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論文

Experimental discussion on fragmentation mechanism of molten oxide discharged into a sodium pool

松場 賢一; 神山 健司; 豊岡 淳一; 飛田 吉春; Zuyev, V. A.*; Kolodeshnikov, A. A.*; Vassiliev, Y. S.*

Mechanical Engineering Journal (Internet), 3(3), p.15-00595_1 - 15-00595_8, 2016/06

ナトリウム中へ流出した溶融炉心物質の微粒化距離に関する評価手法開発の一環として、カザフスタン共和国国立原子力センターの炉外試験施設を利用した微粒化試験で得られたアルミナデブリの粒子径を分析した。デブリの平均粒子径は0.3mm程度であり、流体力学的不安定性理論から予測される粒子径と同程度であったが、理論から予測されるようなウェーバ数への依存性は見られなかった。この分析結果から、アルミナ融体表面の流体力学的不安定が十分に成長する前の段階で発生する局所的なナトリウムの沸騰・膨張が、アルミナ融体の微粒化を促進させたと考えられる。

論文

Experimental discussion on fragmentation mechanism of molten oxide discharged into a sodium pool

松場 賢一; 神山 健司; 豊岡 淳一; 飛田 吉春; Zuev, V. A.*; Kolodeshnikov, A. A.*; Vasilyev, Y. S.*

Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 6 Pages, 2015/05

ナトリウム中へ流出した溶融炉心物質の微粒化距離に関する評価開発の一環として、溶融酸化物(アルミナ)をナトリウム中へ落下させる微粒化試験を実施し、デブリの粒子径分布を分析した。アルミナデブリの平均粒子径は0.4mm程度であり、従来の流体力学的不安性理論を用いて予測される粒子径と同程度であった。しかし、従来の理論では溶融物質のウェーバー数が増加するとデブリ粒子径が減少すると予測されたのに対し、本微粒化試験ではそのような減少傾向は見られず、ウェーバー数によらずほぼ同じ大きさの粒子径となった。この分析結果から、溶融物質表面における流体力学的不安波が溶融アルミナの微粒化に至る程度まで成長する前に、熱的な現象、すなわち冷却材の局所的な沸騰・膨張が原因となって溶融アルミナを微粒化させたと解釈される。

論文

An Experimental study on heat transfer from a mixture of solid-fuel and liquid-steel during core disruptive accidents in Sodium-Cooled Fast Reactors

神山 健司; 小西 賢介; 佐藤 一憲; 豊岡 淳一; 松場 賢一; 鈴木 徹; 飛田 吉春; Pakhnits, A. V.*; Vityuk, V. A.*; Vurim, A. D.*; et al.

Proceedings of 10th International Topical Meeting on Nuclear Thermal Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-10) (USB Flash Drive), 8 Pages, 2014/12

The relocation of degraded core material through the Control Rod Guide Tubes (CRGTs) is one of essential subjects to achieve the in-vessel retention (IVR) in the case of postulated core disruptive accidents (CDAs) of sodium-cooled fast reactors (SFRs). The CRGT is available as the discharge path by its failure in the core region and heat-transfer from the core-material to the CRGT is one of dominant factors in its failure. In case of a core design into which a fuel subassembly with an inner duct structure (FAIDUS) is introduced, a mixture of solid-fuel and liquid-steel is supposed to remain in the core region since the FAIDUS could effectively eliminate fuel in liquid-state from the core region. Therefore, the objective of the present study is to obtain experimental knowledge for the evaluation of heat-transfer from the mixture of solid-fuel and liquid-steel to the CRGT. In the present study, an experiment was conducted using Impulse Graphite Reactor which is an experimental facility in National Nuclear Center of the Republic of Kazakhstan. In the experiment, the mixture of solid-fuel and liquid-steel was generated by a low-power nuclear heating of fuel and transferring its heat to steel, and then, data to consider the heat-transfer characteristics from the mixture of solid-fuel and liquid-steel to the CRGT were obtained. The heat-transfer characteristic was revealed by evaluating thermocouple responses observed in the experiment. Through the present study, knowledge was obtained to evaluate heat-transfer from the remaining core-materials to the CRGT.

論文

Safety strategy of JSFR eliminating severe recriticality events and establishing in-vessel retention in the core disruptive accident

佐藤 一憲; 飛田 吉春; 小西 賢介; 神山 健司; 豊岡 淳一; 中井 良大; 久保 重信*; 小竹 庄司*; 小山 和也*; Vassiliev, Y. S.*; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 48(4), p.556 - 566, 2011/03

JSFR設計においては炉心崩壊事故における厳しい再臨界事象を排除することにより炉心物質の炉容器内保持を確実にすることとしている。本設計では起因過程における冷却材ボイド化による過大な反応度挿入を抑制するために最大ボイド反応度などの設計パラメータを適切に選定するとともに、CDAの主要課題であった全炉心規模の溶融燃料プール形成のリスクを集合体内部ダクトを導入することにより排除するものとしている。これらの設計方策の有効性をこれまでに得た試験データ及びこれらによって検証された解析モデルによる評価に基づきレビューした。この結果、現JSFR設計により厳しい出力バースト事象は排除できると判断された。

報告書

核融合原型炉SlimCSの概念設計

飛田 健次; 西尾 敏*; 榎枝 幹男; 中村 博文; 林 巧; 朝倉 伸幸; 宇藤 裕康; 谷川 博康; 西谷 健夫; 礒野 高明; et al.

JAEA-Research 2010-019, 194 Pages, 2010/08

JAEA-Research-2010-019-01.pdf:48.47MB
JAEA-Research-2010-019-02.pdf:19.4MB

発電実証だけでなく、最終的には経済性までを一段階で見通しうる核融合原型炉SlimCSの概念設計の成果を報告する。核融合の開発では、これまで、1990年に提案されたSSTR(Steady State Tokamak Reactor)が標準的な原型炉概念とされてきたが、本研究はSSTRより軽量化を図るため小規模な中心ソレノイドを採用して炉全体の小型化と低アスペクト比化を図り、高ベータ及び高楕円度(グリーンワルド密度限界を高めうる)を持つ炉心プラズマにより高出力密度を目指した。主要パラメータは、プラズマ主半径5.5m,アスペクト比2.6,楕円度2.0,規格化ベータ値4.3,核融合出力2.95GW,平均中性子壁負荷3MW/m$$^{2}$$とした。この炉概念の技術的成立性を、プラズマ物理,炉構造,ブランケット,超伝導コイル,保守及び建屋の観点から検討した。

論文

Current profile behavior during ramping-up phase in high bootstrap current tokamak plasmas

中村 幸治; 筒井 広明*; 武井 奈帆子*; 白井 浩; 杉原 正芳; Gribov, Y.*; 小関 隆久; 飛田 健次; 飯尾 俊二*; Jardin, S. C.*

Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.6, p.196 - 198, 2004/00

超電導・先進トカマク炉に必要な遅い電流立上げシナリオを軸対称MHDシミュレーションによって調べた。正磁気シアから負磁気シア配位へと単調に遷移させる制御にもかかわらず、外部から駆動する非誘導電流と内部輸送障壁(ITB)で生じた自発電流との競合的リンクによって正磁気シアと負磁気シア分布の間を繰り返す自己組織的な回帰現象が起きることを示した。また、その物理機構とこれが起きる運転条件を明らかにした。さらに、回帰現象に伴う誘導電場や超電導コイルに生じるAC損失について、その影響を炉工学的観点から論じた。同時に、負磁気シア・プラズマに強い加熱を加えた際の電流ホール形成の可能性を調べ、炉の運転条件についての考察を行った。

論文

Alf$'e$n eigenmodes driven by Alf$'e$nic beam ions in JT-60U

篠原 孝司; 草間 義紀; 武智 学; 森岡 篤彦; 石川 正男*; 大山 直幸; 飛田 健次; 小関 隆久; 竹治 智; 森山 伸一; et al.

Nuclear Fusion, 41(5), p.603 - 612, 2001/05

 被引用回数:83 パーセンタイル:90.44(Physics, Fluids & Plasmas)

核燃料プラズマでは、$$alpha$$粒子圧力が高くなると、アルヴェン固有モード(AE)周波数領域の不安定性により$$alpha$$粒子の閉じ込めが劣化することが危惧されている。これまでの実験ではAE周波数領域の周波数掃引不安定性が発生すると高エネルギーイオンの輸送が増大する場合があり、また、周波数掃引不安定性の発生領域とその特性の理解はトカマク研究の重要課題の一つである。最近のJT-60Uの実験において、負イオン源中性粒子ビーム(N-NB)入射により高エネルギーイオンを生成して、周波数掃引不安定性の研究を行い、ITERで予測される$$alpha$$粒子の存在条件と同様の条件のN-NBイオンによって、周波数掃引不安定性が不安定かされることを明らかにした。また、速い周波数掃引を伴う不安定性による高エネルギーイオンの損失が、平衡の違いに起因するエネルギー依存性を持っていることを明らかにした。

論文

Fast particle experiments in JT-60U

Kramer, G. J.; 岩瀬 誠; 草間 義紀; 森岡 篤彦; 根本 正博; 西谷 健夫; 篠原 孝司; 竹治 智; 飛田 健次; 小関 隆久; et al.

Nuclear Fusion, 40(7), p.1383 - 1396, 2000/07

 被引用回数:46 パーセンタイル:77.78(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60UにおいてICRF加熱または、N-NBI加熱を用いて高速イオンの実験を行ってきた。両方の加熱手法でアルフヴェン固有(AE)モードの励起を観測した。ICRF加熱中のAEモードの解析から以下のことがわかった。(1)鋸歯状振動中にICRF加熱によって励起されたAEモードの情報からプラズマ中心領域の安全係数分布を評価をすることができた。これらの結果はMSE計測結果及び、鋸歯状振動の理論計算モデルと良く一致し、この解析手法の正当性を示した。(2)X-モード反射計を用いてTAEモードの径方向のモード構造がJT-60Uで初めて評価し、これらのモードがNOVA-Kコードで予測されたバルーニング構造を持つことを明らかにした。また、N-NBI加熱実験から以下の結果を得た。(1)N-NBI加熱によって鋸歯状振動周期が長期化できることがわかった。(2)N-NBI入射中にアルフヴェン周波数領域のモードを解析した結果、通常のTAEモード以外にバースト的な振る舞いをするモード、周波数捜引するモードが存在することを明らかにした。

論文

Visualization and measurements of liquid phase velocity and void fraction of gas-liquid metal two-phase flow by using neutron radiography

齊藤 泰司*; 日引 俊*; 三島 嘉一郎*; 飛田 吉春*; 鈴木 徹*; 松林 政仁

Proceedings of 9th International Symposium on Flow Visualization, p.391_1 - 391_10, 2000/00

高速増殖炉の炉心溶融事故では、溶融燃料-スチールの混合層で再臨界の可能性が予想される。再臨界を抑制するメカニズムの一つは負のボイド反応度効果を有する溶融燃料-スチール混合層におけるスチールの沸騰である。沸騰による反応度の変化を評価するためには溶融燃料-スチール混合層中の気液二相流の特性を知ることが必要であり、気体-液体金属の二相混合状態の基本特性を研究するために溶融燃料-スチール混合層中の沸騰気泡を液体金属層の断熱気体の気泡によって模擬した実験を行った。中性子ラジオグラフィと画像処理技術を用いて二相混合状態の可視化、液相移動速度及びボイド率の測定を行った。これらの測定により気体-液体金属二相混合気の基本特性が明らかにされた。

論文

Characteristics of Alfv$'e$n eigenmodes, burst modes and chirping modes in the Alfv$'e$n frequency range driven by negative ion based neutral beam injection in JT-60U

草間 義紀; Kramer, G. J.; 木村 晴行; 三枝 幹雄*; 小関 隆久; 飛田 健次; 及川 聡洋; 篠原 孝司; 近藤 貴; 森山 伸一; et al.

Nuclear Fusion, 39(11Y), p.1837 - 1843, 1999/11

 被引用回数:68 パーセンタイル:87.07(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60Uにおいて、負イオン源ビーム(NNB)を用いて、ビームイオンが励起する不安定性の研究を行った。磁気シアが弱い場合には、ビームイオンの体積平均$$beta$$値が0.1%と低い領域においてもアルヴェン固有モードが励起されることが明らかとなった。しかし、このモードは強い負磁気シアを持つプラズマでは安定化できることがわかった。ビームイオン$$beta$$値が0.2%程度に上昇し、かつプラズマ中心の安全係数が1.4程度まで低下すると、アルヴェン周波数領域にバースト的に発生をくり返すモードが出現する。このモードにより、わずかではあるがビームイオンが損失することが明らかになった。

論文

Frequency chirping of core-localized toroidicity-induced Alfv$'e$n eigenmodes and their coupling to global Alfv$'e$n eigenmodes

Kramer, G. J.; Cheng, C. Z.*; Fu, G. Y.*; 草間 義紀; Nazikian, R. M.*; 小関 隆久; 飛田 健次

Physical Review Letters, 83(15), p.2961 - 2964, 1999/10

 被引用回数:24 パーセンタイル:75.07(Physics, Multidisciplinary)

短時間に急速な周波数低下を示す中心局在トロイダル・アルフヴェン固有モード(C-TAE)を観測した。低磁気シアプラズマでは、中心の安全係数が下がるとC-TAEの存在位置が低磁場側へ速く移動するため、このような周波数変化が起こることを示した。この場合、周辺部には大域的TAE(G-TAE)が存在可能であるが、減衰項が十分大きいため実際には存在できない。しかし、C-TAEの周波数が低下してG-TAE周波数と重なるとき、実際には存在しないG-TAEはC-TAEと結合し、一時的にC-TAEを安定化することが明らかになった。この結果、C-TAEの周波数は連続的に低下するのでなく、G-TAE周波数と一致するとき一時モードが消失し、その周波数を通過した直後に再出現するという「周波数の跳び」現象を示す。

論文

Visualization and measurement of gas-liquid metal two-phase flow with large density difference using thermal neutrons as microscopic probes

三島 嘉一郎*; 日引 俊*; 斉藤 泰司*; 西原 英晃*; 飛田 吉春*; 小西 賢介*; 松林 政仁

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 424(1), p.229 - 234, 1999/00

 被引用回数:31 パーセンタイル:88.42(Instruments & Instrumentation)

高速増殖炉の炉心溶融事故時において、格納容器プール中で燃料-鋼材混合物が沸騰を起こす可能性がある。このため、シビアアクシデント時の安全評価に関連して、溶融炉心の再臨界性の可能性を評価しておくことは不可欠である。大きい液体-気体密度比を有する気液二相流は燃料-鋼材混合物の沸騰に起因して形成される。高密度比は二相流の基本特性に影響を与えると予想されるが、大きい液体-気体密度比を有する二相流に関する研究はこれまでほとんど行われていない。本研究では、気体-液体金属二相流の可視化とボイド率計測を中性子ラジオグラフィ及び画像処理技術を用いて行った。その結果、二相流の基本流動特性に及ぼす気相及び液相間の高密度化の効果が明らかとなった。

論文

Destabilization of ellipticity-induced Alfven eigenmodes during ICRF heating and stabilization by negative-ion-based neutral beam injection in JT-60U

草間 義紀; Fu, G. Y.*; Kramer, G. J.*; 三枝 幹雄*; 及川 聡洋; 小関 隆久; 森山 伸一; Tchernychev, F. V.*; 根本 正博; 近藤 貴; et al.

Plasma Physics and Controlled Fusion, 41(9), p.1167 - 1177, 1999/00

 被引用回数:5 パーセンタイル:20.12(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60Uプラズマのイオンサイクロトロン周波数帯(ICRF)加熱時に、周波数が525~550KHzでトロイダルモード数が3-7の磁場揺動(モード)を観測した。このモードの発生に伴い、高エネルギーイオンの異常輸送を示す中性子発生率の低下が起こる。NOVA-Kコードを用いて解析した結果、このモードは安全係数が1の面で起こるアルヴェン固有モードの一種の楕円度励起アルヴェン固有モード(EAE)であることが明らかになった。ICRF加熱と同時に負イオン源中性粒子ビーム(N-NB)を入射するとEAEは安定化され、中性子発生率も低下しない。NOVA-Kコードを用いてEAEの安定性解析を行ったところ、N-NB入射イオンビームによるランダウ減衰でEAEが安定化できることが新たに明らかになった。

論文

Alfv$'e$n eigenmodes and their impact on plasma characteristics in JT-60U

草間 義紀; Nazikian, R.*; Kramer, G. J.*; 木村 晴行; 三枝 幹雄*; 小関 隆久; Fu, G. Y.*; 飛田 健次; 及川 聡洋; 篠原 孝司; et al.

Fusion Energy 1998, 2, p.537 - 544, 1998/10

JT-60Uでは、負イオン源中性粒子ビーム(NNB)入射で生成される高エネルギーイオンで$$alpha$$粒子を模擬し、アルヴェン固有モードの研究を進めている。高エネルギーイオンの体積平均$$beta$$値が0.1%程度と低い領域においても上記のモードが発生することを明らかにした。これは、磁気シアが弱いことによる。$$beta$$値が0.2%程度以上になるとアルヴェン固有モード領域にバースト的に発生をくり返すモードが現れ、わずか(数%)ではあるが高エネルギーイオンの損失を招く。また、アルヴェン固有モードは強い負磁気シアを持つプラズマでは安定化できることも新たに明らかになった。

論文

Alfven eigenmode and energetic particle research in JT-60U

木村 晴行; 草間 義紀; 三枝 幹雄*; Kramer, G. J.*; 飛田 健次; 根本 正博; 近藤 貴; 西谷 健夫; O.DaCosta*; 小関 隆久; et al.

Nuclear Fusion, 38(9), p.1303 - 1314, 1998/09

 被引用回数:126 パーセンタイル:95.17(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60Uにおけるアルヴェン固有モード、高速イオンの閉じ込め、高速イオンの計測に関する最近の研究成果を発表する。負磁気シア放電では、輸送障壁に強い密度勾配が伴う場合はTAEモードは安定である。密度勾配がゆるいと、多数のTAEモードが安全係数のピッチ極小点付近に現れ、かつ大きな周波数変化($$Delta$$f~90kHz)が見られる。低q正磁気シア放電ではTAEモードの位置が電流分布の時間発展に伴い、q=1面の外側から内側へと変化する。q=1面の内側に多数の高nモードが存在するときのみMeVイオンの個数が顕著に減少する。負磁気シア放電では、トリトンの燃焼率がかなり劣化する。軌道追跡モンテカルロ計算によれば、トリトンの損失増大の原因はリップル損失である。負磁気シア放電のICRF加熱時の高速イオンの蓄積エネルギーは正磁気シア放電に匹敵する。その他、MeV中性子分析器、$$gamma$$線計測等の開発成果を述べる。

論文

Toroidal alfven eigenmodes driven with ICRF accelerated protons in JT-60U negative shear discharges

草間 義紀; 木村 晴行; 小関 隆久; 三枝 幹雄*; Kramer, G. J.*; 及川 聡洋; 森山 伸一; 根本 正博; 藤田 隆明; 飛田 健次; et al.

Nuclear Fusion, 38(8), p.1215 - 1223, 1998/08

 被引用回数:41 パーセンタイル:76.66(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60UのICRF加熱された負磁気シアプラズマにおいて、引き続いて起こる部分崩壊による密度分布の平坦化の後、トロイダルアルヴェン固有モード(TAE)が初めて観測された。周波数は90-120kHzで、トロイダルモード数は5~8であった。TAEモードの安定性をPPPLのNOVA-Kコードを用いて解析したところ、安定性は安全係数が最小値となる場所のすぐ内側のTAEギャップ構造に強く依存し、実験結果は理論予測と概ね一致することがわかった。中心部で弱い磁気シアを持つ放電において、周波数が急速に変化するモードがICRF加熱中に観測された。約150msの間に、周波数は30kHzか3110kHzに上昇した。この大きな周波数の変化を説明するには、現在の理論は不十分である。

論文

Noncircular triangularity and ellipticity-induced Alfven eigenmodes observed in JT-60U

Kramer, G. J.*; 三枝 幹雄; 小関 隆久; 草間 義紀; 木村 晴行; 及川 聡洋; G.Y.Fu*; C.Z.Cheng*; 飛田 健次

Physical Review Letters, 80(12), p.2594 - 2597, 1998/03

 被引用回数:45 パーセンタイル:83.75(Physics, Multidisciplinary)

三角度が励起する三角度励起アルフベン固有(NAE)モードを、イオンサイクロトロン波帯高周波と中性粒子入射を用いた複合加熱実験時に、JT-60Uにて世界で初めて観測した。その際、楕円度励起アルフベン固有(EAE)モード、トロイダルアルフベン固有(TAE)モードも、同時に観測した。また、NAEモードの励起に必要な高速イオンのベータ値の閾値は、TAEモード励起と同程度になるプラズマパラメータが存在することが判明した。計算コード(NOVA-K)による解析によれば、観測されたNAEモードは、規格化小半径r/aで0.8以上の周辺部に励起されたと推定できた。また、測定データから求めたアルフベン共鳴連続スペクトルの構造から、容易に励起可能と考えられたEAEモードは、内部インダクタンスが低い場合のみしか観測できなかった。

論文

ICRF heating and TAE modes in reactor relevant JT-60U discharges

木村 晴行; 森山 伸一; 三枝 幹雄; 草間 義紀; 小関 隆久; Kramer, G. J.*; 藤田 隆明; 及川 聡洋; 藤井 常幸; 根本 正博; et al.

Fusion Energy 1996, Vol.3, p.295 - 305, 1997/00

第2高調波少数イオンICRF加熱が負磁気シア配位プラズマに初めて適用され、輸送障壁の内部でプラズマを効率的に加熱できた。ICRF加熱による高エネルギーイオンの蓄積エネルギーは正磁気シア配位におけるものに匹敵する。TAEモードは負磁気シア配位において強い輸送障壁がある場合には安定であった。これはアルヴェン連続スペクトルのギャップが不整列となることで説明される。輸送障壁が弱まると比較的高いトロイダルモード数(5-8)のTAEモードが観測された。TAEモードの制御のためにトロイダル方向のプラズマ回転速度のシアの制御が有効であることが確認された。

口頭

ナトリウム冷却高速炉の炉心崩壊事故時における溶融炉心物質の流出挙動に関する試験研究; 炉内試験体の試験後検査結果

神山 健司; 小西 賢介; 佐藤 一憲; 松場 賢一; 飛田 吉春; 豊岡 淳一; Pakhnits, A. V.*; Vityuk, V.*; Kukushkin, I.*; Vurim, A. D.*; et al.

no journal, , 

ナトリウム冷却高速炉の炉心崩壊事故時に生じる溶融炉心物質の流出挙動に関わる試験データベースを拡充するため、燃料集合体を溶融・流出させた炉内試験体を対象に試験後検査を実施し、溶融炉心物質の流出量、燃料とスティール成分の分布等に関わるデータを取得した。

口頭

ナトリウム冷却高速炉の炉心崩壊事故における溶融炉心物質の微粒化挙動に関する試験研究; 微粒化メカニズムの検討

松場 賢一; 神山 健司; 飛田 吉春; 豊岡 淳一; Zuev, V.*; Kolodeshnikov, A.*; Vasilyev, Y.*

no journal, , 

ナトリウム冷却高速炉の炉心崩壊事故時に原子炉容器下部ナトリウムプレナムへ流出する溶融炉心物質の微粒化挙動に関する知見を得るため、溶融酸化物を用いた微粒化試験を実施している。本報では、微粒化試験の結果に基づいてナトリウム中における溶融炉心物質の微粒化メカニズムを検討し、微粒化挙動に対する支配的メカニズムを推定した。

口頭

Main outcomes and future plan of the EAGLE project

久保 重信; 飛田 吉春; 佐藤 一憲; 小竹 庄司*; 遠藤 寛*; 小山 和也*; 小西 賢介; 神山 健司; 松場 賢一; 豊岡 淳一; et al.

no journal, , 

EAGLE-1及び2における日本とカザフスタンの良好な研究協力の成果として、ナトリウム冷却高速炉(SFR)の開発開始当初から半世紀以上にわたり主要安全課題となっている再臨界問題の解決が可能であることが示された。また、SFRの安全研究のための試験技術と施設が整備された。2014年から原子力機構はフランスとのASTRID協力に参加しており、シビアアクシデント対策の検討がその一つの重要課題となっている。EAGLE-1及び2の成果は、ASTRIDのシビアクシデント研究にも活用される。EAGLE-3は2015年初めから開始されており、そのテーマは、炉心損傷の後段過程における核的事故終息後の物質再配置と冷却に移っている。今後5年程度の間に一連の炉外及び炉内試験が実施される予定である。

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