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林田 紘輝*; 津田 泰孝; 村瀬 菜摘*; 山田 剛司*; 吉越 章隆; Dio, W. A.*; 岡田 美智雄*
Applied Surface Science, 669, p.160475_1 - 160475_6, 2024/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Physical)To examine the elementary steps of the Rochow-Mller process, we subjected copper oxides, viz., Cu
O(111) and the bulk Cu
O precursor "29" -structure on Cu(111), to supersonic molecular beams (SSMB) of CH
Cl. The SSMB energies range from 0.5-1.9 eV. We then employed X-ray photoemission spectroscopy (XPS) in conjunction with synchrotron radiation (SR) to determine the resulting adsorbed species present. We identified two reaction paths, viz., Reaction I and Reaction II, with one prevailing over the other depending on exposure conditions. Reaction I involves the dissociative adsorption of CH
Cl. In Reaction II, CH
Cl dissociates with Cl as the prevailing adsorbed species (higher than that of adsorbed carbonaceous species, as observed for Reaction I). For the incident energy and exposure conditions considered, we found Reaction II as the prevailing reaction path for CH
Cl reaction on both Cu
O(111) and the "29" -structure on Cu(111).
勝部 大樹*; 大野 真也*; 稲見 栄一*; 吉越 章隆; 阿部 真之*
Vacuum and Surface Science, 65(11), p.526 - 530, 2022/11
アナターゼ型TiO(001)表面の酸素空孔の酸化を放射光光電子分光と超音速O
ビーム(SSMB)で調べた。超熱酸素分子の供給により、最表面及びサブサーフェスの酸素空孔を除去することができた。アナターゼ型TiO
(001)の表面には、真空容器に移す前の未処理の状態では、酸素空孔が存在している。この空孔は大気中で安定であり、酸素SSMBを用いることにより効果的に除去することができる。本成果は機能性酸化物表面処理として有望である。
垣内 拓大*; 的場 友希*; 小山 大輔*; 山本 優貴*; 吉越 章隆
Langmuir, 38(8), p.2642 - 2650, 2022/03
被引用回数:2 パーセンタイル:13.50(Chemistry, Multidisciplinary)Hf薄膜を形成したSi(111)基板の界面および表面の酸化プロセスを超音速酸素分子ビーム(SOMB)と放射光光電子分光法により研究した。酸化は最表面のHf層から始まり、化学量論的なHfOを生成する。2.2eVのSOMBを照射した場合、界面のHfシリサイドが酸化され、HfO
/Si界面近傍にHf-O-Siが生成した。Si基板で酸化が起こり、SiO
化合物が生成される。HfO
層の下にあるSiO
/Si界面領域からSi原子が放出され、歪んだSi層に発生した応力を解放する。放出されたSi原子は、HfO
を通過して入射するO
ガスと反応する。
林田 紘輝*; 津田 泰孝; 山田 剛司*; 吉越 章隆; 岡田 美智雄*
ACS Omega (Internet), 6(40), p.26814 - 26820, 2021/10
被引用回数:12 パーセンタイル:52.37(Chemistry, Multidisciplinary)X線光電子分光法(XPS)を用いて、バルクCuO(111)表面と0.5eVのO
超音速分子線(SSMB)を用いて作製したCu(111)表面のタイプ8とタイプ29と呼ばれる二種類の酸化物に関するXPS分析を報告する。新しい構造モデルを提案するとともに、以前提案した[29]構造のモデルを確認した。酸化物構造の新しいモデルを提案するとともに、O1s XPSスペクトルに基づいて、Cu(111)上のタイプ29酸化物の既提案モデルを確認した。O1sスペクトルの検出角依存性から、ナノピラミッド型モデルがO 1sスペクトルの検出角依存性は、(
X
)R30
Cu
O(111)ではナノピラミッドモデルがより好ましいことがわかった。また、O1s電子励起過程を報告する。
小川 修一*; 山口 尚登*; Holby, E. F.*; 山田 貴壽*; 吉越 章隆; 高桑 雄二*
Journal of Physical Chemistry Letters (Internet), 11(21), p.9159 - 9164, 2020/11
被引用回数:4 パーセンタイル:13.62(Chemistry, Physical)原子レベルで薄いグラフェン層は軽量であり、酸素などの腐食反応物質を直接ブロックする表面保護膜としての活用が提案されている。しかし、数十年という長期的な保護が望まれていることや、合成された実際のグラフェンには欠陥が存在するため、保護膜としての有用性は不明である。本研究では、酸素分子に運動エネルギーを与えることで、本来不浸透であるはずのグラフェンに対して、サブeVの運動エネルギーを持つ高速酸素分子では触媒的な浸透特性を示すことを実証した。この分子は熱分布のごく一部であるため、この暴露実験は数十年にわたる暴露を理解するための加速ストレステストとしての役割を果たす。グラフェンの透過率は、低速酸素分子と比較して2桁の増加を示した。また、グラフェンは、高速酸素分子が透過した後も、低速酸素分子に対する相対的な不透過性を維持しており、このプロセスが非破壊的であり、暴露された物質の基本的な特性であることを示している。
岡田 美智雄*; 津田 泰孝*; 岡 耕平*; 小島 一希*; Dio, W. A.*; 吉越 章隆; 笠井 秀明*
Scientific Reports (Internet), 6, p.31101_1 - 31101_8, 2016/08
被引用回数:32 パーセンタイル:74.01(Multidisciplinary Sciences)超熱酸素分子ビームを使ったCuAu(111), CuAu(111)およびAu
Cu(111)などのCu-Au合金表面酸化に関する実験および理論研究の結果を報告する。清浄(111)表面に対応する最表面層がAu偏析によって形成された。これが、バルク中へのさらなる酸化を抑制層として機能する。保護層中のAu濃度が高いほど、保護特性は優れていた。Cu-Au合金3種類のうちAu
Cu(111)が超熱酸素分子ビームの場合も含めて解離吸着に対して安定であった。以上の保護特性が300K以上の酸化に対して崩壊することを見出した。
津田 泰孝*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 岡田 美智雄*
Materials Research Express (Internet), 3(3), p.035014_1 - 035014_8, 2016/03
被引用回数:5 パーセンタイル:17.10(Materials Science, Multidisciplinary)超熱酸素分子ビームと放射光X線光電子分光を使ったCuAu(111)の酸化プロセスの表面温度依存性に関する研究を報告する。O-1sスペクトルおよび対応する酸素アップテイクカーブは、400および500KにおいてCu
Oドメインが効率的に生成することを示した。酸素の分布の解析結果は、熱誘起原子拡散が500Kにおいてより厚いCu
Oドメインの形成を引き起こしたことを示した。Cu
Au(111)の酸化はCu(111)よりも300-500Kにおいては起き難かったので、Cu
Au(111)の耐酸化特性がCuに比べてより高温で維持されることが示された。
岡 耕平*; 津田 泰孝*; 牧野 隆正*; 岡田 美智雄*; 橋之口 道宏*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 笠井 秀明*
Physical Chemistry Chemical Physics, 16(36), p.19702 - 19711, 2014/08
被引用回数:13 パーセンタイル:43.84(Chemistry, Physical)Oxidation of CuAu(111) by a hyperthermal O
molecular beam was investigated by synchrotron X-ray photoemission spectroscopy. From the incident-energy dependence of O-uptake curve, dissociative adsorption of O
is less effective on Cu
Au(111) than on Cu(111). The dissociative adsorption is accompanied by the Cu segregation on Cu
Au(111) as well on Cu
Au(100) and Cu
Au(110). Obvious growth of Cu
O cannot be observed at incident energy of 2.3 eV and it suggests that Au-rich layers prevent the diffusion of O atoms into bulk. Density functional theory calculations indicate that O adsorption shows same behavior on Cu
Au(111) and on Cu(111). The barrier of diffusion into subsurface in segregated Cu
Au(111) is higher than that of Cu(111). It indicates that segregated Au-rich layer works as a protective layer.
小田 靖久*; 小紫 公也*; 高橋 幸司; 春日井 敦; 今井 剛*; 坂本 慶司
電気学会論文誌,A, 126(8), p.807 - 812, 2006/08
周波数170GHz,MW級出力ジャイロトロンを用いたマイクロ波プラズマ生成実験とマイクロ波推力に関する研究を行っている。パラボラ型推進器モデルにマイクロ波を入射すると、収束点においてプラズマが生成され、そのプラズマは追随するマイクロ波エネルギーを吸収しながら伝搬していく。その伝搬速度は、マイクロ波エネルギー密度が75kW/cm以上になると音速程度になることや、運動量結合係数(マイクロ波エネルギーの推力への変換係数)が、プラズマの伝搬速度が音速に近くなるにつれて増加していくことを明らかにした。これは、音速程度のプラズマ伝搬が衝撃波を作り出している可能性を示唆している。
吉川 潔*; 多幾山 憲*; 大西 正視*; 山本 靖*; 長崎 百伸*; 増田 開*; 督 壽之*; 堀池 寛*
JAERI-Tech 2005-006, 116 Pages, 2005/03
ヘリウムのシュタルク効果を用いたレーザ誘起蛍光電界分布計測を球状静電閉じ込め型核融合中性子/陽子源装置中の重水素プラズマに適用可能とするため、入射用ヘリウム励起パルス原子線の高効率発生法を開発,確立するための研究を行った。さまざまなプラズマ生成方式を検討し、最終的にマグネトロン方式により、ヘリウム原子線との相互作用長の長いレーストラック形状のプラズマの低圧力化での生成が、簡潔・コンパクトな構成で可能となった。また、高密度の超音速パルス原子線の高繰り返し入射を実現するための装置を設計・製作して、性能を評価した。そして、高密度化を達成するための装置の改善点が明らかとなり、当初目標の達成が十分視野に入るまでになった。
吉越 章隆; 寺岡 有殿
Surface Science, 532-535, p.690 - 697, 2003/06
被引用回数:22 パーセンタイル:68.61(Chemistry, Physical)ナノ・メーターレベルでの薄膜の形成や加工技術、いわゆるナノテクノロジーを開拓するためには、原子・分子レベルで化学反応を解析しその知見を基に化学反応の制御に関する方法を見いだすことが不可欠である。近年の超LSIのゲート酸化膜厚の減少は、このようなナノ・メーターレベルの微細加工技術がなければ開発が不可能な状況である。そのためSi(001)表面の初期酸化過程に関する研究は、実験及び理論の両面から世界中で精力的に研究されている。このように極めて重要な反応系であるSi(001)表面の酸化過程のうち、最も基本的な清浄Si(001)-21表面への酸素分子の初期吸着反応を超音速分子線技術と高分解能放射光光電子分光法を用いて、ダイナミクスの観点から研究したので国際会議(nano-7/ecoss-21)にて発表する。すべての実験は、SPring-8の原研専用軟X線ビームラインBL23SUに設置した表面反応分析装置(SUREAC2000)で行った。超音速分子線技術を用いることにより酸素分子の並進運動エネルギーを、最大3.0eVまで変化させることが可能である。室温でSi(001)-2
1表面に並進運動エネルギーに依存して形成される酸化状態をSi-
光電子スペクトルの内殻準位シフト(ケミカルシフト)から明らかにした。まず、並進運動エネルギーが0.6eVと3.0eVで比べると、飽和酸化膜厚が、それぞれ0.38nm及び0.26nmという極めて薄い酸化膜が室温で形成できることが明らかとなった。特に注目する点は、3.0eVの並進運動エネルギーの場合、膜中のSi
状態が多くなる、つまり膜のSiO
化が進むことである。このように、並進運動エネルギーを制御することによりサブ・ナノメーターの酸化膜が形成及び制御できることが明らかとなった。
吉越 章隆; 寺岡 有殿
Surface and Interface Analysis, 34(1), p.432 - 436, 2002/08
被引用回数:3 パーセンタイル:8.49(Chemistry, Physical)超音速0分子線と高分解能放射光光電子分光法を組み合わせることにより、Si(001)初期酸化反応の実時“その場"観察を行うことに成功したので報告する。これまで、われわれはSPrin-8原研専用軟X線ビームライン(BL23SU)に表面化学の実験ステーションを設置し、Si電子デバイス作製で極めて重要なSi(001)初期酸化反応に着目し研究を開始した。Si-2p光電子スペクトルの内殻準位シフト(ケミカルシフト)を用いて、分子線照射時間にともなう酸化状態の変化を分子線照射下で観察することに成功した。特に、並進運動エネルギーが3.0eVの場合、Si
に加えてSi
の成分が分子線照射時間とともに増加することを見いだした。このように、高分解能放射光光電子分光法を用いることにより酸素の並進運動エネルギーによって引き起こされる酸化状態の時間変化を明らかにすることができた。さらに、Si-2s、Valence bandスペクトルをSi-2p光電子スペクトルと比較することにより酸化状態の並進運動エネルギー依存性を明らかにした。会議ではこれらの知見をもとにSi(001)表面初期酸化におよぼす並進運動エネルギーの役割とその反応メカニズムを詳細に議論する。
寺岡 有殿; 吉越 章隆
真空, 45(7), p.604 - 608, 2002/07
超音速分子線技術を用いてO分子の運動エネルギーを3eVまで加速し、Si(001)表面の初期酸化過程を研究している。Si(001)表面にO
分子線を数秒間照射し、表面酸素量を光電子分光で計ることを繰り返してO
吸着の時間変化をいろいろな運動エネルギーのもとで計測した。吸着曲線の一次微分から初期吸着確率(相対値)を求めた。その運動エネルギー依存性には0.3eVに極小が見いだされた。0.04eVから0.3eVまでは運動エネルギーの増加とともに初期吸着確率は減少した。これは前駆体経由で吸着が進むことを表している。一方、0.3eV以上では増加した。これは直接的な吸着を表している。
寺岡 有殿; 吉越 章隆
Applied Surface Science, 190(1-4), p.75 - 79, 2002/05
被引用回数:12 パーセンタイル:52.37(Chemistry, Physical)Si表面の酸化を原子レベルで精密に制御することは、MOSFETのゲート酸化膜の製作にとって重要である。本研究では超音速分子線と放射光光電子分光を用いてO分子の並進運動エネルギーがSi(001)表面の初期酸化に与える影響を研究している。これまでに第一原理分子動力学計算で予測されていたO
分子がSi(001)面上で解離吸着するときのエネルギー障壁を実験的に初めて検証した。1.0eVと2.6eVを境にしてSiの化学結合状態がO
分子の並進運動エネルギーに依存して変化することが高分解能光電子分光で確かめられた。さらにO-1sの光電子ピークが2つの成分から構成され、その成分強度比がO
分子の並進運動エネルギーに依存して変化することが新たに見いだされた。この事実はO原子の電子状態がその吸着サイトによって異なることを意味している。
吉越 章隆; 寺岡 有殿
Applied Surface Science, 190(1-4), p.60 - 65, 2002/05
被引用回数:10 パーセンタイル:47.15(Chemistry, Physical)放射光光電子分光法による「実時間」その場観察技術を開発し、その手法を用いて超音速酸素分子線照射下で起こるSi(001)表面の酸素化学吸着過程を調べたので上記国際会議にて報告する。超音速分子線は、反応分子の並進運動エネルギーが制御された分子線であるため、表面化学反応の動的過程を明らかにできるとともに、化学反応制御における新しいパラメータを探索することができる。本研究は、SPring-8の原研軟X線ビームライン(BL23SU)に設置した表面反応分析装置にて行った。BL23Uにて得られる高分解能放射光を用いた光電子分光法によって、初めて「実時間」で酸化状態を区別しながら、しかも並進運動エネルギーによる違いをその場観察できた。本研究の進展は、原子レベルで表面化学反応解析を可能とし、半導体微細加工あるいは量子効果デバイス開発に大きく貢献すると期待できる。
寺岡 有殿; 吉越 章隆
表面科学, 22(8), p.530 - 536, 2001/08
Si(001)面のパッシブ酸化に与えるO分子の並進運動エネルギーの影響を光電子分光法を用いて研究した。加熱ノズルを使用した超音波シードビーム法を用いて、O
分子の並進運動エネルギーを最大3eVまで制御した。第一原理計算の結果に対応するふたつの並進運動エネルギー閾値(1.0eV,2.6eV)が見いだされた。代表的な並進運動エネルギーで測定されたSi-2p光電子スペクトルはO
分子の直接的な解離吸着がダイマーとサブサーフェイスのバックボンドで起こることを示唆している。さらに、O原子の化学結合の違いもO-1s光電子スペクトル上で低結合エネルギー成分と高結合エネルギー成分として見いだされた。特に低結合エネルギー成分が並進運動エネルギーの増加とともに増加することが確認された。これもバックボンドの並進運動エネルギー誘起酸化を示唆している。
石井 敏満; 大岡 紀一; 新見 素二; 小林 英男*
金属, 71(8), p.20 - 24, 2001/08
JMTRホットラボにおいて、原子炉圧力容器鋼など構造材料について超音波を応用した非破壊的照射脆化診断技術の開発を進めている。これまでに、原子炉圧力容器用A533B cl.1鋼材,不純物Pの含有量を低く調整したA533B cl.1鋼材及びサブマージアーク溶接材の3種類の材質の衝撃試験片をJMTRにおいて523K又は563Kで中性子照射を実施した。これらの試験片について遠隔操作による超音速測定を行い、試験片中を伝わる超音波の音速及び減衰率を求めた。その結果、未照射材に比べて照射材では、横波及び縦波の音速が低下するとともに、縦波の減衰率が上昇することがわかった。また、音速の低下は、中性子照射による鋼材の剛性率及びヤング率の低下に起因することが予測される。更に、シャルピー吸収エネルギーの41Jレベル遷移温度のシフト量が増加するのに伴い横波の音速が低下し、縦波の減衰率が上昇する特性データを得た。
吉越 章隆; 寺岡 有殿
Surface Science, 482-485(Part.1), p.189 - 195, 2001/06
シリコン表面上への酸素吸着メカニズムに関する研究は、表面基礎科学としての興味ばかりでなく、半導体デバイス作製技術として多く行われてきた。理論計算の示すところでは、化学吸着過程におけるポテンシャルエネルギー障壁は、1.0eVe以上と言われている。しかし、分子線を用いたこのエネルギー領域におけるSi(001)表面上の酸素化学吸着のダイナミクスの研究は、ほとんど行われていない。並進運動エネルギーが3.0eV以下の領域で、酸素吸着に関するエネルギー障壁を実験的に明らかにした。すべての実験は、SPring-8に設置された表面反応分析装置で行われた。並進運動エネルギーが、1.0eVと2.6eVに化学吸着の閾値が見いだされた。この閾値前後の並進運動エネルギーで酸化された表面を放射光光電子分光で調べたところ、それぞれ異なる化学吸着状態をとることを明らかにした。
寺岡 有殿; 吉越 章隆
JAERI-Tech 2001-006, 91 Pages, 2001/03
SPring-8の原研軟X線ビームラインに表面化学研究用の実験ステーションとして表面反応分析装置を設置した。本装置では、固体表面と気体分子の表面反応において、入射分子の並進運動エネルギーの効果を研究することを目的としている。そのため、超音速分子線発生装置,電子エネルギー分析器,質量分析器等を用いて、おもに放射光を利用した光電子分光実験と反応性分子線散乱実験を行う。本報告では、表面反応分析装置の仕様の詳細を述べる。
滝塚 知典; 細川 哲也*; 清水 勝宏
Journal of Nuclear Materials, 290-293, p.753 - 756, 2001/03
被引用回数:19 パーセンタイル:77.33(Materials Science, Multidisciplinary)粒子シミュレーションコードPARASOLを用いてデタッチプラズマの形成に対する拡散粒子損失と放射エネルギー損失の効果を調べた。ダイバータ板近傍で、拡散により密度は減少し、放射により温度は減少する。板近傍での超音速流の発生により、温度が低下しても密度の上昇は起きない。超音速流の条件はC(R
/R
)(T
/T
)
1であり(R
: 粒子束増倍係数,R
: 運動量減衰係数,T
: 板近傍の温度,T
: 入口近傍の温度)、板近傍のマッハ数はM=C
+(C
-1)
となる。ここでMは1より大きくなっている。シミュレーションの結果はこの表式とよく一致している。拡散・放射とデタッチプラズマとの関係について検討し、超音速流による低密度化がデタッチ状態を容易に形成することを示唆した。