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永井 崇之; 秋山 大輔*; 桐島 陽*; 佐藤 修彰*; 岡本 芳浩
2019年度「物質・デバイス領域共同研究拠点」および「人・環境と物質をつなぐイノベーション創出ダイナミック・アライアンス」研究成果・活動報告書(CD-ROM), P. 20191107_1, 2020/11
本研究は、ウラン(U)濃度を高めたホウケイ酸ガラス組成中のUの化学状態を把握するため、異なる原料ガラス組成を用いてU含有ガラスを作製し、放射光XAFS測定によりUの原子価等を評価した。ホウケイ酸ガラス組成へのU溶解度はUO換算で15wt%以上であり、U含有ガラス中のUはガラス相に概ね6価状態で均一に存在する。
永井 崇之; 岡本 芳浩; 山岸 弘奈*; 太田 俊明*; 小島 一男*; 猪瀬 毅彦*; 佐藤 誠一*; 畠山 清司*
JAEA-Research 2020-009, 48 Pages, 2020/09
廃棄物ガラス中のガラス成分や廃棄物成分の局所構造は、その廃棄物ガラスの化学組成によって変化する。本研究では原料ガラスや模擬廃棄物ガラス試料を作製し、軟X線領域のXAFS測定によりホウ素(B),酸素(O)及び廃棄物成分のセリウム(Ce)やセシウム(Cs)等の化学的状態及び局所構造を評価した。化学組成や原料ガラス形態等が異なるガラス試料を対象に、BのK吸収端XANESスペクトルを測定した結果、NaO濃度が高くなるとB-Oの4配位sp
構造(BO
)の存在比が高まる傾向を確認した。また、OのK吸収端XANESスペクトルを測定した結果、OのK吸収端スペクトルで観察されるプリエッジの高さは、試料中のFe濃度に依存することを確認した。長期化学的耐久性を評価した浸出試験前後のガラス試料表面を対象に、BのK吸収端XANESスペクトルを測定した結果、浸出試験後に試料表面のB-Oの4配位sp
構造(BO
)の存在比が高まる傾向を確認した。また、CeやCsのM吸収端等のXANESスペクトルを測定した結果、表層に存在するCeは浸出試験により酸化され、表層のCsの多くが浸出試験後に失われていることを確認した。また、XAFS測定に供したガラス試料の状態をラマン分光測定で確認した結果、原料ガラス形態や作製方法によって同様な化学組成であってもラマンスペクトルが異なることを確認した。
永井 崇之; 岡本 芳浩; 秋山 大輔*; 上原 章寛*; 藤井 俊行*; 関本 俊*
KURNS Progress Report 2019, P. 257, 2020/08
中性子照射及びホウ素同位体組成によるホウケイ酸ガラスの構造変化を理解することを目的に、2019年度に京都大学研究炉KURにて照射実験を行い、2020年度に照射後のラマン分光測定によるSi-O架橋構造への影響を評価する予定である。2019年度は、照射実験に供したガラス試料の照射前Si-O架橋構造をラマン分光測定で評価した。
永井 崇之; 下山 巖; 岡本 芳浩; 秋山 大輔*; 有馬 立身*
Photon Factory Activity Report 2019 (Internet), 3 Pages, 2020/00
模擬HAWやガラス原料にU化合物を添加してU含有模擬廃棄物ガラスを作製し、U等の化学状態を硬X線領域のXAFS測定により評価した。その結果、U含有ガラスとU添加無ガラスのXAFS測定結果を比較し、廃棄物成分のCeの原子価がU共存により酸化する傾向を確認した。また、ラマン分光測定でガラス組成や作製条件によってSi-O構造が異なることから、軟X線領域のSiのK吸収端XAFS測定を試みた結果、Siの局所構造が組成によって僅かながら変化することを確認した。
永井 崇之; 捧 賢一; 岡本 芳浩; 塩飽 秀啓; 山岸 弘奈*; 太田 俊明*; 猪瀬 毅彦*; 佐藤 誠一*; 畠山 清司*; 高橋 友恵*; et al.
JAEA-Research 2019-003, 94 Pages, 2019/09
廃棄物ガラス中のガラス成分や廃棄物成分の局所構造は、固化体の化学組成によって変化する。本研究は、リン又はバナジウムを添加したホウケイ酸ガラスと模擬廃液から模擬廃棄物ガラス試料を作製し、廃棄物濃度によるガラス成分の軽元素や廃棄物成分の希土類元素等の化学状態及び局所構造をXAFS測定により評価した。
永井 崇之; 小林 秀和; 岡本 芳浩; 秋山 大輔*; 佐藤 修彰*; 上原 章寛*; 藤井 俊行*; 関本 俊*
KURNS Progress Report 2018, P. 105, 2019/08
中性子照射によるホウケイ酸ガラスの構造変化を詳細に理解することを目的に、2017年度に京都大学研究炉KURにて照射実験を行い、2018年度に照射後のガラス試料の構造変化をラマン分光測定で評価した。照射前後のラマンスペクトルを比較した結果、照射によってSi-O架橋構造のピーク高さの変化を観察した。
永井 崇之; 秋山 大輔*; 佐藤 修彰*; 岡本 芳浩
「物質・デバイス領域共同研究拠点」および「人・環境と物質をつなぐイノベーション創出ダイナミック・アライアンス」研究成果・活動報告書(平成30年度)(CD-ROM), P. 20181080_1, 2019/06
本研究は、ホウケイ酸ガラス中に含まれる鉄(Fe)が2価と3価の混在状態を示す点に着目し、Feを共存させたガラス原料へウラン(U)を添加溶融し、ガラス中のU化学状態を放射光XAFS測定により評価した。Feを共存させたガラス中のUは、還元雰囲気での溶融処理後もガラス相内に4価状態で存在することを確認した。
永井 崇之; 岡本 芳浩; 秋山 大輔*; 佐藤 修彰*
Photon Factory Activity Report 2018 (Internet), 2 Pages, 2019/00
Feを含むガラス原料を用いてウラン含有ガラス試料を作製し、UとFeの化学状態を評価した。その結果、アルゴンー酸素混合ガス掃気の酸化性雰囲気で作製した場合、Feの共存による影響はなく、6価状態でガラス中に存在することを確認した。一方、アルゴン-水素混合ガス掃気条件の還元雰囲気で作製した場合、Feが共存すると還元されたUが4価状態でガラス相に存在することを確認した。
永井 崇之; 岡本 芳浩; 塩飽 秀啓; 猪瀬 毅彦*; 佐藤 誠一*; 畠山 清司*; 廣野 和也*; 本間 将啓*; 小林 博美*; 高橋 友恵*; et al.
JAEA-Research 2018-007, 87 Pages, 2018/11
本研究は、資源エネルギー庁の「放射性廃棄物の減容化に向けたガラス固化技術の基盤研究事業」における、高レベル放射性廃液の充填率を高められる原料ガラス組成の開発として実施した。候補組成であるバナジウム(V)添加ガラス原料カレットへ模擬高レベル放射性廃液を混合溶融して作製した模擬廃棄物ガラス試料を対象に、レーザアブレーション(LA)法ICP-AES分析, ラマン分光測定及び放射光XAFS測定により評価を実施した。
永井 崇之; 小林 秀和; 嶋村 圭介; 大山 孝一; 捧 賢一; 岡本 芳浩; 塩飽 秀啓; 山中 恵介*; 太田 俊明*
JAEA-Research 2018-005, 72 Pages, 2018/09
ガラス固化プロセスで製造されるガラス固化体中の原料ガラス成分や廃棄物成分の局所構造は、固化体に含まれる廃棄物成分による影響を受ける。本研究は、リン添加ホウケイ酸ガラスを原料ガラスに用いて模擬廃棄物ガラス試料を作製し、放射光XAFS測定によりガラス成分の軽元素や廃棄物成分の希土類元素等の化学状態及び局所構造を評価した。
永井 崇之; 上原 章寛*; 藤井 俊行*
KURRI Progress Report 2017, P. 128, 2018/08
本研究は、中性子照射によるホウケイ酸ガラスの構造変化を詳細に理解することを目的に、2017年度に京都大学研究炉のPn-2装置を用いて50分間の照射実験を行った。照射後のガラス試料の構造変化は、2018年度に評価する予定である。2017年度は照射実験前に、ラマン分光測定により構造変化を正確に評価するためのガラス組成を選定し、照射実験用サンプルとしてLiを含まないホウケイ酸ガラスを準備した。
永井 崇之; 秋山 大輔*; 佐藤 修彰*
物質・デバイス領域共同研究拠点研究成果報告書(平成29年度)(CD-ROM), 1 Pages, 2018/04
ガラス固化体に含まれるウランの化学状態を把握するため、ガラス固化体のガラス原料となるホウケイ酸ガラス粉末へウラン化合物を添加して加熱溶融し、ウラン含有ホウケイ酸ガラス試料を作製した。作製したウラン含有ガラス試料を対象に、放射光XAFS測定によりウランの原子価を評価した。その結果、酸素共存下で溶融したホウケイ酸ガラス中に含まれるウランの原子価は6価であり、水素ガス共存下で溶融するとウランが還元することを確認した。
永井 崇之; 小林 秀和; 岡本 芳浩; 秋山 大輔*; 佐藤 修彰*
Photon Factory Activity Report 2017, 2 Pages, 2018/00
本研究は、ホウケイ酸ガラス中に含有させたウランの化学状態を把握するため、ウラン含有ガラス試料のXAFS測定を実施した把握することを目的に実施した。アルゴン-酸素混合ガス掃気条件で溶製したホウケイ酸ガラス中のウランは、原料ガラス成分のSi/Bモル比を多少変動しても6価状態にある。また、アルゴン-水素混合ガス掃気条件の還元雰囲気で溶製したホウケイ酸ガラス中のウランが還元されるものの、一部はUOとしてガラス相から析出する可能性がある。
永井 崇之; 小林 秀和; 捧 賢一; 菖蒲 康夫; 岡本 芳浩; 塩飽 秀啓; 山中 恵介*; 太田 俊明*
JAEA-Research 2017-005, 54 Pages, 2017/06
ガラス固化プロセスで製造されるガラス固化体中のホウ素(B)や廃棄物成分の局所構造は、固化体に含まれる廃棄物成分による影響を受ける。本研究は、模擬廃棄物ガラス試料を作製し、放射光XAFS測定によるガラス試料中のB及び廃棄物成分の局所構造を評価した。BのK吸収端XAFS測定において、薄板状の試料を用いて良好なXANESスペクトルが得られることを確認し、原料ガラスに廃棄物成分を添加するとB-Oの3配位sp構造(BO
)割合が減少して4配位sp
構造(BO
)割合が増加することを明らかにした。また、組成のSiO
/B
O
比の低下又は(SiO
+B
O
)/Al
O
比の上昇によって、BO
割合が増加しBO
割合が減少すること、P
O
の添加によって、BO
割合が減少しBO
割合が増加することを明らかにした。廃棄物成分のXAFS測定において、B
O
含有率が高い組成ほどセリウム(Ce)原子価が還元されること、原料ガラスへP
O
を添加するとCe原子価が還元されることを確認した。またイメージング測定により、ガラス中に析出するRu化合物の状況は組成のB
O
含有率を変えても変わらなかった。本研究は、資源エネルギー庁より日本原子力研究開発機構が受託した次世代再処理ガラス固化技術基盤研究事業の実施項目「高レベル廃液ガラス固化の高度化」の一つとして実施した。
永井 崇之; 小林 秀和; 捧 賢一; 菖蒲 康夫; 岡本 芳浩; 塩飽 秀啓; 松浦 治明*; 内山 孝文*; 岡田 往子*; 根津 篤*; et al.
JAEA-Research 2016-015, 52 Pages, 2016/11
本研究は、資源エネルギー庁の次世代再処理ガラス固化技術基盤研究事業の実施項目「高レベル廃液ガラス固化の高度化」として、バナジウム(V)含有模擬廃棄物ガラスを対象に、放射光XAFS測定によりガラス原料に内包された廃棄物成分元素の局所構造を評価した。本研究で得られた成果を、以下に列挙する。(1)バナジウム(V)は、組成に関係なく比較的安定な4配位構造と考えられ、ガラス原料フリットではVがガラス相に存在する可能性が高い。(2)亜鉛(Zn), セリウム(Ce), ネオジム(Nd), ジルコニウム(Zr), モリブデン(Mo)はガラス相に存在し、Ce原子価はガラス組成によって3価と4価の割合に差が認められた。(3)ルテニウム(Ru)はガラス相からRuOとして析出し、ロジウム(Rh)は金属と酸化物が混在し、パラジウム(Pd)は金属として析出する。(4)高温XAFS測定を行ったZrとMoの結果、ガラス溶融状態におけるZr, Moの局所構造の秩序が低下する傾向を確認した。(5)ガラス溶融炉温度1200
Cの条件で、模擬廃棄物ガラスの高温XAFS測定を行い、今後、試料セルの形状等の最適化を図ることで、良質な局所構造データ取得が期待できる。
永井 崇之; 小林 秀和; 岡本 芳浩; 上原 章寛*; 藤井 俊行*
Photon Factory Activity Report 2015, Part B, 2 Pages, 2016/00
ホウケイ酸ガラスの中性子照射による影響を調査するため、中性子照射後のガラス試料をラマン分光測定及び放射光XAFS測定により評価した。その結果、照射によってSi-O架橋構造や含有元素原子価が変化することを確認した。
馬場 恒孝; 村上 隆; 磯部 博志
Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol. 176, p.363 - 370, 1990/00
ホウケイ酸ガラスの長期浸出予測は高レベル廃棄物固化体の地層処分後の放射性核種放出量を評価する上で重要である。我々は浸出により表面に形成される変質層に注目し、天然ガラスの変質層のデータを取り入れる手法により、この長期予測を試みている。今回は、廃棄物ガラスの表面変質層の成長速度と液中に放出される元素量との関係について報告する。90Cで364日間まで、脱イオン水中に保持した試料の変質層厚さを光学顕微鏡、又は走査型電子顕微鏡で測定し、溶液中に放出された元素量はICP発光分析装置で定量した。その結果、実験開始91日目までは、変質層厚さが0.63
m/日の速度で直線的に増加し、その後はほぼ一定になること、Bの浸出量と変質層厚さに強い相関があること、ガラスの網目構成元素の一部放出及び層内での再結晶化が生じても、変質層はその骨格を維持すること等が明らかになった。
上薗 裕史; D.E.Clark*; A.R.Lodding*
Journal of Nuclear Science and Technology, 26(4), p.441 - 448, 1989/04
ガラス固化体の浸出挙動を実験室で短期間に試験するためには、浸出挙動を加速して観察することが必要である。本研究では、浸出温度は最高90Cとし、SA/V比は最高0.85cm
まで高めて、浸出挙動を観察した。
上薗 裕史; D.E.Clark*
日本セラミックス協会学術論文誌, 97(1124), p.494 - 497, 1989/04
ガラス固化体が水と接触すると、その表面には鉄が析出する。このノートでは、浸出後のガラス固化体表面の鉄をフーリエ変換赤外反射分光法で検出し、さらにその鉄の原子価をX線光電子分光法で測定した。その結果、90Cの温度、0.079cm
のSA/V比(ガラス固化体の表面(SA)、浸出液体積(V))で14日間以上浸出するとガラス固化体の表面に鉄が析出し、さらにその鉄はFe
とFe
の混合物であることが分かった。
上薗 裕史; 吉川 静雄; 田代 晋吾; 中村 治人
Nuclear Technology, 72(1), p.84 - 88, 1986/00
被引用回数:5 パーセンタイル:44.38(Nuclear Science & Technology)キャニスター中のガラス固化体からのセシウムの揮発について、25Cから1000
Cの範囲で検討した。キャニスター中の空気に含まれるセシウムの濃度の温度依存性は2つの範囲に分れる。500
C以上の温度では、温度の上昇とともに揮発量が増加し、通常の揮発が起っていると考えられる。このとき蒸発熱は1.34kcal/moleと計算された。一方、500
C以下の温度では、キャニスターが1000
C程度のくり返し加熱を受けた後、キャニスター内の空気は8
10
Ci/cm
程度の汚染量になっていることがわかった(ガラス固化体中のセシウムの量は0.44Ci)。このことは、キャニスターが一度高温にさらされると、500
C以下の通常の温度にもどってもキャニスター内空気の汚染量は、一定濃度以下に下がらないことを示す。