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成川 隆文; 濱口 修輔*; 高田 孝*; 宇田川 豊
Nuclear Engineering and Design, 411, p.112443_1 - 112443_12, 2023/09
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02For realizing a highly reliable fracture limit evaluation of fuel cladding tubes during loss-of-coolant accidents (LOCAs) in light-water reactors, we developed a method to quantify the fracture limit uncertainty of high-burnup advanced fuel cladding tubes. This method employs a hierarchical Bayesian model that can quantify uncertainty even with limited experimental data. The fracture limit uncertainty was quantified as a probability using the amount of oxidation (Equivalent cladding reacted: ECR) and the initial hydrogen concentration (the hydrogen concentration in the fuel cladding tubes before the LOCA-simulated tests) as explanatory variables. We divided the regression coefficients of this model into a hierarchical structure with an overall average term common to all types of fuel cladding tubes and a term representing differences among various types of fuel cladding tubes. This hierarchical structure enabled us to quantify the fracture limit uncertainty through the effective use of prior knowledge and data, even for high-burnup advanced fuel cladding tubes with a small number of data points. The fracture limits representing a 5% fracture probability with 95% confidence of the high-burnup advanced fuel cladding tubes evaluated by the hierarchical Bayesian model were higher than 15% ECR for the initial hydrogen concentrations of up to 700-900 wtppm and restraint loads below 535 N. These fracture limits were comparable to the limit of the unirradiated Zircaloy-4 cladding tube, indicating that the burnup extension and use of the advanced fuel cladding tubes do not significantly lower the fracture limit of fuel cladding tubes. Further, we proposed a method to reduce the fracture limit uncertainty by using non-binary data, instead of the binary data, depending on the condition of the fuel cladding tube specimens after performing the LOCA-simulated test, thereby increasing the amount of information in the data.
外川 織彦; 外間 智規; 平岡 大和
JAEA-Review 2023-013, 48 Pages, 2023/08
原子力災害時に大気へ放射性物質が放出された場合には、住民等の被ばくを低減するための防護措置として、自家用車やバス等の車両を利用して避難や一時移転が実施される。避難等を実施した住民等の汚染状況を確認するため避難退域時検査が行われるが、その迅速性を損なわないことが重要である。現状の検査では、車両の指定箇所検査をワイパー部とタイヤ側面で実施し、要員によるGMサーベイメータ等の表面汚染検査用測定器で検査することを基本としている。また、車両の迅速かつ効率的な検査実施のため、可搬型車両用ゲート型モニタの活用も計画されているところである。本報告書では、迅速かつ効率的な避難退域時検査に資するため、原子力災害時における車両の汚染状況と除染措置に関する調査を実施した。利用可能な関連文献や情報はごく少数であったが、当該文献等に記載された調査結果を目的に応じて抽出して整理するとともに、避難退域時検査の迅速かつ効率的な運用という観点からその調査結果について検討を行った。
根本 隆弘; 荒川 了紀; 川上 悟; 長住 達; 横山 佳祐; 渡部 雅; 大西 貴士; 川本 大樹; 古澤 孝之; 猪井 宏幸; et al.
JAEA-Technology 2023-005, 33 Pages, 2023/05
HTTR (High Temperature engineering Test Reactor) RS-14サイクルの原子炉出力降下において、ヘリウムガス循環機のフィルタ差圧が上昇傾向となった。この原因を調査するため、1次ヘリウム純化設備のガス循環機の分解点検等を実施した結果、ガス循環機内のシリコンオイルミストがチャコールフィルタの性能低下で捕集できなくなり、1次系統に混入したためと推定された。今後は、フィルタ交換を実施するとともに、さらなる調査を進め、再発防止対策を策定する予定である。
廃炉環境国際共同研究センター; 東京工業大学*
JAEA-Review 2022-072, 116 Pages, 2023/03
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和3年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(1F)の廃炉等を始めとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、令和3年度に採択された「福島原子力発電所事故由来の難固定核種の新規ハイブリッド固化への挑戦と合理的な処分概念の構築・安全評価」の令和3年度の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、1F事故で発生した多様な廃棄物を対象とし、固定化が難しく長期被ばく線量を支配するヨウ素(I)、核種のマイナーアクチノイド(MA)に注目し、これらのセラミクス1次固化体を、更に特性評価モデルに実績を有するSUSやジルカロイといったマトリクス材料中に熱間等方圧加圧法(HIP)等で固定化した"ハイブリッド固化体"とすることを提案する。核種閉じ込めの多重化、長期評価モデルの信頼性の向上により実効性・実用性のある廃棄体とし、処分概念を具体化する。潜在的有害度及び核種移行の観点から処分後の被ばく線量評価を行い、安全かつ合理的な廃棄体化法、処分方法の構築を目的としている。初年度の令和3年度は、1次固化体の合成と物性評価、核種浸出性の評価、放射線影響の解明、1次固化体の構造解析、放射光を用いた固化元素の電子状態、結合性、局所構造解析、計算科学を用いた1次固化体ならびにハイブリッド固化体物性の解明、溶出モデルの検討、ハイブリッド固化体の検討、処分概念・安全評価の検討について準備が完了し、リファレンスの1次固化体とHIP試料の作製、その物性評価、放射線照射実験、放射光実験、第一原理計算の成果が得られている。
奥村 啓介; 坂本 幸夫*; 月山 俊尚*
遮蔽解析のV&Vガイドライン策定に向けて, p.4 - 8, 2023/03
日本における遮蔽解析のV&Vに資することを目的として、日本原子力学会「遮蔽計算手法のV&V検討」研究専門委員会が2020年に設立された。この専門委員会においては、事業者が行っている主な遮蔽解析の概要や解析手法の事例を示すとともに、今後の遮蔽解析のV&Vガイドラインの策定にむけて、遮蔽解析V&Vの進め方についての提言を行った。具体的には、保守的評価手法への対応方針、事業者が行う特定業務とデータ・コード開発者が行うV&Vの違い、データ・コード開発者及びそれらの使用者が留意すべき点について提案を行った。
柳澤 宏司; 梅田 幹; 求 惟子; 村尾 裕之
JAEA-Technology 2022-030, 80 Pages, 2023/02
連続エネルギーモンテカルロコードMVPと評価済み核データライブラリJENDL-5によって、ウラン水素化ジルコニウム燃料棒を用いるTRIGA型原子炉体系の臨界ベンチマーク解析を行った。解析対象は、国際臨界安全ベンチマークプロジェクト(ICSBEP)のハンドブックに掲載されているIEU-COMP-THERM-003とIEU-COMP-THERM-013の二種類のデータであり、中性子実効増倍率、制御棒等の反応度価値について旧バーションのJENDLを使用した結果と比較した。その結果、JENDL-5による中性子実効増倍率はJENDL-4.0よりも0.4から0.6%大きく、制御棒等の反応度価値は、JENDL-5とJENDL-4.0との有意な差は無いことが分かった。これらの解析結果は今後予定しているNSRRの制御棒反応度価値等の解析において、計算精度の確認の参考になるものと考えられる。
廃炉環境国際共同研究センター; 日立GEニュークリア・エナジー*
JAEA-Review 2022-058, 191 Pages, 2023/02
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和3年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(1F)の廃炉等を始めとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、令和元年度に採択された「燃料デブリ取出しに伴い発生する廃棄物のフッ化技術を用いた分別方法の研究開発」の令和元年度から令和3年度の研究成果について取りまとめたものである。本課題は令和3年度が最終年度となるため3年度分の成果を取りまとめた。本研究では、1Fの燃料デブリ取出しに伴い発生する廃棄物の合理的な分別に資するため、廃棄物から核燃料物質をフッ化により分離する方法を開発することを目的とした。廃棄物として溶融炉心-コンクリート相互作用(MCCI)生成物を想定し、様々なMCCI生成物の成分に対してフッ化挙動を網羅的に評価するため、酸化還元条件を変えて複数の模擬廃棄物を調製し、フッ化試験によりフッ化挙動を評価した。また、実デブリのフッ化挙動を評価するため、MCCI生成物の成分を含むチェルノブイリ実デブリのフッ化試験も実施した。模擬廃棄物とチェルノブイリ実デブリはフッ素と良く反応して固体内部までフッ化され、UとPuの90%以上がフッ化揮発し、また、コンクリートの主要元素のSiもフッ化揮発することが示された。核燃料物質をフッ化揮発させて分離可能であることが示されたため、デブリ取出しに伴い発生する廃棄物のフッ化による分別方法が成立する見通しを得た。
佐藤 拓未; 永江 勇二; 倉田 正輝; Quaini, A.*; Guneau, C.*
CALPHAD; Computer Coupling of Phase Diagrams and Thermochemistry, 79, p.102481_1 - 102481_11, 2022/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Thermodynamics)Investigation of the primary containment vessel inside the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station showed that a significant amount of the molten corium reached the bottom of the pedestal region. The molten corium and concrete likely caused a complex interaction called Molten Corium Concrete Interaction. The solidification hysteresis of these ex-vessel debris significantly influences its properties. We performed a thermodynamic analysis using the TAF-ID database to infer the solidification path of U-Zr-Al-Ca-Si-O molten corium, which was chosen for a prototypic system of ex-vessel debris. The solidification path for the CaO-rich sim-corium showed that (i) melting as a single liquid phase above 2430 K, (ii) selective solidification of the oxide-rich corium mainly consisted of fuel materials, and (iii) solidification of the remaining materials as a silicate matrix. In contrast, the solidification path for the SiO-rich corium indicated that (i) formation of liquid miscibility gap above 2200 K between U-rich and Zr-rich oxidic melts, (ii) individual precipitation of solid phases in each liquid phase.
崔 炳賢; 西田 明美; Li, Y.; 高田 毅士
Earthquake Engineering and Resilience (Internet), 1(4), p.427 - 439, 2022/12
本研究では、原子力施設の確率論的地震リスク評価の信頼性向上に資するため、原子炉建屋の地震フラジリティ評価における認識論的不確実さの定量化を目的としている。従来、原子炉建屋の地震フラジリティ評価では、簡易な質点系モデルが用いられているが、より現実的な応答との違いを把握するため、原子炉建屋の3次元詳細モデルによる地震応答解析を実施し、得られた建屋の壁および床の応答を現実的応答と仮定して、質点系モデルの認識論的不確実さとして評価を試みた。得られた認識論的不確実さ結果は、上層階程大きくなる傾向があり、重要機器が設置される地下階では、地下3階で0.1程度、地下1階で0.20.35程度であった。この認識論的不確実さを従来の質点系モデルに反映することにより、3次元効果を考慮したより現実的なフラジリティ評価が期待される。
成川 隆文; 濱口 修輔*; 高田 孝*; 宇田川 豊
Proceedings of Asian Symposium on Risk Assessment and Management 2022 (ASRAM 2022) (Internet), 11 Pages, 2022/12
To realize a more reliable safety evaluation of loss-of-coolant accidents (LOCAs) in light-water-reactors, we developed a quantification method of the fracture limit uncertainty of high-burnup advanced fuel cladding tubes using a hierarchical Bayes model that can quantify uncertainty even when experimental data are limited. The fracture limit uncertainty was quantified as a probability using the amount of oxidation and the initial hydrogen concentration (the hydrogen concentration in fuel cladding tubes before the LOCA-simulated tests) as explanatory variables. The hierarchical Bayes model was developed by dividing the regression coefficients into a hierarchical structure with an overall average term common to all types of fuel cladding tubes and a term representing differences between types of fuel cladding tubes. Using the developed model, we showed that the fracture limits of the high-burnup advanced fuel cladding tubes tended to be on average equal to or higher than that of an unirradiated conventional fuel cladding tube. Further, we proposed a method to reduce the fracture limit uncertainty by using non-binary data depending on the condition of the fuel cladding tube specimens after the LOCA-simulated test instead of the binary data, thereby increasing the amount of information in each data.
加藤 慎也; 松場 賢一; 神山 健司; Akaev, A.*; Vurim, A.*; Baklanov, V.*
Proceedings of 13th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-13) (Internet), 12 Pages, 2022/09
炉心崩壊事故(CDA)における溶融炉心物質の原子炉内保持(IVR)はナトリウム冷却高速炉の安全性を高めるために最も重要である。IVRを確保するための主要な課題の一つは、溶融炉心物質を炉心領域から効率的に排出するための制御棒案内管(CRGT)の設計である。CRGTの設計の有効性はCDA解析によって評価されるが、この解析には試験研究と連携した計算機コードの開発が合理的である。そこで、EAGLE-3プロジェクトと呼ばれる共同研究において、CRGTを介した溶融炉心物質の流出挙動を課題の一つとして試験研究が進められてきた。本試験研究で得られた知見はSIMMERコードの開発に反映される。このプロジェクトでは、CRGTを通じた溶融炉心物質の流出挙動を把握するために、溶融アルミナを燃料模擬物質とした一連の炉外試験が行われた。本研究では、CRGT内の内部構造物が溶融炉心物質の流出挙動に与える影響を調べるため、内部構造物を有するダクトを溶融アルミナが流下する炉外試験のデータを分析した。さらに、SIMMERコードによる試験後の解析を行い、試験結果との比較を行った。
松下 肇希*; 小林 蓮*; 堺 公明*; 加藤 慎也; 松場 賢一; 神山 健司
Proceedings of 13th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-13) (Internet), 9 Pages, 2022/09
ナトリウム冷却高速炉の炉心損傷事故では、溶融炉心物質が制御棒案内管などの流路を通って炉心領域下の炉心入口プレナムに流れ込む。溶融炉心物質は、ナトリウム冷却材中で入口プレナムの水平板に衝突しながら冷却・固化されると見込まれる。しかし、水平構造物に衝突した溶融炉心物質の固化・冷却挙動は、これまで十分に研究されていなかった。これはナトリウム冷却高速炉の安全性向上の観点から解明が必要な重要な現象である。そこで、カザフスタン共和国国立原子力センターの実験施設において、模擬溶融炉心物質(アルミナ: AlO
)を水平構造物上のナトリウム冷却材中に放出する一連の実験が実施された。本研究では、高速炉安全性評価コードSIMMER-IIIを用いたナトリウム試験に関する解析を実施した。解析結果と実験データの比較により、解析手法の妥当性を確認した。また、ジェット衝突時の冷却・固化挙動を評価した。その結果、溶融炉心物質が水平板への衝突により破砕され、周辺部へ飛散することがわかった。さらに、模擬溶融炉心物質がナトリウムによって冷却され、その後、固化することを確認した。
冠城 雅晃; 島添 健次*; 加藤 昌弘*; 黒澤 忠弘*; 高橋 浩之*
Journal of Nuclear Science and Technology, 59(8), p.983 - 992, 2022/08
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)Passive -ray spectroscopy is a useful technique for surveying the radioactive wastes and spent nuclear fuels under nuclear decommissioning. However, this method depends on material properties such as the activity, density, element, scale, and (especially) low-energy
rays from
U and
Pu. The
-decay lines of
Cs,
Cs,
Co, and
Eu occur at greater energies (than those of
U and
Pu), and these nuclides provide significant information on spent nuclear fuel and radioactive wastes. A CeBr
spectrometer with a small-volume crystal has been previously developed for use in intense radiation measurements. We exposed the spectrometer to radiation dose rates of 0.025, 0.151, 0.342, 0.700, and 0.954 Sv/h under a standard
Cs radiation field. A 6.38 MBq
Co calibration source was placed in front of the detector surface. Identification of the full energy peak at 1173 keV was impossible at dose rates higher than 0.700 Sv/h. However, subtraction of the
Cs radiation spectra from the
-ray spectra enabled the identification of the full energy peaks at 1173 and 1333 keV at dose rates of up to 0.954 Sv/h; the relative energy resolution at 1173 and 1333 keV was only slightly degraded at this dose rate.
石田 真也; 深野 義隆
日本機械学会論文集(インターネット), 88(911), p.21-00304_1 - 21-00304_11, 2022/07
炉心損傷事故(CDA)の初期の段階である起因過程の評価に係る解析コードSAS4Aに関しては、これまでにCDAの代表的な事象である流量喪失時炉停止失敗事象(ULOF)に対してPIRT手法を適用し、評価手法の信頼性向上が図られている。本研究では、PIRT手法を用いてUTOPの分析を行って物理現象を抽出するとともに、それらの物理現象にランク付けを行って8つの重要現象を抽出し、ULOFとの違いを明らかにした。さらに、抽出した重要現象に対して評価マトリクスを作成し、評価マトリクスに沿って妥当性確認を行った。評価マトリクスの作成においては、UTOPの重要現象に対してULOFの評価マトリクスで網羅されていない部分に対して妥当性確認を行った。本研究によって、SAS4Aをより広範な事故事象へ適用することが可能となり、当該コードの信頼性を大きく向上させることができた。
施設管理最適化タスクフォース
JAEA-Technology 2022-006, 80 Pages, 2022/06
2020年4月1日の原子炉等規制法改正とその経過措置を経て2020年度から始められた新しい原子力規制検査制度(新検査制度)に的確に対応するとともに、その運用状況を施設管理の継続的改善に反映していくため、日本原子力研究開発機構原子力科学研究所に「施設管理最適化タスクフォース」を設置し、2020年11月から課題の整理及び改善策の検討を行った。2021年のタスクフォース活動では、新検査制度の基本方策の一つ「グレーデッドアプローチ」を考慮しつつ、「保全重要度分類とそれに基づく保全方式及び検査区分」並びに「施設管理目標(保安活動指標PI)の設定及び評価」について課題を整理した上で具体的な改善提案を取りまとめた。これら検討結果については、原子力科学研究所の所管施設(試験研究炉、核燃料使用施設、放射性廃棄物取扱施設)の施設管理に適宜反映し、その運用状況を踏まえ更なる改善事項があれば、翌年度以降の活動に反映していくこととする。
廃炉環境国際共同研究センター; 芝浦工業大学*
JAEA-Review 2022-008, 116 Pages, 2022/06
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和2年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、平成30年度に採択された「放射性核種の長期安定化を指向した使用済みゼオライト焼結固化技術の開発」の平成30年度から令和3年度の研究成果について取りまとめたものである(令和3年度まで契約延長)。本課題は令和3年度が最終年度となるため4年度分の成果を取りまとめた。本研究は、継続して発生するCs等の放射性核種を吸着したゼオライト(使用済みIE-96)にガラスをバインダーとして添加し、それらを焼結することで核種を固定化する新たな焼結固化法の開発を目的とする。本研究では、コールド試験により焼結固化の最適条件および焼結固化体の基礎性能を評価し、ホット試験でそれらを実証する。令和2年度において、最適化された条件で作製した焼結固化体は、優れた化学的安定性を有することをコールド試験で明らかにした。また、ホット試験において焼結固化体は、優れた化学的安定性を有することを実証した。さらに、ホット試験において焼結固化作製におけるCsの揮発率はわずかであることを確認した。焼結固化法のプロセスフロー、機器装置、仕様等を示した。また、焼結固化法の各種データを他の固化法と比較して評価し、焼結固化法に優位性があることを確認した。
廃炉環境国際共同研究センター; 日立GEニュークリア・エナジー*
JAEA-Review 2022-003, 126 Pages, 2022/06
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和2年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(1F)の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、令和元年度に採択された「燃料デブリ取出しに伴い発生する廃棄物のフッ化技術を用いた分別方法の研究開発」の令和2年度の研究成果について取りまとめたものである。1Fの燃料デブリを取出す際に発生する廃棄物の合理的な分別に資するため、本研究では、廃棄物とフッ素を反応させて核燃料物質を選択的に分離する方法を開発する。模擬廃棄物とチェルノブイリ実デブリのフッ化挙動を実験により把握し、核燃料物質の分離可否を評価する。また、シミュレーションコードを作成し、フッ化プロセスを検討・構築する。上記を通じて、廃棄物を核燃料物質と核燃料物質が分離された廃棄物とに合理的に分別する方法を検討し、デブリ取出しで発生する廃棄物の管理容易化に資することを目的とする。令和2年度は、(1)フッ化試験(1.模擬廃棄物のフッ化試験、2.実デブリフッ化試験)、(2)フッ化反応解析、(3)模擬廃棄物調製試験、の業務項目を実施し所期の目標を達成した。
河口 宗道; 宇埜 正美*
Journal of Crystal Growth, 585, p.126590_1 - 126590_7, 2022/05
過冷却ケイ酸塩,SiO,GeO
融液中の11種類の酸化物または混合酸化物の結晶化におけるフェーズフィールド易動度
と結晶成長速度をフェーズフィールドモデル(PFM)を用いて計算し、
の物質依存性を議論した。実験の結晶成長速度と
のPFMシミュレーションから得られた結晶成長速度の比は、両対数プロットで結晶成長における固液界面プロセスの
のべき乗に比例した。また
のパラメータ
と
は
m
J
s
,
であり、材料に固有の値であることが分かった。決定された
を用いたPFMシミュレーションにより、実験の結晶成長速度を定量的に再現することができた。
は
における単位酸素モル質量あたりの陽イオンモル質量の平均の拡散係数と両対数グラフで比例関係にある。
は化合物中の酸素モル質量あたりの陽イオンのモル質量の総和
に依存する。
では、陽イオンのモル質量が大きくなるにつれて
は小さくなる。陽イオンのモル質量は陽イオンの移動の慣性抵抗に比例するため、
は陽イオンのモル質量の逆数で減少する。
の重い陽イオンのケイ酸塩の結晶化では、
は約
で飽和し、
となる。
Brumm, S.*; Gabrielli, F.*; Sanchez-Espinoza, V.*; Groudev, P.*; Ou, P.*; Zhang, W.*; Malkhasyan, A.*; Bocanegra, R.*; Herranz, L. E.*; Berda, M.*; et al.
Proceedings of 10th European Review Meeting on Severe Accident Research (ERMSAR 2022) (Internet), 13 Pages, 2022/05
The current HORIZON-2020 project on "Management and Uncertainties of Severe Accidents (MUSA)" aims at applying Uncertainty Quantification (UQ) in the modeling of Severe Accidents (SA), particularly in predicting the radiological source term of mitigated and unmitigated accident scenarios. Within its application part, the project is devoted to the uncertainty quantification of different severe accident codes when predicting the radiological source term of selected severe accident sequences of different nuclear power plant designs, e.g. PWR, VVER, and BWR. Key steps for this investigation are, (a) the selection of severe accident sequences for each reactor design, (b) the development of a reference input model for the specific design and SA-code, (c) the selection of a list of uncertain model parameters to be investigated, (d) the choice of an UQ-tool e.g. DAKOTA, SUSA, URANIE, etc., (e) the definition of the figures of merit for the UA-analysis, (f) the performance of the simulations with the SA-codes, and, (g) the statistical evaluation of the results using the capabilities, i.e. methods and tools offered by the UQ-tools. This paper describes the project status of the UQ of different SA codes for the selected SA sequences, and the technical challenges and lessons learnt from the preparatory and exploratory investigations performed.
廃炉環境国際共同研究センター; 東京工業大学*
JAEA-Review 2021-077, 217 Pages, 2022/03
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和2年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、令和元年度に採択された「アパタイトセラミックスによるALPS沈殿系廃棄物の安定固化技術の開発」の令和2年度の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、福島第一原子力発電所において大量に発生している水処理2次廃棄物のうち、長期的な安定化措置が求められている多核種除去設備(ALPS)沈殿系廃棄物中の放射性物質をアパタイトセラミックスに安定固定化する技術の確立を目的としている。令和2年度においては、大規模なアパタイト固化体製造が可能な方法として沈殿法を選び、模擬ALPS沈殿系廃棄物からのアパタイト・リン酸塩固化体の合成・成型条件を探査し、合成物や成型体の組成、構造、諸物性との相関を明らかにした。また、アパタイト固化体製造プロセスの確立のため、小規模及び工学規模のアパタイト固化体の製造試験を行い、合成・洗浄・加熱・固化の各工程での最適条件及び物質収支を明らかするとともに、実規模製造プロセスの基本設計における課題抽出及び装置設計条件をまとめた。さらに、固化体からの水素発生試験を行い、セメント固化体よりも水素発生が大幅に抑制されることを確認した。