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論文

Charge radii in macroscopic-microscopic mass models

飯村 秀紀; M$"o$ller, P.*; 市川 隆敏*; 佐川 弘幸*; 岩本 昭*

JPS Conference Proceedings (Internet), 6, p.030102_1 - 030102_4, 2015/06

原子核荷電半径をFinite-Range Droplet Model (FRDM)を基にして計算した。計算結果を、実験データのある全ての核種(884核種)について比較した。その結果、多くの核種において、計算値は実験値よりも大きくなることが判明した。このずれを解消するために、原子核の周辺部の密度減少を決めるパラメータを小さくすることを行った。これにより不一致は改善されたが、パラメータを電子散乱の実験で許容される範囲を超えて小さくしなければならない欠点がある。また、軽い原子核については計算した核半径が実験値より大きく、逆に重い原子核については小さくなるという系統的なずれが残ることも分かった。FRDM以外に、波動関数による微視的計算も行い、実験と比較した。

論文

Ground-state configuration of the $$N=157$$ nucleus $$^{259}$$No

浅井 雅人; 塚田 和明; 阪間 稔*; 羽場 宏光*; 市川 隆敏*; 石井 康雄; 豊嶋 厚史; 石井 哲朗; 西中 一朗; 永目 諭一郎; et al.

Physical Review C, 87(1), p.014332_1 - 014332_6, 2013/01

 被引用回数:6 パーセンタイル:41.96(Physics, Nuclear)

$$^{259}$$Noの基底状態のスピン・パリティ,中性子軌道配位を$$alpha$$崩壊核分光により初めて実験的に同定した。$$^{259}$$Noは、これまでにスピン・パリティや一粒子軌道配位が同定された原子核の中で最も中性子数の多い原子核である。本研究により$$^{259}$$Noの基底状態と娘核$$^{255}$$Fmの231.4keV励起準位の中性子軌道配位が9/2$$^{+}$$[615]と同定され、この領域の原子核における中性子一粒子軌道のエネルギー間隔と順序が明らかになった。中性子数$$N$$=157における9/2$$^{+}$$[615]基底状態の出現は、$$N$$=152と$$N$$=162に存在する変形殻ギャップ間の中性子軌道のエネルギー順序が中性子数が増えるにつれて大きく変化していることを示唆している。

論文

Contrasting fission potential-energy structure of actinides and mercury isotopes

市川 隆敏*; 岩本 昭; M$"o$ller, P.*; Sierk, A. J.*

Physical Review C, 86(2), p.024610_1 - 024610_8, 2012/08

 被引用回数:80 パーセンタイル:94.84(Physics, Nuclear)

核分裂片の質量分布は、典型的なアクチノイド核で質量数$$A$$$$228 le A le 258$$、陽子数$$Z$$$$90 le 100$$の範囲にあるときには非対称となる。この範囲より少し軽い系の場合には、核分裂の分裂片質量分布は通常対称になる。しかしながら最近の実験によると、$$^{180}$$HIの電子捕獲に引き続き起きる$$^{180}$$Hgの核分裂は非対称になる。過去の実験では$$^{198}$$Hgやその近辺核の核分裂は対称であるが、核分裂障壁の高さからの励起エネルギーが10MeV以内であると非対称核分裂の兆候が見えている。われわれは典型的なアクチノイド核と質量数が178から200に至る12個の偶核水銀のアイソトープのポテンシャルエネルギー表面を計算し、アクチノイドと水銀アイソトープのポテンシャルエネルギーの根本的な違いを見いだした。われわれはこの違いについて、及び水銀のアイソトープ鎖にそってのポテンシャルエネルギーの構造変化が実験で観測される核分裂片の対称・非対称に影響を与えるかの議論を行う。結果として、陽子過剰の水銀アイソトープとアクチノイド核の非対称核分裂機構には大きな違いがあることを明らかにする。

論文

Production and decay properties of $$^{264}$$Hs and $$^{265}$$Hs

佐藤 望; 羽場 宏光*; 市川 隆敏*; 加治 大哉*; 工藤 祐生*; 森本 幸司*; 森田 浩介*; 大関 和貴*; 住田 貴之*; 米田 晃*; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 80(9), p.094201_1 - 094201_7, 2011/09

 被引用回数:16 パーセンタイル:65.66(Physics, Multidisciplinary)

本論文は、理化学研究所線型加速器施設の気体充填型反跳分離装置を用いて行った、$$^{207,208}$$Pb($$^{58}$$Fe, $$xn$$)[$$x$$=1,2]反応で合成された$$^{264}$$Hs及び$$^{265}$$Hsの崩壊特性について報告するものである。6つの崩壊連鎖が$$^{264}$$Hsと同定され、$$^{264}$$Hs合成の反応断面積は、$$^{208}$$Pb($$^{58}$$Fe,$$2n$$)反応が$$2.8^{+6.5}_{-2.3}$$pb、$$^{207}$$Pb($$^{58}$$Fe,$$n$$)反応が$$6.9^{+4.4}_{-3.1}$$pbであった。$$^{264}$$Hsは$$alpha$$崩壊並びに自発核分裂を起こし、半減期は$$0.751^{+0.518}_{-0.218}$$msであった。$$^{264}$$Hsの$$alpha$$線エネルギーとしては、10.61$$pm$$0.04MeVと10.80$$pm$$0.08MeVを観測した。また、$$^{264}$$Hsの自発核分裂分岐比は$$17^{+38}_{-14}%$$であった。

論文

Neutron one-quasiparticle states in $$^{251}$$Fm$$_{151}$$ populated via the $$alpha$$ decay of $$^{255}$$No

浅井 雅人; 塚田 和明; 羽場 宏光*; 石井 康雄; 市川 隆敏*; 豊嶋 厚史; 石井 哲朗; 永目 諭一郎; 西中 一朗; 小島 康明*; et al.

Physical Review C, 83(1), p.014315_1 - 014315_12, 2011/01

 被引用回数:29 パーセンタイル:82.12(Physics, Nuclear)

$$^{255}$$Noの$$alpha$$崩壊によって励起される$$^{251}$$Fmの励起準位を、$$alpha$$-$$gamma$$同時計数測定並びに$$alpha$$線微細構造測定により詳細に調べた。測定で得られた$$gamma$$遷移の内部転換係数や寿命,一準粒子軌道状態の回転バンドのエネルギー,$$alpha$$遷移の抑止係数をもとに、$$^{251}$$Fmの励起準位と$$^{255}$$Noの基底状態のスピン・パリティ並びに中性子軌道配位を実験的に決定した。中性子数151の原子核における1/2$$^{+}$$[620]準位の励起エネルギーは、陽子数の増加に伴って特に陽子数100以上の原子核において顕著に増加するが、1/2$$^{+}$$[631]準位のエネルギーは陽子数100において減少することが明らかとなった。これらの一準粒子軌道状態のエネルギーの系統性から、陽子数の増加に伴って原子核の変形がどのように変化しているのかを、16重極変形や64重極変形といった高次の変形まで含めて議論した。

論文

New type of asymmetric fission in proton-rich nuclei

Andreyev, A. N.*; Elseviers, J.*; Huyse, M.*; Van Duppen, P.*; Antalic, S.*; Barzakh, A.*; Bree, N.*; Cocolios, T. E.*; Comas, V. F.*; Diriken, J.*; et al.

Physical Review Letters, 105(25), p.252502_1 - 252502_5, 2010/12

 被引用回数:209 パーセンタイル:97.30(Physics, Multidisciplinary)

A very exotic process of $$beta$$-delayed fission of $$^{180}$$Tl is studied in detail by using resonant laser ionization with subsequent mass separation at ISOLDE (CERN). In contrast to common expectations, the fission-fragment mass distribution of the post-$$beta$$-decay daughter nucleus $$^{180}$$Hg ($$N$$/$$Z$$ = 1.25) is asymmetric. This asymmetry is more surprising since a mass-symmetric split of this extremely neutron-deficient nucleus would lead to two $$^{90}$$Zr fragments, with magic $$N$$ = 50 and semi-magic $$Z$$ = 40. This is a new type of asymmetric fission, not caused by large shell effects related to fragment magic proton and neutron numbers, as observed in the actinide region. The newly-measured branching ratio for $$beta$$-delayed fission of $$^{180}$$Tl is 3.6(7)$$times$$10$$^{-3}$$ %.

論文

Decay properties of $$^{266}$$Bh and $$^{262}$$Db produced in the $$^{248}$$Cm + $$^{23}$$Na reaction

森田 浩介*; 森本 幸司*; 加治 大哉*; 羽場 宏光*; 大関 和貴*; 工藤 祐生*; 佐藤 望*; 住田 貴之*; 米田 晃*; 市川 隆敏*; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 78(6), p.064201_1 - 064201_6, 2009/06

 被引用回数:30 パーセンタイル:77.51(Physics, Multidisciplinary)

$$^{248}$$Cm($$^{23}$$Na,5$$n$$)反応で合成した$$^{266}$$Bh及びその娘核種である$$^{262}$$Dbの崩壊特性の研究を、気体充填型反跳分離装置(GARIS)と位置感度半導体検出器(PSD)とを組合せた装置を用いて行った。既知核種である$$^{262}$$Dbとの相関を調べ、$$^{266}$$Bhの同定を十分な確度で行った。今回合成・測定を行った$$^{266}$$Bh及び$$^{262}$$Dbの崩壊特性は以前(理化学研究所、2004年,2007年)に合成・測定を行った$$^{278}$$113の崩壊特性と一致しており、これは新元素(原子番号113)とされる$$^{278}$$113の発見の成果を強く補強するものと言える。

論文

Production of a new hassium isotope $$^{263}$$Hs

加治 大哉*; 森本 幸司*; 佐藤 望*; 市川 隆敏*; 井手口 栄治*; 大関 和貴*; 羽場 宏光*; 小浦 寛之; 工藤 祐生*; 小澤 顕*; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 78(3), p.035003_1 - 035003_2, 2009/03

原子番号108元素であるHs(ハッシウム)の新同位体となる$$^{263}$$Hsの直接合成に世界で初めて成功した。2008年6月19日から25日にかけて、理化学研究所の線形加速器(RILAC)及び気体充填型反跳質量分析機(GARIS)を用い、$$^{206}$$Pb($$^{58}$$Fe,n)及び$$^{208}$$Pb($$^{56}$$Fe,n)反応を用い、合計9つの$$alpha$$崩壊連鎖を観測し、これらを$$^{263}$$Hsからの連鎖崩壊と同定した。見積もられた半減期は0.60$$^{+0.30}_{-0.15}$$ミリ秒である。本実験におけるビーム総量は$$^{58}$$Feイオンに対して$$4.1times10^{17}$$, $$^{56}$$Feイオンに対して$$6.2times10^{17}$$であった。計9つの崩壊にかかわる合成断面積は輸送効率を80%として21$$^{+10}_{-8}$$ pb and 1.6$$^{+3.7}_{-1.3}$$ピコバーンとなった。

論文

Production and decay properties of $$^{263}$$Hs

加治 大哉*; 森本 幸司*; 佐藤 望*; 市川 隆敏*; 井手口 栄治*; 大関 和貴*; 羽場 宏光*; 小浦 寛之; 工藤 祐生*; 小澤 顕*; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 78(3), p.035003_1 - 035003_2, 2009/03

 被引用回数:3 パーセンタイル:25.59(Physics, Multidisciplinary)

原子番号108元素であるHs(ハッシウム)の新同位体となる$$^{263}$$Hsの直接合成に世界で初めて成功した。2008年5月19日から25日にかけて、理化学研究所の線形加速器(RILAC)及び気体充填型反跳質量分析機(GARIS)を用い、$$^{206}$$Pb($$^{58}$$Fe,n)反応を用い、合計9つの$$alpha$$崩壊連鎖を観測し、これらを$$^{263}$$Hsからの連鎖崩壊と同定した。見積もられた半減期は0.60$$^{+0.30}_{-0.15}$$ミリ秒である。本実験におけるビーム総量は$$^{58}$$Feイオンに対して4.1$$times$$10$$^{17}$$$$^{56}$$Feイオンに対して6.2$$times$$10$$^{17}$$であった。計9つの崩壊にかかわる合成断面積は輸送効率を80%としてそれぞれ21$$^{+10}_{-8}$$ピコバーン及び1.6$$^{+3.7}_{-1.3}$$ピコバーンとなった。

論文

New decay properties of $$^{264}$$Hs, $$^{260}$$Sg, and $$^{256}$$Rf

佐藤 望*; 羽場 宏光*; 市川 隆敏*; 井手口 栄治*; 加治 大哉*; 小浦 寛之; 工藤 祐生*; 森本 幸司*; 森田 浩介*; 小澤 顕*; et al.

RIKEN Accelerator Progress Report, Vol.42, P. 16, 2009/00

超重核領域の偶偶核(陽子数,中性子数がともに偶数)である$$^{264}$$Hs及びその娘核の崩壊様式の性質を、理化学研究所の気体充填型反跳イオン分離装置(GARIS)において$$^{208}$$Pb($$^{58}$$Fe,2n)及び$$^{207}$$Pb($$^{58}$$Fe,n)反応を用いて調べた。前者の反応で3事象、後者の反応で8事象の$$^{264}$$Hsからの崩壊現象が観測された。計11事象から得られる半減期は$$0.90^{+0.40}_{-20}$$msであった。$$^{264}$$Hsからの崩壊において従来の報告と異なる事象を見いだした。一つは$$alpha$$崩壊娘核$$^{260}$$Sgの崩壊事象のうち、半減期180$$^{150}_{-60}$$msの長寿命の$$alpha$$崩壊状態(それまでは$$^{260}$$Sg直接合成での0.90$$^{+0.40}_{-0.20}$$msの$$alpha$$崩壊)。もう一つは$$alpha$$崩壊孫核$$^{256}$$Rfの崩壊事象のうち、半減期10.4$$^{8.4}_{-3.2}$$sの長寿命の$$alpha$$崩壊状態(それまでは$$^{256}$$Rf直接合成での6.7msの$$alpha$$崩壊)である。今回の実験で新たなアイソマーの情報が得られ、また、直接合成と$$alpha$$崩壊生成では、異なる崩壊様式を示すことを明らかにした。

論文

Effect of charge polarization on the coulomb barrier for cold-fusion reactions

市川 隆敏; 岩本 昭

Physical Review C, 71(6), p.067601_1 - 067601_4, 2005/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Nuclear)

コールドフュージョン反応の入口チャネルでの電荷分極が原因で生じるクーロン障壁の高さの減少を見積もった。超重核合成のための重イオン反応では入射核と標的核の陽子数の増加とともにクーロン反発力が大きくなるので、電荷分極が生じると考えられる。生じた電荷分極は衝突間のクーロン相互作用エネルギーを減少させる一方、標的核と入射核の自己エネルギーは対称エネルギーの増加のために増加する。われわれは生じる電荷の変位は表面と体積電荷成分の和と仮定して、自己エネルギーはDropletモデルを用いて電荷分極の大きさを見積もった。本論文中で軽い核と重い核の電荷分極の違いと、超重核合成に関するクーロン障壁の高さの減少を見積もる。

論文

Barrier for cold-fusion production of superheavy elements

市川 隆敏; 岩本 昭; M$"o$ller, P.*; Sierk, A. J.*

Physical Review C, 71(4), p.044608_1 - 044608_11, 2005/04

 被引用回数:44 パーセンタイル:89.84(Physics, Nuclear)

超重元素合成の重イオン核反応における入射チャネルでのコールドフュージョン反応の有効融合障壁を見積もった。有効融合障壁は入射核の零点振動が考慮されており、入射核の変形に関して系が不安定になるエネルギーと定義される。われわれはまた合成された複合核に関する5次元のポテンシャルエネルギー面の計算を行った。重い系では接触までの融合障壁が融合核の基底状態に至るまでに越えなければならない分裂障壁よりも低くなる。この障壁の高さの関係が変わる近傍において、蒸発残留核の合成に関する最適な入射エネルギーは接触までの融合障壁,複合系での分裂障壁、そして1個もしくは2個の中性子分離エネルギーに依存する。得られた結果は入射核が二重魔法核の反応を除いて観測された蒸発残留核の最適エネルギーと一致した。

論文

Cluster expression in fission and fusion in high-dimensional macroscopic-microscopic calculations

岩本 昭; 市川 隆敏; M$"o$ller, P.*; Sierk, A. J.*

Nuclear Physics A, 738, p.499 - 502, 2004/06

 被引用回数:4 パーセンタイル:30.37(Physics, Nuclear)

超重領域核の合成を重イオン反応で行う場合の理論的考察を行った。まず2核が融合した後の1体場のポテンシャル計算を5次元のパラメター空間で巨視的・微視的模型を用いて行い、そこでいわゆる冷たい核融合(鉛標的の核融合)に対応する深い谷筋の経路の存在を確認した。次に2核が融合直前に、入射核が標的核との相互作用によりその変形に対する不安定性を生じる配位を計算して、この変形が2核の融合を先導するとの仮定での核融合障壁を計算した。その結果、融合前と融合後の配位の構造の特徴により、冷たい核融合反応が優位に生じることを定性的に説明できることを示した。

口頭

$$alpha$$-$$gamma$$ and high-resolution $$alpha$$ fine-structure spectroscopy for the heaviest nuclei

浅井 雅人; 羽場 宏光*; 塚田 和明; 佐藤 望; 笠松 良崇*; 加治 大哉*; 森本 幸司*; 森田 浩介*; 佐藤 哲也; 豊嶋 厚史; et al.

no journal, , 

超重核の核構造を明らかにするため、104番元素Rf及び103番元素Lr同位体の$$alpha$$-$$gamma$$核分光実験及び高分解能$$alpha$$線微細構造分光実験を行った。$$alpha$$-$$gamma$$同時計数測定により$$^{259}$$Rfの$$alpha$$崩壊に伴う$$gamma$$線の観測に初めて成功し、$$^{259}$$Rfの基底状態の中性子軌道配位を同定した。その結果、$$^{259}$$Rfの基底状態の配位は同じ中性子数155の軽い核$$^{255}$$Fmや$$^{253}$$Cfとは異なることを明らかにした。また、高分解能$$alpha$$線微細構造測定法を用いて、$$^{255}$$Lrの基底状態と核異性体準位並びに$$^{257}$$Lrと$$^{259}$$Lrの基底状態の陽子軌道配位を実験的に同定した。巨視的微視的模型を用いた理論計算により、中性子数155を持つ原子核の基底状態の配位の変化は、陽子数が増えることによる原子核の16重極変形度の急激な減少と強い関連があることを明らかにした。

口頭

陽子過剰原子核の核分裂

西尾 勝久; Andreyev, A. N.*; Elseviers, J.*; Huyse, M.*; Van Duppen, P.*; Antalic, S.*; Barzakh, A.*; Bree, N.*; Cocolios, T. E.*; Comas, V. F.*; et al.

no journal, , 

陽子過剰な原子核$$^{180}$$Hgの低励起エネルギー核分裂を測定した。CERN-ISOLDEにおいて$$^{180}$$Tlをアイソトープ分離し、このベータ崩壊によって娘核$$^{180}$$Hgを励起さることで、この核分裂を観測した(ベータ崩壊遅延核分裂)。核分裂特性を調べたところ、中性子数50の閉殻を有する$$^{90}$$Zr原子核は生成されず、質量数80と100に収率の最大を有する非対称な核分裂を示した。また、原子力機構タンデム加速器において、陽子過剰原子核のインビーム核分裂実験を行った。この結果、ウランなど従来の核分裂と異なり、励起エネルギーが増加しても質量非対称度が変化しないことがわかった。

口頭

Large-scale shell-model calculations for deformed states around $$^{40}$$Ca

宇都野 穣; 市川 隆敏*; 清水 則孝*; 大塚 孝治*

no journal, , 

$$^{40}$$Caは陽子, 中性子とも魔法数20を持つ二重閉殻核であり、その基底状態は閉殻構造を反映して球形であることが知られている。しかし、2000年頃から、$$^{40}$$Ca周辺核では2-5MeV程度のかなり低い励起エネルギーを持つ変形バンドが系統的に存在することが知られるようになったが、これら変形状態を系統的に良く再現できる理論計算はこれまでなかった。この講演では、大規模殻模型計算を用いて$$^{40}$$Ca周辺核の変形状態を系統的に再現した計算結果を報告する。変形状態の系統的再現が可能になった重要な要素は、$$^{40}$$Caにおける大きな閉殻構造の破れである。閉殻構造が破れることによって$$^{40}$$Caは大きな相関エネルギーを持ち、その効果のために、魔法数20を特徴づける殻ギャップエネルギーは、中性子分離エネルギーの実験値から単純に見積もられる値よりも小さくなる。この小さな殻ギャップエネルギーのために、殻ギャップを超えて核子が励起した状態である変形バンドが低く出現することがわかった。

口頭

$$^{264,265}$$Hsの合成及び崩壊特性の研究

佐藤 望; 加治 大哉*; 森本 幸司*; 羽場 宏光*; 市川 隆敏*; 井手口 栄治*; 小浦 寛之; 工藤 祐生*; 小澤 顕*; 大関 和貴*; et al.

no journal, , 

理化学研究所の線形加速器RILACを用いて$$^{208}$$Pb($$^{58}$$Fe,$$xn$$)反応[$$x = 1,2$$]及び$$^{207}$$Pb($$^{58}$$Fe,$$n$$)反応により$$^{264,265}$$Hsを合成し、気体充填型反跳分離装置GARISによって分離・収集を行い、シリコン検出器を用いた$$alpha$$線・自発核分裂の観測により崩壊特性を研究した。その結果、$$^{208}$$Pb($$^{58}$$Fe, $$n$$)$$^{265}$$Hs反応では断面積の最大値として($$51^{+46}_{-29}$$)pbが得られた。この時の入射エネルギーは標的の中心で220.5MeV(実験室系)、複合核の励起エネルギーは約15MeVであった。これは、過去に理化学研究所で行われたPb及びBi標的を用いたコールドフュージョン反応での超重核合成の反応断面積が最大となるエネルギーの系統性を支持する結果である。また、超重核領域における変形魔法数$$N = 152$$へのアプローチとなる偶々核$$^{264}$$Hsの崩壊特性(崩壊様式,$$alpha$$崩壊エネルギー,半減期)に関する統計を向上させ、過去の報告よりも高いエネルギーの$$alpha$$線を放出するイベントを観測した。

口頭

新同位体$$^{263}$$Hsの生成及び壊変特性

加治 大哉*; 森本 幸司*; 佐藤 望; 羽場 宏光*; 市川 隆敏*; 井手口 栄治*; 小浦 寛之; 工藤 祐生*; 小澤 顕*; 大関 和貴*; et al.

no journal, , 

理研線形加速器RILACから供給される287.7MeVの$$^{58}$$Feビームを$$^{206}$$Pb(400$$mu$$g/cm$$^2$$,濃縮度99.3%)に照射し、$$^{206}$$Pb($$^{58}$$Fe,$$n$$)反応で新同位体$$^{263}$$Hsを合成した。また、280.4MeVの$$^{56}$$Feビームを$$^{208}$$Pb標的(440$$mu$$g/cm$$^2$$,濃縮度98.4%)に照射し、$$^{208}$$Pb($$^{56}$$Fe,$$n$$)反応によっても$$^{263}$$Hsを合成した。生成された$$^{263}$$Hsを気体充填型反跳分離装置GARISを用いて入射粒子や副反応生成物から分離し、検出器系へと搬送した。その結果、$$^{206}$$Pb+$$^{58}$$Fe反応において未知の8壊変連鎖を、$$^{208}$$Pb+$$^{56}$$Fe反応において1壊変連鎖を観測した。これら壊変連鎖が既知核$$^{259}$$Sg及び$$^{255}$$Rfに到達(壊変特性が一致)していることを根拠として、$$^{263}$$Hsに起因する壊変連鎖であると結論づけた。今回観測した新核種$$^{263}$$Hsの半減期及び$$alpha$$壊変エネルギーは$$T_{1/2}$$=0.6ms及び$$E_{alpha}$$=10.82, 10.55, 10.37MeVであった。

口頭

$$^{248}$$Cm + $$^{23}$$Naによる$$^{266}$$Bhの生成と崩壊特性

森本 幸司*; 森田 浩介*; 加治 大哉*; 羽場 宏光*; 大関 和貴*; 工藤 祐生*; 佐藤 望; 住田 貴之*; 米田 晃*; 市川 隆敏*; et al.

no journal, , 

理研グループではこれまで、気体充填型反跳核分離装置(GARIS)を用いて$$^{209}$$Bi($$^{70}$$Zn,$$n$$)反応による2例の新元素$$^{278}$$113を合成している。その崩壊連鎖は既知核$$^{266}$$Bhとその$$alpha$$崩壊娘核$$^{262}$$Dbに到達しているが、$$^{266}$$Bhの報告例は乏しい。そこで、$$^{278}$$113の崩壊連鎖と既知核とのつながりをより確実にするために、$$^{248}$$Cm($$^{23}$$Na,5$$n$$)反応による$$^{266}$$Bhの生成を試みその崩壊特性の研究を行った。実験では、理研線型加速器RILACから供給される126, 130及び132MeVの$$^{23}$$Naビームを、直径10cmの回転式$$^{248}$$Cm標的に照射し、蒸発残留核をGARISで分離し、焦点面に設置したシリコン検出器箱に打ち込み観測を行った。観測された$$^{266}$$Bhからの$$alpha$$線エネルギーは9.05から9.23MeVに分布しており、娘核$$^{262}$$Dbは報告されている半減期と矛盾なく$$alpha$$崩壊及び自発核分裂することが確認された。これらの結果は、前述の新元素$$^{278}$$113の崩壊連鎖中に観測されている$$^{266}$$Bh及び$$^{262}$$Dbの観測結果を確認するものとなった。

口頭

$$^{263,264,265}$$Hsの合成及び崩壊特性

佐藤 望; 加治 大哉*; 森本 幸司*; 羽場 宏光*; 市川 隆敏*; 井手口 栄治*; 小浦 寛之; 工藤 祐生*; 小澤 顕*; 大関 和貴*; et al.

no journal, , 

近年の研究により、超重核領域の変形魔法数として陽子数$$Z=108$$,中性子数$$N=152, 162$$が知られている。しかし、二重魔法核と期待される$$^{260}$$Hs近傍のHs同位体の性質は、合成された核種が少なく、生成断面積も小さいことからあまり知られていない。中性子欠損Hs同位体に関する系統的な知見を得るため、われわれは理化学研究所線型加速器RILACを用い、$$^{208}$$Pb($$^{58}$$Fe,xn)[$$x=1, 2$$], $$^{207}$$Pb($$^{58}$$Fe,n), $$^{206}$$Pb($$^{58}$$Fe,n), $$^{208}$$Pb($$^{56}$$Fe,n)反応により$$^{263,264,265}$$Hsを合成した。実験では生成された超重核を気体充填型反跳分離装置GARISで分離・収集し、GARISの焦点面に設置されたSi検出器にインプラントし、観測された$$alpha$$線や自発核分裂イベントから崩壊特性を研究した。本研究では中性子数$$N$$の最も少ないHs同位体$$^{263}$$Hsの$$alpha$$崩壊の直接観測に世界で初めて成功した。$$^{263}$$Hsの半減期は$$0.60^{+0.30}_{-0.15}$$ms、$$alpha$$崩壊エネルギー$$Q_{alpha}$$は10.99MeVであった。また、$$^{264}$$Hsの新たな$$alpha$$線エネルギー10.65MeVも観測された。$$^{263,264,265}$$Hsの$$Q_{alpha}$$は、$$N$$の減少に伴って増加する傾向が見られた。

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