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論文

第5回アジア・オセアニア放射線防護会議(AOCRP-5)への参加報告

迫田 晃弘; 岡崎 徹*; 橋詰 拓弥*

保健物理, 53(3), p.197 - 200, 2018/09

2018年5月20日$$sim$$23日にメルボルン(オーストラリア)で開催された、第5回アジア・オセアニア放射線防護会議(AOCRP-5)の概要を報告する。

論文

第5回アジア・オセアニア放射線防護会議(AOCRP-5)に参加して

迫田 晃弘

放影協ニュース, (96), p.9 - 10, 2018/07

第5回アジア・オセアニア放射線防護会議(AOCRP-5)が、2018年5月20日$$sim$$23日にかけてオーストラリアのメルボルンで開催された。この会議では放射線防護や保健物理などに関する講演があり、本稿では会議概要や筆者の発表内容等を報告する。

論文

Production and detection of fission-induced neutrons following fast neutron direct interrogation to various dry materials containing $$^{235}$$U

迫田 晃弘; 中塚 嘉明; 石森 有; 中島 伸一; 米田 政夫; 大図 章; 藤 暢輔

Journal of Nuclear Science and Technology, 55(6), p.605 - 613, 2018/06

 パーセンタイル:100(Nuclear Science & Technology)

核物質の計量管理の向上のため、我々は以前、ドラム缶に充填されたウラン廃棄物を対象にした非破壊検査装置(JAWAS-N: JAEA Waste Assay System at Ningyo-toge)を開発した。これは高速中性子直接問いかけ(FNDI)法に基づいている。FNDI法の特性やJAWAS-Nの性能をより明らかにするために、既知量の天然ウランを含む様々な乾燥物質を用いて、実験と計算によるモックアップ試験を行った。その結果、$$^{235}$$U核分裂に由来した高速中性子の消滅時間($$tau$$$$_{2}$$)とカウントの間に直線性があることを実験と計算で確認した。また、MCNPによる計算から、$$^{235}$$U核分裂確率、中性子の検出効率、および感度に対するドラム缶内のウラン分布の影響を議論した。計算結果は既報の実験結果とも一致しており、FNDI法に基づくウラン定量に関して実践的な情報を得た。さらに、JAWAS-Nの名目の検出効率を評価したところ、$$tau$$$$_{2}$$=0.2, 0.3, 0.4msecの物質でそれぞれ15, 4, 2g(天然ウラン量)であった。本研究で得られた知見は、FNDI法による実ウラン廃棄物の$$^{235}$$U量評価に貢献する。

論文

Comparative effects of radon inhalation according to mouse strain and cisplatin dose in a cisplatin-induced renal damage model

笹岡 香織*; 片岡 隆浩*; 神崎 訓枝; 小橋 佑介*; 迫田 晃弘; 石森 有; 山岡 聖典*

Pakistan Journal of Zoology, 50(3), p.1157 - 1170, 2018/06

 パーセンタイル:100(Zoology)

シスプラチン(CDDP)は固形がんの治療に広く使用されているが、酸化ストレスによる腎毒性を持っている。そこで、我々は、ラドン吸入による放射線感受性の違いによるマウス系統差によるCDDP誘導腎障害に対する影響とCDDP濃度について検討した。まず、C57BL/6JまたはBALB/cのマウスに、1000Bq/m$$^{3}$$または2000Bq/m$$^{3}$$のラドンを24時間吸入後、CDDPを20mg/kg体重投与した。C57BL/6Jでは毛並等が改善され、BALB/cでは悪化した。次に、BALB/cマウスに、1000Bq/m$$^{3}$$のラドンを24時間後、CDDPを15mg/kg体重投与した。その結果、抗酸化機能の亢進などが見られた。以上のことから、ラドン吸入によってCDDP誘導腎障害を抑制することが可能であることが示唆された。

論文

Knowledge discovery of suppressive effect of disease and increased anti-oxidative function by low-dose radiation using self-organizing map

神崎 訓枝; 片岡 隆浩*; 小橋 佑介*; 柚木 勇人*; 石田 毅*; 迫田 晃弘; 石森 有; 山岡 聖典*

Radioisotopes, 67(2), p.43 - 57, 2018/02

我々はこれまで、低線量放射線はマウス諸臓器中で抗酸化機能を亢進し、酸化ストレス関連疾患を抑制することを報告してきた。しかしながら、それらの結果は対象疾患も低線量放射線による処置の条件も様々で、有効性が立証された治療法は確立されていない。そこで、本研究では、それらの結果から低線量放射線の健康効果を明らかにすることを目的とし、ラドン療法のような低線量放射線を活用した治療法の新規適応症を探索した。データの解析には自己組織化マップ(SOM)を用い、不安定な抗酸化機能の変化を自己組織化マップの曖昧な表現で視覚的に直感的に捉えることにより、出力された疾患抑制効果と抗酸化機能亢進の関連性を検討した。その結果、ラドン療法の適応症である疼痛への効果には明らかな線量依存性があることがわかり、肝疾患や脳疾患においても、線量依存性はないもののその効果を期待できると予測できた。本研究は、ラドン療法のような低線量放射線を活用した治療法の応用に貢献できると考える。

論文

Mechanisms and modeling approaches of radon emanation for natural materials

迫田 晃弘; 石森 有

保健物理, 52(4), p.296 - 306, 2017/12

ラドンエマネーション(散逸)とはラドン原子が固体粒子から間隙空間へ散逸することをいう。これは環境ラドン被ばくの最初の過程である。ラドンが発がん物質として認識されて以降、散逸に関する実験や計算研究が盛んに行われてきた。我々の前回のレビュー論文では、実験データを整理し、天然物質からラドン散逸能が幅広いことを示した。また、水分のような環境条件が及ぼす影響についても議論した。本レビュー論文では、実験データの解釈に役立つであろうラドン散逸モデルの手法やその変遷を概説した。ラドン散逸の駆動力にはアルファ反跳や固体内拡散が考えられており、これらがモデルに組み込まれてきた。反跳に基づくモデル計算では、粒子内ラジウム分布や間隙サイズが重要な因子であることがわかっている。また、固体内拡散は、温度が数百度よりも高い場合にのみ重要となることが示されている。現在は、反跳したラドンが粒子内に留まった場合のその後の固体内挙動のモデル化が望まれている。

論文

Protective effects of hot spring water drinking and radon inhalation on ethanol-induced gastric mucosal injury in mice

恵谷 玲央*; 片岡 隆浩*; 神崎 訓枝*; 迫田 晃弘; 田中 裕史; 石森 有; 光延 文裕*; 田口 勇仁*; 山岡 聖典*

Journal of Radiation Research, 58(5), p.614 - 625, 2017/05

 被引用回数:1 パーセンタイル:71.73(Biology)

ラドン($$^{222}$$Rn)ガスを用いたラドン療法は、ラドンガスの吸入とラドンを含む水の摂取の2種類の治療に分類される。温泉水の短期または長期の摂取は胃粘膜血流を増加させ、温泉水治療が慢性胃炎および胃潰瘍の治療に有効であることはわかっているが、粘膜障害に対するラドンの正確な影響やそのメカニズムは不明である。本研究では、マウスのエタノール誘導胃粘膜障害に対する温泉水摂取およびラドン吸入の抑制効果を検討した。マウスを用いて、ラドン2000Bq/m$$^{3}$$を24時間吸入、または温泉水を2週間摂取させた。水中$$^{222}$$Rn濃度は、663Bq/l(供給開始時)から100Bq/l(供給終了時)の範囲にあった。その後、マウスに3種類の濃度のエタノールを経口投与させた。粘膜障害の指標である潰瘍指数(UI)は、エタノールの投与量に依存して増加した。しかし、ラドン吸入または温泉水による処理は、エタノールによるUIの上昇を抑制した。ラドン処理群と無処理対照群では抗酸化酵素の有意差は認められなかったが、ラドンまたは温泉水で事前処理したマウスの胃の過酸化脂質レベルは有意に低かった。これらの結果は、温泉水摂取とラドン吸入がエタノール誘導胃粘膜障害を抑制することを示唆している。

論文

Measurements of radon activity concentration in mouse tissues and organs

石森 有; 田中 裕史; 迫田 晃弘; 片岡 隆浩*; 山岡 聖典*; 光延 文裕*

Radiation and Environmental Biophysics, 56(2), p.161 - 165, 2017/05

 パーセンタイル:100(Biology)

吸入ラドンの体内動態を検討するため、約1MBq/m$$^{3}$$のラドンに曝露されたマウスの組織・臓器におけるラドン濃度を測定した。血液中のラドン濃度は液体シンチレーションカウンタで、組織・臓器は井戸型高純度半導体ゲルマニウム検出器で測定した。ラドン1MBq/m$$^{3}$$に曝露されたとき、血液中濃度の飽和値は0.410$$pm$$0.016Bq/gであった。分配係数は、肝臓で0.74$$pm$$0.19、筋肉で0.46$$pm$$0.13、脂肪組織で9.09$$pm$$0.49、その他臓器で0.22$$pm$$0.04であった。ラドンの体内動態モデルで上記結果を再現することにより、血液-空気間の分配係数は0.414と評価した。ラドン曝露中の血液中濃度の時間変動も評価した。また、本研究と先行研究の結果を詳細に比較検討した。

論文

人形峠環境技術センターのウラン測定と関連技術の現状

石森 有; 横山 薫*; 早川 友也; 秦 はるひ; 迫田 晃弘; 長沼 政喜

デコミッショニング技報, (55), p.36 - 44, 2017/03

日本原子力研究開発機構人形峠環境技術センターのウラン計測技術とその関連技術の現状について概説する。廃棄物のウラン量評価を目的としてJAWAS-NとQ$$^2$$装置を導入した。これらの測定下限値は200$$ell$$ドラム缶あたり数g程度のウラン量である。Q$$^2$$装置による評価結果を補正するため開発した等価モデルは、数十g程度以下のウラン量には適用できない。この報告では改良した等価モデルのウラン量評価での有効性を示す。これは測定対象物中のウランの不均一な分布を補正するため、1001keVの光電ピークとその散乱$$gamma$$線スペクトルを利用する手法である。このモデルの使用により、従来の評価法の1/10を下回るウランの定量下限値を実現した。$$^{235}$$Uを定量可能するため、1001keVの$$gamma$$線を評価するための遮蔽因子$$X_{geometry}$$を186keVの$$gamma$$線の評価に同様に使用できることを実証した。このモデルを採用した測定装置は既に国内のほかの原子力事業者でも利用されている。また、クリアランス計測への応用も検討している。関連技術として$$gamma$$線スペクトルを利用した廃棄物ドラム缶を分類するために、機械学習の適用可能性に係る研究も実施している。

論文

One-year measurements of $$gamma$$-ray background using a high-purity germanium detector

迫田 晃弘; 田中 裕史; 石森 有

保健物理, 51(4), p.245 - 250, 2016/12

本研究では、高純度ゲルマニウム半導体検出器による$$gamma$$線バックグラウンドを年間測定した。この結果、$$gamma$$線カウント($$^{214}$$Pb, $$^{214}$$Bi)と室内ラドン濃度の間に相関はなかった。これは、窒素ガスを検出器周辺へ導入することで、ラドンが十分に除去されていることを示している。また、主な天然核種のカウントは、年間を通じて数%$$sim$$数十%変動していたが、特徴的な季節変動はみられなかった。さらに、一年間で得られた全ての$$gamma$$線スペクトルを加算すると、通常の短時間測定では検出されない中性子誘導$$gamma$$線のピークが観察された。本研究で得られたデータは、$$gamma$$線スペクトロメトリの実践に有用な情報を与えると考えられる。

論文

第14回国際放射線防護学会国際会議(IRPA-14)への参加報告

迫田 晃弘; 松本 真之介*

保健物理, 51(3), p.187 - 190, 2016/09

2016年5月9日$$sim$$13日にケープタウン(南アフリカ)で開催された、第14回国際放射線防護学会国際会議(IRPA-14)の概要を報告する。

論文

最近の若手勉強会と学生発表会の開催報告

迫田 晃弘; 片岡 憲昭*; 上野 智史*; 松山 嗣史*

保健物理, 51(3), p.191 - 195, 2016/09

日本保健物理学会の若手研究会と学友会は、それぞれ定期的に勉強会を開催している。本稿では、最近の勉強会(2015年12月、2016年7月)の開催概要や議論の内容を紹介する。

論文

第49回研究発表会における企画セッションの印象記

迫田 晃弘; 片岡 憲昭*; 石川 純也*; 太田 朗生*; 鈴木 龍彦*; 西山 祐一*; 廣内 淳; 外間 智規

保健物理, 51(3), p.181 - 186, 2016/09

2016年6月30日$$sim$$7月1日において、日本保健物理学会第49回研究発表会が青森県弘前市で開催された。本稿では、そこでの企画・特別セッション(全12件)の概要を報告する。

論文

Evaluation of the intake of radon through skin from thermal water

迫田 晃弘; 石森 有; Tschiersch, J.*

Journal of Radiation Research, 57(4), p.336 - 342, 2016/07

 被引用回数:1 パーセンタイル:83.08(Biology)

通常、ラドンによる被ばく評価で最も重要なのは、吸入されたラドン子孫核種の気道沈着に起因する線量である。これに比べて、ラドン自身の吸入による線量は低く、また皮膚吸収の経路が考慮されることもほとんどない。しかし、ラドン温泉のような環境では、温泉中のラドン濃度は空気中のそれに比べて数桁ほど高いという特徴がある。本研究では、経皮吸収を考慮した体内動態モデルを作成し、入浴などによる組織中ラドン濃度の変化等を検討した。また、各種被ばく経路による線量比較も行った。

論文

原子力機構人形峠で観測された降雨雪による空間線量率変動の解析

田中 裕史; 迫田 晃弘; 安藤 正樹; 石森 有

保健物理, 51(2), p.107 - 114, 2016/06

日本原子力研究開発機構人形峠環境技術センターでは、空間線量率の監視や気象観測を常時行っている。本研究では、2014年4月$$sim$$2015年3月における降雨雪による空間線量率の変動を評価した。原子力機構人形峠では、冬季の積雪が多いという地域的特徴がある。概ね月1回の頻度で一定時間、降雨雪を採取し、ラドン子孫核種濃度を測定した(全17事例)。測定結果を用いて空間線量率の変動を計算した結果、観測値と比較的良い一致がみられた(4例を除く)。この4例のうち2例は、後方流跡線解析より降水採取前後での子孫核種濃度の変化が示唆され、これが不一致の原因と考えられた。他の2例は、雨水の地表からの流出によると考えられた。

論文

Difference in the action mechanism of radon inhalation and radon hot spring water drinking in suppression of hyperuricemia in mice

恵谷 玲央*; 片岡 隆浩*; 神崎 訓枝*; 迫田 晃弘; 田中 裕史; 石森 有; 光延 文裕*; 山岡 聖典*

Journal of Radiation Research, 57(3), p.250 - 257, 2016/06

 被引用回数:4 パーセンタイル:49.9(Biology)

本研究では、ラドン療法の適応症である高尿酸血症について、吸入と飲泉による抑制効果を比較検討した。マウスにラドン吸入または飲泉させた後、オキソン酸カリウムを投与して高尿酸血症を誘導した。この結果、吸入と飲泉のいずれもキサンチンオキシダーゼ活性が抑制され、血清尿酸値の上昇も有意に抑えられた。また、ラドン吸入では肝臓と腎臓の抗酸化機能の亢進がみられた。高尿酸血症の抑制効果には、ラドン吸入では抗酸化機能の亢進が、飲泉では温泉水中の化学成分による薬理作用がそれぞれ寄与していることが示唆された。

論文

An Approach to discriminatively determine thoron and radon emanation rates for a granular material with a scintillation cell

迫田 晃弘; Meisenberg, O.*; Tschiersch, J.*

Radiation Measurements, 89, p.8 - 13, 2016/06

 パーセンタイル:100(Nuclear Science & Technology)

本研究では、粒状試料に対するトロン・ラドン散逸能の弁別測定方法について検討した。ここでは、試料を2つのフィルターの間に設置し、そこで散逸したトロンとラドンをZnS(Ag)シンチレーションセルへ送るという簡易な系を適用した。当検出器で核種弁別はできないため、測定系内でのトロンとラドンの挙動を表す数学モデルを作成・解析し、個別濃度を求めた。この結果、本方法でトロンとラドン散逸能を精度よく定量できることが示された。検出限界や不確かさについても検討しており、その結果、本弁別測定は$$^{224}$$Raより$$^{226}$$Raを高濃度で有する試料に対して有利であると結論された。

報告書

極微量ウラン影響効果試験,2;(共同研究)

石森 有; 迫田 晃弘; 田中 裕史; 光延 文裕*; 山岡 聖典*; 片岡 隆浩*; 恵谷 玲央*

JAEA-Research 2015-024, 41 Pages, 2016/03

JAEA-Research-2015-024.pdf:3.11MB

岡山大学と日本原子力研究開発機構人形峠環境技術センター(原子力機構人形峠)は、低線量放射線域でのラドン吸入に起因する影響効果に係る共同研究を実施している。岡山大学病院三朝医療センターは臨床的な知見に基づく研究課題設定を、岡山大学大学院保健学研究科は研究管理および生体応答評価を、原子力機構人形峠はラドン吸入試験設備の開発、ラドン濃度の制御、ラドンの体内挙動・線量評価をそれぞれ分担することとした。平成21年度から平成25年度は、ラドン温泉の適応症とされる活性酸素種関連疾患のモデルマウスなどで、ラドン吸入等による生体応答を確認し、その結果を解析評価することで、ラドン温泉の効果の機構解明を進め、同時に、吸入ラドンによる生体応答を定量的に議論し、また、リスクと比較して議論するため、吸入ラドンのマウスでの体内動態について把握し、各臓器・組織での吸収線量と関連付けて評価する方法について検討し、以下の成果を得た。(1)本研究の課題設定にあたり、温泉水の飲用効果について文献調査した。(2)ラドン吸入試験設備の機能を活用して作製したラドン水による飲泉試験を実施した。本飲泉条件下では、温泉含有成分(ラドンを含む)による影響効果は確認できなかった。(3)肝臓と腎臓の酸化障害の緩和症状について、事前の抗酸化物質(ビタミンC, ビタミンE)の投与とラドンの吸入効果を肝・腎機能などの観点から比較検討した。(4)吸入ラドンによる生体応答を定量的に議論するため、前期に引き続き、吸入ラドンの体内動態を評価解析した。(5)ラドンまたはその子孫核種の吸入で考えられる被ばく経路について、各経路におけるマウスの臓器線量を計算し、比較検討した。

論文

Behavior of radon progeny produced in a scintillation cell in the flow-through condition

迫田 晃弘; Meisenberg, O.*; Tschiersch, J.*

Radiation Measurements, 77, p.41 - 45, 2015/06

 被引用回数:2 パーセンタイル:66.76(Nuclear Science & Technology)

シンチレーションセル検出器を用いてラドン($$^{222}$$Rn)測定を行うとき、解析方法によってはアルファ線放出核種($$^{222}$$Rn, $$^{218}$$Po, $$^{214}$$Po)毎の検出効率を要する。本研究では、フロー条件における検出効率の計算で必要となるパラメータ(ラドン子孫核種のセル壁への沈着率)を実験的に取得した。この結果、$$^{218}$$Poの沈着率は、流量(0.25-2 l/min$$^{-1}$$の範囲)に依存して指数関数的に減少することがわかった。実験結果に基づいて作成した流量と沈着率の経験式は、ラドン測定で広く利用されている当検出器の特性を理解するのに貢献する。また、同様の測定条件において、トロン($$^{220}$$Rn)子孫核種の挙動推定にも適用できると期待できる。

論文

三朝ラドン温泉の健康効果に関する最近の研究動向

片岡 隆浩*; 迫田 晃弘; 恵谷 玲央*; 石森 有; 光延 文裕*; 山岡 聖典*

温泉科学, 64(4), p.380 - 387, 2015/03

岡山大学病院三朝医療センターではラドン温泉を活用したラドン療法が実施されてきており、適応症として変性性関節症に伴う疼痛などがある。臨床試験による実証報告例は多くあるが、そのメカニズムの解明に関する研究報告例は少ない。本稿では、近年得られた筆者らのラドン健康効果の研究成果を中心に概説した。近年開発した小動物用ラドン吸入装置(三朝医療センターに隣接した三朝ラドン効果研究施設内に設置)を用い、例えば、正常マウスを用いて、諸臓器中の抗酸化酵素活性のラドン濃度・吸入時間依存性を検討した。この結果、多くの臓器でsuperoxide dismutase活性が増加したことから、ラドン吸入は抗酸化機能を亢進させることがわかった。また、疾患モデルマウスも用いて、例えば、I型糖尿病の症状緩和を検討した。この結果、ラドン吸入によって、膵臓中の抗酸化機能の亢進と膵島の酸化ストレスの緩和によって、インスリン分泌機能の低下が抑制され、I型糖尿病が緩和されることがわかった。以上の所見などから、ラドン吸入は抗酸化機能などを亢進させ、活性酸素由来の疾患の症状を緩和するというメカニズムの一端が明らかにできた。

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