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藤岡 慎介*; 西村 博明*; 西原 功修*; 佐々木 明; 砂原 淳*; 奥野 智晴*; 上田 修義*; 安藤 強史*; Tao, Y.*; 島田 義則*; et al.
Physical Review Letters, 95(23), p.235004_1 - 235004_4, 2005/12
被引用回数:147 パーセンタイル:95.57(Physics, Multidisciplinary)レーザー生成スズプラズマからの極端紫外(EUV)発光へのオパシティの効果を実験的に解析した。X線放射によって電子温度30-40eVの均一なスズプラズマを生成することにより、EUV波長域(10-20nm)におけるオパシティを初めて測定した。測定されたオパシティは理論計算とほぼ一致した。理論計算で求めたオパシティを用いた輻射流体シミュレーションと実験の比較の結果は、EUV光源としての効率を高めるためには、13.5nm領域でプラズマの光学的厚みが1程度以上になることが必要だが、反面オパシティが大きすぎると吸収の効果によって効率が低下することを示し、オパシティの制御が重要なことを示す。
Masnavi, M.*; 中島 充夫*; 佐々木 明; 堀田 栄喜*; 堀岡 一彦*
Applied Physics Letters, 87(11), p.111502_1 - 111502_3, 2005/09
被引用回数:4 パーセンタイル:17.85(Physics, Applied)MHDシミュレーションと、HULLACコードによる原子データを用いた原子過程シミュレーションを組合せ、キャピラリー放電によるEUV光源の変換効率が、電流パルスの形状を整形することで改善される可能性について理論的に解析した。電流パルスの形状を制御し、プラズマのダイナミクスを制御し、プラズマがピンチされた状態を維持することで、発光のパルス幅を伸ばし、準定常的なプラズマを生成することにより効率の改善を図る。
島田 義則*; 西村 博明*; 中井 光男*; 橋本 和久*; 山浦 道照*; Tao, Y.*; 重森 啓介*; 奥野 智晴*; 西原 功修*; 河村 徹*; et al.
Applied Physics Letters, 86(5), p.051501_1 - 051501_3, 2005/01
被引用回数:113 パーセンタイル:94.31(Physics, Applied)EUV光源として用いられるSnプラズマの基本的な輻射流体力学的な特性を明らかにするために、阪大レーザー研の激光XII号レーザーで球状のSnターゲットを照射し、生成したプラズマからのEUV光のスペクトル,発光強度分布,波長13.5nm領域の2%帯域中の発光強度とその時間変化,変換効率の測定を行った。照射強度510W/cmにおいて最大効率3%が得られた。変換効率のレーザー強度依存性を等温膨張プラズマを仮定した理論モデルと比較した。
佐々木 明; 西原 功修*; 村上 匡且*; 小池 文博*; 香川 貴司*; 西川 亘*; 藤間 一美*; 河村 徹*; 古河 裕之*
Applied Physics Letters, 85(24), p.5857 - 5859, 2004/12
被引用回数:43 パーセンタイル:79.97(Physics, Applied)EUV光源として考えられているXeプラズマからの発光スペクトルにおいて4-4共鳴線の長波長側に幅の広いテール構造(red wing構造)が生成する機構を理論的に解析し、8価12価程度のXeのイオンの4-4, 4-4, 4-5サテライト線の寄与を明らかにした。高密度プラズマからの発光では、共鳴線の光学的厚さが増すにつれてサテライト線の強度が相対的に増加し、13.5nm帯の発光が増加することがわかった。プラズマXeイオンの原子モデルが明らかになり、それをもとに輻射輸送係数を計算し、プラズマの輻射流体力学的特性のシミュレーションによる解析が行えるようになった。
Masnavi, M.*; 中島 充夫*; 佐々木 明; 堀田 栄喜*; 堀岡 一彦*
Japanese Journal of Applied Physics, 43(12), p.8285 - 8291, 2004/12
被引用回数:5 パーセンタイル:23.95(Physics, Applied)半導体リソグラフィ用EUV光源としてレーザープラズマと並んで注目されている放電プラズマの放射特性の理論的な解析を行った。本論文では、放電励起プラズマが10/cm程度の低密度であることによる非平衡原子過程の効果に注目し、電離過程を時間依存,励起過程を定常とみなす準定常(QSS)モデルでポピュレーションを評価し、さらにHULLACによる詳細原子データを用い、 の4d-5p遷移の構造を考慮して13.5nm帯の発光強度の評価を行ったところ、定常状態を仮定した場合よりも効率が向上する可能性があることがわかった。
西原 功修*; 西村 博明*; 望月 孝晏*; 佐々木 明
レーザー研究, 32(5), p.330 - 336, 2004/05
現在、核融合研究を含むエネルギー科学研究の成果を新しい学術の創生と先端産業技術に還元することが社会から要請されている。本解説では、特にレーザー核融合の基監技術を応用した極端紫外光源開発を中心に、産業技術への新しい展開を議論する。実験及び理論解析による、XeやSnのレーザー生成プラズマから発生する13.5nm帯のEUV光の特性について述べる。特に、原子データ計算コード(HULLAC)や、理論原子データベースによる分光解析によって、主要なスペクトル線の同定を行い、オパシティの性質を明らかにし、13.5nm帯で得られるEUV光出力理論的限界について議論する。さらにこれらのプラズマ物理の理解に基づく、ターゲット材質,構造や照射条件の最適化について検討する。
藤間 一美*; 西原 功修*; 河村 徹*; 古河 裕之*; 香川 貴司*; 小池 文博*; More, R.*; 村上 匡且*; 西川 亘*; 佐々木 明; et al.
Emerging Lithographic Technologies VIII, Proceedings of SPIE Vol.5374, p.405 - 412, 2004/00
次世代リソグラフィ用EUV光源の設計指針を与えるために行っている、理論,シミュレーション研究について報告する。原子過程シミュレーションと輻射流体シミュレーションを開発し、プラズマの温度,密度分布,放射X線スペクトル,13.5nm帯の放射への変換効率を評価する。ターゲットとして用いるXeやSnプラズマの複雑な原子過程の解析をより正確に行うため、複数の原子データコード(Hullac, Grasp等)とモデル計算(平均原子モデル),基礎的な分光実験を行い結果を相互に比較する。阪大レーザー研の激光XII号レーザーを用いて測定されたSnプラズマのEUV変換効率の解析を行う。
佐々木 明
プラズマ・核融合学会誌, 79(4), p.315 - 317, 2003/04
次世代半導体リソグラフィのためのEUV光源として注目される、Xeプラズマの発光スペクトルの理論解析を行った。HULLAコードによってXeイオンのエネルギー単位,衝突,輻射過程のレート係数の計算を行い、Whiamコードシステムによってレベルポピュレーションとスペクトル計算を行った。その結果、Xe~Xeの4d-4f遷移がほぼすべて11nm帯で発光して強いピークとして観測されるのに対し、4d-5p遷移の波長は価数が高くなるに従って短波長側にシフトすることがわかった。放電励起による低密度プラズマでは、Xeの4d-5p遷移がEUV光源として要求されている13.5nm帯で発光することがわかった。
玉井 聡行*; 一ノ瀬 暢之; 河西 俊一; 西井 正信; 貴家 恒男; 橋田 勲*; 水野 一彦*
Chemistry of Materials, 9(12), p.2674 - 2675, 1997/00
被引用回数:18 パーセンタイル:62.4(Chemistry, Physical)石英基板上に作製したポリ(4-トリメチルスタニルメチルスチレン)フィルムにマスクを通してKrFレーザー光を照射し、キシレンで現像すると架橋反応による不溶化高分子のネガ型パターンが得られた。このパターンを電気炉中500C、2時間熱分解を行うと100nm厚の二酸化スズのパターンが得られた。パターンの大きさは熱分解前後ではほとんど変わらないことが原子間力顕微鏡観察により確認された。二酸化スズ薄膜の熱分解による形成は、未照射フィルムでは起こらないことが示され、現像工程を省いた場合でも二酸化スズのパターンが作成された。このことは高分子の熱分解による二酸化スズ薄膜形成において、二酸化スズ前駆体が架橋構造に閉じ込められることが必要であるものと考えられる。
一ノ瀬 暢之; 玉井 聡行*; 河西 俊一; 水野 一彦*; 橋田 勲*
Langmuir, 13(10), p.2603 - 2605, 1997/00
被引用回数:8 パーセンタイル:45.41(Chemistry, Multidisciplinary)ポリ(4-トリメチルシリルスチレン)のスピンコート薄膜(1-1.5m厚)にKrFレーザー光(1-60mJcmpulse)を100-1000ショット照射すると膜の架橋による不溶化と表面の酸化が起こることを見い出した。一方、ポリスチレン、ポリ(4-メチルスチレン)薄膜では照射によって架橋はほとんど起こらず、酸化により易溶化した。表題高分子の酸化においてはカルボン酸が生成し、4-位の置換基が主鎖に優先して酸化されることを示した。これらのことは4-位のC-Si結合が容易にラジカル開裂し、酸化や架橋の中間体ラジカルを与えることで理解される。膜表面のカルボン酸生成量は、レーザー光強度が低い場合は強度に比例して増加するが、レーザー光強度が高いとラジカル生成密度が高いため架橋反応が進行し、カルボン酸の生成が抑えられることが分かった。
木下 博雄*; 渡辺 健夫*; 小池 雅人; 波岡 武*
Proc. of SPIE Vol. 3152, 3152, p.211 - 220, 1997/00
16Gbit DRAMの実現をめざし線幅0.1mで26mm44mmの露光面積を可能とする縮小投影露光々学系を設計した。この設計の特長は大露光面積、低歪み、高密度露光にあり、非球面鏡3面、平面鏡1面を使用している。平面鏡はマスク及びウエハーの走査を容易とし、12$マ$スク及びウエハーを使用可能とするために必要となった。主な仕様は開口数0.1、縮小倍率1/5、MFTは5000本/mmで0.73である。この条件で波長13mmのインコヒーレント光を用い0.1mの解像が可能と予測される。5000本/mmでの焦点深度は1.5mである。ウエハー上での一回の露光面積は3.5mm幅、26mmの円弧状で、マスクとウエハーを同期移動させることにより最終的に26mm44mmの露光面積を得る。さらに調整誤差、鏡のスロープ誤差等の解像に与える影響を考察した。
佐々木 明
no journal, ,
レーザープラズマ極端紫外(EUV)光源の研究開発において、プリパルス照射によって、初期にターゲットを微粒子に分散して、それをCOレーザーで加熱する方式で高い効率が得られている。レーザー照射によってターゲット内部に衝撃波が発生し、Warm Dense Matter状態が作られる。われわれはターゲット物質が分散する過程の温度、密度分布の時間発展を評価するための流体モデルの研究を行っている。2次元ラグランジ流体シミュレーションに、相転移ダイナミクスを取り入れ、任意の温度、密度における気体、液体領域の分布を再現するモデルの構築を行っている。
佐々木 明
no journal, ,
EUVリソグラフィの実現のために、光源の高出力、高効率化が重要な課題になっている。近年、Snドロップレットターゲットを、プリパルスレーザー照射で微粒子に分散する方法によって高効率が得られる実験結果が得られ、その最適化のためのシミュレーションモデルの研究を行っている。Snの液体から気体、プラズマ状態への相転移を、流体シミュレーションに組み込むため、Snの状態方程式および相転移過程の物理的検討、液相中に生成する気泡や、気相中に生成するクラスタを取り扱うための数値モデリングの検討を行い、作成したコードによるテスト計算の結果を示す。