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中島 宏; 中村 剛実; 小林 仁*; 田中 進*; 熊田 博明*
NEA/NSC/R(2021)2 (Internet), p.142 - 151, 2021/12
病院に設置可能なホウ素中性子捕捉療法(BNCT)施設の開発を目指して、茨城中性子医学研究センターでは、筑波大学, 日本原子力研究開発機構, 高エネルギー加速器などの協力の下、加速器ベースのBNCT施設が開発されている。本装置は、80kWの最大ビームパワーを持つ陽子加速器と、ターゲット, モデレータ, コリメータ, シールド(TMCS)システムで構成されている。設計概念のために、BNCTビーム条件を満たし、低放射化を達成するために、TMCSシステムにおける放射線挙動はモンテカルロ法により計算され、その結果に基づいてTMCSの構成が最適化された。また、TMCSシステムの放射線計算結果をいくつかの実験により検証し、BNCTへの適用性を示した。本報告では施設開発のための評価と検証についてレビューする。
奥野 浩; 佐藤 宗平; 川上 剛; 山本 一也; 田中 忠夫
Journal of Radiation Protection and Research, 46(2), p.66 - 79, 2021/06
東京電力福島第一原子力発電所の事故は、最大級の地震とそれに伴う津波により、原子力発電所周辺の住民の避難を誘発した被害の典型的なものであった。本論文は、東京電力福島第一原子力発電所の敷地外緊急事態に対する日本原子力研究開発機構(JAEA)の原子力緊急時支援・訓練センター(NEAT)の初期対応についてまとめたものである。本論文では、東京電力福島第一原子力発電所に関連した2011年以前のNEATの緊急時対応活動、2011年3月11日のNEATの状況、東京電力福島第一原子力発電所の事故を含むオフサイト緊急事態への早期対応について論じた。また、複雑な災害の問題点についても論じた。
北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 高木 靖彦*; 中村 智樹*; 廣井 孝弘*; 松岡 萌*; et al.
Nature Astronomy (Internet), 5(3), p.246 - 250, 2021/03
被引用回数:43 パーセンタイル:96.93(Astronomy & Astrophysics)2019年4月「はやぶさ2」ミッションは、地球に近い炭素質の小惑星(162173)リュウグウの人工衝撃実験を成功させた。これは露出した地下物質を調査し、放射加熱の潜在的な影響をテストする機会を提供した。はやぶさ2の近赤外線分光器(NIRS3)によるリュウグウの地下物質の観測結果を報告する。発掘された材料の反射スペクトルは、表面で観測されたものと比較して、わずかに強くピークがシフトした水酸基(OH)の吸収を示す。これは、宇宙風化や放射加熱が最上部の表面で微妙なスペクトル変化を引き起こしたことを示している。ただし、このOH吸収の強度と形状は、表面と同様に、地下物質が300Cを超える加熱を経験したことを示している。一方、熱物理モデリングでは、軌道長半径が0.344AUに減少しても、推定される掘削深度1mでは放射加熱によって温度が200Cを超えて上昇しないことが示されている。これは、リュウグウ母天体が放射加熱と衝撃加熱のいずれか、もしくは両方により熱変化が発生したという仮説を裏付けている。
上田 祐生; 菊池 圭*; 徳永 紘平; 杉田 剛; 青柳 登; 田中 万也; 岡村 浩之
Solvent Extraction and Ion Exchange, 39(5-6), p.491 - 511, 2021/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0(Chemistry, Multidisciplinary)本研究では、三価のランタノイドイオン(Ln)に関する新規フルオラス抽出剤(TFP)を開発し、その抽出分離能力を市販リン酸エステル抽出剤であるリン酸トリブチル(TBP)と比較した。興味深いことに、一般的に炭化水素のフルオロ化は抽出能力を低下させる傾向があるにもかかわらず、TFPはTBPよりも遙かに高いLn抽出および分離性能を発揮した。幾つかの分光的手法および抽出相の組成分析に基づいた微視的および巨視的なLnに関する配位環境の比較から、Ln-TFP錯体は水和水をほとんど有しないだけでなくフルオラス相中にはほとんど水分子が含まれていなかった。これらの結果は、フルオラス溶媒の強力な疎水性が、TFPのLnに対する高い抽出および分離性能をもたらしていることを示唆している。
外川 織彦; 早川 剛; 田中 忠夫; 山本 一也; 奥野 浩
JAEA-Review 2020-017, 36 Pages, 2020/09
我が国は、原子力事故または放射線緊急事態に際して、国際的支援の提供に貢献するため、2010年に国際原子力機関(IAEA)の緊急時対応援助ネットワーク(RANET)に参加した。その際に、日本原子力研究開発機構(JAEA: 原子力機構)は現地外での技術援助が可能な機関としてRANETに登録した。原子力機構の登録分野は以下の7分野であった。すなわち、(1)航空機による汚染調査、(2)放射線レベル・汚染調査、(3)環境試料の濃度測定、(4)事故評価と助言、(5)体内被ばく線量評価、(6)バイオアッセイ、(7)線量再構築であった。登録後に原子力機構は援助可能性の問合せを3回受けたが、実際に援助を行うには至らなかった。一方、RANET登録に関連してIAEAが実施する国際緊急時対応演習(ConvEx)にほぼ毎年参加してきた。本報告書では、RANETの概要、原子力機構の登録及びConvEx参加活動の概要を述べる。
鈴木 智也*; 尾形 剛志*; 田中 幹也*; 小林 徹; 塩飽 秀啓; 矢板 毅; 成田 弘一*
Analytical Sciences, 35(12), p.1353 - 1360, 2019/12
被引用回数:3 パーセンタイル:12.45(Chemistry, Analytical)白金族金属の精錬では、Pd(II)やPt(IV)を含む混合物からRh(III)を効果的に回収することは最も難しい課題の1つである。これら元素の塩化物を含む濃塩酸水溶液に3,3'-diaminobenzidine (DAB)を加えることにより、DABからなる固相にRh(III)を隔離し、Pd(II)とPt(IV)から効果的に分離することに成功した。そこで、Rh(III), H, Cl濃度の推定とX線吸収微細構造測定から、Rh(III)に対するDAB選択性の機構を明らかにした。濃塩酸水溶液中でのRh-DAB反応は2つのステップで起こることがわかった。(1)DABのアミノ基がプロトン化されたDAB三塩酸塩が沈殿し、(2)三塩酸塩と塩化物イオンがアニオン交換し、[RhCl]が濃塩酸溶液中の主化学種であることがわかった。一方HCl濃度が5M未満ではDABによる配位錯体形成を介してPdとPtを回収することができるので、Rh(III)とPd(II)やPt(IV)を効果的に分離する要因であると思われる。
奥野 浩; 岡本 明子; 海老根 典也; 早川 剛; 田中 忠夫
Proceedings of 27th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-27) (Internet), 15 Pages, 2019/05
原子力事故時や放射線の緊急事態の際には、災害対策基本法に基づく指定公共機関である日本原子力研究開発機構(JAEA)は、国及び地方公共団体を支援する役割を負っている。本論文では、(1)原子力施設の原子力事故時又は放射線緊急事態への準備及び対応のための指定公共機関としてのJAEAの役割を明らかにし、(2)2011年に発生した東京電力福島第一原子力発電所の制御不能に起因する敷地外の放射線緊急事態におけるJAEAの防災業務計画に基づく緊急時対応活動の概要、さらに(3)国の防災基本計画及び都道府県の地域防災計画を踏まえ、国及び地方公共団体が実施する訓練への参加を中心に平常時の活動を報告する。
鈴木 智也*; 尾形 剛志*; 田中 幹也*; 小林 徹; 塩飽 秀啓; 矢板 毅; 成田 弘一*
Metals, 8(7), p.558_1 - 558_10, 2018/07
被引用回数:12 パーセンタイル:53.94(Materials Science, Multidisciplinary)白金族元素の精製は主に溶媒抽出法によって行われるが、Ruは蒸留によってRuOとして回収される。この蒸留による方法を抽出法に置き換えることができれば、精製プロセスの簡素化が期待される。本研究では、Ruの効率的な抽出法を開発することを目的に、Ruの塩酸中での化学種についてUV-vis分光およびEXAFS法で分析し、N-2-ethylhexyl-bis(N-di-2-ethylhexyl-ethylamide) amine (EHBAA)によって抽出されたRuの特性を調査した。その結果、塩酸濃度が0.5から10MにおけるRuの主たる化学種は、塩酸濃度の上昇に伴って[RuCl(HO)]から[RuCl]へと変化することが明らかとなった。また、EHBAAによるRuの抽出率は塩酸濃度の上昇に伴って増加し、塩酸濃度が5Mで最大に達し、さらに塩酸濃度が上昇すると抽出率は下降に転ずる。抽出錯体のEXAFS分析の結果からは、Ruの内圏には5つのClと1つのHOが存在することが示された。さらに塩酸濃度が増加したときのEHBAAによるRuの抽出率の変化と[RuCl(HO)]の分布曲線がよく似ていることから、EHBAAは[RuCl(HO)]を抽出すると考えられる。
鈴木 快昌; 田中 直樹; 後藤 雄一; 稲田 聡; 久野 剛彦
日本保全学会第14回学術講演会要旨集, p.385 - 389, 2017/08
東海再処理施設の分析所では、グローブボックス等の分析設備や付帯機器・部品類の点検・更新等において、作業方法上、放射性物質の拡散リスク(作業員の内部被ばくリスク)を伴うものがあり、対策としてグリーンハウス(GH)と呼ばれる汚染拡大防止用のハウスを設置する。本件では、東海再処理施設分析設備において、これまでに様々な保守・更新作業で用いたGHの概要について報告する。
西原 健司; 山岸 功; 安田 健一郎; 石森 健一郎; 田中 究; 久野 剛彦; 稲田 聡; 後藤 雄一
Journal of Nuclear Science and Technology, 52(3), p.301 - 307, 2015/03
被引用回数:17 パーセンタイル:81.12(Nuclear Science & Technology)2011年3月11日に起こった福島第一原子力発電所事故の後、タービン建屋並びにその周辺において多量の放射性核種を含む滞留水(汚染水)が発生した。本稿では、炉心に含まれている放射性核種のインベントリを計算すると共に、東京電力から公開された滞留水分析結果をまとめ、炉心から滞留水への放射性核種の放出率を評価した。なお、本評価は、2011年6月3日までに得られている情報に基づいている。トリチウム,ヨウ素、そしてセシウムの放出率は数十%であり、一方、ストロンチウムとバリウムはそれよりも一桁から二桁小さかった。これらの放出率はTMI-2事故と同程度であった。
西田 直樹; 諏訪 登志雄; 田中 直樹; 稲田 聡; 久野 剛彦
日本保全学会第11回学術講演会要旨集, p.121 - 126, 2014/07
東海再処理施設の分析廃液を排水する放射性溶液配管の漏えいの原因の調査のため切取った配管部について、新規に準備したSUS配管を溶接し復旧した。復旧工事においては、配管の周囲をグリーンハウスで覆い、放射線防護措置を施した状態で、配管切断部の除染、開先加工、バックシールガスを流しながらの溶接を実施した。これらの一連の工事について、放射性物質を内包する配管を溶接する際の作業について報告する。
田中 直樹; 諏訪 登志雄; 西田 直樹; 久野 剛彦; 伊波 慎一
日本保全学会第11回学術講演会要旨集, p.127 - 131, 2014/07
東海再処理施設の分析廃液を排水する放射性溶液配管の腐食部から漏えいが発生した。この腐食の原因の調査として当該配管を切出し、腐食部について分析・観察を行った。その結果、過去に使用した塩素系分析試薬の塩化物イオンが原因となり、局部腐食を起こしたことが考えられる。そのため、塩素系分析試薬の使用履歴のある配管についてフェーズドアレーによる配管の点検を行ったので結果について報告する。
Yu, Q.; 笹木 圭子*; 田中 万也*; 大貫 敏彦; 平島 剛*
Geomicrobiology Journal, 30(9), p.829 - 839, 2013/07
被引用回数:35 パーセンタイル:71.68(Environmental Sciences)真菌により生成するMn酸化物の生成過程におけるZnイオンの影響を調べた結果、生成したMn酸化物はバーネサイトであった。バーネサイトの構造をXAFS等により調べたところ、Zn濃度に依存してMn酸化物の積層構造が変化した。ZnのMn酸化物への収着様式により生成するMn酸化物の積層が変化したと考えられる。
二澤 宏司*; 米田 安宏; 上野 剛*; 村上 博則*; 岡島 由佳*; 山本 健一郎*; 仙波 泰徳*; 上杉 健太朗*; 田中 義人*; 山本 雅樹*; et al.
Journal of Synchrotron Radiation, 20(2), p.219 - 225, 2013/03
被引用回数:12 パーセンタイル:54.28(Instruments & Instrumentation)シリコン(111)結晶を用いた放射光X線のサジタル集光を行った。結晶弯曲時に生じるアンチクラシカル歪みを軽減するために溝型結晶を用いたが、この結晶には理想的な凹面曲げを実現するために結晶の外形寸法に黄金比と呼ばれる律速があると信じられてきた。しかし、我々は、この従来の黄金比を大きく逸脱するアスペクト比の結晶においても良好なサジタル集光が可能であることを示した。理論上、偏光電磁石ビームラインの発光点サイズと同等のビームサイズまで集光可能であるため、この手法はタンパク構造解析などにも広く適用することが可能である。
Yu, Q.*; 笹木 圭子*; 田中 万也*; 大貫 敏彦; 平島 剛*
Chemical Geology, 310-311, p.106 - 113, 2012/06
被引用回数:63 パーセンタイル:84.96(Geochemistry & Geophysics)生物起源のMn酸化物の層間の空の吸着サイトの存在とMn(III)の存在がCoの特異的な吸着に寄与していることを、吸着実験及びXAFSによる構造解析から明らかにした。
大塚 伊知郎*; 飯田 芳久; 山口 徹治; 加藤 修*; 建石 剛*; 田中 忠夫
Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.1475, p.507 - 512, 2012/06
オーバーパック腐食におけるカソード反応を同定するために、炭素鋼線の腐食実験を行った。炭素鋼線を蒸留水,炭酸水素ナトリウム溶液及び硫酸ナトリウム溶液に浸漬し、ガラス製アンプルに封入した。60Cで150日間保持した後、腐食生成物,液相及び気相の分析を行った。実験の結果、水素イオンの還元による水素ガス発生が支配的なカソード反応であることが示された。硫酸及び炭酸イオンの還元は観測されなかった。腐食生成物として、非晶質の水酸化第一鉄,鉄酸化物がすべての実験で特定された。それに加え、炭酸水素ナトリウム溶液では、鉄炭酸塩が特定された。この結果は、地層処分環境では水素発生反応が支配的なカソード反応であり、間隙水のEhが水素発生反応の平衡電位に至る可能性を示唆している。
堀川 大樹*; 山口 理美*; 坂下 哲哉; 田中 大介*; 浜田 信行*; 行弘 文子*; 桑原 宏和*; 國枝 武和*; 渡邊 匡彦*; 中原 雄一*; et al.
Astrobiology, 12(4), p.283 - 289, 2012/04
被引用回数:23 パーセンタイル:68.76(Astronomy & Astrophysics)クマムシの乾燥休眠状態である卵の孵化率について、宇宙空間の特徴的な極限環境要因である放射線(Heイオン線),極低温,高真空に対する耐性を調べた。その結果、50%が孵化できない線量が約500Gy, -196度に曝されても70%以上が孵化し、610Paの高真空においた後でも孵化することができることがわかった。以上の結果から、宇宙空間であってもクマムシの耐性能力により、乾眠状態であるならば、存在できる可能性が示唆された。
西原 健司; 山岸 功; 安田 健一郎; 石森 健一郎; 田中 究; 久野 剛彦; 稲田 聡; 後藤 雄一
日本原子力学会和文論文誌, 11(1), p.13 - 19, 2012/03
2011年3月11日に起こった福島第一原子力発電所事故の後、タービン建屋並びにその周辺において多量の放射性核種を含む滞留水(汚染水)が発生した。本稿では、炉心に含まれている放射性核種のインベントリを計算するとともに、東京電力から公開された滞留水分析結果をまとめ、炉心から滞留水への放射性核種の放出率を評価した。なお、本評価は、2011年6月3日までに得られている情報に基づいている。
諫山 明彦; 榊原 悟*; 古川 勝*; 松永 剛; 山崎 耕造*; 渡邊 清政*; 井戸村 泰宏; 坂本 宜照; 田中 謙治*; 田村 直樹*; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 86(6), p.374 - 377, 2010/06
この会合報告は、2010年春に開催された国際トカマク物理活動(ITPA)の会合報告を取りまとめたものである。取りまとめたトピカルグループは"MHD安定性", "輸送と閉じ込め物理", "統合運転シナリオ", "ペデスタル物理"及び"高エネルギー粒子物理"の計5グループである。報告内容は、各トピカルグループの国内委員により、各会合で発表されたITER実現に向けた物理課題の解析結果や装置間比較実験報告、また次回会合までに行うべき課題などについてである。
岸本 牧; 並河 一道*; 助川 剛太*; 山谷 寛*; 長谷川 登; 田中 桃子
Review of Scientific Instruments, 81(1), p.013905_1 - 013905_5, 2010/01
被引用回数:3 パーセンタイル:18.27(Instruments & Instrumentation)シングルショット高輝度プラズマX線レーザーを用いた全く新しい軟X線スペックル強度相関分光システムを開発した。プラズマX線レーザーは、数ピコ秒パルス幅,90%以上の空間コヒーレンス、そして1パルス辺り10個のフォトン数を持つ優れた光源である。われわれは軟X線ビームスプリッターを用いたマイケルソン型遅延パルス生成器を開発し、ピコ秒の遅延時間を持つコヒーレントダブル軟X線パルスの生成に成功した。さらに物質からのスペックル信号をピコ秒時間スケールで計測するために高速軟X線ストリークカメラを用いた。開発した分光システムの性能を検証するため、誘電体物質であるチタン酸バリウムのキュリー温度近傍で生じる分極クラスターの緩和現象観測に本システムを用い、有効性を確認した。