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論文

抗酸化物質エダラボンによる活性酸素除去およびDNA酸化損傷の化学的修復

端 邦樹; Lin, M.*; 横谷 明徳*; 藤井 健太郎*; 山下 真一*; 室屋 裕佐*; 勝村 庸介*

放射線化学(インターネット), (103), p.29 - 34, 2017/04

エダラボン(3-メチル-1-フェニル-2-ピラゾリン-5-オン)は高い抗酸化作用を示す物質である。本研究では、$${}^{bullet}$$OHやN$$^{bullet}$$$$_{3}$$等の酸化性ラジカルとエダラボンとの反応をパルスラジオリシス法によって測定し、発生するエダラボンラジカルの生成挙動を観察した。その結果、$${}^{bullet}$$OH以外の酸化性ラジカルとの反応は電子移動反応であるが、$${}^{bullet}$$OHとは付加体を形成することが分かった。また、DNAのモノマーであるdeoxyguanosine monophosphate(dGMP)の一電子酸化型のラジカルとの反応についても調べたところ、電子移動反応によって非常に効率よくdGMPラジカルを還元することが示された。エダラボンを添加したプラスミドDNA水溶液への$$gamma$$線照射実験によって、実際のDNA上に発生したラジカルの除去効果を調べたところ、塩基損傷の前駆体に対してエダラボンが作用することが示された。これらの結果は、生体内においてエダラボンが酸化性ラジカルの捕捉作用だけでなく、ラジカルによって酸化されたDNAを化学的に修復する作用も示すことを示唆するものである。

論文

Radiolysis of boiling water

Yang, S.*; 勝村 庸介*; 山下 真一*; 松浦 千尋*; 広石 大介*; Lertnaisat, P.*; 田口 光正

Radiation Physics and Chemistry, 123, p.14 - 19, 2016/06

 被引用回数:2 パーセンタイル:57.25(Chemistry, Physical)

沸騰水の$$gamma$$線照射分解を行った。水素発生の収率は水中の極微量の有機不純物に大きく影響した。高純度の水を用いた場合、H$$_{2}$$とO$$_{2}$$の生成収率は0.48と0.24で、2:1となり、H$$_{2}$$O$$_{2}$$はほとんど生成しなかった。H$$_{2}$$とO$$_{2}$$の生成収率は線量率に依存し、線量率が下がるほど増加した。NaCl添加した場合、塩素イオンがOHラジカルを捕捉するため、H$$_{2}$$生成収率は約2倍に増大した。また、これらの結果は、決定論的化学反応速度論を用いたシミュレーションの結果とよく一致した。

論文

Quick measurement of continuous absorption spectrum in ion beam pulse radiolysis; Application of optical multi-channel detector into transient species observation

岩松 和宏*; 室屋 裕佐*; 山下 真一*; 木村 敦; 田口 光正; 勝村 庸介*

Radiation Physics and Chemistry, 119, p.213 - 217, 2016/02

 被引用回数:1 パーセンタイル:76.09(Chemistry, Physical)

TIARA施設において、多チャンネルの光検出器を利用した、200から950nmまでの波長範囲を計測可能な光吸収スペクトル測定システムを構築し、AVFサイクロトロンからの12.5MeV/u He, 18.3MeV/u C及び17.5MeV/u Neイオンを用いた時間分解光吸収測定実験を行った。放射線化学反応のよく調べられているKSCN水溶液を試料としてイオン照射した結果、従来の100分の1程度の計測時間で(SCN)$$_{2}$$ $$^{-}$$の過渡吸収スペクトルが観測され、260-660nmにおける吸光度の感度は0.001-0.003であった。NaBr水溶液を試料とした場合には、Br$$_{2}$$$$^{-}$$とBr$$_{3}$$$$^{-}$$に起因する2つの吸収ピークが同時観測され、その時間挙動が明らかになった。以上、イオン照射による化学反応を短い計測時間で詳細に観測できるシステムの構築に成功した。

論文

Sequential radiation chemical reactions in aqueous bromide solutions; Pulse radiolysis experiment and spur model simulation

山下 真一*; 岩松 和宏; 前橋 佑樹*; 田口 光正; 端 邦樹; 室屋 裕佐*; 勝村 庸介*

RSC Advances (Internet), 5(33), p.25877 - 25886, 2015/02

 被引用回数:10 パーセンタイル:46.57(Chemistry, Multidisciplinary)

ブロマイド(Br$$^{-}$$)は水酸化(OH)ラジカルと反応して分子吸光係数の大きな中間体を生じるため、放射線誘起水中OHラジカルの反応プローブとして使われてきた。放射線照射後ナノ秒領域のOHラジカルの挙動を解明するためにはBr$$^{-}$$の濃度を高くする必要があるものの、高濃度のBr$$^{-}$$とOHラジカルの反応機構は不明であった。N$$_{2}$$OおよびArで飽和した0.9-900mMのNaBr水溶液へのパルス電子線照射によって生じたOHラジカルとBr$$^{-}$$の反応中間体の時間挙動を光吸収により計測した。Br$$^{-}$$はOHラジカルと反応してBrOH$$^{cdot -}$$、さらにBr$$_{2}$$$$^{-}$$を生じる。異なる実験条件で得られたBrOH$$^{cdot -}$$やBr$$_{2}$$$$^{-}$$のタイムプロファイルに対して、既報の反応速度式、速度定数を用いたスパーモデルシミュレーションを行った結果、10mM以上の高濃度条件では、2BrOH$$^{cdot -}$$$$rightarrow$$Br$$_{2}$$ + 2OH$$^{-}$$の反応(反応度度定数: k=3.8$$times$$10$$^{9}$$ M$$^{-1}$$s$$^{-1}$$)を新たに考慮することで実験結果をよく再現できることを明らかにした。

論文

Chemical repair activity of free radical scavenger edaravone; Reduction reactions with dGMP hydroxyl radical adducts and suppression of base lesions and AP sites on irradiated plasmid DNA

端 邦樹; 漆原 あゆみ*; 山下 真一*; Lin, M.*; 室屋 裕佐*; 鹿園 直哉; 横谷 明徳; Fu, H.*; 勝村 庸介*

Journal of Radiation Research, 56(1), p.59 - 66, 2015/01

AA2014-0383.pdf:0.93MB

 被引用回数:2 パーセンタイル:75.84(Biology)

Reactions of edaravone (3-methyl-1-phenyl-2-pyrazolin-5-one) toward deoxyguanosine monophosphate (dGMP) hydroxyl radical adducts were investigated by pulse radiolysis technique. Edaravone was found to reduce the dGMP hydroxyl radical adducts through electron transfer reactions. The rate constants of the reactions were higher than 4 $$times$$ 10$$^{8}$$ dm$$^{3}$$ mol$$^{-1}$$ s$$^{-1}$$ and similar to those of the reactions of ascorbic acid, which is a representative antioxidant. Yields of single-strand breaks, base lesions, and abasic sites produced in pUC18 plasmid DNA by $$gamma$$ ray irradiation in the presence of low concentrations of edaravone were also quantified, and the chemical repair activity of edaravone was estimated by a method recently developed by the authors. By comparing suppression efficiencies to the induction of each DNA lesion, it was found that base lesions and abasic sites were suppressed by the chemical repair activity of edaravone, although the suppression of single-strand breaks was not very effective. This phenomenon is attributed to the chemical repair activity of edaravone toward base lesions and abasic sites. However, the chemical repair activity of edaravone for base lesions was lower than that of ascorbic acid.

論文

Hierarchical structure-property relationships in graft-type fluorinated polymer electrolyte membranes using small- and ultrasmall-angle X-ray scattering analysis

Tran Duy, T.*; 澤田 真一; 長谷川 伸; 吉村 公男; 大場 洋次郎*; 大沼 正人*; 勝村 庸介*; 前川 康成

Macromolecules, 47(7), p.2373 - 2383, 2014/04

 被引用回数:13 パーセンタイル:35.38(Polymer Science)

X線小角及び超小角散乱解析を用いて、ポリエチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)基材を用いたグラフト型電解質膜(ETFE-PEM)の階層構造を検討した。イオン交換容量(IEC)2.4mmol/g以下のETFE-PEMは、ラメラ結晶の周りに相間距離21.8-29.1nmの導電性のグラフト領域、相間距離218-320nmと903-1124nmの結晶配向領域を有していた。IECが2.7mmol/g以上では、相間距離225-256nmの結晶ネットワーク領域からなる新しい相が形成され、IEC2.4-2.7mmol/gの間で、相転移現象が起こることを見出した。以上の結果により、高IECのETFE-PEMの高いプロトン伝導度は、結晶領域の周り存在する連結したイオンチャンネルに由来し、高い機械強度は残存するラメラ結晶と結晶粒に由来するとの結論を得た。

論文

Poly(ethylene-co-tetrafluoroethylene) (ETFE)-based graft-type polymer electrolyte membranes with different ion exchange capacities; Relative humidity dependence for fuel cell applications

Tran, D. T.; 澤田 真一; 長谷川 伸; 勝村 庸介*; 前川 康成

Journal of Membrane Science, 447, p.19 - 25, 2013/11

 被引用回数:10 パーセンタイル:52.83(Engineering, Chemical)

燃料電池に用いられる電解質膜は、異なる加湿条件下で良好な膜特性を発現する必要がある。そこで本研究では、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)を基材とするグラフト型電解質膜(ETFE電解質膜)のプロトン伝導性及び機械的特性の相対湿度(RH)依存性を調べた。温度80$$^{circ}$$Cにおいて、イオン交換容量1.3-2.9mmol/gをもつ電解質膜のプロトン伝導度は、RH30%において0.001-0.013S/cm、RH98%において0.16-0.52S/cmであった。芳香族炭化水素高分子を基材とする電解質膜と比較して、ETFE電解質膜のプロトン伝導性の相対湿度に対する依存性は小さかった。これは、低湿度下においても親水性領域(ポリスチレンスルホン酸グラフト鎖と水)と疎水性領域(ETFE主鎖)が明確に相分離し、プロトン伝導経路が維持されるからであると考えられる。機械的特性に関しては、温度80$$^{circ}$$C、RH100%において、ETFE電解質膜は全てのIECにおいてNafionと同等もしくはそれ以上の破断強度を有することがわかった。

論文

Applied-voltage dependence on conductometric track etching of poly(vinylidene fluoride) films

Nuryanthi, N.*; 八巻 徹也; 越川 博; 浅野 雅春; 澤田 真一; 長谷川 伸; 前川 康成; 勝村 庸介*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 314, p.95 - 98, 2013/11

 パーセンタイル:100(Instruments & Instrumentation)

フッ素系高分子の一種であるポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなるイオン穿孔膜の形成挙動に関する研究において、コンダクトメトリー時の測定セルへの印加電圧が及ぼす影響を検討した。孔貫通に至るまでの化学エッチングは、セル電圧を高く維持することによって大きく加速されるという興味深い現象を見いだした。この現象については、穿孔内におけるエッチング溶出物の電気泳動効果に起因していると考えられる。

論文

Chemical repair of base lesions, AP sites, and strand breaks on plasmid DNA in dilute aqueous solution by ascorbic acid

端 邦樹; 漆原 あゆみ; 山下 真一; 鹿園 直哉; 横谷 明徳; 勝村 庸介*

Biochemical and Biophysical Research Communications, 434(2), p.341 - 345, 2013/05

 被引用回数:4 パーセンタイル:81.59(Biochemistry & Molecular Biology)

In order to clarify whether ascorbic acid, which is a major antioxidant in living systems, chemically repairs radiation damage to DNA. We quantified the yields of base lesions, AP sites and single strand breaks (SSBs) produced in plasmid DNA by $$gamma$$-irradiation in the presence of ascorbic acid with concentrations of 10-100 $$mu$$MM. By comparing the suppression efficiencies to the induction of each DNA lesion, it was found that ascorbic acid promotes the chemical repair of precursors of AP-sites and base lesions more effectively than those of single strand breaks. We estimated the efficiency of the chemical repair of each lesion using a kinetic model. Approximately 50-60% of base lesions and AP-sites were repaired by 10 $$mu$$M ascorbic acid, although strand breaks were largely unrepaired by ascorbic acid at low concentrations. The methods in this study will provide a route to understanding the mechanistic aspects of antioxidant activity in living systems.

論文

Ion-track membranes of poly(vinylidene fluoride); Etching characteristics during conductomeric analysis

Nuryanthi, N.*; 八巻 徹也; 越川 博; 浅野 雅春; 澤田 真一; 長谷川 伸; 前川 康成; 勝村 庸介*

Transactions of the Materials Research Society of Japan, 38(1), p.105 - 108, 2013/03

450MeV $$^{129}$$Xeイオンを照射したポリフッ化ビニリデン膜(25$$mu$$m厚)に対し、エッチング剤に80$$^{circ}$$Cの9mol dm$$^{-3}$$水酸化カリウム水溶液を用いて、コンダクトメトリー分析を行った。分析時に1.0Vの交流電圧を印加したとき、孔径168$$pm$$20nmのイオン穿孔膜が得られた。それに対し、電圧を全く印加しない通常の化学エッチングではその3分の2程度の孔径であった。コンダクトメトリー分析における電圧印加によって、孔径制御の自由度が高くなることが期待される。

論文

Radiation-induced reactions of Cl$$^{-}$$, CO$$_{3}$$$$^{2-}$$ and Br$$^{-}$$ in seawater; Model calculation of $$gamma$$ radiolysis of seawater

端 邦樹; 塙 悟史; 笠原 茂樹; 室屋 裕佐*; 勝村 庸介*

Proceedings of 2012 Nuclear Plant Chemistry Conference (NPC 2012) (CD-ROM), 6 Pages, 2012/09

福島第一原子力発電所の事故時の対応として、海水による炉心及び燃料プールの冷却が行われた。炉内構造物は、$$gamma$$線による海水の分解生成物やCl$$^{-}$$の作用によって、これまでに想定していない腐食環境下におかれていると考えられる。本研究では、$$gamma$$線照射下における海水の放射線分解生成物濃度を見積もるため、ラジオリシスモデル計算を実施した。水分解生成物であるH$$_{2}$$, O$$_{2}$$, H$$_{2}$$O$$_{2}$$は海水中では線量の上昇に伴い増加した。H$$_{2}$$の発生が特に顕著であり、その生成収量は4.4$$times$$10$$^{-8}$$ mol J$$^{-1}$$となった。海水ラジオリシスにおける分解生成物の生成挙動はNaBr水溶液の計算結果とほぼ一致したため、海水ラジオリシスではBr$$^{-}$$の影響が支配的になっていると考えられた。これに対し、より高濃度であるCl$$^{-}$$, HCO$$_{3}$$$$^{-}$$は海水ラジオリシスにほとんど影響を与えないということが示された。

論文

Mechanism of radiation-induced reactions in aqueous solution of coumarin-3-carboxylic acid; Effects of concentration, gas and additive on fluorescent product yield

山下 真一; Baldacchino, G.*; 前山 拓哉*; 田口 光正; 室屋 裕佐*; Lin, M.*; 木村 敦; 村上 健*; 勝村 庸介

Free Radical Research, 46(7), p.861 - 871, 2012/07

 被引用回数:11 パーセンタイル:59.39(Biochemistry & Molecular Biology)

クマリンの水溶性誘導体であるクマリン-3-カルボン酸(C3CA)の水溶液中における放射線誘起化学反応について電子線パルスラジオリシス、$$^{60}$$Co $${gamma}$$線照射後の最終生成物分析,決定論的モデルシミュレーションによって調べた。C3CAは水和電子だけでなくOHラジカルとも拡散律速相当の速度定数(それぞれ2.1$${times}$$10$$^{10}$$, 6.8$${times}$$10$$^{9}$$ M$$^{-1}$$s$$^{-1}$$)で反応することがわかった。O$$_{2}$$$$^{-}$$$$^{bullet}$$に対する反応性は確認されなかった。蛍光物質7-ヒドロキシ-クマリン-3-カルボン酸(7OH-C3CA)は高速液体クロマトグラフィに接続した蛍光光度計により検出した。この7OH-C3CAの生成収率は、照射条件により差はあるものの、0.025から0.18(100eV)$$^{-1}$$であった。C3CA濃度, 飽和気体, 添加剤に対する7OH-C3CA収率の変化から、C3CAによるOHラジカル捕捉から7OH-C3CAが形成されるまでには少なくとも二つの経路(過酸化後のHO$$_{2}$$ラジカル放出及び不均化反応)があることが示された。これらの経路を含む反応機構を提案し、シミュレーションを実施した。OHラジカル捕捉後の7OH-C3CAへの変換効率を4.7%とすることで測定結果をよく説明できた。

論文

Hydroxyl radical, sulfate radical and nitrate radical reactivity towards crown ethers in aqueous solutions

Wan, L. K.*; Peng, J.*; Lin, M.; 室屋 裕佐*; 勝村 庸介*; Fu, H. Y.*

Radiation Physics and Chemistry, 81(5), p.524 - 530, 2012/05

 被引用回数:12 パーセンタイル:20.45(Chemistry, Physical)

三種のクラウンエーテル、C$$_{8}$$H$$_{14}$$O$$_{4}$$, C$$_{10}$$H$$_{20}$$O$$_{5}$$, C$$_{12}$$H$$_{24}$$O$$_{6}$$及びそのモデルである1-4ジオキサンと、$$^{cdot}$$OH, SO$$_{4}^{cdot-}$$, NO$$_{3}^{cdot}$$ラジカルとの水溶液中での反応について、反応速度定数をレーザーフォトリシス法とパルスラジオリシス法により測定した。その結果、ジオキサン,クラウンエーテル類に対する反応性は、$$^{cdot}$$OHラジカルが最も高く、次いでSO$$_{4}^{cdot-}$$, NO$$_{3}^{cdot}$$ラジカルの順となることがわかった。さらに、各ラジカルに対するジオキサン、クラウンエーテル類の反応性を比較した結果、$$^{cdot}$$OH, SO$$_{4}^{cdot-}$$ラジカルとの反応では、反応性は分子内の水素の数に比例して増大することがわかった。この結果は、主たる反応機構がラジカルによる水素引き抜き反応であることを示す。一方、NO$$_{3}^{cdot}$$ラジカルとの反応では、比較した分子の中でC$$_{8}$$H$$_{14}$$O$$_{4}$$が最も高い反応性を示し、NO$$_{3}^{cdot}$$ラジカルとの反応性と分子内の水素の数とは相関しないことがわかった。クラウンエーテルは燃料再処理における新規抽出剤として検討されているが、硝酸水溶液中で放射線により誘起されるNO$$_{3}^{cdot}$$ラジカルとクラウンエーテル類との反応性はこれまで報告がなく、本研究の結果は再処理プロセスの高度化に資するものである。

論文

Radiation chemistry of high temperature and supercritical water

Lin, M.; 勝村 庸介*; 室屋 裕佐*

放射線化学(インターネット), (93), p.3 - 13, 2012/03

本報告は、高温・超臨界水の放射線化学の研究動向を俯瞰し、総説としてまとめたものである。特に、水の放射線分解における生成物収量,生成物の反応性,水和電子の光学特性について、温度及び水の密度に対する依存性を詳細に述べる。また、最新の研究動向として、超臨界水の放射線分解をピコ秒時間分解能のバルスラジオリシス法により観測した研究を紹介するとともに、関連研究として、高温アルコールの放射線分解についても述べる。

論文

Pulse radiolysis studies of intermolecular charge transfers involving tryptophan and three-electron-bonded intermediates derived from methionine

Fu, H. Y.*; Lin, M.; 室屋 裕佐*; 勝村 庸介*

Research on Chemical Intermediates, 38(1), p.135 - 145, 2012/01

 被引用回数:2 パーセンタイル:95.44(Chemistry, Multidisciplinary)

放射線照射により誘起される酸化プロセスで生じた三電子結合の過渡状態であるAcMet$$_{2}$$ [S-S]$$^{+}$$とAcMet [S-Br]のトリプトファン(Trp)との反応をパルスラジオリシスにより検討した。これらの過渡状態は$$N$$-acetyl-methionine amide ($$N$$-AcMetNH$$_{2}$$)及び$$N$$-acetyl-methionine methyl ester ($$N$$-AcMetOMe)から形成したものであり、関連する反応機構について議論した。その結果、トリプトファンとメチオニン(Met)のペアが生体系にレドックス対を生成しやすいことが示唆された。このことは、メチオニンを含む合成や天然ペプチド中で分子間の電荷移動が効果的かつ高速に進行するという既存の報告と一致する。

論文

Production of a fluorescence probe in ion-beam radiolysis of aqueous coumarin-3-carboxylic acid solution, 2; Effects of nuclear fragmentation and its simulation with PHITS

前山 拓哉*; 山下 真一; 田口 光正; Baldacchino, G.*; Sihver, L.*; 村上 健*; 勝村 庸介

Radiation Physics and Chemistry, 80(12), p.1352 - 1357, 2011/12

 被引用回数:8 パーセンタイル:34.47(Chemistry, Physical)

クマリン-3-カルボン酸(CCA)水溶液の放射線分解では水分解生成物であるOHラジカルによりCCAが酸化されて一定の比率で蛍光プローブになる。このことを利用し、HIMAC施設において135, 290, 400MeV/uの炭素イオンを水に照射した際のOHラジカル収率をブラッグピーク付近で測定した。ブラッグピークで停止するまでの間に入射イオンはエネルギーを失い、LETが増加するため、トラック構造が密となることを反映してOHラジカル収率が減少する一方、ブラッグピークよりさらに深い下流の領域では核破砕で生成した軽くてLETの低いHやHeなどの二次イオンの照射により、OHラジカル収率は急激に高くなることを明らかにした。核破砕を考慮して上記のようなOHラジカル収率の変化を定量的に説明するために粒子・重イオン汎用3次元モンテカルロコードPHITSを用いて粒子輸送計算を実施したところ、ブラッグピークより上流の領域では測定結果を精度よく説明できた。しかしブラッグピークより下流の領域では測定値に対して、シミュレーションに基づく推定値は15-45%過小評価となり、この差異は線量測定で用いた電離箱と試料セルとのジオメトリの違いが主因となって生じている可能性が高いことが示された。

論文

Spin-trapping reactions of a novel gauchetype radical trapper G-CYPMPO

岡 壽崇; 山下 真一; 翠川 匡道*; 佐伯 誠一; 室屋 裕佐*; 上林 將人*; 山下 正行*; 安西 和紀*; 勝村 庸介*

Analytical Chemistry, 83(24), p.9600 - 9604, 2011/10

 被引用回数:15 パーセンタイル:42.96(Chemistry, Analytical)

新規ラジカルトラップ剤G-CYPMPO($textit{sc}$-5-(5,5-dimethyl-2-oxo-1,3,2-dioxaphosphinan-2-yl)-5-methy-1-pyrroline 1-oxide)と活性酸素との反応を、35MeVの電子ビームを用いたパルスラジオリシス法と$$gamma$$線を用いたESR法で調べた。G-CYPMPOのOHラジカル及び水和電子に対する反応速度定数はそれぞれ(4.2$$pm$$0.1)$$times$$10$$^{9}$$と(11.8$$pm$$0.2)$$times$$10$$^{9}$$ M$$^{-1}$$s$$^{-1}$$と見積もられた。一方、ラジカルをトラップした後のOHラジカル及びOOHラジカル付加体のhalf-lifeはそれぞれ35と90分と見積もられた。放射線以外の手法をラジカル発生源としていた過去の研究との比較から、ラジカルトラップ剤を含む系の純度やラジカル発生法がラジカル付加体の安定性に影響を与えることが示唆された。

論文

Free-radical scavenging activities of silybin and its analogues; A Pulse radiolysis study

Fu, H. Y.*; Lin, M.; 勝村 庸介*; 室屋 裕佐*

International Journal of Chemical Kinetics, 43(10), p.590 - 597, 2011/10

 被引用回数:1 パーセンタイル:97.41(Chemistry, Physical)

天然の四種のフラボノイド,シリビン,ナリンジェニン,ナリンジン及びヘスペレチンを対象に、ナノ秒パルスラジオリシス法を用いて、ラジカル捕捉能,抗酸化作用について研究した。シリビンとその誘導体の各種酸化ラジカルとの反応と、その機構について調べた。さらに、過渡ラジカルの同定と、捕捉反応の速度定数を決定した。これらをもとに、フラボノイドの構造と捕捉能との関係について理論的に考察した。われわれが以前行ったin vitro観測で明らかにしたDNA損傷の修復とその防護機能を考慮すると、フラボノイドが抗酸化機能を持った物質として期待できることを確認した。

論文

Time-dependent radiolytic yield of OH$$^{bullet}$$ radical studied by picosecond pulse radiolysis

El Omar, A. K.*; Schmidhammer, U.*; Jeunesse, P.*; Labre, J. P.*; Lin, M.; 室屋 裕佐*; 勝村 庸介*; Pernot, P.*; Mostafavi, M.*

Journal of Physical Chemistry A, 115(44), p.12212 - 12216, 2011/10

 被引用回数:26 パーセンタイル:21.75(Chemistry, Physical)

ピコ秒バルスラジオリシスの手法を用いて、純水中のOHラジカル収量の時間依存性を測定した。263nmでのOHラジカルの吸収は水和電子の寄与、並びに空セル内に誘起される信号を差し引いて算出した。水和電子の20psでの収量を4.2$$times$$10$$^{-7}$$mol/Jとして、OHラジカルの20psでの収量を(4.80$$pm$$0.12)$$times$$10$$^{-7}$$mol/Jと決定した。

論文

NMR analysis of fractionated irradiated $$kappa$$-carrageenan oligomers as plant growth promoter

Abad, L.*; 佐伯 誠一; 長澤 尚胤; 工藤 久明*; 勝村 庸介*; Dela Rosa, A. M.*

Radiation Physics and Chemistry, 80(9), p.977 - 982, 2011/09

 被引用回数:9 パーセンタイル:30.67(Chemistry, Physical)

$$gamma$$線照射した$$kappa$$カラギーナンの植物生長促進効果は、固体状態において100kGy、もしくは1%水溶液状態において2kGyの照射を行って得られる平均分子量約10kDaにて最大となる。そこで、本研究では、照射$$kappa$$カラギーナンの分子量分布並びに構造変化について、メンブレンフィルターにより分子量分画し、NMR構造解析を行った。固体状態において100kGy照射した$$kappa$$カラギーナンの分子量分画分布は3-10kDaの分子量範囲の割合が最も大きく、$$^{1}$$H及び$$^{13}$$Cのケミカルシフトから、3-10kDaの範囲では、照射前の$$kappa$$カラギーナンの構造と比較して、硫酸基などの置換基を含めた糖残基単位の構造はほとんど変化がなかった。水溶液状態の試料においても同様の結果が得られた。

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