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佐藤 達彦; 仁井田 浩二*; 松田 規宏; 橋本 慎太郎; 岩元 洋介; 古田 琢哉; 野田 秀作; 小川 達彦; 岩瀬 広*; 中島 宏; et al.
Annals of Nuclear Energy, 82, p.110 - 115, 2015/08
被引用回数:27 パーセンタイル:93.01(Nuclear Science & Technology)原子力機構が中心となり日欧の複数機関が協力して汎用モンテカルロ粒子・重イオン輸送計算コードPHITSを開発している。PHITSは、幅広いエネルギー範囲のほぼすべての放射線の挙動を扱うことができ、そのすべてのコンポーネントは1つのパッケージにまとめられ、RIST, OECD/NEA Databank, RSICCを通じて全世界に配布されている。その結果、PHITSユーザー数は国内外で総計1,000名を超え、工学・理学・医学のさまざまな分野で利用されている。本論文では、PHITSの概要について紹介するとともに、イベントジェネレータモードやビーム輸送機能などPHITSに組み込まれた幾つかの重要な機能について解説する。
岩元 洋介; 佐藤 達彦; 仁井田 浩二*; 松田 規宏; 橋本 慎太郎; 古田 琢哉; 野田 秀作; 小川 達彦; 岩瀬 広*; 中島 宏; et al.
JAEA-Conf 2014-002, p.69 - 74, 2015/02
粒子・重イオン輸送計算コードシステムPHITSは、原子力機構を中心に、複数の国内外の研究機関の協力の下で開発が進められている。PHITSは、様々な核反応モデルやデータライブラリにより、中性子・陽子・重イオン・電子・光子等のほとんどの種類の粒子の輸送を取り扱うことができる。PHITSはFortran言語で記述されており、ソースプログラム、実行ファイル、データライブラリといった全ての構成要素が一つのパッケージにまとめられている。このパッケージは、国内へは高度情報科学技術研究機構、国外へは経済協力開発機構原子力機関のデータバンク、または米国放射線安全情報計算センターを通して、利用希望者へ配布されている。現在、1000人を超える研究者がPHITSユーザーとして登録されており、核技術、加速器施設の設計、医学物理といった様々な分野で利用している。本発表ではPHITSに組み込まれている物理モデルを簡単にまとめ、重要な機能のイベントジェネレータモード、データライブラリを用いた計算、適用例として材料の放射線損傷を計算するための機能を紹介する。また、PHITSのさらなる高度化に必要な核データコミュニティへの要望を示す。
野田 秀作; 橋本 慎太郎; 佐藤 達彦; 深堀 智生; 千葉 敏*; 仁井田 浩二*
Journal of Nuclear Science and Technology, 52(1), p.57 - 62, 2015/01
被引用回数:12 パーセンタイル:71.6(Nuclear Science & Technology)PHITSコードにおいて、140MeVまでの入射光子エネルギーに対する光核反応モデルの改良を行った。全光核反応断面積として、従来は系統式から導出されたものが採用されていたが、本研究では評価値であるJENDL光核反応データファイルを採用した。また、アイソスピン選択則を考慮することによって、軽核に対して光子入射により引き起こされた巨大共鳴反応からの蒸発過程を改良し、放出陽子・中性子スペクトルの実験値をよく再現することが可能となった。この改良により、炭素,窒素,酸素などの人体構成元素として重要な核種に対する巨大共鳴反応からの脱励起過程において、アルファ線放出を過大評価していたために陽子・中性子の放出を過小評価していたことが確認された。さらに、JAERI Quantum Molecular Dynamics(JQMD)モデルへの準重陽子崩壊反応の組み込みを行い、140MeVまでのエネルギーを持つ光子による光核反応を取り扱うことができるようになった。これらの改良により、X線療法における中性子線量計算などの応用において、計算精度の向上が期待される。
佐藤 達彦; 仁井田 浩二*; 松田 規宏; 橋本 慎太郎; 岩元 洋介; 野田 秀作; 岩瀬 広*; 中島 宏; 深堀 智生; 千葉 敏; et al.
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.879 - 882, 2014/04
PHITSとは、原子力機構・高度情報科学技術研究機構(RIST)・高エネルギー加速器研究機構が中心となって開発している汎用の粒子・重イオン輸送計算コードであり、RIST・OECD/NEA・RSICCを通じて世界中に配布されている。PHITSを医学物理計算に応用するため、イベントジェネレータモードとマイクロドジメトリ機能と呼ばれる2つの独自機能を開発し、PHITSに組み込んだ。これらの機能とマイクロドジメトリ運動学モデル(MKM)を組合せれば、任意の照射条件に対する人体内での生物学的線量を計算することができ、放射線治療による治療効果を精度よく推定可能となる。発表では、PHITSの概要について紹介するとともに、これら2つの機能に関して詳しく解説する。
橋本 慎太郎; 仁井田 浩二*; 松田 規宏; 岩元 洋介; 岩瀬 広*; 佐藤 達彦; 野田 秀作; 小川 達彦; 中島 宏; 深堀 智生; et al.
医学物理, 33(2), p.88 - 95, 2013/10
粒子重イオン輸送計算コードPHITSは、任意の3次元空間における粒子の挙動を解析することができる汎用のモンテカルロ計算コードである。重イオンを含むほぼすべての粒子を非常に幅広いエネルギー範囲で取り扱うことができ、タリーと呼ばれる仮想の検出器を設定することで粒子フラックスやエネルギー付与などさまざまな物理量を導出することができる。さらに、最近、生体内の微視的領域のエネルギー付与を計算できるマイクロドジメトリタリー機能を開発し、医学物理分野における利用方法の幅が広がった。本稿では、2012年12月に公開した最新のPHITS2.52にある機能のうち、取り扱うことができる物理現象と核反応モデル、及びマイクロドジメトリタリー機能について解説する。加えて、医学物理分野においてPHITSを用いて得られた近年の成果として、マイクロドジメトリタリー機能を用いた新しい生物学的線量評価法の開発について紹介し、粒子線治療やX線治療、CT診断に関する研究への利用例も紹介する。
佐藤 達彦; 仁井田 浩二*; 松田 規宏; 橋本 慎太郎; 岩元 洋介; 野田 秀作; 小川 達彦; 岩瀬 広*; 中島 宏; 深堀 智生; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 50(9), p.913 - 923, 2013/09
被引用回数:546 パーセンタイル:99.98(Nuclear Science & Technology)粒子・重イオン挙動解析コードPHITSを改良し、その最新版(バージョン2.52)をリリースした。最新版の主な特徴は、(1)新しい核反応モデルの組込と改良、(2)メモリ共有型並列計算機能の導入、(3).統計誤差計算方法の改良と再開始計算機能の導入、(4)残留放射能計算機能の組込、(5)核データ及び原子データライブラリの改訂、(6)ユーザーサポートツールの強化などである。これらの成果により、PHITSの計算精度・速度・機能などが格段に向上され、そのさらなる利用拡大が期待できる。本稿では、その最新版の特徴と幾つかの実験データに対するベンチマーク計算結果について記載する。
佐藤 達彦; 仁井田 浩二*; 松田 規宏; 橋本 慎太郎; 岩元 洋介; 野田 秀作; 小川 達彦; 中島 宏; 深堀 智生; 奥村 啓介; et al.
RIST News, (54), p.14 - 24, 2013/01
粒子・重イオン挙動解析コードPHITSは、原子力分野のみならず工学・医学・理学の多様な分野で国内外800名以上のユーザーに幅広く利用されている。その最新版(バージョン2.52)が2012年12月に公開された。最新版の主な特徴は、(1)新しい核反応モデルの組込と改良、(2)メモリ共有型並列計算機能の導入、(3)統計誤差計算方法の改良と再開始計算機能の導入、(4)残留放射能計算機能の組込、(5)核データ及び原子データライブラリの改訂、(6)ユーザーサポートツールの強化 などである。これらの成果により、PHITSの計算精度・速度・機能などが格段に向上され、そのさらなる利用拡大が期待できる。本稿では、その最新版の特徴について解説する。
野田 秀作
核データニュース(インターネット), (102), p.72 - 78, 2012/06
博士過程在籍時、博士号取得のため、米国ロスアラモス国立研究所に1年5か月間滞在し実験や解析を行った。当研究所において、入射エネルギー1-8MeVの中性子入射によるUや
Puの核分裂反応から放出される中性子スペクトルの測定・解析を行った。核分裂反応によって放出される中性子の収量やエネルギー分布は、原子炉や加速器駆動未臨界炉の遮蔽設計をするために非常に重要である。そのため、本研究で得られた成果は将来、核データライブラリーへの反映が期待される。本紹介記事では、ロスアラモスでの研究内容と、ロスアラモスの生活・文化と合わせて、著者が現在従事しているPHITSコードの開発、ミューオン輸送に関する研究について述べる。
渡邊 健人*; 荒川 弘之*; 梶本 剛*; 岩元 洋介; 佐藤 大樹; 国枝 賢; 野田 秀作*; 執行 信寛*; 石橋 健二*; 中村 尚司*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 587(1), p.20 - 28, 2008/03
被引用回数:1 パーセンタイル:13.89(Instruments & Instrumentation)水素を含むラジエーターからの反跳陽子検出のために、内側に減衰時間の遅いシンチレータNaI(Tl)、その周囲を減衰時間の速いプラスチックシンチレータで覆った中性子スペクトルメータのためのホスウィッチ検出器を開発した。この構造は、NaI(Tl)で完全にエネルギー付与する陽子と、NaI(Tl)を突き抜ける陽子とを弁別できる特徴がある。この検出器の応答関数測定を米国ロスアラモス国立研究所のWNR施設を用いて、中性子エネルギーが100から350MeVの範囲で測定を行った。実験結果は粒子・重イオン輸送計算コードPHITSの計算結果とほぼ一致し、このホスウィッチ検出器は中性子測定において有用であることがわかった。
岩瀬 広*; 波戸 芳仁*; 平山 英夫*; 仁井田 浩二*; 橋本 慎太郎; 松田 規宏; 野田 秀作; 太田 周也*; 岩元 洋介; 佐藤 達彦; et al.
no journal, ,
EGS(Electron Gamma Shower)コードは、SLAC, Michigan大学, 高エネルギー加速器研究機構の協力で開発され、世界的に広く利用されている電磁カスケードモンテカルロコードのひとつである。その用途は、加速器施設の遮蔽や放射線測定器のデザイン、医療分野での線量評価など、さまざまな分野にわたっている。一方、粒子・重イオン輸送コードPHITSは、多種の粒子を扱うことができる汎用のモンテカルロコードであり、利便性の高いユーザーインターフェイスと出力機能を備えている。EGS5では電磁カスケードを精密な物理モデルで取り扱っており、PHITSに組み込むことができれば、計算コードのユーザーに対して非常に大きな恩恵を与えることが期待できる。本発表では、PHITSにEGS5を組み込んだ場合でもオリジナルのEGS5と同じ結果を得るため、計算処理が同一となるよう、EGS5のモデルを種々のパートに分割し、PHITSで実行するために進めた研究開発の成果を報告する。
野田 秀作; 橋本 慎太郎; 佐藤 達彦; 深堀 智生; 千葉 敏; 仁井田 浩二*
no journal, ,
PHITSの光核反応モデルを改良するため、巨大共鳴領域における光子入射断面積を評価済みのJENDL光核反応データファイル(JENDL/PD-2004)をもとに改良した。PHITSで採用されている光子入射全断面積は、質量数の比較的小さな核種に対して、JENDL評価値とのずれが大きいことを確認した。そのため、JENDL/PD-2004に評価値が収録されている核種については、PHITSで評価値をそのまま利用できるように改良を行った。評価値が存在しない核種に関しては、光子入射全断面積を3つのパラメータ(断面積の絶対値,共鳴エネルギー,共鳴幅)を持つローレンツ曲線で評価値をフィッティングし、各パラメータを質量数に依存する関数で再現する系統式を導出した。断面積の絶対値に対しては、核種の殻効果を考慮した。系統式の検証のため、JENDL/PD-2004に評価値の存在する核種へ系統式を適用し、評価値を精度よく再現できることを確認した。本研究により、巨大共鳴断面積を評価済みの断面積ファイルJENDL/PD-2004に基づき整備する手法を開発することができた。
佐藤 達彦; 仁井田 浩二*; 松田 規宏; 橋本 慎太郎; 岩元 洋介; 岩瀬 広*; 野田 秀作; 小川 達彦; 中島 宏; 深堀 智生; et al.
no journal, ,
原子力機構が中心となって開発している放射線挙動解析コードPHITSは、任意の体系内におけるさまざまな放射線の挙動を解析可能なため、工学・医学・理学など多様な分野で幅広く利用されている。その最新版には、(1)最新の核内カスケードモデル、(2)統計マルチフラグメンテーションモデル、(3)高エネルギー光核反応、(4)JENDL-4.0を用いて再評価した核データライブラリ、(5)メモリ共有型並列計算機能、(6)インストーラーなどのユーザー補助ツール など、多様な新機能が搭載されている。発表では、それらの新機能について詳しく解説するとともに、PHITSを中性子や重イオン線量評価に応用した例を幾つか紹介する。
野田 秀作; 橋本 慎太郎; 佐藤 達彦; 深堀 智生; 千葉 敏; 仁井田 浩二*
no journal, ,
PHITSによる光核反応のシミュレーション計算を改良するため、JQMDモデルを用いた準重陽子崩壊過程モデルを開発した。組み込みに使用する光核反応断面積として、JENDL光核反応データファイル(JENDL/PD-2004)を採用した。この評価値は巨大共鳴反応断面積と準重陽子崩壊反応断面積、2種類の反応断面積を足し合わせた値である。そこで、JENDL/PD-2004に評価値が収録されているすべての核種に対して、レビンガー定数を含む準重陽子崩壊反応を再現する式を用い、準重陽子崩壊反応のみによる断面積の値を決定した。評価値が収録されていない核種に対しても、レビンガー定数を核種の質量数に依存する式で再現し、準重陽子崩壊断面積を系統的に導出可能とした。また、PHITSにおいて、JQMDモデルで準重陽子崩壊過程を考慮するために、標的原子核内で反応する陽子と中性子のペア(準重陽子)を決定する操作などを組み込んだ。本研究で改良したPHITSにより、約150MeVまでの光子入射による光核反応を正確に模擬することができる。
野田 秀作; 橋本 慎太郎; 佐藤 達彦; 仁井田 浩二*
no journal, ,
高エネルギー電子加速器などの施設において、光核反応により種々の高エネルギー2次粒子が生成される。そのため、光核反応によって2次的に発生した陽子や中性子の線量を正確に見積もることが必要とされている。現在、PHITSコードは、150MeV以下のエネルギーの光子入射によって引き起こされる巨大共鳴反応と準重陽子崩壊反応を正確に取り扱うことができる。しかし、150MeV以上のエネルギーを持つ光子が原子核に入射した際に核子共鳴を起こしてパイオンが生成される反応について、これを模擬するモデルはPHITSに含まれていない。そこで、本研究によりPHITSコードへのパイオン生成反応モデルの組み込みを行う。この方法において、パイオン生成全断面積は核種ごとに系統式を用いて決定する。また、高エネルギー光子入射による共鳴反応で生成されるデルタ粒子の崩壊でパイオンが生成される過程はJQMDモデルで再現する。このパイオン生成反応モデルを組み込んだPHITSの計算結果は、光子入射陽子生成又は中性子生成断面積と比較する。
野田 秀作; 橋本 慎太郎; 佐藤 達彦; 深堀 智生; 千葉 敏*; 仁井田 浩二*
no journal, ,
医療用電子加速器、高強度レーザー施設、材料・物性研究シンクロトロン加速器施設において発生した高エネルギー光子が、光核反応を起こし陽子や中性子を生成する。人体への線量評価や施設の遮蔽・防護設計を精度よく行うため、PHITSコードにおいて光核反応モデルの改良が必要とされている。本研究では、140MeVまでのエネルギーをもつ光子入射による光核反応を精度よく再現するために、評価済み光核反応データファイル(JENDL/PD-2004)を光核反応断面積に採用し、光子入射により励起された原子核の蒸発過程を核子入射による蒸発過程と区別できるように改良して、さらに準重陽子崩壊反応モデルのJQMDモデルへの組み込みを行った。これらの改良により、エネルギーが140MeVまでの光子入射をPHITSで取り扱うことが可能となり、例えば、C-12への20MeVから30MeVの光子入射に対する陽子及び中性子放出の実験データを非常によく再現することを確認した。
野田 秀作; 橋本 慎太郎; 佐藤 達彦; 仁井田 浩二*; 水野 義之*
no journal, ,
PHITSコードへパイオン生成反応などの高エネルギー光核反応モデルを組み込み、ミューオン核反応によって原子核内に発生する仮想光子スペクトルと組み合わせることによって、ミューオン核反応を模擬することを可能とする研究を行った。ミューオン核反応モデルの組み込みにおいて、ミューオン核反応によって発生した仮想光子と原子核との光核反応を正確に再現しなければならない。そこで、新たにPHITSに高エネルギー光核反応であるパイオン生成反応の組み込みを行った。高エネルギー光核反応モデルを組み込んだPHITSは、比較的よく実験値を再現することが確認できた。本発表では、ミューオンによる仮想光子発生メカニズムと高エネルギー光核反応を組み合わせ、両モデルの検証結果について述べる。
佐藤 達彦; 仁井田 浩二*; 松田 規宏; 橋本 慎太郎; 岩元 洋介; 古田 琢哉; 岩瀬 広*; 野田 秀作; 小川 達彦; 中島 宏; et al.
no journal, ,
原子力機構が中心となり、RISTやKEKなど国内外複数の研究機関と協力して汎用モンテカルロ放射線挙動解析コードPHITSの開発を進めている。その最近の改良点として、2013年1月にリリースしたVersion2.52より、最新の核内カスケードモデルINCL4.6やINC-ELF、統計マルチフラグメンテーションモデルSMMなどが組み込まれ、高エネルギー核反応に対する再現精度が向上した。また、2013年11月にリリースしたVersion2.64より、脱励起モデルEBITEMや140MeVまでの高エネルギー光核反応モデルが組み込まれ、核反応後に放出される即発
線スペクトルや、高エネルギー光核反応により放出される中性子スペクトルの計算が可能となった。これら最近の改良と普及活動の結果、PHITSのユーザー数は1年間で350名ほど増え、1,200名を超えるに至った。
佐藤 達彦; 松田 規宏; 橋本 慎太郎; 岩元 洋介; 古田 琢哉; 野田 秀作; 小川 達彦; 中島 宏; 深堀 智生; 奥村 啓介; et al.
no journal, ,
モンテカルロ計算コードPHITSは、任意の体系内における多様な放射線の挙動を解析可能なため、工学・医学・理学の様々な分野で1200名以上の研究者に利用されている。PHITSはユーザー登録制の公開コードであり、RIST原子力コードセンター、OECD/NEAデータバンク、もしくは米国RSICCを介してそのパッケージを入手することができる。また、国内であれば年10回程度開催されるPHITS講習会に参加することによっても入手可能である。その最新版は、2013年11月にリリースされたversion2.64であり、脱励起モデルEBITEMや140MeVまでの高エネルギー光核反応モデルが組み込まれ、核反応後に放出される即発
線スペクトルや、高エネルギー光核反応により放出される中性子スペクトルの計算が可能となった。本発表では、これら核反応モデルの改良や新しい計算機能の追加などPHITS開発の現状について報告するとともに、最新版リリースなど今後の予定について紹介する。