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伊藤 孝雄; 秋野 昇; 海老沢 昇; Grisham, L. R.*; 本田 敦; Hu, L.*; 河合 視己人; 椛澤 稔; 栗山 正明; 日下 誠*; et al.
Fusion Engineering and Design, 51-52, p.1039 - 1047, 2000/11
被引用回数:15 パーセンタイル:68.65(Nuclear Science & Technology)JT-60用負イオンNBI装置では高エネルギーの中性粒子ビーム入射運転を出力上昇運転と並行して行っている。ここでは、ビーム特性の評価がビームパワー増加及び最適化のために重要である。この評価のため、ビームラインからの中性子発生量、ビーム発散、ビームラインの熱負荷及び対向面上ビーム分布を使用した。中性子発生量は重水素ビームパワーに比例するので、重水素負イオン電流の状況を簡単に把握できる。NBIのドリフトダクトとイオンダンプで見積もられたビーム発散及び機器の熱負荷はイオン源の運転パラメータ最適化及び入射ビームパワー評価のため使った。ドリフトダクトで測定したビーム発散は設計値の5ミリラジアンにほぼ一致していた。対向面の熱負荷分布はビーム軸を求めるために使われる一方中性粒子ビームの分布を監視するうえでも有効であった。
栗山 正明; 秋野 昇; 海老沢 昇; Grisham, L. R.*; 疋田 繁紀*; 本田 敦; 伊藤 孝雄; 河合 視己人; 椛澤 稔; 日下 誠*; et al.
Review of Scientific Instruments, 71(2), p.751 - 754, 2000/02
被引用回数:21 パーセンタイル:72.69(Instruments & Instrumentation)500keVで10MW入射を目標とするJT-60用イオンNBIは、1996年以来約3年間運転している。このNBIでのイオン源当たりの出力としてこれまでは負イオン水素ビームで360kV,18.5Aの加速を行っており、またJT-60プラズマへの入射実験では、5.2MWの中性ビーム入射を果している。イオン源及びビームラインでのパワーフロー測定結果によると、加速ビームの30~40%が三段加速の電極で失われている。このロスの大部分はビーム自身の各電極への直接衝突によって生じている。アークチャンバー側壁のカスプ磁場による偏向の影響を最小にするため、引出し領域の両端(全引出し面積の約10%)をマスクしたところ、このロスは約30%減少した。このロスをさらに小さくするための原因究明の研究を続けている。
関 宏*; 大賀 徳道; 秋野 昇; 棚井 豊*; 山口 将男*; 栗山 正明; 伊藤 孝雄; 菊池 勝美*
KEK Proceedings 99-17 (CD-ROM), 4 Pages, 1999/00
JT-60冷媒循環系は、昭和61年から現在に至るまで、約13年間に亘って運転を行ってきた。この間、ヘリウム冷凍機の液化能力が年々減少傾向にあるため、過去の運転データを整理してみた。その結果、膨張タービン入口圧力が規定値まで上昇していないことにより、規定の風量が保てなくなっていることが判明した。その原因として膨張タービンへの不純物混入防止を目的に設置してある入口フィルターに何らかの異物が詰まったと考えられる。そのため、昨年12月にタービン入口フィルターの交換作業を行った。交換後の試運転において、タービン系の風量、圧力共に従来の運転領域に回復し、それと共に液化能力も計算上の値まで上昇した。又、交換したフィルターを調査した結果、ヘリウム圧縮機から出た潤滑油や内部吸着器から出た活性炭の粒子が多く詰まっていることが明らかとなった。
栗山 正明; 秋野 昇; 海老沢 昇; Grisham, L. R.*; 疋田 繁紀*; 本田 敦; 伊藤 孝雄; 河合 視己人; 椛澤 稔; 日下 誠*; et al.
Proceedings of the 18th IEEE/NPSS Symposium on Fusion Engineering (SOFE '99), p.133 - 136, 1999/00
JT-60用負イオン源は、これまでイオン源などの運転パラメータの最適化を行いながらビームパワーを徐々に増大させてきた。しかし、さらにビームパワーを増大させるためにはイオン源や電源にかかわるいくつかの課題を解決しなければならない。イオン源での課題の一つは、加速電極への過大な熱負荷である。この加速電極でのビームロスは加速ビームの40%にも達する。この電極への高熱負荷の原因を、ソースプラズマの一様性を測定しながら、イオン源での磁場、ガス圧等を変化させながら調べた。この結果、熱負荷過大の大きな原因として、ソースプラズマの一様性が悪いことによるビーム発散の悪化にあることがわかってきた。この対策として、ソースプラズマ生成部のアーク電流分布の調整が有効であることも判明した。
大賀 徳道; 秋野 昇; 海老沢 昇; 蛭田 和治*; 伊藤 孝雄; 樫村 隆則*; 河合 視己人; 小泉 純一*; 小又 将夫; 国枝 俊介; et al.
JAERI-Tech 95-044, 147 Pages, 1995/09
JT-60高性能化にて真空容器の口径を大きくしたことからトロイダルコイルとプラズマが接近することになりプラズマ表面でのトロイダルコイル磁場リップルが大きくなった。既設の垂直入射NBIではこのリップル磁場による損失が30~40%と評価された。リップル損失を減少させる有効な方法は接線方向のビーム入射である。一方、JT-60高性能化にてダイバータコイルを除去したことにより接線入射用水平ポートの確保が可能となった。接線入射への改造は14基のうちの4基について実施した。4基のビームラインは新作した2基のビームラインタンクに収納しそれぞれ正および逆方向入射とした。打ち消しコイル以外の大部分のビームライン機器は再使用した。接線入射への改造は1993年に完成しその後順調にビーム入射を行っている。
栗山 正明; 小原 祥裕; 秋野 昇; 海老沢 昇; 花田 磨砂也; 井上 多加志; 樫村 隆則*; 伊藤 優*; 伊藤 孝雄; 河合 視己人; et al.
Fusion Technology 1992, Vol.1, p.564 - 568, 1993/00
原研では、正イオン及び負イオンNBIシステムの研究開発が行なわれている。正イオンNBIは、準垂直入射用NBIと接線入射用NBIから構成されている。10基のビームラインから成る準垂直入射NBIは、ビームエネルギー120keVで29MWの重水素中性ビームを入射することを目標とするもので、現在までに90~95keVのビームエネルギーで23MWまでのパワーを入射している。4基のビームラインから成る接線入射NBIは、既設の準垂直NBIを改造したもので、新規に製作したのはビームラインタンク、漏洩磁場打消コイル等のみで、主要なコンポーネントであるイオン源、中性化セル、偏向磁石、ビームダンプ等は配置を変えるだけで再使用している。重イオンNBIに関しては、JT-60U用及びITER用のためにR&Dが進められている。これらのR&D結果を基に500keV/10MWの負イオンNBIシステムが建設される。
松岡 守; 秋野 昇; 海老沢 昇; 蛭田 和治; 河合 視己人; 小又 将夫; 国枝 俊介; 栗山 正明; 水野 誠; 大賀 徳道; et al.
JAERI-M 90-086, 112 Pages, 1990/06
JT-60の大電流改造は、真空容器を大型にし、プラズマ断面積を大型にする事によっているが、一方トロイダルコイルは既設のままとするため、プラズマ周辺でのトロイダル磁場のリップルが大きくなる。従って既設の準垂直入射のNBIではリップル損失が大きくなると見積られる。これに対処するにはNBIを直線化するのが有効である。このような改造の意義及びその方法について具体的に検討した結果を示す。
荒木 政則; 大楽 正幸; 井上 多加志; 小又 将夫; 栗山 正明; 松田 慎三郎; 小川 益郎; 小原 祥裕; 関 昌弘; 横山 堅二
Fusion Engineering and Design, 9, p.231 - 236, 1989/00
次期核融合実験装置用粒子入射装置において、最大熱流束数kw/cmでかつ、定常のイオンビームを処理てきる受熱機器が要求される。これは現在のJT-60NBIビームダンプ等と比較して数倍から10倍もの熱流束条件下で使用されるもので、原研ではこれらを開発するための初期実験を開始した。
水野 誠; 大楽 正幸; 堀池 寛; 北村 繁; 小又 将夫; 栗山 正明; 松田 慎三郎; 松岡 守; 大賀 徳道; 小原 祥裕; et al.
JAERI-M 88-088, 14 Pages, 1988/05
JT-60NBI加熱装置は70~100keVのビームエネルギーで最大20MWの入射パワーが得られるよう設計されているが、40keV程度の低ビームエネルギー領域では入射パワーは8MW程度にまで低下する。一方、低密度プラズマでの加熱実験領域の拡大および周辺プラズマ加熱によるHモード達成のため、低エネルギー領域での入射パワー増大が必要とされた。この目的で一段加速によるビーム引き出しが原形ユニットにおいて試験され、JT-60NBIにおいて17HWの入射パワーが得られることが明らかになった。昭和62年6月から7月にかけて、JT-60NBIに一段加速が適用され、最高17.6MWの入射パワーが得られ、JT-60においてHモード遷移現象が観測された。
栗山 正明; 秋場 真人; 秋野 昇; 荒木 政則; 大楽 正幸; 海老沢 昇; 堀池 寛; 伊藤 孝雄; 井上 多加志; 河合 視己人; et al.
JAERI-M 87-169, 182 Pages, 1987/10
JT-60粒子入射加熱装置(JT-60NBI)は、JT-60の臨界条件を達成するため、75keV(50~100keV)のビームエネルギーで、最大20MW/10秒の高速中性ビームをJT-60プラズマに打ち込むものである。JT-60NBIに要求される性能は、従来のNBI装置の性能をはるかに凌ぐもので、その設計製作には従来の技術レベルを大きく越える必要があった。このため、イオン源を中心としてJT-60NBIの構成機器の試作開発を10年以上に渡って進めてきて、その集大成として、1986年、JT-60NBIの完成に漕ぎつけた。この報告書は、JT-60NBIの技術開発及び設計についてまとめたものである。
松田 慎三郎; 秋場 真人; 荒木 政則; 大楽 正幸; 海老沢 昇; 堀池 寛; 伊藤 孝雄; 金井 文雄*; 河合 視己人; 小又 将夫; et al.
Fusion Engineering and Design, 5, p.85 - 100, 1987/00
被引用回数:23 パーセンタイル:87.82(Nuclear Science & Technology)JT-60NBI加熱装置のシステムと特徴についてまとめたものである。
渡辺 祐平; 早川 直宏; 栗山 将*
Reports on Progress in Polymer Physics in Japan, 30, p.171 - 174, 1987/00
結晶性ポリマーの酸化反応機構におよぼすモルホロジーの影響を、分子構造の簡単な直鎖状ポリエチレン(PE)について検討した。
田中 茂; 秋場 真人; 大楽 正幸; 堀池 寛; 伊藤 孝雄; 小又 将夫; 松田 慎三郎; 松岡 守; 水橋 清; 小原 祥裕; et al.
Fusion Technology, 7(3), p.391 - 398, 1985/00
JT-60トカマクの周囲に発生する磁場が中性粒子入射装置に与える影響をJT-60NBI原型ユニットに設置された模擬漏洩磁場発生コイルを用いて実験的に調べた。イオン軌道計算から予測されたように、漏洩磁場印加時には、ビームダンプ上の温度分布は?直方向に移動し、分布のピーク値も変化した。しかしながら、磁場打消コイルの動作により、これら移動距離及びピーク値は、許容範囲内に納まった。高速中性粒子の再電離損失のため、漏洩磁場印加時には、ビームターゲットに入射するパワーは、4~5%減少した。本実験の運動条件内では、各除熱機器への熱負荷は設計値以下であり、各機器とも漏洩磁場印加時でも、問題なく機能することが示された。
中瀬 吉昭; 栗山 将; 小田島 晟*
Adv.Polym.Sci., 65, p.81 - 133, 1984/00
被引用回数:0 パーセンタイル:1.09(Polymer Science)放射線固相重合したポリトリオキサン、及びポリテトラオキサンの微細構造をX線回折挙動、融解挙動、及び放射線分解挙動から明らかにした。これらの挙動に対する熱処理効果から原試料の微細構造を推定し、電子顕微鏡観察等による確認を行った。放射線分解挙動から、分解しやすい領域があり、そこでは、重合過程で生じた歪みやねじりを持ったポリマー分子鎖がある。この領域は周期的に現れる。ポリトリオキサンは、主結晶と副結晶の二種よりなるが、ポリテトラオキサンは、重合温度により、二種又は三種の結晶よりなる。両ポリマーにおける繊維状の主結晶は、平均の結晶長として、500ポリトリオキサン)300ポリテトラオキサン)が得られた。本解析法は、ポリオキシメチレン以外の結晶性ポリマーの微細構造の研究にも利用できる。
松田 光司; 中瀬 吉昭; 辻 良夫*; 栗山 将
Reports on Progress in Polymer Physics in Japan, 27, p.535 - 536, 1984/00
低密度ポリエチレンの放射線熱ルミネッセンスのグロー曲線には、雰囲気ガス圧力760Torrにおいて、低温ピーク(120K),中温ピーク(180K),高温ピーク(250K)が観測された。これらの発光は、不純物サイトに捕獲された電子が発光中心と再結合したとき、あるいは電荷移動が原因で発生すると考えられているが定説はない。本研究では、これら3つのピークについて雰囲気ガス圧力の変化、不純物の除去効果を調べた結果、低温ピークはポリエチレン表面あるいは内部に拡散した励起ガス原子,分子が周囲のマトリックスを励起して作った発光中心によるもの、中温ピークは不純物発光中心によるものと考えられ、高温ピークはポリエチレン本来の発光中心に対応していることがわかった。
中瀬 吉昭; 栗山 将
IEEE Transactions on Electrical Insulation, 18(1), p.78 - 81, 1983/00
エチレン・プロピレンゴムを過酸化物で加硫し、その耐放射線性をイオウ加硫物と比較した。イオウ加硫物では原試料のゲル分率が高いほど、劣化は抑えられるが、過酸化物加硫試料では、ゲル分率の影響は認められない。劣化に対する線量率効果は、イオウ加硫物、過酸化物加硫試料ともに認められる。また、低線量率における酸化反応の優勢になることも同等である。これらの事実より、イオウ加硫物の耐放射線性が良好なことは、単にゲル分率の増加、すなわち架橋点の増加によるのではなく、架橋点の増加に伴うイオウ原子の増加になることが明らかとなった。
中瀬 吉昭; 栗山 将
日本原子力学会誌, 25(7), p.529 - 537, 1983/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)高分子材料の改良・改質のために、放射線を利用した研究の最近の動向について解説する。放射線利用の際に用いる線源と、そこから出る放射線の物質に対する作用について概観し、また利用分野について分類して紹介するとともに、放射線利用による高分子材料の改良・改質の位置づけを行う。次に世界における研究動向を、最近の研究例から明らかにするとともに、我々の研究成果の一部を紹介する。
小田島 晟*; 石橋 輝雄*; 中瀬 吉昭; 栗山 将
Polym.J., 15(5), p.331 - 335, 1983/00
被引用回数:1 パーセンタイル:14.41(Polymer Science)放射線固相重合ポリテトラオキサンの009と0018の非対称回折(曲線)の解析を行なった。80C以上の温度で重合したポリマーには、2種の結晶形が存在する。一方は、100の長さのラメラ晶で小さな歪因子をもつものであり、他方は、約250の長さの繊維状結晶で大きな歪因子をもつものである。80C以下の温度で重合したポリマーには、1種の結晶、繊維状結晶、が存在することを明らかにした。
西井 正信; 林 香苗; 栗山 将; 岡村 誠三*
Reports on Progress in Polymer Physics in Japan, 26, p.555 - 556, 1983/00
アセチレンの放射線固相重合を試み、得られたポリマーの化学構造を主として赤外線吸収スペクトルより明らかにした。アセチレンは融点-81.8Cと相転移点-124Cの間の温度では柔粘性結晶相となることが知られているが、この相状態での放射線照射による重合性はこれまで調べられていない。低温結晶相(-196C)および液相(-72C)との比較から柔粘結晶相(-95C)での重合速度は液相での速度と同等であることを見出した。生成ポリマーの分析からは、柔粘性結晶相で得られたポリアセチレンは、他の相状態で得られたポリマーよりも、トランス構造の共設二重結合の連鎖が長いことが明らかとなった。
中瀬 吉昭; 栗山 将; 高橋 享*; 一色 節也*
IEEE Transactions on Electrical Insulation, 17(4), p.306 - 313, 1982/00
ケーブル用絶縁材料として用いられる高分子材料を原子炉の通常運転条件、仮想事故時条件に暴らして劣化し、それらの放射線誘起電流について研究した。長寿命荷電担体は、非晶性材料ではほとんど認められないが、結晶性材料では比較的多く見出された。劣化により結晶性材料の結晶化度が低下すると、短寿命荷電担体のみが見出された。これは、長寿命担体は結晶のまわり、あるいは、内部に捕捉されていることを示す。仮想事故のうちの高温蒸気、ケミカルスプレーは、誘起電流の発生挙動に大きな影響は与えない。しかし、ポリイミド等縮合重合体は、加水分解を起し使用に耐えない。