年3月までの間に実施した環境モニタリングの結果、及び大気、海洋への放射性物質の放出に起因する周辺公衆の線量算出結果について、取りまとめたものであり、2011年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所事故(以下、東電福島第一原発事故)の影響が多くの項目でみられた。なお、環境監視計画の概要、測定方法の概要、測定結果及びその経時変化、気象統計結果、放射性廃棄物の放出状況、東電福島第一原発事故の影響による平常の変動幅を外れた値の評価について付録として収録した。
武田 聖司; 西村 優基; 宗像 雅広; 澤口 拓磨; 木村 英雄
原子力バックエンド研究(CD-ROM), 19(2), p.23 - 38, 2012/12
TRU廃棄物の地層処分の安全評価においては、多量のセメント系材料を使用した処分施設から溶出する高アルカリ性地下水が母岩のバリア機能へ影響を及ぼす可能性が懸念されている。本研究では、セメント系材料から溶出する高アルカリ成分が母岩に及ぼす影響を定量的に検討するため、所定の処分システムと地下水流動場を設定したうえで、地球化学反応と物質移行との連成解析を実施して母岩領域における高アルカリ成分の拡がりを解析した。二次鉱物の生成の有無と母岩の水理特性の影響に着目した解析を実施した結果、二次鉱物としてのゼオライトの生成が高アルカリ成分の拡がりや二次鉱物の沈殿量に影響することがわかった。また、地下水流速を10倍速く設定した場合、より広範囲に高アルカリ成分が拡がることが示された。これは高アルカリ成分を中和する化学反応が、母岩の溶解反応速度によって制限されているためと推察された。
三間 圀興*; 砂原 淳*; 白神 宏之*; 西村 博明*; 疇地 宏*; 中村 龍史; 城崎 知至*; 長友 英夫*; Garcia, C.*; Veralde, P.*
Plasma Physics and Controlled Fusion, 52(12), p.124047_1 - 124047_6, 2010/12
被引用回数:9 パーセンタイル:33.13(Physics, Fluids & Plasmas)高速点火核融合は少ないレーザーエネルギーで核融合反応を実現できると期待されている。大阪大学では10kJ, 10psの点火用レーザー(LFEX)を建設中である。現在までに、全4本のビームのうち1本のビームを完成させ統合実験を進めており、幾つか新しい課題が明らかとなってきた。特に、プリパルスによる膨張プラズマの形成により、点火用レーザーのエネルギーが効果的に電子へ変換されていないことが示唆されている。本論文では、プリプラズマの制御を目的としたターゲットのコーティング、また、ダブルコーン形状の採用による電子運動の制御について提案を行った。
西村 新*; 中嶋 秀夫
Proceedings of 2009 ASME Pressure Vessels and Piping Division Conference (PVP 2009) (CD-ROM), 8 Pages, 2009/07
原子力機構はTF構造物の製作に適用することを目的として、日本機械学会・発電用設備規格委員会で策定を進めている核融合設備規格「超伝導マグネット構造規格」の開発に協力してきた。この規格は、一般要求事項(品質保証),材料,設計,製作(溶接),非破壊試験,耐圧・漏洩試験,用語の7つの章から構成され2008年12月に発行された。本論文は、この規格の材料に関する規定の技術内容に関するものであり、原子力機構が開発した極低温材料であるJJ1鋼を規格材料として規定していること、既存鋼種である316LN鋼を炭素と窒素(C+N)量でグレード分けしていること等の技術的特徴について解説している。
鈴木 哲也*; 西村 新*; 中嶋 秀夫
Proceedings of 2009 ASME Pressure Vessels and Piping Division Conference (PVP 2009) (CD-ROM), 4 Pages, 2009/07
原子力機構はTF構造物の製作に適用することを目的として、日本機械学会・発電用設備規格委員会で策定を進めている核融合設備規格「超伝導マグネット構造規格」の開発に協力してきた。この規格は、一般要求事項(品質保証),材料,設計,製作(溶接),非破壊試験,耐圧・漏洩試験,用語の7つの章から構成され2008年12月に発行された。本論文は、この規格の品質保証に関する規定の技術内容に関するものであり、超伝導マグネットの構造規格として、性能本位の品質保証を目指し、18項目からなる品質保証要求事項を規定していること、適用国のインフラに対応した認証・認定を可能とするため、有資格検査,規格専門エンジニアを新たに規定していること等の技術的特徴について解説している。
小川 数馬*; 向 高弘*; 荒野 泰*; 小野 正博*; 花岡 宏史*; 石野 誠悟*; 橋本 和幸; 西村 洋*; 佐治 英郎*
Bioconjugate Chemistry, 16(4), p.751 - 757, 2005/07
被引用回数:64 パーセンタイル:87.52(Biochemical Research Methods)患者のQOL(生活の質)の向上を目指した癌性骨転移の疼痛緩和薬剤として、ビスホスホネート化合物の一つであるHEDPに線を放出するReを標識したRe-HEDP化合物が検討されているが、血液クリアランスの遅さや胃への高い集積などが問題となっている。これはおもに、Re-HEDPが多核錯体であり、体内で不安定であるためであると考えられている。そこで、本研究では、二官能性放射性医薬品の概念に基づき、安定なRe単核錯体であるRe-MAG3(メルカプトアセチルトリグリシン)をビスホスホネート骨格を持つ化合物に導入した新規薬剤Re-MAG3-HBPを設計・合成し、その特性を調べた。その結果、MAG3-HBPとRe標識クエン酸の配位子置換反応により、Re-MAG3-HBPを95%以上の放射化学的純度で合成できた。また、本化合物は、リン酸緩衝溶液において、24時間後でも分解は観察されず、Re-HEDPに比べてかなり安定であった。さらに、動物実験の結果、Re-MAG3-HBPは、Re-HEDPに比べて、高い骨への集積,速い血中クリアランス及び低い胃への集積を示し、癌性骨転移の疼痛緩和薬剤として優れた特性を有していることが明らかになった。
小川 数馬*; 向 高弘*; 荒野 泰*; 花岡 宏史*; 橋本 和幸; 西村 洋*; 佐治 英郎*
Journal of Labelled Compounds and Radiopharmaceuticals, 47(11), p.753 - 761, 2004/11
被引用回数:30 パーセンタイル:63.30(Biochemical Research Methods)癌性骨転移の疼痛緩和薬剤として、ビスホスホネート化合物の一つであるHEDPに線を放出するReを標識したRe-HEDP化合物が検討されているが、血液クリアランスの遅さや胃への集積などが問題となっている。これはおもに、Re-HEDPが多核錯体であり、体内で不安定であるためであると考えられている。そこで、本研究では、安定なRe単核錯体であるRe-MAMA(モノアミンモノアミドジチオール)をビスホスホネート骨格を持つ化合物に導入した新規薬剤Re-MAMA-BPを設計・合成し、その化学的挙動を調べた。その結果、Re標識グルコヘプトン酸の配位子置換反応により、Re-MAMA-BPを標識率32.04.1%で合成することができた。また、本化合物は、緩衝液中(pH7.0)では、Re-HEDPに比べてかなり安定であった。したがって、Re-MAMA-BPは、癌性骨転移の疼痛緩和薬剤として優れた化学的特性を有していることが明らかになった。
宮本 ユタカ; 小田 哲三; 安達 武雄; 野口 宏; 西村 秀夫; 臼田 重和
Nukleonika, 46(4), p.123 - 126, 2001/12
大気放射能モニタリング技術の観点から、包括的核実験禁止条約(CTBT)にかかわる検証手段である国際監視システムの整備の一環として行った、高崎監視観測所のバックグラウンド放射能調査の測定結果について定量的に述べた。また、CTBTの放射能モニタリングによって得られるデータをどのように科学研究へ応用できるかについても触れた。
西村 一久; 庄司 修一*; 羽成 章*; 佐藤 誠一*; 木原 義之; 遠藤 秀男
JNC TN8430 2001-005, 64 Pages, 2001/09
先進的リサイクルシステムのMOX燃料製造法の有力な候補として外部ゲル化法がある。MOX試験の実施に先立ちウランを用いて基本的な機器の把握・製造条件の確認を行った。製造試験では基本的な条件の調査を行い、1)原料となる硝酸ウラニルの調製とPVA水溶液の調製試験を行い、適切な調製条件を調査した。2)液滴を生成するための滴下原液の調製、振動滴下装置による液滴生成に関する試験を行い、適切な振動数、送液速度を調査した。3)ゲル化反応の際の、原液組成、アンモニア濃度の影響を調査した。4)ゲル球の熟成・洗浄・乾燥条件について試験を行い、不純物の除去効果などを調査した。5)乾燥ゲル球の示差熱分析及び焙焼試験を行い、酸化物粒子を得た。このことで最終的な焼結粒子が得られる見通しがついた。また、特性評価などを行い、粒子直径の高い制御性や物質収支に関して技術的な問題がないことを確認した。本試験の結果、振動滴下装置を用いたゲル化法についてのMOX粒子製造試験を行う準備がほぼ整った。しかし、ゲル球の表面ひび割れなどの未解決課題については引き続きウラン試験を行い解決する必要がある。
間柄 正明; 半澤 有希子; 江坂 文孝; 宮本 ユタカ; 安田 健一郎; 渡部 和男; 臼田 重和; 西村 秀夫; 安達 武雄
Applied Radiation and Isotopes, 53(1-2), p.87 - 90, 2000/07
被引用回数:28 パーセンタイル:83.97(Chemistry, Inorganic & Nuclear)保障措置環境試料分析法は、IAEAの「93+2」計画に基づく保障措置の強化・効率化策の有効な手法の一つである。保障措置環境試料分析法の目的は、施設の内外で採取した試料中の極微量の核物質を分析することにより未申告施設や未申告活動を探知しようとするものである。この方法は、大きくバルク分析とパーティクル分析に分けられ、前者は誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP-MS)、表面電離型質量分析装置(TIMS)を用いて、ウランやプルトニウムの定量及び同位体比測定をする。後者は、二次イオン質量分析装置(SIMS)を用いパーティクル一つ一つについて同様にウランやプルトニウムの定量及び同位体比測定をする。今回は、ICP-MSを用いたバルク分析技術の開発状況を紹介する予定である。
西村 秀夫; 間柄 正明; 半澤 有希子; 江坂 文孝; 高橋 司; 郡司 勝文; 宮本 ユタカ; 安田 健一郎; 鶴田 保博; 津田 申士; et al.
平成11年度保障措置セミナーテキスト, p.95 - 107, 2000/01
IAEAの「93+2計画」に基づく重要な施策の一つとして保障措置環境試料分析法が導入された。これに対応するためには、クリーンルームを備えたクリーン化学分析所を整備するとともに、環境試料分析技術を開発することが必要である。このため、原研では、1996年から、極微量核物質分析技術の開発のための調査を開始し、1998年からは、高度環境分析研究棟(クリーン化学分析所)の設計,建設,分析機器等の整備に着手するとともに、極微量核物質分析技術の予備試験を開始した。また、本施設は、IAEAネットワークラボとしてIAEA保障措置に貢献するとともに、CTBT公認実験施設として、また、環境科学研究等のための基礎研究施設としても利用する計画である。本講演では、保障措置環境試料分析法確立計画について、その現状と課題について述べる。
江坂 文孝; 渡部 和男; 間柄 正明; 半澤 有希子; 臼田 重和; 郡司 勝文; 西村 秀夫; 安達 武雄
Proceedings of 12th International Conference on Secondary Ion Mass Spectrometry (SIMS 12), p.977 - 980, 2000/00
環境試料中に含まれる鉛含有粒子の特性化を二次イオン質量分析法(SIMS)及び電子線プローブマイクロアナライザ(EPMA)により行った。その結果、多くの粒子の中から鉛含有粒子を見つけ出し、形態観察、元素分析、同位体比測定を行うことができた。粒子の元素組成や含有元素の同位体組成は粒子の起源を知るうえで極めて重要であり、本法が環境科学の分野において幅広く利用できるものと考えられる。
臼田 重和; 安達 武雄; 渡部 和男; 間柄 正明; 半澤 有希子; 江坂 文孝; 宮本 ユタカ; 安田 健一郎; 軍司 秀穂; 鶴田 保博; et al.
Proceedings of Seminar on Strengthening of Safeguards: Integrating the New and the Old, p.477 - 481, 2000/00
IAEAは、新保障措置制度における重要施策の一つとして、環境試料分析法の導入を決定した。これは、原子力関連施設の内部及び周辺の環境試料を採取し、その中に含まれる極微量のウランやプルトニウムの同位体比を求めることにより、未申告原子力活動を検知しようという新たな保障措置手法である。これに対応するため、原研ではクリーン化学実験施設「高度環境分析研究棟」を整備し、おもに保障措置環境試料中の極微量核物質の分析技術を開発する計画を進めている。本発表では、計画の概要と高度環境分析研究棟の整備及び分析技術の開発の現状、さらに他分野への利用方法について報告する。
高野 誠; 小田 哲三; 西村 秀夫; 安達 武雄
核物質管理学会日本支部第20回記念大会論文集, p.100 - 105, 1999/11
CTBT(包括的核実験禁止条約)は、地球上のすべての核実験を禁止するとともに、国際監視システム(IMS)で測定されたデータを国際データセンター(IDC)及び国内データセンター(NDC)で常時、解析・評価を行い、核実験が疑われる場合には、引き続いて現地査察を発動できる。IMSは核爆発に伴う振動、すなわち地震微気圧振動、水中音波を検知するものと、核爆発に伴う核分裂生成物を検知するものとがある。国内では既存の地震観測所のほか、大気中の核分裂生成物を検知するための放射性核種監視施設を高崎と沖縄に設置準備中であり、また微量放射性物質の核種組成を分析する公認実験施設を準備している。本報では、IDCから送信されるIMSデータのうち放射性核種監視データを受信・解析・評価するためのNDCに関し、必要とする機能、システム構成及び開発課題について概説する。
間柄 正明; 半澤 有希子; 江坂 文孝; 宮本 ユタカ; 安田 健一郎; 鶴田 保博; 津田 申士; 渡部 和男; 臼田 重和; 西村 秀夫; et al.
核物質管理学会日本支部第20回記念大会論文集, p.183 - 187, 1999/11
保障措置環境試料分析法は、IAEAの「93+2」計画に基づく保障措置の強化・効率化策の有効な手法の一つで、施設の内外で採取した試料中の極微量の核物質を分析することにより未申告施設や未申告活動を探知しようとするものである。原研は、科学技術庁の要請に基づき、保障措置環境試料分析技術の開発を行っている。主要開発項目は、バルク分析技術、パーティクル分析技術及びスクリーニング技術である。バルク分析では、土壌や植物などの試料を化学処理の後、誘導結合プラズマ質量分析装置や表面電離型質量分析装置を用いて、極微量含まれるウランやプルトニウムの定量及び同位体比測定を行う。パーティクル分析では、二次イオン質量分析装置を用いてスワイプ試料中のウランやプルトニウムを含む微粒子一個一個について、それらの同位体比測定を行う。これらの核物質量は極微量であり、現在建設中のクリーンルームを備えた実験施設で行う計画である。スクリーニング技術では、核物質等によるクリーンルームの汚染を避けるため、試料搬入に先立ち含まれる核物質量を推定する。今回は、開発中の手法の紹介とその現状について報告する。
西村 秀夫
核物質管理センターニュース, 28(8), p.5 - 7, 1999/08
欧州保障措置研究開発協会(ESARDA)第21回年次大会「保障措置と核物質管理に関するシンポシジウム」が5月4日から6日までの3日間、スペインのセビリアで開催された。今回のシンポジウムの特徴は、ESARDA創立30周年記念大会として保障措置の研究開発及びESARDAの活動を振り返り、カストマーの要請に応える成果を挙げてきたと評価する一方、今後も保障措置研究開発の重要性はいささかも変わるところがないと総括した点にある。発表された多くの論文からもヨーロッパにおける衰えぬ熱気を感じさせるものがあった。また、従来保障措置に限定されるきらいがあったが、保障措置以外の枠組みを紹介したり、密輸等の不法行為を扱ったり、より広い観点から問題に取り組もうとする姿勢が見えたことが注目された。本稿では、国際保障措置関連のセッションで発表された論文を中心に、ESARDA年次大会の概要を紹介する。
半澤 有希子; 間柄 正明; 江坂 文孝; 渡部 和男; 臼田 重和; 宮本 ユタカ; 郡司 勝文; 安田 健一郎; 西村 秀夫; 安達 武雄
Proceedings of OECD/NEA Workshop on Evaluation of Speciation Technology, p.167 - 172, 1999/00
保障措置強化の一環としてIAEAは環境サンプリング手法を導入した。これは環境試料中の極微量核物質の同位体比を測定することにより未申告原子力施設・活動を検知しようというものである。ここでは、特に同位体比という観点で核物質のスペシエイションが重要であり、環境試料中の極微量核物質の同位体比について信頼性のある値が得られる必要がある。このため筆者らは分析技術開発に着手した。開発すべき分析技術はバルク分析とパーティクル分析である。バルク分析では、試料中のUやPuの濃度と同位体比を、化学処理の後TIMS及びICP-MSにより測定する。パーティクル分析では、SIMSによりスワイプ試料上の個々の粒子中のUやPuの同位体比を測定する。粒子の元素組成分析と形態観察をEPMAにより行う。発表では、保障措置のための分析技術開発の計画と進捗について、スペシエイションの観点から報告する。