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仲野 友英; 都筑 和泰; 東島 智; 久保 博孝; 朝倉 伸幸
Europhysics Conference Abstracts (CD-ROM), 29C, 4 Pages, 2005/00
CH, CD及びCHが解離,電離及び輸送により損失するまでにCH及びCスペクトルバンド光を放出する確率をJT-60Uのダイバータプラズマを用いて計測した。取得されたデータは化学スパッタリングによって発生する炭化水素の発生量を分光計測により評価するために用いられる。1つのCH光子放出に対するCHの損失事象の回数は電子温度30eVから70eVの範囲でおよそ200であった。CDに対しても同様の計測を行ったところ、CHと有意な差は観測されなかった。また、CH光子及びC光子放出に対するCHの損失事象の回数はそれぞれ200-300及び600-1800であり、CHとCスペクトルバンド光の強度比は3-6であった。化学スパッタリングによって発生する炭化水素のうちCHのみによってCスペクトルバンドが放出されると仮定すると、求めたCHとCの強度比からCHに由来するCHスペクトルバンド光の強度を求められる。その強度は観測されたCHスペクトルバンド光強度を超える強度となった。この結果は、CHは化学スパッタリングによって発生する炭化水素のうち少数でありCHとCの強度比の小さな炭化水素(CHなど)が多数を占めることを示唆する。
久保 博孝; 竹永 秀信; 仲野 友英; 東島 智; 清水 勝宏; 澤田 圭司*; 小林 進二*; JT-60チーム
Nuclear Fusion Research; Springer Series in Chemical Physics, Vol.78, p.121 - 134, 2004/11
ダイバータ板に到達した水素イオンのほとんどは水素分子として再放出される。炭素材ダイバータ板では、化学スパッタリングによって炭化水素分子が発生する。これら分子の挙動の理解は、ダイバータを用いた熱粒子制御を確立するために重要である。ここでは、分子輸送に関するダイバータ分光について、おもにJT-60Uでの最近の研究に基づいて、幾つかの話題を述べる。接触ダイバータプラズマでは、水素分子及び炭化水素分子の輸送を調べるために分子分光が役立っている。また、水素分子が水素原子の生成,輸送,発光に及ぼす影響に関して調べられている。一方、非接触ダイバータプラズマでは、プラズマパラメータの分布測定,振動励起など複雑な分子過程を考慮した解析が課題である。また、本研究における分子データの応用及び必要性に関して議論する。
仲野 友英; 門 信一郎*
プラズマ・核融合学会誌, 80(2), p.91 - 100, 2004/02
CH()スペクトルバンド構造,炭化水素発生量の計測法、及び炭化水素の素過程のモデリングについて解説する。また、最近の炭化水素に関する研究成果を紹介する。JT-60Uの炭素材ダイバータ板では、CHとスペクトルバンドを同時測定することによって、だけでなくの化学スパッタリング率を測定した。東京大学の直線型ダイバータ/境界層プラズマ模擬装置では、CHスペクトルバンド発光強度の測定結果と計算結果を比較して、炭化水素の分子活性化再結合を実証した。
谷口 正樹; 佐藤 和義; 江里 幸一郎; 横山 堅二; 大楽 正幸; 秋場 真人
Journal of Nuclear Materials, 313-316(1-3), p.360 - 363, 2003/03
被引用回数:10 パーセンタイル:55.81(Materials Science, Multidisciplinary)次期核融合実験装置においては、ダイバータ用アーマ材として炭素,タングステン等複数の材料を併用することが考えられている。この場合、アーマ表面には損耗したこれらの構成元素が再付着することにより材料混合膜が形成されると考えられている。しかしながら混合膜に対する低エネルギー水素の照射効果についてはほとんど研究例がなく、ダイバータ開発に必要なデータは不足しているのが現状である。そこで炭素,タングステン電極間で重水素雰囲気下でアーク放電を生じさせ、昇華,蒸発する炭素,タングステンをモリブデン基盤上へ堆積させることにより模擬炭素-タングステン混合膜を作成し、その低エネルギー水素による損耗特性を調べた。その結果、炭素膜中にタングステンが混入することにより、損耗が大きく減少することがわかった。これは、タングステン-炭素結合の形成により水素による化学スパッタリングが抑制されたためであると考えられる。
東島 智; 久保 博孝; 杉江 達夫; 清水 勝宏; 逆井 章; 朝倉 伸幸; 櫻井 真治; 細金 延幸; 木島 滋; 玉井 広史; et al.
Journal of Nuclear Materials, 266-269, p.1078 - 1083, 1999/00
被引用回数:7 パーセンタイル:49.31(Materials Science, Multidisciplinary)JT-60Uでは、ダイバータを「開型」から「ドーム付傾斜ターゲット方式のW型」へと改造した。この改造で特徴的な構造物の一つであるダイバータドームの目的は、プライベート領域から化学スパッタリングで発生した炭化水素(メタン等)がX点付近に容易に到達するのを妨げ、不純物の主プラズマへ混入を抑制することである。改造後の実験において、この目的のとおり、X点付近の炭化水素が減少しているとの初期的な結果を得ており、現在計算コードを使用して詳細な解析を行っている。また改造後には、内側プライベート領域からのダイバータ排気が可能となった。主プラズマからのガスパフとダイバータ排気を同時に行う(パフ&排気)と、周辺プラズマ(SOL)にイオン流が生じ、ダイバータ部で発生した不純物の遮蔽が可能であろうと推測される。初期的な実験結果では、上記の効果が示唆された。しかし、すべての実験データでこの効果が見られる訳ではなく、現在再検討中である。今回の発表では、炭素不純物に関してダイバータ改造前後を比較しながら、ダイバータドームによる炭化水素抑制の効果、パフ&排気による炭素不純物遮蔽の効果について講演する。
久保 博孝; 東島 智; 竹永 秀信; 清水 勝宏; 熊谷 晃*; 石島 達夫*; 鈴木 慎悟*; 伊丹 潔; 杉江 達夫; 逆井 章; et al.
Proc. of 1998 ICPP & 25th EPS Conf. on Contr. Fusion and Plasma Physics, 22C, p.427 - 430, 1998/00
近年、非接触ダイバータ・プラズマでは重水素イオンの体積再結合が重要な過程であると言われているが、再結合によるイオンのシンクを定量的に評価した研究はほとんどない。JT-60Uの部分非接触ダイバータ・プラズマにおいて、重水素のバルマー系列のスペクトル線強度を測定し、衝突・放射モデルを用いて解析することにより、再結合によるイオン・シンクが電離によるイオン・ソースの1-3%程度しかないことを明らかにした。また、JT-60Uのダイバータ・プラズマでは1-2eV程度の運動エネルギーを有するヘリウム原子が観測されているが、この原子は主プラズマのヘリウム混合率及びヘリウム排気効率に大きな影響を与えると考えられるので、その生成過程に関して弾性散乱を考慮した中性粒子輸送コードを用いて調べた。その他、炭素不純物の輸送に対するダイバータ・ドームの効果について報告する。
清水 勝宏; 滝塚 知典
プラズマ・核融合学会誌, 71(11), p.1135 - 1146, 1995/11
モンテカルロ法を用いた2次元不純物輸送コード(IMPMC)を開発した。モデリングには、・各種スパッタリングによる不純物の発生、・中性不純物の電離、・磁力線方向の運動、・クーロン散乱、・磁気面を横切る異常拡散、・原子過程が含まれる。本コードの特徴は、実平衡配位での不純物の軌道追跡、不純物の発生量の絶対値をコンシステントに決めていることである。また化学スパッタリングで発生するメタンの解離過程が取り入れられている。これを用いて、JT-60UのNB加熱時における炭素不純物の発生についてシミュレーション解析を行った。高密度プラズマでは、プライベイト領域の壁への中性粒子のフラックスが増大し、化学スパッタリングによるメタンの発生が重要となる。このメタンを起源とする不純物がX点近傍での放射損失を増大させ、局所的な放射冷却による熱的不安定性であるMARFEを引き起こすと考えられる。
山田 礼司
Journal of Nuclear Materials, 174, p.118 - 120, 1990/00
被引用回数:8 パーセンタイル:80.14(Materials Science, Multidisciplinary)エネルギーを有するプロトンを黒鉛に照射した際に生成するCHの収率は、他のCH、CH生成収率よりも大きい。照射量依存性を調べると、高照射量になるに従い、CH生成収率は増加し、他の収率は減少する。この結果は、CH生成収率には照射効果が強く影響を与えていることを示唆している。また、質量数28の測定結果と計算結果を比較すると、質量数28にはイオン衝撃脱離によるCOの寄与が大きいことを示し、質量数28の結果を炭化水素生成収率を決定することに使用することはできないことを明らかにした。
山田 禮司
J.Vac.Sci.Technol.,A, 5(4), p.2222 - 2226, 1987/04
焼結ダイヤモンドとダイヤモンド薄膜を用いて、水素イオンを照射した際に放出する炭化水素の生成収率を求めるとともに、照射前後の試料表面のRaman振動を測定した。黒煙の結果と比較して、ダイヤモンド試料の場合、C炭化水素で25~55%、C炭化水素で10~25%生成収率が減少した。CH生成収率に関しては、焼結ダイヤモンドでは12~14%減少したが、ダイヤモンド薄膜のそれは黒鉛とほぼ同程度であった。黒鉛の照射後試料表面では黒鉛結晶構造のアモルファス化を示すRamanシフトのピークが観測されるのに対して、2種のダイヤモンド試料では照射前後において、ダイヤモンド構造を保持していることが明らかとなった。この結果、ダイヤモンド構造は水素イオン照射に対して強固であり、かつ水素との反応に対して黒鉛と比較して不活性であると言える。また、CH生成収率の違いについてもラマン振動の結果から理解できることがわかった。
山田 禮司*
J.Vac.Sci.Technol.,A, 5(3), p.305 - 307, 1987/03
黒鉛に水素イオンを衝撃するとCおよびC炭化水素が生成することが、最近筆者により見い出されている。C炭化水素はCH,CH,CHより、C炭化水素はCH、CH,CHより成り、各々の収率を直接、四重極質量分析計(QMS)で測定することは出来ない。ここでは、QMSで測定した信号強度より、各炭化水素の収率を数値解で求める方法を提案している。この方法によれば、各炭化水素のクラッキング係数と相対感度を標準ガスを用いて求めれば、QMSの実測値から各収率が求められる。
山田 禮司
Journal of Nuclear Materials, 145-147, p.359 - 363, 1987/00
被引用回数:61 パーセンタイル:97.43(Materials Science, Multidisciplinary)黒鉛、焼結ダイヤモンド、ダイヤモンド薄膜の化学スパッタリング収率を、入射Hイオンのエネルギー、電流密度、試料温度をパラメータに測定した結果を報告する。 以前に化学スパッタリングによりCHが生成することを報告したが、今回それ以外にCH,CH,CH更にはC化合物が生成していることを見い出した。CH,CH,CHの入射エネルギー依存性では、~0.3keV付近でピークを持つ。これは、CHが~0.8keV付近で最大となるのに対して、大きくずれている。温度依存性に関しては、CH,CH,CH,CHとも~450~500C付近で最大となり大きな差は無い。更に、電流密度依存性に関しては、110個/cmsec以下ではCHの収率は電流密度とともに幾分減少するが、110個/cmsec以上では一定となる。また収率が最大となる温度に関しても、上記の電流密以上では、電流密度に依存しない結果を得た。
西堂 雅博; H.Gnaser*; W.O.Hofer*
Applied Physics A, 40, p.197 - 202, 1986/00
被引用回数:22 パーセンタイル:72.55(Materials Science, Multidisciplinary)酸素雰囲気におけるモリブデンのスパッタリング特性について、スパッタリングによって放出される中性粒子および二次イオンの質量分析を行なうことにより調べた。照射イオンとして、8keVArイオンを使用し、照射は、2つの異なる温度、25Cと485Cで行なった。高い温度で起こるスパッタリング収率の特徴的な増加は、ビーム誘起脱離によるMoO及び衝突カスケードによるMoOそれぞれの放出量の増加に起因することが判明した。また、同時に、酸素の取り込み量について測定したが、ビーム照射と熱拡散に起因して表面附近に取り込まれる気相系からの酸素の量は、25Cの場合に比べて、高い温度では、増加することが判明した。
西堂 雅博
Journal of Nuclear Materials, 128-129, p.540 - 544, 1984/00
被引用回数:18 パーセンタイル:83.95(Materials Science, Multidisciplinary)国際トカマク炉(INTOR)などにおけるダイバーター保護板の材料として候補に上げられているタングステンおよびモリブデン金属の高温(1500C迄)におけるスパッタリング挙動に関する実験結果について報告する。衝撃するイオン種としては、プラズマ不純物である炭素や酸素の効果を調べるために、COイオンをまた、標準イオンとしてArおよびNeイオンを使用した。モリブデンの損耗率は、Coイオンに対して、特徴的な温度依存性を示し、1500Cでは、室温での値、0.48atomo/ionの約3.5倍に増大すること、また、タングステンの損耗率はモリブデンに比較して、小さい温度依存性を示し、Ar照射の場合と、相似的であることが判明した。得られた結果から化学スパッタリング/酸化の損耗率へ及ぼす効果について議論した。
山田 礼司; 曽根 和穂
Journal of Nuclear Materials, 116, p.200 - 205, 1983/00
被引用回数:32 パーセンタイル:92.60(Materials Science, Multidisciplinary)先の我々の実験により、黒鉛の化学スパッタリング収率は1keV水素イオンに対して最大値を取り、原子状水素は水素イオンの化学スパッタリング収率を位減化しない、ということが明らかにされた。本論文では、上記の実験事実を説明するモデルを提案した。そのモデルでは、入射イオンエネルギーが与える材料の照射損傷と、入射イオンの反射が考慮されており、水素イオン電流密度に依らずに、収率が1keV付近で最大となることが説明できる。一方、原子状水素による黒鉛の損耗率が評価され、エネルギー水素イオンの同時照射の場合、その値は0.03以上と見積ることが出来る。その結果、水素イオンによる表面損傷が原子状水素の損耗率を大きくしていることを示している。 ここで得られた2つの結果は、入射エネルギーイオンによる表面損傷が黒鉛での水素によるメタン生成に大きな影響を与えていることを示している。
山田 禮司; 中村 和幸; 西堂 雅博
Journal of Nuclear Materials, 98, p.167 - 172, 1981/00
被引用回数:26 パーセンタイル:92.06(Materials Science, Multidisciplinary)低Z第一壁材料として黒鉛は代表的なものであるが、100eV以上のエネルギーをもった水素イオンによる黒鉛からのメタン生成は、500C附近にピークをもつ試料温度依存性がある。一方熱エネルギー程度の原子状水素では、試料温度が500C以上の場合もしくは室温から900C付近まで試料に熱サイクルを加えた場合、メタン生成の試料温度依存性が次第に小さくなることがわかっている。実際の核融合炉の場合、水素のエネルギー範囲は原子状水素から数keVにまでわたっており、原子状水素雰囲気下でのエネルギー水素イオンによる化学スパッタリング収率は重要である。実験結果によれば、原子状水素雰囲気は水素イオンの化学スパッタリング収率に影響をおよぼしてはいないことが明らかになった。その理由としては、原子状水素による黒鉛の不活性化が非常に弱く、エネルギー粒子により簡単に壊れるためと考えられる。
山田 礼司; 中村 和幸; 曽根 和穂; 西堂 雅博
Journal of Nuclear Materials, 95(3), p.278 - 284, 1980/00
被引用回数:73 パーセンタイル:98.20(Materials Science, Multidisciplinary)熱分解黒鉛、等方性黒鉛、ガラス状黒鉛の化学スパッタリングを、温度範囲が室温から700Cの間で、入射水素イオンエネルギー範囲が0.1から6keVの間で測定した。 化学スパッタリング収率は、入射エネルギーが1keV、試料温度が525Cの時に最大値をとり、その値は0.070.01atoms/ionであった。試料依存性に関しては、化学スパッタリング収率の試料依存性は小さかった。メタニ生成率の照射依存性は、照射前の試料中の水素濃度に強く依存するが、110H/cm以上の水素イオン衝撃を行うとメタン生成率は定常値に達した。