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論文

Radiation-induced graft polymerization of functional monomer into poly(ether ether ketone) film and structure-property analysis of the grafted membrane

長谷川 伸; 高橋 周一*; 岩瀬 裕希*; 小泉 智; 森下 憲雄; 佐藤 賢*; 成田 正*; 大沼 正人*; 前川 康成

Polymer, 52(1), p.98 - 106, 2011/01

 被引用回数:47 パーセンタイル:80.93(Polymer Science)

高温耐久性,機械的強度に優れた芳香族炭化水素系高分子膜であるポリエーテルエーテルケトン(PEEK)膜を用いた燃料電池用電解質膜の調製と、調製された電解質膜の構造解析の検討を行った。市販されている結晶化度11%及び32%のPEEK膜へスチレンスルホン酸誘導体であるスチレンスルホン酸エチルエステル(ETSS)のグラフト重合は、結晶化度に依存し、32%ではほとんど進行しなかったのに対し、結晶化度11%においてグラフト重合は徐々に進行しグラフト率50%以上に達した。合成した電解質膜の機械強度は、100MPaであり、基材膜の強度の88%を維持した。また、グラフト重合反応機構について、電子スピン共鳴スペクトルの解析により、照射によって生じるラジカルはフェノキシラジカルであり、このラジカルを起点にグラフト重合が進行していることを見いだした。小角中性子散乱(SANS),小角X線散乱測定(SAXS)解析により、グラフト型電解質膜は、イオンチャンネル間距離13nmと、1.8nmのイオンチャンネルのミクロ構造を持つものであり、ナフィオンのイオンチャンネル(5nm)とは異なることが明らかとなった。

論文

Electron-beam-induced chromism combined with photo- or thermal reverse reaction for color imaging

榎本 一之; 前川 康成; 高野 幸子*; 岩崎 政和*; 成田 正*

Journal of Photopolymer Science and Technology, 23(2), p.217 - 224, 2010/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Polymer Science)

光メモリーに比べ超高密度化が期待できる電子線を用いた記録素子材料への応用を目的に、スピロピラン及びジアリルアレーンを含むポリマー膜を用いて、電子線/熱、及び、電子線/光と異なる応答を示す可逆的ナノカラーイメージング方法を検討した。電子線による着色イメージを、スピロピランを用いた場合は熱により、ジアリルアレーンを用いたときは光により元の無色形に戻すことができた。そこで、スピロピラン及びジアリルアレーンを含むポリマー膜に電子線描画装置を用いてナノスケールのカラーイメージングを行ったところ、それぞれ200nm, 100nmの解像度でカラーによるパターン形成ができた。このカラーイメージは加熱及び露光処理により初期状態に戻せることが確認できた。これは、熱又は露光による逆反応と組合せた可逆的電子線カラーイメージングの初めての例である。

論文

Radiation-induced graft polymerization of styrene into a poly(ether ether ketone) film for preparation of polymer electrolyte membranes

長谷川 伸; 佐藤 賢*; 成田 正*; 鈴木 康之; 高橋 周一; 森下 憲雄; 前川 康成

Journal of Membrane Science, 345(1-2), p.74 - 80, 2009/12

 被引用回数:33 パーセンタイル:70.33(Engineering, Chemical)

高温での機械特性に優れた芳香族炭化水素高分子である結晶性ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)膜へのスチレンの放射線グラフト重合において、示差走査熱量測定法(DSC),熱重量分析(TGA),X-線回折(XRD),電子スピン共鳴(ESR)を用いてその固相反応機構と膜構造を詳細に調べた。熱分析によりスチレンのグラフト重合が、PEEKの非晶質領域で進行していることがわかった。このことは、ポリスチレングラフト鎖が、基材であるPEEK膜と類似の炭化水素構造を持つため、PEEK膜の非晶相と相容性を有しているためであると考えられる。グラフトPEEK膜は、後スルホン化することで0.01S/cmの電気伝導度と、100%以上の高い含水率を示し、PEEK基材電解質膜に転換可能であることがわかった。

論文

Oxidation process of xylene in air using Ag/TiO$$_{2}$$ under electron beam irradiation

箱田 照幸; 松本 加奈江; 水野 彰*; 成田 正*; 小嶋 拓治; 広田 耕一

IEEE Transactions on Industry Applications, 44(6), p.1950 - 1956, 2008/11

 被引用回数:3 パーセンタイル:34.2(Engineering, Multidisciplinary)

塗料工場からの換気ガス中に含まれるキシレンなどの電子ビーム(EB)照射による分解処理技術の開発のために、EB照射と触媒であるAg担持TiO$$_{2}$$を併用して、キシレンやその照射副生成物の分解を促進する触媒設置条件を明らかにするととともに、触媒表面上の酸化反応を定量した。その結果、照射空間の下流への触媒導入により、照射副生成物のCO$$_{2}$$への選択的な酸化が認められ、特にAg担持量が5wt%以上の場合に最大のCO$$_{2}$$生成量が得られることがわかった。さらに、非照射空間における副生成物の酸化反応では照射由来のO$$_{3}$$から解離した活性酸素が照射副生成物の酸化分解に関与している可能性があることを明らかにした。

論文

Application of ozone decomposition catalysts to electron-beam irradiated xylene/air mixtures for enhancing carbon dioxide production

箱田 照幸; 松本 加奈江; 島田 明彦; 成田 正*; 小嶋 拓治; 広田 耕一

Radiation Physics and Chemistry, 77(5), p.585 - 590, 2008/05

 被引用回数:8 パーセンタイル:49.01(Chemistry, Physical)

当グループでは、塗料工場からの換気ガスに含まれる芳香族有機物を電子ビーム照射により分解除去する技術の開発を進めている。電子ビーム照射した汚染空気には、ガス中では有機物とほとんど反応しないオゾンが残存していることから、本研究では、このオゾンを活性化するとともに、この活性酸素により芳香族有機化合物やその照射生成物を酸化分解する技術の開発に着手した。具体的には、オゾンを活性化する方法としてオゾンの分解能力の高い二酸化マンガンを選定し、電子ビーム照射したキシレン含有空気をこの触媒に通じることにより、キシレン及び照射生成物の触媒酸化反応について調べた。その結果、触媒上でオゾンが解離して生じた活性酸素により、照射生成物のみを選択的に二酸化炭素にまで分解でき、またオゾンの分解量と同量の二酸化炭素が生成することがわかった。さらに、二酸化炭素となる照射生成物は、ギ酸などの低級な有機物であることを明らかにした。

論文

$$gamma$$-rays radiation-induced homopolymerization of trifluorovinyl heptafluoropropyl ether

成田 正*; 榎本 一之*; 前川 康成; 吉田 勝; 市川 充*; 浜名 浩*

Journal of Fluorine Chemistry, 128(1), p.52 - 54, 2007/01

 被引用回数:5 パーセンタイル:19.89(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

フッ素系樹脂は、化学的安定性,耐熱性,光学特性に優れていることから、燃料電池用の電解質膜などへの応用が期待されている。しかし、官能基を持ったフッ素系ビニルモノマーは、四フッ化エチレンなどとの共重合体が得られるのみで、その単独重合体は報告されていない。そこで、重合開始剤となるラジカルを継続的に発生できる放射線重合に着目し、パーフルオロビニルエーテルであるheptafluoropropyl ether(FVPE)のラジカル重合を試みた。FVPE液体に、減圧下、$$gamma$$線を2000kGy照射したところ、粘性の高い(固有粘度:0.47)液体に変化した。NMR, IR測定より、フッ化ビニル基のラジカル重合により、FVPEの単独重合体が生成していることが確認できた。

論文

Novel electron-beam-induced reaction of a sulfonium salt in the solid state

榎本 一之*; Moon, S.*; 前川 康成; 下山 純治*; 後藤 一幸*; 成田 正*; 吉田 勝

Journal of Vacuum Science and Technology B, 24(5), p.2337 - 2349, 2006/09

 被引用回数:5 パーセンタイル:33.55(Engineering, Electrical & Electronic)

イオン・電子ビームによる微細加工に関する研究として、電子線リソグラフィー用レジストの高感度化に関する研究を行った。電子線のエネルギーはレジスト薄膜中の感光剤のイオン化ポテンシャルを越えるため、イオン化又は高い励起状態からの反応が優先する放射線化学反応を考慮していくことが、その反応制御に必要である。そこで、レジスト用酸発生剤であるトリフェニルスルホニウム塩誘導体の固相状態での電子線反応性について、そのアニオン部,カチオン部の構造の影響を調べた。カチオン部にビフェニル基,フェニルチオフェニル基、及び、アニオン部に芳香族スルホン酸を導入することで、酸発生効率は2倍から6倍向上した。その効果は、アニオン部よりもカチオン部で高いこと、及び、置換基のイオン化ポテンシャルに依存することがわかった。これらの知見は、電子線レジスト用高感度酸発生剤の分子設計の重要な指針となる。

報告書

ナトリウム冷却炉の上部プレナム流動特性の研究; 水流動試験の検証解析と渦予測手法の適用性検討

藤井 正; 近澤 佳隆; 此村 守; 上出 英樹; 木村 暢之; 中山 王克; 大島 宏之; 成田 均*; 藤又 和博*; 糸岡 聡*

JAEA-Research 2006-017, 113 Pages, 2006/03

JAEA-Research-2006-017.pdf:14.98MB

実用化戦略調査研究で概念設計を進めているナトリウム冷却大型炉では、従来設計よりも高流速条件となる炉上部プレナム内の流動特性を把握するため、縮尺水流動試験が実施されている。本報告では、汎用熱流体解析プログラムを用いて水試験体系を対象とした流動解析を実施し、実機体系でのプレナム内流況と気泡を伴う水中渦の評価に対する適用性を検討した。(1)1/10縮尺プレナム試験を対象に、フルード数一致条件での定常解析を実施した。解析では、炉心上部機構内部から炉容器壁に向かう噴出し流れや、切込み部からの上昇噴流等の上部プレナムでの特徴的なフローパターンを再現できる見通しを得た。また、実機体系での全体流況が水試験体系と定性的に一致することを確認するとともに、解析における数値解法や境界条件等の設定がフローパターンに及ぼす影響が明らかとなった。(2)伸長渦理論に基づく渦予測評価手法を用いて、1/10縮尺試験のディッププレート下方領域における渦の分布を評価した。実機流速一致条件の場合には、水試験と同様、コールドレグ配管壁からホットレグ配管に吸込まれる2本の渦を、気泡を伴う水中渦として同定した。この結果より、上部プレナム内で定常的に発生する液中渦を渦予測評価手法により同定できることを確認した。

論文

Radiation-induced radical polyaddition of Bis($$alpha$$-trifluoromethyl-$$beta$$, $$beta$$-difluorovinyl) terephthalate with excess of various ethers

榎本 一之*; 前川 康成; 勝村 庸介*; 宮崎 豊明*; 吉田 勝; 浜名 浩*; 成田 正*

Macromolecules, 38(23), p.9584 - 9593, 2005/11

 被引用回数:9 パーセンタイル:30.73(Polymer Science)

燃料電池用電解質膜や超微細加工用レジスト用樹脂としての利用が期待できるフッ素系ポリマーの合成を目的として、フッ素系モノマーと過剰量存在する種々のエーテル類との放射線ラジカル重付加反応について検討した。フッ素系モノマーBFPは、0$$^{circ}$$Cで、大過剰のエーテルの存在下で$$gamma$$線照射すると、ラジカル重付加反応により、BPFとエーテル類が交互に配列したフッ素系ポリマーが生成することを見いだした。特に、エーテルとして、ジオキサン(DOX)とジエチルエーテルを用いたとき、Mnが5100と3900の線状交互共重合体が得られた。これらのモデル反応とその速度論解析より、BFPがエーテル類と反応して生成した一置換体が、速やかに二分子目のエーテル類と反応することで、大過剰のエーテルが存在するにもかかわらず、重付加反応が進行し、高分子量の交互ポリマーを与えることを明らかとした。

論文

On the radiation-induced polyaddition of bisperfluoroisopropenyl terephthalate with 1,4-dioxane

榎本 一之*; 成田 正*; 前川 康成; 吉田 勝; 浜名 浩*

Journal of Fluorine Chemistry, 125(7), p.1153 - 1158, 2004/07

 被引用回数:3 パーセンタイル:10.94(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

$$gamma$$線照射下、Bis($$alpha$$-trifluoromethyl-$$beta$$,$$beta$$-difluorovinyl)terephthalate(BFP)と1,4-Dioxane(DOX)とのラジカル重付加は、過酸化物開始で得られたポリマーよりも高分子量のポリマーを与えた。本論文では、BFPとDOXとの放射線重付加に関するモノマー組成比と照射線量の分子量に与える影響について詳細な検討を行った。BFPの反応率は、照射線量の増加に伴い増加し、BFPが定量的に消費されるのに必要とした照射線量は、BFPに対してDOX量が8倍モルで2000kGy、16倍モルで1500kGy、32倍モルで750kGyであった。本重付加は、照射線量の増加に伴い(すなわち、BFPの転化率が高いほど)ポリマーの分子量が増加していることから、逐次重合で進行していることが示唆された。モノマーの組成比と照射線量により、ポリマーの分子量を調節できることがわかった。一方、重合反応後期、ポリマーの分子量分布に著しい増加が観測された。DOX量が8倍モルで3000kGy照射すると、複分散で重量平均分子量が23600のポリマーを与えた。このことは、$$gamma$$線架橋と主鎖切断によるポリマー間の架橋反応が進行したと考えられる。上記検討により、本重付加の反応機構を提案した。

論文

Electron-beam induced reactions of sulfonium salts in a crystalline state

榎本 一之*; 前川 康成; Moon, S.; 下山 純治*; 後藤 一幸*; 成田 正*; 吉田 勝

Journal of Photopolymer Science and Technology, 17(1), p.41 - 44, 2004/06

 被引用回数:2 パーセンタイル:9.04(Polymer Science)

酸発生剤であるトリフェニルスルホニウム塩(1)結晶に電子線照射すると、光反応とは異なり、1にフェニル基が置換したビフェニル置換スルホニウム塩(2)を中間体として与える。ビフェニル体2の反応率は1の3.7倍と、電子線レジスト薄膜としての高感度化が示唆された。本論文では、スルホニウム塩結晶の電子線反応性や選択性に及ぼすカチオン部位と対アニオンの効果を調べ、電子線に対して感受性の高い酸発生剤の設計指針を得ることを目的とする。スルホニウム塩のカチオン部位にビフェニル及びジフェニルスルフィドを導入した2p, phSを別途合成し、電子線反応を行った。その結果、2p及びphSの分解速度は一次速度式で最適化でき、速度定数($$times$$10$$^{4}$$s$$^{-1}$$)は1で3.7、2pで14、phSで21であった。放射線感度の指標となるイオン化ポテンシャル(Ip)は、ベンゼンで9.24、ビフェニルで8.16、ジフェニルスルフィドで7.85である。このことから、より低いIpを有する置換基をカチオン部位に導入することで、スルホニウム塩の分解速度が増加することがわかった。また、芳香族系対アニオンを有するスルホニウム塩は、非晶化前後で速度定数が2倍増加し、脂肪族系よりも高感度を示した。

論文

Radiation-induced reactions $$via$$ the lowest excited states in cinnamic acid crystals

前川 康成; 稲葉 伯至; 保々 広樹; 成田 正*; 越川 博; Moon, S.; 加藤 順; 吉田 勝

Chemical Communications, (18), p.2088 - 2089, 2002/09

ナノ電子デバイスに適用可能な有機薄膜表面のナノ微細加工技術や電子ビームに対する高感度レジスト材料の開発のためには、電子線に対して高い反応性を示す有機高分子化合物が必要である。しかし、色素や感光剤など、レジストや機能性薄膜に利用できる芳香族系有機化合物の電子線による反応性はほとんど研究されてない。そこで、光化学反応性が報告されているオレフィン化合物結晶3種類について電子線反応を検討した結果、電子線反応は光反応と全く同様のに進行し、環状生成物や異性化反応物を生成した。このこと結果から、ケイ皮酸誘導体の電子線反応は、電子線照射により生じたラジカルカチオンや高エネルギー励起状態分子が全て最低励起状態を経由する始めての反応例であることを明らかとした。

口頭

空気中キシレンの電子ビーム・MnO$$_{2}$$触媒複合分解

松本 加奈江; 箱田 照幸; 島田 明彦; 成田 正*; 小嶋 拓治

no journal, , 

電子ビーム照射空気中では、極微量の有機物とでも反応することができる活性種のほかに、そのままではほとんど反応しないオゾンが生成する。このオゾンを活性化し、有機物やその分解生成物の酸化分解に利用することができれば高効率な処理技術が可能となる。そこで、本研究ではオゾンを再活性化するための手段としてオゾン分解触媒であるMnO$$_{2}$$触媒を室温及び120$$^{circ}$$Cで用い、その存在下でキシレンを含む空気に電子ビーム照射を行った。触媒前後での照射ガス中のCO$$_{2}$$濃度変化から、分解生成物などからCO$$_{2}$$への転化率を求めた。この結果、触媒加熱温度が120$$^{circ}$$Cでは、水分や硝酸による触媒表面への付着が抑制されることによりオゾン分解活性が持続し、照射のみで得られた初期キシレンの2.5%に相当するCO$$_{2}$$生成量が、13%に向上した。これらから、照射ガス中のオゾンの再活性化ひいては分解生成物の酸化にMnO$$_{2}$$触媒の使用が有効な手段の一つであることがわかった。

口頭

空気中キシレンの電子ビーム照射下におけるオゾン触媒酸化

松本 加奈江; 島田 明彦; 箱田 照幸; 成田 正*; 小嶋 拓治

no journal, , 

電子ビーム照射空気中では、高反応性の活性種の他に、低反応性のO$$_{3}$$が生成する。このO$$_{3}$$を解離・活性化させることにより、VOCの酸化分解を向上することが期待できる。そこで、本研究では、キシレンを処理対象VOCとして選び、電子ビーム照射を行うとともに、このガスをオゾン分解触媒であるMnO$$_{2}$$に通過させ、酸化分解反応の挙動を調べた。触媒は、HNO$$_{3}$$が付着しにくい温度である120$$^{circ}$$Cに加熱して実験を行った。この結果、キシレン及びCO濃度が触媒通過前後において同一でありCO$$_{2}$$のみが増加した。これから、キシレンからの分解生成物がさらに分解されてCO$$_{2}$$となると考えられる。また、O$$_{3}$$がすべて解離する触媒量を用いた場合では、未分解キシレン及びCOの酸化量も増加し、O$$_{3}$$分解量と同量のCO$$_{2}$$が生成することがわかった。さらに、拡散反射型FT-IRによる分析結果から、CO$$_{2}$$となる中間生成物はカルボキシル基を持つ有機物であると考えられる。以上の結果から、電子ビーム照射後のキシレン含有空気をEB照射とオゾン分解触媒とを併用して処理することにより、少ないエネルギーでCO$$_{2}$$に酸化分解できることがわかった。

口頭

放射線グラフト重合法による耐熱性芳香族高分子からなる電解質膜の合成とその高次構造

佐藤 賢; 高橋 周一; 長谷川 伸; 前川 康成; 成田 正*

no journal, , 

耐熱性や機械的特性に優れたスーパーエンジニアプラスチックの中で、特に燃料電池作動下で存在する熱水への耐性が見込めるポリエーテルエーテルケトン(PEEK)膜に着目し、放射線によるグラフト重合とスルホン化による電解質膜を作製した。その結果、ポリスチレンをグラフトしたPEEK(PEEK-g-Sty)膜はスルホン化によって高いイオン交換容量とプロトン伝導度を示すものの、同時に寸法収縮と過剰な吸水性を示すことがわかった。本研究では燃料電池用電解質膜へのPEEKの応用を目的として、グラフト重合及びスルホン化過程におけるPEEKのモルフォロジー変化を熱量測定やX線測定により詳細に検討した。

口頭

TiO$$_{2}$$併用電子ビーム照射による空気中キシレンの酸化

松本 加奈江; 箱田 照幸; 小嶋 拓治; 広田 耕一; 成田 正*

no journal, , 

電子ビーム(EB)を利用した空気中の揮発性有機化合物(VOC)の分解技術の実用化を目指して、キシレンの効率的分解と触媒によるキシレンからの照射中間生成物の選択的酸化を目的とした複合分解技術の開発を進めている。この中間生成物は水溶性であることから、本研究ではこの触媒として親水性の表面を有するTiO$$_{2}$$を用い、触媒設置条件や触媒反応などについて調べた。その結果、TiO$$_{2}$$をEB照射場近傍に設置することにより、触媒層に電子が直接入射されなくても、TiO$$_{2}$$表面でキシレンからの中間生成物のみ選択的にCO$$_{2}$$へ酸化分解していることがわかった。また、触媒表面上での反応を定量するため、TiO$$_{2}$$と同形状であり、触媒作用を有しないステンレス球を用いた結果とTiO$$_{2}$$での結果を比較した。その結果、TiO$$_{2}$$の表面上では、O$$_{3}$$によってキシレンからの中間生成物が酸化分解するとともに、直接電子が入射する領域では電子による酸化も生じていることを明らかにした。

口頭

耐熱性芳香族高分子膜への放射線グラフト重合による燃料電池用電解質膜の作製

佐藤 賢; 高橋 周一; 長谷川 伸; 成田 正*; 前川 康成

no journal, , 

耐熱性や機械的特性に優れたスーパーエンジニアプラスチックの中で、特に燃料電池作動下で存在する熱水への耐性が見込めるポリエーテルエーテルケトン(PEEK)膜に着目し、放射線によるグラフト重合とスルホン化による電解質膜を作製した。その結果、ポリスチレンをグラフトしたPEEK(PEEK-g-Sty)膜はスルホン化によって高いイオン交換容量とプロトン伝導度を示すものの、同時に寸法収縮と過剰な吸水性を示すことがわかった。本研究では燃料電池用電解質膜へのPEEKの応用を目的として、グラフト重合及びスルホン化過程におけるPEEKのモルフォロジー変化を熱量測定やX線測定により詳細に検討した。

口頭

耐熱性芳香族高分子膜への放射線グラフト重合による燃料電池用電解質膜の作製

佐藤 賢; 成田 正*; 高橋 周一; 長谷川 伸; 前川 康成

no journal, , 

耐熱性や機械的特性に優れたスーパーエンジニアプラスチックの中で、特に燃料電池作動下で存在する熱水への耐性が特に見込めるポリスルホン(PSU),ポリエーテルスルホン(PES)、及び、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)膜に着目し、放射線によるグラフト重合とスルホン化による電解質膜の作製を試みた。PSU膜とPES膜の場合、グラフト重合、及び、スルホン化による膜の溶解や変形のため、電解質膜が得られなかった。一方、PEEK膜の場合、スチレン(St)のグラフト重合とStグラフト鎖のスルホン化によって、高いイオン伝導度を示す電解質膜が得られた。特にグラフト率とスルホン化率を制御することで、膜変形なしに導電率0.001$$sim$$0.01S/cmの電解質膜が作製可能となった。

口頭

電子ビーム照射下におけるTiO$$_{2}$$系触媒によるキシレンの酸化

松本 加奈江; 箱田 照幸; 成田 正*; 広田 耕一

no journal, , 

原子力機構では、空気中の揮発性有機化合物(VOC)を分解するため、キシレンを用いて、電子ビーム(EB)と触媒による複合処理技術の開発を行っている。この触媒としては、キシレン照射中間生成物が親水性であることから、親水性であるTiO$$_{2}$$や5%のAg, Pt及びAuをそれぞれ担持したTiO$$_{2}$$が有効であると考えられる。本研究では、照射空間(照射窓から触媒表面上までの距離を7及び17mm)及び非照射空間(27及び47mm)に触媒層を設置し、数十keVのEB発生器を用いて、照射空気中のキシレン及びその照射中間生成物の酸化について調べた。その結果、いずれの触媒でも非照射空間に設置することにより、照射空間よりも高いCO$$_{2}$$濃度が得られた。また、非照射空間におけるCO$$_{2}$$濃度はEB単独よりも高い結果であった。CO$$_{2}$$濃度はAg/TiO$$_{2}$$の場合において最も高く、非照射空間では68及び69ppmv生成した。このCO$$_{2}$$濃度をEB照射単独で得るためには24kGyの線量が必要であることから、EB照射と触媒を併用することにより、低吸収線量でCO$$_{2}$$にまで酸化分解できることがわかった。

口頭

ポリエーテルエーテルケトンへのグラフト重合と燃料電池膜への応用; 結晶化度によるグラフト率の制御

長谷川 伸; 高橋 周一; 佐藤 賢*; 成田 正*; 岩瀬 裕希; 小泉 智; 前川 康成

no journal, , 

放射線グラフト法は、機械特性や耐熱性に優れたフッ素系高分子膜高分子電解質膜(それは電解質膜中で疎水性マトリックスとして働く)に、イオン電導性領域をグラフト鎖として直接導入できるため、家庭向けコージェネレーション電源,燃料電池自動車電源の電解質膜への応用が期待されている。今回、高温での機械特性,耐久性に優れたポリエーテルエーテルケトン(PEEK)へのスチレン誘導体の放射線グラフト重合を検討し、低結晶性PEEK膜のアニーリング処理により結晶化度を制御することで、グラフト率が大幅に向上し、燃料電池として優れた特性を有する電解質膜の作製が可能となった。

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