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森山 伸一; 小林 貴之; 諫山 明彦; 寺門 正之; 澤畠 正之; 鈴木 貞明; 横倉 賢治; 下野 貢; 長谷川 浩一; 平内 慎一; et al.
Nuclear Fusion, 49(8), p.085001_1 - 085001_7, 2009/07
被引用回数:21 パーセンタイル:61.43(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60U電子サイクロトロン周波数帯(ECRF)装置のジャイロトロンにおいて、1.5MW, 1秒間(110GHz)の出力が得られた。これは1秒以上のパルス幅では世界最高値である。熱応力の観点で注意深く設計された共振器,ミラー駆動ベローズのRFシールド,誘電損失の小さいセラミックを用いたDCブレークがこの出力を可能にした。一方、5kHzという高い周波数でパワー変調を行うことに成功しJT-60Uの新古典テアリングモード(NTM)抑制実験の成果につながった。ジャイロトロンのカソードヒーターパワーとアノード電流の実時間制御によって0.4MW, 30秒の長パルス入射をデモンストレーションし、伝送系部品の温度上昇を測定するとともにその健全性を確認し、さらなる長パルス入射の見通しを得た。また、4本のジャイロトロンを同時に発振させ2.9MW, 5秒の高パワー入射を行って、高いシステム総合性能を示すことができた。信頼性の高い長パルス対応水冷式アンテナとして、革新的な直線駆動ミラーを用いる方式を設計した。ビームプロファイルと機械強度を評価する計算を行って実現可能性を確証した。
森山 伸一; 小林 貴之; 諫山 明彦; 寺門 正之; 澤畠 正之; 鈴木 貞明; 横倉 賢治; 下野 貢; 長谷川 浩一; 平内 慎一; et al.
Proceedings of 22nd IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2008) (CD-ROM), 8 Pages, 2008/10
JT-60Uの電子サイクロトロン周波数帯(ECRF)加熱電流駆動装置のジャイロトロン開発において、1.5MW,1秒間(110GHz)の出力を得ることに成功した。これは1秒以上のパルス幅では世界最高値である。熱応力の観点で注意深く設計された共振器,ミラー駆動ベローズのRFシールド,誘電損失の小さいセラミックを用いたDCブレークがこの出力を可能にした。一方、5kHzという高い周波数でパワー変調を行うことに成功しJT-60Uの新古典テアリングモード(NTM)抑制実験の成果につながった。ジャイロトロンのカソードヒーターパワーとアノード電圧の実時間制御によって0.4MW,30秒の長パルス入射をデモンストレーションし、伝送系部品の温度上昇を測定するとともにその健全性を確認し、さらなる長パルス入射の見通しを得た。また、4本のジャイロトロンを同時に発振させ2.9MW,5秒の高パワー入射を行って、高いシステム総合性能を示すことができた。信頼性の高い長パルス対応水冷式アンテナとして、革新的な直線駆動ミラーを用いる方式を設計した。ビームプロファイルと機械強度を評価する計算を行って実現可能性を確証した。
寺門 正之; 下野 貢; 澤畠 正之; 篠崎 信一; 五十嵐 浩一; 佐藤 文明; 和田 健次; 関 正美; 森山 伸一
JAEA-Technology 2007-053, 28 Pages, 2007/09
臨界プラズマ試験装置(JT-60U)では、プラズマの熱伝導率を測定し閉じ込め性能を調べるため、電子サイクロトロン加熱(ECH)装置の高周波出力を数十Hzから数百Hz程度に変調し、プラズマ中へパルス的に入射している。JT-60UのECH装置の高周波出力変調は、高周波源であるジャイロトロンのアノード電圧を制御することによりジャイロトロンの主電源である特高電力を遮断することなく出力を変調させるもので、変調周波数が12.2Hz500Hzにおいて変調度が約80%の出力変調運転を行っている。しかし、今後予定されているJT-60 Super Advanced (JT-60SA)計画において、電磁流体力学(MHD)的不安定性である新古典的テアリングモード(NTM)を抑制するための手法として、その周波数に合わせて変調入射する必要性が生ずる。そこで、ジャイロトロンの高周波出力を数kHz程度に変調する技術の検証を行った結果、周波数3.5kHzで変調度が84%の発振変調に成功した。実用レベルのパルス幅としては、3.0kHzまでの発振変調が可能である。次のステップとして、アノード分圧器基板の素子をより高速なものと交換して、さらに変調周波数を上げる試験を計画している。
関 正美; 森山 伸一; 篠崎 信一; 長谷川 浩一; 平内 慎一; 横倉 賢治; 下野 貢; 寺門 正之; 藤井 常幸
Fusion Engineering and Design, 74(1-4), p.273 - 277, 2005/11
被引用回数:3 パーセンタイル:24.15(Nuclear Science & Technology)LHアンテナはJT-60Uでの電流駆動実験等に対して貢献してきたが、LHアンテナ開口部は熱負荷でダメージを受け、入射パワーは年々低下してきた。入射パワーを回復するために、世界的にも初めての試みとなるLHアンテナ開口部に炭素製グリルを取付ける改造をした。炭素材は高耐熱性を持ち、かつプラズマの閉じ込め性能劣化させない低Z材である。炭素製グリルは、ベースフレームと高周波接触子それに炭素製先端部から成る。ベースフレームは既設のLHアンテナ開口部へ溶接され、高周波接触子はベースフレームと炭素製先端部の間の電気接触を改善する。先端部はグラファイトあるいは炭素繊維材から作られ、交換可能とするためボルトでベースフレームに取付けられるように工夫した。また実験実施後にグラファイトと炭素繊維材からできた先端部の性能を比較することができる。取付け工事の後、コンディショニングが順調に進捗し、プラズマの位置を制御することで良好な結合特性を実現し、高周波エネルギー最大約5MJのプラズマへの入射を達成した。さらに予想通りプラズマ電流を駆動していることを観測し、炭素製グリル付きLHアンテナの基本性能を確認した。
藤井 常幸; 関 正美; 森山 伸一; 寺門 正之; 篠崎 信一; 平内 慎一; 下野 貢; 長谷川 浩一; 横倉 賢治; JT-60チーム
Journal of Physics; Conference Series, 25, p.45 - 50, 2005/00
JT-60U電子サイクロトロン波帯(ECRF)加熱装置は高性能プラズマの実現のために活用されている。その出力は周波数110GHzで4MWである。JT-60U ECRF加熱装置で使用するジャイロトロンの出力は、そのアノード電圧を制御することで、制御できる。これを利用して、プラズマへの入射パワーを変調するために、アノード電圧制御器を開発し、出力0.7MWで、変調周波数10500Hzを達成した。また、このアノード電圧制御器を使用して、入射パルス幅を5秒から16秒まで伸長することに成功した。このような長パルスにおいて、アルミナ製のDCブレークの最大温度は約140度に達した。これを解析した結果、目標とするパルス幅30秒を実現するには、DCブレークの材料を低損失の材料に変更する必要があることが判明した。実時間制御でのECRF加熱による新古典テアリングモードの安定化を実証した。この実時間制御系では、ECE計測より10msごとに予測されるNTM発生領域を狙って、ECRFビームが入射される。
下野 貢; 関 正美; 寺門 正之; 五十嵐 浩一*; 石井 和宏*; 高橋 正己*; 篠崎 信一; 平内 慎一; 佐藤 文明*; 安納 勝人
JAERI-Tech 2003-075, 29 Pages, 2003/09
第一壁洗浄に有効な電子サイクロトロン共鳴(ECR)放電洗浄(DC)をJT-60Uで実証するために、高周波源としてJT-60U低域混成波(LHRF)加熱装置用クライストロンの低出力・長パルス試験を行った。LHRF加熱装置用クライストロンは、2GHz帯で単管当たり1MW-10秒出力性能を持つが、長パルス運転のために動作条件を変更しなければならない。そのために、まず電源性能から長パルス運転が可能となるビーム電流を評価した。この結果、ビーム電圧72kV,ビーム電流4.4Aにおいて電源は定常運転が可能であることが判明した。このビーム電圧及び電流において空洞共振器を調整した結果、クライストロン出力40kWを得た。さらに、出力40kWレベルで模擬負荷を用いて60秒の長パルス試験を行い、クライストロンのコレクター温度が約20秒で120Cの飽和温度になり、コレクター冷却性能から定常運転が可能と判断した。JT-60UでのECR-DC実験では、約30kW-45分の運転に成功した。
森山 伸一; 藤井 常幸; 木村 晴行; 安納 勝人; 横倉 賢治; 篠崎 信一; 寺門 正之; 平内 慎一; 三枝 幹雄*
Fusion Science and Technology (JT-60 Special Issue), 42(2-3), p.467 - 481, 2002/09
被引用回数:6 パーセンタイル:39.30(Nuclear Science & Technology)JT-60Uにおけるイオンサイクロトロン周波数帯(ICRF)加熱装置の開発について述べる。1992年に運転を始めた同装置は開発,改良によって116MHz,7MWの高周波を1.1秒間プラズマに入射して加熱することに成功したが、その開発成果と運転経験はITERのICRF加熱装置開発に大きく貢献するものである。高周波の発振源である4極真空管には等方性黒鉛を用いた電極を採用して高い熱負荷に耐えるようにした結果、131MHzの高周波を単管あたり1.7MW,5.4秒間出力できた。ファラデーシールドの開口面積率を高くするなどプラズマとの結合効率が高くなるよう工夫したアンテナを開発し、大電力の入射を実現した。また、核融合炉の中性子照射にも耐えるように、従来用いていたセラミック絶縁物を不要にした全金属アンテナの開発を行い、高周波特性,機械強度ともにJT-60U及び次期装置での使用に耐えることを確認した。周波数を変えると伝送線路の電気長が変化することに着目し、プラズマの変化に伴って増加する反射電力を周波数の変化によって抑制する周波数フィードバック制御を開発した。
池田 佳隆; 春日井 敦; 森山 伸一; 梶原 健*; 関 正美; 恒岡 まさき*; 高橋 幸司; 安納 勝人; 濱松 清隆; 平内 慎一; et al.
Fusion Science and Technology (JT-60 Special Issue), 42(2-3), p.435 - 451, 2002/09
被引用回数:26 パーセンタイル:82.20(Nuclear Science & Technology)JT-60Uにおける局所加熱と電流駆動を目的として、電子サイクロトロン周波数(ECRF)加熱装置を設計,開発し、運転を行った。周波数は、弱磁場側からの基本波Oモードを入射する110GHzを採用した。本システムは、単管出力1MWレベルのジャイロトロンを4本,その大電力を伝送する4本の伝送系,さらに2基のアンテナから構成される。エネルギー回収機構とダイヤモンド出力窓が、ジャイロトロンの特徴である。エネルギー回収機構を利用するとともに、その発振動作を考慮して高圧電源の改造を行うことにより、主電源が一定電圧制御の無いJT-60高周波加熱設備においてもジャイロトロンの発振を可能とした。またダイヤモンド出力窓の採用により、伝送系の伝搬モードに効率よく変換できる出力モードを実現し、低損失導波管の採用とあわせ、60mの長距離伝送においても約75%の高効率伝送を実現した。2基のアンテナは、高周波の入射方向をプラズマ放電中に制御可能であり、これにより局所的な加熱/電流分布制御を実現した。2000年には3系統によりプラズマ総入射パワー1.5~1.6MW,3秒までの運転を行い、電子温度15keVの達成や、MHD制御等の実験に用いられた。2001年には4系統のシステムが完成し、約3MWレベルの運転が実施された。
関 正美; 池田 佳隆; 前原 直; 森山 伸一; 内藤 磨; 安納 勝人; 平内 慎一; 下野 貢; 篠崎 信一; 寺門 正之; et al.
Fusion Science and Technology (JT-60 Special Issue), 42(2-3), p.452 - 466, 2002/09
被引用回数:14 パーセンタイル:65.38(Nuclear Science & Technology)JT-60U用低域混成波(LHRF)システムの開発及び運転結果について総合的にレビューする。LHRFシステムは、2GHz帯で1MWの大出力クライストロンを24本持ち、3つの通常型アンテナを用いて約8MWの入射を行った。電流駆動効率や放射スペクトラム制御性の改善及び入射電力の向上のため、既存のアンテナを3分岐型へ、さらに12分岐型のアンテナへと開発を進めた。12分岐型アンテナでは、既存の伝送系導波管数を1/4に削減でき、システムの簡素化に成功した。さらに7MWの入射電力を実現するほか、3.6MAの世界最高の非誘導駆動電流や3.510mAWの世界最高の電流駆動効率を達成した。アンテナからのガス放出は、コンディショニングを行うことで、約110Pam/smと低くすることができ、従来から使用されて来た専用の真空排気装置を不要とできることを実証した。アンテナとプラズマの結合可能距離は、中性ガスを注入することで遠隔化できることを明らかにした。JT-60UのLHRFシステムは、世界をリードする電流駆動研究の原動力として稼動し、上記の成果をあげ、さらに次世代のLHRFアンテナの設計指針を与えるなど大きく貢献している。
池田 佳隆; 春日井 敦; 高橋 幸司; 梶原 健; 諫山 明彦; 井手 俊介; 寺門 正之; 篠崎 信一; 横倉 賢治; 安納 勝人; et al.
Fusion Engineering and Design, 53(1-4), p.351 - 363, 2001/01
被引用回数:40 パーセンタイル:92.07(Nuclear Science & Technology)JT-60Uの高周波加熱として、電子サイクロトロン(EC)波による局所加熱/電流駆動の初期運転及び実験結果を報告する。本システムは、固体電流スイッチと高安定加速電源を従来の高周波加熱装置に付加することによりEC波を発振させるものであり、現在まで発振出力1MW,2秒,プラズマ入射電力0.75MW,2秒に成功した。局所加熱においては、アンテナの準光学可動鏡により、プラズマ中心から端まで、約15cmの中で加熱位置を制御できることを確認するとともに、入射の偏波条件を最適化することで、0.75MW,0.3秒の入射で中心電子温度を4.4keV上昇することに成功した。さらにNBIによる高 HモードプラズマにEC波を入射し、中心電子温度を約10keVに維持することを確認した。
梶原 健; 春日井 敦; 高橋 幸司; 池田 佳隆; 今井 剛; 安納 勝人; 芳賀 浩一*; 坂本 慶司; 横倉 賢治; 下野 貢; et al.
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.3, p.372 - 375, 2000/00
ITERや定常トカマク炉においてはECRFによる局所的な電流駆動により電流分布を制御しMHD不安定性を抑制することが期待されている。これを達成するために電子サイクロトロン周波数帯での発振管であるジャイロトロンの長パルス化や、入射位置の実時間制御の技術が不可欠である。現在、JT-60U用の高パワー長パルスECRFシステムを構築している。本システムは1MWジャイロトロン3本からなり、5秒以上の入射を目標としている。これまでにすでに1系統が稼動し、1MW-2秒、0.5MW-6秒の世界トップクラスの運転に成功した。この時の各部の温度上昇を調べたところ、いずれも設計値に近く長パルス化に対して熱負荷による問題は起こらないことを確認した。また、低電力RF試験により、アンテナからのビームの広がりがプラズマ位置で約10cm程度であり計算値に近いことを確認した。さらに、高パワーのプラズマ入射においては局所的な電子加熱を検証した。今後、アンテナの位置の実時間制御を実現し、3MW化と合わせ不安定性抑制の本格的な実証実験を行う予定である。
篠崎 信一; 下野 貢; 寺門 正之; 安納 勝人; 平内 慎一; 池田 佳隆; 池田 幸治; 今井 剛; 春日井 敦; 森山 伸一; et al.
Proceedings of the 18th IEEE/NPSS Symposium on Fusion Engineering (SOFE '99), p.403 - 406, 1999/10
JT-60Uにおける局所的な加熱及び電流駆動を目的として試作開発してきた110GHz,1MWのECRFシステムの構成・機能及び運転・制御について述べる。本システムはジャイロトロン、高圧電源、全長60mにおよぶ伝送系、駆動ミラーを有するアンテナから構成される。これらの機器すべてを統括し、その運転を制御する制御設備はシーケンサ、VME、タイミング制御板等から構成される。これらの内、特に重要な構成機器はタイミング制御板であり、ジャイロトロンの運転に欠かせない高圧電源の入・切制御を行うためのものである。これによりブレークダウン等の発生から数秒以内に高圧電源を遮断し、ジャイロトロンを保護することができる。また、ジャイロトロン、伝送系等の操作のために、マンマシンインターフェイス部分にタッチパネルを導入した。これにより、起動、停止やパラメータ入力等の運転操作が大幅に簡素化され、容易な運転を可能とした。
池田 佳隆; 藤田 隆明; 濱松 清隆; 井手 俊介; 今井 剛; 諫山 明彦; 岩瀬 誠; 春日井 敦; 近藤 貴; 草間 義紀; et al.
AIP Conference Proceedings 485, p.279 - 287, 1999/09
最近のJT-60Uにおける高周波実験の成果を報告する。低域混成波(LHCD)では、閉じ込めの良い負磁気シア配位を、4.7秒定常的に保持することに成功した。またLHCD単独による中心電子温度11keVを越える高温プラズマ加熱を確認した。イオンサイクロトロン波(ICRF)では、負磁気シア配位での、ICRFによる高速イオンの閉じ込め減少の原因を明らかにするとともに、粒子補給の少ない状態での負磁気シア特性を調べた。電子サイクロトロン波(ECH)では、大型トカマクとして初めて、入射に成功するとともに、局所加熱制御及び中心加熱において、5.5keVの高温プラズマ加熱に成功した。
上原 和也; 池田 佳隆; 三枝 幹雄; 坂本 慶司; 藤井 常幸; 前原 直; 恒岡 まさき; 関 正美; 森山 伸一; 小林 則幸*; et al.
Fusion Engineering and Design, 19(1), p.29 - 40, 1992/07
被引用回数:1 パーセンタイル:17.22(Nuclear Science & Technology)JT-60RF加熱装置のプラズマとの結合試験の様子が述べられている。RF加熱装置は2GHz帯と120MHz帯の高周波加熱装置で合計30MWがJT-60に入射される。全システムは、全系制御システムとリンクしたミニコンピューターで自動的に制御され、RFパワーと位相差があらかじめセットされたプレプログラムに従って、制御される。プラントデーターは装置の状況と把握するのに用いられ、RF入射中に集計、記録できるようになっている。両方の周波数帯の高周波が単独にあるいは中性粒子ビーム(NBI)入射中と連携で入射することが可能で、JT-60の追加熱実験に十分な性能を有することが示された。
植松 真一; 安部 智之; 寺門 信一; 松本 光雄
ANP 92 INTERNATIONAL CONFTY OF ADVANCED NUCLEAR P, 2, 19-1 Pages, 1992/00
ATR実証炉MOX燃料の開発を目的とした鶴首の照射試験がふげん炉及び海外炉において実施されている。このうち、最初の照射試験として、ATR実証炉MOX燃料集合体構造の健全性を確認するため、ATR実証炉MOX燃料試験体(TYPE-E燃料体)を用いて、UKAEA SGHWRにおいて照射試験を実施し、その後WindscalePIE施設においてPIEを実施した。その結果、1.集合体燃焼度16,900MWd/tまでのATR実証炉MOX燃料集合体構造及び燃料要素の健全性を確認し、設計燃焼度までの見通しを得た。2.ATR実証炉MOX燃料の熱的、機械的挙動はふげん燃料及び国内BWRUO2燃料のそれと同程度であった。3.ATR実証炉MOX燃料設計手法におけるFPガス放出モデル等の検証を行うと共に燃料設計評価コードATFUELによる燃料要素内圧の予測値が保守的であることを確認した。
藤井 常幸; 三枝 幹雄; 木村 晴行; 森山 伸一; 安納 勝人; 河野 康則; 小林 則幸*; 久保 博孝; 西谷 健夫; 小川 芳郎*; et al.
Fusion Engineering and Design, 19, p.213 - 223, 1992/00
被引用回数:6 パーセンタイル:53.08(Nuclear Science & Technology)JT-60での約4年間にわたるイオンサイクロトロン(ICRF)高周波加熱実験におけるアンテナのパワー入射性能についてまとめたものである。この位置制御型アンテナには、高周波損失を低減するために世界で初めてオープン型ファラデーシールドを用いたため、そのパワー入射性能に特に興味が持たれた。実験では、広範囲のプラズマパラメータ(ne=1~710m,I=1~2.8MA,B=2.2~4.8T)に対して、極めて良好な結果が得られた。すなわち、最大入射パワー3.1MW、入射パワー密度16MW/mを達成した。この入射パワー密度は世界最高の値である。一方、極めて稀な実験条件(同相アンテナ電流モードでアンテナ-プラズマ間距離30mm以下)で放射損失が急激に増大した。この現象は、近年提唱されているRFシースに基づくイオンスパッタリングによるものと考えられる。
森山 伸一; 小川 芳郎*; 藤井 常幸; 安納 勝人; 篠崎 信一; 寺門 正之; 木村 晴行; 三枝 幹雄; 永島 孝; 太田 充; et al.
Fusion Engineering and Design, 19, p.41 - 52, 1992/00
被引用回数:11 パーセンタイル:70.35(Nuclear Science & Technology)JT-60ICRF加熱装置を用いて、新開発の大電力四極管VarianElMAC X2242及びX2274の特性試験を日米協力の下で行った。現在同加熱装置は、VarianElMAC8973を用いて、四極管1本当たり0.75MW(108~132MHz)の出力が可能である。新四極管は、8973と寸法が同一で、グリッド材質を大きな損失に耐えられる等方性黒鉛に変更したものである。新四極管の試験のために、電源及びキャビティの改造を行った。試験目標は、1.5MW5秒間(130MHz)の出力確認と、アンテナ負荷を模擬したVSWR1の負荷に対する四極管の挙動を調べることである。X2242を用いた第1回目の試験では、遮蔽グリッド電極の過熱が問題となったが、同電極の形状を変更しアノード冷却効率も改善した改良管X2274を用いた第2回目の試験では目標を上回る、1.7MW5.4秒(131MHz)の出力を確認した。負荷VSWR1での損失の増加も実用上全く問題の無いレベルであることを確認した。
藤井 常幸; 小林 則幸*; 森山 伸一; 三枝 幹雄; 安納 勝人; 篠崎 信一; 寺門 正之; 木暮 重幸*; 小川 芳郎*; 若林 邦朗*; et al.
Fusion Technology 1990, Vol.1, p.1171 - 1175, 1991/00
JT-60の改造(JT-60U)に伴う、JT-60ICRF加熱装置の改造についてまとめたものである。ICRF加熱装置の主要部であるアンテナとインピーダンス整合器の改良を行なった。JT-60U用アンテナは、Hモードのようなプラズマ密度が周辺で急峻に立ち上がっている場合でも十分な結合抵抗(2以上)が得られるように設計された。インピーダンス整合器は、大電力移相器とスタブチューナとの組合わせとし、耐電圧特性を向上させた。さらに、周波数フィードバック制御による整合回路を組合わせた。これにより、負荷のアンテナインピーダンスの速い(約3ms)変化に十分対応することができ、かつ、容易にインピーダンス整合をとることができる。これらの機器は、すでに製作され、40kV、1秒の耐電圧試験を終え、その健全性が確認されている。
森山 伸一; 木村 晴行; 藤井 常幸; 三枝 幹雄; 小林 則幸*; 小川 芳郎*; 安納 勝人; 篠崎 信一; 寺門 正之
JAERI-M 90-184, 39 Pages, 1990/10
JT-60ICRF加熱実験に於いて、パワーの上限を決める最大の要因は、増幅器最終段の四極管への反射電力である。ICRF加熱装置ではアンテナのインピーダンス(数)と伝送ラインのインピーダンス(50)が異なる為、インピーダンス整合が必要であり、良い整合を保つことで反射電力を小さく抑え、大パワーの入射が可能となる。本研究報告では、JT-60ICRF加熱実験で行なったスタブ整合の手法と整合領域の解析を行い、これに基づいてインピーダンス整合の自動化の検討を行なった。現状のシステムでの自動整合は、スタブのフィードバック制御と周波数フィードバック制御の組み合わせが最も効果的であり、これらが導入された場合実験の高効率化、省力化及び入射電力の増大に威力を発揮するものと考えられる。
藤井 常幸; 三枝 幹雄; 木村 晴行; 小野 雅之*; 飛田 健次; 根本 正博; 草間 義紀; 関 正美; 森山 伸一; 西谷 健夫; et al.
Fusion Engineering and Design, 12, p.139 - 148, 1990/00
被引用回数:25 パーセンタイル:89.04(Nuclear Science & Technology)JT-60では、位相制御型2行2列ループアレテナを用いて、第2高調波イオンサイクロトロン周波数帯(ICRF)加熱実験を行っている。このICRF加熱時の高周波(RF)と周波プラズマとの相互作用として、アンテナ-プラズマ結合特性とパラメトリック不安定性について述べる。アンテナ-プラズマ結合抵抗は、これまで、Hモードと呼ばれる閉込めの良い状態のプラズマに対しては、小さくなる結果が得られていたが、JT-60では位相を制御することによって、これを改善できる結果を得た。またその結果の解析を行った。パラメリック不安定性については、2種類のそれを観測し、そのトロイダル磁場強度及びプラズマ電流に対する依存性を調べた。さらに、周辺プラズマがこのパラメトリック不安定性により加熱されていることを示した。