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論文

Ionoluminescence analysis of glass scintillators and application to single-ion-hit real-time detection

横山 彰人; 加田 渉*; 佐藤 隆博; 江夏 昌志; Shimada, Keisuke*; 横田 佑也*; 三浦 健太*; 花泉 修*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 371, p.340 - 343, 2016/03

 被引用回数:6 パーセンタイル:49.05(Instruments & Instrumentation)

サイクロトロンでは、数百MeV級の重イオンマイクロビームを用いたシングルイオンヒット技術が生物細胞の照射実験で利用されており、高精度での位置検出が必要である。本研究では、ビーム照射によって誘起される発光(Ion luminescence: IL)を利用したリアルタイム検出法により、CaF:Eu, イメージインテンシファイア(I.I.), 観察用カメラ及び倒立型焦点顕微鏡を組み合わせた発光検出システムを開発した。しかし、位置分解能に関しては、I.I.の映像増強機構であるマイクロチャンネルプレートの直径6$$mu$$m以下にならないことが課題であった。そこで、発光検出システムのI.I.と観察用カメラを、対物レンズの倍率により分解能を調整できる電子増倍型(EMCCD)カメラに置き換える改良を行った。また、発光ピーク波長が435nmのCaF:Euを、EMCCDカメラの量子効率が90%以上の542nmに最も強い発光ピークを持つようにTbを添加した透明なガラス材料(G2000: 住田光学ガラス社)に替えた。この材料の1点を狙って260-MeV Neマイクロビームを3個/秒で照射した結果、隣接する数個のピクセルでILを捕捉できた。その重心ピクセルにおける発光強度は、ノイズ強度の140倍大きいため、1個/秒のイオン照射によるILでも補足可能と判断した。また、重心ピクセルを通る線上(水平方向と垂直方向)の強度分布から得たピークの半値幅は、それぞれの方向で4.5$$mu$$mであった。これは実測に基づくビーム径とほぼ一致しており、改良された発光検出システムはシングルイオンヒットによるILを直径数$$mu$$mの位置分解能でリアルタイム検出できることがわかった。

論文

Conduction-band electronic states of YbInCu$$_4$$ studied by photoemission and soft X-ray absorption spectroscopies

内海 有希*; 佐藤 仁*; 栗原 秀直*; 間曽 寛之*; 平岡 耕一*; 小島 健一*; 飛松 浩明*; 大河内 拓雄*; 藤森 伸一; 竹田 幸治; et al.

Physical Review B, 84(11), p.115143_1 - 115143_7, 2011/09

 被引用回数:11 パーセンタイル:44.51(Materials Science, Multidisciplinary)

典型的な価数揺動系であるYbInCu$$_4$$の価電子状態を、硬X線内殻光電子分光,軟X線吸収実験、及び軟X線光電子分光の温度依存性の実験から研究した。YbInCu$$_4$$の価数転移について、価電子帯からYb 4$$f$$状態への電荷移動で記述した。

報告書

「地質環境総合評価技術高度化開発; 次世代型サイト特性調査情報統合システムの開発」平成19年度成果報告書(受託研究)

大澤 英昭; 太田 久仁雄; 濱 克宏; 澤田 淳; 竹内 真司; 天野 健治; 三枝 博光; 松岡 稔幸; 宮本 哲雄; 豊田 岳司; et al.

JAEA-Research 2008-085, 742 Pages, 2008/11

JAEA-Research-2008-085-1.pdf:26.22MB
JAEA-Research-2008-085-2.pdf:16.64MB
JAEA-Research-2008-085-3.pdf:28.27MB

本報告書は、経済産業省資源エネルギー庁から受託した平成19年度地層処分技術調査等委託費(地層処分共通技術調査:地質環境総合評価技術高度化開発)の平成19年度の成果を示すものである。

論文

X-ray magnetic circular dichroism and photoemission studies of ferromagnetism in CaMn$$_{1-x}$$Ru$$_{x}$$O$$_{3}$$ thin films

寺井 恒太*; 吉井 賢資; 竹田 幸治; 藤森 伸一; 斎藤 祐児; 大和田 謙二; 稲見 俊哉; 岡根 哲夫; 有田 将司*; 島田 賢也*; et al.

Physical Review B, 77(11), p.115128_1 - 115128_6, 2008/03

 被引用回数:16 パーセンタイル:54.69(Materials Science, Multidisciplinary)

We have studied the electronic and magnetic properties of epitaxially grown CaMn$$_{1-x}$$Ru$$_{x}$$O$$_{3}$$ thin films ($$x$$ = 1.0, 0.75, 0.5) by soft X-ray absorption (XAS), soft X-ray magnetic circular dichroism (XMCD) and hard X-ray photoemission spectroscopy (HXPES) measurements. The XMCD studies indicated that the spin moments of Mn and Ru are aligned in opposite directions. The valence-band HXPES spectra revealed that the Ru 4${it d}$ $$t_{2g}$$ states around the Fermi level and the Mn 3${it d}$ $$t_{2g}$$ up-spin states centered $$sim$$ 2 eV below it, both of which showed systematic concentration dependences. From these results, we propose that the localized Mn 3${it d}$ $$t_{2g}$$ states and the itinerant Ru 4${it d}$ $$t_{2g}$$ band are antiferromagnetically coupled and give rise to the ferromagnetic ordering, in analogy to the mechanism proposed for double perovskite oxides such as Sr$$_{2}$$FeMoO$$_{6}$$.

論文

Electronic structure and magnetism of CaMn$$_{1-x}$$Ru$$_{x}$$O$$_{3}$$ thin films

寺井 恒太; 吉井 賢資; 竹田 幸治; 藤森 伸一; 斎藤 祐児; 大和田 謙二; 稲見 俊哉; 岡根 哲夫; 有田 将司*; 島田 賢也*; et al.

Journal of Magnetism and Magnetic Materials, 310(2, Part2), p.1070 - 1072, 2007/03

軟X線磁気円二色性(XMCD)及び硬X線光電子分光(HXPES)を用いて、エピタキシャル成長させたCaMn$$_{1-x}$$Ru$$_{x}$$O$$_{3}$$(x=1.0, 0.5)薄膜の電子,磁気構造を調べた。XMCD測定の結果RuとMnのスピン磁気モーメントが反並行の関係を持っていることがわかった。またHXPES測定の結果Ruの4d電子の構造がE$$_{F}$$近傍に存在し、一方Mn 3d電子の構造はE$$_{F}$$よりやや下の位置に存在することがわかった。以上結果より、Sr$$_{2}$$FeMoO$$_{6}$$などのダブルペロブスカイトと類似した機構により、局在的なMn 3d t$$_{2g}$$と遍歴的なRu 4d t$$_{2g}$$の間で反強磁性的な相互作用が起こり、その結果強磁性が現れるものと考えられる。

論文

High-resolution photoemission study of the hybridization gap in the Kondo semiconductor CeRhAs

島田 賢也*; 東口 光晴*; 有田 将司*; 生天目 博文*; 谷口 雅樹*; 藤森 伸一; 斎藤 祐児; 藤森 淳; 高田 恭孝*; Shin, S.*; et al.

Journal of Magnetism and Magnetic Materials, 310(2, Part1), p.e57 - e58, 2007/03

近藤半導体CeRhAs及び半金属CeRhSbの電子状態を、40-5948eVの放射光を利用した光電子分光により調べた。光励起断面積のエネルギー依存性に基づき、これらの物質のp-d-f状態を明らかにした。

論文

Opacity effect on extreme ultraviolet radiation from laser-produced tin plasmas

藤岡 慎介*; 西村 博明*; 西原 功修*; 佐々木 明; 砂原 淳*; 奥野 智晴*; 上田 修義*; 安藤 強史*; Tao, Y.*; 島田 義則*; et al.

Physical Review Letters, 95(23), p.235004_1 - 235004_4, 2005/12

 被引用回数:147 パーセンタイル:95.57(Physics, Multidisciplinary)

レーザー生成スズプラズマからの極端紫外(EUV)発光へのオパシティの効果を実験的に解析した。X線放射によって電子温度30-40eVの均一なスズプラズマを生成することにより、EUV波長域(10-20nm)におけるオパシティを初めて測定した。測定されたオパシティは理論計算とほぼ一致した。理論計算で求めたオパシティを用いた輻射流体シミュレーションと実験の比較の結果は、EUV光源としての効率を高めるためには、13.5nm領域でプラズマの光学的厚みが1程度以上になることが必要だが、反面オパシティが大きすぎると吸収の効果によって効率が低下することを示し、オパシティの制御が重要なことを示す。

論文

Characterization of extreme ultraviolet emission from laser-produced spherical tin plasma generated with multiple laser beams

島田 義則*; 西村 博明*; 中井 光男*; 橋本 和久*; 山浦 道照*; Tao, Y.*; 重森 啓介*; 奥野 智晴*; 西原 功修*; 河村 徹*; et al.

Applied Physics Letters, 86(5), p.051501_1 - 051501_3, 2005/01

 被引用回数:113 パーセンタイル:94.31(Physics, Applied)

EUV光源として用いられるSnプラズマの基本的な輻射流体力学的な特性を明らかにするために、阪大レーザー研の激光XII号レーザーで球状のSnターゲットを照射し、生成したプラズマからのEUV光のスペクトル,発光強度分布,波長13.5nm領域の2%帯域中の発光強度とその時間変化,変換効率の測定を行った。照射強度5$$times$$10$$^{10}$$W/cm$$^{2}$$において最大効率3%が得られた。変換効率のレーザー強度依存性を等温膨張プラズマを仮定した理論モデルと比較した。

論文

Particle confinement and transport in JT-60U

竹永 秀信; 永島 圭介; 逆井 章; 朝倉 伸幸; 清水 勝宏; 久保 博孝; 東島 智; 及川 聡洋; 白井 浩; 藤田 隆明; et al.

Nuclear Fusion, 39(11Y), p.1917 - 1928, 1999/11

 被引用回数:22 パーセンタイル:57.65(Physics, Fluids & Plasmas)

核融合炉においては出力制御のために十分な密度制御性を確保することが必要であり、そのためには粒子閉じ込め特性の把握が不可欠である。本論文ではNBIにより中心供給した粒子の閉じ込め時間と、リサイクリング及びガスパフにより周辺供給した粒子の閉じ込め時間を個別に取り扱う新しい手法を用いてELMyHモードプラズマにおけるセパラトリックス内のイオン総数に関するスケーリング則を導出した。また、スケーリング則と実験値の比較から負磁気シアプラズマでの粒子閉じ込め改善を定量的に評価した。さらに、粒子拡散係数と対流速度をヘリウムガスの変調入射実験で評価した。その結果、内部輸送障壁において、粒子拡散係数がその内側、外側領域に比べて1/5~1/6に減少していることを明らかにした。

論文

Particle confinement and transport in JT-60U

竹永 秀信; 永島 圭介; 逆井 章; 朝倉 伸幸; 清水 勝宏; 久保 博孝; 東島 智; 及川 聡洋; 藤田 隆明; 鎌田 裕; et al.

Fusion Energy 1998, Vol.2, p.749 - 752, 1998/10

JT-60Uにおける粒子閉じ込め及び粒子輸送を定量的に解析した。NBIにより中心供給された粒子とリサイクリング、ガスパフにより周辺供給された粒子の閉じ込め時間を分離して定義し、ELMyHモードにおけるイオン総数に対するスケーリング則を導出した。中心供給粒子の閉じ込め時間は密度と共に増加し、周辺供給粒子の閉じ込め時間は密度と共に減少することを明らかにした。また負磁気シアプラズマでは、スケーリング則に対して約2倍程度粒子閉じ込めが改善していることを明らかにした。さらに、ヘリウムガスのモジュレーション実験から、負磁気シアプラズマ及びELMyHモードでの粒子拡散係数と対流速度を評価した。負磁気シアプラズマにおいては、内部輸送障壁近傍で、その内外領域に対して粒子拡散係数が、1/5~1/6に減少していることを観測した。

論文

Improvement of confinement and remote radiative cooling of beam heated plasmas in JT-60 with ion ▽B drift towards the X-point

辻 俊二; 細金 延幸; 伊丹 潔; 久保 博孝; 西谷 健夫; 嶋田 道也; 小出 芳彦; 西野 信博*; 杉江 達夫; 永島 圭介; et al.

Nuclear Fusion, 32(8), p.1313 - 1330, 1992/00

 被引用回数:7 パーセンタイル:33.03(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60のビーム加熱水素プラズマにおいて、加熱パワーと線平均電子密度が閾値を越えると、エネルギーと粒子閉じ込めの改善が観測された。ダイバータプラズマからの放射パワーは加熱パワーの50%に達した。この状態を改善ダイバータ閉じ込め(IDC)と名づけた。20%のエネルギー閉じ込めの改善とダイバータ部での遠隔放射冷却が実現した放電が、プラズマ中心部への不純物蓄積を起こすことなく準定常状態として数秒間持続した。IDCへの線平均電子密度の閾値は、加熱パワーに対して線形に増加し、安全係数に対して逆相関で減少した。閉じ込め改善はイオン磁場勾配ドリフトがX点向きの時のみ観測された。トロイダル磁場の反転で、軽元素不純物のふるまいと粒子循環の内外非対線性が変化した。これらの現象は、セパラトリクス付近での衝突的輸送がIDCの発生に関わっているとする理論モデルに矛盾しない。

報告書

Improved divertor confinement observed in JT-60

辻 俊二; 細金 延幸; 伊丹 潔; 久保 博孝; 西谷 健夫; 嶋田 道也; 小出 芳彦; 西野 信博*; 杉江 達夫; 永島 圭介; et al.

JAERI-M 91-195, 47 Pages, 1991/11

JAERI-M-91-195.pdf:1.31MB

改善ダイバータ閉じ込め(IDC)と呼ぶ現象が、JT-60の下X点配位で観測された。すなわち、ダイバータ部での放射パワーが加熱入力の50%にも達する遠隔放射冷却が実現し、かつエネルギー閉じ込めが20%改善した状態が、主プラズマでの不純物の蓄積を起こすことなく数秒間持続する。IDCとなる電子密度の閾値は、加熱パワーに対してほぼ比例し、安全係数を高めると下がる。トロイダル磁場の向きにより粒子循環のトーラス内外非対称性が変化し、閉じ込めに改善があるのは、イオンVBドリフトがX点に向いているときのみである。これらの観測事実は、セパラトリクス付近での衝突効果による粒子束の変化が改善ダイバータ閉じ込めの発生に絡んでいることを示唆している。

論文

不純物挙動

杉江 達夫; 久保 博孝; 逆井 章; 小出 芳彦; 平山 俊雄; 嶋田 道也; 伊丹 潔; 河野 康則; 西谷 健夫; 永島 圭介; et al.

核融合研究, 65(SPECIAL ISSUE), p.287 - 306, 1991/03

JT-60は、第1壁の材料を金属から炭素に変え、プラズマの配位についてもリミッター、外側X点閉ダイバータ、下側X点開ダイバータ配位での高加熱入力実験を行ってきた。これら第1壁及び配位の違いによる不純物の特性について調べた結果、酸素不純物の少ない、金属第1壁の外側X点閉ダイバータ配位でのプラズマが一番不純物が少なかった。また、高密度領域では、ダイバータ部での炭素、水素からの放射冷却により、ダイバータ板への熱流束が低減された。プラズマ中の不純物輸送については、Lモードの中性粒子加熱プラズマでは、異常輸送が支配的であり、不純物のプラズマ中心への集中は観測されなかった。ただし、ペレット入射プラズマでは、電子密度が中心ピークした時に、不純物のプラズマ中心への集中が観測された。

論文

Observation of limiter H mode in the JT-60 tokamak with lower hybrid current drive

辻 俊二; 牛草 健吉; 池田 佳隆; 今井 剛; 伊丹 潔; 根本 正博; 永島 圭介; 小出 芳彦; 河野 康則; 福田 武司; et al.

Physical Review Letters, 64(9), p.1023 - 1026, 1990/02

 被引用回数:55 パーセンタイル:88.37(Physics, Multidisciplinary)

トカマクのリミタ放電において、低域混成波電流駆動によるHモードが世界で初めて実現された。1.74+2.23GHzや1.74+2.0GHzのように、2つの異なる周波数で高周波パワーを加えるのが、Hモード達成に効果的である。水素プラズマにおいて高周波パワーのしきい値は1.2MWであり、ジュール加熱パワーと同等であるくらい低い。プラズマ表面に局在化した不安定性をともなわない準定常状態が、顕著な不純物の蓄積を起こすことなく最大3.3秒間持続した。エネルギー閉じ込め時間の改善は最大30%であるが、それは粒子閉じ込め改善による電子密度上昇で大部分嫁いでいる。高周波パワーがビームイオンに吸収されるとHモードからLモードに遷移することから、低域混成波によって発生する高速電子がHモード実現に有利に働いている可能性がある。

論文

Radiation losses and global power balance of JT-60 plasmas

西谷 健夫; 伊丹 潔; 永島 圭介; 辻 俊二; 細金 延幸; 嶋田 道也; 吉田 英俊; 安東 俊郎; JT-60チーム

IAEA-TECDOC-536, p.145 - 151, 1990/00

放射損失とグローバルなパワーバランスをJT-60の種々のプラズマ(TiC壁リミターおよび外側ダイバータ放電、炭素壁外側ダイバータ放電、炭素壁リミターおよび下側ダイバータ放電)においてボロメータアレイ、熱電対および赤外テレビを用いて調べた。TiCモリブデン壁外側ダイバータ放電では、~20MWのNBI加熱時にメインプラズマの放射損失が入射パワーの約10%というきわめて、きれいなプラズマの生成に成功した。炭素壁下側ダイバータ放電では、ダイバータ部の放射損失が増大し、エネルギー閉じ込め時間が15~20%改善する現象(IDC)が発見された。その放射損失は入射パワーの40%にも達し、強い遠隔放射冷却がダイバータ部で達成されていることがわかった。

口頭

軟X線吸収磁気円二色性測定によるCaMn$$_{1-x}$$Ru$$_{x}$$O$$_{3}$$強磁性発現機構の理解

寺井 恒太; 岡根 哲夫; 竹田 幸治; 藤森 伸一; 斎藤 祐児; 吉井 賢資; 大和田 謙二; 稲見 俊哉; 有田 将司*; 島田 賢也*; et al.

no journal, , 

ペロブスカイト型偽2相混合結晶であるCaMn$$_{1-x}$$Ru$$_{x}$$O$$_{3}$$(CMRO)は、それぞれのエンド組成の物質が強磁性を示さないにもかかわらず、混合することで強磁性を示すことが知られている。この物質の強磁性発現機構を理解することは、同様の遷移金属化合物を用いた新強磁性材料探索に有益な知見をもたらすものと考えられる。パルスレーザー堆積(PLD)装置を用いて作製したCMRO薄膜試料に対し、軟X線内殻吸収磁気円二色性(XMCD)測定を行った結果、MnとRuのスピン磁気モーメントが反並行の関係を持っていることが確認できた。この異なる遷移金属のスピンモーメント間の関係はSr$$_{2}$$FeMoO$$_{6}$$に代表される半金属物質と類似しており、この物質系で提案されているd電子のt$$_{2g}$$軌道混成モデルをCMROに対して用いた結果、CMROの強磁性をよく説明できることがわかった。以上のことから、遷移金属間のスピンモーメントが物性に強く関与するとともに、この物質特有の電子構造がCMROの強磁性発現にとって重要であることが理解できた。

口頭

Ce化合物近藤半導体の軟・硬X線光電子分光

竹田 幸治; 藤森 伸一; 岡根 哲夫; 斎藤 祐児; 山上 浩志; 小林 啓介*; 稲見 俊哉; 大和田 謙二; 有田 将司*; 島田 賢也*; et al.

no journal, , 

立方晶Ce$$_{3}$$Bi$$_{4}$$Pt$$_{3}$$は、低温において約10meVの等方的エネルギーギャップが形成されるCe化合物近藤半導体の代表的物質である。一方、斜方晶CeNiSnは、斜方晶で低温において擬ギャップを生じる近藤半金属である。この両物質の電子構造(特にCe 4f電子状態)を比較することは、近藤半導体におけるエネルギーギャップ形成の理解に重要である。今回、われわれは、SPring-8 BL23SUにおいて高分解能Ce 3d-4f共鳴光電子分光スペクトルとCe 3d内殻スペクトルの温度依存性を調べた。またBL22XUにおいて3.5keVの励起光を用いた硬X線光電子分光測定も行った。試料表面は真空中で破断することにより得た。Ce3d-4f共鳴光電子分光スペクトルについて、結合エネルギー$$sim$$2eVの構造は4f0終状態に対応し、フェルミ準位(EF)直下のピークは4f1終状態に対応する。12Kでは、Ce$$_{3}$$Bi$$_{4}$$Pt$$_{3}$$のEF直下のピーク幅が狭まりスピン軌道相互作用による$$sim$$300meVの肩構造が相対的に減少した。一方、CeNiSnでは低温にすると4f1ピークのウェイトは全体的に増すが、スピン軌道相互作用による肩構造はほとんど変化していない。また、Ce 3d内殻スペクトルの顕著な温度依存性も観測され、価数の温度変化することもわかった。

口頭

CaMn$$_{1-x}$$Ru$$_x$$O$$_3$$薄膜の電子構造と磁性発現機構

寺井 恒太; 岡根 哲夫; 竹田 幸治; 藤森 伸一; 斎藤 祐児; 稲見 俊哉; 山上 浩志; 小林 啓介*; 島田 賢也*; 有田 将司*; et al.

no journal, , 

CaMn$$_{1-x}$$Ru$$_x$$O$$_3$$(CMRO)は、それぞれのエンド組成の物質が強磁性を示さないにもかかわらず、混合することで強磁性を示すことが知られている。これまでこの物質の強磁性発現機構を理解するため、PLD法を用いて作製したCMRO薄膜試料に対し、軟X線内殻吸収磁気円二色性(XMCD)や光電子分光(PES)測定を行ってきた。その結果、MnとRuのスピン磁気モーメントが反平行の関係を持っており、MnとRuの組成比に依存してE$$_F$$近傍の電子状態密度が系統的に変化していることが明らかになってきている。XMCDの測定結果に見られる、異なる遷移金属間のスピン磁気モーメントの関係はSr$$_2$$FeMoO$$_6$$ に代表されるハーフメタル物質と類似している。この物質系で提案されているd電子の軌道混成モデルをCMROに対して用いると、MnとRuの軌道混成によりRu t$$_{2g}$$のアップ・ダウンスピンの状態密度に偏りができると予想される。その結果、Mnのスピン磁気モーメントと逆向きのモーメントをRuが持つものと考えられる。これは、実験により得られたXMCD及びPESの結果とも矛盾がなくCMROの磁性をよく説明できている。

口頭

高速炉での実装を想定した光ファイバセンサシステムの高温耐性試験

島田 幸洋; 西村 昭彦; 鈴木 宏和*; 石橋 久義*; 伊藤 敬輔; 伊藤 主税; 吉田 昌宏

no journal, , 

原子力発電所等の大型プラント機器の耐震保全、経年劣化診断を目的として、超短パルスレーザーを用いた微細加工を基盤とした高温耐性のある光ファイバーブラッググレーティング(FBG)センサシステムの開発を行ってきた。今回は高速炉の2次系冷却配管への実装を想定した、高温での性能評価と配管への実装方法の検討を行った。FBGセンサは高温耐性と設置作業におけるセンサの取扱性を向上させるため、紐状の炭化ケイ素繊維等によってセンサの保護強化を行った。試験材料であるSTPA24鋼は高速炉「常陽」の2次冷却配管と同ロットの試験用試料を使用した。その結果、400度において微小振動と歪の計測に成功した。

口頭

Development of divertor IR thermography for ITER

杉江 達夫; 竹内 正樹; 石川 正男; 嶋田 恭彦; 勝沼 淳*; 北澤 大輔*; 大森 啓介*; 伊丹 潔

no journal, , 

ITERダイバータIRサーモグラフィーは、赤外線領域の光を分光測定することにより、ITERのダイバータ板表面及びバッフル表面の温度(200$$^{circ}$$C-3600$$^{circ}$$C)分布及び入熱分布を計測する装置であり、20$$mu$$sの高時間分解能及び3mmの高空間分解能を有し、主にプラズマ先進制御及び物理研究に用いることを目的とした装置である。本サーモグラフィーは、3$$mu$$m帯及び5$$mu$$mを使った2色系と1.5-5.0$$mu$$mを測定波長範囲とする分光系の2つの測定系から構成される。ITERの環境に対応するために、耐放射線性、放射線遮蔽、除熱対策、熱歪対策、粒子照射軽減対策等を考慮した設計を進めるとともに、遠隔光軸調整機構及び較正機構の設計開発を進めている。光学設計では、3mmの空間分解能を得られる見通しが得られた。また、ミラー等の光学素子からの放射がバックグラウンドとして測定すべきダイバータ板等からの放射に重畳する影響についての評価を行い、除熱を考慮した設計を進めている。また、較正機構に関しては、設計に取り入れることを目的にして、IRレーザーを使った較正手法の試験を進めている。発表では設計開発の現状及び解決すべき課題について述べる。

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