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論文

Electron-spin relaxation times of irradiated fructose measured with pulsed ESR

菊地 正博; 亀谷 宏美*; 下山 雄平; 鵜飼 光子*; 小林 泰彦

JAEA-Review 2013-059, JAEA Takasaki Annual Report 2012, P. 85, 2014/03

In this study, the relaxation times of radiation-induced radicals in fructose crystals were directly measured using pulsed ESR to reveal the strength of interaction with the neighboring dipoles. ESR spectra of the irradiated fructose by CW ESR were essentially same at tested dose levels. While, ESR spectra by pulsed ESR were drastically different according to dose levels. Furthermore, relative heights of side peaks increased as the increasing of dose levels. It is suggested that CW ESR can measure all of the unpaired electrons, while pulsed ESR can detect the interactions based upon neighboring unpaired electrons as the electron-spin echo swept in magnetic field. The relationship between the dose level and the relaxation times showed T$$_{2}$$ of the side peaks were longer than those of the main peaks in fructose, indicating that radicals of the side peaks interact less with neighboring dipoles than do those of the main peak.

論文

瑞浪超深地層研究所における円錐孔底ひずみ法による初期応力測定結果について

佐藤 稔紀; 丹野 剛男; 真田 祐幸; 横山 幸也*; 下山 昌宏*

平成25年度(2013年)資源・素材学会秋季大会講演集, p.257 - 258, 2013/09

日本原子力研究開発機構では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発の一環として、超深地層研究所計画を進めている。本報告では、瑞浪超深地層研究所の深度300mの坑道において実施した円錐孔底ひずみ法による初期応力測定の結果を紹介する。2孔のボーリング孔で測定を実施し、最大主応力の値は、それぞれ18MPaと10MPaとばらつきが大きかったものの、最大主応力の方向は北西-南東方向を示し、これまでの初期応力測定結果や、測地学あるいはプレートの運動方向などから推定される広域的な応力場と整合している。

論文

円錐孔底ひずみ法における二軸感度補正法による初期応力評価への適用

丹野 剛男; 佐藤 稔紀; 真田 祐幸; 引間 亮一*; 横山 幸也*; 下山 昌宏*

平成25年度(2013年)資源・素材学会秋季大会講演集, p.255 - 256, 2013/09

瑞浪超深地層研究所の深度300mにおいて円錐孔底ひずみ法による初期応力測定を行い、従来法と二軸感度補正法による初期応力の評価を行った。両手法を比較した結果、二軸感度補正法による応力評価では、従来法による応力評価に比べて偏差応力の改善が確認され、応力値の評価について精度の向上が確認された。

論文

Rapid ESR measurement of irradiated fresh papaya

菊地 正博; 下山 雄平; 鵜飼 光子*; 小林 泰彦

JAEA-Review 2012-046, JAEA Takasaki Annual Report 2011, P. 78, 2013/01

照射食品検知法として利用される電子スピン共鳴(ESR)で生鮮果実の迅速判定を試みた。3kGy照射後に生鮮パパイア果肉中のラジカルのESRスペクトルを77Kで測定すると、1本線のメインピーク及び2本のサイドピークが観察された。しかし、0kGyでは果肉検体はほとんどESRサイレントであった。$$gamma$$線照射後のメインピークとサイドピーク強度は線量依存性を示した。果肉の凍結乾燥検体から測定されたESRスペクトルのメインピークは、照射・非照射の検体で観察され、線量依存性はなかった。しかしサイドピークは線量依存性を示した。この結果から、照射された生鮮パパイア検知のためのスキームを提案した。最初に、生鮮パパイア果肉は、照射処理検査のため液体窒素温度の下でESR測定に供され、ここでメイン・サイドピーク領域にピークがなければ、パパイアは照射されていないと考えることができる。逆に、両方のピークが生鮮果肉において観測できる場合、パパイアが照射されたと結論できる。パパイアのESRスペクトルが77Kで曖昧な場合、パパイアの凍結乾燥検体を用いて、追加のESR測定が必要だろう。迅速なESR測定法は生鮮果実の照射・非照射の識別に有効である。

論文

Electron-spin relaxation phenomena in irradiated saccharides detected by pulsed electron paramagnetic resonance spectroscopy

菊地 正博; 亀谷 宏美*; 下山 雄平; 鵜飼 光子*; 小林 泰彦

Radiation Physics and Chemistry, 81(10), p.1639 - 1645, 2012/10

 被引用回数:1 パーセンタイル:10.14(Chemistry, Physical)

本研究ではX-バンドEPR分光法を用いて$$gamma$$線照射された糖類におけるラジカル緩和時間を測定した。パルスEPR装置を用いて1kGyから100kGy照射した果糖の磁場掃引信号を測定すると、線量によって3から4個のピークが得られた。一方、非照射検体ではパルスエコー信号が観測できなかった。それぞれの照射検体からのサイドピークの緩和時間($$T$$$$_{1}$$$$T$$$$_{2}$$)は、メインピークで測定された緩和時間より長かった。このことはサイドピークを示すラジカルが周辺環境と相互作用が少ないことを示している。数種の照射糖類の緩和時間測定から、緩和時間$$T$$$$_{2}$$は線量増加につれて減少するが、緩和時間$$T$$$$_{1}$$は照射に影響されないと考えられた。CW-EPRではメインピークに比べてサイドピークが小さいが、パルスEPRで測定すると、1kGyの試料でもサイドピークは明確に測定され、100kGyではメインピークと同じ程度の信号強度として測定された。このことは、$$gamma$$線照射によって誘起されたラジカルペアが極近傍に優先的に残存していることを示唆しており、ラジカル生成過程と関係があると考えられる。したがって、パルスEPRは照射誘起ラジカルの選択的な測定に優位性があるかも知れない。

論文

照射処理により食品に誘導されるラジカルの解析

岸田 敬吾*; 貝森 良彦*; 川村 翔栄*; 坂本 侑輝*; 中村 秀夫*; 菊地 正博; 下山 雄平; 小林 泰彦; 鵜飼 光子*

食品照射, 47(1), p.1 - 5, 2012/09

$$gamma$$線照射した食品(黒胡椒,コーヒー生豆,朝鮮人参)のフリーラジカルを電子スピン共鳴法を用いて調べた。$$gamma$$線照射した食品のESRスペクトルはg=2.0を中心とした6本線とそれに重なる1本線とg=4.0の1本線から成っていた。有機フリーラジカル由来と考えられるg=2.0の1本線のピーク強度は線量依存性を示した。照射食品のラジカルの減衰挙動を経時的に解析すると、シグナル強度は照射3時間後まで早く減少し、それ以降はゆっくり減少した。反応速度論に基づくシミュレーション法を用いて減衰過程を解析すると、少なくとも2種類のラジカルが食品保存中に誘導されると考えられた。そこで、ラジカルの安定性や周辺環境を示す指標である緩和時間を用いてラジカル種の違いを検討した。長期保管中におけるラジカル緩和時間の変化を調べると、50kGy照射した黒胡椒でT$$_{1}$$は増加傾向、T$$_{2}$$は減少傾向があり、このことからもラジカル種の違いが示唆された。

論文

Pulse-ESRとCW-ESRによる照射黒コショウ中のラジカルの緩和時間解析

亀谷 宏美*; 菊地 正博; 等々力 節子*; 古田 雅一*; 小林 泰彦; 原 英之*; 下山 雄平; 鵜飼 光子*

食品照射, 47(1), p.6 - 10, 2012/09

本研究では、パルスESRと連続波(CW)ESRを用いて照射黒コショウ中のフリーラジカルを測定し相互比較を行った。まず、照射黒コショウを検体としてパルスESRでの測定条件を検討し、初めてエコー観測に成功した。そこで、黒コショウ中のラジカルの緩和時間(T$$_{1}$$, T$$_{2}$$)をパルスESRで測定すると、T$$_{1}$$は線量依存性を示さなかったが、T$$_{2}$$は照射につれて増加した。一方、CW-ESRで測定したシグナル飽和挙動の理論解析からもT$$_{1}$$とT$$_{2}$$を計算した。その結果、パルスESRとCW-ESRで求めたT$$_{1}$$とT$$_{2}$$の値に一致は見られなかったが、線量増加したときの数値の変化の傾向は同じであった。パルスESRで測定されるT$$_{2}$$の値は線量依存性が非常に強かった。今後、実用線量で照射された試料で検討を行うことで、新たな照射検知に応用できる可能性がある。

論文

Relaxation behaviors of free radicals from $$gamma$$-irradiated black pepper using pulsed EPR spectroscopy

亀谷 宏美*; 菊地 正博; 原 英之*; 古田 雅一*; 等々力 節子*; 小林 泰彦; 鵜飼 光子*; 下山 雄平

Applied Magnetic Resonance, 42(2), p.153 - 159, 2012/03

 被引用回数:5 パーセンタイル:30.75(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)

EPR分光法を用いて$$gamma$$線照射された黒コショウ中のフリーラジカルの緩和挙動を解析した。$$gamma$$線照射によって典型的な2本線のピークが検出された。緩和時間($$T$$$$_{1}$$$$T$$$$_{2}$$)はパルスEPRで観察された。われわれは$$T$$$$_{1}$$$$T$$$$_{2}$$$$gamma$$線照射線量レベルによって変化し、これらの値は$$gamma$$線照射処理の線量に依存性を示すことを見いだした。具体的には、$$T$$$$_{1}$$は30$$mu$$s(1kGy)から36$$mu$$s(100kGy)に増加し、$$T$$$$_{2}$$は277ns(1kGy)から437ns(100kGy)に増加した。これはラジカル間の相互作用が化学結合の切断により減少したためであると考えている。われわれは、パルスEPR法でセルロースラジカルを含む$$gamma$$線照射誘導ラジカルを初めて測定した。

論文

Relaxation behaviors of electron spin in irradiated fresh papayas

菊地 正博; 坂下 哲哉; 舟山 知夫; 鵜飼 光子*; 下山 雄平; 小林 泰彦

JAEA-Review 2011-043, JAEA Takasaki Annual Report 2010, P. 81, 2012/01

安定性の指標となるラジカル寿命は、不対電子がどこに存在するかに関係するので、その電子の相互作用をLundの計算式で調べた。生マンゴーの実験から、近傍にある2つのラジカルが$$gamma$$線照射の結果、分子コンフォメーションの変化によって電子間距離が離れていることが示唆された。今回、この仮説を支持する現象が生パパイヤでも観察されたので報告する。パパイヤ果肉で得られたESRのメインピーク飽和挙動から計算すると、緩和時間T$$_{2}$$は線量依存性があった。一方、緩和時間T$$_{1}$$は線量に関係なく一定であった。この結果は、生マンゴーで得られた結果と類似しており、線量応答曲線の傾きは異なったが、y切片はほぼ等しかった。線量応答は、水分量やラジカルスカベンジャー濃度など、ラジカルの周辺環境によって影響されるだろう。緩和時間T$$_{2}$$は、物理的には相互作用できる程近傍に存在する不対電子間のエネルギー移動に関係すると考えられる。水の放射線分解では、生成したヒドロキシラジカルや水和電子がランダムに生体高分子に損傷を与える。したがって、T$$_{2}$$にかかわる近傍の電子同士の局在メカニズムは、放射線の間接作用とは異なる経路であるかも知れない。

論文

照射食品に誘導されるラジカルの減衰挙動

貝森 良彦; 坂本 侑輝*; 菊地 正博; 亀谷 宏美*; 中村 秀夫*; 下山 雄平; 小林 泰彦; 鵜飼 光子*

食品照射, 46(1), p.13 - 18, 2011/09

In order to determine radical decay behaviors of $$gamma$$-irradiated food, we analyzed radicals in the food using ESR. We detected the ESR signal of specimens just several minutes after irradiation. The singlet signal intensity at $$g$$ = 2.0, originated from organic free radicals was increased as followed by the increasing radiation dose. Singlet signal intensity that increased by $$gamma$$-irradiation was decreased with time. The phenomena of decay of the ESR singlet signal showed two phase that are rapid decay and slow decay. It was suggested that those two phase decay is due to at least the two radical species. Also we concluded that after three hours of radiation treatment long life radical as ESR signal intensity was detected in irradiated specimens; black pepper, green coffee bean and ginseng, showed the same decay phenomena. But the signal intensity of irradiated black pepper was three times larger than that of irradiated green coffee bean and irradiated ginseng.

論文

ESR detection procedure of irradiated papaya containing high water content

菊地 正博; 下山 雄平; 鵜飼 光子*; 小林 泰彦

Radiation Physics and Chemistry, 80(5), p.664 - 667, 2011/05

 被引用回数:9 パーセンタイル:57.01(Chemistry, Physical)

ESR signals were recorded from irradiated papaya at liquid nitrogen temperature (77 K), and freeze-dried irradiated papaya at room temperature (295 K). Two side peaks from the flesh at the liquid nitrogen temperature indicated a linear dose response for 3-14 days after the $$gamma$$-irradiation. The line shapes recorded from the freeze-dry specimens were sharper than those at liquid nitrogen temperature.

論文

照射された生鮮果実パパイヤの迅速ESR検知法

菊地 正博; 下山 雄平; 鵜飼 光子*; 小林 泰彦

Radioisotopes, 60(4), p.163 - 171, 2011/04

電子スピン共鳴法を用いて、照射により生パパイヤに誘起されたラジカルの直接的検出を行った。本法は、生鮮果実のラジカル測定で凍結乾燥処理を要しないため、これまでより迅速に検出できる。フィリピン産の生パパイヤを$$gamma$$線照射し、その果肉と果皮を液体窒素温度でESR測定した。測定条件の最適化により、生のパパイヤから1本線のメインピークと一対のサイドピークを検出することができた。さらに、果肉の凍結乾燥検体のサイドピークは、照射2週間後でも照射・非照射の識別が可能であった。したがって、照射された生鮮果実を対象としたESR法では、最初に、果肉を用いて液体窒素温度で測定して簡易判別を行い、次の段階では、凍結乾燥検体を用いて常温で判別する検知スキームが有効であると考えられる。

論文

Dose-dependency of electron spin relaxations in irradiated fresh mangoes

菊地 正博; 坂下 哲哉; 舟山 知夫; 鵜飼 光子*; 下山 雄平; 小林 泰彦

JAEA-Review 2010-065, JAEA Takasaki Annual Report 2009, P. 85, 2011/01

Recently, we have found that the radiation-induced radicals remain in irradiated fresh mangoes 9 days after the irradiation. Since lifetime of radicals is related to where unpaired electrons are in the surroundings, interactions of the unpaired electrons are investigated for rough water-rich environments. In fresh mangoes, no difference between irradiated and non-irradiated samples for T$$_{1}$$ values indicates the existence of the energy transfer pathways through chemical bonds. While, dose-dependency of T$$_{2}$$ in flesh and skin was observed. This interaction might be related to the inter-electron distance. Finding of stable radicals in fresh fruits enables one to know $$gamma$$-induced radicals with novel methodology of T$$_{2}$$ dose-dependency.

論文

照射マンゴー中に誘導されるラジカルの緩和挙動と線量依存性

亀谷 宏美*; 垣田 大介*; 貝森 良彦*; 菊地 正博; 小林 泰彦; 鵜飼 光子*; 下山 雄平

Radioisotopes, 59(10), p.607 - 614, 2010/10

日本では温湯浸漬処理されたマンゴーが輸入されている。近年、照射輸入マンゴーはアメリカでは広く利用されている。本研究は照射マンゴーに誘導されるラジカルのESR法による分析について報告する。$$gamma$$線照射されたマンゴーの果肉及び果皮には$$g$$=2.004に強い1本線の信号が観測された。これは有機フリーラジカル由来と考えられた。果肉及び果皮において12kGy以上の照射処理によりセルロース由来の照射誘導ラジカルが現れた。一本線信号の緩和時間(T$$_{1}$$とT$$_{2}$$)を計算した。T$$_{1}$$はほぼ一定であったが、T$$_{2}$$は線量の増加とともに変化した。T$$_{1}$$及びT$$_{2}$$の相乗平均を検討したところ、線量依存性が確認された。

論文

照射された生鮮果実パパイヤにおけるラジカル緩和現象

菊地 正博; 垣田 大介*; 下山 雄平; 鵜飼 光子*; 小林 泰彦

食品照射, 45(1-2), p.34 - 38, 2010/09

Electron spin resonance spectrometry of the $$gamma$$-irradiated fresh papayas followed by freeze-drying and powderization was performed. We found a strong single peak in the flesh was observed at ${it g}$ = 2.004 and attributed to organic free radicals. Using the method of Lund ${it et al.}$, relaxation times of the peak from 0 to 14 days-stored samples after $$gamma$$-irradiation were calculated. T$$_{2}$$ showed a dose response, while T$$_{1}$$ kept almost constant by the increment of doses. The $$gamma$$-radiation-induced radicals showing progressive saturation behaviors can be caused through a different pathway from indirect effects by the low LET radiations.

論文

ESR study of free radicals in mango

菊地 正博; Hussain, M. S.*; 森下 憲雄; 鵜飼 光子*; 小林 泰彦; 下山 雄平*

Spectrochimica Acta, Part A, 75(1), p.310 - 313, 2010/01

照射された生鮮マンゴーに誘起されたラジカルに関して電子スピン共鳴(ESR)分光法による研究が行われた。生鮮状態のマンゴーは$$gamma$$線で照射され、凍結乾燥後に粉末に磨砕された。粉末のESRスペクトルは、g=2.004の強いメインピークと、そのメインピークを中心とする1対のピークが検出された。メインピークは、果肉と果皮の両方の検体で検出された。このピーク高は照射後の保存中に徐々に減少した。一方、サイドピークは照射9日後でさえ、はっきりした線量応答関係を示した。したがって、サイドピークは生鮮マンゴーの照射を見分ける有用な手法を提供する。

論文

ESR method for detecting irradiated fresh mangoes

菊地 正博; Hussain, M. S.*; 森下 憲雄; 坂下 哲哉; 舟山 知夫; 鵜飼 光子*; 下山 雄平*; 小林 泰彦

JAEA-Review 2009-041, JAEA Takasaki Annual Report 2008, P. 86, 2009/12

熱帯果実の輸入の際には病害虫防除のため検疫処理が必要であり、世界的には放射線照射が用いられつつある。照射が用いられた場合、その表示が必要で、表示の信頼性を担保するために検知法が必要となる。照射された生マンゴーかどうかを判別するため、ESRを用いたラジカル検出を行った。凍結乾燥後にESRメインピークが観察されたが、そのシグナル強度は熟度や保存期間に影響された。われわれは、サイドピークの有無が検疫処理の線量で照射された生マンゴーを検知する指標となることを見いだした。ESR法は複雑な前処理なしに測定できるので、より広範な食品に対しての照射処理の検知法としてこの方法は利用できる。

論文

照射された生マンゴーに誘起されたラジカルのESR測定

菊地 正博; Hussain, M. S.*; 森下 憲雄; 鵜飼 光子*; 下山 雄平*; 小林 泰彦

Radioisotopes, 58(12), p.789 - 797, 2009/12

本論文では、電子スピン共鳴(ESR)法を用いて、放射線照射により生マンゴー果肉と果皮に誘起されたラジカルを凍結乾燥後に検出できたので報告する。フィリピン産の生マンゴーを$$gamma$$線照射し、その凍結乾燥粉末をESR装置で測定した。水分含量の高いマンゴー果肉・果皮の検体を用いて${it g}$=2.004を中心とする鋭い1本線のメインピークと一対のサイドピークが検出された。果肉・果皮で測定されたメインピーク高は照射後数日で減衰して安定しないため、検知法として利用できなかった。一方、一対のサイドピークは照射当日から9日後まで線量依存性が変化しなかったことから、生マンゴーの検知法として利用可能であると考えられた。本サイドピークを利用することで、これまで乾燥食品に限定して用いられてきたESR法が、生マンゴーをはじめとする熱帯果実や生鮮野菜など多くの生鮮食品へ適用できる可能性がある。

論文

照射マンゴーに誘起されるラジカルの緩和現象

菊地 正博; 小川 英之*; 森下 憲雄; 鵜飼 光子*; 小林 泰彦; 下山 雄平*

食品照射, 44(1-2), p.9 - 13, 2009/09

熱帯果実であるマンゴーの植物検疫処理として、世界的には放射線照射の利用が拡大している。将来的には我が国でも非加熱処理である照射が導入される可能性があり、有効な検知法が必要である。マンゴーのESR検知法では果実には内在性遷移金属が含まれるため、その影響を受けない解析が必要となる。そこで、鋭いメインピークについてラジカルのスピン-格子緩和時間T$$_{1}$$とスピン-スピン緩和時間T$$_{2}$$を解析して、照射判別に利用できるかを検討した。その結果、照射された生マンゴーから調製された検体では、緩和時間T$$_{1}$$は線量に関係なくほぼ一定であったが、T$$_{2}$$は吸収線量の増加とともに変化し、特に果肉のT$$_{2}$$は線量依存性があることがわかった。照射後1日以上経過した生マンゴーの果肉から求められるT$$_{2}$$を用いると、少なくとも照射9日目までは保存期間によらずT$$_{2}$$の線量依存性は安定してほとんど変化しなかった。このことから、緩和時間T$$_{2}$$を用いて生マンゴーの照射の有無を判定できる可能性が示唆された。

報告書

地下水観測データ等の解析に係る作業

細田 宏*; 下山 昌宏*; 永野 修一*

JNC TJ7420 2005-042, 62 Pages, 2004/03

JNC-TJ7420-2005-042.PDF:16.23MB

本調査では,地震活動等に伴う岩盤内の水理変化を解明することを目的に,東濃鉱山およびその周辺の試錐孔を利用した地下水観測および地殻変動観測データの整理・解析等を行った.その結果,地震動の前後に,地下水位が変化する事例を複数確認することができ,基盤の土岐花崗岩周辺の地震に対する応答特性を把握することができた.

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