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Bcl-2を標的とした重粒子線治療のための基礎的検討

The Bcl-2 as an attractive target to improve the efficiency of heavy-ion therapy

浜田 信行*; 原 孝光*; 片岡 啓子*; 楚良 桜*; 舟山 知夫; 坂下 哲哉; 横田 裕一郎; 大村 素子*; 小林 泰彦

Hamada, Nobuyuki*; Hara, Takamitsu*; Kataoka, Keiko*; Sora, Sakura*; Funayama, Tomoo; Sakashita, Tetsuya; Yokota, Yuichiro; Omura, Motoko*; Kobayashi, Yasuhiko

抗アポトーシス因子であるがん遺伝子Bcl-2は、ヒトの約半数のがんに高発現しており、Bcl-2高発現がんは光子(X線,$$gamma$$線)や化学療法に抵抗性を示す。本研究では、HeLa細胞にBcl-2を過剰発現させたBcl-2細胞とネオマイシン耐性遺伝子のみを発現させたNeo細胞を用いて、Bcl-2高発現がんに対する重粒子線単独とBcl-2阻害剤併用の効果を検討した。コロニー形成法によって感受性を調べたところ、Bcl-2細胞は$$gamma$$線とヘリウム線に対してNeo細胞よりも抵抗性であったが、重粒子線照射後は両細胞の生存率が一致したことから、重粒子線はBcl-2の高発現に起因するがんの抵抗性を克服する可能性が示唆された。さらに、Bcl-2の細胞膜透過性低分子阻害剤であるHA14-1を低毒性の濃度で照射前に1時間処理すると、Bcl-2細胞とNeo細胞の重粒子線感受性は増強されたが、ヒト正常線維芽細胞であるAG01522細胞の感受性は変化しなかったことから、HA14-1はがん細胞に選択的に作用する重粒子線増感剤となる可能性が示唆された。以上の結果から、Bcl-2は重粒子線治療の標的になると考えられた。

no abstracts in English

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