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吉富 寛; 谷村 嘉彦*; 立部 洋介; 堤 正博; 川崎 克也; 古渡 意彦; 吉澤 道夫; 清水 滋*; Kim, J.-S.*; Lee, J.-G.*; et al.
Proceedings of 4th Asian and Oceanic Congress on Radiation Protection (AOCRP-4) (CD-ROM), 4 Pages, 2015/07
A series inter-comparison regarding basic quantities of radiation calibration fields and calibration techniques has been made between KAERI and JAEA since 2006. Air kerma rates of the ISO narrow series X-ray calibration fields and neutron spectra at a point of test in each institute and results revealed that KAERI and FRS-JAEA maintained well-defined calibration fields for X-ray and DO-Cf neutron calibration fields. Intensive calibrations of personal dosimeters in RI neutron calibration fields and beta-ray calibration fields were performed in both institutes. Results of calibration factors indicate that almost identical calibration factors could be obtained.
吉富 寛; 立部 洋介; 川井 啓一; 古渡 意彦
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.81 - 84, 2014/04
原子力機構放射線標準施設(FRS)は、線量計等の校正を行う施設である。FRSは福島第一原子力発電所から120kmに位置しており、2011年3月の福島第一原子力発電所事故で放出された放射性物質によって、建屋周辺から内部の管理区域に至るまで広範囲に汚染された。事故から1か月後のFRS管理区域内の汚染レベルは、最大で3.8Bq/cmであり、汚染核種は、
Cs,
Cs,
I,
Te、及び
Iであった。広範囲に汚染された環境下において管理区域内にもたらされる汚染については、これまでのところ、あまり知見がない。一方で、FRSでは被校正器への放射性物質の付着等によって、校正業務に影響を及ぼすことが懸念され、管理区域の汚染低減化は必須であった。汚染低減の取り組みの中で、(1)蒸気や水拭きによる除染、(2)管理区域への土埃の侵入阻止、が有効であることがわかった。結果として、管理区域内の汚染による表面密度は、外部と比較して数十分の1に低減することができた。
清水 滋; 澤畠 忠広*; 梶本 与一; 志風 義明; 吉原 泰明*; 立部 洋介
JAEA-Technology 2011-008, 53 Pages, 2011/06
国際標準化機構の国際規格ISO 4037-1では、放射線防護用測定器の性能試験に用いる世界共通のX線標準場の設定条件が示されている。原子力科学研究所の当該X線標準場は、2003年に整備して運用してきたが、中硬X線照射装置のX線管球の破損交換に伴い、新たな機種のX線管球を設置したため、この設定条件に準拠したNarrow series, Wide series及びHigh air-kerma seriesの3つのシリーズの中硬X線領域における二次標準場を再構築した。内容は、X線管電圧20kVから300kVの中硬X線領域において、X線場の線質設定,各線量単位のX線スペクトル,空気カーマから線量当量への換算係数及びISO 4037-1の線質との比較を行った。この結果、原子力科学研究所のISO標準場は、国際規格の線質とよく一致していることを確認し、国際規格に準拠した放射線防護用測定器の性能試験及び世界の校正機関との基準照射及び相互比較実験が実施できることになり、これらの詳細なデータを明らかにした。
落合 謙太郎; 立部 洋介; 近藤 恵太郎; 大西 世紀; 佐藤 聡; 高倉 耕祐; 今野 力
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 1, p.142 - 145, 2011/02
国際熱核融合実験炉(ITER)のテストブランケットモジュール(TBM)の核解析は輸送計算コードと核データライブラリーを用いて行われる。解析の妥当性を検証するためにはTBM内の中性子スペクトル測定が必要であり、われわれはその測定法としてマルチ箔放射化法を提案している。今回、マルチ箔放射化法によるTBM模擬体系中の中性子スペクトル測定を原子力機構FNS施設で実施し、その測定手法の妥当性について検討した。放射化反応としておもにZr(n,2n)
Zr,
Nb(n,2n)
Nb,
Al(n,
)
Na,
In(n,n')
In,
Ni(n,p)
Co,
Au(n,
)
Auを利用した。初期スペクトルは、モンテカルロ計算コードMCNP4Cと核データFENDL-2.1によって求めた中性子スペクトルを用いた。この初期スペクトルと箔放射化測定結果、JENDL-Dosimetry99ファイルから作成したレスポンスを用いて、TBM模擬体系内の中性子スペクトルをアンフォールディング計算コードNEUPACで導出した。マルチ箔放射化法によって求めた模擬体系中の中性子スペクトルはおおむね妥当な結果を示したが、低速中性子スペクトルの評価については、
Au(n,
)
Au以外の実験データの利用が重要であることがわかった。
近藤 恵太郎; 落合 謙太郎; 立部 洋介; 八木 貴宏; 大西 世紀; 高倉 耕祐; 佐藤 聡; 今野 力
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 1, p.61 - 64, 2011/02
原子力機構の核融合中性子源施設FNSでは、DT中性子による核融合炉材料の積分実験が数多く実施され、核データの精度検証に大きな成果を挙げてきた。DD中性子に起因する核データをより効果的に検証するため、われわれは新たにFNSのDD中性子源を用いた積分実験を開始した。本会議ではDD中性子によるベリリウム積分実験について報告する。実験では直径63cm,厚さ45cmのベリリウム疑似円筒体系をDD中性子源から20cmの位置に構築し、体系内におけるIn(n,n')
In,
Au(n,
)
Au,
Li(n,
)T反応率と
Uの核分裂率を測定した。測定値はMCNP5コードと最新の評価済み核データライブラリ(JENDL-3.3, ENDF/B-VII.0, JEFF-3.1)を用いた計算値と比較した。その結果、0.3MeV以上の中性子に感度のあるInの反応率について、実験値と計算値の系統的な違いが見られた。解析の結果、この違いは3MeV付近の弾性散乱断面積と(n,2n)反応のしきいエネルギー付近の断面積に起因することがわかった。一方、低エネルギー中性子に感度のあるAu, Li,
Uの反応率の計算値は大きな過大評価傾向を示した。この傾向はDT中性子のベンチマーク実験で見られたものとほぼ同様で、その原因はまだ明らかになっていない。
近藤 恵太郎; 立部 洋介; 落合 謙太郎; 佐藤 聡; 高倉 耕祐; 大西 世紀; 今野 力
Fusion Engineering and Design, 85(7-9), p.1229 - 1233, 2010/12
被引用回数:8 パーセンタイル:48.34(Nuclear Science & Technology)原子力機構FNS施設で過去に実施したブランケット核特性実験で、以下のような実験と解析の不一致が指摘されている。(1)Li濃縮Li
TiO
とベリリウムを用いた体系で、SS316製の中性子反射体でDT中性子源を囲むと、トリチウム生成率(TPR)が10%程度過大評価になる。(2)天然Li
Oペブルをベリリウムで挟んだ体系で、後ろのベリリウム境界付近でTPRが10%程度過大評価になる。これらの問題点をよりはっきり調べるため、本研究では天然Li
TiO
とベリリウムを用いた体系を構築し、リチウム層でのTPRを測定して計算値と比較を行った。Li
CO
ペレット検出器を用い、リチウム層中でのTPR分布を詳細に測定し、反射体を使用した場合と使用しなかった場合の影響を調べた。その結果、TPRの測定値と計算値は6%の測定誤差の範囲内でよく一致し、過去の実験で見られた反射体による計算の過大評価、及び後ろのベリリウム層との境界付近での計算の過大評価は認められなかった。
清水 滋; 澤畠 忠広; 梶本 与一; 志風 義明; 吉原 泰明*; 立部 洋介
JAEA-Technology 2010-009, 78 Pages, 2010/06
国内規格JIS Z 4511では、国内での放射線防護用測定器の性能試験に用いるX線標準場の設定条件が示されている。原子力科学研究所放射線標準施設棟の中硬X線照射装置のX線管球の破損交換に伴い、新たな機種のX線管球を設置した。このため、われわれは、JISに準拠した線質指標0.6, 0.7, 0.8, 0.9の4つのシリーズの中硬X線領域における二次標準場を再構築した。内容は、X線管電圧20kVから300kVの中硬X線領域において、X線場の線質設定,各線量単位のX線スペクトル,空気カーマから線量当量への換算係数等を評価した。これにより、精度の良い線量当量基準量,幅広い試験エネルギー点及び幅広い線量率の供給が可能となった。われわれは、これらの詳細なデータを明らかにした。
佐藤 聡; 高倉 耕祐; 落合 謙太郎; 近藤 恵太郎; 立部 洋介; 大西 世紀; 和田 政行*; 沓掛 忠三; 田中 滋; 阿部 雄一; et al.
Fusion Science and Technology, 56(1), p.227 - 231, 2009/07
被引用回数:1 パーセンタイル:10.08(Nuclear Science & Technology)これまでにFNSで行ってきたブランケット核特性実験において、FNSのDT中性子線源の周囲に反射体を設置した実験等で、トリチウム生成率の計算結果は、実験結果を10%以上過大評価していた。これらの過大評価の原因として、鉄やベリリウムでの後方散乱中性子の計算に問題がある可能性を指摘してきた。本研究では、この問題が他の実験データでも現れるかどうかを調べるために、放射化箔法を用いて、ITERテストブランケットモジュールを模擬したベリリウム体系とSUS体系の2つの模擬体系を用いて、各々、反射体あり及びなしの条件でDT中性子照射実験を行い、体系内の金とニオブの反応率分布を測定した。実験の解析は、モンテカルロ計算コードMCNP-4C,核データライブラリーFENDL-2.1で行った。金の反応率の計算結果は、ほとんどの位置で実験結果と7%以内で一致した。反射体ありの実験での計算結果と実験結果の比は、反射体なしの実験での比に比べて、高くなる傾向を示した。ニオブの反応率に関しては、反射体ありの実験での計算結果と実験結果の比と、反射体なしの実験での比との間で、有意な違いは見られなかった。詳細な結果を、本会議にて発表する。
立部 洋介; 古渡 意彦; 谷村 嘉彦; 川崎 克也; 吉澤 道夫; Im, G. S.*; Kim, S.*; Lee, J.*; Kim, B.-H.*
no journal, ,
原子力機構(JAEA)と韓国原子力研究所(KAERI)との研究協力取り決めに基づき、放射線標準施設(JAEA-FRS)とKAERI双方の校正場に関する相互比較を実施している。このうち、JAEA-FRS及びKAERIの双方が整備している中性子校正場において、電子式個人線量計を用いて行った相互比較試験について報告する。この試験の目的は、JAEA-FRSとKAERIの独立に構築されている中性子校正場において、同じ電子式個人線量計を測定し、同一の校正定数が得られるか、また、適応した校正手法が妥当であるか確認することである。今回の試験で得られた双方の中性子校正場における校正定数は、不確かさの2倍の範囲内で一致した。試験の結果より、測定を行った線源から75cmの距離においては床等からの散乱線の影響が少ないことが確認できた。また、異なるトレーサビリティ体系の中で構築された双方の中性子校正場の基準線量の信頼性が高いことが確認できた。
立部 洋介; 吉田 茂生*; 落合 謙太郎; 佐藤 聡; 近藤 恵太郎; 大西 世紀; 高倉 耕祐; 今野 力; 和田 政行*
no journal, ,
国際熱核融合実験炉テストブランケットモジュール(ITER/TBM)の核計測手法として、マルチフォイル放射化法による中性子スペクトル測定を検討している。本研究では原子力機構DT中性子源FNSによるベリリウム体系及びITER/TBM模擬体系照射実験を実施し、マルチフォイル放射化法の適用性について調べた。各放射化反応の反応率、応答関数(JENDL Dosimetry File 99)と中性子輸送計算コードMCNP4C(核データ:FENDL-2.1)で求めた中性子スペクトルを初期中性子スペクトルとし、アンフォールディングコードNEUPACによるスペクトル調整からベリリウム体系及びTBM模擬体系内の中性子スペクトルを導出した。その結果、中性子スペクトルは実験より求めた反応率を反映した妥当な結果を示したが、Au(n,
)
Auの4.9eV共鳴ピークの影響による過度な調整を行う傾向が見られ、低エネルギー領域におけるスペクトル調整の改善が必要であることがわかった。
吉富 寛; 立部 洋介; 古渡 意彦; 川井 啓一; 宮内 英明; 吉澤 道夫
no journal, ,
日本原子力研究開発機構原子力科学研究所には、ISO6980-1:2006で規定された線源構造の異なる2つの線標準校正場がある。
線は連続スペクトルを持ち、周囲の物質により容易に散乱・吸収されるため、線源構造が校正場の線質に影響することが考えられる。しかしながら、異なる校正場であっても、同一線源核種で、
線校正場の指標の1つである
線残留最大エネルギーが同じ場合は、被校正物は同じ応答を示すことが期待される。そこで、両方の
Sr/
Y校正場において、ガラス線量計,OSL線量計及びEPDに対する応答を比較した。その結果、ガラス線量計では、20%程度応答に違いがみられた。発表では、これらの結果を踏まえて、両校正場の校正用標準
線源の線源構造の違いが、校正場の
線スペクトルに及ぼす影響について検討し、それらが個人線量計の校正に対してどのような影響を与えるのかを考察する。
吉富 寛; 谷村 嘉彦; 立部 洋介; 川井 啓一; 古渡 意彦; 吉澤 道夫
no journal, ,
放射線標準施設(FRS)では、幅広いエネルギー及び線量率で光子校正場を整備・供用している。福島第一原子力発電所事故以降、急激に普及した簡易型線量測定器の校正で重要となる、数Sv/hの線量率領域の校正場は、これまで重視されていなかった。そこで、FRSにおいて
Sv/h線量率域の光子校正場の構築を行った。光子校正場の構築では、国家標準とのトレーサビリティを確保することが不可欠である。そこで、国家標準で値づけられたA6型電離箱検出器を用いてA8型電離箱検出器の校正定数を求め、A8型検出器で基準線量率を測定した。FRS第3照射室(12.5m
6.4m
6.5m)内のコンクリート床上120cmの位置に設置した
Cs線源(111MBq)からの
線により、数
Sv/h線量率域の校正場を構築することができた。一例として、2.2
Sv/h(H
(10))の校正場の場合、拡張不確かさ1.5%(k=2)で決定できた。さらに、
Sv/h以下の線量率域への拡張のため、3"
3"NaI(Tl)シンチレーション検出器とG(E)関数法を組合せた線量率の測定を試みた。国家標準とのトレーサビリティについては、A8型検出器とNaI(Tl)シンチレーション検出器の比較測定を行う置換法により確保した。発表では、これらの校正場を利用した簡易型測定器の特性試験の結果についても報告する。
吉富 寛; 立部 洋介; 川井 啓一; 古渡 意彦; 吉澤 道夫
no journal, ,
福島第一原子力発電所事故により、大量の放射性物質が放出され、福島県を中心に環境中の放射線量率の上昇を招いた。それに伴い、多様な空間線量率測定器が販売され、購入を検討する一般住民も急増している。しかしながら、専門家ではない一般市民がどのような測定器を購入すればよいのか判断するのは難しい。そこで、一般のユーザーを対象に、福島原発事故由来の汚染環境下での空間線量率測定の用途に対して、重視すべき特性に重みづけをした測定器の性能指標を提案する。性能指標は、特性試験の結果をもとに、あらかじめ使用状況から仮定した分布で重みづけをすることによって、それぞれの特性に対する指標を求めた。最後に、それらを平均化して0から100で規格化し、総合的な性能指標とした。市販されている5種類の簡易型測定器について、特性試験を行い、上述の性能指標を求めた。一連の試験は、国家標準とトレーサブルな場である放射線標準施設で行った。得られた性能指標は、30から80であった。福島原発事故由来の汚染環境下での空間線量率測定の用途に限定すれば、高価なサーベイメータに匹敵する性能指標を有する簡易型測定器もあった。
吉富 寛; 立部 洋介; 川井 啓一; 古渡 意彦; 仁平 敦; 深見 智代; 澤畠 勝紀
no journal, ,
原子力機構放射線標準施設(FRS)は、線量計等の校正を行う施設である。FRSは、東日本大震災で被災し、応急修理を余儀なくされた。その後の施設の利用再開にあたり、課題となったのは、福島原発事故に起因する放射性物質による汚染の管理であった。校正を行う管理区域の汚染は、放射性物質の付着等によって線量計の指示値が変動し、校正業務にも影響を及ぼすことが懸念された。そこでわれわれは、汚染環境下であっても、施設利用を再開し、継続的に運用することを目的として、管理区域内の汚染レベルの把握とその低減化に努めた。低減対策を講じる前の管理区域内の汚染レベルは最大3.8Bq/cmであり、汚染核種は、
Cs,
Cs,
I,
Te、及び
Iであった。そこで、汚染低減対策を実施しながら、汚染レベルの推移を監視し、利用を順次再開していった。低減対策として、水拭き除染,靴の履き替え,持ち込む物品の汚染検査,立入り区域の制限等を行った。汚染レベルは、スミヤ法によって随時確認し、適切な低減対策の実施に反映させた。また、3月後に実施したGe半導体検出器によるin-situ測定の結果からは、管理区域は一般区域と比較しても十分に低減されており、結果として、FRSは従来どおりの高品質な校正業務を継続できた。
清水 滋; 梶本 与一; 立部 洋介; 根本 久*; 高橋 拓士*
no journal, ,
原子力機構の放射線標準施設棟に整備したPTB製線標準場の特性調査の一環として、本標準場の照射野に混在する光子のフルエンススペクトルを測定評価し、このスペクトル分布から特性X線,制動放射線及び
線を特定して、その発生源を明らかにした。また、本スペクトル分布から光子の70
m線量当量率を評価し、標準場の
線線量当量率への影響について考察した。
近藤 恵太郎; 落合 謙太郎; 高倉 耕祐; 大西 世紀; 佐藤 聡; 今野 力; 立部 洋介
no journal, ,
DD中性子の輸送計算にかかわる核データを効果的に検証するため、FNSのDD中性子源を用いた積分実験を開始した。今回、DD中性子入射ベリリウム積分実験及びそれに先立って行ったDD中性子源特性評価について報告する。FNSのDD中性子源の中性子発生特性を評価するため、生成する中性子のエネルギー・角度分布を運動学に基づいて記述したソース項をMCNPコードに組み込み、ターゲットアッセンブリを詳細にモデル化して計算した。この計算の妥当性を検証するため、中性子源から10cmの距離でIn(n,n')
In,
Ni(n,p)
Co反応の反応率分布を測定した。測定値と計算値はよく一致し、計算が妥当であることを確認した。ベリリウム積分実験は厚さ45cm,直径63cmのベリリウム疑似円筒体系をDD中性子源から20cmの位置に設置し、体系内の中性子スペクトル,
In(n,n')
In反応率,
U核分裂率等を測定した。解析の結果、体系内で深さが深くなるにつれて、0.5MeV以上の中性子束の計算値が実験値よりも小さくなる傾向があることが明らかになった。
立部 洋介; 小沼 勇; 川崎 克也; 古渡 意彦; 澤畠 忠広; 佐藤 康夫; 吉澤 道夫
no journal, ,
放射線標準施設棟は、放射線モニタ及びサーベイメータ等の放射線測定器を校正する施設であり、校正作業において密封RIを多数使用している。密封RIはおもに、照射装置に組み込まれ、ほぼ毎日のように各照射室で数十名が使用しているうえ、複数を同時に使用するケースは頻繁にある。そこで、PCを利用し密封RIの管理を1998年度から自動化で行っている。この線源管理システムは、近年、老朽化によるPCの故障及びシステムの不具合が多発し、業務に支障が生じたことからシステムの更新を行った。更新では、新たにクライアントサーバ方式採用など種々の改善策を講じ、管理業務のさらなる効率化が図れた。
古渡 意彦; 立部 洋介; 佐藤 康夫; 川崎 克也; 吉澤 道夫
no journal, ,
原子力科学研究所放射線標準施設棟でのAm-Be線源による中性子校正場を効率よく運用するため、新旧の
Am-Beを交互に使用することを検討している。このとき、新旧どちらの線源を使用した場合でも、被校正物である中性子線量計に対して同一の校正定数を値付けできることが必須である。本報告では、日本で広く普及している中性子サーベイメータと電子式個人線量計を使用して、新旧
Am-Be線源を使用した中性子校正場で同一の校正定数が得られるかどうか、実験的に検証した。それぞれの線量計から得られた校正定数は、校正機関の相互比較で使用されるE
数を用いて比較した。本来は、E
数が1以下である場合、両者の値が一致としているが、本報告では線源のみの違いを評価するため、判定基準を0.5と厳しくした。実験及び評価の結果、サーベイメータ及び電子式個人線量計の両方で、基準を大きく下回る結果が得られた。これを受けて、新旧いずれの
Am-Be線源を使用して線量計を校正しても、同一の校正定数が得られることが証明できた。
近藤 恵太郎; 落合 謙太郎; 立部 洋介; 八木 貴宏*; 高倉 耕祐; 大西 世紀; 佐藤 聡; 今野 力
no journal, ,
原子力機構の核融合中性子源施設FNSで、テストブランケットモジュールを模擬したリチウム6濃縮のチタン酸リチウム体系を用いたブランケット核特性実験が実施されたが、DT中性子源の周囲をステンレス反射体で囲んだ際に、トリチウム生成率の計算値が測定値を系統的に10%程度過大評価する傾向が見られていた。このトリチウム生成率の予測精度の悪化が本当かどうかを確かめるため、過去の実験値の計算による詳細な解析と、同じ体系を用いた再実験を行った。その結果、過去の実験値には物理的におかしな点があることが判明した。また、再実験で取得したトリチウム生成率の測定値は実験誤差の範囲内で計算値とよく一致し、反射体によるトリチウム生成率の予測精度の悪化は見られなかった。本研究の結果を踏まえ、過去の実験データには何らかの問題があった可能性が高く、反射体の影響によるトリチウム生成率の予測精度の悪化は生じないと結論した。
清水 滋; 根本 久*; 梶本 与一; 立部 洋介; 高橋 拓士*
no journal, ,
われわれは、ドイツ連邦物理工学研究所(PTB)で研究開発されISO6980-1(2006)のSeries 1に対応する線組織吸収線量率の標準場を、2010年2月に原子力機構(JAEA)の放射線標準施設棟に整備した。本標準場の
線組織吸収線量率をPTB製の外挿電離箱を用いて測定評価を行い、PTBの標準値との比較により、両者はよく一致した。本発表では、これらの評価結果及び比較結果を述べるとともに、標準場利用時の
線組織吸収線量率への、試験環境の空気密度の影響の補正方法について述べる。