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中塩 信行; 大杉 武史; 伊勢田 浩克; 藤平 俊夫; 須藤 智之; 石川 譲二; 満田 幹之; 横堀 智彦; 小澤 一茂; 門馬 利行; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(1), p.139 - 145, 2016/01
被引用回数:1 パーセンタイル:9.82(Nuclear Science & Technology)日本原子力研究開発機構における低レベル放射性固体状廃棄物の減容処理の一環として、放射性金属廃棄物の均一化条件を明らかにするために金属溶融設備の試運転を行なった。金属溶融設備の誘導炉を用いて、模擬放射性金属廃棄物と非放射性トレーサーを溶融した。模擬廃棄物が1,550C以上で完全に溶融されれば、化学成分、溶融重量に関わらず、溶融固化体中のトレーサー分布はほぼ均一となることがわかった。
須藤 智之; 三村 竜二; 石原 圭輔; 里見 慎一; 明道 栄人; 門馬 利行; 小澤 一茂
JAEA-Technology 2011-015, 24 Pages, 2011/06
高減容処理施設の高圧圧縮装置は、原子力科学研究所に保管されている低レベル固体廃棄物のうち、原子炉施設等から発生した金属廃棄物について最大約2,000tの圧縮力で高圧圧縮処理を行うことにより放射性廃棄物を1/3から1/4に減容するものである。本装置における模擬廃棄物を使用した試験運転により、圧縮前後の廃棄物を移送するための動作機構並びに圧縮工程で生じた不良圧縮体の搬出作業において、安定運転を達成するうえで改善が必要な技術的課題が確認された。本稿では、本装置の安定運転に向けてこれらの課題に対して行った設備改善内容及びその結果について報告する。
須藤 智之; 中塩 信行; 大杉 武史; 三村 竜二; 石原 圭輔; 里見 慎一; 明道 栄人; 門馬 利行; 小澤 一茂
JAEA-Technology 2010-041, 38 Pages, 2011/01
高減容処理施設の高圧圧縮装置は、原子力科学研究所に保管されている低レベル固体廃棄物のうち、原子炉施設等から発生した金属廃棄物について最大約2,000tの圧縮力で圧縮処理を行うことにより放射性廃棄物の減容を行うものである。高圧圧縮処理後の圧縮体を容器に収納し、固型化材料等により容器と一体化した高圧圧縮充填固化体は、将来のコンクリートピット型廃棄物埋設処分の対象となる。高圧圧縮充填固化体は、埋設処分にかかわる法令上の技術基準を満足する必要があり、その一つに固化体内部の空げき率がある。本稿では、高減容処理施設で実際の廃棄物に適用している処理手順及び方法を模擬して作製した圧縮体をモルタルにより容器と一体化した高圧圧縮充填固化体について、コンクリートピット型廃棄物埋設処分を念頭に空げき率の評価を行い、その健全性を確認した。
樋口 秀和; 大杉 武史; 中塩 信行; 門馬 利行; 藤平 俊夫; 石川 譲二; 伊勢田 浩克; 満田 幹之; 石原 圭輔; 須藤 智之; et al.
JAEA-Technology 2007-038, 189 Pages, 2007/07
高減容処理施設は、放射性廃棄物の廃棄体を作製する目的で日本原子力研究開発機構原子力科学研究所(旧日本原子力研究所東海研究所)に建設された施設である。施設は、大型金属廃棄物の解体・分別及び廃棄体等の保管廃棄を行う解体分別保管棟と溶融処理等の減容・安定化処理を行って廃棄体を作製する減容処理棟からなる。減容処理棟には、金属溶融炉,プラズマ溶融炉,焼却炉,高圧圧縮装置といった減容・安定化処理を行うための設備が設置されている。本報告では、施設建設の基本方針,施設の構成,各設備の機器仕様と2006年3月までに行った試運転の状況などについてまとめた。
中塩 信行; 樋口 秀和; 門馬 利行; 小澤 一茂; 藤平 俊夫; 須藤 智之; 満田 幹之; 黒澤 重信; 邉見 光; 石川 譲二; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 44(3), p.441 - 447, 2007/03
被引用回数:9 パーセンタイル:53.89(Nuclear Science & Technology)日本原子力研究開発機構は、低レベル放射性固体廃棄物を溶融,高圧圧縮処理等によって減容,均一,安定化できる高減容処理施設を建設整備した。本施設の運転によって、処分に適した廃棄体を作製できるだけでなく、現在貯蔵している廃棄物も減らすことができる。本施設は、大型廃棄物の解体設備を有する解体分別保管棟と、溶融設備,高圧圧縮設備を有する減容処理棟からなる。解体分別保管棟の解体設備は1999年7月に供用を開始した。これまでの処理廃棄物は750mに達し、減容比は1.7-3.7であった。減容処理棟では、2003年2月より作業者の訓練や溶融処理における廃棄物均一化条件把握を目的とするコールド運転を実施している。2005年度より減容処理棟の前処理設備において実廃棄物を用いた運転を一部開始した。
樋口 秀和; 門馬 利行; 中塩 信行; 小澤 一茂; 藤平 俊夫; 須藤 智之; 満田 幹之; 黒澤 重信; 邉見 光; 石川 譲二; et al.
Proceedings of International Conference on Nuclear Energy System for Future Generation and Global Sustainability (GLOBAL 2005) (CD-ROM), 6 Pages, 2005/10
日本原子力研究所は、表面線量率が2mSv/h以下の低レベル固体廃棄物を対象として、高い減容比と安定性が得られる溶融処理及び高圧縮処理を行う高減容処理施設を建設整備した。本施設により将来の処分に適した廃棄物パッケージを作製するとともに廃棄物の蓄積を減少することができる。本施設は解体分別保管棟及び減容処理棟から構成される。解体分別保管棟の解体設備では、タンクや塔槽類等200ドラム缶以上の大型廃棄物を、材質や形状に応じて、レーザー切断機,プラズマ切断機等適切な切断機器を選択して切断する。本設備は1999年7月より供用を開始し、前年度まで大型廃棄物を約600m
処理し、約1/3に減容した。減容処理棟における処理対象廃棄物は、難燃物やガラス,コンクリート,金属等の不燃物である。放射能評価の容易な原子炉施設から発生した金属廃棄物は、高圧圧縮装置で減容する。その他の放射性物質の種類と量が多種多様な廃棄物は均一化することにより放射能評価が容易に行える金属または非金属溶融設備により減容を行う。減容処理棟は、2003年に整備を終了し、現在、作業者の訓練や均一化のための溶融条件把握のためのコールド運転を実施中であり、2005年度より実廃棄物を用いた運転を開始する予定である。
白井 更知; 須藤 俊幸; 野尻 一郎
モンテカルロ法による粒子シミュレーションの現状と課題, p.235 - 249, 2002/00
東海再処理施設の臨界安全解析について、モンテカルロ計算でなければ容易に評価できない例として、複雑形状機器の臨界安全評価、燃料保管時の燃料体の位置ずれの影響評価、複雑体系複数ユニットの臨界安全評価を紹介する。
白数 訓子; 山下 利之; 金澤 浩之; 木村 康彦; 須藤 健次; 間柄 正明; 伊奈川 潤; 河野 信昭; 中原 嘉則
JAERI-Research 2001-018, 23 Pages, 2001/03
JRR-3Mにおいて照射された岩石型プルトニウム燃料の燃焼率を測定することを目的に、当該燃料試料の溶解並びに破壊分析を行った。模擬岩石型燃料試料を用いた溶解方法の検討を行い、ホットセル作業に適した燃料の溶解方法を確立した。本方法により照射済岩石型燃料試料の溶解を行い、試料の破壊分析に供した。分析では、同位体希釈、質量分析法でネオジムとプルトニウムの定量及び同位体組成を測定した。得られた結果よりNd法を用いて燃焼率を算出した。また、トリア系燃料については、
Uを同様に定量した。
石田 倫彦; 須藤 俊幸; 大森 栄一; 野尻 一郎
GLOBAL2001, 1(40), 0 Pages, 2001/00
核燃料サイクル開発機構では、1970代より東海再処理施設の溶媒抽出工程における核種の挙動を解析すべく計算コードMIXSETの整備を行ってきた。本報告では、最新版のMIXSET-Xに至るMIXSET開発の経緯及びMIXSET-Xの特徴、さらにはMIXSET-Xを応用して行った東海再処理施設の安全性確認作業について報告する。
須藤 俊幸
JNC TN8200 2000-006, 443 Pages, 2000/07
2000年3月末に米国ニューメキシコ州アルバカーキ市で開かれた米国エネルギー省(DOE)の臨界安全技術プロジェクトワークショップ(NCTSP)に参加したので報告する。NCTSPは、DOE関係者の臨界安全に関わる者が、DOEの臨界安全プログラム(NCSP)の一環として情報交換や業務逐行上の改善点について議論の場をもつもので、毎年1回開催しているものである。参加人数は約100名強である。NCTSPの後には臨界安全に関するANS-8基準の更新、改訂、新規策定のための委員会会合が行われた。これらの会合への自由なコメントを歓迎するという立場から、外部の者も自由な参加ができる。NCSPは7つのタスク(臨界実験、ベンチマーキング、核データ、解析手法、データの適用範囲及び限界、情報保存と普及、トレーニングと資格制度)があり、それぞれの活動状況について報告された。また、東海村のJCO臨界事故に対するDOE、NRC及びその所管施設の対応、DOEのガイド(G)/オーダー(O)の改訂内容についての説明と議論などがなされた。会場の雰囲気はDOE臨界関係者の内輪の会議といったものであり、発表内容や議論については、組織、規制等の体系、プログラム・プロジェクトの名称やその計画等の背景情報が分からないと把握するのがむずかしい面があった。しかし、DOEといういくつもの核物質取扱施設を有する巨大な組織が、総体として臨界安全確保の維持と向上に努力を示す態度、継続的かつ体系的、実用的なプログラム活動には敬服させられるものがある。本ワークショップに関する背景情報やレポート類のほとんどがウェブサイトを通して公開されており、情報の共有化が図られている。本報告では、これらの関連内容も盛り込むとともに、参考として関連ウェブサイトのアドレスをできる限り記載した。
白井 更知; 中島 正義; 高谷 暁和; 白水 秀知; 須藤 俊幸; 林 晋一郎; 由川 幸次
JNC TN8410 2000-006, 116 Pages, 2000/04
東海再処理施設の主要な機器のうち、形状に係る核的制限値を有し、かつ溶液を取り扱う機器について、再処理施設安全審査指針「指針10単一ユニットの臨界安全」の核的制限値設定の考え方を参考に、核的制限値の見直しを行った。本報告は、核的制限値の見直しに伴い、各機器の単一ユニットの臨界安全性について評価を行ったものである。また、単一ユニットが複数存在するセル、室についての複数ユニットの臨界安全性についても評価を行った。溶解施設、分離施設、精製施設、脱硝施設、製品貯蔵施設、プルトニウム転換技術開発施設及び濃縮ウラン溶解槽の遠隔補修技術開発施設の機器のうち、形状に係る核的制限値を有し、かつ溶液を取り扱う機器を対象に評価を行った結果、単一ユニット、複数ユニットとして十分臨界安全であることを確認した。
白井 更知; 田口 克也; 飯沢 昇司; 大部 智行; 佐藤 信晴*; 須藤 俊幸
JNC TN8410 99-055, 69 Pages, 1999/09
東海再処理施設の安全性確認の一環として実施した臨界安全及び遮蔽設計に用いられた基本データの確認については既に報告している。この報告の中では、臨界安全設計における複数ユニットの臨界安全に関しては、プルトニウム製品貯蔵セルを代表としてその臨界安全性を確認している。本報告は、複数ユニットの臨界安全性について、臨界管理対象施設のうち、初期に設計・建設された分離精製工場及びウラン貯蔵所を対象に追加評価を行ったものである。分離精製工場では、濃縮ウラン溶解セル、給液調製セル、分離第2セル、分離第3セル、ウラン精製セル、ウラン濃縮脱硝室、プルトニウム精製セル、プルトニウム濃縮セル、プルトニウム製品貯蔵セル及びリワークセルを、ウラン貯蔵所では貯蔵室を対象箇所とした。これらの対象箇所は複数ユニットとして十分臨界安全であることを確認した。
内藤 大志; 須藤 俊幸; 麻川 和宏*; 柏木 栄介*
JNC TN8400 99-005, 273 Pages, 1999/03
ミキサ・セトラ型の連続抽出器を用いた使用済核燃料再処理の溶媒抽出工程を対象とした定常状態及び過渡変化のシミュレーションを行う計算コードであるRevised MIXSET(PNCT841-79-26)を改良し、MIXSET-X(ミックスセット・テン)を開発した。Revised MIXSETは8成分、6化学反応の計算を対象とした大型計算機上のコードであったが、MIXSET-Xでは、FP、TRUを含めた31成分の分配係数式及び、合計45の化学反応速度式を内蔵し、将来の拡張も比較的容易である。コーディングについては全面改訂を実施し、計算の安定性を改善するため従来の数値解法を見直して陰解法スキームに基づく数値計算手法を採用すると共に、機種依存のコードは極力排除した。また、単純な貯槽モデルを新たに導入してプロセス液のフィードバックを模擬した計算を可能とし、簡易的な溶媒劣化計算の機能も組み込んだ。MIXSET-Xでは、各成分毎に複数の分配係数を内蔵し、計算インプット上でそれらを選択することが可能である。また、内蔵した化学反応速度式の速度を計算インプット上で調節することが可能であり、化学反応速度を0とすることによって反応を抑制することも可能である。本計算コードによって、東海再処理工場の抽出工程全体の同じ計算が可能となった。今後、内蔵した種々の分配係数及び化学反応式について、工場の運転データ等との比較・検討を予定している。
大森 栄一; 須藤 俊幸; 清水 武彦; 小坂 一郎; 駿河谷 直樹; 清水 義雄; 角 洋貴
JNC TN8410 99-005, 274 Pages, 1999/02
アスファルト固化処理施設火災・爆発事故の原因究明活動の結果、過去の施設についても最新の知見を取り入れて火災爆発等に対する安全性を確保すべきとの反省点が摘出された。そこで東海再処理施設についての最新の知見やこれまでに蓄積した運転経験等を基に、火災爆発を中心とした施設の安全性を確認した。本報告書は、上記の安全性確認作業のうち、東海再処理施設の事故の拡大防止策及び影響緩和策の検討並びに仮想的事故の評価についてまとめたものである。事故の拡大防止策及び影響緩和策の検討では、有機溶媒火災、ヒドラジンの急激な分解反応、放射性物質の漏洩、短時間の全動力電源の喪失を想定した検討を行い、火災、爆発に対するフィルタの有効性や漏洩に対する回収系の有効性等を確認し、一部漏洩に伴う事故拡大防止に係る改善項目を摘出し、設備改善や運転要領書の改訂などの対応をとることとした。また、仮想的事故の評価では、溶解槽の臨界事故、抽出器の有機溶媒火災事故を想定した評価を行い、東海再処理施設と一般公衆との離隔が適切に確保されていることを確認した。
須藤 俊幸; 清水 義雄; 中村 博文; 野尻 一郎; 槇 彰; 山内 孝道
JNC TN8410 99-003, 69 Pages, 1998/11
東海再処理施設の安全性確認の一環として、昭和40年代に設計された東海再処理施設の初期の施設の臨界安全及び遮蔽設計で用いられた基本データについて、最新の知見を基に妥当性を確認した。臨界安全設計では、設計に用いた機器の寸法、U,Puの質量、濃度等に関する臨界値並びに制限値が妥当であることを確認した。遮蔽設計では、設計に用いた「遮蔽厚-許容線源強度グラフ」では一部必要な遮蔽厚を過小評価するおそれのある箇所が見られたが、評価の条件を安全側に設定していることにより、必要な遮蔽厚が確保されていることを確認した。ただし、小型試験設備では、取扱う放射能量を制限する必要が生じた。また、臨界安全に関してはU,Puの移動に係る運転管理状況の妥当性についても確認を行った。その結果、溶液処理系のバッチ処理の移動では、誤って移動を行ったときに臨界のおそれのある移動経路でのU,Pu濃度確認の信頼性を強化する措置を行うこととした。これ以外の移動経路では、単一の故障あるいは誤操作によって臨界安全上問題となる移動は実施されないことを確認した。
大森 栄一; 須藤 俊幸; 清水 武彦; 駿河谷 直樹; 高谷 暁和; 中村 博文; 槇 彰
JNC TN8410 99-002, 205 Pages, 1998/11
アスファルト固化処理施設火災・爆発事故の原因究明活動の結果、過去の施設についても最新の知見を取り入れて火災爆発等に対する安全性を確保すべきとの反省点が摘出された。そこで東海再処理施設について最新の知見やこれまでに蓄積した運転経験等を基に、火災爆発を中心とした施設の安全性を確認した。本報告書は、上記の安全性確認に使用した基本データの確認についてまとめたものである。設計基準燃料、放射能収支、機器内蔵放射能量、実効線量当量の計算方法などについて、最新のコードやこれまでに得られた実データなどを使用して整理し、公衆の被ばく評価上重要な機器を洗い出した。また、整理されたデータを使用して放射線分解発生水素の検討を行い、火災爆発防止に係る改善項目を摘出し設備改善や運転要領書の改訂などの対応をとることとした。
小山 智造; 柴田 淳広; 佐野 雄一; 大森 栄一; 鈴木 弘; 加藤 良幸; 北谷 文人; 小杉 一正; 須藤 俊幸; 菊地 直樹; et al.
日本原子力学会誌, 40(10), p.740 - 766, 1998/00
被引用回数:1 パーセンタイル:14.85(Nuclear Science & Technology)アスファルト固化処理施設の火災爆発事故について、科技庁の事故調査委員会及びフォローアップ委員会に報告してきた内容を紹介する。火災原因は現在も検討を続けており完全に究明できた状況ではないが、エクストルーダ内での物理的発熱と、ハイドロパーオキサイドやパーオキサイドを経由した空気中の酸素を取り込んでの酸化反応等による化学的発熱の可能性が高いと考えられる。爆発原因は加熱されたドラムから発生した可燃性混合ガスが、換気系フィルタの閉塞により滞留し、槽類換気系の逆流空気により酸素濃度が上昇し爆発範囲内の予混合気体を生成し、自然発火したドラムにより着火したものと考えられる。事故による放射性物質放出量は核種で1
4GBq、
核種で6
10-4
9
10-3GBq、これらによる公衆の預託実効線量当量は最大で1
10-3
2
10-2mSvと評価した。
須藤 俊幸; 山口 俊哉; 永里 良彦; 山本 徳洋
動燃技報, (99), p.99 - 104, 1996/09
東海再処理工場で再処理時に放出されるKrについて再処理キャンペーン全体の放出量及び燃料処理バッチ単位での放出量とORIGEN2コードによる計算値との比較を行った。合わせて、燃料せん断時に放出される
Krの全放出量に対する割合についても報告する。キャンペーン全体の
Kr量の比較では、計算値/測定値の比(C/M)は0.94
1.06とよく一致している。処理バッチ単位では、C/MはPWR燃料で0.79
1.17、BER燃料では0.77
1.28であり、計算値と測定値はPWRの方が比較的よく一致している。一方、燃料集合体せん断時のKr放出割合はPWR燃料で1
6%と小さく、BWR燃料では0
32%とばらつき、照射燃料のパンクチャー試験の文献データの傾向と一致するものであった。
須藤 俊幸; 高橋 有紀*
PNC TN8450 96-006, 91 Pages, 1996/08
SCALEコードシステム内の27群核断面積ライブラリは汎用の臨界解析用ライブラリであり、十分な検証が行われ、臨界評価において最もよく使用されるものの1つである。このライブラリのデータを視覚的に表現することで、各種の核データの特性を把握し、臨界評価を行う方々にいくらかでも役立つものとすべく、ライブラリに含まれる約80核種の核データについてグラフにまとめた。グラフには、全断面積、吸収及び捕獲断面積、核分裂断面積と核分裂当たりの中性子発生数の積を含めた。また、便利のために、これらに加えて弾性及び非弾性散乱断面積、核分裂断面積並びに核分裂当たりの中性子発生数の数値データを表として記載した。
白井 更知; 須藤 俊幸
PNC TN8460 95-001, 92 Pages, 1995/09
米国オークリッジ国立研究所で開発された臨界安全・しゃへい解析及び熱解析を行う計算コードシステムであるSCALE-4.2コードの、sunEWSへのインストール作業及びインストールしたコードの検証作業を行った。SCALE-4.2の開発ベースはIBMEWSであるため、sunEWS機種へのインストールは、OS、FORTRAN、Cコンパイラ等のバージョンやシステム環境の違いにより、ソースコードの修正が必要となった。インストール作業については、特にこの修正点について詳説し、パッケージ解凍方法から、サンプル問題の実行までをまとめた。インストールしたSCALE-4.2の検証作業については、実行したサンプル問題の出力結果とパッケージ添付のIBMEWS機種での出力結果の比較、並びに、臨界ベンチマーク計算により行った。なお、本資料はインストールしたSCALE-4.2コードシステムの品質保証及び今後のバージョンアップ、修正・改造等の保守管理作業、検証作業の必要情報として取りまとめたものである。