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論文

原子力機構-東海タンデム加速器の現状

沓掛 健一; 松田 誠; 中村 暢彦; 石崎 暢洋; 株本 裕史; 乙川 義憲; 遊津 拓洋; 松井 泰; 中川 創平; 阿部 信市

Proceedings of 20th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1080 - 1084, 2023/11

原子力機構-東海タンデム加速器施設は最高電圧が約18MVの大型静電加速器で、重イオンビームを用いた核物理、核化学、原子物理、材料照射研究などの各分野で利用されている。2022年度も放電が頻発するため、最高加速電圧を約15MVに抑えて運転を継続した。2021年度以降、絶縁性能が劣化した機器類(セラミック製加速管や発電機駆動用アクリルシャフト等)の交換を行っており、2022年度はアクリルシャフト5本の交換を行ったが、加速電圧改善の根本的な解決には至っていない。2022年度発生した主な故障として、高電圧端子内ターボポンプの動作不良や90度偏向電磁石からの水漏れがあった。その都度、整備を行うことで施設の運転を継続しているが、今後、機器の経年劣化に対する抜本的な対策を検討する必要がある。発表では、2022年度における加速器の運転・整備状況等について報告する。

論文

Investigation of niobium surface roughness and hydrogen content with different polishing conditions for performance recovery of superconducting QWRs in JAEA Tokai-Tandem Accelerator

神谷 潤一郎; 仁井 啓介*; 株本 裕史; 近藤 恭弘; 田村 潤; 原田 寛之; 松井 泰; 松田 誠; 守屋 克洋; 井田 義明*; et al.

e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (Internet), 21(4), p.344 - 349, 2023/05

原子力機構東海タンデム加速器には、40台の超伝導Quarter Wave Resonator(QWR)によって重イオンを10MeV/uまで加速するブースターリニアックがあるが、2011年の震災以降、運転を停止している。近年ウラン等のより重い核種を加速するため、タンデム加速器のアップグレードが精力的に検討され、QWR再稼働の必要性が高まっている。現在、運転時に必要な加速電圧とQ値を得るため、QWR内面荒さを低減するための電解研磨条件を検証している。一方で電解研磨はNb中水素を増加させ、水素病と呼ばれるQ値の減少を引き起こす可能性がある。真空中高温焼鈍で水素を放出させることで水素病を抑えることができるが、QWRのクラッド材を構成するNbとCuの熱膨張差による空洞破損の危険性がある。そのため表面粗さの低減とNbバルク中の水素の増加を最小限に抑えるため、研磨条件を最適化する必要がある。我々はこれまで水素吸蔵量および脱離機構を昇温脱離分析(TDS)により検証できることに着目し、研究を行ってきた。発表では異なる条件で研磨したNb材料のTDS結果、表面観察結果、表面粗さの相関について得られた成果を発表する。

論文

原子力機構-東海タンデム加速器の現状

株本 裕史; 松田 誠; 中村 暢彦; 石崎 暢洋; 沓掛 健一; 乙川 義憲; 遊津 拓洋; 松井 泰; 中川 創平; 阿部 信市

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1109 - 1113, 2023/01

原子力機構-東海タンデム加速器施設は最高運転電圧が約18MVの大型静電加速器で、重イオンビーム等を用いた核物理,核化学,原子物理,材料照射などの各分野で利用されている。本発表では、2021年度における加速器の運転・整備状況およびビーム利用開発等について報告する。当施設では近年、運転中の放電が頻発するため、加速電圧を約15MVと以前よりも低く抑えている。これは加速電圧に対する絶縁性能が必要な機器類(セラミック製加速管や発電機駆動用アクリルシャフト等)が経年劣化してきているためと思われる。2021年度には低エネルギー側加速管7本(3.5MV相当)とアクリルシャフト2本の交換作業を行い、絶縁性能の回復を図った。2020年度にも同様の交換作業を行っており、全体的に経年劣化が進んでいると思われることから、今後は抜本的な対策を検討する必要があると考えている。また、当施設では、現在の施設のアップグレードを行い、後継となる加速器を導入する計画の立案を行っている。超伝導加速器の技術を使用し、高エネルギー・高強度の重イオンビーム等を発生させるものであり、こちらの概要についても併せて報告する。

論文

1/4波長型超伝導空洞の内面電解研磨の実施報告,2

仁井 啓介*; 井田 義明*; 上田 英貴*; 山口 隆宣*; 株本 裕史; 神谷 潤一郎; 近藤 恭弘; 田村 潤; 原田 寛之; 松井 泰; et al.

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.601 - 604, 2023/01

マルイ鍍金工業では、日本原子力研究開発機構(JAEA)と共同で東海タンデム加速器後段の超伝導ブースター用1/4波長型超伝導空洞(QWR)について再表面処理の検討を行っている。この空洞はニオブ-銅のクラッド板で製作されており、底部に大きな開口があるため、再度の電解研磨処理等が可能な構造になっている。再表面処理では、内面ニオブに電解研磨(EP)を施工して表面粗さを小さくし、高い加速電界(5MV/m以上)を発生できるようにすることを目標としている。2020年度には、マルイ鍍金工業がニオブ9セル空洞EPの経験で得た各種パラメータとJAEA所有の電極、治具等を組み合わせて、予備の空洞に対してEPを施工した。しかし、EP後のニオブ表面は光沢が増すものの表面粗さが良好な状態とはならず、加速電界もEP前よりは改善したが、目標値には達していなかった。2021年度には空洞のニオブ表面粗さと加速電界の改善を目指して、EPのパラメータ(電極面積,電圧,流量と揺動)を変えての実験を行い、設備,条件,表面粗さ等の評価を行った。また、今回はこれまでに観察してこなかった中心導体のドリフトチューブ部内面などについても広く観察を行ったので、そちらの結果も併せて報告する。

論文

オールジャパンでとりくむ地層処分のいま,4; 処分場の設計と工学技術(その2)

本島 貴之*; 松井 裕哉; 川久保 政洋*; 小林 正人*; 市村 哲大*; 杉田 裕

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 64(3), p.163 - 167, 2022/03

日本原子力学会バックエンド(BE)部会では、日本における地層処分計画を進めるにあたり、原子力発電環境整備機構(NUMO),研究機関,大学などの関係機関が密に連携して、技術面の整備、必要となる技術基盤を体系的に構築している。BE部会は、地質環境,工学技術,安全評価の各分野における安全確保の考え方などの基本的な部分を含め、処分場建設に向けて進められている技術開発について、最新の知見も含めて紹介し、地層処分の技術開発の現状について総合的に理解を深めていただくための連載講座を開始している。本論文は、工学技術に関する連載講座であり、著者はプラグの部分について主に原子力機構の研究開発成果等を紹介した。

論文

原子力機構-東海タンデム加速器の現状

松田 誠; 田山 豪一; 石崎 暢洋; 株本 裕史; 中村 暢彦; 沓掛 健一; 乙川 義憲; 遊津 拓洋; 松井 泰; 阿部 信市

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.394 - 398, 2021/10

原子力機構-東海タンデム加速器は最高加速電圧が約18MVの大型静電加速器であり、核物理,核化学,原子物理,材料照射などの分野に利用されている。昨年度の利用運転日数は112日であり、主として核物理実験に利用された。最高加速電圧は15.4MVであった。4/20$$sim$$5/7の期間は新型コロナウィルスの感染拡大防止のための出勤自粛により運転を休止した。その後、希少なRI標的であるEs試料を用いた実験が計画されていたため、所内研究者のみの条件で運転を再開し、制限解除と共に通常運転へと移行した。2020年度も2019年度に引き続きSF$$_{6}$$高圧ガス施設の液化貯槽の開放検査実施のため約3ヵ月を施設検査に充てることになり、その間運転を停止した。また、発電用回転シャフトの絶縁破壊などにより性能が劣化した低エネルギー側の加速管16本(8MV相当)を予備品と交換する作業も実施したため7月から12月までの長期の定期整備間となった。発表では加速器の運転・整備状況およびビーム利用開発等について報告する。

論文

1/4波長型超伝導空洞の内面電解研磨の実施報告

仁井 啓介*; 井田 義明*; 上田 英貴*; 山口 隆宣*; 株本 裕史; 神谷 潤一郎; 近藤 恭弘; 田村 潤; 原田 寛之; 松井 泰; et al.

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.334 - 337, 2021/10

原子力機構の東海タンデム加速器では重イオンビームを用いた核物理・核化学・材料照射などの研究が行われている。タンデム後段にはビームのエネルギーを2-3倍に増加させるための超伝導ブースターが設置されているが、長期間の休止中となっている。この超伝導ブースターの仕様は、型式=同軸1/4波長型共振器(QWR)、最適ビーム速度=光速の10%、加速電界=5.0MV/m@4Wである。現在、再稼働に向けた取り組みを行っており、各種試験を行う準備として予備の超伝導空洞の電解研磨を検討している。この空洞はニオブ-銅のクラッド板で製作されており、底部に大きな開口があるため、再度の電解研磨処理が可能な構造となっている。今回、マルイ鍍金工業と日本原子力研究開発機構が共同で1/4波長型超伝導空洞内面電解研磨について設備や条件の検討、電解研磨の実施、研磨後表面や空洞性能の評価等を行ったので、その結果を報告する。

論文

原子力機構-東海タンデム加速器の現状

松田 誠; 石崎 暢洋; 田山 豪一; 株本 裕史; 中村 暢彦; 沓掛 健一; 乙川 義憲; 遊津 拓洋; 松井 泰; 阿部 信市; et al.

Proceedings of 17th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.948 - 952, 2020/09

原子力機構-東海タンデム加速器は最高加速電圧が約18MVの大型静電加速器であり、核物理,核化学,原子物理,材料照射などの分野に利用されている。2019年度の利用運転日数は118日であり、主として核物理実験に利用された。最高加速電圧は16.2MVであった。加速電圧が上がらない原因は、高電圧端子内の発電機を駆動するための絶縁シャフトが放電により放電痕ができ破損するなど絶縁性能が劣化したためであった。2019年度はSF$$_{6}$$高圧ガス施設において貯槽の開放検査実施のため7月から約3ヵ月をの施設検査に充てることになり、7月から5か月の長期の運転停止(定期整備)となった。2020年度も同様の検査のため長期の整備となる予定である。発表では加速器の運転・整備状況およびビーム利用開発等について報告する。

論文

原子力機構-東海タンデム加速器の現状

松田 誠; 長 明彦; 石崎 暢洋; 田山 豪一; 株本 裕史; 中村 暢彦; 沓掛 健一; 乙川 義憲; 遊津 拓洋; 松井 泰; et al.

Proceedings of 16th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1270 - 1273, 2019/07

原子力機構-東海タンデム加速器は最高加速電圧が約18MVの大型静電加速器であり、核物理,核化学,原子物理,材料照射などの分野に利用されている。平成30年度の利用運転日数は138日であり、主として核物理実験に利用された。最高加速電圧は16.5MVであった。新たにタンデム加速器の入射ビームラインにビームアッテネータを設置し、ビーム電流の制御を容易にし、かつ荷電変換フォイルの消耗を最小化できるようにした。主な整備事項として、約7万時間使用したペレットチェーンおよび、約9年使用した高電圧端子内発電機の駆動モーターの交換を行った。最近のビーム電流の増強によりビームプロファイルモニターのワイヤーがビームで溶断するトラブルが2件発生した。その他建家の酸欠モニタの電源故障が発生した。発表では加速器の運転・整備状況およびビーム利用開発等について報告する。

論文

原子力機構-東海タンデム加速器の現状

松田 誠; 株本 裕史; 田山 豪一; 仲野谷 孝充; 中村 暢彦; 沓掛 健一; 乙川 義憲; 遊津 拓洋; 松井 泰; 石崎 暢洋; et al.

Proceedings of 15th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1271 - 1275, 2018/08

原子力機構-東海タンデム加速器は最高加速電圧が約18MVの大型静電加速器であり、核物理,核化学,原子物理,材料照射などの分野に利用されている。2016年12月に発生した真空事故以降加速電圧が12MVまで低下した。加速管内に混入した塵や荷電変換用の炭素薄膜を除去すべく80本の全加速管を取り外し再洗浄を実施した。洗浄に4か月、再組立てに2か月を要した。このため2017年2月から約10か月が加速器の整備期間となった。加速管の再構築に伴い加速管と圧力タンク外の機器との再アライメントを実施した。運転再開は2017年12月となり、利用運転期間中に定期的なコンディショニングを行うことで16.5MVの運転電圧まで回復させることができた。2017年度の加速器の運転・整備状況およびビーム利用開発等について報告する。

論文

Structure of $$^{55}$$Sc and development of the $$N=34$$ subshell closure

Steppenbeck, D.*; 武内 聡*; 青井 考*; Doornenbal, P.*; 松下 昌史*; Wang, H.*; 馬場 秀忠*; 郷 慎太郎*; Holt, J. D.*; Lee, J.*; et al.

Physical Review C, 96(6), p.064310_1 - 064310_10, 2017/12

 被引用回数:18 パーセンタイル:80.82(Physics, Nuclear)

理化学研究所のRIBFにて、中性子過剰核$$^{55}$$Scの励起状態を$$^{56}$$Tiからの1陽子ノックアウト反応および$$^{55}$$Scの非弾性散乱によって生成し、そこからの脱励起$$gamma$$線を観測することによってエネルギー準位を得た。その結果、第一励起状態が695keVと低く現れることがわかった。$$^{54}$$Caで知られているように中性子数34の閉殻構造が成り立っているとすると、第一励起状態は約2MeVと高く現れるはずであり、この結果は$$^{55}$$Scでは中性子数34の新魔法数が消滅していることを示している。殻模型計算でもこの結果は得られ、中性子数34の殻ギャップが陽子数に応じて強く変化していることがその原因であることがわかった。

論文

Low-lying structure of $$^{50}$$Ar and the $$N$$=32 subshell closure

Steppenbeck, D.*; 武内 聡*; 青井 考*; Doornenbal, P.*; 松下 昌史*; Wang, H.*; 宇都野 穣; 馬場 秀忠*; 郷 慎太郎*; Lee, J.*; et al.

Physical Review Letters, 114(25), p.252501_1 - 252501_6, 2015/06

 被引用回数:44 パーセンタイル:87.83(Physics, Multidisciplinary)

理化学研究所の不安定核施設RIBFにて、中性子過剰核$$^{50}$$Arを$$^{54}$$Ca, $$^{55}$$Sc, $$^{56}$$Tiからの核破砕反応によって生成し、その脱励起$$gamma$$線を初めて観測した。最も強度の強い$$gamma$$線エネルギーから、$$^{50}$$Arの第一励起$$2^+$$状態の励起エネルギーが1178(18)keVであることがわかった。この実験結果および周辺核の$$2^+$$状態の励起エネルギーを大規模殻模型計算と比較した結果、$$^{50}$$Arでは中性子数32のサブシェルギャップが$$^{52}$$Caと同じくらい大きくなることによってその第一励起エネルギーが$$^{48}$$Arよりも高くなることがわかった。また、殻模型計算によって、中性子数34のサブシェルギャップがCaからArにかけて増大することを予言し、その影響は今後行われるであろう$$^{52}$$Arの励起状態の測定で確かめ得ることを示した。

論文

Evidence for a new nuclear "magic number" from the level structure of $$^{54}$$Ca

Steppenbeck, D.*; 武内 聡*; 青井 考*; Doornenbal, P.*; 松下 昌史*; Wang, H.*; 馬場 秀忠*; 福田 直樹*; 郷 慎太郎*; 本間 道雄*; et al.

Nature, 502(7470), p.207 - 210, 2013/10

 被引用回数:285 パーセンタイル:99.78(Multidisciplinary Sciences)

中性子数34の新しい魔法数が中性子過剰核で存在することが10年ほど前に東京大学と発表代表者らのグループによって指摘されて以来、世界各地の不安定核研究施設にてその実験的検証の試みがなされてきた。しかし、中性子数34の魔法数はカルシウムのみに見られる極めて局所的なものであり、カルシウム54を十分に生成するのが困難なことから、これまで実験的な証拠が得られてこなかった。この研究では、理化学研究所のRIBFにてカルシウム54の励起状態を$$gamma$$線分光によって初めて観測し、第一励起状態が約2MeVにあることを見つけた。この励起エネルギーは、カルシウム42,44,46,50などの非中性子魔法数のものに比べかなり高いものであり、中性子数34の魔法数の存在が確立された。発表代表者らによる理論解析の結果、中性子数34の殻ギャップは、既に魔法数として知られている中性子数32のものと同程度の大きさであることがわかった。

論文

ITER magnet systems; From qualification to full scale construction

中嶋 秀夫; 辺見 努; 井口 将秀; 名原 啓博; 松井 邦浩; 千田 豊; 梶谷 秀樹; 高野 克敏; 礒野 高明; 小泉 徳潔; et al.

Proceedings of 24th IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2012) (CD-ROM), 8 Pages, 2013/03

ITER機構及び6国内機関(中国,欧州,日本,韓国,ロシア,米国)は、協力してITERマグネット・システムを製作している。日本,ロシア,中国,韓国は既に実機の超伝導導体の製作を実施している。TFコイル用のラジアルプレートの製作では、欧州及び日本で品質検証が終了し、実機施策の準備が整った。日本は1/3サイズの試作ダミー巻線を実機大ダミー巻線試作の前に実施し、製作方法を検証した。欧州では、実機製作に必要な治具類の準備とその性能検証が進行中である。また、日本は、2個の実機大TF構造物を試作し、製作方法の最適化と工業化を実施した。コレクション・コイルの製作進捗はTFコイル同様に順調であり、巻線治具等の準備はほとんど終了し、品質検証が開始された。その他のマグネットにおいても、2020年の初期プラズマ点火達成に向けて、順調に製作が進んでいる。

論文

Development of ITER TF coil in Japan

小泉 徳潔; 松井 邦浩; 辺見 努; 高野 克敏; 千田 豊; 井口 将秀; 中嶋 秀夫; 嶋田 守*; 大勢持 光一*; 牧野 吉延*; et al.

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 22(3), p.4200404_1 - 4200404_4, 2012/06

 被引用回数:9 パーセンタイル:47.58(Engineering, Electrical & Electronic)

原子力機構は、ITER計画において9個のTFコイルの調達を担当しており、この調達を次に記す3段階に分けて段階的に実施している。第一段階:技術的課題の解決と合理化検討、第二段階:治具の製作及び第一号コイルの製作、第三段階:残りの8個のコイル製作。このうち、第一段階として2009年3月から、中・実規模試作を実施した。これまでに実規模導体を用いた巻線試作,熱処理試作等を実施し、また、実規模ラジアル・プレートも試作した。これにより、TFコイル製作技術の課題を解消することができたとともに、製作の合理化も進めた。

論文

せん断変形の進行に伴う堆積軟岩の透水特性の変化

郷家 光男*; 石井 卓*; 佐ノ木 哲*; 松井 裕哉; 杉田 裕

第40回岩盤力学に関するシンポジウム講演論文集(CD-ROM), p.282 - 287, 2011/01

せん断変形の進行に伴う透水特性の変化を把握することを目的として、日本原子力研究開発機構が幌延深地層計画において採取した稚内層の硬質頁岩に対してせん断破壊透水試験を行った。透水試験には軸方向の一様流と半径方向の放射流による方法を採用した。その結果、軸方向の透水試験では、弾性変形状態以降に透水係数は増加し、残留強度時には初期状態の十倍程度まで増加した。一方、半径方向の透水試験では、ひずみ軟化過程に至ると透水係数は急激な増加を示し、最終的には約十万倍まで増加した。そして、支保工や掘削方法を工夫することにより、ひずみ軟化状態に至る前の状態に制御でき、さらに、拘束圧を1MPa程度に維持できるならば、透水係数の増加を抑制できることが示唆された。

論文

光ファイバーを利用した多段式岩盤内変位計の開発

真田 祐幸; 杉田 裕; 大丸 修二; 松井 裕哉; 柏井 善夫*

Journal of MMIJ, 126(10,11), p.569 - 576, 2010/10

坑道周辺岩盤の長期的な挙動の把握は、高レベル放射性廃棄物の地層処分の性能評価や坑道の設計・施工を行ううえで重要である。坑道近傍の変位を計測するためには、通常、電気式の地中変位計が埋設される。従来型の電気式地中変位計は数年に渡る使用では絶縁不良を生じるなど長期的な計測が困難であった。また、岩盤へのインパクトが小さい小口径のボーリング孔では多段化できないという問題があった。本論文では小口径で長期耐久性を有し、多段かつ高い精度での計測を可能にするために、光ファイバーを使用した地中変位計の開発を実施した。恒温槽内にて変位,温度を変化させた室内検定試験を行い、ブラッグ波長の変化量との対応関係を整理し、校正式の算出と測定精度の検証を行った。その結果、測定精度は測定範囲の0.5%又は1/100mmと今回設定した測定精度をおおむね満たしていた。また、変位計の性能の確認のために行った原位置性能確認試験結果から、ブラッグ波長の変化量から算出した変位は、実際に与えた変位量と良い一致を示した。さらに、作業性や作業時間については、通常用いられる電気式の地中変位計と同程度であり、原位置での実現可能性に対する見通しを得た。

論文

Geostatistical modeling of groundwater properties and assessment of their uncertainties

山本 真哉*; 本多 眞*; 櫻井 英行*; 鈴木 誠*; 真田 祐幸; 杉田 裕; 松井 裕哉

Proceedings of 14th Annual Conference of the International Association for Mathematical Geosciences (IAMG 2010) (CD-ROM), 12 Pages, 2010/09

高レベル放射性廃棄物の地層処分での処分場の設計においては、地下水水質分が明らかになれば地下深部水理地質環境を理解することができる。本研究は、広範囲で網羅的に調査されている比抵抗値と関連性がある地下水の化学的特性をモデル化する地球統計学的手法を提案するものである。提案するシステムは2つの手法を組合せており、一つはクリギング手法を用いた比抵抗データの統合、もう一つはクリギングによる水理地球化学特性の3次元モデル化である。偶然の不確実性と認識された不確実の2種類の不確実性が明らかになったが、提案した手法によるこれらの不確実性は、従来のモデルの不確実性よりも小さかった。

論文

地球統計学的手法を用いた地下水水質分布の推定とその不確実性の評価

本多 眞*; 山本 真哉*; 櫻井 英行*; 鈴木 誠*; 真田 祐幸; 杉田 裕; 松井 裕哉

土木学会論文集,C, 66(3), p.609 - 624, 2010/08

地下水水質や透水性などの地下深部の地質環境は一般に空間的に不均質であり、限られた調査から合理的かつ信頼性の高いモデルを構築する技術は、高レベル放射性廃棄物処分場のような大規模な地下構造物の設計において非常に重要となる。またモデルの信頼性を担保するためには、モデルに含まれる不確実性を定量的に評価できることが求められる。本論文では特に地下水の水質分布に着目し、広範囲かつ網羅的に調査が可能な電磁探査から得られる比抵抗値との相関関係を利用した地球統計学的な三次元分布のモデル化手法を提案した。具体的には幌延深地層研究計画で取得された広域の電磁探査から試錐孔における電気検層までさまざまなスケールの比抵抗値データをその精度に応じて段階的に統合した比抵抗値モデルと離散的にしか得られない限られた地下水水質データから三次元分布モデルを構築した。さらには、構築されたモデルに含まれる不確実性に着目して、不確実性の要因を整理したうえでデータに基づいたシミュレーションによりその評価を行った。その結果、提案手法によるモデルの不確実性が他の手法と比べて小さく見積もられ、提案手法の有効性を示すことができた。

論文

Geomechanical model for sedimentary soft rock based on surface-based investigations

杉田 裕; 真田 祐幸; 松井 裕哉

Proceedings of International Symposium on Rock Mechanics "Rock Characterization, Modelling and Engineering Design Methods" (SINOROCK 2009) (CD-ROM), 5 Pages, 2009/05

日本原子力研究開発機構は、北海道幌延町において新第三紀堆積岩を対象とし、地下施設建設を伴う研究プロジェクト(幌延深地層研究計画)を進めている。本報告は、地表からの調査結果に基づく、地下施設の建設時の岩盤の力学的挙動を予測するための物理的,力学的物性を設定するための岩盤力学概念モデルの構築について示す。地表からのボーリング調査に基づく岩盤物性の評価結果から、現在の地質構造は褶曲や断層などにより複雑になっているが、岩盤は深度方向に3つのゾーンに区分でき、堆積時の地質構造に応じた力学特性を持っていることがわかった。これらの結果から、地質構造(層序,褶曲や断層による変位など)を考慮することで、三次元的な岩盤力学概念モデルを合理的に構築することができた。

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