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山下 真一; 平出 哲也; 松浦 千尋*; 岩松 和宏; 田口 光正; 勝村 庸介*
no journal, ,
福島第一原子力発電所4号機は、震災時に点検中であり、核燃料は燃料保管プールにて冷却中であった。しかし、被災に伴う冷却停止後、わずか4日で水素爆発を生じたとされ、また、その後の調査では、燃料の損傷及びプールの放射性物質による汚染は大きくないとされた。爆発原因について幾つかの説明がなされているが、われわれは、プール水の放射線分解により生じた水素が、沸騰により放出された水蒸気が天井や外壁の内面で凝結するに伴い、水素が濃縮されたものと想定し、沸騰する純水の
線照射実験を行った。その結果、4号機での爆発で見られた特徴的な事象を矛盾なく説明できることがわかった。
sp.560株由来
-LactamaseのX線結晶解析新井 栄揮; 米澤 悌; 岡崎 伸生; 玉田 太郎; 徳永 廣子*; 石橋 松二郎*; 徳永 正雄*; 黒木 良太
no journal, ,
近年、希少金属の供給の不安定化に伴って、海水等から希少金属イオンを効率的に回収する技術の確立が求められている。われわれは、分子表面に数多くの負電荷を有する好塩性蛋白質を、希少金属を捕集する材料として着目し、数種類の好塩性蛋白質のX線結晶解析を実施し、無機イオンの結合にかかわる蛋白質分子表面の構造学的特徴(極性原子の配置や配位数など)の解析を行っている。その研究の一環として、われわれは中度好塩菌
sp.560由来・好塩性
-LactamaseのX線結晶解析を行い、立体構造決定に成功した。現在、構造解析結果について極性原子の配置や配位数などを精査し、Na
やMg
などが結合しうる部位の抽出を行っている。これらの金属結合部位に変異導入による電荷や構造的な摂動を与えて無機イオン選択性を操作できれば、希少金属結合部位を人工的に創製することも可能になると考えられる。この技術が確立されれば、原子力発電所の事故により漏出した放射性セシウム等の回収にも応用できると期待される。
堅田 元喜; 永井 晴康; 寺田 宏明; 茅野 政道; 古野 朗子; 中山 浩成
no journal, ,
緊急時大気拡散予測システムWSPEEDI-IIを用いて、2011年3月15日に福島第一原子力発電所から放出された放射性物質の大気拡散シミュレーションを実施した。放射性プルームの動きと地表沈着を計算し、福島県の中央部と原発から北西方向の線量上昇のメカニズムを解析した。WSPEEDI-IIと環境モニタリングデータを組合せて気象場・放出量を修正することによって、観測に見られた原発から北西方向に広がる高線量地帯の分布を再現した。シミュレーション結果に基づいて、3月15日の午後に放出された高濃度プルームが北西方向に流れているときの降雨によって放射性物質が地表面に沈着し、高線量地帯が形成されたことを明らかにした。
古田 定昭
no journal, ,
平成23年3月11日に発生した東日本大震災により大規模な津波が発生し、東京電力福島第一原子力発電所が被災した。このとき運転中であったのは1
3号機、残りの4
6号機は定期点検で停止中であった。津波により非常用発電機がすべて停止し非常用炉心冷却システムも使用できなくなり、翌3月12日からベント放出が開始され、同日1号機で、14日には3号機が水素爆発を起こしている。また3月15日には2号機の圧力抑制室で異音が発生し格納容器の圧力低下が起きている。停止中であった4号機は同じ頃水素爆発の影響で建物が破壊された。これらの連続した水素爆発等により大量の放射性物質が大気中へ放出された。また、海洋へも表面で1Sv/hを超える汚染水が2号機,3号機から放出されているのが発見され、同時に低濃度の廃液が計画的に放出された。これらの影響による周辺環境の放射線,放射能の測定値についてその概要を紹介する。
柴本 泰照; 森山 清史; 中村 秀夫
no journal, ,
福島第一原子力発電所事故では当初から多くの計装が使用不能となり格納容器内の状況把握が困難だった。注水によって一応の冷却が達せられたものの、熱収支や格納容器内の水量等不明な点が多く、解析による定量的検討が求められた。このため、簡単な質量・熱収支モデルを作成し、状況把握や対策の結果予測を支援した。本報でモデルと解析例を示す。
江間 晃; 門 一実; 鈴木 和彦*
no journal, ,
核燃料施設を安全に解体する場合、施設内の放射性物質を除染することが必要となる。特に、ウラン濃縮プラントを解体する場合には、プラント機器の金属表面に付着した固体ウラン化合物を事前に除染しておくことが求められる。これを受け、七フッ化ヨウ素(IF
)という特殊なガスを使用し、IF
ガスとウラン化合物を化学反応させることにより、プラント機器の金属表面に付着したウラン化合物を除染する方法を提案する。本発表では、濃縮プラント内に設置してある実際のカスケードを用いた実規模実験結果等について報告する。
寺田 宏明; 永井 晴康; 堅田 元喜; 古野 朗子; 中山 浩成; 茅野 政道
no journal, ,
福島第一原子力発電所事故により大気中に放出された放射性核種の東日本域における拡散状況を把握し、住民の被ばく線量評価及び汚染分布生成機構の理解に資するため、緊急時環境線量情報予測システム(世界版)WSPEEDI-IIを用いた大気拡散解析を実施した。モデル計算に用いた放射性核種の放出条件は、4月12日の原子力安全委員会発表及びChino et al. (2011)による暫定値をベースとした。文部科学省により公表されている全国の都道府県で測定された空間線量率や降下物等の環境放射能モニタリング結果と計算結果を比較することにより、推定放出率の妥当性及び東日本の広域における環境モニタリング値の再現性について検討した。
井上 正*; 高橋 史明; 諸葛 宗男*
no journal, ,
日本原子力学会では、2011年4月に福島第一原子力発電所の事故を調査する「原子力安全」調査専門委員会を立ち上げ、技術分析分科会,放射線影響分科会,クリーンアップ分科会を設置した。このうち、クリーンアップ分科会では、発電所内外の放射性物質による汚染の除去や環境修復について分析し、課題の検討と解決に向けての提言のための議論を進めており、「福島第一原子力発電所事故に関する緊急シンポジウム」において、その中間報告をする。最初に、発電所敷地内について汚染水の最終処理等の取り上げた課題、敷地外の環境修復に向けた戦略の構築の必要性等の提言を行う。続いて、敷地外の環境修復プログラムを構築する場合の参考例として、大規模な放射能汚染を起こしたチェルノブイリ原子力発電所事故の後に検討・実施された対策等について、IAEAの公開情報に基づく調査結果を報告する。最後に、環境修復の実施における法制度面の課題,現実的かつ早急な安全基準の策定に関する提言を行う。
工藤 保
no journal, ,
チェルノブイリ原子力発電所やスリーマイル島原子力発電所の事故で発生した原子炉の損傷・溶融の概要について紹介する。加えて原子力機構等で行ったシビアアクシデント研究の成果を用いて燃料損傷過程について解説する。
永井 晴康; 茅野 政道; 寺田 宏明; 堅田 元喜; 中山 浩成
no journal, ,
原子力機構は、福島第一原発から放出された放射性物質の環境動態予測に数値シミュレーションシステムを適用している。まず初めに、大気中に放出された放射性物質の放出源情報を、環境モニタリングデータと単位放出率(1Bq/h)を仮定して実施したSPEEDIとWSPEEDIの大気拡散シミュレーションを組合せて推定した。次のステップとして、大気,陸域,海洋複合環境の包括的物質動態予測モデルシステムSPEEDI-MPの適用を計画している。本報告では、放出源推定の手法と暫定推定結果及び今後の計画について紹介する。
森山 清史; 丸山 結; 中村 秀夫
no journal, ,
シビアアクシデント時に損傷炉心から放出されるヨウ素は、おもにCsIエアロゾルとして格納容器内に移行し、沈降・水溶するが、照射による化学反応で一部が揮発性のI
や有機ヨウ素に変化し、ガス状ヨウ素として再放出され得る。福島第一原子力発電所事故では大気サンプルの分析で粒子状とガス状のヨウ素が同程度検出された。このガス状ヨウ素は格納容器内での化学変化に起因するものと考えられ、これについて原子力機構で開発した格納容器内ヨウ素化学解析コードKicheを用いて放出量の検討を行った。計算で得られた減衰を考慮した積算放出量はピーク時に10
Bq程度となり、原子力安全委員会によるヨウ素の総放出量推定値に包含され、減衰の傾向はモニタリングで見られるものと一致した。
鈴木 武彦; 村山 卓; 宮内 英明; 佐藤 義高; 大井 義弘; 橘 晴夫; 吉富 寛
no journal, ,
日本原子力研究開発機構原子力科学研究所では、東京電力福島第一原子力発電所の事故に対し、環境モニタリング,民家除染等の支援活動を行っている。これら支援活動では、外部被ばく及び内部被ばくのおそれがあったため、支援活動を行う派遣者を対象として、派遣期間中の個人モニタリングを実施している。個人モニタリングの実施にあたり、環境バックグラウンドレベルが上昇したことによる影響を考慮し、平常時とは異なる測定,評価方法で行った。被ばく線量の評価に用いた方法等を紹介する。
前田 敏克; 山口 徹治; 田中 忠夫
no journal, ,
福島第一原子力発電所の炉心冷却作業等に伴い発生した汚染廃液は一時的に滞留水として貯留されている。滞留水の処理方法として、現在、冷却水として再利用すること等を念頭に、ゼオライトによるCs吸着装置や凝集剤等による除染装置等をふまえた処理システムが導入され、今後、Csを吸着した廃ゼオライト,多様な核種を含むスラッジ,比較的低濃度の汚染廃液といった廃棄物が発生する。これら廃棄物については、保管中の安全管理に加え、埋設処分をみすえた廃棄体化の検討が必要となる。廃棄体化の有力な候補として、均質で埋設処分の際の廃棄体確認においてインベントリの把握が容易なセメント固化が想定される。本報告では、セメント固化体の埋設後における閉じ込め性を評価するために必要な固化体の溶出特性について検討し、特に、炉心冷却作業時に投入されたホウ素の影響,海水成分を含むことの影響,固化体から溶出した海水成分が処分場に及ぼす影響を評価する必要性を指摘した。
川妻 伸二
no journal, ,
2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震による福島第一原子力発電所での事故に対して、原子力機構が行った原子力災害ロボット等による緊急時対応の活動状況とそれから得られた教訓を紹介する。
川妻 伸二
no journal, ,
2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震による福島第一原子力発電所での事故に対して、原子力機構が行った原子力災害ロボット等による緊急時対応の活動状況とそれから得られた教訓を紹介する。
高原 省五; 飯島 正史; 木村 仁宣; 木名瀬 栄; 本間 俊充
no journal, ,
地表沈着核種による外部被ばくは、汚染の発生直後及び長期的に主要な被ばく経路の一つであり、この経路による被ばく線量は周辺線量当量として測定できる。本研究では、福島第一原子力発電所事故によって発生した汚染地域において、これまでに生じた被ばく線量を遡及評価するとともに、今後予想される被ばく線量を予測評価し、今後の防護措置の導入又は解除に資する知見の提供を目的とする。この目的のために、汚染地域の土壌中に含まれる放射性物質濃度の測定結果を調査して、各核種の物理的崩壊及び環境中でのウェザリングによって放射性物質の濃度が小さくなることを考慮して周辺線量当量の時間変化を推定した。また、この結果をもとに汚染の発生直後から将来にわたる外部被ばく線量を評価した。福島第一原子力発電所の北西30km付近の浪江町における周辺線量当量率の測定値と本研究での推定値を比較したところ、両者はよく一致しており、本研究で用いた評価モデルで汚染地域の周辺線量当量率の時間変化を再現できることが示された。また、この評価結果をもとに、公衆の外部被ばく線量に対する各核種の寄与や年間の積算線量を評価できた。
本間 俊充
no journal, ,
原子力安全部会では、「福島第一原子力発電所事故に関するセミナー」を開催し報告書(副題: 何が悪かったのか、今後何をなすべきか)を発刊した。報告書では、事故から明らかになった課題の一つとして原子力防災に関する課題をまとめた。本企画セッションではその議論の継続として、より実効性の高い原子力防災対策の構築に向けて、具体的な取り組みに関する国,自治体,研究機関の専門家による講演と総合討論で議論を深めるものである。3つの講演は、「緊急事態への備えと対応; 国際基準と福島の教訓」(報告者)でICRPの放射線防護の原則とそれを踏まえたIAEA安全要件について紹介し、国際基準から見た福島事故の教訓およびそれに基づく対応を、原子力規制庁による「原子力防災体制について」では、事故の経験と教訓を踏まえた様々な政府の措置について紹介する。最後に、立地自治体として、島根県から「避難計画の現状と課題」と題して、立地地域の状況を踏まえた事故後の島根県の防災に関する取り組みについて紹介がある。
山崎 秀夫*; 石津 直人*; 國分 陽子
no journal, ,
日本では、広島・長崎原爆、また核実験フォールアウトやチェルノブイリ原発事故により数々の放射能汚染を経験している。また、現在、東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故による汚染も起こっている。本発表では、これまで我が国で起こった放射能汚染の歴史及び現在起こっている福島原発からの汚染状況について紹介する。われわれは、長崎原爆により放出された放射性物質の時間的,空間的な分布を明らかにするため、土壌や堆積物の分析を行い、長崎原爆により放出されたプルトニウムの分布を特定した。また、福島原発から55km離れた福島市で採取した土壌の
線測定を行ったところ、
Iや
Csなどを検出した。
森山 清史
no journal, ,
軽水炉のシビアアクシデントにおける事故進展,主要な現象についての概要を述べる。軽水炉は停止後にも崩壊熱の除去を必要とし、それができない事態がある程度の時間継続すれば、炉心の過熱,損傷に至る。1979年の米国スリーマイル島発電所2号機事故はこのようなシビアアクシデントであり、その後シビアアクシデントの研究が活発に行われ、また、確率論的安全評価の重要性が認識され、広く用いられるようになった。原子炉の公衆に対する「リスク」は公衆の放射線被爆を伴う事象の「発生確率」とその「影響」の積として求められる。具体的には、環境への放射性物質放出を伴う事象の発生確率と、放出量,各種などの性状(ソースターム)に関する情報が必要となり、これらがシビアアクシデント研究の主目的である。これまでの研究で、炉心損傷の進行,損傷炉心の移行(リロケーション),水蒸気爆発等の衝撃力発生にかかわる現象,核分裂生成物(FP)の炉心からの放出,冷却系内及び格納容器内における移行挙動などについて多くの知見が得られている。
田中 淳
no journal, ,
Huge efforts have been done for the remediation of large contaminated areas off-site TEPCO's Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant (NPP). However, comprehensive monitoring of contaminated area is yet necessary for food safety and remediation of agricultural and forest area. We are now progressing actions by using our original cutting-edge technologies, "Ion Beam Breeding "and "Live Radiotracer Imaging". For the Ion Beam Breeding, two times or more cesium-absorbing Japanese millet mutants and mutants of radioresistant bacteria, and one-half or less cesium-absorbing rice mutants have been successfully selected. As for the Live Radiotracer Imaging technology, we have succeeded in developing the world's first gamma camera specialized for plant research which can continuously image relatively high energy
-rays emitted from Cs-137 radiotracer. By using this new gamma camera, dynamics of radiocesium transport into/within plants can be elucidated.