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外川 織彦; 大倉 毅史; 木村 仁宣
JAEA-Review 2022-049, 76 Pages, 2023/01
原子力施設の建設前及び操業開始後には、平常運転時及び事故時に対する環境影響評価が行われる。これらは、周辺住民の安全の確認と安心の醸成を図ることを主たる目的としている。環境影響評価には、施設周辺の環境モニタリング等による観測・測定と計算モデルによるモデル推定が用いられ、状況や必要性などに応じてそれらのどちらか、あるいは両方を併用して実施される。本報告書では、原子力施設の環境影響評価において利用される観測・測定とモデル推定について、青森県六ヶ所村再処理施設を主たる例として、まず各々の方法、役割と長短、相互の関係性を調査する。次に、観測・測定データとモデル推定結果の代表的な用途例を示し、使用に際しての留意点などを検討する。最後に、観測・測定とモデル推定の高度化や両者の融合という今後の方向性を記述する。
吉田 一雄; 玉置 等史; 吉田 尚生; 天野 祐希; 阿部 仁
JAEA-Research 2017-015, 18 Pages, 2018/01
再処理施設では、重大な事故の一つとして貯槽中の高レベル放射性廃液が沸騰し、乾固に至る事故(蒸発乾固事故)が想定される。廃液の沸騰により硝酸及び水が蒸発することで濃縮が進むと気体状ルテニウム(Ru)が発生し、硝酸-水混合蒸気(以下、混合蒸気という)の凝縮に伴い凝縮液中に移行することが、実験で確認されている。貯槽から流出した混合蒸気は建屋内の構造物壁面で除熱され凝縮する。この際に気体状Ruは凝縮水に移行することが想定され、建屋内でのRuの移行量を定量化する上で、混合蒸気の凝縮過程でのRuの移行の定量的な模擬が重要である。このような観点から、気体状のRuを含む混合蒸気の凝縮に伴い気体状Ruの凝縮水への移行量を測定する実験が実施されている。本報では、この実験で得られたデータを基に、実測不能な実験装置内の蒸気流速等を熱流動解析結果から推定し、気体状Ruの凝縮水への移行速度に係る相関式を導出した結果について述べる。さらに、同相関式を実機規模の事故解析結果に適用し、Ruの凝縮水への移行量の評価を試みた。
粟飯原 はるか; 荒井 陽一; 柴田 淳広; 野村 和則; 竹内 正行
Procedia Chemistry, 21, p.279 - 284, 2016/12
被引用回数:6 パーセンタイル:95.18(Chemistry, Inorganic & Nuclear)Insoluble sludge is generated in reprocessing process. Actual sludge data, which had been obtained from the dissolution experiments of irradiated fuel of fast reactor "Joyo" were reevaluated especially from the view point of the characterization of sludge. The yields of sludge were calculated from the weight and there were less than 1%. Element concentrations of sludge were analyzed after decomposing by alkaline fusion. As the results, molybdenum, technetium, ruthenium, rhodium and palladium accounted for mostly of the sludge. From their chemical compositions and structure analyzed by XRD show good agree that main component of sludge is MoRu
RhPdTc regardless of the experimental condition. At the condition of reprocessing fast breeder fuel, it is indicated that molybdenum and zirconium in dissolved solution is low, therefore zirconium molybdate hydrate may not produce abundant amount in the process.
吉田 一雄
JAEA-Research 2016-012, 24 Pages, 2016/08
再処理施設では、全交流電源の喪失等により長時間にわたり冷却機能が失われると、貯槽中の高レベル放射性廃液が沸騰し、乾固に至る事故(蒸発乾固事故)が、重大事故の一つとして想定される。廃液の沸騰により硝酸及び水が蒸発することで濃縮が進み、廃液温度が120C以上になる沸騰晩期から乾固段階において気体状Ruが発生し、硝酸-水混合蒸気の凝縮に伴い凝縮液中に移行することが、実廃液及び模擬廃液を用いた実験で確認されている。貯槽から流出した硝酸-水混合蒸気は建屋内の構造物壁面で除熱され凝縮する。この際に気体状Ruは凝縮水に移行することが想定され、建屋内でのRuの移行量を定量化する上で、硝酸-水混合蒸気の凝縮過程の模擬が重要である。本報では、硝酸水溶液の気液平衡を決定する活量係数を定式化し、気液平衡状態での硝酸及び水の混合蒸気の凝縮過程を定量的に記述するための解析モデルを提案した。併せて解析に必要な硝酸水溶液の気液平衡に係る物性値を整理した。さらに模擬廃液を用いた実験の模擬を通して提案した解析モデルの実用への見通しを得た。
吉田 一雄
JAEA-Research 2016-004, 15 Pages, 2016/06
再処理施設では、長時間の全交流電源の喪失等により冷却機能が失われると、放射性廃液を内包する貯槽中の廃液が沸騰し、蒸発により乾固に至る事故(蒸発乾固事故)が、重大事故の一つとして想定される。この事故では、放射性物質は沸騰により発生する蒸気等に搬送され施設外へ移行すると考えられ、事故の影響を緩和する重大事故対処策として、廃液貯槽に水を注水し、乾固に至るのを防止するとともに、発生した蒸気を仮設配管で建屋内の大空間へ誘導し蒸気を凝縮させる対策が考えられている。本報では、仮想的な再処理施設を対象に重大事故対処策を考慮した事故シナリオを想定し、貯槽を含めた施設内で水蒸気等の熱流動およびエアロゾルの挙動を計算コードを用いて解析し、事故対処策が放射性物質の施設外への移行軽減に及ぼす効果について考察した。
竹内 正行; 矢野 公彦; 柴田 淳広; 三本松 勇次*; 中村 和仁*; 近沢 孝弘*; 平沢 泉*
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(4), p.521 - 528, 2016/04
被引用回数:3 パーセンタイル:25.75(Nuclear Science & Technology)Uranium crystallization system has been developed to establish an advanced aqueous reprocessing for fast breeder reactor (FBR) fuel cycle in JAEA. In the advanced process, most of uranium in dissolved solution of spent FBR-MOX fuels with high heavy metal concentration is separated as uranyl nitrate hexahydrate (UNH) crystals by a cooling operation. The technical targets on the crystallization system are decided from FBR cycle performance, and the U yield from dissolved solution of the spent fuel is 70% and the decontamination factor (DF) of impurities in the crystal products is more than 100. The DF is lowered by involving liquid and solid impurities on and in the UNH crystals during the crystallization. In order to achieve the DF target, we discussed the purification technology of UNH crystals using a Kureha crystal purifier. As results, the uranium more than 90% in the feed crystals could be recovered as the purified crystals in all test conditions, and the DFs of solid and liquid impurities on the purified crystals showed more than 100 under longer residence time of crystals. In conclusion, the both targets for the yield and DF could be achieved simultaneously by introducing the crystal purification technology.
飯嶋 静香; 内田 直樹; 田口 克也; 鷲谷 忠博
JAEA-Review 2015-018, 39 Pages, 2015/11
福島第一原子力発電所の使用済燃料プールの燃料には、海水、コンクリート等の不純物の付着・同伴に加え、落下したガレキによる損傷の可能性もある。これらの損傷燃料等について、再処理が可能か否かを判断するための指標を整備することを目的として、漏えい燃料等の処理経験を有する東海再処理施設並びに海外再処理施設の処理実績、福島第一原子力発電所のプール燃料の貯蔵状況及び点検・調査結果等を整理した上で、損傷燃料等を再処理する際の技術的課題を摘出するとともに、必要な研究要素を整理した。また、研究要素に関する試験・検討結果に基づき、再処理可否を判断するための分別指標を整備した。
林 博和; 西 剛史*; 佐藤 匠; 倉田 正輝
Proceedings of 21st International Conference & Exhibition; Nuclear Fuel Cycle for a Low-Carbon Future (GLOBAL 2015) (USB Flash Drive), p.1811 - 1817, 2015/09
原子力機構では、マイナーアクチノイド(MA: Np, Am, Cm)など長寿命核種の核変換に関する研究を実施している。階層型燃料サイクル概念に基づき、核変換専用の加速器駆動システム(ADS)を用いてMA核変換を行う方法については、ウランを含まない窒化物燃料を用いることが検討されている。MAの核変換率を向上させるためには、使用済燃料を処理し、残存するMAを回収して再利用することが必要であり、その燃料サイクル技術の研究開発は重要である。本論文では、原子力機構で実施している窒化物燃料と乾式再処理法を用いた燃料サイクルに関する研究の現状及び今後の予定を紹介する。
中島 健*; 板原 國幸*; 奥野 浩
Proceedings of International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC 2015) (DVD-ROM), p.496 - 502, 2015/09
本論文では、2015年4月に日本原子力学会から発刊された「再処理施設の臨界安全管理における燃焼度クレジット適用手順:2014」(AESJ-SC-F025: 2014)の概要を述べる。同学会からは、既に60を超える標準が発刊されたが、その多くは、原子炉または廃棄物に対するものであった。また、10年前に同学会から発刊された「臨界安全管理の基本事項: 2004」(AESJ-SC-F004: 2004)では、臨界安全に関する基本的な考え方、核燃料を取り扱う施設の一般的な臨界安全の管理について記していたが、燃焼度クレジット採用の手順は含まれていなかった。この標準では、燃焼度クレジットを再処理工場に適用する上でこれら施設及び設備の設計、管理及び運転・保守に関わる者に対して具体的な手順を明確にして、臨界の防止に役立てることを目的にしている。
朝倉 俊英; 宝徳 忍; 伴 康俊; 松村 正和; 森田 泰治
Journal of Nuclear and Radiochemical Sciences, 6(3), p.271 - 274, 2005/12
PUREX技術に基づいたTcの抽出分離試験を、燃焼度44GWd/tの使用済ウラン燃料を用いて行った。試験結果を、シミュレーションコードESSCAR(Extraction System Simulation Code for Advanced Reprocessing)を用いて検討した。TBP抽出によって、Tcを溶解液からほぼ定量的に抽出し、高濃度硝酸スクラブによって抽出されたTcを定量的に回収できることを示した。さらに、Tcの抽出機構では、ZrとUとの共抽出効果が支配的な要因であることをESSCARコードによる計算結果から示した。
大滝 清*; 田中 洋司*; 桂井 清道*; 青木 和夫*
JAERI-Review 2005-035, 79 Pages, 2005/09
我が国の将来炉と燃料サイクルシステムの評価に必要な技術情報を収集するため、低減速軽水炉(RMWR)を含む将来炉とその燃料サイクルシステムについて、1998年度以来調査を行ってきた。調査の内容は、ナトリウム冷却FBRの代替炉と燃料サイクル,プルトニウムリサイクル,使用済燃料再処理と廃棄物処理の3つのカテゴリーに分けられる。本報告書はこれらの調査の概要をまとめたものである。
森田 泰治; 朝倉 俊英; 峯尾 英章; 宝徳 忍; 内山 軍蔵
JAERI-Conf 2005-007, p.25 - 30, 2005/08
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セル及び多くのグローブボックスを保有するNUCEFのBECKY(バックエンド研究施設)において、再処理プロセス安全研究,高度化再処理技術開発及び高レベル廃液の群分離の研究を実施した。本論文において、上記研究の10年間の成果と分離プロセス開発分野における今後の活動について概観する。プロセス安全研究では、使用済燃料を用いた再処理試験により放射性核種の挙動を評価し、大型再処理施設における閉じ込め安全性を確認した。高度化再処理の研究では、単サイクルプロセス確立のためのNp挙動制御技術開発等を実施した。群分離の研究では、開発した4群群分離プロセスについて、濃縮実高レベル廃液による試験を実施してその分離性能を実証した。将来のマイナーアクチノイド等の分離を含む再処理技術開発のため、NUCEF-BECKYの有効活用が必要である。
岩村 公道; 大久保 努; 秋江 拓志; 久語 輝彦; 与能本 泰介; 呉田 昌俊; 石川 信行; 長家 康展; 新谷 文将; 岡嶋 成晃; et al.
JAERI-Research 2004-008, 383 Pages, 2004/06
本報告書は、日本原子力研究所,日本原子力発電,日立製作所,東京工業大学が財団法人エネルギー総合工学研究所からの委託を受けて平成1214年度に実施した革新的実用原子力技術開発提案公募事業「受動的安全性を具備した低減速軽水炉に関する技術開発」の成果をまとめたものである。本提案公募事業では、エネルギーの長期安定供給を確保するとともに、コスト競争力の強化,プルトニウムの有効利用,使用済燃料蓄積量の低減など、原子力発電及び核燃料サイクルが直面する課題の解決、及び安全性・経済性にかかわる技術の一層の向上を図るため、既に実用化している軽水炉技術を最大限に活用し、中性子の減速を抑制して転換比を上げることにより燃料の増殖,高燃焼度・長期サイクル運転,プルトニウムリサイクルが可能となる低減速軽水炉の開発を実施した。 炉心設計,プラントシステム設計とともに、熱流動成立性,炉物理的成立性,燃料の安全性,燃料サイクルの検討を実施し、実用化へ向けた成立性の見通しを得た。
朝倉 俊英; 宝徳 忍; 伴 康俊; 松村 正和*; Kim, S.-Y.; 峯尾 英章; 森田 泰治
Proceedings of International Conference ATALANTE 2004 Advances for Future Nuclear Fuel Cycles, 5 Pages, 2004/06
原研では、将来の再処理の基盤として、PUREX法に基づくPARCプロセスを研究している。その鍵となる概念は、U/Pu分配前に、Np, TcをU, Puから分離することによって、一回の抽出サイクルのみでU, Pu製品を得ることである。このプロセスについて、44GWd/tのPWR使用済燃料溶解液を用いて、2回のフローシート試験を実施した。その結果、溶媒流量を上げ、FP洗浄液の硝酸濃度を高めることで、共除染から発生する抽出廃液に残るNp量を、溶解液に含まれていた量に対して13%にまで減少させることができることを示した。また、フローシートを改良して、還元剤濃度と洗浄液流量を上げることによって、n-ブチルアルデヒド選択還元法によるNpの分離効率を36%から78%に改善できることを示した。さらに、高濃度硝酸洗浄によるTc分離の有効性を示した。
渡邊 浩二; 田代 信介; 阿部 仁; 高田 準一; 森田 泰治
JAERI-Tech 2004-029, 48 Pages, 2004/03
再処理施設等の核燃料施設の一部の建屋換気系には、換気系フィルタの一種として前置フィルタが用いられている。火災事故時には、この前置フィルタが大量の煤煙によって目詰まりし、差圧が上昇して破損することが考えられる。したがって、放射性物質の閉じ込め機能を維持する観点から、前置フィルタの差圧の時間変化を精度よく予測することは重要である。本研究では、粒径2m以上の煤煙粒子に対する前置フィルタのDFにも粒径範囲0.7-2
mの煤煙粒子に対する実測DFから作成した粒径-前置フィルタのDFに関する実験式が適用できると仮定した。この仮定を用いたCELVA-1Dによる解析結果は、試験結果とよく一致した。
峯尾 英章; 磯貝 光; 森田 泰治; 内山 軍蔵*
Journal of Nuclear Science and Technology, 41(2), p.126 - 134, 2004/02
被引用回数:8 パーセンタイル:47.77(Nuclear Science & Technology)軽水炉燃料の照射時に熱収縮で生じるクラックを考慮した溶解面積変化を取り込んだ単純な溶解速度式を提案した。提案した式の適用性を既往の研究で得られた使用済燃料溶解試験結果だけでなく、本研究で行った軽水炉使用済燃料の溶解試験結果を用いて検討した。ペレット形状の使用済燃料や粉体状の使用済燃料をもちいた溶解試験で得られたウラン濃度だけでなく硝酸濃度の変化についても、提案した式は良い近似を与えることが示された。これにより、提案した式は単純で軽水炉使用済燃料の溶解速度の予測に役立つことが示唆された。しかしながら、式で用いている初期有効溶解面積について、本提案式では説明できない温度依存性が示されたことから、亜硝酸等、溶解速度に影響を与える他の因子についてさらに検討が必要と考えられた。
角田 淳弥; 植田 祥平; 國富 一彦; 吉牟田 秀治*; 沢 和弘
日本原子力学会和文論文誌, 2(4), p.546 - 554, 2003/12
1000C近い高温の核熱が得られる高温ガス炉は、高温から低温まで、さまざまな形態で熱エネルギーの利用が可能で、例えば、ガスタービンによる高効率な発電,クリーンなエネルギー源として有望視されている水素の製造等、原子力エネルギー利用分野の拡大の可能性を秘めている。日本原子力研究所では、高温工学試験研究の中核施設としての役割を担い、高温ガス炉技術基盤の確立と高度化並びに高温工学に関する先端的基礎研究を目的としたHTTR計画を進めている。高温ガス炉では、燃料として被覆燃料粒子が用いられる。高温ガス炉燃料の再処理には、燃料核を取出す前処理が必要で、前処理技術としてジェットグラインド法を考案した。前処理後はピューレックス法を適用することにより、再処理が可能である。本論文は、高温ガス炉燃料の再処理について記述したもので、黒鉛ブロックの廃棄方法について予備検討を行った結果も併せて示した。
武井 正信; 片西 昌司; 國富 一彦; 泉谷 徹*
日本原子力学会和文論文誌, 2(4), p.490 - 499, 2003/12
我が国では、使用済燃料を再処理し、回収されたプルトニウムなどを有効利用する核燃料サイクルを原子力政策の基本としており、高温ガス炉についても使用済燃料のリサイクルを検討する必要がある。そこで、前処理後のウランを六ヶ所再処理施設で処理することを想定し、GTHTR300使用済燃料の再処理について、技術的成立性及び経済性を検討した。その結果、前処理工程については、燃焼法により被覆燃料粒子を取り出し、回転ディスク式粒子破壊機によりSiC層を破壊し焙焼することによりウランを取出せることが示された。さらに、劣化ウランにより希釈することにより六ヶ所村再処理施設で処理できる見通しを得た。経済性については、前処理施設の概略設計を行いGTHTR300使用済燃料の再処理単価を評価した。その結果、GTHTR300の廃棄物処理・処分単価を軽水炉と同等と仮定して燃料サイクルコストを評価すると約1.32円/kWh,再処理コストは約0.18円/kWhと評価でき、軽水炉と同等以上の経済性の見通しが得られた。
湊 和生; 林 博和; 水口 浩司*; 佐藤 岳之*; 天野 治*; 宮本 智司*
Proceedings of GLOBAL2003 Atoms for Prosperity; Updating Eisenhower's Global Vision for Nuclear Energy (CD-ROM), p.778 - 781, 2003/11
酸化物燃料の乾式再処理におけるアクチノイド及び核分裂生成物の挙動をシミュレーションする技術を開発した。このシミュレーション技術は、化学平衡計算と電気化学反応計算を基礎としたものであり、実験データの解析,実験データの予測,最適プロセス条件の提案等に活用できる。UOとPuO
の電解共析の実験について、シミュレーションを行った。公開されている実験データが限られており、実験を定量的に再現することは困難であったが、計算結果は定性的に実験結果と一致した。、不純物として混入した鉄のFe
とFe
との間の酸化還元反応が、UO
とPuO
の析出を妨害し、電流効率を悪くした原因ではないかということを理論的に解析して示した。
岡川 誠吾; 永井 斉*; 阿部 仁*; 田代 信介
JAERI-Tech 2003-068, 17 Pages, 2003/08
再処理施設における臨界事故時に、核燃料溶解液から放出されるヨウ素の放出機構を解明するには、さまざまな溶液条件でのヨウ素の酸化還元特性を調べることが必要である。本研究では硝酸濃度,1M, 3M溶液中で同特性に対する線照射の影響を調べるとともに、有機ヨウ素種の生成に関係する有機種と
線照射効果について簡単な検討を行った。
線を照射しない場合、硝酸濃度1M溶液では大部分のヨウ素がI
で存在したのに対して、硝酸濃度が3M以上ではI
まで酸化された。照射線量4C/kg以上の
線照射をすると硝酸濃度に関係なく、I
は存在しなかった。照射線量120C/kgの
線照射では硝酸濃度に関係なく、ヨウ素はIO
まで酸化された。照射線量4800C/kgの
線照射を行うと、硝酸濃度1M溶液では、大部分がIO
であったのに対して、硝酸濃度3M溶液では大部分がI
となり還元が進んだ。この溶液中には、硝酸が
線照射によって一部分解したと考えられる亜硝酸イオンの生成を確認した。使用した有機種と
線照射の結果、有機ヨウ素種の生成は確認できなかった。