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河口 宗道*; 池田 明日香; 斉藤 淳一
Annals of Nuclear Energy, 226, p.111880_1 - 111880_9, 2026/02
被引用回数:0This study performed sodium experiments and developed a new kinetic model to investigate the oxide dissolution and precipitation behavior on the stainless-steel (SS) surface in stagnant liquid sodium. The experiment revealed that the oxygen of Na
FeO
on the SS surface was dissolved into the liquid sodium with v
9.3
10
wt.ratio/h in less than 20 h, and the oxide precipitation occurred on the SS surface with v
1.4
10
wt.ratio/h after the dissolution. Furthermore, the phase-field (PF) calculation code was developed to investigate the dependence of six parameters (T, c
,
, D
, k, and
t) of the oxide precipitation velocity in the liquid sodium. As a result, the precipitation velocity increased linearly as the oxygen concentration (c
) and the oxygen diffusion coefficient (D
) in liquid sodium increased. In contrast, its velocity decreased exponentially as the sodium temperature (T) and the interfacial energy of oxide (
) increased. The quasi-partial coefficient (k) and the time step (
t) did not affect the calculation results at all. In these sensitivity analyses, the oxide precipitation velocity obtained by the PF calculation shows consistency with the laboratory-scale experimental findings of Latge et al.
Qin, T. Y.*; Hu, F. F.*; 徐 平光; Zhang, R.*; Su, Y. H.; Ao, N.*; Li, Z. W.*; 篠原 武尚; 菖蒲 敬久; Wu, S. C.*
International Journal of Fatigue, 202, p.109233_1 - 109233_16, 2026/01
The surface induction-hardened S38C medium carbon steel shows a good balance of strength and toughness, but complicates the evaluation of fatigue resistance, mainly because of gradient residual stress (RS) and grains. An integrated fatigue resistance assessment (AIFA) framework was proposed to consider the residual stress relief under stochastic loads. To this end, quasi-in situ neutron diffraction and Bragg-edge imaging were combined to probe the evolution of residual stress during crack propagation. Firstly, a rigid-flexible coupled vehicle dynamics model was adopted to obtain the time-domain variable amplitude loading spectrum. Then, Fortran subroutines were developed to assign these data into full-scale S38C axle model, and the remaining life was predicted using the damage tolerance approach. The results demonstrate that crack propagation would accelerate when residual stress is considered in the case of the crack depth exceeding 3.0 mm. It is, for the first time, found that 15 mm- and 5 mm-thickness fan-shaped specimens can retain the axial and hoop residual strain in terms of diffraction angle variation, respectively, for full-scale structural S38C steel axles. In the absence of RS, the remaining life of the axle decreases sharply from 624,800 to 51,300 km as the crack depth increases from 3.0 to 16 mm. Compared with the standard method under constant amplitude loading without residual stress relief, the present AIFA method provides the more accurate but conservative fatigue life prediction.
福田 貴斉; 山下 晋; 吉田 啓之
Journal of Computational Physics, 545, p.114485_1 - 114485_32, 2026/01
本論文では、界面捕獲法の形状再現性と界面のシャープさを別々に定量的に評価する新しいアプローチを提案する。この新しい評価により、既存の界面捕獲法であるTHINC法とTHINC/WLIC法の間の形状再現性と界面のシャープさのトレードオフ関係が明らかになった。このトレードオフ関係の原因を解明し解決することで、THINC法やTHINC/WLIC法と同程度に簡潔なアルゴリズムを採用しながらも、形状再現性と界面のシャープさの両方において高い性能を発揮する新しいTHINC法ベースのスキームを開発した。THINC/Advanced WLIC (THINC/AWLIC)法と名付けられたこの新しいスキームは、先行するTHINC/WLIC法の重み関数を、1次風上フラックスの寄与を調整できるように再定義することによって開発された。2次元と3次元の複数のベンチマークテストの結果、THINC/AWLIC法は形状再現性と界面のシャープさの両方の観点で既存のTHINC/WLIC法より優れている。さらに、THINC/AWLIC法のアルゴリズムはTHINC/WLIC法と同様に非常で簡潔であるにもかかわらず、その形状誤差はアルゴリズムが複雑な既存の幾何学的スキームの誤差と同等程度である。
西條 友章; 島崎 洋祐; 石原 正博
JAEA-Technology 2025-010, 126 Pages, 2025/12
HTTR(高温工学試験研究炉)の運転中には、黒鉛構造物に熱応力が発生する。また、黒鉛材料は中性子照射により収縮挙動を示すとともに、クリープ現象が発生するため、原子炉停止時には黒鉛構造物に残留応力が発生する。そこで、HTTR炉心黒鉛構造物の設計においては、有限要素法応力解析コード「VIENUS」を用いた黒鉛構造物の応力解析を行ってきた。HTTRの黒鉛構造物は配置場所によって照射される温度域が400
Cから1200
Cと大きく異なるため、材料物性値や照射収縮などの照射挙動も黒鉛構造物ごとに異なる。一方、VIENUSコードは熱流動・熱伝導解析結果を解析条件として入力し応力を評価する解析コードであるため、温度条件や材料物性値をパラメータとした検討には向かない。そこで、本報告書ではVIENUSコードよりもパラメータスタディを効率的に実施できる2本のはり要素からなる簡易粘弾性評価モデルを用いて、400
Cから1200
Cの温度域にある黒鉛構造物の照射挙動が応力挙動に与える影響を解析し、運転時応力は黒鉛構造物の照射収縮の影響により、照射温度800
Cを境に2つの異なる挙動を示すことを明らかにした。また、原子炉停止時の残留応力は熱応力に漸近するため、照射収縮が大きくなった場合でも過度に大きくならないことがわかった。さらに、簡易粘弾性評価モデルとVIENUSの応力解析結果を比較した結果、応力挙動の傾向が一致し、簡易粘弾性評価モデルは応力挙動の把握に有用であることが明らかとなった。
廃炉環境国際共同研究センター; 東海国立大学機構*
JAEA-Review 2025-034, 83 Pages, 2025/12
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和5年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(1F)の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和5年度に採択された研究課題のうち、「ペデスタル部鉄筋コンクリート損傷挙動の把握に向けた構成材料の物理・化学的変質に関する研究」の令和5年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、1F1号機原子炉格納容器(PCV)の内部調査で観測されたペデスタル鉄筋コンクリート部材において、鉄筋を残したままコンクリートだけ崩落するという、1号機固有の損傷状態に着目し、発生メカニズムを調査・検証を実施した。コンクリート固有の要因の調査・検証では、(1)高温による短期の溶解メカニズムの調査として、高温時の溶融実験でのデータ取得方法を検討し、溶解現象の有無を判断する解析フレームワークの構築及び剛体バネモデル解析において、加熱による体積変化を組み込む数値解析手法の構築を実施した。また、(2)温度履歴による長期の溶解メカニズムとして、実際のペデスタル部の温度・注水履歴の整理を実施し、実験時のコンクリートの曝露条件の決定及び材料選定や膨張量の測定手法の確立を行った。さらに、高温加熱後の水分供給による膨張現象の既往知見を整理した。次に、特殊な外部環境要因の調査・検証では、(1)燃料デブリの伝熱解析によるコンクリート熱条件の評価として、事故時の1号機PCVコンクリートの熱条件を評価するための伝熱予備解析を実施した。また、(2)コンクリート破損に関わる特殊な外部環境要因に対する要素挙動試験と総合試験として、コンクリート材の水蒸気雰囲気での高温保持小規模試験の予備試験と金属デブリとコンクリートの反応挙動に関する反応予備試験を実施した。さらに、ウラン酸化物の酸素量に着眼した試験に供するウラン含有亜酸化物を作製した。本研究では、これらの調査・検証により1F1号機固有のコンクリート損傷の発生メカニズムに関わる総合的な知見を蓄積した。
廃炉環境国際共同研究センター; 福井大学*
JAEA-Review 2025-036, 88 Pages, 2025/11
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和5年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社(以下、「東京電力」という。)福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和5年度に採択された研究課題のうち、「高バックグラウンド放射線環境における配管内探査技術の開発」の令和5年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、東京電力へのヒアリングで配管内部観察について示された、(1)水素含有量、(2)析出物の存在、(3)
線/
線の放出核種の有無の3つのニーズに対応する技術を総合的に開発することを目的に、下記の2つの研究を実施している。まず、既存の非破壊検査装置の小型化と非破壊で配管内部をイメージング可能な専用の放射線検出器の開発により、レーザ等を用いた非破壊検査により配管内の情報を取得すること及び配管内の
核種の有無や配管等の内部状況を明らかにすることを目的とする。また、高線量率環境下における
核種の可視化、
核種の弁別判定を行う装置を開発するとともに配管内の内容物を調査する技術を開発する。開発した技術の展開は、東京電力、民間企業によって実用化されることを見込む。
気液間移行モデルの高度化吉田 一雄; 桧山 美奈*; 玉置 等史
JAEA-Research 2025-011, 25 Pages, 2025/11
再処理施設の過酷事故の一つである高レベル放射性廃液貯槽の冷却機能喪失による蒸発乾固事故では、沸騰により廃液貯槽から発生する硝酸-水混合蒸気とともにルテニウムの揮発性の化学種(RuO
)が放出される。このためリスク評価の観点からは、Ruの定量的な放出量の評価が重要な課題である。RuO
は施設内を移行する過程で床面に停留すると想定されるプール水中の亜硝酸(HNO
)によって化学吸収が促進されることが想定され、この挙動は実験的に確認されており、Ruの施設内での移行に重要な役割を担う。HNO
を含む硝酸水溶液へのRuO
の移行に係る実験から得られた成果をもとに、新たな化学吸収及び物理吸収モデルが提案されている。本報では、SCHERNの解析性能の向上の一環として、これらの吸収モデルを組込み、施設内を移行するRuO
の気液各相での挙動の解析を試行した。その結果、RuO
の放出が急激に増加する沸騰晩期では、液相中のHNO
も急増する傾向が見られ、その濃度変化がその後のRuO
の移行挙動に大きく影響することを確認した。この結果から硝酸-水混合蒸気の凝縮に伴う気液各相のHNO
の化学的挙動の解析精度の向上が不可欠である。
Chaerun, R. I.; 佐藤 淳也; 平木 義久; 吉田 幸彦; 佐藤 努*; 大杉 武史
Construction and Building Materials, 500, p.144270_1 - 144270_10, 2025/11
アルカリ活性化材料(AAMs)、特にメタカオリンを原料とするものは、その高密度な微細構造と化学的耐久性により、有害廃棄物の固定化に用いる持続可能なバインダーとして大きな注目を集めている。これらの非晶質アルミノケイ酸塩構造は、有害物質を効果的にカプセル化し、環境リスクを低減することができる。しかし、この非晶質ネットワークの安定性を維持することは容易ではなく、特にナトリウム(Na
))を多く含む前駆体を使用する場合、過剰なNa
が結晶化を促進し、マトリックスの完全性を損なうことが知られている。本研究では、主にカリウム(K
))で活性化されたメタカオリン系AAMsにおけるNa+濃度が構造安定性に与える影響を体系的に検討した。その目的は、非晶質構造を保持し化学的安定性を維持できるNa取り込みの閾値を明らかにすることである。透過型電子顕微鏡(TEM)、ラマン分光法、熱力学モデリングを用いて、さまざまなNa:Kモル比におけるK-AAMsの構造進化を解析した。その結果、Na:K比が高い場合には、ナノポアの形成やNaに富むゼオライト相の早期結晶化が生じ、マトリックスの安定性が低下することが明らかとなった。一方で、非晶質ネットワークを維持し、アルミノケイ酸塩骨格を保つ最適なNa:K比が特定された。これらの知見は、高耐久かつ先進的な廃棄物固定化技術に向けたK-AAMsの最適化に有用な指針を提供するものである。
入澤 恵理子; 加藤 千明
Corrosion Science, 256, p.113173_1 - 113173_16, 2025/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Materials Science, Multidisciplinary)This study investigates the corrosion behavior of extra-high-purity Type 316 austenitic (316EHP) stainless steel with reduced impurity segregation at the grain boundaries in a liquid lead-bismuth eutectic (LBE) at 530
C to evaluate (1) the resistance of the steel to intergranular oxidation in the LBE with oxygen saturation and (2) its dissolution corrosion resistance at lower oxygen concentrations than the equilibrium oxygen potential of magnetite. Under oxygen saturation conditions in the LBE, 316EHP generated protective uniform oxide layers without severe intragranular oxidation. Compared with the case of the conventional 316L stainless steel, enhanced Cr diffusion along the grain boundaries in 316EHP considerably improved the intergranular-oxidation resistance of the steel. However, in the LBE with a low oxygen concentration, 316EHP exhibited high susceptibility to dissolution corrosion, thus undergoing a rapid intergranular attack particularly for short exposure durations, and island-like ferritic particles were formed for long exposure durations. Future studies should explore the optimal oxygen concentrations for oxide scale formation and the long-term corrosion behavior of the steel in dynamic LBE systems.
廃炉環境国際共同研究センター; 横浜国立大学*
JAEA-Review 2025-025, 90 Pages, 2025/10
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和5年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和4年度に採択された研究課題のうち、「障害物等による劣悪環境下でも通信可能なパッシブ無線通信方式の開発」の令和5年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究では、障害物が多い環境での無線通信システム実現を目指し、基地局やセンサノード(SN)、位置特定アルゴリズム、電磁波遮蔽領域に対応する無線エリア形成手法を開発した。以下に主要な成果をまとめる。高機能アンテナを用いた方向探知性能評価として、3点法を活用した位置推定性能を定量評価した。また、センサ情報の復調システムを構築した。SNは、周波数走査型アナログ方式と周波数固定デジタル方式を開発し、通信可能距離が6
8m、無線充電では6mで1
2V充電を3
15分でできることを確認した。また、1,000Gyの放射線照射によるダイオード特性変化がないことを実験的に確認した。位置特定アルゴリズムの研究では、多重波電波トモグラフィーイメージング法を検討し、高分解能測定系を構築して実験室環境での有効性を確認した。原子炉建屋のCAD図面を用いたシミュレーションで必要なノード数や配置を検討した。電磁波遮蔽領域への対応では、パッチアレーアンテナと導波路アンテナを組み合わせた複合アンテナにより、SNとの通信距離を評価した。現状では通信可能距離が1.5m程度であることを確認した。
汚染可視化ハンドフットクロスモニタの要素技術開発(委託研究); 令和5年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業廃炉環境国際共同研究センター; 北海道大学*
JAEA-Review 2025-021, 63 Pages, 2025/10
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和5年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和4年度に採択された研究課題のうち、「
汚染可視化ハンドフットクロスモニタの要素技術開発」の令和5年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、「
汚染可視化ハンドフットモニタ」及び「
・
汚染可視化クロスモニタ」の装置開発を目標としている。
線シンチレータ材料として、令和4年度に引き続きAD法によるZnS(Ag)厚膜作製及び希土類錯体について検討した。AD法による厚膜作製においては、ZnS(Ag)単独粉末及びZnS(Ag)/アルミナ混合粉末によるAD成膜体について、シンチレーション特性評価を実施した。その結果、
線に対する発光量は令和4年度から向上した。また、希土類錯体をポリスチレンに分散させた膜を用いて、市販プラスチックシンチレータ(サンゴバン製、BC400)よりも最大で12.5倍大きいシンチレーション強度を得た。
線撮像技術の開発においては、新規シンチレータの評価を重点的に行った。AD法によるZnS膜については5分測定で、希土類錯体については1分測定で
線の分布を確認できた。ホスウィッチ用シンチレータの開発では、La-GPS多結晶体薄板の製造工程における、成形用金型、焼結条件、切断工程、アニール条件、研削/研磨工程を最適化し、50mm角のLa-GPS多結晶薄板をほぼルーチンに製造する工程を確立した。また、
線検出用材料として、十分な性能を発揮できることを確認した。
・
汚染可視化クロスモニタの開発では、現場での使い勝手も含めた改善点を抽出・改良型の装置に反映した。さらに、試作したクロスモニタの基本性能を評価し、
線エネルギーと位置分布情報を得た。ホスウィッチ検出器の評価試験では、検出器出力波形の全積分と部分積分から、
線と
線を明確に弁別することに成功した。
萩原 大樹; 渡辺 勇輔; 小西 博巳*; 舟木 泰智; 藤原 健壮; 飯島 和毅
Applied Geochemistry, 190, p.106490_1 - 106490_10, 2025/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00Radiocesium (
Cs and
Cs) was sorbed on minerals and transported to river systems due to the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant accident. Recently, the authors have reported that mafic minerals sorb
Cs equally or more strongly than micaceous minerals in fine sands. We characterized mafic minerals and elucidated their weathering using electron microscopy to determine whether they can sorb
Cs. The surface of hornblende particles is weathered and altered to vermiculite. The surface of micas is less weathered than that of hornblende, indicating the
Cs activity concentrations of highly weathered mafic minerals are higher than those of micas in part of sampling site. The results indicate that the effects of
Cs sorption for hornblende depend on the weathering product at the surface.
Zhang, H.*; 梅原 裕太郎*; 堀口 直樹; 吉田 啓之; 江藤 淳朗*; 森 昌司*
Energy, 335, p.138090_1 - 138090_18, 2025/10
原子力発電は、カーボンニュートラルな未来を実現するための重要な低炭素エネルギー源である。沸騰水型原子炉(BWR)では、燃料棒周囲における蒸気と水の環状流が原子炉の安全性にとって極めて重要であるが、その高温高圧条件(285
C、7MPa)により、直接計測が困難である。この問題に対処するため、我々はHFC134a-エタノール系を低温定圧条件(40
C、0.7MPa)で用いることで、BWRの液膜流の模擬実験を実施した。高速度カメラと定電流法を用いて、液膜特性、波速度および周波数を分析した。また表面張力と界面せん断応力の影響を調査した。さらに基底液膜厚さについて新たな相関関係を提案した。
Cu and
Cu with accelerator neutrons by deuterons and their separation from zinc永井 泰樹*; 川端 方子*; 佐伯 秀也*; 本石 章司*; 橋本 和幸; 塚田 和明*; 本村 新*; 太田 朗生*; 高島 直貴*; 橋本 慎太郎; et al.
Frontiers in Nuclear Medicine (Internet), 5, p.1657125_1 - 1657125_11, 2025/10
近年、
Cuと
CuのRIペアは、理想的な治療診断一体型放射性核種として注目を集めている。我々は、加速器施設において重陽子ビームを用いて生成した中性子源を利用する、新しい製造手法を提案しており、濃縮
Zn試料にこの中性子源を照射し、生成された
Cuの放射化量の絶対値および核種純度を測定した。その結果、測定値は評価済み核データライブラリJENDL-5を用いたPHITSの計算結果と一致すること、また測定困難な微量放射性核種の生成量を見積もることが可能であることがわかった。さらに、我々が開発した昇華およびカラム分離法により、照射後のZn試料から
Cuを適切に分離できることも確認した。これらの成果により、
Cuおよび
Cuの製造を、複数の拠点で経済的かつ持続可能な方法で実施できる可能性が示された。
富田 純平; 富田 涼平; 鈴木 大輔; 安田 健一郎; 宮本 ユタカ
Journal of Nuclear Science and Technology, 12 Pages, 2025/09
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00A simple method for preparing uranium particles by impregnating uranium into porous silica particles was developed for use as particulate isotopic working standards. Isotopic standard solutions of uranium were prepared by acid digestion of uranium isotopic standard powder (CRM U100 and U850 from NBL) and then impregnated into the porous silica particles. The impregnation of uranium into the porous silica particles was observed by scanning electron microscopy-energy dispersive X-ray spectroscopy and large-geometry secondary-ion mass spectrometry analyses. The abundances of uranium isotopes determined by multicollector thermal ionization mass spectrometry agreed with the certified values, and no significant bias was found between the measured and certified values. These results indicate this new method for preparing uranium-impregnated particles has the potential to be applied to the preparation of in-house particulate isotopic standards.
Che, G.*; Tang, X.*; Liu, J.*; Lang, P.*; Fei, Y.*; Yang, X.*; Wang, Y.*; Gao, D.*; Wang, X.*; Ju, J.*; et al.
Nano Letters, 25(39), p.14467 - 14472, 2025/09
機械化学的ラジカル重合は、溶媒消費量の削減と不溶性モノマーへの適応性により、ポリマー合成において独自の利点を有する。しかしながら、反応中に生成ポリマーが制御不能に分解するという課題があり、精密な制御性を備えた新たな合成戦略の開発が求められている。本研究では、最大30GPaの高静圧を適用することで、1,3,5-トリフルオロベンゼンが共役
結合を切断するラジカル重合を起こし、高選択性でカーボンナノスレッド(ポリマーI多形体)を形成することを発見した。閾値圧力における結晶構造と結合経路の計算エネルギー障壁に基づき、ベンゼン環が1-2ラジカル重合経路で反応すると結論付けた。本研究は、極めて安定な芳香族化合物に対しても固相ラジカル重合を開始する堅牢な手法として高圧が有効であることを示し、高選択性を持つ炭素系高分子材料の合成に向けた新たな知見を提供する。
松下 健太郎; 江連 俊樹; 藤崎 竜也*; 中峯 由彰*; 今井 康友*; 田中 正暁
日本機械学会2025年度年次大会講演論文集(インターネット), 5 Pages, 2025/09
ナトリウム冷却高速炉の設計において、カバーガスの巻込みや溶解によって一次冷却系統内に混入した非凝縮性ガスの挙動の評価が重要となる。本研究では、分散相モデルを適用した三次元CFD解析によって、タンク型炉コールドプレナム領域内における気泡の移行の軌跡を評価した。コールドプレナム内に流入する気泡の半径をパラメータとした感度解析の結果、自由液面部からの気泡離脱率は、気泡の半径が増大するにつれて増加し、気泡半径が大きくなると漸近的に増加する傾向を示すことがわかった。
市原 義孝*; 中村 尚弘*; 鍋島 国彦*; 崔 炳賢; 西田 明美
Nuclear Engineering and Design, 441, p.114160_1 - 114160_10, 2025/09
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)本論文は、振動数に依存しない複素減衰を用いた計算負荷の小さい鉄筋コンクリートモデルを対象とした等価線形解析手法の原子力発電所の原子炉建屋の耐震設計への適用性を検討することを目的とする。これを実現するため、柏崎刈羽原子力発電所7号機原子炉建屋を対象にある理想的な一様地盤条件下での非線形及び等価線形地震時挙動に着目した地盤-建物連成系の三次元有限要素法解析を実施した。その結果、等価線形解析手法は、非線形解析手法に対しせん断ひずみ度、加速度、変位、加速度応答スペクトルの評価において全体的に 概ね良好な対応関係が得られ、その手法の有効性を確認した。また、等価線形解析手法は、原子炉建屋外壁のせん断ひずみ度の評価で材料構成則による非線形解析手法の結果を全体的に上回る安全側の評価となった。このことから、本論文で示す解析条件において、本手法は非線形解析手法より建屋の剛性を低めに評価する傾向にあることを明らかにした。
佐藤 理花; 近藤 俊樹; 梅田 良太; 菊地 晋; 山野 秀将
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 8, p.137 - 142, 2025/09
ナトリウム-溶融塩熱交換器を有する蓄熱式高速炉では、ナトリウム(Na)と硝酸系溶融塩との熱交換器伝熱管破損に至るような仮想的な事故条件下でNaと硝酸系溶融塩との化学反応が発生する可能性がある。そのため、Naと硝酸系溶融塩の反応挙動は、当該システムの安全評価上、重要現象の一つとなっている。本研究では、NaNO
-KNO
の混合物であるソーラーソルトとNaとの反応試験を実施し、得られた試験結果について検討を行った。その結果、ソーラーソルトの融解が開始した後にNaとの反応が起こることが分かった。試験で得られた反応温度から、速度論的パラメータおよび反応速度を求め、Na-水反応と比較した。その結果、Na-溶融塩熱交換器を有する蓄熱式高速炉の伝熱管破損時の事象進展で勘案すべき時間スケール内にソーラーソルト反応が生じ得ることが分かった。
寺阪 祐太; 佐藤 優樹; 一場 雄太*
Radiation Measurements, 187, p.107486_1 - 107486_8, 2025/09
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)We measured the distribution of beta-ray emitters inside the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station Unit 3 reactor building using a novel optical fiber-based position-sensitive radiation sensor designed for operation in high dose rate environments. Plastic scintillation fibers (PSFs) were installed inside the Unit 3 reactor building, where scintillation light generated through interactions between radiation and the PSFs was detected by a spectrometer to obtain the wavelength spectrum. By applying an unfolding method to the wavelength spectrum, we estimated the distribution of beta ray emitters along the PSFs. To isolate the beta ray contribution in a high gamma dose rate field, we compared measurements taken with and without a stainless steel tube serving as a beta ray shield. As a result, we identified a hotspot predominantly influenced by beta rays for the first time in the high dose rate area on the southern side of the first floor of the Unit 3 reactor building.