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磯谷 順一*; 梅田 享英*; 水落 憲和*; 大島 武
Materials Science Forum, 615-617, p.353 - 356, 2009/00
炭化ケイ素(SiC)半導体中の真性欠陥の同定に関する研究の一環として、六方晶(4)SiC中のTセンターに関してパルス電子常磁性共鳴(EPR)を用いて調べた。TはS=3/2、C対称を持つセンターであり、これまで負に帯電したSi空孔欠陥(V)であると考えられていた。MeV級電子線を10/cm程度照射することでTセンターを大量に導入したn型4-SiCを用いて、最近接及び第二近接のSiの超微細相互作用を考慮したEPR及びパルスEPR、さらに、パルス電子核二重共鳴(ENDOR)測定等を用いることで、Tが、従来考えられていた単純なVではなく、Vと第二近接元素が複合した欠陥であることを見いだした。
磯谷 順一*; 梅田 享英*; 水落 憲和*; Son, N. T.*; Janzn, E.*; 大島 武
Physica Status Solidi (B), 245(7), p.1298 - 1314, 2008/07
被引用回数:65 パーセンタイル:88.1(Physics, Condensed Matter)炭化ケイ素(SiC)中の真性欠陥を電子常磁性共鳴(EPR)を用いて同定した。試料は立方晶(3C)及び六方晶(4H, 6H)を用い、電子線照射温度,量及び熱処理温度を工夫することでSiC中に特定の欠陥を生成した。Si, Cの超微細相互作用の角度依存性と第一原理計算結果を比較することで欠陥同定を行った。その結果、正に帯電した及びサイトの炭素空孔型欠陥(V(), V()),負に帯電したサイトの炭素空孔型欠陥(V()),中性,正及び負に帯電したシリコン空孔と炭素空孔の複合欠陥([VV], [VV], [VV])の同定に成功した。
磯谷 順一*; 梅田 享英*; 水落 憲和*; 片桐 雅之*; 大島 武; 森下 憲雄; 伊藤 久義
JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 15, 2007/02
六方晶炭化ケイ素(4-SiC)中の真性欠陥の構造同定をElectron Paramagnetic Resonance(EPR)により行った。1又は2MeV電子線を室温800Cの範囲で照射し多量の真性欠陥を生成した4-SiCのEPR測定を行うことで、負に帯電したシリコン空孔(V)、正に帯電したヘキサゴナルサイト及びキュービックサイトの炭素空孔(V(h)及びV(h))、中性のシリコン空孔と炭素空孔の複空孔((VV))及び負に帯電したシリコンサイトの炭素と炭素空孔ペア((CV))の同定に成功した。
水落 憲和*; 山崎 聡*; 瀧澤 春喜; 森下 憲雄; 大島 武; 伊藤 久義; 梅田 享英*; 磯谷 順一*
Physical Review B, 72(23), p.235208_1 - 235208_6, 2005/12
被引用回数:50 パーセンタイル:83.68(Materials Science, Multidisciplinary)炭化ケイ素(SiC)半導体中のSiサイトの空孔型欠陥( )のスピン(S)多重度と荷電状態をパルス電子-核二重共鳴法(ENDOR)を用いて決定した。試料にはn型の六方晶SiC(4-SiC)を用い、3MeVの電子線を410/cm照射することで を導入した。電子スピン共鳴(ESR)測定により非常に強いSiの超微細相互作用(HF)が観測された342.3mTでのパルスENDOR測定を行い、得られたシグナルを電子スピン及び核スピンのゼーマン分裂,HF分裂を考慮して解析した結果、 はこれまで提唱されていた中性空孔ではなく、荷電状態-1,スピン状態S=3/2のSi空孔であると同定できた。
水落 憲和*; 山崎 聡*; 瀧澤 春喜; 森下 憲雄; 大島 武; 伊藤 久義; 磯谷 順一*
Physical Review B, 68(16), p.165206_1 - 165206_11, 2003/10
被引用回数:41 パーセンタイル:82.89(Materials Science, Multidisciplinary)4H-及び6H-SiC中の負に帯電した孤立シリコン空孔(V)を電子常磁性共鳴(EPR)によって調べた。空孔型の欠陥は、室温での3MeV電子線照射により結晶へ導入した。また、照射後、アルゴン中300Cで熱処理することでC起因の孤立空孔を消滅させた。Cの超微細相互作用より得られるEPRシグナルを解析した結果、VはSiC中のヘキサゴナルサイト及びキュービックサイトに存在するV(I)とV(II)があることが判明した。さらに、Cの超微細相互作用シグナルの角度依存性を詳細に調べた結果、Vに近接するC原子の配置は通常のテトラヘドラルではなく、ゆがんだ(C)対称であることが判明した。
水落 憲和*; 山崎 聡*; 瀧澤 春喜; 森下 憲雄; 大島 武; 伊藤 久義; 磯谷 順一*
Physical Review B, 66(23), p.235202_1 - 235202_12, 2002/12
被引用回数:108 パーセンタイル:95.03(Materials Science, Multidisciplinary)SiC中の固有欠陥の構造を明らかにするために電子線照射したn型4H-SiCの空孔型欠陥をEPR(electron paramagnetic resonance)により調べた。本研究では、S=1と報告されているTセンターについて詳細に調べた。パルスEPRのニューテーション法を用いて測定を行ったところS=1ではなくS=3/2であることが明らかになった。Cの超微細相互作用の解析より、このセンターがシリコン単一空孔に由来することが決定された。また、このセンターは負に帯電し、C対称(C軸方向の炭素と他の3個の炭素とが等価でない歪みを有する)であることも見出された。
水落 憲和*; 磯谷 順一*; 山崎 聡*; 瀧澤 春喜; 森下 憲雄; 大島 武; 伊藤 久義
Materials Science Forum, 389-393, p.497 - 500, 2002/00
被引用回数:3 パーセンタイル:16.11(Materials Science, Multidisciplinary)室温で3MeV電子線を照射(410e/cm)したn型4H-及びp型6H-SiC半導体中の欠陥を電子常磁性共鳴法(EPR)を用いて分析した。試料への光照射を行うことで、近接原子との超微細相互作用に起因するTシグナルを新たに見出した。超微細構造の強度及び対称性を解析した結果、このシグナルはシリコン単一空孔に関連した欠陥であることが判明した。
磯谷 順一*; 梅田 享英*; 水落 憲和*; 大島 武; 森下 憲雄; 菱木 繁臣*; 小野田 忍
no journal, ,
耐放射線性半導体として期待される炭化ケイ素(SiC)中の結晶欠陥を電子スピン共鳴(ESR)により調べた。n型の六方晶(4H)SiCに300800Cで1MeV電子線照射を行うことで、HEI5/HEI6と呼ばれる欠陥センターを導入した。照射試料の熱処理を行ったところ、HEI5/HEI6センターは1000Cまで安定であることが明らかとなった。また、ESRにより、2個の炭素(C)及び第一近接のシリコン(Si)の超微細相互作用を測定,評価した結果、HEI5/HEI6センターは、それぞれ、4H-SiC結晶格子中のkサイト,hサイトのSi原子をCで置き換えたCアンチサイトと格子間Cの複合欠陥であることが同定できた。
梅田 享英*; 水落 憲和*; 磯谷 順一*; 森下 憲雄; 小野田 忍; 大島 武
no journal, ,
炭化ケイ素(SiC)の欠陥挙動を明らかにするために、さまざまな線量及び温度下で、4H-SiCに2MeV電子線照射を行った。照射後に電子常磁性共鳴法(EPR)により格子間炭素欠陥を評価した。まず、2個の炭素が4H-SiC中の非等価なシリコン位置を占めた(C)を同定することに成功した。EPR実験と第一原理計算結果を比較した結果、HEI5, HEI6と呼ばれるEPRセンターがk-サイト,h-サイトに存在する(C)である(C), (C)であることがわかった。また、800Cでの電子線照射の線量依存性から、電子線によって弾き出された炭素原子が、格子中を拡散し、もともと存在していたCに捕獲されることが、低線量下における(C)生成の主要な過程であることがわかった。このことは、照射前にCが存在することを間接的に示している。さらに、熱処理の結果から、1000Cでの(C)の消滅には、炭素空孔との再結合に加え、格子間炭素の凝集の機構が存在することが明らかになった。
磯谷 順一*; 梅田 享英*; 水落 憲和*; 大島 武; 小野田 忍; 佐藤 真一郎; 森下 憲雄
no journal, ,
スピンを利用した量子コンピューティングの有力候補であるダイヤモンド中の負に帯電した窒素-空孔欠陥(NVセンター)の効率的な形成技術の確立を目指し、ダイヤモンドへ室温で10MeV窒素マイクロビーム又は1200Cで413MeVの窒素イオンを注入した。また、マイクロビーム照射試料は、1000C熱処理を行うことで結晶性の回復を図った。NVセンターを観測できる波長532nmのレーザーを有する共焦点顕微鏡で試料を観察したところマイクロビーム照射試料では、打ち込んだ窒素イオンと同数のNVセンターが生成していることが判明し、収率100%と帰結できた。一方、通常の窒素注入試料ではNVセンターの収率は低く、導入した窒素は電荷のないNVセンターであるNVセンターとして存在することが判明した。この原因は、マイクロビーム照射試料では低フルエンス(10/cm)であったが、通常の窒素注入では高フルエンス(10/cm)であったためダイヤモンド中の電荷状態が変化したためと考えられる。