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人見 尚*; 入矢 桂史郎*; 中山 雅; 佐藤 治夫
Proceedings of 3rd International Conference on Sustainable Construction Materials & Technologies (SCMT-3) (Internet), p.e0179_1 - e0179_9, 2013/08
日本における高レベル放射性廃棄物処分場では、構造材料にコンクリートの使用を検討している。処分場では止水材にベントナイトを用いるため、カルシウム溶出量の低い低アルカリ性セメントが適すると考えられている。本研究では、低アルカリ性セメントにHFSC(Highly Fly-ash containing Silica-fume Cement)を用い、1cmに加工したHFSCの試験体を用いて北海道幌延地域の地下水に対する浸漬試験を行った。2年11か月のまでの試験の結果、以下に示す溶出特性を得た。浸漬水のpHは、開始時のHFSCの8.9程度、普通ポルトランドセメント(OPC)の11.5程度から、緩やかな減少傾向を見せ、試験期間終了時ではHFSCで7.9程度、OPCで8.5程度まで減少した。HFSC及びOPCとも水結合材比にかかわらず同様にこの傾向を示した。浸漬試験体(以下、試験体)を採取し、FE-SEMを用いた試料表面観察を行い、HFSCのすべてのW/Bの試料の水接面に近い深さ1mm周辺の領域において、変質を示す結果を得た。OPCでは、ほぼすべての観察像で組織の変化とともに、空隙部分の面積の増大が見られた。試験体の断面について、EPMAによる元素分布を求めた結果、HFSC及びOPCのいずれの試料においても水接面からのCa溶脱が認められた。いずれのW/BにおいてもHFSCの溶脱範囲はOPCの1/2以下と考えられ、OPCと比較すると高い溶脱抵抗性を持つことがわかった。
鈴木 健一郎*; 三浦 律彦*; 入矢 桂史郎*; 納多 勝*; 岸 裕和
土木学会平成22年度全国大会第65回年次学術講演会講演概要集(DVD-ROM), p.85 - 86, 2010/09
高レベル放射性廃棄物地層処分における湧水対策としてグラウチングの検討を進めている。しかし、一般に用いられているセメント系のグラウト材はアルカリ性が高く、長期にわたりセメントから溶出する高アルカリ成分がバリア材である岩盤やベントナイトなどの鉱物に化学的な影響を与え、結果としてバリアシステムの長期性能に大きな不確実性をもたらすことが懸念されている。そこで、ポゾラン材などを高含有することによる低アルカリ性セメント系グラウト材料の開発,改良を進め最適配合を得た。今後は、低アルカリ性セメント系グラウト材の基礎物性及び亀裂への浸透特性に関する室内試験データの拡充を行う。
中山 雅; 小林 保之; 野口 聡; 三浦 律彦*; 納多 勝*; 入矢 桂史郎*; 人見 尚*
JAEA-Research 2009-036, 49 Pages, 2009/11
幌延深地層研究計画では、坑道の一部において低アルカリ性セメント(HFSC)を用いたコンクリートの施工性確認試験(原位置試験)の実施を計画しており、それまでにHFSCが実工事での施工に耐えうる性能を持つことを確認しておく必要がある。平成20年度は、HFSCを立坑の支保工に適用するための覆工コンクリートとしての配合選定,pH低下挙動の把握及び幌延の地下水を模擬した溶液との相互作用についての検討を実施した。HFSCを用いた覆工コンクリートの配合選定においては、補強繊維であるポリプロピレン短繊維を使用した場合と使用しない場合について、高強度配合と一般強度配合の合計4種類の配合を検討し、推奨配合を選定した。幌延の地下施設建設においては、型枠の脱型などで36時間での極初期強度が要求されるが、HFSC424と高性能AE減水剤の組合せで、要求性能を満足できることを確認した。pH低下挙動については、HFSC226, 325, 424, 523及び吹付け配合のHFSC424に対して、材齢3年または6年における浸漬水のpHの測定及び固相,液相の組成について分析評価した。その結果、pHは11.3程度であり、緩やかに低下する傾向を示した。幌延の地下水を模擬した溶液との相互作用については、HFSC424に対して、溶脱試験を実施した。3日ごとの溶液交換を30回繰り返し、固相及び液相の分析を行った。その結果、HFSC424は、OPCに比べ溶脱量が小さく、溶脱範囲は1/4程度に留まる結果を得た。
中山 雅; 小林 保之; 松田 武*; 納多 勝*; 入矢 桂史郎*; 竹田 宣典*
JAEA-Research 2009-035, 70 Pages, 2009/11
高レベル放射性廃棄物の地層処分施設では、坑道の空洞安定性などの観点から、支保工,覆工などにセメント系材料の使用が想定されている。セメント系材料が、地下水と接触することで地下水のpHが1213程度に上昇することが考えられ、人工バリア材料や天然バリアを変質させ、処分システムの長期性能に影響を及ぼす可能性がある。このような影響を低減することを目的として、原子力機構ではポゾラン反応を利用した低アルカリ性セメント(HFSC)の開発を進めており、幌延深地層研究計画において、HFSCを地下施設建設工事に実際に使用する原位置施工試験を計画している。平成19年度は、HFSC中の鉄筋腐食挙動の評価,HFSCを用いたコンクリート材料のpH低下挙動の把握及びこれまでの知見の整理を実施した。6年間の海洋暴露試験結果からHFSCを用いた鉄筋コンクリートの腐食ひび割れの発生時期を評価した結果、HFSCを用いた鉄筋コンクリートでは鉄筋径を適切に選定することで最大150年程度はひび割れが発生しないことが示唆された。pH低下挙動については、蒸留水への長期浸漬供試体の分析を実施し、pHが緩やかに低下する傾向であることを確認した。また、これまでに得られた知見を整理し、実施工における品質管理手法を取りまとめた。
松田 武*; 納多 勝*; 入矢 桂史郎*; 小西 一寛*; 中山 雅; 小林 保之
JAEA-Research 2007-089, 139 Pages, 2008/05
幌延深地層研究センターでは、地下施設の一部において低アルカリ性セメント(HFSC)を用いたコンクリートの施工性確認試験(原位置試験)の実施を計画している。それまでにHFSCが実工事で施工可能な性能を持つことを確認しておく必要がある。本年度は、幌延地下施設内での原位置試験計画を検討するとともにHFSCコンクリート材料のpH低下挙動の把握を実施した。また、HFSCを用いた原位置試験計画では、HFSC424N(普通ポルトランドセメント:シリカフューム:フライアッシュ=4:2:4)を吹付けコンクリートとして使用することを前提とした原位置試験計画を検討した。実施場所は地下施設の140m坑道、試験期間は10年程度を目安とし、普通コンクリート支保工との比較が可能な計画とした。また、現地で調達する材料を使用した場合もその強度を満足できることを確認するため、平成17年度に選定した配合に基づき、現地調達の細骨材・粗骨材を使用して強度試験などを実施した。HFSCコンクリート材料のpH低下挙動の把握に関しては、長期間の密封浸漬試験の供試体について、浸漬液のpH測定及び成分分析並びに固相の成分分析を行った。
曽根 智之; 佐々木 紀樹; 宮本 泰明; 山口 大美; 井上 陽佳*; 木原 勉*; 武井 義久*; 竪川 孝生*; 深谷 正明*; 入矢 桂史郎*; et al.
JAEA-Technology 2008-032, 25 Pages, 2008/03
改質硫黄はセメントに比べて遮水性,耐酸性等に優れた性能を有しており、これを用いて作製した固化体には、セメント固化体に比べて高い耐浸出性が期待できる。本試験では、放射性鉛廃棄物及び低レベル放射性廃液の模擬試料を対象に作製した改質硫黄固化体を用いて一軸圧縮強度試験及び浸出試験を実施し、それぞれの廃棄物に対する改質硫黄固化法の適用性を検討した。今回の試験で得られた結果から、金属鉛を対象に作製した改質硫黄固化体の耐浸出性は、セメント固化体を大きく上回ることが明らかとなり、改質硫黄固化法は金属鉛廃棄に対してセメント固化法に代わる有効な処理法となる可能性を有することが確認された。一方、酸化鉛及び模擬低レベル放射性廃液を対象に作製した改質硫黄固化体の耐浸出性は、セメント固化体と同程度もしくはそれ以下であり、改質硫黄固化法はセメント固化法に代わる処理法としては期待できないことがわかった。
三原 守弘; 入矢 桂史郎*; 鳥居 和之*
土木学会論文集,F, 64(1), p.92 - 103, 2008/02
長半減期放射性廃棄物処分の安全評価における不確実性を低減させるため通常のセメント硬化体の浸出液のpHよりも低い低アルカリ性セメントを開発した。低アルカリ性セメントを開発するにあたり、シリカフュームを多量に添加することが有効であるが、多量のシリカフュームの添加は施工性の低下を招く。このため、シリカフュームの一部をフライアッシュに添加した低アルカリ性セメントを開発した。このセメントは、自己充填コンクリートへの適用が可能であり、高強度,低乾燥収縮及び低発熱性のコンクリートとなることから、処分システムの構造部材や充填材に適用可能であることが示された。
竹田 宣典*; 入矢 桂史郎*; 人見 尚*; 小西 一寛*; 栗原 雄二*
大林組技術研究所報(CD-ROM), (72), 8 Pages, 2008/00
高レベル放射性廃棄物処分場に適用が検討されているポゾランを多く含む低アルカリセメントを用いたコンクリートの鉄筋コンクリートとしての適用性を評価することを目的として、水セメント比が30%のコンクリートについて、6年間の海洋暴露試験を行い、圧縮強度,塩化物イオンの侵入,鉄筋腐食などの経時変化を調査した。また、これらの結果に基づき、海水起源の地下水を有する環境下で、鉄筋腐食の進行及び腐食ひび割れの発生時期の予測を行った。その結果、下記のことが明らかになった。(1)6年間の海洋環境下における圧縮強度の低下はない。(2)塩化物イオンの侵入は、普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートに比べて少ない。(3)鉄筋腐食は、塩化物イオンの侵入がなくても開始するが、暴露6年までの進行は遅い。(4)海水起源の地下水中における低アルカリセメントを用いたコンクリート中の鉄筋の腐食速度は0.300.55mg/(cm・年)程度と予測され、かぶり100mm,鉄筋径22mmとした鉄筋コンクリート構造物に用いる場合、建設後50100年後に鉄筋腐食に起因したひび割れが発生すると予測される。
三浦 律彦*; 小西 一寛*; 入矢 桂史郎*; 中山 雅; 松井 裕哉
セメント・コンクリート, (728), p.63 - 67, 2007/10
半減期の長い核種を含む高レベル放射性廃棄物の処分施設は、地下深部に建設して多重バリアシステムにより、放射性核種を生物圏から隔離するコンセプトが採用されている。放射性廃棄物処分場は、地下数百mに建設されるが、日本の岩盤条件を考えると、特に堆積岩の場合、支保工なしに掘削することは困難と思われる。支保工としての吹付けコンクリートには普通ポルトランドセメントが広く用いられるが、高レベル放射性廃棄物処分場に要求される数千年を越える超長期の性能評価においては、セメント系材料からの浸出水が示す高アルカリ(pH12.5以上)の影響により、人工バリアや天然バリアを変質させる可能性が懸念されている。筆者らは、浸出水のpHを低下させる改善策としてポゾラン反応に着目し、シリカフュームやフライアッシュといったポゾラン材料をOPCに対して50%以上置換した低アルカリ性セメント(HFSC)の研究を行い、浸出水のpHを11程度とすることが可能との結論を得た。本報ではポゾランを高含有したHFSCを用いた低アルカリ性吹付けコンクリートの諸特性について紹介する。
小林 保之; 山田 勉; 中山 雅; 松井 裕哉; 松田 武*; 小西 一寛*; 入矢 桂史郎*; 納多 勝*
JAEA-Review 2007-007, 42 Pages, 2007/03
高レベル放射性廃棄物の地層処分施設では、建設・操業中の安全性を確保するため、吹付けや覆工コンクリート等、さまざまなコンクリート材料が使用される。コンクリートは、骨材,セメント,混和材等から構成される複合材料であり、これに含まれるセメントの高アルカリ成分がバリアシステムの長期安定性へ影響を及ぼすことが懸念され、日本原子力研究開発機構(以下、原子力機構)では、HFSCと呼ばれる低アルカリ性セメントの研究開発を進めてきている。また、原子力機構では、北海道幌延町にて地下研究施設(Underground Research Laboratory、以下URL)を建設中である。本書は、地層処分施設の建設に用いられるセメント系材料の要求性能について整理するとともに既往の低アルカリ性セメントの研究開発についてのレビューを行いHFSCを用いた吹付けコンクリートのURLにおける原位置試験計画を示したものである。計画の立案に際しては、これまでHFSCを使用したコンクリートの施工実績がないことから、施工性能,力学的性能を十分確認したうえで実施工に適用する計画とした。また、実環境でのポゾラン反応の進行度,劣化外力への抵抗性等、耐久性能についても調査する計画とした。
小西 一寛; 中山 雅; 三原 守弘; 吉田 泰*; 入矢 桂史郎*; 秋好 賢治*; 納多 勝*
JAEA-Research 2006-040, 53 Pages, 2006/06
本研究では、支保工の施工方法として吹付コンクリートを対象にHFSCを用いたコンクリートの配合を検討するとともにその施工性について評価を行った。幌延深地層研究施設における支保工の設計基準強度は28日材齢で36N/mmが求められており、この強度を満足するコンクリートの配合を検討した。急結剤添加前のベースコンクリートとして、普通セメントを用いる場合には水セメント比を0.4、早強セメントを用いる場合には水セメント比を0.45とすることにより、設計基準強度を満足する可能性のある2配合を選定し、模擬トンネルにおいて急結剤を用いた吹付施工試験を行った。従来、水セメント比は吹付コンクリートの施工性の観点から0.5程度が限界であったが、HFSCにおいては0.45及び0.4でも良好であった。吹付けコンクリートの表層部では空隙が多く認められたが、内部ではほぼ一定の単位体積質量であった。吹付けコンクリートのコアの28日材齢の平均強度は48N/mm程度あり、支保工の設計基準強度を上回る高強度となった。したがって、28日材齢のセメントペースト硬化体の浸漬液のpHは12.4程度であり、シリカフュームやフライアッシュのポゾラン反応はまだ十分ではないと考えられるものの、施工性は良好なことが明らかとなった。今後は、幌延で調達できる材料を用いて吹付けコンクリートの配合を確認するとともに、浸漬液のpHの長期的な低下挙動について評価を行っていく必要がある。
入矢 桂史郎*; 中山 雅; 小西 一寛; 三原 守弘
コンクリート工学年次論文集(DVD-ROM), 28(1), p.173 - 178, 2006/00
数千年以上の半減期の核種を持つ放射性廃棄物を処分する施設に適用するために、普通ポルトランドセメントよりも浸出水のpHが低い、フライアッシュを高含有したシリカフュームセメントを開発した。放射性廃棄物の処分施設の建設では吹付けコンクリートとして施工することが考えられているが、凝結時間や若材齢強度などに課題がある。本研究では、ポゾランの混合割合や水結合材比及び急結剤の種類を適切に選定することで、トンネル支保工としての適用が可能であることを示した。
中山 雅; 入矢 桂史郎*; 藤島 敦; 三原 守弘; 畑中 耕一郎; 栗原 雄二*; 油井 三和
Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.932, p.159 - 166, 2006/00
数千年以上の半減期の核種を含む放射性廃棄物を処分するにあたって、セメント系材料を使用することが検討されている。しかし、普通セメントを用いた場合には、処分施設周辺環境が高アルカリ性となり、バリア材料として用いられるベントナイトや周辺の岩盤が超長期的に変質する可能性がある。この変質を低減させるために、ポゾラン材料を普通セメントに多量に混合することにより、普通セメントに比べ、浸出水のpHが低いセメントを開発した。本研究では,その浸出水のpHが11程度であること、締め固め不要コンクリートや吹付けコンクリートとして構造物への適用が可能であることを示した。
入矢 桂史郎*; 栗原 雄二*; 納多 勝*
JNC TJ5400 2004-003, 45 Pages, 2005/02
放射性廃棄物処分場は、地下深部の岩盤中にコンクリート、ベントナイトの人工バリアと岩盤による天然バリアの多重バリアシステムにより構成される。ベントナイトや岩盤はセメント浸出水が示すpH12以上の高アルカリ環境下では変質の可能性があり、セメントを改良して低アルカリ化する必要がある。本研究では、JNCで開発した低アルカリ性セメントHFSCの実用性について研究を進めてきた。本年度は、HFSCの実用上の問題とされる、コンクリート中の転勤腐食挙動とpHの低下速度について研究をおこなった。鉄筋腐食に関しては、3年間会場暴露試験の結果を分析し、普通セメントに比べてHFSCでは塩化物イオンが内部まで進行することを確認した。また、塩化物イオンの侵入量が少ないにもかかわらず、鉄筋の腐食が進行することも確認された。これはセメント浸出水がpH11.0程度を示すことによって、セメント水和物に固定される塩化物イオン量が減少し、鉄筋が腐食しやすい環境下に置かれることによるものと推定した。したがって、HFSCを鉄筋コンクリートとして耐用年数50年程度の構造体に使用する場合、HFSC424とし、低水セメント比でかつひび割れを発生させない処置が必要である。また、ひび割れを許容する場合は、ステンレス皮膜鉄筋などの耐腐食性鋼材を使用する必要がある。一方、pHの低下速度に関しては円盤状のHFSCペースト供試体を対象に、長期間浸漬した場合の浸出液のpHを確認した結果、常温下で水和が進行した場合、pHの低下速度が遅くpH11.0となるには8年程度必要となった。浸漬期間一年以降2年三ヶ月までは直線的にpHが低下する傾向が見られた。一方、シリカ溶解速度を把握する試験では、間隙水を模擬したアルカリ性溶液中に溶出するSFおよびFAに含まれるシリカ濃度の経時変化データを取得する試験を行ない、溶解度を求めた結果、SFでは高アルカリ下でかなり早くする溶出する結果となった。
入矢 桂史郎*; 久保 博*
JNC TJ8400 2005-003, 90 Pages, 2004/02
TRU廃棄物処分施設における環境は、セメント系材料の溶出によりアルカリ性となる。また、廃棄物の中には、可溶性の硝酸塩を多量に含むものも存在しており、イオン強度の高い地下水となることが想定される。本研究では、高アルカリと硝酸塩の影響を受けたベントナイトの水理特性の評価を定量的に把握するため、圧密試験と透水試験に基づく研究を行った。また、これまでの実験結果を基にモデル化の研究を行った。得られた結果は以下のとおりである。 硝酸塩共存下におけるベントナイトの圧密試験による透水係数の評価に関して、交換性陽イオン置換処理を実施した3種類のベントナイトに各々ケイ砂30wt%混合した試料を用いて、段階載荷の圧密試験を行った結果、無処理のベントナイトに比べ40200倍程度透水係数が大きいことが認められた。高アルカリと硝酸塩によるベントナイトの水理特性変化の評価に関して、アルカリ溶液の通水では、蒸留水と比較して透水係数の変化は認められなかった。硝酸塩を含む溶液により通水すると透水係数は大きくなり、硝酸塩のイオン強度が強い程、透水係数は大きくなった。高アルカリの影響によるベントナイトと岩石モデルの評価に関して、凝灰岩のカラム試験とバッチ試験をシミュレートし、実験結果とフィッティングすることにより、短期試験の結果を整合的に説明するとともに、凝灰岩の溶解速度定数および二次鉱物沈殿の影響を見積った。また、ベントナイトの溶解に関する2つの速度論モデルのオプションを用い、バッチ試験とカラム試験をシミュレートすることにより、それぞれのモデルの妥当性を評価した。
入矢 桂史郎*; 久保 博*
JNC TJ8400 2005-002, 201 Pages, 2004/02
TRU廃棄物処分施設における環境は、セメント系材料の溶出によりアルカリ性となる。また、廃棄物の中には、可溶性の硝酸塩を多量に含むものも存在しており、イオン強度の高い地下水となることが想定される。本研究では、高アルカリと硝酸塩の影響を受けたベントナイトの水理特性の評価を定量的に把握するため、圧密試験と透水試験に基づく研究を行った。また、これまでの実験結果を基にモデル化の研究を行った。得られた結果は以下のとおりである。 硝酸塩共存下におけるベントナイトの圧密試験による透水係数の評価に関して、交換性陽イオン置換処理を実施した3種類のベントナイトに各々ケイ砂30wt%混合した試料を用いて、段階載荷の圧密試験を行った結果、無処理のベントナイトに比べ40200倍程度透水係数が大きいことが認められた。高アルカリと硝酸塩によるベントナイトの水理特性変化の評価に関して、アルカリ溶液の通水では、蒸留水と比較して透水係数の変化は認められなかった。硝酸塩を含む溶液により通水すると透水係数は大きくなり、硝酸塩のイオン強度が強い程、透水係数は大きくなった。高アルカリの影響によるベントナイトと岩石モデルの評価に関して、凝灰岩のカラム試験とバッチ試験をシミュレートし、実験結果とフィッティングすることにより、短期試験の結果を整合的に説明するとともに、凝灰岩の溶解速度定数および二次鉱物沈殿の影響を見積った。また、ベントナイトの溶解に関する2つの速度論モデルのオプションを用い、バッチ試験とカラム試験をシミュレートすることにより、それぞれのモデルの妥当性を評価した。
入矢 桂史郎*; 田島 孝敏*; 納多 勝*
JNC TJ5400 2003-008, 150 Pages, 2004/02
幌延深地層研究センターでは地下施設の建設に際して、立坑と水平坑道の一部において、サイクル機構殿が開発したポゾランを高含有した低アルカリ性セメント(HFSC)を用いたコンクリートの施工性確認試験(原位置試験)を実施する予定である。施工を開始するまでに、低アルカリ性セメントが実際の工事で施工できるように問題点を解決しておく必要がある。 本研究では、幌延深地層研究センターのおかれる環境条件を考慮して、低アルカリ性セメントの施工性についての課題を解決する目的で実施した。 まず、低アルカリ性セメントの効果の評価として、セメント間隙水による岩石や緩衝材の機能に与える影響(溶解・変質など)を把握するための予察的なモデル解析とそれを補完する予察実験をOPCとHFSCの両方について実施した。また、岩盤とベントナイトおよびコンクリートが接触した場合の長期変質挙動を把握できる試験計画の立案を行った。 次に1.5年間のpH測定試験結果をもとに、低アルカリ性コンクリート(HFSC)の低アルカリ性発現の時間的予測を行った。さらに、低アルカリ性実現の基本コンセプトであるポゾラン反応についてのモデル化についての問題点や取得すべきデータについての提案を行った。 フライアッシュの品質変動について、北海道で産出されるフライアッシュを用いた試験を実施して、強度や施工性にどの程度影響を与えるかについて検討を行った。さらに、幌延深地層研究センター建設において、試験的にHFSCを使用した場合に、行われる各種の計測について、基本計画を作成した。 これらの結果を元に、幌延深地層研究センターで想定されるコンクリートの施工形態に対して、HFSCを用いたコンクリートの施工が可能であること、施工された構造物の品質が確保できることの見通しを得た。
入矢 桂史郎*; 藤井 健介*; 久保 博*
JNC TJ8400 2003-068, 144 Pages, 2003/02
高アルカリと硝酸塩の影響を受けたベントナイトおよび岩石の水理特性を評価した。
入矢 桂史郎*; 藤井 健介*; 久保 博*
JNC TJ8400 2003-067, 285 Pages, 2003/02
高アルカリと硝酸塩の影響を受けたベントナイトおよび岩石の水理特性を評価した。
入矢 桂史郎*; 藤井 健介*; 田島 孝敏*; 竹田 宣典*; 久保 博*
JNC TJ8400 2003-063, 49 Pages, 2003/02
低アルカリ性コンクリートの実用性試験及び変質評価について研究を行なった。