レーザー分光分析技術の原子力分野への応用; LIBS, 共鳴分光の概要とその展開

Application of laser spectroscopy in nuclear engineering; Overview and its applications of LIBS and resonance spectroscopy

若井田 育夫  ; 赤岡 克昭 ; 宮部 昌文   ; 大場 正規 ; 音部 治幹  ; 加藤 政明; 伊藤 主税   ; 西村 昭彦  ; 大場 弘則  ; 佐伯 盛久

Wakaida, Ikuo; Akaoka, Katsuaki; Miyabe, Masabumi; Oba, Masaki; Otobe, Haruyoshi; Kato, Masaaki; Ito, Chikara; Nishimura, Akihiko; Oba, Hironori; Saeki, Morihisa

レーザー利用分析の原子力分野における応用には、同重体の混入が避けられない同位体の分析、線, 線, 低エネルギーX線放出核種の分析、照射済み燃料の分析、核物質の検認、原子炉等の廃止措置における廃棄物サーベイランス、そして福島第一原子力発電所事故に代表される過酷環境下でのその場分析等がある。本報告では、レーザー利用元素・同位体分析法を概説するとともに、元素組成分析にレーザー誘起発光分光法(LIBS)を、Pu/Uの同位体分析にアブレーション共鳴吸収分光を未照射MOX燃料に適用した例と福島第一原子力発電所事故への取り組みについて報告する。MOX燃料の分析では、元素分析では検出下限0.25%、精度2%を、同位体分析では、検出下限30ppm、精度1%を、それぞれ5分間の計測時間で実現した。福島第一発電所事故で生成された溶融燃料デブリ等のその場分析については、耐放射線性光ファイバを活用したLIBSシステムを構築し、高線環境下でのLIBS計測や、Zr/Uの識別分光を確認した。

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