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知見 康弘; 岩瀬 彰宏; 岩田 忠夫*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 209, p.159 - 164, 2003/08
被引用回数:2 パーセンタイル:21.06(Instruments & Instrumentation)白金薄膜に10K以下で高エネルギーイオン照射したときの欠陥の蓄積を電気抵抗率測定により調べた。実験結果は欠陥生成と選択的照射アニーリングを記述するようなモデルを用いて解析された。高エネルギー(
100MeV)重イオン照射において、電子励起による照射アニーリングがおもに照射初期に観測された。欠陥蓄積曲線及び欠陥回復スペクトルから、電子励起によって誘起された格子の擾乱に相当する実効温度が見積もられた。
仁平 猛*; 岩田 忠夫*; 岩瀬 彰宏
JAERI-Research 2001-045, 33 Pages, 2001/11
KomatsuとNagamiyaによって提案された黒鉛の格子振動の半連続体モデルは、格子振動の分散関係を解析的に表すことに成功した唯一のもので、分散関係の表式には層面間距離弾性定数C
,C
,C
,C
,C
及び
がパラメータとして含まれている。ここで、
は層面の曲げの弾性定数,
は密度である。われわれは、これらのパラメータを温度の関数として取り扱うことにより、この半連続体モデルを改良する。
以外のパラメータには既知の実験データ及びそれらから導いた関係を用いる。
は、改良した半連続体モデルによる比熱の計算値を実験値に一致させることにより、温度の関数として求める。改良した半連続体モデルは、360K以下の広い温度範囲にわたって比熱の実験値をよく説明し、その温度範囲で熱伝導などの解析に用いることができる。
は温度上昇とともに著しく減少するが、これはout-of-planeモード振動のsofteningが起こることを示す。比熱の実験曲線の温度による2階微分は格子振動の振動数分布についての情報を与える。低温比熱の解析から、C
の室温の値は0.415
10
dyn/cm
であると確定される。
岩瀬 彰宏; 石川 法人; 岩田 忠夫*; 知見 康弘; 仁平 猛*
Physical Review B, 60(15), p.10811 - 10819, 1999/00
被引用回数:4 パーセンタイル:28.00(Materials Science, Multidisciplinary)熱分解黒鉛を35K以下で電子線照射し、磁気抵抗、ホール電圧を0-6Tの磁場下で、照射量の関数として測定した。測定結果をSimple Two Bandモデルを用いて解析し、以下のことがわかった。熱分解黒鉛の負の磁気抵抗は、電子に対してアクセプタとして働く格子欠陥、系の2次元性、欠陥によってブロードニングした2次元ランダウレベルの存在によって生じる。
岩田 忠夫; 岩瀬 彰宏
Radiat. Eff. Defect Solids, 144(1-4), p.27 - 61, 1998/00
固体に各種イオン、中性子のような異種の高エネルギー粒子を照射した時の効果を比較し、新粒子の照射効果を予測することを可能にするために、FCC金属について相互比較の物理的枠組の構築を行った。我々の行った極低温イオン照射実験と、欧米で行われた原子炉中性子、電子線照射実験から、低温回復ステージ、欠陥生成、及び、照射アニーリング断面積を抽出して比較検討した。照射効果を特徴づけるパラメータとして、PKAメディアンエネルギーを定義し、上記物理量は、DKAメディアンエネルギーの関数として、統一的に説明できることを示した。
岩田 忠夫*; 岩瀬 彰宏
JAERI-Research 97-073, 45 Pages, 1997/10
本報告は、核融合炉14MeV中性子による材料の照射損傷を既存の放射線源を利用した照射実験から予測するために、いわゆる照射損傷の相互比較の物理的枠組を構築することを目的としている。我々は、照射イオンの種類とエネルギーを大巾に変えて極低温イオン照射実験を行い、欧米での極低温電子線、中性子照射実験の結果も合わせて、この相互比較の物理的枠組の構築に成功した。照射粒子が異なると、反跳原子(PKA)エネルギースペクトルが異なるが、その結果生成される照射損傷を特徴づけるパラメータとしてPKAメディアンエネルギーという量を定義した。従来行われてきた照射損傷のDPA評価から出発する場合、照射粒子の相違によるDPA評価からのずれが、このPKAメディアンエネルギーを尺度として統一的に記述できる。
渡辺 光男; 岩田 忠夫
Physical Review Letters, 72(21), p.3429 - 3432, 1994/05
被引用回数:4 パーセンタイル:43.91(Physics, Multidisciplinary)高温超伝導体YBaCu
O
において大きな磁気熱量効果を発見した。それは、0~10テスラの範囲の外部磁場(H)の増加時及び減少時に、量子磁束線の侵入及び排出に伴って断続的に熱が発生する、即ちパルス状の熱発生(
Q)がほぼ一定の磁場間隔(
H)で繰り返し起こる、というものである。この結果は、de Gennesらが理論的に予言していた、量子磁束線の侵入及び排出に対する表面バリアの存在を直接証明するものである。更に、
Q=-M
H(Mは磁化)の関係が存在し、発生熱量が量子磁束線の運動によってなされた仕事に相当すること、また
Hが30K以下で温度によらずほぼ一定であること、従って量子磁束線は、熱活性化によるのではなく、トンネル効果によって表面バリアを透過する可能性が大きいこと、などを明らかにした。
石川 法人; 岩瀬 彰宏; 岩田 忠夫; 前田 裕司; 鶴 浩二*; 道上 修*
J. Supercond., 7(1), p.241 - 242, 1994/00
C軸配向したEuBaCu
O
超伝導薄膜について、ピニング機構のHeイオン照射効果を調べた。ピニングの強さを表わす磁束の活性化エネルギーを磁場中抵抗の温度依存性から見積った。flux creep modelが成り立つと考えられる低抵抗領域における活性化エネルギーは、Heイオンの照射量の増加にしたがって減少し、ピニング特性が劣化することが分かった。さらに我々は、臨界電流密度の照射量依存性を測定し、それがT
の殆ど変化しない低照射量領域(~10
cm
)ですでに減少し、Heイオン照射による点状欠陥がピニングセンターとして機能しない、という結論を得た。
岩瀬 彰宏; 岩田 忠夫
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 90, p.322 - 329, 1994/00
被引用回数:26 パーセンタイル:87.57(Instruments & Instrumentation)タンデム加速器、2MVVdG加速器を用いて行った低温照射実験の結果明らかになった「金属の照射損傷における電子励起効果」について、招待講演を行う。主な内容は以下の通りである。(1)照射アニーリングにおける電子励起効果。(2)電子励起による格子欠陥の生成
石川 法人; 岩瀬 彰宏; 岩田 忠夫; 前田 裕司; 鶴 浩二*; 道上 修*
Superconductors, Surfaces and Superlattices (Trans. of Materials Research Soc. Jpn., Vol. 19A), 0, p.537 - 540, 1994/00
本研究では、EuBaCu
O
薄膜について、1MeVのHeイオンの照射をしたときの、不可逆曲線及び臨界電流密度といったピニング特性のイオン照射効果を調べた。1MeVのHeイオンをこの物質に照射すると、点状欠陥が生成されると考えられる。照射後、不可逆曲線は低温側に移動し、臨界電流密度の減少が観測され、照射によるピニング特性が劣化していることが判った。また、ピニング特性の劣化は、10
cm
のオーダーの低照射量領域から起きていることが判った。
岩瀬 彰宏; 岩田 忠夫; 仁平 猛*
日本物理学会誌, 48(4), p.274 - 278, 1993/04
タンデム加速器、及び、2MVVdG加速器を用いて行ったFCC金属の極低温照射実験によって得られた「金属のイオン照射損傷における電子励起効果」について解説する。主な内容は、(1)電子励起によるステージIの消滅と照射アニーリング、(2)電子励起による金属中の欠陥生成、である。
A.Li*; H.Huang*; D.Li*; S.Zheng*; H.Du*; S.Zhu*; 岩田 忠夫
Japanese Journal of Applied Physics, 32(3), p.1033 - 1038, 1993/03
被引用回数:8 パーセンタイル:44.42(Physics, Applied)中性子照射したSiについて陽電子寿命測定を行い、100~800Cにおける欠陥のアニーリングを調べた。陽電子寿命スペクトルの2成分フィッティングを行った。第1成分は完全結晶中のfreeな陽電子及びmonovacancy-substitutional oxygen complexesに捕獲された陽電子の平均に対応し、第2成分はdivacancyまたはdivacancy-substitutional oxygen complexes及びquadrivacancy-substitutional oxygen complexesに捕獲された陽電子の平均に対応するものであることを示した。2成分データをトラッピング模型によって解析し、これらのvacancy型欠陥による陽電子捕獲率(欠陥濃度に比例する)を求めた。これらの欠陥のアニーリングを議論した。
岩瀬 彰宏; 岩田 忠夫; 仁平 猛*
Journal of the Physical Society of Japan, 61(11), p.3878 - 3882, 1992/11
被引用回数:13 パーセンタイル:66.13(Physics, Multidisciplinary)イオン照射したCuとAgにおいて、格子欠陥が、弾性的相互作用だけではなく、電子励起によっても生成されることを見出した。電子励起による欠陥生成の断面積は、Cuの場合、電子的阻止能Seの1.7乗に、Agの場合、Seの1.5乗に比例する。これら、2乗に近い依存性は、電子励起によって+にチャージした原子同士のクーロン相互作用が、原子のはじき出しの原因になっていることを示唆するものである。
仁平 猛*; 岩田 忠夫
JAERI-M 92-099, 28 Pages, 1992/07
複合Simpson公式を積分の上下限が可変であるn次元積分に拡張した。この拡張はn次級数の漸化式によって示した。この方法により、n次元の積分に対し、Newton-Cotes式による計算構造を明らかにした。その結果、Newton-cotes式に対応する求積式が容易に組み立てられるようになった。若干の計算例を示し、2次元および3次元積分に対する誤差の評価を誤差項を用いて記述した。
S.Zhu*; A.Li*; S.Zheng*; H.Huang*; D.Li*; 岩田 忠夫
Chin. J. Nucl. Phys., 14(2), p.166 - 168, 1992/00
シリコンに1.4510
n/cm
及び3.1
10
n/cm
の中性子照射を行い、陽電子寿命の測定をアニーリング温度(343~1073K)の関数として行った。短寿命成分は、バルク中及び酸素-monovacancy対にトラップされた陽電子の寿命の平均である。長寿命成分はdivacancyあるいはquadrivacancyによるものである。照射量が3.1
10
n/cm
の場合にはquadrivacancyによるものは観測されなかった。
岩瀬 彰宏; 岩田 忠夫; 仁平 猛*; 佐々木 茂美
Mater. Sci. Forum, 97-99, p.605 - 614, 1992/00
FCC金属(Al,Cu,Ag,Ni,Pt)を0.5-126MeVの各種イオンで10K以下において照射し、300Kまでのアニール実験を行った。低エネルギーイオン(≦1MeV)照射の場合は、いづれの金属においても、ステージIにおける照射欠陥回復量はPKAエネルギーによってよくスケールされる。一方、高エネルギーイオン(~100MeV)照射したNi,Ptでは、ステージIの著しい減少、あるいは消失が起こり、さらにこの現象は電子的阻止能と大きく関連している。Cu,Agではこのような異常は見られない。以上の結果は次のように説明できる;Ni,Ptの場合、高エネルギイオン照射によって高密度励起された電子のエネルギーが強い電子-格子相互作用を通じて格子系に伝達され、ステージI欠陥の消滅をもたらす。一方、Cu,Agでは電子-格子相互作用が弱いため、照射中のステージI欠陥の消滅は専ら弾性的相互作用によって支配される。
岩瀬 彰宏; 岩田 忠夫; 仁平 猛*; 佐々木 茂美
Radiat. Eff. Defects Solids, 124(1), p.117 - 126, 1992/00
極低温で高エネルギー重イオン照射したFCC金属において現れる特異な実験結果(ステージIの消失、照射アニーリング断面積の異常に大きな値)について述べ、これらの現象が電子的阻止能や電子格子相互作用の大きさと大きく関連していることから、イオンによって励起された電子のエネルギーが格子に伝達されて照射アニーリングを増大させた結果であると結論した。
岩田 忠夫
計算物理学; コンピュータ支援による物理学の新しい展開, p.181 - 192, 1991/01
計算物理について、素粒子・原子核・分子動力学法・カオス・スピングラス・流れの可視化等の20テーマが選ばれたが、そのうちの一つとして分子動力学法による放射線損傷の計算のレビューを行なった。内容は、(1)はじめに、(2)計算法、(3)はじき出しのしきいエネルギー、(4)はじき出しのカスケードと熱スパイク、(5)格子間原子と空格子点、の5節より成る。
岩田 忠夫
KURRI-TR-351, p.90 - 104, 1991/00
「低温照射・制御照射装置の開発と応用」ワークショップに参加して、標題に関する調査及び提言を担当したが、これはそれをまとめたものである。内容は、1.はじめに(照射損傷の基礎研究の流れ)、2.電子照射の特徴、3.低温の必要性、4.低温電子照射による照射損傷・格子欠陥の研究(今後の研究課題)、5.低温電子照射施設、6.おわりに(参考文献)、よりなる。
岩瀬 彰宏; 正木 典夫; 岩田 忠夫; 仁平 猛*
Mat. Res. Soc. Symp. Proc., Vol. 209, p.847 - 851, 1991/00
77.3KにおけるYBaCuO酸化物超伝導体の電流-電圧特性、及びその120MeV酸素イオン照射効果を測定した。電流I、電圧V、イオン照射量の間には以下のような関係がみいだされた。log(V/V
)=
log(I/I
)
log(
/
)定数
、V
、I
は試料に大きく依存するが、
は試料によらず、ほぼ一定である。さらに電流の大きい領域でもlog(I)-log(V)カーブは別々の直線にのることも判った。これは熱励起した磁束対がトラッピングされていることを示唆するものである。
岩田 忠夫; 岩瀬 彰宏
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 61, p.436 - 440, 1991/00
被引用回数:6 パーセンタイル:62.72(Instruments & Instrumentation)タンデム及び2MVバンデグラフ加速器を利用して行った一連の極低温イオン照射実験を照射アニーリング現象を中心にしてまとめたものである。内容は以下のようである。(i)高エネルギー重イオン照射の場合に特に著しい照射アニーリング現象を見出した。(ii)照射アニーリングを同時に生じている欠陥生成から分離することに成功し、その断面積を求めた。(iii)従来の欠陥生成の式に照射アニーリングの項を加えた式を提案し、その近似解を与え、またそれにより実験の解析が適切に行えることを示した。(iv)各種のイオン照射においてPKA(1次はじき出し原子)のエネルギースペクトルが著しく異なるが、それを特徴づけるパラメータとしてPKAメディアンエネルギーを提案し、その実験的及び理論的根拠を与えた。