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報告書

平成25年度・26年度原子力科学研究所年報

原子力科学研究所

JAEA-Review 2018-036, 216 Pages, 2019/03

JAEA-Review-2018-036.pdf:19.22MB

原子力科学研究所(原科研)は、保安管理部, 放射線管理部, 工務技術部, 研究炉加速器管理部, 福島技術開発試験部, バックエンド技術部の6部、原科研福島技術開発特別グループ(平成25年度)及び計画管理室で構成され、各部署は、中期計画の達成に向け、施設管理, 技術開発などを行っている。本報告書は、今後の研究開発や事業推進に資するため、平成25年度及び平成26年度の原科研の活動、並びに原科研を拠点とする安全研究センター, 先端基礎研究センター, 原子力基礎工学研究センター(平成25年度: 原子力基礎工学研究部門), 量子ビーム応用研究センター(平成25年度: 量子ビーム応用研究部門), 原子力人材育成センターなどが原科研の諸施設を利用して実施した、研究開発及び原子力人材育成活動の実績を記録したものである。

論文

Dynamic nuclear self-polarization of III-V semiconductors

小泉 光生; 後藤 淳*; 松木 征史*

Journal of Semiconductors, 39(8), p.082001_1 - 082001_5, 2018/08

動的自己核偏極(Dynamic nuclear self-polarization, DYNASP)はIII-V族半導体で見られる現象で、価電子帯の電子をレーザーで伝導帯に励起すると、数K程度の臨界温度以下で大きな核偏極が得られる。我々は、Dyakonovらの理論を拡張し、円偏光したレーザーによって励起した電子のスピン分布を偏らせた場合や、外部磁場がある場合の核偏極現象への影響を調べた。その結果、励起された電子スピン分布の偏りにより、臨界温度近くにおいても核偏極が得られることを明らかにした。また、外部磁場も電子スピン分布偏極と同じような影響を及ぼすことを明らかにした。こうした現象を実験的に調べるため、低温での実験ができる装置を開発し、実験の準備を進めているので、その報告もあわせて行う。

論文

Three-dimensional numerical study on pool stratification behavior in molten corium-concrete interaction (MCCI) with MPS method

Li, X.; 佐藤 一憲; 山路 哲史*; Duan, G.*

Proceedings of 26th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-26) (Internet), 8 Pages, 2018/07

溶融コリウム・コンクリート相互作用(MCCI)は軽水炉の仮想的シビアアクシデント時の後期フェーズにおいて炉容器外で生じる可能性のある重要事象である。本研究では、MPS法を用いてKITによって実施された模擬物質による成層化溶融プールの実験COMET-L3に対する3次元解析を行った。コリウム/クラスト/コンクリート間の伝熱は粒子間の熱伝導モデルで模擬した。さらに、ケイ酸系コンクリートではケイ酸系析出物の効果によって軸方向と径方向の浸食が異なる可能性が既往研究から示唆されていることから、2つの異なる解析ケースを実施した。解析の結果、MCCIにおいて金属コリウムは酸化物コリウムと全く異なるコンクリート浸食パターンを示しており、アクシデントマネジメントにおける格納系境界の溶融貫通時間の評価に考慮する必要があることが分かった。

報告書

J-PARC核変換物理実験施設(TEF-P)安全設計書

原子力科学研究部門 原子力基礎工学研究センター 分離変換技術開発ディビジョン

JAEA-Technology 2017-033, 383 Pages, 2018/02

JAEA-Technology-2017-033.pdf:28.16MB

原子力機構では、高レベル放射性廃棄物の減容化及び有害度低減のための研究開発を推進している。このうち、加速器駆動システム(ADS)を用いた核変換に係る研究開発を促進するため、大強度陽子加速器施設(J-PARC)の二期計画として、核変換実験施設(Transmutation Experimental Facility, TEF)の建設が計画されている。TEFは、大強度陽子ビームを液体鉛ビスマスターゲットに入射して核破砕ターゲットの技術開発及び材料の研究開発を行うADSターゲット試験施設(TEF-T)と、陽子ビームをマイナーアクチノイド装荷体系に導入して炉心の物理的特性探索とADSの運転制御経験を蓄積するための核変換物理実験施設(TEF-P)で構成される。本報告書は2つのTEF施設のうちTEF-Pについて、原子炉の設置許可申請のための安全設計についてまとめたものである。

論文

Implementation of a low-activation Au-In-Cd decoupler into the J-PARC 1 MW short pulsed spallation neutron source

勅使河原 誠; 池田 裕二郎; 大井 元貴; 原田 正英; 高田 弘; 柿白 賢紀*; 野口 学*; 島田 翼*; 清板 恭一*; 村島 大亮*; et al.

Nuclear Materials and Energy (Internet), 14, p.14 - 21, 2018/01

J-PARCの1MWパルス中性子源では、中性子パルスの成形に用いるデカップラとして、異なる共鳴吸収材から構成し、1eVと高い中性子吸収エネルギーを有するAg-In-Cd合金を開発した。このデカップラによりパルス成形された中性子は、粉末解析の実験装置において最高分解能を更新したが、中性子照射によって生成される長半減期の108mAgの放射能が高いため使用済み機器の取扱においては短所であった。そこで、放射能を大幅に減らす代替材としてAuを使用したAu-In-Cd材の開発を行ってきた。しかしながら、実機のモデレータ・反射体に実用化する上で、大型のAu-In-Cd板と構造材のA5083材とをHIP接合し十分な接合強度を得ることが課題であった。本研究では、Au-In-Cd材の表面状態、大型化した熱容量の変化による接合部界面温度に関わる検討を行い、実規模大のHIP接合において、最適接合条件を見つけることができた。この結果、反射体へのAu-In-Cd材の実用化に成功し、中性子性能を損なわず、大幅な放射能低減の見通しを得た。

論文

Lead void reactivity worth in two critical assembly cores with differing uranium enrichments

福島 昌宏; Goda, J.*; Bounds, J.*; Cutler, T.*; Grove, T.*; Hutchinson, J.*; James, M.*; McKenzie, G.*; Sanchez, R.*; 大泉 昭人; et al.

Nuclear Science and Engineering, 189, p.93 - 99, 2018/01

 被引用回数:1 パーセンタイル:38.14(Nuclear Science & Technology)

鉛断面積の積分評価に資するため、米国National Criticality Experiments Research Center(NCERC)の臨界実験装置COMETを用いて、高濃縮ウラン/鉛系及び低濃縮ウラン/鉛系における鉛ボイド反応度価値に関する一連の積分実験を実施した。本実験体系は、鉛の散乱断面積に対して異なる感度を有する相補的なデータセットを提供するように設計された。高濃縮ウラン/鉛系と比較して、低濃縮ウラン/鉛系では$$^{238}$$Uの含有量が多いことから1MeV以上の中性子インポータンスが増加する特徴がある。このため、体系から鉛を除去することにより中性子スペクトルは高エネルギー側へシフトするため、高濃縮ウラン/鉛系で鉛ボイド反応度価値が負値となる一方で、低濃縮ウラン/鉛系では正値として観測された。この鉛ボイド反応度価値に対する実験解析を、モンテカルロコードMCNP6.1により核データJENDL-4.0及びENDF/B-VII.1を用いて実施した。その結果、いずれの核データにおいても、低濃縮ウラン/鉛系では実験値をよく再現する一方で、高濃縮ウラン/鉛系では過大評価することが判明した。

論文

Core seismic experiment and analysis of full scale single model for fast reactor

山本 智彦; 北村 誠司; 岩崎 晃久*; 松原 慎一郎*; 岡村 茂樹*

Proceedings of 2017 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2017) (CD-ROM), 10 Pages, 2017/07

高速炉の地震時における炉心群振動挙動を把握するため、炉心の流体構造連成、鉛直方向変位(跳び上がり)を含めた地震時炉心の3次元群振動挙動を評価するための炉心耐震解析手法を構築した。また、実寸大単体、1/1.5縮尺群体系、1/1.5縮尺列体系、1/2.5縮尺多数体系と、段階的に検証データを取得するための振動試験を実施し、開発した3次元炉心群振動解析コード(REVIAN-3D)の比較検証を実施した。本論文は、実寸大単体試験の結果及びこの試験結果を用いた炉心耐震解析手法の検証結果をまとめたものである。高速炉炉心は、下部支持板に自立した数百の炉心構成要素で構成されており、それぞれは微小な隙間を持って流体中に配置されている。炉心構成要素は熱伸びとスウェリングの影響を回避するため、鉛直方向変位を拘束するための支持を持っていない。近年、日本では想定される地震動が大きくなり、鉛直方向の地震動が重力加速度を超えることで、炉心構成要素の鉛直方向変位(跳び上がり)と水平方向変位を同時に考慮する必要が生じた。この3次元振動挙動は、周囲冷却材からの流体力や周囲構造物との干渉の影響を受ける。

論文

Thermal-hydraulic analysis of fuel assembly with inner duct structure of an advanced loop-type sodium-cooled fast reactor using ASFRE code

菊地 紀宏; 今井 康友*; 吉川 龍志; 堂田 哲広; 田中 正暁; 大島 宏之

Proceedings of 25th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-25) (CD-ROM), 12 Pages, 2017/07

先進ループ型ナトリウム冷却高速炉の設計検討において、高速炉の安全性向上のための方策の一つとしてFAIDUSと呼ばれる内部ダクトを有する燃料集合体の採用が検討されている。FAIDUSの設計実現性を確認するため、種々の運転条件下における熱流動評価が必要であり、本研究では、模擬燃料集合体を用いた試験を対象とした数値解析を通じ燃料集合体へのASFREコードの適用性を確認した後、内部ダクトのない燃料集合体とFAIDUSの熱流動解析を実施した。得られた結果からFAIDUS内に非対称な温度分布が生じず、FAIDUSの温度分布特性は内部ダクトのない燃料集合体と同様であることがわかった。特に、低流量条件において、浮力による局所的な流れの促進が流量再配分をもたらし、その影響により平坦な温度分布が形成されるとの知見を得た。

論文

On-line subcriticality measurement using a pulsed spallation neutron source

岩元 大樹; 西原 健司; 八木 貴宏*; Pyeon, C.-H.*

Journal of Nuclear Science and Technology, 54(4), p.432 - 443, 2017/04

 被引用回数:4 パーセンタイル:27.27(Nuclear Science & Technology)

To investigate the applicability of the pulsed neutron source (PNS) method using a pulsed spallation neutron source (PSNS) for an on-line subcriticality monitoring system for an accelerator-driven system (ADS), a subcriticality experiment is conducted using Kyoto University Criticality Assembly (KUCA) in combination with the fixed-field alternating gradient (FFAG) accelerator. Reactivity values obtained from different traditional techniques, the area-ratio method and the $$alpha$$-fitting method, are discussed with respect to the applicability to on-line subcriticality monitoring. The result shows that the area-ratio method robustly and accurately monitors subcriticality in shallow subcritical states of negative reactivity of up to a few dollars; however with this method, it faces problems with temporal fluctuations, spatial dispersion, and sensitivity to the proton-beam current with increasing depth of subcriticality. As a complement to this method, it is shown that the $$alpha$$-fitting method alleviates such problems in deep subcritical state. Moreover, a proposed fitting technique using the maximum-likelihood estimation method based on the Poisson distribution is robust enough to be applicable for measuring negative reactivity of up to roughly nine dollars.

論文

原子力プラントの地震応答解析と可視化

中島 憲宏; 西田 明美; 宮村 浩子; 飯垣 和彦; 沢 和弘

可視化情報学会誌(USB Flash Drive), 36(Suppl.2), 4 Pages, 2016/10

組立構造を意識した有限要素解析により、原子力プラント全体での俯瞰的な耐震裕度評価と各部ごとの詳細な評価技術を実現する手段として、FIESTA(Finite element analysis for structure of assembly)と呼ぶコードを開発するとともに、組立構造解析技術の研究を進めている。本報では、観測値と計算解の照合を具体事例で例証した結果の可視化技術について報告する。地震波としては、震源地でマグニチュード5以上の7波を使い、「京」コンピュータにより地震応答解析を実施した。結合部を有する複雑構造物である原子力プラントの振動解析/耐震性評価過程を、Visual Analytics手法により実施した内容について報告する。これにより「組立構造解析」で耐震性評価に不可欠な計算結果の「確かさ」を向上する方法論をVisual Analytics手法により提案できた。

論文

Diluted magnetic semiconductors with narrow band gaps

Gu, B.; 前川 禎通

Physical Review B, 94(15), p.155202_1 - 155202_8, 2016/10

AA2016-0395.pdf:0.38MB

 被引用回数:3 パーセンタイル:66.42(Materials Science, Multidisciplinary)

The diluted magnetic semiconductors (DMSs) have received considerable attention owing to potential applications based on the use of both charge and spin degrees of freedom in electronic devices. Historically, (Ga,Mn)As has received the most attention in DMSs, and so far the highest Curie temperature in (Ga,Mn)As has been $$T_{c}$$ = 190 K in the experiment. The substitution of divalent Mn atoms into trivalent Ga sites introduces hole carriers; thus, (Ga,Mn)As is a $$p$$-type DMS. Here, we propose a method to realize DMSs with $$p$$- and $$n$$-type carriers by choosing host semiconductors with a narrow band gap. By employing a combination of the density function theory and quantum Monte Carlo simulation, we demonstrate such semiconductors using Mn-doped BaZn$$_{2}$$As$$_{2}$$, which has a band gap of 0.2 eV. In addition, we found a nontoxic DMS Mn-doped BaZn$$_{2}$$Sb$$_{2}$$, of which the Curie temperature $$T_{c}$$ is predicted to be higher than that of Mn-doped BaZn$$_{2}$$As$$_{2}$$, the $$T_{c}$$ of which was up to 230 K in a recent experiment.

報告書

アジアにおける原子力技術の平和利用のための講師育成事業の概要2014(受託事業)

日高 昭秀; 中野 佳洋; 渡部 陽子; 新井 信義; 澤田 誠; 金井塚 清一*; 加藤木 亜紀; 嶋田 麻由香*; 石川 智美*; 海老根 雅子*; et al.

JAEA-Review 2016-011, 208 Pages, 2016/07

JAEA-Review-2016-011-01.pdf:33.85MB
JAEA-Review-2016-011-02.pdf:27.68MB

原子力機構では、アジアにおける原子力技術の平和利用のための人材育成に貢献するため、文部科学省からの受託事業として、1996年から講師育成事業(ITP)を実施している。ITPは講師育成研修(ITC)、フォローアップ研修(FTC)、原子力技術セミナーからなり、アジア諸国を中心とする国々(現在、11ヵ国)の原子力関係者を我が国に招聘し、放射線利用技術等に関する研修、セミナーを行うことにより、母国において技術指導のできる講師を育成している。また、我が国からアジア諸国への講師派遣を通じて、各国の原子力関係者の技術及び知識の向上を図っている。さらに、作成したニュースレターを広く配布することにより、各国で得られた技術情報等を国内の原子力施設の立地地域等に広く提供している。本報では、これらについて概要を記載すると共に、今後、原子力人材育成事業を効果的に実施するための課題等について報告する。

論文

高速炉燃料集合体内熱流動解析コードASFREの開発; 分布抵抗モデル改良と検証解析

菊地 紀宏; 大島 宏之; 田中 正暁; 橋本 昭彦*

第21回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集(USB Flash Drive), 4 Pages, 2016/06

高速炉燃料集合体の熱流力設計や安全性評価への適用を目的として、サブチャンネル解析コードASFREを整備し、複数の試験解析を通して燃料集合体内熱流動評価への適用性を確認してきたが、試験結果と比べやや急峻な温度分布となる傾向があった。本研究では、燃料集合体内温度分布の予測精度向上を目的として、流量配分に影響を及ぼす局所的な流動抵抗をより適切に評価するため、サブチャンネル解析の各コントロールボリュームにおいて冷却材が燃料ピンやワイヤスペーサから受ける局所的な流動抵抗を計算する分布抵抗モデル(DRM: Distributed Resistance Model)の精緻化を試みた。具体的には、DRMに組み込まれる燃料ピン配置等の幾何形状を考慮するモデルパラメータを修正した。改良されたDRMの適用性を確認するため、37本ピンバンドル体系ナトリウム試験を対象とした解析を実施し、その適用性を確認した。

論文

Uranium particle identification with SEM-EDX for isotopic analysis by secondary ion mass spectrometry

江坂 文孝; 間柄 正明

Mass Spectrometry Letters, 7(2), p.41 - 44, 2016/06

保障措置環境試料中の個別ウラン粒子の分析(パーティクル分析)は、二次イオン質量分析(SIMS)法などにより行われている。この際、あらかじめ試料中に含まれる多くの粒子からウランを含む粒子を特定する必要があり、これまで分析の律速になっていた。本研究では、走査型電子顕微鏡の反射電子像を利用した自動分析により効率的にウラン粒子を特定し、SIMS法により同位体比分析を行う方法について検討した。本検討により分析条件の最適化を行った結果、1000倍の倍率で反射電子像を観測することにより、直径1$$mu$$m程度のウラン粒子を効率的に特定できることが確かめられた。

論文

Validation of MOSRA-SRAC for burnup of a BWR fuel assembly

小嶋 健介

Proceedings of International Conference on the Physics of Reactors; Unifying Theory and Experiments in the 21st Century (PHYSOR 2016) (USB Flash Drive), p.3283 - 3292, 2016/05

核特性解析への適用性を向上させるために、原子力機構では汎用核計算コードシステムMOSRAを開発している。衝突確率法に基づく格子計算モジュールMOSRA-SRACは本システムの中核を成しており、様々な計算モデルにおける本モジュールの適用性を検証することが求められている。この一連の検証の一環として、実験値との比較により、MOSRA-SRACの適用性を検証した。実験値としては、照射後試験SFCOMPO 99-5を選定した。この試験では、東京電力福島第二原子力発電所で使用された8$$times$$8BWR燃料集合体から引き抜かれたUO$$_{2}$$-Gd$$_{2}$$O$$_{3}$$燃料棒の主要な重核種と核分裂生成物の組成が測定されている。比較の結果、実験値とMOSRA-SRACによる計算値はよく一致することがわかった。ウランおよびプルトニウム核種については、$$^{238}$$Puを除き、5%以内で一致した。$$^{238}$$Puは30%の過大評価となったが、これは燃料棒のボイド率履歴が不明であるためであると考えられる。核分裂生成物は、約10%以内で一致した。

報告書

高速炉燃料集合体におけるBDI挙動評価手法の開発; 炉外バンドル圧縮試験技術の改良

東内 惇志; 石見 明洋; 勝山 幸三; 上羽 智之; 市川 正一

JAEA-Technology 2015-057, 72 Pages, 2016/03

JAEA-Technology-2015-057.pdf:36.91MB

高速炉の炉心燃料集合体では、燃焼度が高くなると燃料ピン束とラッパ管の機械的相互作用(BDI)が発生する。高速炉燃料の高性能化に向けて、太径燃料ピンのBDI挙動を予測することが必要になることから、照射燃料集合体試験施設(FMF)において太径燃料ピンを対象とした炉外バンドル圧縮試験手法を確立した。これまでに「常陽」や「もんじゅ」の細径燃料ピン、FFTF炉仕様の燃料ピンを対象とした炉外バンドル圧縮試験を実施してきたが、ホットイン後においても従来と同様の炉外バンドル圧縮試験を行うため、バンドル圧縮試験装置をセル外に設置し、圧縮の都度バンドル試験体をセル内に搬入し、X線CT検査装置により内部観察を行う新たな試験手法を確立した。本技術開発によりセルのホットイン後においても炉外バンドル圧縮試験を実施できることを確認した。本技術は、高速炉燃料の健全性評価、BDI解析コードの検証に加え、安全設計ガイドラインの具体化に向けた検討に反映可能である。また、フランスで開発が進められている技術実証炉「ASTRID」のBDI挙動評価にも反映が期待できる。

論文

Benchmark models for criticalities of FCA-IX assemblies with systematically changed neutron spectra

福島 昌宏; 北村 康則; 久語 輝彦; 岡嶋 成晃

Journal of Nuclear Science and Technology, 53(3), p.406 - 424, 2016/03

 被引用回数:6 パーセンタイル:17.95(Nuclear Science & Technology)

New benchmark models with respect to criticality data are established on the basis of seven uranium-fueled assemblies constructed in the ninth experimental series at the fast critical assembly (FCA) facility. By virtue of these FCA-IX assemblies where the simple combinations of uranium fuel and diluent (graphite and stainless steel) in their core regions were systematically varied, the neutron spectra of these benchmark models cover those of various reactor types, from fast to sub-moderated reactors. The sample calculations of the benchmark models by a continuous-energy Monte Carlo (MC) code showed obvious differences between even the latest versions of two major nuclear data libraries, JENDL-4.0 and ENDF/B-VII.1. The present benchmark models would be well-suited for assessment and improvement of the nuclear data for $$^{235}$$U, $$^{238}$$U, graphite, and stainless steel. In addition, the verification of the deterministic method was performed on the benchmark models by comparison with the MC calculations. The present benchmark models are also available to users of deterministic calculation codes for assessment and improvement of nuclear data.

報告書

重水臨界実験装置(DCA)平成25年度廃止措置に関する解体実績報告

森田 健司; 森本 誠; 久田 雅樹; 福井 康太

JAEA-Technology 2015-037, 28 Pages, 2016/01

JAEA-Technology-2015-037.pdf:8.44MB

重水臨界実験装置(DCA)は昭和44年に初臨界を迎えて以来、数多くの炉物理データの取得により、新型転換炉原型炉「ふげん」及び同実証炉の研究開発に大きく寄与した後、平成13年9月を以てすべての運転を停止した。その後、解体届を平成14年1月(廃止措置計画の認可は平成18年10月)に提出し、廃止措置に移行した。DCAの廃止措置工程は4段階に分類され、施設の本格解体を行う第3段階「原子炉本体等の解体撤去」は、平成20年度に開始し、現在、平成34年度の完了を目指して工事を継続中である。本報では平成25年度に実施した解体実績及び解体に係る各種データ等についての評価取りまとめ結果を報告するものである。

報告書

The States of the art of the nondestructive assay of spent nuclear fuel assemblies; A Critical review of the Spent Fuel NDA Project of the U.S. Department of Energy's Next Generation Safeguards Initiative

Bolind, A. M.*; 瀬谷 道夫

JAEA-Review 2015-027, 233 Pages, 2015/12

JAEA-Review-2015-027.pdf:30.21MB

米国エネルギー省/国家安全保障庁の次世代保障措置イニシアティブ(NGSI)での「使用済み燃料非破壊測定プロジェクト」で検討されている14の最新の使用済み燃料集合体非破壊測定(NDA)技術手法に関する調査研究成果を報告するとともに、このNDAの精度の観点からの議論と批評を行う。この報告書では、現在提案されているNDA方法に関する主たる問題である測定結果の大きな曖昧さ(誤差)が、第一義的には独立な測定手法で行っていないことから発生していることを示す。この報告書では筆者らは、NDA結果を改善するためには、NDAの物理量が3次元構成となっているため、少なくとも3つの独立したNDA手法が必要であることを示す。

論文

Development of stress intensity factors for surface cracks with large aspect ratio in plates

Li, Y.; 長谷川 邦夫; 勝又 源七郎; 小坂部 和也*; 岡田 裕*

Journal of Pressure Vessel Technology, 137(5), p.051207_1 - 051207_8, 2015/10

 被引用回数:3 パーセンタイル:66.55(Engineering, Mechanical)

近年、原子力発電所で確認されたき裂の多くは、その長さの半分よりも深さが大きい高アスペクト比表面き裂である。供用期間中検査でき裂が確認された場合は、日本機械学会の維持規格等を用いてき裂を有する設備の健全性を評価する必要があるが、現状の維持規格には高アスペクト比き裂に対する応力拡大係数の解が整備されていない。本研究では、き裂を有する構造物の健全性を評価することを目的に、平板中に存在する高アスペクト比表面半楕円き裂の応力拡大係数を有限要素解析により提案した。提案解の一部について比較可能な既存解とよく一致したことから、本提案解の有効性及び実用性を明確にした。

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