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原賀 智子; 辻村 大翔*; 宮内 さおり*; 上村 拓也*; 渋川 雅美*; 齋藤 伸吾*
Electrophoresis, 41(13-14), p.1152 - 1159, 2020/07
被引用回数:0 パーセンタイル:100(Biochemical Research Methods)アクチノイド等の分析に必要な蛍光性試薬(陰イオン性蛍光プローブ)を高純度化するための技術を開発した。微小サンプルの分析に用いられるキャピラリー電気泳動法のうち、検出点を複数個所有する過渡的等速電気泳動法を開発し、キャピラリー中の泳動速度を泳動毎に正確に算出することにより、分取のタイミングを調整し、目的の成分のみを精確に分取する手法を確立した。これにより、分析に必要な試薬に含まれる不純物を除去し、9599%の高純度化に成功した。
中村 暢彦; 沓掛 健一; 松田 誠
JAEA-Technology 2019-022, 20 Pages, 2020/03
タンデム加速器(静電加速器)は、発生する電圧を制御することによって、連続した任意のエネルギーのイオンビームを容易に得ることができるという利点を持っている。したがって、当施設の加速器制御システムで運用しているスケーリング運転と連動制御を用いて、発生する電圧の制御を自動化することができれば、ビームエネルギーの制御も自動化できる。電圧制御を自動化するためには開発を進めるべき要素がいくつかある。重要な要素の1つとして、タンデム加速器の電圧を制御しているコロナプローブの位置調整を自動化しなければならない。しかしながら、旧型のコロナプローブでは、制御方式や精度の面で、自動化することは困難であった。そこで、我々はこれらの面を改良した新たなコロナプローブを開発した。新型コロナプローブは新たな制御方式, 駆動機構および位置検出機構を用いることで、位置調整の自動化、位置精度の向上、整備性の向上を達成することができた。本報告では、この新型コロナプローブの開発について詳細に述べる。
佐藤 渉*; 小松田 沙也加*; 長 明彦; 佐藤 哲也; 大久保 嘉高*
Hyperfine Interactions, 237(1), p.113_1 - 113_6, 2016/12
被引用回数:2 パーセンタイル:29.15局所磁気および構造の研究を目的に、ペロブスカイト型マンガン酸化物 (
250K)に導入した
Cd (
Cd)および
Cd(
In)プローブ核における磁気超微細場と電場勾配を、時間微分摂動角相関分光法を用いて測定した。77Kの強磁性相において、La/Ca Aサイト上の非磁性
Cd核では、ごくわずかなsupertransferred magnetic hyperfine field(SMHF)(
0.014T)が明確な電場勾配とともに観察された。この現象は、我々が以前Aサイトの
Ceプローブ核について測定した大きな磁気超微細場(
=6.9T)が、隣接するMnイオンからのSMHFによって配向された4
スピンの寄与に由来することを示唆している。
高見澤 悠; 清水 康雄*; 井上 耕治*; 野沢 康子*; 外山 健*; 矢野 史子*; 井上 真雄*; 西田 彰男*; 永井 康介*
Applied Physics Express, 9(10), p.106601_1 - 106601_4, 2016/10
被引用回数:0 パーセンタイル:100(Physics, Applied)The effect of phosphorus (P) and boron (B) doping on arsenic (As) diffusion in polycrystalline silicon (poly-Si) was investigated using laser-assisted atom probe tomography. In all samples, a high concentration of As was found at the grain boundaries, indicating that such boundaries represent the main diffusion path. However, As grain-boundary diffusion was suppressed in the B-doped sample, and enhanced in the P-doped sample. In a sample co-doped with both P and B, As diffusion was somewhat enhanced, indicating competition between the effects of the two dopants. This can be explained by the pairing of P and B atoms. The results suggest that grain-boundary diffusion of As can be controlled by varying the local concentration of P and B dopants.
江坂 文孝
エキスパート応用化学シリーズ; 機器分析, p.119 - 135, 2015/09
固体試料の分析には、固体内部あるいは全体の平均組成を測定する「バルク分析」が古くから用いられてきた。一方、固体表面の組成や化学構造に着目した分析は「表面分析」と呼ばれ、近年、急速に分析法の開発が進んでいる。固体の表面は、気体や液体との相互作用によりバルクと異なる組成を有する場合が多く、それが物性に与える影響も少なくない。また、材料の電気的特性や強度を向上させることを目的に、材料表面に不純物をドーピングしたり、薄膜を形成させたりするなどして表面組成を意図的に変化させた様々な機能性材料が開発されている。このような材料の開発過程では、その物性の把握とともに表面組成を評価するための分析が必要不可欠である。本解説では、種々の表面分析法について、その原理と特徴を述べる。
Shen, X.*; 日引 俊*; 孫 昊旻; 中村 秀夫
Proceedings of 9th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-9) (CD-ROM), 10 Pages, 2014/11
新型沸騰水型原子炉ESBWRの炉心上部のチムニーなど大口径の垂直矩形流路では、気液2相流の液相速度勾配や気泡分布は大口径円管と異なる可能性がある。一方、大口径の矩形流路内については、ボイド率や液相速度、気泡径などの分布に関する報告はあるが、3次元気泡速度や界面積濃度等の流れ構造を詳細に示すパラメータについては報告がなされていない。本研究では、安全解析に用いる流動モデルの信頼性向上等に資するため、それらの詳細計測を行った。実験では、1辺が100mmの正方形断面テスト部を用いて鉛直上昇流のボイド率、界面積濃度、気泡径や3次元気泡速度など主要パラメータの断面内分布を4センサ光プローブを用いて計測し、液流量の増加に伴って、ボイド率と界面積濃度の分布が壁面ピークから管中心ピークに変化することや、主流方向の気泡速度が管中心ピーク分布を持つ結果を得た。更に、断面内の気泡速度分布の結果から、断面内循環流が対称8分の1三角形領域に存在し、液流量に伴って速度が増加することを明らかにした。
上野 文義; 小松 篤史; 五十嵐 誉廣; 山本 正弘
Proceedings of European Corrosion Congress 2014 (EUROCORR 2014) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2014/09
本報告では、沸騰硝酸中でのステンレス鋼の粒界腐食挙動を理解するため、粒界での微量のリン偏析が粒界腐食進展に及ぼす影響について検討した。超高純度310ステンレス合金(310EHP)にリンを添加し、硝酸中で腐食試験を行うとともに、粒界のリン濃度を3次元アトムプローブを用いて分析した。粒界のリンの分布と粒界腐食進展関係を調べるためにセルオートマトン法を用いた計算解析を行った。その結果、リンが約1.4at%程度に偏析することによって粒界腐食が顕著になることを明らかにした。また、開発した計算解析法により、リン分布の影響による粒界腐食の変化を再現できることを示した。
菊地 賢司*; 岡田 徳行*; 加藤 幹雄*; 内田 博*; 斎藤 滋
Journal of Nuclear Materials, 450(1-3), p.237 - 243, 2014/07
被引用回数:3 パーセンタイル:68.51(Materials Science, Multidisciplinary)加速器駆動未臨界炉(ADS)のビーム入射窓及び構造材料候補材の一つである12Crのフェライト・マルテンサイト鋼(HCM12A)について、3次元アトムプローブ(3DAP)を用いて鉛ビスマス中でHCM12A鋼の表面に形成した酸化物層の構造を調べた。試験材は、三井造船の材料腐食ループにおいて450-500Cの鉛ビスマス中で5,500時間使用された試験片ホルダー部から採取したものである。酸化物層は外側にマグネタイト(Fe
O
)層、内側に鉄-クロムのスピネル層((FeCr)
O
)の2重構造で、全体の厚さは約18
mであった。3DAP用試料はこれらの層の境界から500-700nm離れたスピネル層から製作した。3DAP分析の結果、クロムと酸素濃度が高く、鉄濃度が低い約10nm程度の領域が観測された。クロム高濃度領域の周囲ではシリコンも高濃度であった。スピネル層中の鉛及びビスマス濃度は検出限界以下であった。
榊原 悟*; 栗原 研一
プラズマ・核融合学会誌, 80(5), p.364 - 371, 2004/05
磁場閉じ込めプラズマ核融合装置における磁気計測の最近の進展について解説する。長時間あるいは定常運転におけるプラズマ制御や平衡物理量評価に向けた検討が進む中で、長時間積分器の開発が一つの重要な課題となっている。また、核融合中性子の重照射環境下においても耐久性のある磁気センサー開発も同様に重要な課題である。本解説では、これら長時間積分器及び磁気センサーについて現状を概観する。
朝倉 伸幸; 竹永 秀信; 櫻井 真治; Porter, G. D.*; Rognlien, T. D.*; Rensink, M. E.*; 清水 勝宏; 東島 智; 久保 博孝
Nuclear Fusion, 44(4), p.503 - 512, 2004/04
被引用回数:66 パーセンタイル:9.75(Physics, Fluids & Plasmas)境界層(SOL)におけるプラズマ流は粒子排気や不純物制御へ影響し、その発生機構の解明とダイバータ・プラズマへの影響の評価が求められている。本論文は、プラズマ流の方向や速度を2か所での測定結果から明らかにするとともに、ダイバータへ輸送される粒子束を、強磁場側と低磁場側で初めて定量的に評価した。さらに、ドリフト効果を導入したSOLプラズマ・シミュレーション計算(UEDGE)を行い、測定された流速分布や逆流の発生などの現象が、定性的に再現されることを見いだした。さらに、プライベート部におけるドリフト流による粒子束も評価し、ダイバータ粒子束の内外非対称性が発生する原因であることを明らかにした。実験炉ITERにおけるダイバータ設計の最適化のために、ドリフト効果の検討が必要であることを示唆した。さらに、ガスパフとダイバータ排気を行う際、高磁場側でのSOL流と粒子束が増加することにより、主プラズマ中の不純物イオンを低減することを初めて明らかにした。
笹島 唯之; 柳生 純一; 三代 康彦; 宮 直之; 榊原 悟*
KEK Proceedings 2003-16 (CD-ROM), 4 Pages, 2004/02
臨界プラズマ試験装置(JT-60U)の電磁気検出器は高価であり、今後、実験運転により破損した場合の交換や次期装置への適用を考慮すると低コスト化が要求される。一方、核融合科学研究所(NIFS)ヘリカル型核融合装置(LHD)で使用されている電磁気検出器(積層型プローブ)は、コンパクトで低コストでの製作が可能であり、プラズマディスラプション時の耐震性の問題を除けばそのままJT-60U環境下で使用が期待できる。そこで、JT-60UとNIFSの共同研究の一環として専用ケースを製作し耐震性を向上させた電磁気検出器の製作に着手しJT-60Uへの適用性を検討した結果、JT-60Uでも十分使用できることを確認し、今後製作する電磁気検出器のコスト低減化に見通しをつけた。
上原 和也; 福本 亮介*; 津島 晴*; 雨宮 宏*
Journal of the Physical Society of Japan, 72(11), p.2804 - 2810, 2003/11
被引用回数:4 パーセンタイル:64.44(Physics, Multidisciplinary)静電プローブによる強磁場中のイオン温度の有力な測定法であるイオンセンシティブプローブの性能を拡張する目的でイオンセンシティブプローブの電子障壁の有限幅を考慮した粒子シミュレーションを行った。電子障壁の高さhに対するイオン電流の依存性を計算して、実験的に得られるイオン電流-h特性からより正確にイオン温度を評価できることが示された。hがリモート制御できるような改造型のイオンセンシティブプローブをJFT-2Mのプラズマに適用し、オーミック加熱時及びL/H遷移時のイオン温度を測定することに成功した。
上原 和也; 津島 晴*; 雨宮 宏*; 川島 寿人; 星野 克道
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 42(2A), p.657 - 662, 2003/02
被引用回数:4 パーセンタイル:78.68(Physics, Applied)JFT-2Mトカマクのダイバータプラズマに対して静電プローブを用いて電子エネルギー分布関数を測定した。従来、静電プローブによる分布関数の測定はプローブ関数の二次微分で行われるが、一次微分による測定例は少なく、トカマクプラズマに対しては初めてである。電子エネルギー分布関数をプローブ電流の一次微分で測定するには、空間電位付近までプローブ電圧を印加して、かつ十分な電子飽和電流を得ることが必須の条件になるが、トカマクプラズマのような強い磁場中ではこの条件はなかなか満たされない。そこで磁場が非常に小さい値を保っているセパラトリックス付近のプラズマに着目して静電プローブ測定を行い、電子エネルギー分布関数を成功裏に測定した。プローブ電流の、一次微分は回路微分で行った。JFT-2Mのオーミックプラズマに対して密度依存の実験を行い、電子エネルギー分布関数とバルクの電子温度がどのように変化するかを測定した。さらに電子サイクロトロン加熱プラズマに対しても電子エネルギー分布関数を測定した。
上原 和也; 前田 満; 津島 晴*; 雨宮 宏*
Journal of the Physical Society of Japan, 72(1), p.94 - 100, 2003/01
被引用回数:2 パーセンタイル:77.66(Physics, Multidisciplinary)周辺プラズマの輸送モデルについての研究の集大成である。トカマクの周辺プラズマにおける磁気面に垂直な輸送が、粒子保存則及びエネルギー保存則を用いて評価される。従来のモデルに電離と荷電変換による損失項を加えさらに温度勾配による輸送への寄与を含めて精密化した。シースポテンシャルで加速される粒子束を含んだ、連続長についての詳細な考察もAppendixに含めた。得られた表式により、JFT-2Mの静電プローブで測定されている実験値を代入して、輸送係数を評価した。
朝倉 伸幸; 清水 勝宏; 仲野 友英; 東島 智; 久保 博孝; 竹永 秀信
Proceedings of 30th EPS Conference on Controlled Fusion and Plasma Physics (CD-ROM), 4 Pages, 2003/00
ガスパフを行う位置は、周辺及びダイバータ・プラズマの密度や温度を制御するために重要な要素である。JT-60Uトカマクで主プラズマの上側及びダイバータ部からガスパスを行い、マッハプローブを使用して、プラズマ密度と流速を高磁場及び低磁場側境界層で測定した結果を示す。ダイバータ排気と同時に、主プラズマの上側からガスパフを行った場合、特に高磁場側の境界層で密度と流速が増加する。この際、主プラズマ中の不純物イオンの量が減少した。実験データの解析から、ダイバータへ向かうイオン粒子流による不純物への摩擦力が、高磁場側で2-3倍程度増加したことがわかり、遮蔽効果が向上したと考えられる。さらに、これらの実験で測定したプラズマ分布をもとに、不純物輸送コードを使用し、ダイバータから発生する不純物イオンの輸送解析を行った。その結果と測定した不純物イオンの発光データとを比較し、ダイバータにおけるプラズマ流の増加と不純物輸送への影響について議論する。
朝倉 伸幸; 竹永 秀信; 櫻井 真治; 逆井 章; 玉井 広史; 清水 勝宏; Porter, G. D.*
Plasma Physics and Controlled Fusion, 44(10), p.2101 - 2119, 2002/10
被引用回数:20 パーセンタイル:42.69(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uでは、プライベート領域から排気を行うW型ダイバータを利用して、粒子制御実験を行っている。両側排気実験では、外側排気溝を塞いだ内側排気実験と比較し、粒子排気量が低下する傾向が見られた。この理由として、両側排気ダイバータではドーム下の共通排気溝をとおり、外側の排気溝からのリークが考えられる。非接触ダイバータでは、粒子排気量は内側排気実験と同程度に増加する。内外リサイクリングの非対称性が大きい場合、内外排気溝における圧力を均等にする運転あるいは、排気設備の内外分離が望まれる。マッハ・プローブ測定により、主プラズマ周辺部のプラズマの流れが明らかになった。プラズマ流の発生機構は、トーラス形状におけるイオン・ドリフトを考慮すると説明できる。新たに高磁場側(内側)境界層でマッハプローブにより、内側ダイバータ方向へのプラズマ流を測定した。低磁場側境界層から高磁場側への磁力線に沿うプラズマ流の存在を見いだし、ドリフト効果の可能性を検討中である。この効果の導入により、ダイバータプラズマの実験結果をより定量的に説明できることが期待され、ダイバータ設計の最適化に寄与できると考える。
朝倉 伸幸; 櫻井 真治; 内藤 磨; 伊丹 潔; 三浦 幸俊; 東島 智; 小出 芳彦; 坂本 宜照
Plasma Physics and Controlled Fusion, 44(5A), p.A313 - A321, 2002/05
被引用回数:22 パーセンタイル:39.78(Physics, Fluids & Plasmas)核融合炉のダイバータにおける照射エネルギー,時間,及び幅を予測するために、特にELM発生後に放出されダイバータ板に到達する熱・粒子束の輸送過程について、解明する必要がある。本発表では、ELMy Hモードプラズマにおいて、ELM発生直後、磁力線方向に発生するプラズマ流を、トカマク装置では初めて3箇所(外側赤道面,ダイバータX点及び内側バッフル上)のポロイダル位置に設置したマッハプローブで同時測定した結果を示す。X点下の外側ダイバータで測定したプラズマ流速は、ELM発生後、100-200s間のみマッハ速度1(イオン音速)程度に増加する。また、増加が観測されたSOL幅はセパラトリクスから1-1.5cm(赤道面の磁気面へマッピング)外側に限られた。高速赤外カメラで、熱流束の急速な増加を観測したが、熱流の照射時間は、カメラの時間分解能程度(250
s)であり、熱流束の幅は、1cm程度であった。この結果から、多くが熱流束はプラズマ対流輸送によることを明らかにした。これに対し、内側境界層においては、ELM直後ダイバータへの高速のプラズマ流が観測されず、むしろ流れの逆転が観測された。今後、予行過程の理解が必要である。
西谷 健夫; 四竈 樹男*; Reichle, R.*; 杉江 達夫; 角田 恒巳; 河西 敏; 石塚 悦男; 山本 新
プラズマ・核融合学会誌, 78(5), p.462 - 467, 2002/05
ITER-EDAの工学R&Dの一環として行った、ボロメータ,光ファイバー及び磁気プローブ線照射試験の結果について報告する。ボロメーターは赤外軟X線領域の輻射を測定する素子であり、プラズマのパワーバランスを評価する重要な計測器である。ITERのボロメーターの候補であるマイカ薄膜ボロメータの実時間照射試験をJMTRを用いて行ったところ、マイカ薄膜に蒸着した金の抵抗体の抵抗値の著しい増加が観測され、金から水銀への核変換が原因であることを示した。また0.03dpa(目標0.1dpa)のフルエンスで断線が発生したため、蒸着抵抗体を白金等の核変換断面積が小さい物質に代える必要があることを指摘した。ITER共通試料の光ファイバー(日本製フッ素添加ファイバー2種類,ロシア製3種類)をJMTRで照射した。その結果フッ素添加ファイバー及びロシア製KU-H2G, KS-4Vが優れており、ITERの真空容器近傍でも使用可能なことを示した。無機絶縁ケーブルの照射誘起起電力(RIEMF)については、磁気プローブの両端の中心導体間の作動電圧に与えるRIEMFの影響を、高感度電圧計を用いて直接測定することを試みた結果、ノイズレベル(100nV)以下であり、1000秒間積分しても問題ないことを示した。
Luo, G.-N.*; 山口 憲司; 寺井 隆幸*; 山脇 道夫*
Surface Science, 505, p.14 - 24, 2002/05
被引用回数:3 パーセンタイル:78.34(Chemistry, Physical)ケルビンプローブを用いて低エネルギーイオン照射による材料の表面特性変化を調べるための新しい装置を開発した。空間電荷によるプローブへの深刻な影響が明らかとなったため、模擬試験により、原因究明を行い、対策を施した。その結果、空間電荷による影響を著しく抑制することができた。初期のNiへのHeイオン照射実験によれば、低フルエンス時に仕事関数は減少するものの、その後フルエンスの増加とともに増加に転じ、最終的に一定となることがわかった。この挙動は2層表面モデルにより説明することができた。すなわち、まず最表面に弱く結合している吸着層が照射によって取り除かれるため仕事関数は減少するが、その後nativeな酸化物が徐々にスパッタされることで仕事関数はNiの値に近づくべく増加する。スパッタと再吸着が均衡することで最終的に定常状態に到達する。このことは、非照射下での吸着/脱離実験によっても確認できた。
上原 和也; 前田 満; 津島 晴*; 雨宮 宏*
Contributions to Plasma Physics (CD-ROM), 42(2-4), p.384 - 388, 2002/04
実験的に得られているトカマク周辺のプラズマパラメーターから電子及びイオンの粒子拡散係数D,D
や熱拡散係数
,
を求めるためのスクレイプオフ層の輸送モデルをさらに発展させ、より精密なものにした。粒子保存の式とエネルギー保存の式が解かれ、今まで無視していた電離と荷電交換損失によるソース項も正確に取り入れた。D
と
(j=e,i)は磁力線に沿った結合長L,イオン温度T
,電子温度T
,密度と温度勾配の減衰長
,
,
それにマッハ数Mの関数として表現される。JFT-2Mの静電プローブ類でこれらのデータは得られているので、D
や
が正確に求められる。評価の一例として、JFT-2Mで得られているT
/T
=2
6,M=0.06
0.2のパラメーターでは
D
D
D
という結果が得られた。ただし、D
と
は測定点におけるボーム拡散係数と新古典論に基づく拡散係数である。