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論文

Molecular dynamics analysis of reactor graphite for preparing thermal neutron scattering law

沖田 将一朗; 後藤 実

Proceedings of 12th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC2023) (Internet), 10 Pages, 2023/10

The recently released JENDL-5 and ENDF/B-VIII.0 have adopted porosity-dependent thermal neutron scattering law (TSL) data for reactor graphite, and they improve neutronic calculation accuracy of criticality for graphite-moderated cores. Currently, we can only handle neutronic calculations for three graphite porosities of 0%, 10%, and 30%. The uncertainties associated with the difference between the porosity of actual reactor graphite ($$sim$$20%) and the porosity remains. Toward the future update of JENDL-5, we are planning to preparing new TSL data of reactor graphite. As a first step, it is essential to evalute phonon density state distribution of reactor graphite. In this study, in order to evalute it, molecular dynamic (MD) analysis is performed for three MD models: ideal crystalline graphite (Ideal model), 20%-porous reactor graphite with monoatomic random pore (Monoatomic random model), and 20%-porous reactor graphite with atomic cluster random pore (Cluster random model). The ideal crystalline graphite is modeled without any pores for reference. The 20%-porous reactor graphite with monoatomic random pore is modeled by randomly removing atoms from the ideal crystalline graphite. The 20%-porous reactor graphite with cluster random pore is modeled by randomly removing atomic clusters of approximately 2 nm in diameter from the ideal crystalline graphite. Their interatomic interactions are on the basis of Reactive Empirical Bond Order (REBO) potential. Velocity autocorrelation functions and phonon density of states distributions are calculated for these models. For validation, specific heat for each model is evaluated, and they are compred with experimental values.

論文

Experimental evidence for the significance of optical phonons in thermal transport of tin monosulfide

Wu, P.*; 村井 直樹; Li, T.*; 梶本 亮一; 中村 充孝; 古府 麻衣子; 中島 健次; Xia, K.*; Peng, K.*; Zhang, Y.*; et al.

New Journal of Physics (Internet), 25(1), p.013032_1 - 013032_11, 2023/01

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Multidisciplinary)

The understanding of the lattice dynamics is essential for engineering the thermal transport properties in quantum materials. Based on the canonical point of view, acoustic phonons are believed to be the principal thermal carriers in heat flow. Here, in this work, optical phonons are elucidated to play a pivotal role in determining the lattice thermal conductivity in thermoelectric material SnS by using the state-of-the-art inelastic neutron scattering technique combined with first-principles calculations. Additionally, in contrast to acoustic phonons, optical phonons are observed to exhibit pronounced softening and broadening with temperature. Our observations not only shed light on the significance of the optical phonons in thermal transport but also provide a vital clue to suppress the propagation of optical phonons to optimize the thermoelectric performance of SnS.

論文

Experimental analysis on dynamics of liquid molecules adjacent to particles in nanofluids

橋本 俊輔*; 中島 健次; 菊地 龍弥*; 蒲沢 和也*; 柴田 薫; 山田 武*

Journal of Molecular Liquids, 342, p.117580_1 - 117580_8, 2021/11

 被引用回数:3 パーセンタイル:18.93(Chemistry, Physical)

エチレングリコール水溶液中に二酸化ケイ素(SiO$$_{2}$$)ナノ粒子を分散したナノ流体の準弾性中性子散乱測定(QENS)およびパルス磁場勾配核磁気共鳴分析(PFGNMR)を行った。研究目的は、このナノ流体の熱伝導率が理論値を超えて増加するメカニズムを解明することだった。得られた実験結果は、SiO$$_{2}$$ナノ粒子の周りの液体分子の運動が非常に制限されているため、SiO$$_{2}$$ナノ粒子の添加により、エチレングリコール水溶液中の液体分子の自己拡散係数が低下していることを示す。そして温度一定の条件で、SiO$$_{2}$$ナノ流体中で、液体分子の自己拡散係数が減少するにつれて、熱伝導率が増加した。

報告書

Survey of computational methods of cross sections for thermal neutron scattering by liquids

市原 晃

JAEA-Review 2019-046, 36 Pages, 2020/03

JAEA-Review-2019-046.pdf:1.55MB

JENDL-4.0の改定に向けて、液体に対する熱中性子散乱断面積の計算法に関する文献調査を実施した。本報告書は、分子動力学シミュレーションを利用した熱中性子散乱断面積の計算法を要約したものである。断面積は「散乱則」と呼ばれる関数を使って表され、軽水や重水に対しては断面積の代わりに散乱則に関するデータが核データベース上で与えられている。本調査で散乱則の計算法を確認した。散乱則は中間散乱関数と時空間相関関数の両者から導くことができる。得られる散乱則の特徴について言及した。熱中性子のターゲットである液体の分子動力学シミュレーションを利用して散乱則が計算できることを示した。

論文

Experimental investigation of the glass transition of polystyrene thin films in a broad frequency range

井上 倫太郎*; 金谷 利治*; 山田 武*; 柴田 薫; 深尾 浩次*

Physical Review E, 97(1), p.012501_1 - 012501_6, 2018/01

 被引用回数:10 パーセンタイル:62.24(Physics, Fluids & Plasmas)

本研究では、非弾性中性子散乱(INS),誘電緩和分光法(DRS),熱膨張分光法(TES)を用いたポリスチレン薄膜の$$alpha$$過程を調べた。DRSおよびTES測定は、フィルムの厚さとともにガラス転移温度($$T_{rm g}$$)の低下を示した。一方、INS測定ではTgの上昇が認められた。この矛盾を解明するために、我々は、DRSとTESによって測定された$$alpha$$過程のピーク周波数($$f_{rm m}$$)の温度依存性を調べた。実験では、測定周波数領域で膜厚が減少するにつれてピーク周波数($$f_{rm m}$$)が増加することが明らかになった。この測定結果は、膜厚に伴う観察されたTgの減少と一致する。INSとDRSまたTESとの間の$$alpha$$過程の説明の相違は、不透明な壁効果のために、膜厚および移動度の低下による見掛けの活性化エネルギーの低下に起因すると考えられる。

論文

How accurately can we calculate thermal systems?

Cullen, D. E.*; Blomquist, R. N.*; Dean, C.*; Heinrichs, D.*; Kalugin, M. A.*; Lee, M.*; Lee, Y. K.*; MacFarlane, R.*; 長家 康展; Trkov, A.*

UCRL-TR-203892, p.1 - 40, 2004/04

熱中性子炉体系において熱中性子散乱は非常に重要であり、熱中性子散乱を正確に取り扱わなければならない。モンテカルロコードで熱中性子散乱を取り扱う場合、$$S(alpha,beta)$$データやFree Gasモデルに基づいて散乱解析が行われるが、その取り扱いはコードごとに異なっているのが普通である。また、用いられる熱中性子散乱データが異なれば結果が異なってくる。本研究では、さまざまなモンテカルロコードパッケージ(コードと核データ)を用いて、熱中性子散乱の影響を受けやすい体系において実効増倍率などの積分パラメータをどの程度正確に求めることができるか調べるためのベンチマークを実施した。ベンチマーク計算では、熱中性子散乱の効果が強調されるような非常に簡単なピンセル体系について$$S(alpha,beta)$$データを用いる場合とFree Gasモデルの場合の実効増倍率を計算し、比較した。熱中性子散乱効果は体系依存性が強く、このベンチマーク体系では5%から12%もあることがわかった。コード間の比較では$$S(alpha,beta)$$により熱中性子散乱を考慮した場合は実効増倍率で$$pm 0.5%$$、Free Gasモデルの場合で$$pm 0.2%$$のばらつきがあることがわかった。

報告書

中性子散乱施設用液体金属ターゲットの構造評価,4; ターゲット容器ウィンドウ部の破壊力学的考察

石倉 修一*; 粉川 広行; 二川 正敏; 菊地 賢司; 羽賀 勝洋; 神永 雅紀; 日野 竜太郎

JAERI-Tech 2003-093, 55 Pages, 2004/01

JAERI-Tech-2003-093.pdf:5.41MB

中性子散乱施設用液体金属(水銀)ターゲットの開発における工学的課題を明らかにするために、3GeV/1MWのパルス状陽子ビームがクロスフロー型液体金属ターゲットに入射するときの定常熱応力と動的熱衝撃解析を行った。解析モデルは、実機構造を模擬した半円筒ウィンドウ型と平板ウィンドウ型の2種類の構造を対象とし、NMTC/JAMによる核破砕発熱計算結果をもとに、衝撃解析コードLS-DYNAを用いて解析した。その結果、動的熱衝撃により発生する応力は、最も厳しい環境にあるウィンドウ中心部で半円筒型よりも平板型の方が構造設計上有利であり、応力分類として2次応力的な性質を持つことがわかった。また、ターゲット主要部に発生する応力は曲げ応力,疲労強度ともにJISの基準を満足していることがわかった。ウィンドウ内面で水銀が負圧になりキャビテーションが発生し、ターゲット容器に損傷を与えることが実験により確認されたため、生成するピットとピット先端のき裂を対象に破壊力学的観点から評価した結果、ウィンドウ先端部では定常熱応力により圧縮応力場にあり、き裂は進展しないことがわかった。また、水銀ターゲットを設計するにあたり、今後必要となるキャビテーションの評価手法について整理した。

論文

核破砕水銀ターゲットの熱衝撃解析

石倉 修一*; 粉川 広行; 二川 正敏; 日野 竜太郎; 伊達 秀文*

高温学会誌, 28(6), p.329 - 335, 2002/11

中性子散乱施設用液体金属(水銀)ターゲットの開発における工学的課題を明らかにするために、3GeV/1MWのパルス状陽子ビームがクロスフロー型液体金属ターゲットに入射するときの動的熱衝撃解析を行った。解析モデルは、実機構造を模擬した半円筒ウィンドウ型と平板ウィンドウ型の2種類の構造を対象とし、NMTC/JAMによる核破砕発熱計算結果を基に、衝撃解析コードLS-DYNAを用いて解析した。その結果、動的熱衝撃により発生する応力は、最も厳しい環境にあるウィンドウ中心部で、半円筒型よりも平板型の方が構造設計上有利であり、応力分類として2次応力的な性質を持つことがわかった。また、ターゲット主要部に発生する応力は曲げ応力,疲労強度ともにJISの基準を満足していることがわかった。

論文

Neutrons as Microscopic Probes; (JAERI) 5th International Symposium on Advanced Nuclear Energy Research, March 10$$sim$$12, 1993, Mito, Japan

舩橋 達; 白井 英次; 森井 幸生; 古平 恒夫; 高橋 秀武

Journal of Nuclear Science and Technology, 30(8), p.837 - 842, 1993/08

1993年3月10$$sim$$12日水戸で開催された標記シンポジウム(原研主催)の概要を、日本原子力学会欧文誌のConference Report欄に報告するものである。シンポジウムの主題である微視的プローブとしての中性子の役割、基調講演、特別招待講演、パネル討論、6セッションにわたる一般招待講演、約130のポスター発表の各部について概要をまとめた報告である。

論文

Ion implantation and thermal annealing of $$alpha$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$ single crystals

楢本 洋; C.W.White*; J.M.Williams*; C.J.McHargue*; O.W.Holland*; M.M.Abraham*; B.R.Appleton*

Journal of Applied Physics, 54(2), p.683 - 698, 1983/00

 被引用回数:75 パーセンタイル:92.76(Physics, Applied)

金属イオン打込みによる非平衡新材料物質作成の基礎的研究の一環として、熱処理による打込イオンの深さ分布変化、電荷、結晶学的位置、照射誘起欠陥の回復現象等を調べた。更にこれらの熱回復過程に対応した物理量として、Hardnessの変化を測定した。得られた結果は以下の通りである。(1)母体結晶の構成元素のAlとOxy、原子では格子欠陥の回復温度が異なる。(2)打込イオンのうちCrは熱処理により母体結晶格子に完全に取込まれ、Tiは表面近傍に再配列して$$<$$0001$$>$$方向に整合する酸化析出物を形成する。Zrイオンはいずれの方向に関しても母体結晶と整合性のない析出物を形成する。又、母体構成元素のOxy原子と強く結合して、酸素副格子の欠陥の回復を遅らせる。(3)Hardnessに対する寄与は、析出物を形成するTi,Zr打込の場合には大きく、一方Cr打込の場合には融液成長させたCr$$_{2}$$O$$_{3}$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$合金と同一の値を示す。

論文

Structure and properties of single crystal Al$$_{2}$$O$$_{3}$$ implanted with Cr and Zr

C.J.McHargue*; 楢本 洋; B.R.Appleton*; C.W.White*; J.M.Williams*

Metastable Materials Formation by Ion Implantation,Vol.1, p.147 - 153, 1982/00

イオン打込による非平衡新材料物質作成の基礎的研究の一環として、熱処理による打込イオンの深さ分布変化及びその結晶学的位置、イオン打込時に誘起された格子欠陥の回復等の現象を調べた。表面近傍に局在化したこれらの現象を観察するため、高速He$$^{+}$$イオンのラザフォード後方散乱及びチャネリング現象を利用したイオンビーム解析を行なった。更に、これらの熱回復過程に対応する物理量として、Hardnessの変化を測定・比較した。得られた結果は以下の通りである。(1)母体結晶の構成元素であるAlとOxy原子とでは、格子欠陥の回復温度が異なる。(2)打込イオンのうちCr原子は熱処理により母体結晶構造に取り込まれるが、Zr原子では一切その傾向はみられない。(3)Hardnessに対する寄与は、Zr原子を打込んだ場合の方が大きい。

論文

Thermal conductivity of irradiated graphite

仁平 猛*; 岩田 忠夫

Point Defects and Defect Interactions in Metals, p.236 - 238, 1982/00

黒鉛の中の点欠陥によるフォノンの散乱を熱伝導度の測定により調べた。点欠陥の導入は80Kにおける電子照射、及び60$$^{circ}$$C、200$$^{circ}$$C、900$$^{circ}$$Cにおける中性子照射により行った。熱伝導度の温度依存性を緩和時間近似により解析して、次の結果を得た。(i)80Kにおける電子照射の場合には、格子間原子によるフォノン散乱が支配的である。このフォノン散乱の緩和時間はフォノンの振動数に逆比例する。即ち、T$$^{-}$$$$^{1}$$=Bw,ここでB=1.1$$_{4}$$$$times$$10$$^{-}$$$$^{5}$$for 1 ppm of interstitial atomsである。(ii)60$$^{circ}$$C及び200$$^{circ}$$Cの中性子照射の場合には、格子間原子の小さな集合体によるフォノン散乱が支配的であった。また、フォノンの共鳴散乱が観測された。(iii)900$$^{circ}$$Cの中性子照射の場合には、結晶粒界によるフォノン散乱(カシミール散乱)が増大した。これは、格子間原子集合体の規則的な配列により結晶粒が細分化されたことを示している。

論文

Thomson scattering measurements on ohmically heated plasmas in the JFT-2 tokamak

的場 徹; 船橋 昭昌; 板垣 時良; 熊谷 勝昭; 荘司 昭朗; 鈴木 紀男; 山内 俊彦

Japanese Journal of Applied Physics, 18(3), p.611 - 619, 1979/00

 被引用回数:3

JFT-2トカマク装置においてQスイッチルビーレーザーを用いたトムソン散乱計測によりオーミック加熱水素プラズマの電子温度・電子密度が測定された。測定範囲は電子温度で0.08~1.2keV、電子密度で2$$times$$10$$^{1}$$$$^{2}$$~4.4$$times$$10$$^{1}$$$$^{3}$$cm$$^{-}$$$$^{3}$$であり、それらの空間分布も測定できた。電子温度はプラズマ電流に比例して変化し、等価荷電数は電子密度の増加により減少した。電子温度の空間分布計測値から電子熱伝導計数の実験値を求めることができ理論値と比較して以下の結論を得た。Ke$$^{N}$$$$^{C}$$≪Ke$$^{E}$$$$^{X}$$$$^{P}$$≦Ke$$^{D}$$$$^{T}$$$$^{E}$$ ここでKe$$^{E}$$$$^{X}$$$$^{P}$$は実験値であり、Ke$$^{N}$$$$^{C}$$は新古典論Ke$$^{D}$$$$^{T}$$$$^{E}$$は散逸的捕かく電子論による理論値である。

論文

Measurement of thermal neutron spectra in high temperature graphite bulk poisoned with boron

秋濃 藤義; 金子 義彦

Journal of Nuclear Science and Technology, 15(12), p.899 - 911, 1978/00

 被引用回数:2

黒鉛の中性子散乱の高温領域における熱中性子スペクトルの記述能力を確証する目的をもって、ホウ素添加黒鉛パイルを約1100°Kまで昇温しLINAC-TOF法によりO°方向の熱中性子スペクトルの測定を行い、高温ガス冷却炉の設計に使用されている黒鉛の散乱モデルYoung-koppelモデルを用い実験解析を行った。熱中性子スペクトルの計算は一次元SnコードDTF-Wを用いS$$_{8}$$近似で、Young-koppelモデルおよび自由ガスモデルの両方について計算を行った。計算結果と測定結果との比較から、黒鉛炉心設計に用いられるYoung-koppelの散乱モデルは、常温はもちろん高温においてもかなり優れた中性子スペクトル記述能力を有していること。また、自由ガスモデルも高温領域のみにおいて使用可能であることが結論された。

論文

Measurement of space dependent angular thermal neutron spectra in natural uranium-light water slab

秋濃 藤義; 金子 義彦; 北舘 憲二; 黒川 良右

Journal of Nuclear Science and Technology, 13(8), p.397 - 407, 1976/08

 被引用回数:0

軽水-天然ウラン板状体系における空間依存の0°方向の角度熱中性子スペクトルの測定を飛行時間法で行なった。軽水の散乱モデルにHaywoodモデルを使用し、多群輸送理論コードで解析を行なった。実験値と計算値との間によい一致が得られ、次の事が結論された。(1)熱中性子源および熱中性子散乱核の非等方成分をも熱中性子スペクトルの計算に取り入れることにより、非均質増倍体系であるこの実験体系について、Haywoodモデルの妥当性が明らかにされた。熱中性子スペクトルの測定値と計算値との相違が、熱中性子群定数にあたえる誤差は小さく、$$^{2}$$$$^{3}$$$$^{5}$$Uの吸収断面積に対して3%以内である。(2)天然ウラン体の近傍の軽水中の熱中性子スペクトル計算には、熱中性子源の空間分布に、特に注意をはらう必要がある。

論文

原子炉工学基礎講座,その4; 原子炉理論

中原 康明

原子力工業, 21(4), p.70 - 74, 1975/04

原子炉理論と題する基礎講座シリーズの中の一部として、中性子熱化問題の解説を行っている。まず、無限一様媒質中の熱化問題で、熱化の基本的概念を明確にし、ついで軽い自由ガス及び重い自由ガス模型を用いて、熱中性子スペクトルの基本構成についての理解を深めた上で、具体的な減連材中での熱化を議論する。中性子の熱化において最も重要な物理量である熱中性子散乱核については、軽水及び黒鉛に対して現在最も一般的に用いられているネルキン模型及びパークス模型について述べ、更に軽水及び黒鉛中の中性子スペクトルについて自由ガス模型とこれらの模型による計算値と実測値の比較を行う。次に有限体系中での熱化、軽水炉及び黒鉛減連炉を例にとっての非均質系及び均質系中の熱中性子に関連した問題について論じ、最後に時間依存熱化問題を簡単にまとめている。

論文

シグマ特別専門委員会の活動; 昭和46,47年度の報告

シグマ特別専門委員会; 西村 和明*

日本原子力学会誌, 15(12), p.832 - 842, 1973/12

シグマ特別専門委員会の46,47年度における活動状況を報告したものである。(1)核データに関する国際協力と情報交換業務、(2)本委員会の枠内における諸活動および核データ、炉定数の各専門部会でなされた仕事が、総括的に述べられている。次のような主題、即ち ?)NESTOR,??)高速炉用核分裂生成核種の断面積,???)$$^{2}$$$$^{3}$$$$^{8}$$Uの断面積評価,??)熱中性子散乱の文敵編集,および ?)熱中性子炉用核分裂生成核種の炉定数,については、トピックス的に報告されている。また、この期間中に発表された報告書、技術的資料のリストも含まれている。

報告書

Measurement of Differential Thermal Neutron Spectra in Graphite Poisoned with Indium, Cadmium and Samarium by Time of Flight Method

秋濃 藤義; 金子 義彦; S.F.Hanna*; 黒川 良右; 北舘 憲二

JAERI-M 5399, 39 Pages, 1973/09

JAERI-M-5399.pdf:1.56MB

黒鉛粒に均質に酸化インジウム、硫化カドミウムおよび酸化サマリウムの微粉を混合し、平行六面体形(80$$times$$80$$times$$40cm$$^{3}$$)の不銹鋼製タンクに満した体系中の微分中性子スペクトルを120MeVのLINACを中性子源とした飛行時間法により測定した。この実験結果は、Young-Koppelのモデルを使ったENDF/Aの中性子散乱断面積を入力とする50群のS$$_{4}$$近似による計算結果と比較されたが、この黒鉛の散乱模型の不確さから予期される範囲を超える大きな理論、実験間の不一致がみとめられた。この原因は主として減速エネルギー領域における中性子漏洩の取扱いの不備によるものと推論された。このため今後予定している高温領域における実験に対しては体系を拡大すると共に密度を高めれば、精密な実験、理論の比較が可能になることが判明した。

報告書

軽水-天然ウラン非均質板状体系における角度依存熱中性子スペクトルの測定

秋濃 藤義; 金子 義彦; 北舘 憲二; 黒川 良右

JAERI-M 5173, 40 Pages, 1973/02

JAERI-M-5173.pdf:1.18MB

天然ウラン-軽水非均質板状体系における燃料表面、中心および燃料近傍の軽水中の0$$^{circ}$$C方向角度熱中性子スペクトルをLINAC-TOF法で測定し、理論解析を行った。測定と理論解析との比較から次のことが結論された。(1)熱中性子スペク卜ルの理論解析においてSn法のorderはN=8以上の必要があり、散乱核および熱中性子源の非等方性を考慮すれば、6%以内で測定と計算とは一致する。(2)中性子スペクトルの計算において熱中性子源の空間分布は正確に求める必要がある。(3)熱中性子スペクトルにおける測定と計算の不一致が熱中性子群定数にあたえる誤差はその計算モデルの精密度によりことなるが約2%に相当する。(4)実験に用いられた1cm中のリエントラントホールによる中性子場の摂動効果は2次元S$$_{4}$$近似TDCコードによる解析から燃料表面および中心で1~2%程度にとどまることが明らかにされた。

論文

Interpolation formula of thermal neutron scattering law in temperature interval

中原 康明

Journal of Nuclear Science and Technology, 9(12), p.743 - 748, 1972/12

非常に有用な熱中性子散乱則の温度内挿公式を散乱則を温度依存性の強い部分と弱い部分に分割することにより導いた。散乱則の強い温度依存性はデバイ・ワラー因子により特徴づけられ、そのデバイ・ワラー因子はほとんどの減速材に対して温度と共にほぼ線型に増加する。そこでデバイ・ワラー因子を温度の1次関数で近似し、その比例定数は温度内挿区間の両端で正しい散乱則を与えるように決定した。公式の有用性と精度を明示するために、この公式を代表的な2種の減速材(黒鉛と軽水)に適用した。その結果実際的な中性子のエネルギーと運動量の変化域において散乱則の内挿値は実験誤差の範囲内で正確であることが分った。

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