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松田 晶平; 横山 啓一; 矢板 毅; 小林 徹; 金田 結依; Simonnet, M.; 関口 哲弘; 本田 充紀; 下条 晃司郎; 土井 玲祐; et al.
Science Advances (Internet), 8(20), p.eabn1991_1 - eabn1991_11, 2022/05
被引用回数:6 パーセンタイル:55.31(Multidisciplinary Sciences)fブロック元素は化学的性質が類似している。一方、それらの電子スペクトルではf電子準位間の光学遷移が明瞭に異なる。このf-f遷移波長での共鳴励起によって元素の酸化状態を制御することができれば、化学的な分離が難しいfブロック元素の精密分離技術が生まれる可能性がある。これまでに3つのランタノイド元素で共鳴多光子還元が観測されているが、アクチノイドでの共鳴多光子反応は報告例はなかった。本研究では硝酸水溶液においてアクチノイドの一つである三価アメリシウムの共鳴多光子電荷移動による光酸化を観測した。また、硝酸錯体が一次過程に寄与することが示唆された。
中島 光一*; 廣中 航太*; 大内 一真*; 味岡 真央*; 小林 芳男*; 米田 安宏; Yin, S.*; 垣花 眞人*; 関野 徹*
ACS Omega (Internet), 6(48), p.32517 - 32527, 2021/12
被引用回数:5 パーセンタイル:36.83(Chemistry, Multidisciplinary)水熱合成法によって合成されたBaTiOナノ粒子のサイズは原料となるTiOナノ結晶の粒子サイズに依存することを見出したため、TiOナノ結晶の最適化を行い、これを用いてBaTiOナノ結晶を合成することで粒度分布のそろった100nmサイズのナノキューブの合成に成功した。得られたBaTiOナノキューブはX線回折実験によって強誘電性を示す正方晶構造であることがわかった。また、電子線トモグラフィによって3次元構造を可視化することによってクリアな粒子外形の観察にも成功した。
草野 完也*; 一本 潔*; 石井 守*; 三好 由純*; 余田 成男*; 秋吉 英治*; 浅井 歩*; 海老原 祐輔*; 藤原 均*; 後藤 忠徳*; et al.
Earth, Planets and Space (Internet), 73(1), p.159_1 - 159_29, 2021/12
被引用回数:6 パーセンタイル:49.29(Geosciences, Multidisciplinary)PSTEPとは、2015年4月から2020年3月まで日本国内の太陽・地球惑星圏に携わる研究者が協力して実施した科研費新学術領域研究である。この研究枠組みから500以上の査読付き論文が発表され、様々なセミナーやサマースクールが実施された。本論文では、その成果をまとめて報告する。
金子 政志; 中島 覚*
Inorganic Chemistry, 60(17), p.12740 - 12752, 2021/09
被引用回数:3 パーセンタイル:31.46(Chemistry, Inorganic & Nuclear)高レベル放射性廃液中で観測されている白金族元素と水素との反応の理解に向けて、本研究では、水素と酸化的付加反応を起こす代表的な錯体であるVaska錯体-[IrCl(CO)(PPh)]とその酸化付加体-[IrCl(YZ)(CO))(PPh)]に着目し、密度汎関数(DFT)計算を用いてIrメスバウアー分光パラメータの報告値と電子状態を相関づけた。DFT計算によるIr錯体の安定構造やIrメスバウアー異性体シフトの再現性を確認した後、Vaska錯体と酸化付加体のメスバウアー分光パラメータの計算を行った。結合解析によって、メスバウアー異性体シフトの傾向が、配位結合における共有結合の強弱と相関づけられることが明らかになった。また、電場勾配(EFG)の解析によって、EFG主軸の符号がYZ=Cl付加体とYZ=H付加体で逆転していることが分かり、状態密度解析から、IrとYZとの配位結合における電子密度分布の違いが、EFG主軸の符号逆転の原因であることが示唆された。
深澤 優人*; 金子 政志; 中島 覚*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 329(1), p.77 - 84, 2021/07
被引用回数:1 パーセンタイル:15.7(Chemistry, Analytical)マイナーアクチノイドと希土類元素の分離メカニズム解明の一環として、クラウンエーテル型配位子のAm/Eu選択性について密度汎関数計算を用いて研究を行った。まず、異なるリングサイズを持つクラウンエーテル, 12C4, 15C5, 18C6とEuとの錯生成反応を比較した結果、18C6が最も安定に錯体を生成することが分かった。18C6によるAm/Eu選択性を見積った結果、Amに対する選択性が示され、溶媒抽出を用いた既報の研究結果と一致した。18C6の酸素ドナーを窒素及び硫黄ドナーに置換した配位子を用いて、Am/Eu選択性を予測した結果、18C6よりも高いAm選択性を示すことが期待された。化学結合解析の結果、Am-O結合と比較してAm-N及びAm-S結合の強い原子軌道間の相互作用が観測され、その高い共有結合性がクラウンエーテル型配位子によるAm/Eu選択性の起源であることが示唆された。
中島 光一*; 小名木 海飛*; 小林 芳男*; 石垣 徹*; 石川 喜久*; 米田 安宏; Yin, S.*; 垣花 眞人*; 関野 徹*
ACS Omega (Internet), 6(14), p.9410 - 9425, 2021/04
被引用回数:9 パーセンタイル:58.45(Chemistry, Multidisciplinary)チタン酸バリウムナノキューブを水熱合成法によって合成することに成功した。ナノキューブを走査型電子顕微鏡、パルス中性子、大型放射光を用いて詳細に調べたところ、表面に酸化チタンの再構成層が形成されていることを見出した。
与能本 泰介; 中島 宏*; 曽野 浩樹; 岸本 克己; 井澤 一彦; 木名瀬 政美; 長 明彦; 小川 和彦; 堀口 洋徳; 猪井 宏幸; et al.
JAEA-Review 2020-056, 51 Pages, 2021/03
「グレーデッドアプローチに基づく合理的な安全確保検討グループ」は、原子力科学研究部門、安全・核セキュリティ統括部、原子力施設管理部署、安全研究・防災支援部門の関係者約10名で構成され、機構の施設管理や規制対応に関する効果的なグレーデッドアプローチ(安全上の重要度に基づく方法)の実現を目的としたグループである。本グループは、2019年の9月に活動を開始し、以降、2020年9月末までに、10回の会合を開催するとともに、メール等も利用し議論を行ってきた。会合では、グレーデッドアプローチの基本的考え方、各施設での新規制基準等への対応状況、新検査制度等についての議論を行なうとともに、各施設での独自の検討内容の共有等を行っている。本活動状況報告書は、本活動の内容を広く機構内外で共有することにより、原子力施設におけるグレーデッドアプローチに基づく合理的で効果的な安全管理の促進に役立つことを期待し取りまとめるものである。
加藤 茜*; 金子 政志; 中島 覚*
RSC Advances (Internet), 10(41), p.24434 - 24443, 2020/06
被引用回数:6 パーセンタイル:31.01(Chemistry, Multidisciplinary)高レベル放射性廃液中のルテニウム化学種の安定性を予測することを目的として、硝酸溶液中のルテニウムニトロシル錯体の錯生成反応を密度汎関数法(DFT)を用いて調査した。DFT計算によって得られた[Ru(NO)(NO)(HO)]の最適化構造を既報の実験値と比較した結果、Ru-配位子結合距離やIR振動数を再現することが分かった。幾何異性体間のギブズエネルギーの比較した結果、硝酸イオンの錯生成反応は、Ru-NO軸に対してエクアトリアル平面に配位することによって進行することが明らかになった。また、逐次錯体生成反応におけるギブズエネルギー差を見積ったところ、Ru錯体種と置換する配位子との会合エネルギーを考慮することによって、6M硝酸中のRu錯体種のフラクションを再現することに成功した。Ru-配位子との配位結合の解析の結果、Ru錯体種の安定性は、トランス影響に起因する電子密度の違いによって説明できることが示唆された。本研究は、硝酸中における白金族元素の詳細な錯生成反応のモデル化に寄与することが期待される。
金子 政志; 加藤 茜*; 中島 覚*; 北辻 章浩
Inorganic Chemistry, 58(20), p.14024 - 14033, 2019/10
被引用回数:12 パーセンタイル:62.96(Chemistry, Inorganic & Nuclear)高レベル放射性廃液中に存在することが知られているニトロシルルテニウム錯体について、密度汎関数計算を用いて、Ruメスバウアー分光パラメータ(及び)と配位子場分裂()を相関づけた。[Ru(NO)L] (L = Br, Cl, NH, CN)の構造は、全て報告されている単結晶構造に基づいて作成した。異なるスピン状態で計算した構造とエネルギーを比較した結果、一重項状態[Ru(II)(NO)L]が最も安定であることが分かった。及びの計算値は、報告されている実験値をよく再現し、L = Br, Cl, NH, CNの順で増加した。さらに、C対称性を仮定したを見積った結果、同じ順で増加し、分光化学系列と一致することが分かった。これは、配位子のドナー性及びアクセプター性の増加が、結果としてメスバウアー分光パラメータの増加に起因することを示唆している。
根本 義之; 加治 芳行; 金沢 徹*; 中島 一雄*; 東條 匡志*
Proceedings of 27th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-27) (Internet), 8 Pages, 2019/05
使用済燃料プールでの事故解析を目的としたシビアアクシデントコードの高度化においては、被覆管材料の当該事故条件での酸化モデルの構築及びその導入が必要である。著者らは短尺の被覆管試料を用いた当該事故模擬の温度条件、環境条件での熱天秤を用いた酸化試験結果に基づき、酸化モデルの構築を行った。また長尺の被覆管試料を用いた当該事故模擬条件での酸化試験を行い、酸化モデルによる解析結果と実験結果について比較検討を行い、酸化モデルの検証を行った。酸化試験においては酸化反応による雰囲気中の酸素欠乏に関しても実験及び解析による評価を行い、その結果に基づき、雰囲気中の酸素欠乏の被覆管酸化挙動に及ぼす影響や、それを考慮した今後の酸化モデルの高度化について議論を行なった。
東條 匡志*; 金沢 徹*; 中島 一雄*; 岩本 達也*; 小林 謙祐*; 後藤 大輔*; 根本 義之; 加治 芳行
Proceedings of 27th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-27) (Internet), 13 Pages, 2019/05
沸騰水型軽水炉の使用済燃料プールにおける、冷却水損失,冷却不全等による事故時の安全性向上を目的として、使用済み燃料ラック内における燃料配置手法の検討を3次元解析に基づいて実施した。その際、崩壊熱の正確な評価、ラック体系の熱伝達評価による燃料温度の把握、破損時の幾何形状なども考慮した臨界性等について考慮する必要がある。本研究においては、これらに関してそれぞれ3次元体系の解析コードによる評価を行い、それらの結果を総合的に検討することにより、事故進展に及ぼす燃料配置の影響について議論を行なった。またそれらの知見に基づき、安全性向上に寄与しうる燃料配置手法について考察を行なった。
金子 政志; 渡邉 雅之; 宮下 直*; 中島 覚*
Hyperfine Interactions, 239(1), p.20_1 - 20_10, 2018/12
被引用回数:4 パーセンタイル:84.62(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)fブロック化合物に対する密度汎関数計算の精度向上を目指し、Eu, Npメスバウアー異性体シフトを指標として、二次Douglas-Kroll-Hess(DKH2)ハミルトニアンを用いて相対論密度汎関数法のベンチマーク研究を行った。純粋な密度汎関数法による電子交換相互作用とHartree-Fockによる厳密な電子交換相互作用の混合パラメータを変えて、メスバウアー異性体シフトの実験値に対する平均二乗誤差を比較した。その結果、Eu, Npメスバウアー異性体シフトに対して、厳密な交換相互作用の割合が、それぞれ30, 60%のときに、平均二乗誤差が最小になることが明らかになった。
中島 覚*; 金子 政志; 吉浪 啓介*; 岩井 咲樹*; 土手 遥*
Hyperfine Interactions, 239(1), p.39_1 - 39_15, 2018/12
被引用回数:2 パーセンタイル:65.67(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)本研究は、鉄二価集積型錯体のスピンクロスオーバー(SCO)のオン・オフ現象と転移挙動の制御について議論する。ビスピリジル型配位子で架橋した鉄二価集積型錯体のSCO現象が起こるか否かは、鉄原子周りの局所構造によって決定する。つまり、鉄原子を通して向き合っているピリジンがプロペラ型で配位しているときにSCO現象は起きるが、平行型または歪んだプロペラ型の場合起きない。これは、プロペラ型の場合、高スピン状態から低スピン状態への構造変化において立体障害がより小さく、鉄とピリジンがお互いに近づくことができることに起因する。さらに、局所構造を制御し、転移温度を変化するための試みとして、ビルディングブロックにメチル基やシステムを導入した配位子の設計や、アニオン配位子の希釈効果についても議論する。
木村 太己*; 金子 政志; 渡邉 雅之; 宮下 直*; 中島 覚*
Dalton Transactions (Internet), 47(42), p.14924 - 14931, 2018/11
被引用回数:9 パーセンタイル:48.79(Chemistry, Inorganic & Nuclear)マイナーアクチノイド(MA)と希土類の分離メカニズム解明を目的として、密度汎関数計算を用いたEu(III)もしくはAm(III)とニクトゲンドナー(X)配位子(CH)X-CH-CH-X(CH) (X=窒素,リン,ヒ素,アンチモン)との錯体に対する計算化学解析を試みた。配位子との錯体生成ギブズエネルギーを解析した結果、リンドナー配位子がEu(III)と比較してAm(III)と安定に錯体を生成することが示唆された。金属(Eu(III)もしくはAm(III))とニクトゲンドナーとの化学結合を解析した結果、Am(III)とリンとの共有結合性が他のニクトゲンに比べて高く、リンドナー配位子が高いAm(III)選択性を有することが示唆された。
根本 義之; 加治 芳行; 鬼澤 崇*; 金沢 徹*; 中島 一雄*; 東條 匡志*
Proceedings of Annual Congress of the European Federation of Corrosion (EUROCORR 2018) (USB Flash Drive), 8 Pages, 2018/09
ジルカロイ2被覆管の短尺試験片を用いて乾燥空気及び空気と蒸気混合雰囲気での高温酸化試験データに基づく酸化モデルを提案している。使用済燃料プール事故時を模擬した長尺試験片の酸化挙動を解析するために、酸化モデルを計算熱流動解析コードに提供した。空気中での酸化皮膜成長挙動は酸化モデルを用いた計算結果により良く再現できるが、空気と蒸気混合雰囲気では過度に保守的な評価となっている。事故時の使用済燃料ラックにおける雰囲気成分の変化の影響について議論した結果について紹介する。
金子 政志; 安原 大樹*; 宮下 直*; 中島 覚*
Hyperfine Interactions, 238(1), p.36_1 - 36_9, 2017/11
被引用回数:2 パーセンタイル:77.36(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)Ru, Os錯体の結合状態に対する密度汎関数計算の妥当性を評価することを目的として、Ru, Osのメスバウアー異性体シフト実験値を用いて理論計算手法のベンチマークを行った。結果、Ru錯体およびOs錯体の原子核位置での電子密度の計算値はメスバウアー異性体シフト実験値とよく相関した。
金子 政志; 渡邉 雅之; 宮下 直*; 中島 覚*
Radioisotopes, 66(8), p.289 - 300, 2017/08
Eu錯体の配位結合におけるf電子の役割を理解することを目的として、相対論密度汎関数計算をEu(III)錯体に適用した。既報のEuメスバウアー異性体シフト実験値とEu原子核位置での電子密度計算値の線形性を比較することによって、B2PLYP理論がメスバウアー異性体シフトを最もよく再現することが分かった。また、分子軌道に基づく電子密度の解析によって、d及びf電子が配位結合に大きく関与していることを明らかにした。
根本 義之; 加治 芳行; 小川 千尋; 近藤 啓悦; 中島 一雄*; 金沢 徹*; 東條 匡志*
Journal of Nuclear Materials, 488, p.22 - 32, 2017/05
被引用回数:2 パーセンタイル:19.37(Materials Science, Multidisciplinary)これまでにジルカロイ2被覆管の熱天秤による空気中酸化試験を行ったが、本研究ではそのデータに基づいて使用済み燃料プール(SFP)事故時の被覆管の酸化挙動の解析に適用可能な酸化モデルの構築を行った。その検証にあたり長尺被覆管の酸化試験に関して当該酸化モデルを適用した数値流体解析を行った。酸化試験はSFP事故を模擬した空気流量条件中で高温の温度勾配を付与して実施した。構築した酸化モデルを適用した解析は酸化試験での被覆管表面の酸化皮膜及び多孔質な酸化層の成長をよく再現し、酸化モデルの妥当性が確認できた。本研究の試験条件の範囲では空気流量条件の酸化挙動への影響は明らかには見られなかった。
金子 政志; 渡邉 雅之; 宮下 直*; 中島 覚*
Journal of Nuclear and Radiochemical Sciences (Internet), 17, p.9 - 15, 2017/03
金属イオンの原子価軌道の結合特性の観点から、密度汎関数計算をOドナーであるホスフィン酸とSドナーであるジチオホスフィン酸によるEu(III), Am(III)イオンの錯形成反応に適用した。Sドナー錯体として二つ、Oドナー錯体として四つの幾何異性体の構造最適化を行い、[M(HO)]に対する錯形成による安定化エネルギーを見積もった。その結果、Oドナー配位子はEu(III)イオンに選択的に配位し、Sドナー配位子はAm(III)イオンに選択的に配位し、実験のAm/Eu選択性を再現した。d,f軌道電子の結合性に着目すると、d軌道電子の結合性に対する寄与はEu, Am錯体のどちらにおいても結合的な特性を持ち、同じ寄与を示した。一方、f軌道電子の寄与は、Eu, Am錯体間で異なり、Sドナー錯体の場合、Euの4f電子は非結合的、Amの5f電子は結合的に振舞うのに対し、Oドナー錯体では、Euの4f電子は結合的、Amの5f電子は反結合的に振舞うことが分かった。この結果から、d軌道電子の結合性は、Eu, Am錯体構造の類似性に、また、f軌道電子の結合性は、Eu, Amイオンの選択性の相違性に起因することが示唆された。
中島 覚*; 金子 政志
Advances in Chemistry Research, Vol.36, p.171 - 195, 2017/01
集積型配位高分子のスピンクロスオーバー(SCO)現象について紹介する。1,2-ビス(4-ピリジル)エタンや1,3-ビス(4-ピリジル)プロパンのように構造異性体を有する架橋配位子を用いた場合、多様な集積構造が得られる。SCO現象は、集積型錯体のゲスト吸脱着に依存することを明らかにした。その原因を明らかにするため、密度汎関数法を適用し、SCOが起こるか否かが鉄イオン周りの局所構造に依存することを見出した。