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湯口 貴史*; 山嵜 勇人*; 石橋 梢*; 坂田 周平*; 横山 立憲; 鈴木 哲士*; 小北 康弘; 三戸 和紗*; 井村 匠*; 大野 剛*
Journal of Asian Earth Sciences, 226, p.105075_1 - 105075_9, 2022/04
被引用回数:6 パーセンタイル:59.00(Geosciences, Multidisciplinary)LA-ICP質量分析法によりジルコンのシングルスポットからU-Pb年代とチタン濃度を同時に取得することで、花崗岩質マグマの時間-温度履歴を解明するのに必要なジルコンの結晶化年代と結晶化温度を推定することができる。黒部川花崗岩体は、苦鉄質火成包有物(MMEs)を多量に含む岩体である。本研究では、このMMEsに対してジルコンのU-Pb年代とチタン濃度を同時に取得する方法を適用した。MMEs及び母岩について共通の冷却過程が認められ、この冷却は150万年前から50万年前に生じたことが明らかとなった。また、ジルコンの結晶化温度から黒雲母K-Ar系の閉鎖温度にかけての冷却は、100万年以内に急冷したことが分かった。本研究によって得られた時間-温度履歴と母岩の岩石学的記載から、マグマチャンバーを通じたMMEsの浮揚、移動、拡散が150-50万年前に停止したことが示唆され、また、それ以降に大規模な温度上昇が生じていないことから、この時期に黒部川花崗岩体が定置したと考えられる。
千葉 悠介; 西山 裕; 椿 裕彦; 岩井 正樹; 古川原 崚; 大野 隼人*; 早坂 寿郎*
JAEA-Testing 2020-007, 42 Pages, 2021/02
平成23年に東京電力福島第一原子力発電所の事故が発生し、翌年原子力災害特別措置法及び平成23年文部科学省・経済産業省令第4号「原子力災害特別措置法に基づき原子力事業者が作成すべき原子力事業者防災業務計画等に関する命令」(以下「計画等命令」という。)が改正され、各発電事業者はその対応を行った。さらに平成29年に当該「計画等命令」が研究開発段階発電炉、10MW以上の試験研究炉及び再処理施設にも適用されることとなり日本原子力研究開発機構(以下「機構」という。)も対応を行った。楢葉遠隔技術開発センター(Naraha Center for Remote Control Technology Development)遠隔機材整備運用課(以下「運用課」という。)は、当該「計画等命令」に対応し、令和2年度から本格運用となった機構内の原子力緊急事態支援組織の中核を担っている。運用課の重要な任務に、遠隔機材である作業用ロボット及び偵察用ロボットの整備運用がある。このうち作業用ロボットは、扉開閉用と弁開閉用の2種類があり、偵察用ロボットは建屋内の放射線量の測定を行うことを目的としたロボットである。本報告書は、偵察用ロボットの操作を行うためのマニュアルを定めたものである。
千葉 悠介; 西山 裕; 椿 裕彦; 岩井 正樹; 大野 隼人*; 早坂 寿郎*
JAEA-Testing 2020-006, 24 Pages, 2021/02
平成23年に東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故が発生し、翌年原子力災害特別措置法及び平成23年文部科学省・経済産業省令第4号「原子力災害特別措置法に基づき原子力事業者が作成すべき原子力事業者防災業務計画等に関する命令」(以下「計画等命令」という。)が改正され、各発電事業者はその対応を行った。さらに平成29年に当該計画等命令が研究開発段階発電炉、10MW以上の試験研究炉及び再処理施設にも適用されることとなり日本原子力研究開発機構(以下「機構」という。)も対応を行った。楢葉遠隔技術開発センター(Naraha Center for Remote Control Technology Development)遠隔機材整備運用課(以下「運用課」という。)は、当該計画等命令に対応し、令和2年度から本格運用となった機構内の原子力緊急事態支援組織の中核を担っている。運用課の重要な任務に、遠隔機材である作業用ロボット及び偵察用ロボットの整備運用がある。このうち作業用ロボットは、扉開閉用と弁開閉用の2種類があり、偵察用ロボットは建屋内の放射線量の測定を行うことを目的としたロボットである。本報告書は、このロボットのうち作業用ロボット(弁開閉用)の操作を行うためのマニュアルを定めたものである。
千葉 悠介; 西山 裕; 椿 裕彦; 岩井 正樹; 古川原 崚; 大野 隼人*; 早坂 寿郎*
JAEA-Testing 2020-005, 29 Pages, 2021/02
平成23年に東京電力福島第一原子力発電所の事故が発生し、翌年原子力災害特別措置法及び平成23年文部科学省・経済産業省令第4号「原子力災害特別措置法に基づき原子力事業者が作成すべき原子力事業者防災業務計画等に関する命令」(以下「計画等命令」という。)が改正され、各発電事業者はその対応を行った。さらに平成29年に当該計画等命令が研究開発段階発電炉、10MW以上の試験研究炉及び再処理施設にも適用されることとなり、日本原子力研究開発機構(以下「機構」という。)も対応を行った。楢葉遠隔技術開発センター(Naraha Center for Remote Control Technology Development)遠隔機材整備運用課(以下「運用課」という。)は、当該計画等命令に対応し、令和2年度から本格運用となった機構内における原子力緊急事態支援組織の中核を担っている。運用課の重要な業務に、遠隔機材である作業用ロボット及び偵察用ロボットの整備運用がある。このうち作業用ロボットは、扉開閉用と弁開閉用の2種類があり、偵察用ロボットは建屋内の放射線量の測定を行うことを目的としたロボットである。本報告書は、作業用ロボット(扉開閉用)の操作を行うためのマニュアルを定めたものである。
西山 裕; 岩井 正樹; 千葉 悠介; 椿 裕彦; 大野 隼人*; 早坂 寿郎*; 羽生 敏紀*
JAEA-Technology 2020-007, 18 Pages, 2020/09
平成23年に東京電力福島第一原子力発電所の事故が発生し、翌年原子力災害特別措置法及び平成二十三年文部科学省・経済産業省令第四号「原子力災害特別措置法に基づき原子力事業者が作成すべき原子力事業者防災業務計画等に関する命令」(以下「計画等命令」という。)が改正され、各発電事業者はその対応を行った。さらに平成29年に当該計画等命令が10MW以上の試験研究炉及び再処理施設にも適用されることとなり日本原子力研究開発機構も対応を行った。楢葉遠隔技術開発センター遠隔機材整備運用課は、当該計画等命令に対応し令和2年度から本格運用となる、日本原子力研究開発機構内の原子力緊急事態支援組織の中核を担っている。遠隔機材整備運用課の重要な任務に、遠隔機材である作業用ロボットの整備運用がある。前述の本格運用に対応するため、平成30年度に作業用ロボット(走行部、配備済)に搭載する原子力災害対応用マニュプレータ(扉開閉用)を、令和元年度に手動弁開閉用ロボット(走行部及び搭載機器により構成)の設計及び製作をそれぞれ行った。本報告書は、平成30年度及び令和元年度に実施した、原子力災害対応用マニュプレータ及び手動弁開閉用ロボットの設計及び製作に関するものである。
西山 裕; 岩井 正樹; 椿 裕彦; 千葉 悠介; 早坂 寿郎*; 大野 隼人*; 羽生 敏紀*
JAEA-Technology 2020-006, 26 Pages, 2020/08
楢葉遠隔技術開発センター遠隔機材整備運用課は、原子力災害特別措置法及び平成二十四年文部科学省・経済産業省令第四号「原子力災害特別措置法に基づき原子力事業者が作成すべき原子力事業者防災業務計画等に関する命令」(以下「計画等命令」という。)に対応するための日本原子力研究開発機構内の原子力緊急事態支援組織の中核を担っている。同課の重要な任務に遠隔機材(作業用ロボット及び偵察用ロボット等)の整備がある。作業用ロボットに関し、既存の作業用ロボット(台車)に積載された原子力災害対応用マニュプレータに付置するマニュプレータ操作指令用無線機について、作業用ロボット(台車)の操作指令機能を付加する改良を設計し実装した。これにより作業用ロボット(台車)の操作指令の冗長化(当該無線機異常時に既設無線機への切替えによる台車操作指令)及び遠距離又は障害物等回避時使用無線中継ロボットの一元化(1台の中継ロボットで台車及びマニュプレータの両操作指令中継)が図られた。(冗長性確保及び高機能付加)また偵察用ロボットに関し、無線通信距離の確認を行った上で、無線強度を測定し、複数のアクセスポイントから最良のアクセスポイントを自動選択する能力を有する運用にとって最善の無線機を選定した。その後当該無線機を偵察用ロボット既存無線機と同時搭載する設計を行い、実装した。(冗長性確保及び高機能付加)本報告書は、令和元年度に実施した、作業用ロボット及び偵察用ロボットの搭載無線機の機能高度化設計及び実装に関するものである。
石井 哲朗; 牧井 宏之*; 浅井 雅人; 塚田 和明; 豊嶋 厚史; 松田 誠; 牧嶋 章泰*; 重松 宗一郎*; 金子 順一*; 静間 俊行; et al.
Physical Review C, 78(5), p.054309_1 - 054309_11, 2008/11
被引用回数:16 パーセンタイル:67.85(Physics, Nuclear)We have measured deexcitation rays in Cm populated by one-neutron stripping reactions with a Cm target and a 162 MeV O, a 162 MeV O, and a 120 MeV C beams. rays in Cm were identified by measuring kinetic energies of outgoing particles using Si - detectors. It was demonstrated that high- orbitals were selectively populated in the (O,O) reaction having a large negative value. We have observed eight quasi-particle states above the deformed shell gap of . The 1/2[620], 1/2[750], and 7/2[613] bands were extended up to 19/2, 19/2, and 13/2 states, respectively. We have established the 9/2 9/2[615] state at 526 keV, the 9/2 9/2[604] state with a short life of ps at 1030 keV, and the 11/2 11/2[725] state with ns at 375 keV. Furthermore, the 17/2 1/2[880] state, having a large component of the spherical single-particle state, has been identified at 1505 keV. We discuss the properties of those quasi-particle states in the framework of a deformed shell model.
石井 哲朗; 牧井 宏之; 浅井 雅人; 小浦 寛之; 重松 宗一郎*; 塚田 和明; 豊嶋 厚史; 松田 誠; 牧嶋 章泰*; 静間 俊行; et al.
Nuclear Physics A, 805(1-4), p.257 - 259, 2008/06
中性子過剰核Th, U, Pu, Cmの脱励起線を初めて測定し、それぞれ10, 12, 8, 12, 12状態までの回転バンドを確立した。さらにUでは、9状態までの八重極振動バンドを観測した。これらの原子核は、U, Pu, Cm標的とOビームとの(O, O)及び(O, Ne)2核子移行反応により生成した。Si-検出器を用いて散乱粒子O及びNeの運動エネルギーを選択することにより、残留核の線を同定した。回転バンドの慣性能率及び中性子軌道のエネルギー準位の系統性より、中性子数152の変形閉殻が、陽子数96以上では存在するが陽子数94のPuでは消失することを明らかにした。また第1励起エネルギーの中性子数依存性より、中性子数164が球形閉殻になる可能性を示唆した。
牧井 宏之; 石井 哲朗; 浅井 雅人; 塚田 和明; 豊嶋 厚史; 松田 誠; 牧嶋 章泰*; 金子 順一*; 當銘 勇人*; 市川 進一; et al.
Physical Review C, 76(6), p.061301_1 - 061301_5, 2007/12
被引用回数:30 パーセンタイル:83.78(Physics, Nuclear)Pu標的と162MeVのOビームによる(O, O), (O, O)中性子移行反応を用いたインビーム線分光により、PuとPuの脱励起線の測定に初めて成功した。Puについては基底状態バンドをスピン12まで確立し、慣性能率の系統性から中性子数の変形閉殻がPu同位体では消滅していることを見いだした。Puの脱励起線の測定によりを挟む中性子軌道のエネルギー差が小さくなっていることを確認した。この結果からもPu同位体での変形閉殻が消滅していることを裏付けた。
石井 哲朗; 重松 宗一郎*; 牧井 宏之; 浅井 雅人; 塚田 和明; 豊嶋 厚史; 松田 誠; 牧嶋 章泰*; 静間 俊行; 金子 順一*; et al.
Physics of Atomic Nuclei, 70(8), p.1457 - 1461, 2007/08
被引用回数:9 パーセンタイル:55.92(Physics, Nuclear)中性子過剰核U, Pu, Cmの励起準位構造をインビーム線分光法により研究した。これらの原子核は、原子力機構・東海タンデム加速器施設において、U, Pu, Cm(O, O) 2中性子移行反応により生成した。Si -検出器を用いて散乱粒子Oを識別し、さらにOの運動エネルギーを選択することにより、残留核U, Pu, Cmの脱励起線を同定した。線測定の結果より、これらの原子核の基底回転バンドを12 状態まで確立した。回転バンドの慣性能率より、中性子数152の変形閉殻が陽子数96のCmまでは存在し、陽子数94のPuでは消失することを明らかにした。
石井 哲朗; 牧井 宏之; 浅井 雅人; 小浦 寛之; 重松 宗一郎*; 塚田 和明; 豊嶋 厚史; 松田 誠; 牧嶋 章泰*; 金子 順一*; et al.
Physical Review C, 76(1), p.011303_1 - 011303_5, 2007/07
被引用回数:15 パーセンタイル:69.20(Physics, Nuclear)U, Pu標的と(O, Ne)2陽子ピックアップ反応を利用したインビーム線分光により、中性子過剰核Th, Uの基底状態バンドをそれぞれ10, 8状態まで確立した。Th, Uの脱励起線は、Si -検出器を用いてNeの運動エネルギーを選択することにより同定した。U, Puの第1励起準位のエネルギーはN=146付近で極小値をとることが明らかになり、このことより、Z=92領域ではN=164で球形閉殻になる可能性を指摘した。さらにKoura-Yamada単一粒子ポテンシャルを用いた計算により、U原子核では、N=164に1.8MeVのエネルギーギャップが存在することを示した。
石井 哲朗; 重松 宗一郎; 牧井 宏之; 浅井 雅人; 塚田 和明; 豊嶋 厚史; 松田 誠; 牧嶋 章泰*; 静間 俊行; 金子 順一*; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 75(4), p.043201_1 - 043201_4, 2006/04
被引用回数:19 パーセンタイル:67.98(Physics, Multidisciplinary)Cm標的と162MeVのOビームによる2中性子移行反応を利用したインビーム線分光により、中性子過剰の超ウラン元素Cmの基底状態バンドをスピン12まで確立した。Cmの脱励起線は、Si -検出器を用いてO粒子の運動エネルギーを選択することにより同定した。Cmの慣性能率は、Cmの慣性能率よりもかなり小さいことが明らかになった。この結果は、Cmにおいてが変形閉殻構造を有することを支持している。
Li, X.-P.*; 榎園 隼人*; 岡本 宏巳*; 百合 庸介; Sessler, A. M.*; Wei, J.*
Physical Review Special Topics; Accelerators and Beams, 9(3), p.034201_1 - 034201_10, 2006/03
被引用回数:7 パーセンタイル:47.09(Physics, Nuclear)蓄積リング内を周回する荷電粒子ビームは理想的な散逸力で空間電荷限界まで冷却されるとクーロン結晶化することが理論的に知られている。このような状態にあるビームはクリスタルビームと呼ばれる。そのエミッタンスは理論上ゼロであり、これ以上の高品質ビームは原理的にありえない。この論文では、結晶状態の格子振動について理論的に考察し、クリスタルビームの維持条件を示す。クリスタルビームを安定に維持するためには、結晶の格子振動数と外部集束場の周期数との間に共鳴が存在しないことが必要である。すべての格子振動数がラティス超周期数の1/2未満であれば、この共鳴を回避することができる。平滑化近似によって得られた解析的な計算結果と分子動力学シミュレーションから得られたフーリエスペクトルとを比較検討した。さまざまな結晶構造の安定性を幾つかの蓄積リングのラティスに基づいて検証した。解析的な理論によるクリスタルビームの維持条件は分子動力学シミュレーションでの結晶の安定性と非常によく一致した。線形共鳴理論に基づいて導出されたクリスタルビームの維持条件は、任意の二つの格子振動数の和がラティス超周期数に一致してはならない、と表すことができる。
川口 浩一; 瀬川 智臣; 石井 克典; 高島 颯人; 山本 和也; 小野 高徳
no journal, ,
乾式リサイクルのための微粉砕プロセスにおける粒度調整のための気流式分級機について、粉末供給速度が部分分離効率に及ぼす影響を評価した。部分分離効率に対してシグモイド曲線をフィッティングして得たパラメータは、給速度に対して直線的に変化した。
石井 哲朗; 牧井 宏之; 浅井 雅人; 小浦 寛之; 重松 宗一郎*; 塚田 和明; 豊嶋 厚史; 松田 誠; 牧嶋 章泰*; 静間 俊行; et al.
no journal, ,
中性子過剰核Th, U, Pu, Cmの脱励起線の測定に成功し、基底状態バンドを確立した。これらの原子核は、U, Pu, Cm標的と(O, O), (O, Ne)2核子移行反応により生成した。散乱粒子を高分解能のSi -検出器を用いて測定し、脱励起線と同時測定することにより生成核の線を同定した。第1励起準位の系統性を中性子過剰側に拡張することにより、のPuでは変形閉殻が消滅することを明らかにした。さらに、U, Pu領域ではで球形閉殻になる可能性を指摘した。
瀬川 智臣; 高島 颯人; 山本 和也; 小野 高徳; 川口 浩一; 石井 克典
no journal, ,
日本原子力研究開発機構では、規格外MOX燃料ペレットを粉砕した乾回粉を原料として再利用する乾式リサイクル技術開発の一環として、乾式リサイクル設備の設計検討を進めている。当該設備においては、高い安全性および耐久性が求められるため、粉砕処理時の粉体衝突に対する材料の耐摩耗性が重要となる。本研究では、粉砕処理時の粉体衝突に対する材料の耐摩耗性評価を目的とし、脆性材料および展性材料を用いて、粉体衝突状態を模擬し、アルミナ粉体の噴射量と衝突角度が摩耗量に及ぼす影響を確認した。
石井 哲朗; 重松 宗一郎; 牧井 宏之; 浅井 雅人; 塚田 和明; 豊嶋 厚史; 松田 誠; 牧嶋 章泰*; 静間 俊行; 金子 順一*; et al.
no journal, ,
Cm標的と162MeVのOビームによる2中性子移行反応を利用したインビーム線分光により、中性子過剰の超ウラン元素Cmの基底状態バンドをスピン12まで確立した。Cmの脱励起線は、Si -検出器を用いてO粒子の運動エネルギーを選択することにより同定した。Cmの慣性能率は、Cmの慣性能率よりもかなり小さいことが明らかになった。この結果は、Cmにおいてが変形閉殻構造を有することを支持している。本研究は、を超える原子核での初めてのインビーム線測定である。
石井 哲朗; 牧井 宏之; 浅井 雅人; 重松 宗一郎*; 塚田 和明; 豊嶋 厚史; 松田 誠; 牧嶋 章泰*; 金子 順一*; 當銘 勇人; et al.
no journal, ,
原子力機構東海タンデム加速器施設において、U, Pu標的を用いた(O,Ne)2陽子ピックアップ反応により中性子過剰核Th及びUを生成し、インビーム線分光法により、それぞれ10, 8状態までの基底バンドを確立した。ThとUの脱励起線は、Si-検出器を用いて散乱粒子Neを識別するとともに運動エネルギーを選択することにより同定した。ウラン原子核の第1励起準位が中性子数146で極小値をとることより、中性子数164が球形閉殻になる可能性を示唆した。
石井 哲朗; 牧井 宏之; 浅井 雅人; 塚田 和明; 豊嶋 厚史; 松田 誠; 静間 俊行; 牧嶋 章泰*; 當銘 勇人*; 重松 宗一郎*; et al.
no journal, ,
東海タンデム加速器施設において、放射性標的Cmと重イオンビームを用いた中性子ストリッピング反応によりCmを生成し、インビーム線分光法により励起状態を調べた。Cmの脱励起線は、Si-検出器を用いて、散乱粒子の質量数と原子番号を識別するとともに運動エネルギーを選択することにより同定した。大きな負の値を持つ(O,O)反応は、の(C,C)反応等よりも、高スピンの状態が励起されることを確認した。同時相関,線角度分布,線強度比などのデータを解析し、の8本のNilsson軌道を決定した。この中に、軌道から派生した1/2[880]軌道の候補も含まれている。
廣瀬 健太郎; 西尾 勝久; 牧井 宏之; Orlandi, R.; 塚田 和明; 浅井 雅人; 佐藤 哲也; 伊藤 由太; 洲嵜 ふみ; 永目 諭一郎*; et al.
no journal, ,
質量数258近傍の原子核では、自発核分裂の測定によって、質量分布に特徴的な現象が観測されている。Fm256では、ウランなどのように軽い核分裂片と重い分裂片に分裂し、質量分布はふた山のピークを形成するのに対し、中性子がたった2つ増えたFm258では、鋭いひと山のピークを形成するのである。このような特徴的な現象を調べるために、原子力機構の東海タンデム加速器施設において、O18+Es254反応を用いた多核子移行核分裂実験を行ったので報告する。