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論文

Study on coordination structure of Re adsorbed on Mg-Al layered double hydroxide using X-ray absorption fine structure

田中 万也; 香西 直文; 大貫 敏彦; Grambow, B.

Journal of Porous Materials, 26(2), p.505 - 511, 2019/04

本研究では、XAFS法を用いてMg-Al層状複水酸化物(LDH)に吸着したレニウム(テクネチウムのアナログ)の局所構造を調べた。焼成したLDHと未焼成のLDHでは、焼成LDHの方がレニウムの吸着量が多かった。塩化物イオン, 硝酸イオン, 硫酸イオン等の存在下においてはレニウムの吸着量が低下した。レニウムの吸着はLDH層間への陰イオン交換によるものと考えられ、可逆反応であることが分かった。XAFSスペクトルの解析結果から、レニウムは外圏錯体として吸着していることが明らかとなった。外圏錯体は静電的吸着であり、競合する陰イオンの存在により吸着量が低下する事実と調和的である。

論文

Continuous liquid-liquid extraction of uranium from uranium-containing wastewater using an organic phase-refining-type emulsion flow extractor

永野 哲志; 長縄 弘親; 鈴木 英哉; 利光 正章*; 三田村 久吉*; 柳瀬 信之*; Grambow, B.

Analytical Sciences, 34(9), p.1099 - 1102, 2018/09

 被引用回数:2 パーセンタイル:39.55(Chemistry, Analytical)

大量のウラン廃液からウランを連続的に抽出するために、溶媒洗浄型のエマルションフロー(EF)システムを開発した。これまでのEFシステムは有機溶媒を洗浄する仕組みを持っていないために、大量廃液を処理する際には有機溶媒に目的元素が蓄積し抽出性能が劣化するという問題があった。そこで、目的元素の蓄積を抑制するために有機溶媒洗浄ユニットを備えたシステムを新たに開発しウラン廃液処理に適用したところ、抽出性能の劣化を起こすことなく連続処理ができることが分かった。

論文

Complexation of Eu(III), Pb(II), and U(VI) with a ${{it Paramecium}}$ glycoprotein; Microbial transformation of heavy elements in the aquatic environment

香西 直文; 坂本 文徳; 田中 万也; 大貫 敏彦; 佐藤 隆博*; 神谷 富裕*; Grambow, B.

Chemosphere, 196, p.135 - 144, 2018/04

 被引用回数:1 パーセンタイル:59.95(Environmental Sciences)

バクテリアや菌類等の微生物が環境中で重元素の化学状態を変化させることは知られているが、原生動物の作用についてはほとんど未解明である。本研究では、代表的な原生動物であるゾウリムシと水中のEu(III), Pb(II), U(VI)の反応を調べた。micro-PIXEを用いた非破壊分析では、ゾウリムシ生細胞に吸着した重元素はほとんど検出できなかったが、死滅細胞へは明らかな吸着が認められた。生細胞の細胞表面から自然に溶出する糖タンパク質と重元素が結合して擬似コロイドとなることを見いだした。本来は細胞に吸着するはずの元素が糖タンパク質と錯形成し水溶性の擬似コロイドとなることにより、生細胞への吸着が低下したことが示唆される。

口頭

Development of accumulation technic of $$^{137}$$Cs using mushroom mycelium and minerals

坂本 文徳; 香西 直文; 田中 万也; Grambow, B.*

no journal, , 

福島第一原発事故から6年が経過した。しかし、森林地帯の除染はほとんど手つかずのままである。福島県内の森林土壌の効率的な除染方法を開発するため、最初に我々は約1500種類の真菌によるCs-137の濃集試験を通して真菌の菌糸に濃集するCs-137の放射能を評価する方法を考案した。そして、栄養培地、Cs-137を効率的に濃集する真菌の菌糸、そしてゼオライト, バーミキュライト, 金雲母の混合鉱物で構成される薄い除染バッグを製作した。その除染バッグは福島の森林内の汚染土壌からCs-137を濃集した。鉱物無しでは、菌糸の死後Cs-137が環境中に再放出する。鉱物を加えることにより、菌糸中のCs-137は菌糸の死後も鉱物に安定的に固定された。

口頭

Accumulation of $$^{137}$$Cs by shiitake cultivated in mushroom bed

Guido, F.; 香西 直文; 坂本 文徳; Grambow, B.

no journal, , 

本研究は、キノコの子実体内における放射性セシウムの濃集機構を解明することを目的として行った。セシウム137($$^{137}$$Cs)は、原子炉内で発生する最も一般的なウランの核分裂生成物の一つであり、2011年に福島第一原子力発電所事故の際に広く拡散した。現在、半減期の長い$$^{137}$$Cs(30.1年)による汚染は主な懸念の一つであり、さらに森林においてはセシウムは、動物、植物、真菌などの異なる生物によって蓄積される。真菌の場合、$$^{137}$$Csを効率的に濃集する種が同定されており、汚染されたキノコの摂取が放射能の内部被ばくにつながる可能性がある。以上より、セシウムがキノコによって蓄積されるメカニズムを理解することは特に重要である。さらに、キノコが死んだ後に$$^{137}$$Csが土壌に放出されるメカニズムについても解明されていない。本研究では、$$^{137}$$Csの取り込みを別のカチオン(K)と比較することにより、その取り込みの理解を向上させることを目指している。このために、しいたけをモデル生物として使用し、実験室条件下で$$^{137}$$CsおよびKに曝露した。子実体のサンプルを異なる成熟段階で採取し、それらの放射能をGe検出器で分析することにより、異なる成熟段階での取り込みを評価した。

口頭

福島県で採集したタマゴタケに濃集した$$^{137}$$Csの分析

坂本 文徳; 香西 直文; Guido, F.; Grambow, B.

no journal, , 

福島第一原子力発電所由来の$$^{137}$$Csは依然として福島県内の森林地帯に多く滞留したままである。森林における放射性セシウム循環機構解明研究の一環として、福島県川俣町に自生するタマゴタケの各生育段階(卵状, 未成熟, 成熟, 成熟後)と部位別(傘と柄)の$$^{137}$$Cs放射能を測定した。その結果、卵状と成熟サンプルに$$^{137}$$Csがより濃集していることを確認した。未成熟サンプルはわずかに1個で正確な評価は難しいが、成熟後のきのこの濃集量が減少したのは、一度濃集した$$^{137}$$Csを再度環境中に放出しているためと考える。傘と柄の濃集割合を比較した結果、成熟期で傘の方が柄よりも多くの$$^{137}$$Csを濃集していることを確認した。

口頭

Organic acids production as a possible mechanism of uptake of $$^{137}$$Cs by mushrooms

Guido, F.; 坂本 文徳; 香西 直文; Grambow, B.

no journal, , 

2011年の福島原子力発電所事故により大量の放射性核種が拡散した。7年が経過したが、$$^{137}$$Csは半減期が長くかつ森林にその多くが残存しており、主な問題の一つとなっている。セシウムはきのこなどの生物に取り込まれたり蓄積したりする可能性がある。その結果として、食物連鎖中にセシウムが取り込まれ、環境中を循環してしまうことが考えられる。きのこによる土壌からのセシウムの取り込み機構を解明することは、セシウムの環境動態の把握の鍵となる。土壌中において、セシウムは粘土鉱物に強く固定されているため、生物はほとんど利用できない。しかし、きのこによって生産される有機酸やシデロホアは、鉱物表面からセシウムを取り除き、生物が利用できるようにする可能性を有している。そこで本研究では、セシウム蓄積能力を事前に評価したおよそ1000の保存株からいくつかを選択した。生産する有機酸をGC-MSで同定し、HPLC-ICP-MSで定量した。これらの有機酸を用いて、セシウム脱離試験を行い、シデロホア試薬との比較を行った。

口頭

$$^{137}$$Cs濃集ときのこの種の関係ならびに$$^{137}$$Cs存在下で発現するタンパク質の研究

坂本 文徳; Guido, F.; 香西 直文; 田中 万也; Grambow, B.

no journal, , 

放射性セシウムは生物にとってストレスとなるが、一部の植物や菌類が放射性セシウムを濃集することは以前から知られている。我々は微生物による放射性セシウムの除染を目的として、きのこを利用した研究を続けている。きのこの放射性セシウムの濃集機構を明らかにするため、種特異性、発現タンパク質の特定などの解明を試みた。実験の結果、種が同定できたきのこで$$^{137}$$Csの濃集割合が高かった上位10種と、逆に濃集割合が低かった下位10種を同定した。種による特異性を調べたが、何らかの傾向, 規則性, 特異性を発見することはできなかった。ただし、濃集割合が高い種は培養期間が長く、濃集割合が低い種は培養期間が短い傾向が明らかとなった。タンパク質の二次元電気泳動解析の結果から、$$^{137}$$Cs存在下で特異的に発現するタンパク質を4種類、消失するタンパク質を5種類特定した。当該タンパク質の機能については現在調査中である。

口頭

Upward migration of radiocesium in soil via abiotic process

坂本 文徳; 香西 直文; Guido, F.; 木村 建貴; Grambow, B.

no journal, , 

土壌微生物は固く結合した放射性セシウムを脱離させ、生物が利用可能な状態へと変えることが知られている。本研究では、植物を利用する代わりに微生物を利用した土壌からの放射性セシウムの非破壊的回収を試験した。微生物活性は、栄養分と殺菌剤の添加を比べることによる生物が利用できる放射性セシウムの形成で調べた。粉末状鉱物, 水分の吸収剤、そして紙タオルを50cm$$times$$50cmサイズの細かい目の生地(ミネラルマット)で包んだ。表面土壌の放射能濃度は0.3-1.2Bq/gであった。ミネラルマットは二週間ごとに新しいものと交換した。二種類の条件を試した。一つは栄養分を添加、もう一方は過塩素酸を添加である。これらは毎週添加した。八週間後土壌表面と土壌のコアの放射能濃度を測定した。4つの条件で試験したマットの八週間後の放射能は4.2$$times$$10$$^{2}$$から9.0$$times$$10$$^{2}$$Bqであり、土壌からマットが放射性セシウムを吸収していることを示している。その原動力は、土壌からマットへの上向きの水の流れと蒸発と考えられる。これらの結果は、水の流れに沿った放射性セシウムの土壌表面への移動は環境中でも生じると期待される。

口頭

Clay mineral dissolution by activities of siderophore producing bacteria

木村 建貴; Guido, F.; 香西 直文; Zhang, S.*; 山路 恵子*; Yu, Q.*; Grambow, B.

no journal, , 

粘土鉱物を溶解するバクテリアの能力を理解するため、南大阪で自制するシロツメクサからシデロホア産生バクテリアを単離した。シデロホア産生能力をCASプレート培地で評価した。この試験では粘土鉱物として、イライト, バイオタイト, バーミキュライト, ノントロナイトを使用した。3種類のバクテリアを培養し、植菌前に遠心分離, 洗浄を行った。乾重量50mgのバクテリアを100mlの改変Balland培地に植菌し、それぞれ100mgの粘土鉱物を添加した。鉄, アルミニウム, ケイ素の濃度はICP-OESで測定した。有機化合物の存在はSEC-ICP-OESで決定した。シデロホアのピークは405nmの吸光度で評価した。その結果、バクテリアが産生するシデロホアは粘土を溶解できることを明らかにした。この結果は、セシウム溶解へのシデロホアの影響は間接的プロセスによると示唆された。

口頭

$$^{137}$$Cs uptake by lentinula edodes (shiitake) mushrooms

Guido, F.; 坂本 文徳; 香西 直文; Grambow, B.; Devid, K.*

no journal, , 

セシウムとカリウムの化学的類似性により、菌類によるセシウムの取り込みはカリウムのそれに似ていると考えられている。本研究では、きのこ成育中のセシウム取り込みに対する異なる濃度のカリウムの影響評価と、両者の子実体中の空間分布を決定することを目的とした。モデル生物として子実体発生能力の高さからシイタケを利用した。予備的な結果は、菌床から得られたきのこ中の$$^{137}$$Csの濃度は添加したカリウムの異なる濃度に明白な関係を示さなかった。より高濃度の$$^{137}$$Csは、首尾一貫して軸よりも傘で観察された。セシウムとカリウムの分布図作成は重要な空間的変異を示さない。この結果は、セシウムとカリウムは均等に分布し、セシウムに対する特異的もしくは選択的結合サイトは存在しないことを示唆している。

口頭

Ba AND Sr adsorption on microbially formed Mn oxide; Implication to removal of Ra from U mining wastewater

田中 万也; 香西 直文; 山路 恵子*; 升屋 勇人*; Grambow, B.

no journal, , 

人形峠環境技術センターの鉱山廃水中のラジウム226濃度は当センターの排出基準を超過している。そこで本研究では、ラジウム除去を念頭においた生物性マンガン酸化物へのバリウム及びストロンチウム吸着実験を行った。バリウム、ストロンチウムの吸着量はともに水溶液のNaCl濃度に依存するが、全体の傾向としてバリウムの方が分配係数Kd値が一桁高かった。人形峠の鉱山廃水と同程度の塩濃度である10mM NaCl水溶液でのバリウムのKd値は10$$^{5}$$を超えていた。バリウムとラジウムはイオン半径が類似しており、生物性マンガン酸化物はラジウムに対しても同様の高いKdが期待され鉱山廃水の処理において効果的であると考えられる。

口頭

Coprinopsis urticicola Mn-2株により形成するマンガン酸化物へのバリウム及びストロンチウムの吸着

田中 万也; 香西 直文; 山路 恵子*; 升屋 勇人*; Grambow, B.

no journal, , 

人形峠環境技術センターでは、ウラン坑道から流出する坑水中のラジウム226濃度がセンター外への排出基準を超過している。そのため、センター外に排出する前に坑水中に含まれるラジウムを除去する必要がある。本研究では、このようなラジウム除去の予備実験として、坑水中から単離したマンガン酸化菌により形成するマンガン酸化物へのバリウム及びストロンチウムの吸着実験を行った。ストロンチウムとバリウムの吸着量はともにNaCl濃度依存性を示したがその程度はバリウムの方がやや小さかった。すべてのNaCl濃度条件においてバリウムの方がストロンチウムに比べて分配係数Kd(固液濃度比)が一桁程度大きかった。0.01M NaCl溶液でのバリウムのKdは2.0$$times$$10$$^{5}$$ mL/gと高い値を示した。ラジウムとバリウムのイオン半径は類似していることから、ラジウムに対しても同様に高いKd値が期待される。このことから微生物が形成するマンガン酸化物はラジウムを効果的に除去できるものと期待される。

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