Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
中山 梓介; 岩本 修; Sublet, J.-Ch.*
EPJ Web of Conferences, 284, p.14011_1 - 14011_4, 2023/05
日本の評価済み核データライブラリの最新版であるJENDL-5には様々な応用に貢献するために複数のサブライブラリが含まれている。本論文では、主に加速器型中性子源の設計用に開発された重陽子反応サブライブラリと、主にバックエンド分野での使用を目的に開発されたアルファ粒子反応サブライブラリの評価と検証について概説する。重陽子サブライブラリについては、JENDL/DEU-2020のLi, Be, Cのデータを一部修正し、採用した。加速器構造材料として重要なAl, CuおよびNbの200MeVまでのデータは、DEURACSコードによる計算をもとに新たに評価した。アルファ粒子サブライブラリについては、LiからSi同位体までの18種類の軽核種について、入射エネルギー15MeVまでのデータをCCONEコードによる計算に基づいて評価した上で、中性子生成断面積のみをJENDL/AN-2005のデータで置き換えた。また、モンテカルロ輸送シミュレーションによる中性子収量に関する検証を両サブライブラリについて実施した。その結果、これらのライブラリに基づくシミュレーションは実験データと良い一致を示すことが確認された。
橋本 昌宜*; 小林 和淑*; 古田 潤*; 安部 晋一郎; 渡辺 幸信*
Integration, 69, p.161 - 179, 2019/11
被引用回数:11 パーセンタイル:64.80(Computer Science, Hardware & Architecture)宇宙線起因ソフトエラーは、信頼性が要求されるアプリケーションで深刻な問題となっている。デバイスの小型化・省電力化により、SRAMやフリップフロップ(FF: Flip-Flop)の放射線耐性が低下するため、より多くの製品でソフトエラー対策が要求されるようになると予想される。本論文では、地上環境下におけるSRAMとFFのソフトエラー率について、測定実験やシミュレーションによる研究成果を交えて議論するとともに特徴を述べる。
谷 啓二; 飛田 健治; 飯尾 俊二*; 筒井 広明*; 西尾 敏; 青木 尊之*
電気学会論文誌,A, 125(11), p.938 - 942, 2005/11
低アスペクト比トカマク炉VECTORにおけるアルファのリップル損失を軌道追跡モンテカルロコードを用いて検討した。リップル損失は、アスペクト比は小さくになるにしたがって急激に減少する。このため、VERCTORではアルファ粒子は非常によく閉じ込められる。低アスペクト炉における良好なアルファ粒子閉じ込めにより、プラズマ外側端近傍の真空容器に冷却機構を設け、トロイダル磁場コイル内径を30%程度大きくすることで、トロイダル磁場コイル数を6程度まで削減できることがわかった。
飛田 健次; 小関 隆久; 中村 幸治
Plasma Physics and Controlled Fusion, 46(7), p.S95 - S105, 2004/07
被引用回数:10 パーセンタイル:31.94(Physics, Fluids & Plasmas)ホール半径r/a=0.6の電流ホールを持つ核融合プラズマにおけるアルファ粒子閉じ込めとビーム電流駆動を数値解析により評価した。このように広い電流ホールが存在する場合、通常アスペクト比(約4)のトカマク炉では15%を超えるアルファ粒子損失が生じうることを示した。一方、低アスペクト比(約2)のトカマク炉は、リップル率の急速な減衰及び磁力線構造の点でアルファ粒子閉じ込めに優位であり、このような電流ホールに対しても損失は2%程度に抑えられる。ビーム電流駆動という観点では、電流ホールプラズマは要請するビームエネルギーが低く既存技術で対応できるという利点がある反面、電流ホールの維持のために必要な電流分布と実際の電流駆動分布がそろわない問題があり補助的な利用に限られる可能性がある。
谷 啓二; 飛田 健次; 西尾 敏; 飯尾 俊二*; 筒井 広明*; 青木 尊之*
電気学会プラズマ研究会資料 (PST-03-39), p.13 - 18, 2003/09
非円形断面トカマク炉におけるアルファ粒子のリップル損失の検討を軌道追跡モンテカルロ(OFMC)コードを用いて行った。また、負磁気シア配位の低アスペクト比コンパクト・トカマク炉におけるアルファ粒子のリップル損失をOFMCを用いて評価した。
飛田 健次; 西尾 敏; 小西 哲之; 佐藤 正泰; 田辺 哲朗*; 正木 圭; 宮 直之
Fusion Engineering and Design, 65(4), p.561 - 568, 2003/07
被引用回数:20 パーセンタイル:77.04(Nuclear Science & Technology)核融合出力2GWのトカマク炉を想定して、プラズマから逃げ出す高エネルギーイオンの粒子束を定量評価し第一壁に及ぼす影響を検討した。高エネルギーアルファ粒子の粒子束は最大210msに達し、タングステンアーマに対する損耗率は約20m/yrとなる。このことは、タングステンアーマがサイクル期間(約2年)中、残存するためには少なくとも100mの厚さが必要であることを示している。プラズマ中のD-D反応によって生成するトリチウムイオンが軌道損失によって壁に捕捉される量は7.5g/yrであり、トリチウム経済上は無視できる。トリチウムイオン粒子束は10-10msとなり大きな値ではないが、このような粒子束の高エネルギー水素イオン照射による材料の変質については理解されておらず、実験による材料健全性の確認が必要になることを指摘した。
Afanassiev, V. I.*; 草間 義紀; 根本 正博; 近藤 貴; Petrov, S. Y.*; Kozlovskij, S. S.*; 佐藤 稔; 森岡 篤彦; 塚原 美光; 西谷 健夫; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 39(10), p.1509 - 1524, 1997/10
被引用回数:21 パーセンタイル:58.71(Physics, Fluids & Plasmas)ロシア・ヨッフェ研究所との協力でJT-60Uに導入したアルファ粒子分析器を用いて、以下のことが明らかとなった。(1)検出器の水素粒子に対するエネルギー分解能及び中性子に対する検出感度は較正結果とほぼ一致した。(2)ヘリウムプラズマにおいては、ICRF加熱で生成される高速プロトンの中性子過程は、0.4MeV以下ではHe、0.6MeV以上ではCとの荷電交換が主である。(3)ICRFとNBIを用いた複合加熱時にビームの入射位置を変えると、HeとCの平均自由行程の違いから高速プロトンの中性化への寄与が変化し、中性粒子スペクトルに差が生じる。その他、ICRF加熱パワーを変えた場合及びプラズマ密度を変えた場合についても、高速プロトンの中性化におけるHeとCの役割について述べる。
原野 英樹*
JAERI-Research 97-060, 132 Pages, 1997/09
プラズマ中の高速イオンの挙動解明は核融合炉実現のための必須条件であり、トリトン燃焼はそのための最も有効なアプローチの一つである。本研究ではトリトン燃焼の時間変化測定のため、指向性DT中性子検出器シンチレーションファイバ検出器を開発し、JT-60Uに設置した。本検出器は耐放射線性に優れる他、核融合放射線場からDT中性子のみを高時間分解能、かつ高ダイナミックレンジにて選別し測定するという特長を持つことを各種性能試験により確認した。またJT-60Uにて本検出器により測定した放電中のDT中性子発生率の時間変化をOFMCコード等を用いて解析した結果、トリトンの減速過程は古典的減速モデルに従うこと、トリトンの古典的輸送過程はリップル輸送に支配されること等、高速イオンの挙動に関する幾つかの有益な知見が見られた。
*
PNC TJ6622 97-001, 38 Pages, 1997/03
地下水中のラドンの挙動解析をするために、地下水中の原位置ラドン測定装置の開発とその実用試験を行った。本測定装置は検出部とデータロガー部から構成されている。検出部は直径60mm、長さ300mmで、数10mの試錐孔に直接投入することができ、ラドンガスは開口部に装着されている機能性ガス分離膜を通過して検出部に導入され、PINフォトダイオードを用いて静電捕集法で検出される。またデータロガー部は商用交流電源のない屋外でも、自動車用鉛畜電池4個で約60日間の連続観測が可能で、観測終了後は押しボタンスイッチでパソコンにラドンデータを転送することができる。本装置の実用試験が、平成8年12月17日から動力炉・核燃料開発事業団人形峠事業所夜次露天採掘場跡地のNo.18とNo.17モニタリング試錐孔と用いて実施された。No.17は平成9年1月29日で終了して、No.18は約8ヶ月間にわたり現在も継続されている。これらの観測結果から次のような観測事実が判明した。(1)平成8年12月17日から平成9年3月31日の観測期間では冠雪と雪解けによる水中ラドン濃度の変動が顕著である。約20m離れたNo.17とNo.18試錐孔の、冠雪による水中ラドン濃度の変化の様子は大きく異なることが判明した。冠雪によってNo.18試錐孔では水中ラドン濃度は約10倍の50(Bq/l)に急激に増加し、No.17試錐孔では水中ラドン濃度は約10分の1の0.06(Bq/l)まで減少した。(2)平成9年4月1日から平成9年7月21日の観測期間では、水中ラドン濃度は222Rnの崩壊曲腺に従って減衰する時期と、降雨によって急に増加する時期が繰り返し観測された。No.18試錐孔においては、平成9年5月21日、5月27日、6月6日、6月28日、7月8日の降雨による水中ラドン濃度のはっきりした増加が5例観測された。そのうち、平成9年6月28日と7月8日の降雨において、日雨量によるラドン濃度増加率を求めてみると約15[(Bq/m3)/mm]と測定された。
飛田 健次; 濱松 清隆; 原野 英樹*; 西谷 健夫; 谷 啓二; 草間 義紀; 滝塚 知典; S.Putvinski*
Proc. of 24th European Physical Society Conf. on Controlled Fusion and Plasma Physics, 21A, p.717 - 720, 1997/00
負磁気シアプラズマでは通常磁気シアに比べ高速イオンの粒子損失が多いことを明らかにした。粒子損失はトロイダル磁場のリップルとともに増大することから、リップル輸送が粒子損失の原因となっていることが示唆される。軌道追跡モンテカルロコードを用いたシミュレーションの結果は実験結果に一致し、リップル輸送が粒子損失を引き起こしていることを裏づける。このコードを用いてITERの負磁気シア運転におけるアルファ粒子損失を評価した。この結果、アルファ粒子損失は25%程度となり、このときの第一壁への熱負荷は最大3.7MW/mに達する。ITERの真空容器に磁性体を装着すると最大熱負荷は1MW/mまで下がり、第一壁の熱負荷限界(5MW/m)を十分下回ることがわかった。
飛田 健次; 濱松 清隆; 原野 英樹*; 西谷 健夫; 草間 義紀; 木村 晴行; 滝塚 知典; 藤枝 浩文*; 荘司 昭朗; 仙田 郁夫*; et al.
Proc. of 5th IAEA Technical Committee Meeting on Alpha Particles in Fusion Research, p.45 - 48, 1997/00
JT-60Uの実験結果と計算機シミュレーションの結果に基づいて、ITERの負磁気シア運転における高エネルギー粒子(粒子及び中性粒子入射イオン)の閉じ込めと損失を評価した。JT-60Uにおけるトリトン閉じ込め実験及び荷電交換中性粒子測定の結果は、負磁気シア・プラズマでは高速イオンの粒子損失が通常磁気シアに比べ非常に多いことを示す。このような粒子損失はITERにおいて深刻な問題となりうる。実際、軌道追跡モンテカルロ・コードを用いてITERの負磁気シア運転における粒子損失を評価したところ、損失パワーは25%、第一壁への熱負荷は0.8MW/mに達し、第一壁設計限界(1MW/m)に近いことがわかった。ITERの中性粒子入射加熱については、第一壁熱負荷は十分に低いが、パワー損失が20%に達するためリップル損失の低減が必要である。
飛田 健次; 福山 淳*
プラズマ・核融合学会誌, 72(6), p.520 - 524, 1996/00
ITERのアルファ粒子物理に関する最近の進展、及び今後のR&Dについてまとめた。ITERでは、リップル損失とトロイダル・アルフヴェン固有(TAE)モードが重要かつ緊急性の高いR&D項目になっている。リップル損失の物理については理解が進んでおり、実験で検証されている。一方、TAEの理論は発展途上にある。TAEの安定性解析によると、ITERではアルファ粒子によって高n(n≧10)TAEモードが不安定になりそうである。TAE安定性解析の信頼性を向上させるため、解析コードのベンチマーク試験が急務である。
佐藤 稔; 根本 正博; 佐々木 弘*; 塚原 美光; S.Y.Petrov*; Afanassiev, V. I.*; Kozlovskij, S. S.*; 草間 義紀
JAERI-Tech 95-026, 77 Pages, 1995/03
JT-60Uプラズマ中の高エネルギーイオンの挙動を解明するため、アルファ粒子分析装置が取り付けられた。この装置の主要機器であるアルファ粒子分析器は、ロシア・ヨッフェ物理工学研究所より導入されたものである。装置の運転状態をモニターしながら、JT-60Uの放電シーケンスに従って装置を制御したり、計測データを収集するという複雑な機能を持つソフウェアを開発した。このソフトウェアはCAMACシステムに組み込まれたマイクロコンピューターで使用される。放電シーケンスと切り離したオフラインモード及び放電シーケンスに従ったオンラインモードで、本ソフトウェアの様々な機能を確認した。分析装置はこのソフトウェアを用いて順調に運転され、貴重なデータを提供している。
藤田 隆明; 飛田 健次
プラズマ・核融合学会誌, 71(3), p.214 - 222, 1995/03
本論文は核融合学会誌小特集「TFTRのDT実験」の一部として、実験に参加したプラズマ実験研究者の目から見た1993年12月から1994年11月までの間のTFTRのDT実験の成果についてまとめたものである。核融合出力の向上についてはリチウムペレットの使用によりスーパーショットの領域を高プラズマ電流へと拡大し、2.7MAにおいて核融合出力10MWを達成した。アルファ粒子の損失についてはMHD不安定性がない場合には即時軌道損失で説明でき、異常な損失はなかった。アルファ粒子圧力に起因するTAE不安定性は今までのところ観測されていない。アルファ粒子が減速して生じるヘリウム灰の輸送が調べられ、核融合炉で懸念されているヘリウム灰の蓄積は観測されなかった。高ポロイダルベータ領域にて高閉じ込めのDTHモードプラズマが得られた。DTプラズマに対するICRF加熱が実証された。
西谷 健夫; 嶋田 隆一*
プラズマ・核融合学会誌, 71(3), p.212 - 213, 1995/03
プラズマ・核融合学会誌の小特集「TFTRのDT実験」の序論として、実験の概要を述べる。TFTRでは、1993年12月よりトリチウムを使用した実験を開始した。JETでも1991年に、トリチウム混合比が約11%の実験を行ったが、D:T=1:1の本格的DT実験はTFTRが世界最初である。これまでに核融合出力10.7MW、核融合利得Q~0.3を達成した。DTプラズマの閉じ込めは、DDプラズマに比べて予想以上に良いという明るい結果が得られている。一方、実験開始以来使用したトリチウムは20万Ciに達しているが、際立った事故なしに実験が遂行されてきている。
草間 義紀; 根本 正博; 佐藤 稔; 塚原 美光; 飛田 健次; 竹内 浩; S.Petrov*; Afanassiev, V. I.*; Kozlovskij, S. S.*; A.Kislyakov*; et al.
Review of Scientific Instruments, 66(1), p.339 - 341, 1995/01
被引用回数:17 パーセンタイル:77.23(Instruments & Instrumentation)JT-60Uにおいてアルファ粒子等のMeV領域のイオンの閉じ込めに関する研究を行うため、これらの粒子を測定する荷電交換中性粒子分析器をロシア・ヨッフェ研究所と協力して開発し、JT-60Uに設置した。当論文では、この分析器の特性と性能、較正実験結果、JT-60Uにおける配置と初期運転の結果について述べる。分析器のエネルギー範囲はアルファ粒子に対して0.5~4MeV、検出器数は8である。検出器はCsI(Tl)シンチレータと光電子増倍管を組み合わせたものである。この分析器の大きな特徴は、中性子及び線のノイズを除去するため、データ収集系に波高分析を取り入れた点である。波高分析システムを有効に用いるため、サイクロトロン、アルファ粒子線源を用いて粒子のパルス波高のエネルギー依存性等を詳細に調べ、この波高分析システムの有用性をJT-60Uの重水素実験で確認した。
Afanassiev, V. I.*; 草間 義紀; 根本 正博; 西谷 健夫; S.Petrov*; Kozlovskij, S. S.*; 佐藤 稔; 森岡 篤彦; 塚原 美光; 近藤 貴; et al.
Europhysics Conference Abstracts, 19C(2), p.57 - 60, 1995/00
ヨッフェ研究所との協力で準備したアルファ粒子分析器により、ICRF加熱時に発生するMeV領域の高速水素粒子を測定した。(1)検出器の特性:中性子/線に対する検出感度及び水素粒子に対するエネルギー分解能は較正結果とほぼ一致した。(2)イオンテイル温度:2倍~5倍までの高調波加熱で形成されるテイル温度は、4倍までは次数とともに上昇し、5倍で減少した。この傾向は、フォッカー・プランクコードによる計算結果と一致した。(3)ICRFパワー依存性:5MW程度で、測定した粒子束(0.3~1MeV)、テイルの蓄積エネルギーは飽和した。よりエネルギーの高いイオンによるパワー収束と加速されたイオンの損失が示唆される。テイル温度の電子密度依存性、テイル温度の減衰についても述べる。
草間 義紀; Afanassiev, V. I.*; S.Y.Petrov*; 根本 正博; 木村 晴行; 森岡 篤彦; 佐藤 稔; 塚原 美光; 三枝 幹雄; 近藤 貴; et al.
JAERI-Research 94-036, 9 Pages, 1994/10
JT-60Uにおいてアルファ粒子等のMeV領域のイオンの閉じ込めに関する研究を行うため、ロシア・ヨッフェ研究所と協力して荷電交換中性粒子分析器を開発し、JT-60Uに設置した。当報告書は、この分析器を用いて得られた最初の測定結果について述べる。重水素ビームとイオンサイクロトロン周波数(ICRF)波を用いた加熱実験で、ICRF波で加速されてできるMeV領域の水素原子(H°)の測定を行った。検出器には、H°の他に中性子及びガンマ線がノイズとして受かった。これらのノイズと粒子信号を分離することを目的にデータ収集系に導入した波高分析(PHA)システムによって、中性子及びガンマ線によるノイズとH°の信号を分離することに成功した。H°のピークの部分のカウント数を足し合わせることによって、H°粒子束の時間変化を容易に得ることができた。
原 光男; 秋山 隆; 堂野前 寧; 谷本 健一; 榎戸 裕二
PNC TN9410 93-053, 99 Pages, 1993/03
核燃料使用施設から発生する高レベル廃棄物は,廃棄物の保管リスクを軽減する必要性から,除染による低レベル化(500Sv/h以下)を目的に,二次廃棄物の抑制を考慮した上で除染処理を行う。このため,高圧ドライアイスブラストを用いて,除染剥離物の飛散防止を図る除染フードを試作し,照射材料施設の供試体12本を対象に,除染試験を実施した。本成果を要約すると以下のとおりである。(1)除染試験に際し,除染フードは,剥離物飛散防止効果,セル内での遠隔操作性とも十分な仕様を満足した。(2)除染は,圧力9kgf/cmの2乗,流量6mの3乗/min圧縮空気を使用し,ドライアイス粒2kg/minを噴射して行った。結果は,12体の供試体の内,10数mSv/hの汚染物を含む7体を低レベル化し,内部や錆部分に汚染が残ったもの3体と100数mSv/hの高汚染物は,低レベル化できなかった。最大DFは,10の2乗であった。(3)除染フードによる剥離物飛散防止効果は,十分にあり,フード内除染も,4kgf/cmの2乗,2mの3乗/minの圧縮空気で,1kg/minのドライアイス粒を噴射し除染したが,最大87mSv/hの汚染が3mSv/h(1/30)に低減できた。
谷 啓二; 滝塚 知典; 安積 正史
Nuclear Fusion, 33(6), p.903 - 914, 1993/00
被引用回数:7 パーセンタイル:29.87(Physics, Fluids & Plasmas)アルファ粒子のリップル損失に対するプラズマの非円形断面形状効果を理論的及び軌道追跡モンテカルロコードを用いて数値的に解析した。リップル励起バナナドリフト、及び、エルゴディック粒子軌道となる磁界リップル値は、いずれも楕円度に強く依存する。一方、三角形度は楕円度に比べあまり重要ではない。リップル励起バナナドリフト損失は、楕円度の増大に伴い急激に減少するが、これに代わってリップル捕捉損失が急増する。このため、全損失に対する楕円度の効果は弱い。リップル捕捉損失のキーパラメータは、楕円度の非一様性とブラズマ-壁間のギャップであることがわかった。また、非円形断面形状効果は、上述の基本過程だけでなく、リップル分布との関連において、リップル損失に重要であることもわかった。