Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
林 巧; 小林 和容; 岩井 保則; 山田 正行; 鈴木 卓美; 大平 茂; 中村 博文; 舒 衛民; 山西 敏彦; 河村 繕範; et al.
Fusion Engineering and Design, 51-52(Part.B), p.543 - 548, 2000/11
被引用回数:19 パーセンタイル:74.27(Nuclear Science & Technology)DT核融合炉におけるトリチウムの閉じ込め性能を確証するため、原研・TPL地下にケーソンと呼ぶ12mのステンレス鋼製気密容器(炉室空間等の模擬)を設置し、その容器内への計画的トリチウム放出実験を開始した。初期の実験では、トリチウム除去設備による50m
/hの定常循環換気条件下(dry N
)に260MBqの純トリチウムガスを計画放出し、その空間拡散混合挙動、除染及び残留表面汚染等を調べた。ケーソン内に放出されたトリチウムは、換気流れにより約3分で均一になり、約2時間でモニターの検出限界以下の濃度に除去された。表面汚染はスミア法でその後も検出されたが、約1日で消失した。実験結果は、十分な再現性があり、三次元流体解析コード(FLOW3D)の適用・改良によりほぼ表現できるに至った。
鈴木 哲; 江里 幸一郎; 佐藤 和義; 中村 和幸; 秋場 真人
Fusion Engineering and Design, 49-50, p.343 - 348, 2000/11
被引用回数:5 パーセンタイル:37.17(Nuclear Science & Technology)サドル型及び平板型断面をもつダイバータ試験体の熱疲労実験について報告する。試験体の冷却管はアルミナ分散強化銅(DSCu)を使用しており、従来の無酸素銅製冷却管に比べ、強度に優れている。実験はITERダイバータ板の熱負荷条件を模擬して、熱負荷5MW/mの下でくり返し加熱を実施した。この結果、試験体の冷却管は約400サイクルの加熱で一部が破損し、冷却水の漏洩が認められた。SEMによる観察では、冷却管内外層にクラッドした無酸素銅皮膜には疲労破面に特有のストライエーションが認められたが、DSCu層には顕著な疲労の痕跡は観察されなかった。DSCu層の破面は無特徴であり、脆性的な破壊の様相が認められたため、冷却水バウンダリを構成する部材としてDSCuを使用するには、特に応力集中部の寿命評価に十分な注意を払う必要があることがわかった。
藤田 充苗*; 衣川 純一*; 辻 宏和; 加治 芳行; 舘 義昭*; 斉藤 淳一*; 志村 和樹*; 中島 律子*; 岩田 修一*
Fusion Engineering and Design, 51-52, p.769 - 774, 2000/11
被引用回数:1 パーセンタイル:11.90(Nuclear Science & Technology)金材技研、原研、サイクル機構及び科学技術振興事業団の4機関が共同して各々の得意分野の材料データを提供し、高速電送回線を介してインターネット上で相互利用が可能な分散型材料データベースシステム(データフリーウェイシステム)の開発を進めてきた。本報告では、このシステムの概要を紹介するとともに、データフリーウェイに収録されている316ステンレス鋼の照射関連のデータを用いて実施した引張延性、疲労特性等に関する定量的知見の抽出例等を紹介する。
西 正孝; 山西 敏彦; 河村 繕範; 岩井 保則; 磯部 兼嗣; 大平 茂; 林 巧; 中村 博文; 小林 和容; 鈴木 卓美; et al.
Fusion Engineering and Design, 49-50, p.879 - 883, 2000/11
被引用回数:4 パーセンタイル:32.22(Nuclear Science & Technology)原研では、トリチウムプロセス研究棟(TPL)において核融合炉燃料プロセスの研究開発を主要な研究課題の一つとして進めている。最近はITER燃料系の模擬試験に重点を置いており、世界で唯一の模擬ループの試験を開始している。ループは、ZrCoトリチウム貯蔵ベット,プラズマ排ガス処理系,深冷蒸留による同位体分離系、及びマイクロガスクロマトグラフと、光ファイバーによるレーザーラマン分析系より構成される。プラズマ排ガスを模擬したDTとHe,メタンなどの混合ガスは連続的に循環処理され、不純物元素の排出と純DTガスの再循環が模擬される。実験では、リアルタイム分析の特徴を生かして、総合システムとしての挙動の測定,動特性の解析と、運転制御法の開発を行っている。また、実験をサポートするトリチウム安全設備の運転結果についても言及する。
岩井 保則; 吉田 浩; 山西 敏彦; 泉類 詩郎*; 西 正孝
Fusion Engineering and Design, 49-50, p.847 - 853, 2000/11
被引用回数:17 パーセンタイル:71.39(Nuclear Science & Technology)低コスト化ITERでは主冷却系に透過するトリチウムが極めて小さい(10
g/日)ため、トリチウム廃液発生量は
5kg/日に低下した。このため、我が国の重水炉(ふげん)で採用されているCECEプロセスと呼ばれる廃液処理法の適用が可能となった。本研究では、低コスト化ITERで想定される廃液(流量,トリチウム濃度)を国内法規制に従って処理できるCECEプラントの予備設計を行い、合わせて、廃液から回収したトリチウムを濃縮する同位体分離カスケードプラントの検討を行った。本研究により、ITER-FDR用に設計した廃液処理プラントの高性能化,小型化の見通しを得、コストの大幅低減化を目指した詳細設計のベースを固めた。我が国で実積のあるプラント技術を応用した設計例として発表し、海外専門家の技術コメントを広く集めることにより、今後の設計をより確実なものとしたい。
佐藤 正泰; 川島 寿人; 三浦 幸俊; 都筑 和泰; 木村 晴行; 上原 和也; 小川 俊英; 伊世井 宣明; 谷 孝志; 秋山 隆*; et al.
Fusion Engineering and Design, 51-52(Part.B), p.1071 - 1076, 2000/11
被引用回数:15 パーセンタイル:67.95(Nuclear Science & Technology)JFT-2Mでは、低放射化フェライト鋼(FS)にかかわる先進材料プラズマ試験を段階的に進めている。この計画の第一期として、FSを用いて、リップルの少ないトロイダル磁場を生成し、高エネルギーイオンの損失を低減するリップル低減試験があり、その設計指針と初期結果について述べる。フェライト鋼板(FB)を全トロイダルセクションに渡って、真空容器(VV)とトロイダル磁場コイル(TFC)の間に装着した。フェライト鋼装着により、プラズマ周辺でトロイダル磁場リップルは2.2%から1.1%に減少した。赤外TV測定によれば、接線方向NBI加熱時のリップル捕捉粒子による壁の温度上昇領域はFB装着することにより、外側へ縮小し、温度上昇は60度から25度へ減少した。バナナドリフト粒子による温度上昇は150度から115度へ減少した。フェライト鋼装着によるプラズマ生成や制御に悪い影響は観測されていない。
高瀬 和之
Fusion Engineering and Design, 51-52(Part.B), p.631 - 639, 2000/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)核融合実験炉の真空境界破断(LOVA)時に起こる熱流動挙動、例えば容器内への空気侵入、放射化ダストの飛散、温度差に起因する置換流等を高精度で予測するための数値解析コードの開発を行っている。本コードの基礎方程式群は圧縮性流体の式、状態方程式、微小粒子の運動方程式、置換質量計算式等から構成される。本報は、開発中のLOVA事象解析コードを用いて行った解析結果を示す。破断位置及び破断面積をパラメータとして行ったLOVA発生後の真空容器内の平均圧力計算値と時間の関係は、LOVA予備試験結果と10%以内の誤差で良く一致し、本コードが核融合実験炉の安全設計上十分な予測精度を有していることを確認した。また、本研究によって減圧下におけるダストの飛散挙動や置換流によるダストの移行挙動の予測が初めて可能になった。現在は真球状のダスト形状を仮定しているが、今後はダスト条件(密度、サイズ等)をパラメータとした解析が行えるようにコードを改良する考えである。
高瀬 和之; 小瀬 裕男*; 秋本 肇
Fusion Engineering and Design, 51-52, p.623 - 630, 2000/11
被引用回数:1 パーセンタイル:11.90(Nuclear Science & Technology)核融合炉真空容器内冷却材侵入事象(ICE)下における2相流挙動を定量的に把握し、核融合実験炉(ITER)建設のための安全性データベースに資することを目的としたICE統合試験装置を計画している。本報はICE統合試験装置を設計するに当たって行った予備解析の結果をまとめたものである。軽水炉の安全性評価で実績のあるTRAC-PF1コードを使って数値予測を行い、ICE事象下における統合試験装置内の圧力上昇特性に関して次の結論を得た。(1)圧力上昇は水注入ノズルのサイズや個数に依存する、(2)圧力上昇は真空容器及びプラズマチェンバーの容積に依存する、(3)容器表面温度が低い場合には凝縮効果により圧力上昇は抑制される、(4)圧力上昇はダイバータ部に設けられたオリフィス状のダイバータギャップのサイズやピッチに依存する、(5)サプレッションタンク使用により圧力上昇は抑制されるが、圧力上昇抑制の度合いはリリーフ配管の直径や数量に依存する。今後は本報で示した解析体系を核融合実験炉の体系に拡張し、実機条件下でのICE事象解析を行う考えである。
高瀬 和之
Fusion Engineering and Design, 49-50, p.349 - 354, 2000/11
被引用回数:6 パーセンタイル:42.00(Nuclear Science & Technology)核融合動力炉設計では、定常運転時の第一壁ブランケット部の表面熱流束は1MW/m程度を考えており、この程度の熱流束域では原子炉の環境安全性及び経済性の面からガス冷却が有望である。しかしながら、ガスは水や液体金属などに比べて熱容量が小さいので熱伝達率を向上させるための工夫が必要である。そこで筆者は、高温ガス炉用突起付き燃料棒の伝熱促進に関する研究成果をもとに、ヘリウムガス冷却式核融合動力炉の冷却材流路に粗面流路を適用することを考えた。従来の矩形突起付き流路の熱伝達実験の結果から、突起ピッチと高さの比が10でレイノルズ数が約50000以上の条件のときに約1MW/m
の除熱量を得られることがわかった。また、突起による流路摩擦損失の増加以上に伝熱が促進される条件(突起サイズ、レイノルズ数等)を定量的に明らかにした。本研究は、ガス冷却式核融合動力炉の第一壁ブランケット部用冷却材流路として突起付き流路が十分な適用性を有していることを示した。
Von-Moellendorff, U.*; 前川 藤夫; Giese, H.*; Wilson, P. P. H.*
Fusion Engineering and Design, 51-52(Part.B), p.919 - 924, 2000/11
被引用回数:4 パーセンタイル:32.22(Nuclear Science & Technology)国際核融合材料照射施設(IFMIF)ではリチウムターゲットに40MeV重陽子を入射することによりD-T中性子源とは異なる中性子場が形成され、その中で15MeV以上の高エネルギー中性子は全体の15%に及ぶと予想されている。これにより、D-T中性子場では起こり得なかった多数の反応チャンネルが新たに開く。一方、現在ロシアでは150MeVまでの高エネルギー放射化断面積ファイル(IEAF)の評価が行われている。IEAFの断面積の精度を調べるために、ドイツ・カールスルーエ研究所のd-Li中性子源を用いて放射化実験を行った。核融合炉の構造材であるステンレス鋼316、F82H、純バナジウム及びバナジウム合金をd-Li中性子場において照射し、誘導放射能を測定した。解析をALARA放射化計算コードとIEAFを用いて行い、実験及び解析結果の比較からIEAFに含まれている放射化断面積の精度を実験的にテストした。
前川 藤夫; 和田 政行*; Von-Moellendorff, U.*; Wilson, P. P. H.*; 池田 裕二郎
Fusion Engineering and Design, 51-52(Part.B), p.815 - 820, 2000/11
被引用回数:3 パーセンタイル:26.10(Nuclear Science & Technology)ドイツ・カールスルーエ研究所のサイクロトロン施設に設けられた40-MeV重陽子ビームによる重陽子-リチウム中性子源について、多数箔放射化法により照射場スペクトルを決定した。同中性子源を用いて12種類の放射化箔を照射し、Al(n,
)反応や
Bi(n,xn)反応を含む約30の閾反応率を求めた。一方、モンテカルロ計算により同照射場の中性子スペクトルを計算し、これを初期推定値としてSAND-IIコードにより実験で得られた閾反応率と整合するようにスペクトルの調整を行い、最大中性子エネルギーが55MeVにまで及ぶ照射場スペクトルを約10%の不確実性で決定した。スペクトル調整に必要な反応断面積は微分実験データやロシアで評価されたデータに基づいて作成された。今回決定したスペクトルは、同中性子場で照射された核融合炉の構造材料の誘導放射能解析に用いられる。
村田 勲*; 西尾 隆史*; Kokooo*; 近藤 哲男*; 高木 寛之*; 中野 大介*; 高橋 亮人*; 前川 藤夫; 池田 裕二郎; 竹内 浩
Fusion Engineering and Design, 51-52(Part.B), p.821 - 827, 2000/11
被引用回数:11 パーセンタイル:53.51(Nuclear Science & Technology)LiAlO、Li
TiO
、Li
ZrO
は核融合炉の先進増殖ブランケットの候補材料として開発が進められている。しかし、これらの材料に関するD-T中性子によるベンチマーク実験はこれまでに行われたことがなく、したがって核設計に使われる核データの精度検証も行われていない。そこで大阪大学と原研の協力により、原研FNSにおいてそれらの材料に関するベンチマーク実験を行った。10~40cm厚の実験体系にD-T中性子を入射し、背面から漏洩してくる中性子のスペクトルを飛行時間法により0.05~15MeVのエネルギー範囲で測定した。また実験解析を輸送計算コードMCNP及び4種の評価済み核データファイル(JENDL-3.2,JENDL-Fusion File,FENDL-1,FENDL-2)を用いて行い、実験結果と比較した。その結果、これらの核データに大きな問題点はなく、信頼をもって炉の設計に使えるものの、今後のデータの改良につながるいくつかの知見が得られた。
前川 藤夫; 和田 政行*; 今野 力; 春日井 好己; 池田 裕二郎
Fusion Engineering and Design, 51-52(Part.B), p.809 - 814, 2000/11
被引用回数:7 パーセンタイル:42.00(Nuclear Science & Technology)原研FNSにおいてITERバッフル板の崩壊熱測定実験を行った。バッフル板を模擬した12.6mm厚のタングステン板内に22枚の5mのタングステン箔を挿入してITER模擬中性子場で照射し、箔に生成した放射能による崩壊熱及び
Wの放射能を測定した。また、MCNPコードによりタングステン板中における平均中性子束スペクトルと実効
W(n,
)
W反応断面積を計算し、これらを用いてACT4コードによりタングステン板中における崩壊熱を計算した。その結果、用いる放射化断面積の出展の違いにより計算結果は最大で50%も異なった。FENDL/A-2.0の放射化断面積を用いた計算値は実験値と約10%以内で一致し、最も良い結果を与えた。また、中性子束の自己遮蔽効果に考慮しない
W(n,
)
W反応断面積を用いた場合には崩壊熱を30%過大評価することがわかった。
前原 直; Goniche, M.*; Kazarian, F.*; 関 正美; 池田 佳隆; 今井 剛; Bibet, P.*; Froissard, P.*; Rey, G.*
Fusion Engineering and Design, 49-50, p.269 - 273, 2000/11
被引用回数:4 パーセンタイル:32.22(Nuclear Science & Technology)日仏協定に基づく低域混成波(LH)アンテナ先端部モジュールからのガス放出に関する共同実験効果について発表する。共同実験では、プラズマに対向するアンテナ先端部材料として耐熱特性に優れた炭素系繊維材(CFC)を採用したアンテナモジュールの開発を行い、長パルス及び高電力の高周波伝送時におけるガス放出に関するデータベースを確立した。高周波電力密度45MW/mで、1200秒の伝送試験における定常運転時のガス放出率は、10
Pam
/sm
以下であり、LHアンテナ独自の真空排気系が不要である結論を導いた。
栗原 研一
Fusion Engineering and Design, 51-52(Part.B), p.1049 - 1057, 2000/11
被引用回数:66 パーセンタイル:95.76(Nuclear Science & Technology)トカマク・プラズマの断面形状は、必要条件を満たす外部の電磁気センサだけから同定できることは以前に示した。これにより、ほかの方法は理論的な裏付けが弱かったり粗い近似で精度が悪いなど本質的問題を含むことが確認されたものの、先の必要条件を満たすようにセンサを製作・設置し直すことも既存の装置では難しい。そこで理想的な必要条件を満たしていない種類と数のセンサであっても、その状況で達成可能な限りの高精度で断面形状を再構築する方法の開発を実施した。この結果、マクスウェル方程式の解析解に現れるプラズマ中の仮想曲面上での境界条件として、磁束と磁場を独立に規定する「コーシー条件」を、電磁気信号から最小2乗法的に計算するという新方式を開発し、理論的裏付け、精度、安定性、実時間高速性、使用センサ種類のどの点でも優れていることを明らかにした。本発表はこれら一連の新方法開発の報告である。
秦野 歳久; 後藤 正宏*; 山田 哲二*; 野村 雄一郎*; 斉藤 正克*
Fusion Engineering and Design, 49-50, p.207 - 212, 2000/11
被引用回数:3 パーセンタイル:26.10(Nuclear Science & Technology)核融合実験炉においてプラズマ対向機器の一つであるブランケットの使用材料はヒートシンクにアルミナ分散強化銅、構造材にステンレス鋼を冶金的に接合することが提案されている。その接合部は多くの研究から機械的な強度が低下することがわかっているが、解析的に接合部に集中する応力を解くことは非常に困難である。本研究は異材料接合体の破壊挙動評価としてASTMの規格をもとにき裂進展試験を実施した。試験片は接合部にき裂を入れたものと接合部に垂直にき裂を入れたものを用意し、破壊力学からモードIによる挙動を評価した。試験結果より、接合部のき裂は各母材よりも速く進展し、接合部に対して垂直なき裂は接合部に到達したときの応力拡大係数により異なる挙動を示した。
柴田 圭一郎*; 真木 紘一*; 井上 多加志*; 花田 磨砂也; 奥村 義和; 山下 泰郎*
Fusion Engineering and Design, 51-52, p.357 - 362, 2000/11
被引用回数:1 パーセンタイル:11.90(Nuclear Science & Technology)ITERのNB装置は50MW,1MeVのDビームをプラズマに入射し、プラズマ加熱,電流駆動のほか、プラズマに回転力を与える。ビームは、NBダクト及び幅0.58m高さ0.915mの断面を有する斜入射水平ポートからプラズマに入射される。NBダクトをストリーミングした核融合中性子及び
線により、加速管中のセラミックス絶縁材及び永久磁石等のNB構成機器が損傷を受ける。又、プラズマからの放射線照射によりNB構成機器が放射化される。そこで、今回の解析では、NB構成機器の核特性及び運転停止後のNB入射装置周囲の線量を二次元THIDAコードシステムにより求め、その計算精度を三次元モンテカルロMCNP-4Aを用いて評価した。ITER寿命中における絶縁材及び永久磁石の劣化は問題にならず、NB入射装置周囲の線量は40
Sv/hとなり、人間による直接保守作業が可能であると考えられる。
今野 力; 前川 藤夫; 宇野 喜智; 春日井 好己; 和田 政行*; 池田 裕二郎; 竹内 浩
Fusion Engineering and Design, 51-52(Part.B), p.797 - 802, 2000/11
被引用回数:6 パーセンタイル:42.00(Nuclear Science & Technology)ITERに存在する計測ポート、中性粒子ビーム入射ポート等のストレートダクトによる放射線のストリーミングに対する設計計算の精度検証のために小口径及び大口径ストレートダクト実験を実施した。基本的な実験体系は縦1.645m、横1.49m、奥行き1.2mの鉄体系とその後ろに設置された厚さ20cm以上の鉄で囲まれた1.05m1.05m
0.8mのキャビティーから成り、小口径実験では鉄体系中に直径10cmの小口径ストレートダクトを2つ、大口径実験では40cm
40cmの大口径ストレートダクトを設けた。各体系でダクトの中心軸上、キャビティー内及びキャビティー壁表面で中性子、
線に関する実験データを測定し、ダクト及びキャビティーにより10MeV以上の中性子束がダクト上で6~7桁、ダクトから40cm離れたところでも3桁も増加することがわかった。一方、1MeV以下の中性子及び
線の増加の割合は最大2桁程度であった。FENDL-1,-2及びJENDL Fusion Fileを用いたMCNP4A解析から、ダクトのある場合のITERの核設計計算精度が40%以内であることがわかった。
松田 慎三郎
Fusion Engineering and Design, 49-50, p.27 - 32, 2000/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)原研における核融合工学の現状の紹介を行う招待講演である。とくに将来の核融合定常炉に結び付く、炉工学技術の進展についていくつかのR&Dの例を挙げて紹介し、我が国の核融合開発が着実に進んでいることを報告する。
小野塚 正紀*; 伊尾木 公裕*; Johnson, G.*; 児玉 徹彦*; Sonnazzaro, G.*; Utin, Y.*
Fusion Engineering and Design, 51-52(Part.B), p.249 - 255, 2000/11
被引用回数:5 パーセンタイル:37.17(Nuclear Science & Technology)低技術目標/低コスト化ITER向け真空容器の設計は進展を続けている。低コスト化ITERの真空容器は高真空と放射化材との境界を形成し、崩壊熱等の除去に寄与する。低コスト化ITERの真空容器は、基本的には以前の容器と同じである。しかし、バックプレートを削除するオプションでは2つの基本設計変更がなされる。すなわちブランケットモジュールは容器に直接支持されるとともに、ブランケット冷却水路は構造上容器の一部とした。さらに、プラズマの上下安定性の向上、モジュール第一壁の位置設定のために「tight fitting」形状を採用し、各種電磁力及び応力の推定を行うために真空容器の3次元モデルを作り解析を実施した。VDE、冷却水圧力等により最大応力は容器下部の支持部分に見受けられたが、部分補強にてその低減が図られる。モジュールが直接支持される容器部分の応力評価のために局部モデルも作られた。さらに容器及びブランケットへの冷却水条件の差、及び核発熱に起因する熱応力の評価も実施した。真空容器の構造設計及び応力評価を完結させるには一層の解析が必要とされるが、現状までの評価では容器の構造は成立性があると思える。