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出口 朗*; 梅木 博之*; 植田 浩義*; 宮本 陽一; 柴田 雅博; 内藤 守正; 田中 俊彦*
LBNL-1006984 (Internet), p.12_1 - 12_22, 2016/12
我が国における高レベル放射性廃棄物の地層処分については、1999年に「第2次取りまとめ」として技術的信頼性が取りまとめられたが、その後10年以上が経過するとともに、東北地方太平洋沖地震などの自然事象が発生していることから、政府は、地層処分の技術的信頼性について、改めて最新の科学的知見を反映した再評価を行った。この再評価結果を受け、政府は、「特定放射性廃棄物の最終処分に関する基本方針」を変更し、国が「科学的有望地」を提示するとともに、国が調査への協力を自治体に申し入れることを定めた。原子力発電環境整備機構(NUMO)および関係研究開発組織(原子力機構および原子力環境整備センター)は、地層処分の技術的信頼性の向上のため研究開発を進めている。また、NUMOは、一般的なセーフティケースの構築を進めている。
早川 岳人; 静間 俊行; 宮本 修治*; 天野 将*; 武元 亮頼*; 山口 将志*; 堀川 賢*; 秋宗 秀俊*; 千葉 敏*; 緒方 一介*; et al.
Physical Review C, 93(4), p.044313_1 - 044313_4, 2016/04
被引用回数:7 パーセンタイル:48.93(Physics, Nuclear)ニュースバル放射光施設で、直線偏光したレーザーコンプトン散乱線を用いてFe(, n)Fe反応から放出された中性子の角度分布の非対称性を計測した。ビーム軸に対して90の角度における、線の直線偏光面と検出器の間の方位角に関する中性子の強度の角度分布を計測した。7つの角度で計測された中性子の強度は、理論的に予言された関数+cos(2)でよく再現された。
小出 馨; 大澤 英昭; 伊藤 洋昭; 棚井 憲治; 仙波 毅; 内藤 守正; 杉原 弘造; 宮本 陽一
Annual Waste Management Symposium (WM 2015), Vol.5, p.3631 - 3645, 2015/00
原子力機構は高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発を進めており、その一環として日本の多種多様な地質環境に対応するため、深地層の研究施設計画として超深地層研究所計画(瑞浪)と幌延深地層研究計画を立ち上げた。瑞浪では結晶質岩を対象に深地層の科学的研究を実施している。一方、幌延では堆積岩を対象に深地層の科学的研究と地層処分研究開発を実施している。両プロジェクトとも、計画を「地上からの調査研究段階(第1段階)」「坑道堀削時の調査研究段階(第2段階)」「地下施設での調査研究段階(第3段階)」の3つの段階に分けて進めている。現在、研究坑道の堀削工事は、瑞浪では深度500mまで、また、幌延では深度350mまで終了している。今後、両プロジェクトでは、地質環境の長期変遷に関する研究を含む第3段階の研究を進めるとともに、深地層の研究施設を地層処分分野の研究者・技術者の育成、国民との相互理解促進、国際協力の場として活用していく。
油井 三和; 石川 博久; 渡邊 厚夫*; 吉野 恭司*; 梅木 博之; 日置 一雅; 内藤 守正; 瀬尾 俊弘; 牧野 仁史; 小田 治恵; et al.
JAEA-Research 2010-015, 106 Pages, 2010/05
本報告書は日米原子力エネルギー共同行動計画廃棄物管理ワーキンググループのフェーズIの活動をまとめたものである。このワーキンググループでは、日米両国間の既存の技術基盤を集約するとともに、今後の協力内容を共同で策定することに主眼を置いている。第一に、両国における核燃料サイクルに関する政策的及び規制の枠組みを概観するとともに、さまざまな先進燃料サイクルシナリオの調査を行い、これらを取りまとめた。第二に、廃棄物管理及び処分システムの最適化について議論を行った。さまざまな区分の廃棄物を対象とした処分システム概念のレビューを行うとともに、最適化において検討すべき要因について議論を行った。これらの作業を通じ、最適化に関する潜在的な協力可能分野と活動の抽出を行った。
辻 誠一*; 宮本 守*; 長谷 純宏; 鳴海 一成
JAEA-Review 2008-055, JAEA Takasaki Annual Report 2007, P. 75, 2008/11
宿根かすみそう・りんどうは切花用として栽培・出荷されている重要な花き作物である。本研究は、これらの花き作物について、イオンビーム照射による新たな有用変異の誘発の可能性についての知見を得ることを目的とする。宿根かすみそう「ブリストルフェアリー」及び類縁関係を持つ5品種について、2回に渡り4Gyの炭素イオンビーム照射を実施した。照射試験で833の再生個体が得られ、2007年11月からハウス隔離栽培により変異の有無の調査を実施してきている。現在まで、葉が幅広で肉厚である個体を含む38の変異個体を一次選抜した。変異の内訳としては、早晩性5%,茎葉の形態63%,花器の形態31%であった。りんどう(在来系統)については、2008年2月までに、照射当代95個体から自殖種子を得た。現在、次世代種子が得られた系統について播種・育苗を行っており、今秋、変異体の選抜を行う予定である。
早川 岳人; 静間 俊行; 宮本 修治*; 天野 壮*; 堀川 賢*; 石原 一樹*; 森 道昭; 川瀬 啓悟; 神門 正城; 菊澤 信宏; et al.
Physical Review C, 77(6), p.068801_1 - 068801_4, 2008/06
被引用回数:12 パーセンタイル:60.89(Physics, Nuclear)Erはp核であるが、近傍のp核と比較して太陽組成が1桁大きいため、1950年代から起源が議論されてきた。その生成メカニズムの1つとして高温下でベータ崩壊するDyを基点とした遅い中性子捕獲反応過程の分岐が提案されている。Hoは生成過程の途中に位置するため、その崩壊スキームの解明は重要である。Hoには約37.5分の半減期のアイソマーが存在する。しかし、その半減期は1966年に計測された後、測定されていない。そこで、本研究では、NewSUBARUの逆コンプトン線による(,)反応によってHoを生成し、アイソマーの崩壊による線の崩壊曲線を計測する手法で、半減期をより精密に測定した。
辻 誠一*; 宮本 守*; 岡部 孝幸*; 長谷 純宏; 横田 裕一郎; 鳴海 一成
JAEA-Review 2007-060, JAEA Takasaki Annual Report 2006, P. 84, 2008/03
花き類の宿根かすみそう・りんどうは切花用として栽培・出荷され、農林統計において花き品目中5及び4位に位置する重要な作物である。本研究は、これらの花き作物について、イオンビーム照射による新たな有用変異の誘発の可能性についての知見を得ることを目的とする。宿根かすみそうにおける第1回の照射(線量0.5128Gy)では、順化時の観察で8Gy以上から徐々に奇形・生育不良などの異常率が増加した。32Gy以上の照射でポットへの鉢上げまでに生存する個体はなかった。第2回照射(線量0.528Gy)でも同様な結果が得られた。これらの照射試験で、順化及び鉢上げ時において、8Gyまでは高い生存率を維持していたが、16Gyで急激に低下していた。したがって、有用変異の誘発のためには、24Gy照射が適正であると考えられた。また、りんどうでは、有用変異誘発には0.51Gy照射が適正であると結論した。
梅木 博之; 内藤 守正; 牧野 仁史; 大澤 英昭; 中野 勝志; 宮本 陽一; McKinley, I. G.*
Proceedings of 15th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-15) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/04
事業段階へ移行した21世紀に入ってから、日本の地層処分計画を取り巻く状況は急速に変化し、とりわけパブリックアクセプタンスへの関心が高まり、また原子力ルネサンスとも関連して処分技術に求められる要件への柔軟性を確保することの必要性が大きくなっている。このため、そのような複雑なプロジェクトを支援するための研究開発を進めるうえで、要件や成果の品質,知識ベースなどを体系的に管理することが極めて重要となってきている。本稿では、現行の4万本のガラス固化体を処分する処分場概念を出発点に、廃棄物の多様化,次世代の処分場概念とその構築に必要な設計/安全評価のツールとデータベース,意思決定の支援に必要な管理ツールなど、幾つかの重要な課題について包括的に論じる。
早川 岳人; 宮本 修治*; 林 由紀雄; 川瀬 啓悟*; 堀川 賢*; 千葉 敏; 中西 康介*; 橋本 尚信*; 太田 岳史*; 神門 正城; et al.
Physical Review C, 74(6), p.065802_1 - 065802_5, 2006/12
被引用回数:29 パーセンタイル:82.75(Physics, Nuclear)相対論工学によって達成された逆コンプトン線によるReRe反応を用いて生成したReの半減期を報告する。この逆コンプトン線はニュースバルの電子蓄積リングにおいて生成された。これまで、Reの3のスピン・パリティーを持つ基底状態の半減期測定は、重水素ビームを用いて行われた。その結果、38.00.5日の半減期が計測されている。しかし、この時点ではReに8のスピン・パリティーを持つアイソマーの存在は知られていなかった。そのため、このアイソマー(半減期は1698日)の寄与があるはずであり、本来の値より長くなっている可能性が極めて高い。一般に粒子ビームの入射反応と比較して、反応は原子核に持ち込む角運動量が小さいために小さいスピンを持つ基底状態を生成しやすいという長所を有する。本実験によって、35.40.7日の半減期が得られた。これは、これまで奨励されていた半減期より約7%も短い。この結果は、放射化法を用いた応用研究に直接的に影響を与える。
宮本 陽一; 梅木 博之; 大澤 英昭; 内藤 守正; 中野 勝志; 牧野 仁史; 清水 和彦; 瀬尾 俊弘
Nuclear Engineering and Technology, 38(6), p.505 - 534, 2006/08
クリーンで経済的で社会が受容できるエネルギーの十分な供給を確立することは、21世紀において重要で世界的なチャレンジである。原子力の役割をさらに拡大することが選択の一つと思われるが、このオプションの実施は、すべての放射性廃棄物を安全に処分することにかかっている。安全な処分は専門家の間ではその基本的な実現可能性についてコンセンサスは得られているが、特に主要なステークホルダーにより受け入れられるよう、その概念をもっと実際的なものとしなければならない。ここでは、世界的なトレンドを考慮し、また日本の例を引き合いにして、将来の研究開発の鍵となる分野を明らかにし、有益と思われる国際協力のシナジー効果が生まれる可能性のある分野に焦点を当てていくこととする。
宮本 真哉*; 佐藤 光吉*; 三原 守弘
JNC TN8400 2005-028, 21 Pages, 2005/09
本研究においては実験的にアンモニアのニッケルの溶解度への影響を調べるためにセメント系材料の影響を受けた地下水同様にpHの高い条件において,アンモニア濃度をパラメータとした溶解度試験を実施し,既存の熱力学データを用いてニッケルの溶解度の評価を行った。その結果,塩化アンモニウムの濃度が1mol/kgを超えるとニッケルの溶解度が34桁大きくなることが示された。さらには,この傾向は既存のニッケルのアンミン錯体のデータを考慮することによって説明することができる。
上原 知也*; 小池 美穂*; 中田 英夫*; 宮本 重彦*; 本石 章司; 橋本 和幸; 奥 直人*; 中山 守雄*; 荒野 泰*
Nuclear Medicine and Biology, 30(3), p.327 - 334, 2003/04
被引用回数:20 パーセンタイル:50.08(Radiology, Nuclear Medicine & Medical Imaging)Re標識低分子化抗体やペプチドによる癌の治療には、腎臓への放射能集積を示さない一方で、癌組織には長時間に渡る選択的な放射能集積を与える標識体の設計が必要である。そのためには、生体内で安定であり、かつ尿細管で母体タンパク質から遊離された際に、腎細胞へ取り込まれることなく、速やかに尿中へと排泄を受けるRe錯体の選択が重要である。本研究では、Cyclopentadienyltricarbonylrhenium(CpTR)をタンパク質やペプチドのRe標識薬剤へ応用する目的で,CpTR-COOH及びそのグリシン(Gly)結合体の生体内での代謝を検討した。その結果、両者はともに血漿中及び緩衝液中で安定であった。一方、マウスに投与した場合、脂溶性の高いCpTR-COOHは胆汁排泄と尿排泄を受けたが、水溶性の高いCpTR-Glyは尿排泄のみを受けた。さらにCpTR-COOHは、複数の水溶性代謝物として排泄されるのに対して、CpTR-Glyは、代謝を受けずにそのまま排泄された。これらの結果から、腎臓刷子縁膜酵素の作用で母体ペプチドから[Re]CpTR-Glyを遊離する標識試薬は、腎臓での放射能滞留の解消に有用と考えられる。
栗山 正明; 秋野 昇; 荒木 政則; 海老沢 昇; 花田 磨砂也; 井上 多加志; 河合 視己人; 椛澤 稔; 小泉 淳一*; 国枝 俊介; et al.
Fusion Engineering and Design, 26, p.445 - 453, 1995/00
被引用回数:43 パーセンタイル:95.64(Nuclear Science & Technology)JT-60Uでの高密度電流駆動実験の駆動装置として負イオン源を使用した高エネルギーNBI装置が建設されようとしているが、本報告は、この負イオンNBI装置の建設について述べたものである。負イオンNBI装置は、ビームエネルギー500keVで10MWの中性ビームを10秒間入射するもので、世界で最初の負イオン源を使用した高エネルギーNBI装置となるものである。このNBI装置は、全長24mのビームライン、大電流の負イオンを生成/引出すための負イオン生成/引出し電源、500kV/64Aの出力を有する加速電源及び制御系等から構成される。水冷却系、液体ヘリウム/液体窒素の冷媒循環系、補助真空排気系などの設備は、既設JT-60NBIのものを共用する。講演では、本NBI装置の設計及び建設の現状について発表する。
井上 多加志; 花田 磨砂也; 栗山 正明; 前野 修一*; 松岡 守; 宮本 賢治; 小原 祥裕; 奥村 義和; 渡邊 和弘
IAEA-CN-60/F-10, 0, p.687 - 693, 1995/00
原研における高出力の負イオン源と加速器の開発の現状を述べる。JT-60U負イオンNBI用の大型負イオン源は製作を完了し、試験に供されている。テストスタンド電源の制約から、ビームエネルギーは50keV以下に限られているものの、所定性能と同等のパービアンスにおいて、極めて収束性の良いビームが引き出されている。同等の構造をもつ小型加速器を用いてJT-60U負イオンNBIのビーム加速模擬試験では、所定の電流密度において0.18AのHビームを収束良く400keVまで加速することに成功した。また、ITER等の実験炉で要求されるより高出力の負イオン源と加速器の開発のために、MeV級イオン源試験装置を建設した。現在、本装置において1MeV、1Aを目指したITER用原型加速器の試験を開始している。
奥村 義和; 花田 磨砂也; 井上 多加志; 栗山 正明; 前野 修一*; 松岡 守; 宮本 賢治; 水野 誠; 小原 祥裕; 鈴木 哲; et al.
Proceedings of 15th IEEE/NPSS Symposium on Fusion Engineering, p.466 - 469, 1993/00
JT-60Uの負イオンNBI用の大型負イオン源の設計と開発状況について発表する。JT-60U負イオンNBIのためには、500keV、22Aという従来のイオン源の性能を遙かに上回る負イオン源が必要である。原研におけるこれまでの大電流負イオン源開発の集大成として本イオン源を設計しており、大型プラズマ源、独自の磁気フィルター、高エネルギー静電加速系などに工夫がこらされている。設計の基になった実験結果と計算機シミュレーションの結果、製作の現状を述べる。
梅木 博之; 大澤 英昭; 内藤 守正; 中野 勝志; 牧野 仁史; 宮本 陽一; 高瀬 博康*; McKinley, I. G.*; 梅田 浩司; 浅森 浩一; et al.
no journal, ,
地層処分技術に関する知識管理の基本的考え方に沿って、セーフティケースの作成を指向するという構造化のアプローチに基づく具体的知識モデルの開発と知識管理システムの基本設計の考え方を論ずる。
早川 岳人; 宮本 修治*; 林 由紀雄; 川瀬 啓悟*; 堀川 賢*; 千葉 敏; 中西 康介*; 橋本 尚信*; 太田 岳史*; 神門 正城; et al.
no journal, ,
SPring-8のニュースバル放射光施設では、最大17MeVの逆コンプトン線が利用可能である。このエネルギーは中性子離別エネルギーはもちろん、巨大共鳴のエネルギーより十分に高いため、原子核と反応し中性子数が1小さい同位体を生成する。この手法で、天然に存在する安定同位体より軽い不安体同位体の生成が可能である。Re-185からRe-184を生成し、そのベータ崩壊の半減期を83日間にわたり計測した。その結果、従来の推奨値より7%短い半減期を得た。これまでの推奨値は、アイソマーの影響があったが、本実験ではその寄与がないためである。
早川 岳人; 宮本 修治*; 林 由紀雄; 川瀬 啓悟*; 堀川 賢*; 千葉 敏; 中西 康介*; 橋本 尚信*; 太田 岳史*; 神門 正城; et al.
no journal, ,
ニュースバルでは最大エネルギー17MeVのレーザー逆コンプトン線が稼動している。この線を原子核に照射すると、線と原子核が光核反応を起こし、もとの原子核とは異なる同位体が生成される。この手法を用いて、Re-185から不安体同位体Re-184を生成した。このRe-184の基底状態のベータ崩壊を83日間計測した。その結果、約35.4日の半減期の値を得た。この値は従来の推奨値より7%短いとの結果を得た。これは、従来の推奨値が計測された段階では、約169日の半減期のアイソマーが発見されていなかったためである。
静間 俊行; 川瀬 啓悟; 早川 岳人; 宮本 修治*; 堀川 賢*; 藤原 守
no journal, ,
高エネルギー加速電子とレーザー光との相対論的コンプトン散乱により、MeVエネルギー領域の線ビーム(レーザー逆コンプトン線)が生成される。レーザー逆コンプトン線は、単色性,エネルギー可変性、及び偏光性において優れており、このような特徴を活かし、核反応断面積,核遷移強度やスピン・パリティなど核反応、核構造の詳細な情報を得ることが可能である。現在、われわれは、兵庫県立大学・高度産業科学研究所,ニュースバル放射光施設において稼動中のレーザー逆コンプトン線発生装置を用いて、放射化法によるカリウム領域核に対する光核反応断面積の測定実験を行っており、最近の実験結果について報告する。
早川 岳人; 静間 俊行; 林 由紀雄; 神門 正城; 川瀬 啓悟; 菊澤 信宏; 羽島 良一; 千葉 敏; 宮本 修治*; 望月 孝晏*; et al.
no journal, ,
原子核の半減期は核反応終了より時間が経過した後の放射能の強さはもとより、原子力システムにおいては発熱量の観点からも重要である。ベータ安定線近傍の同位体の半減期は精密に計測されていると考えられがちであるが、必ずしもそうではない。Re-184の基底状態の半減期として約38.0日の値が推奨値として知られている。しかし、Re-184には約169日の半減期のアイソマーが存在する。歴史的には約38.0日の基底状態の半減期の測定後に、このアイソマーが発見された。そのため、アイソマーの影響を受けていない半減期の測定が必要であった。SPring-8内のNewSUBARU放射光施設において、MeV領域の逆コンプトン線装置が稼動している。この逆コンプトン線を用いて、Re-184を光核反応で生成し、その半減期を83日間に渡り計測した。その結果、アイソマーの影響がない半減期の測定に成功し、従来の推奨値より7パーセント短いことを明らかにした。