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米田 安宏; 武田 博明*; 塩嵜 忠*; 水木 純一郎
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 46(10B), p.7163 - 7166, 2007/10
被引用回数:3 パーセンタイル:14.27(Physics, Applied)LaGaSiO(通称ランガサイト)は水晶と同じ点群に属しながら、融点まで相転移を示さずその圧電特性を保つため、近年、高温用圧電トランスデューサーや燃焼圧素子用の新素材として注目されている。一方で、ランガサイトは酸化物圧電体結晶のなかではとりわけ結晶性が良いため、X線光学素子としての利用も期待されている。ランガサイト単結晶を高周波数で発振させることによって放射光X線の連続スペクトルを時間的に切り出し時分割実験に利用することや、弾性表面波を利用したアッテネータなどへの利用が検討されている。このような光学素子利用のためのランガサイト単結晶の評価を行った。
平光 雄介*; 吉井 賢資; 米田 安宏; 水木 純一郎; 中村 彰夫; 下条 豊; 石井 慶信*; 森井 幸生; 池田 直*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 46(10B), p.7171 - 7174, 2007/10
被引用回数:17 パーセンタイル:52.56(Physics, Applied)ペロブスカイト構造を持つTbCaMnO酸化物につき、その磁性と誘電性を調べた。磁化測定からは、マンガンの電荷秩序(300K),反強磁性転移(120K),スピングラス転移(50K)の3つの転移が観測された。中性子散乱実験から得られたデータは、マンガンイオンの電荷秩序と反強磁性が重畳した状態を仮定することでフィットすることができた。交流誘電率測定からは、室温で5000ほどの大きな誘電率が観測された。また、マンガンイオンの電荷秩序温度直下の280K付近で誘電率の温度依存性に変化が観測された。これは、この系の誘電性が電荷秩序状態と関係があることを示唆する。誘電率の損失項からは、誘電ドメインの反転エネルギーが交流抵抗の活性化エネルギーに近いことが見いだされた。すなわち、この系の誘電性は、マンガン電子の局在性と遍歴性の両方の性質に由来するものと考えられる。
織茂 聡; 西内 満美子; 大道 博行; 余語 覚文; 小倉 浩一; 匂坂 明人; Li, Z.*; Pirozhkov, A. S.; 森 道昭; 桐山 博光; et al.
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 46(9A), p.5853 - 5858, 2007/09
被引用回数:18 パーセンタイル:56.10(Physics, Applied)高強度短パルスチタンサファイヤレーザーを使って、数MeVのプロトンとkeVのX線と同時に同じ場所から発生させることが可能である。今回、X線とプロトンのソースから10mm離れたサンプルの同時投影像を測定することに成功した。この実験はとてもシンプルな実験であるが、数100fsからpsの分解能を持っている。ディテクターとして、CR39とイメージングプレートを使用した。この方法によってミクロン構造の正確な観測に応用可能である。
高野 勝昌; 井上 愛知; 山本 春也; 杉本 雅樹; 吉川 正人; 永田 晋二*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 46(9B), p.6315 - 6318, 2007/09
被引用回数:11 パーセンタイル:41.29(Physics, Applied)雰囲気ガスの混合比と成膜時の温度をパラメータとした反応性スパッタリング法により酸化タングステン薄膜を作製し、X線回折測定,ラマン散乱測定及び原子間力顕微鏡による測定より膜の構造を調べた。その結果、成膜時の温度を400C以上にすると、膜にナノサイズの結晶構造を付与できることがわかった。水素ガスに対するガスクロミック特性を調べたところ、膜の結晶サイズが大きいほど着色速度が速いことがわかった。
富樫 秀晃*; 高橋 裕也*; 加藤 篤*; 今野 篤史*; 朝岡 秀人; 末光 眞希*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 46(5B), p.3239 - 3243, 2007/05
被引用回数:13 パーセンタイル:46.28(Physics, Applied)Si(110)面は、デバイスの高速化及び高集積化の点から新たな基板表面として注目を集めており、その極薄酸化膜初期形成に伴う表面Si原子のエッチング効果の理解はデバイス作製に欠かせない。われわれは走査型トンネル顕微鏡(STM)を用い、清浄表面の原子レベルの酸化過程を解析した。その結果、Si(001)面とは異なり、酸化に伴うSiエッチングが極めて抑制され酸化層とのシャープな界面が作製可能であることを明らかにした。
小川 修一*; 吉越 章隆; 石塚 眞治*; 寺岡 有殿; 高桑 雄二*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 46(5B), p.3244 - 3254, 2007/05
被引用回数:29 パーセンタイル:70.25(Physics, Applied)本研究ではSi(001)表面のレイヤーバイレイヤー酸化に関してリアルタイム光電子分光法による実験的な研究を行った。酸素吸着に伴う酸化誘起のミッドギャップ状態に起因するバンド曲がりの変化や酸化状態の変化が観測された。酸化実験はSPring-8のBL23SUに設置されている表面反応分析装置(SUREAC2000)を使って行われた。O1sとSi2p内殻準位の光電子スペクトルをそれぞれ24秒及び65秒ごとに交互に測定した。それらのピークに対してカーブフィッティング解析を行ってそれぞれ二つ及び七つの成分が見いだされた。各々の酸化状態の変化に基づいて、レイヤーバイレイヤー酸化の最中のSi原子放出のキネティクスが議論される。
末光 眞希*; 加藤 篤*; 富樫 秀晃*; 今野 篤史*; 山本 喜久*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 成田 克*; 遠田 義晴*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 46(4B), p.1888 - 1890, 2007/04
被引用回数:12 パーセンタイル:43.87(Physics, Applied)リアルタイムX線光電子分光法を用いてSi(110)の所期酸化が調べられた。O 1s光電子スペクトルの時間発展はわずかに1.5L相当の酸素導入によっても急速に酸化が進むことを示した。最初の酸化は比較的小さい結合エネルギー成分が主であるが、徐々に比較的大きな結合エネルギー成分に置き換わる。従来知られているSi(111)のドライ酸化のO 1s光電子スペクトルと比較して、Si(110)-162表面のアドアトムかその周辺で酸化が起こると推察される。
笹瀬 雅人*; 岡安 悟; 山本 博之; 倉田 博基*; 北條 喜一
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 46(2), p.783 - 786, 2007/02
数MeV程度以上の高エネルギー重イオンが絶縁体,半導体等の固体に照射された場合、その飛程に沿って円柱状の欠陥が生成する。高温超伝導体における円柱状欠陥は、磁束のピン止め点として臨界電流密度の向上に寄与することから、イオン照射条件と生成する円柱状欠陥の形状との関係を把握し、欠陥生成における支配的な要因を見いだすことが特性向上の鍵となり得る。本研究では、60600MeVの重イオン(Au, I, Br, Ni)をBiSrCaCuO超伝導薄膜に照射し、各照射条件下で得られた円柱状欠陥の径について高分解能透過型電子顕微鏡を用いて評価した。この結果、イオン速度の増加に伴い円柱状欠陥の径が減少すること、及び径の分布の標準偏差が小さくなることを見いだした。本実験条件下におけるイオンの平均自由行程の計算値との比較から、核衝突により生成したカスケードが径の分布に影響を与えていることが示唆された。これらの結果はイオン速度が欠陥生成に影響を与えていることを示しており、数MeV以上の重イオン照射においても核衝突の効果が無視できないことが明らかとなった。
三井 隆也; 瀬戸 誠; 菊田 惺志*; 平尾 直久*; 大石 康生*; 武居 文彦*; 小林 康浩*; 北尾 真司*; 東谷口 聡*; 増田 亮*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 46(2), p.821 - 825, 2007/02
被引用回数:34 パーセンタイル:74.51(Physics, Applied)Feを富化した反強磁性体FeBO単結晶のネール温度近傍における純核ブラッグ反射を利用して、SPring-8の日本原子力研究開発機構の専用ビームラインBL11XUにおいて、neVオーダーのエネルギー分解能を持つ超単色のシングルラインX線を12000cpsの世界最高の強度で発生することに成功した。本実験では、得られた超単色X線のビーム特性と放射光メスバウアースペクトル測定におけるパフォーマンスが調べられた。放射光の微小ビームを利用した典型例として、ダイアモンドアンビルセル内の超高圧下における鉄多結晶の圧力誘起磁気転移も観測された。
笹瀬 雅人*; 岡安 悟; 山本 博之; 倉田 博基*; 北條 喜一
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 46(2), p.783 - 786, 2007/02
被引用回数:1 パーセンタイル:5.30(Physics, Applied)重イオン照射によって半導体や絶縁体に円柱状欠陥が導入される。この形成には照射イオンの電子的素子能が重要な要素であると考えられている。しかしながら、われわれの最近の成果からイオンの速度もまた重要な要素であることがわかってきた。この論文では超伝導体BiSrCaCuO (Bi-2212)に重イオン(Au, I, Br, and Ni、60-600MeV)を照射し、生成される円柱状欠陥を透過電子顕微鏡で調べた。イオンの速度大きくなると円柱状欠陥の平均の直径が小さくなり、またその分布も狭くなる。このことは照射イオンの平均自由行程の計算から核衝突の効果であることが説明できる。つまり、高速重イオン照射でも円柱状欠陥の生成には核衝突も少なからず影響を与えていることを示している。
Deng, J.; 関口 哲弘; 馬場 祐治; 平尾 法恵*; 本田 充紀
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 46(2), p.770 - 773, 2007/02
被引用回数:1 パーセンタイル:5.30(Physics, Applied)直線偏光放射光を用いたX線吸収端微細構造法により、有機デバイスの候補材料として期待されているシリコンフタロシアニン化合物薄膜の配向性について調べた。高配向性グラファイト表面に、スピンコート法によりシリコンフタロシアニン2塩化物の溶液を滴下した後、空気中で345Cに加熱することにより、Si-C結合が解裂し、空気中の酸素によりSi-Oに変化することがわかった。この試料のについて、直線偏光した放射光を用いたSi -吸収端のX線吸収端微細構造スペクトルを測定した結果、Si 1sから価電子帯の非占有軌道への共鳴吸収ピークの強度に顕著な偏光依存性が認められた。偏光解析の結果、Si-N結合軸は表面に平行に近いのに対して、Si-O軸は表面に垂直に近いことがわかった。この結果から、(1)シリコンフタロシアニン2塩化物はシリコンフタロシアニン酸化物結晶を容易に合成するためのよい前駆体であること,(2)この方法で作成したシリコンフタロシアニン酸化物薄膜は基板表面に対して配向しているため良質な電子物性を持つ有機薄膜となりうること、の2点が明らかとなった。
杉田 明宏; 横山 啓一; 山田 秀尚; 井上 典洋*; 青山 誠; 山川 考一
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 46(1), p.226 - 228, 2007/01
被引用回数:7 パーセンタイル:29.67(Physics, Applied)非同軸差周波混合(DFM)による広帯域中赤外光(MIR)レーザーパルスの発生について報告した。AgGaS結晶による非同軸位相整合を用いてチタンサファイアレーザーからの2つの波長の異なるフェムト秒レーザーパルスを混合させた。この結果、発生させたMIRパルスの相対帯域は中心波長の23%であることを観測し、これまでのほかの報告に比べ最も広い帯域であった。また、この方法においてタイプ2結晶を用いるより、タイプ1結晶を用いた方が位相整合条件範囲が広いことを見いだした。
伊藤 直樹*; 間瀬 淳*; 瀬古 典明; 玉田 正男; 坂田 栄二*; 近木 祐一郎*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 45(12), p.9244 - 9246, 2006/12
被引用回数:5 パーセンタイル:20.56(Physics, Applied)Poly(tetrafluoroethylene)(PTFE)やperfluoroethylene-propylene(PFEP)などのフッ素高分子は電子デバイスとして、誘電率が小さく電気的特性が優れているが、銅などの金属導体に対する接着力が弱いため、アンテナ材料として産業化するためには多くの問題がある。導体に凹凸を付けてからフッ素樹脂基板に貼り付けてアンテナを製作する方法もあるが、導体表面の凹凸による電力損失のため、周波数の低い領域での使用に限られるなど大きな障害となっている。この問題を解決するため、放射線グラフト重合技術を適用し、銅と相性の良い親水性基をフッ素樹脂基板に導入した。その結果、導体との接着強度が10.3N/cm(PTFE), 14.5N/cm(PFEP)に向上し、反応前後でもフッ素樹脂基板の誘電特性にはほとんど変化がないことがわかった。これにより、フッ素樹脂本来の低損失特性を維持した高性能アンテナ基板が製作できる見通しが得られた。
社本 真一; 樹神 克明; 飯久保 智; 田口 富嗣; 山田 昇*; Proffen, T.*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 45(11), p.8789 - 8794, 2006/11
被引用回数:17 パーセンタイル:52.58(Physics, Applied)パルス中性子の特徴を利用した構造解析法の一つである結晶PDF解析法を用いた研究例として、光相変化記録材料DVD-RAMとして実用化されているGeSbTeの結晶相とナノ相の局所構造解析を紹介した。ナノ相は格子定数が広がっており、GeSbTeと思われ、この異なる組成が結晶成長の核となる理由から、この系では核生成により結晶成長を起こすことがわかった。またそのアモルファス中に埋もれたナノ粒子の粒径分布を求める新しい試みについても報告した。
Tong, L.*; 南部 健一*; 平田 洋介*; 泉 幹雄*; 宮本 泰明; 山口 大美
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 45(10B), p.8217 - 8220, 2006/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Applied)線で電離したイオンの空気輸送を解析するためのテスト粒子モンテカルロ法を開発した。得られた結果は、放射能計測装置の設計・開発に有用なデータである。構築したイオン-分子衝突モデルは実測値とよく合う。正負イオンの再結合はNanbu & Denpohの方法で扱った。0.0011atmのガス圧力に対し、イオン流れ場の定常状態を実現できた。
小林 進悟*; 長谷部 信行*; 細島 岳大*; 石崎 健士*; 岩松 和弘*; 三村 光輝*; 宮地 孝*; 宮島 光弘*; Pushkin, K.*; 手塚 千幹*; et al.
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 45(10A), p.7894 - 7900, 2006/10
被引用回数:13 パーセンタイル:44.34(Physics, Applied)高圧のキセノンとキセノン水素混合ガス中での電子の特性エネルギーの測定を行い、その値を初めて取得した。測定結果から、特性エネルギーの非線形成分の密度効果は、1MPaまでは15%以下であることを断定できる。また、高圧キセノン中に水素を混合することで電子の特性エネルギーを減少させることができることがわかり、このことを利用すれば、キセノンガスを用いた放射線撮像装置の解像度劣化要因である電子の拡散を抑えることができる。
Lee, K. K.*; 大島 武; 大井 暁彦*; 伊藤 久義; Pensl, G.*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 45(9A), p.6830 - 6836, 2006/09
被引用回数:17 パーセンタイル:52.58(Physics, Applied)六方晶炭化ケイ素(6H-SiC)上に作製した金属-酸化膜-半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)のチャンネル移動度()にステップバンチングが及ぼす影響を調べた。チャンネル方向がステップバンチングに平行又は垂直になるように設計した6H-SiC MOSFETのを比較したところ、ステップバンチングに垂直なチャンネル方向を有するMOSFET(垂直MOSFET)のは平行なもの(平行MOSFET)に比べ低いことが判明した。さらに、これらのMOSFETに線を照射したところ、平行MOSFETのは単調に減少するのに対し、垂直MOSFETのは4Mradまでの照射では増加を示し、それ以上の照射量では減少することが見いだされた。また、表面平坦性4nm以下の基板に作製したMOSFETのは、線照射により単調に減少することが確認された。これらの結果から、垂直MOSFETでは、結晶表面の乱れから電流はチャンネルの最表層ではなく深い部分を流れるため、を減少させる原因となる界面準位の影響を受けづらいこと、さらに、低線量の線照射ではスクリーニング効果により見かけ上が増加することが示唆される。
米田 安宏; 小原 真司*; 水木 純一郎
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 45(9B), p.7556 - 7559, 2006/09
被引用回数:11 パーセンタイル:39.53(Physics, Applied)チタン酸ビスマスは酸素欠損により大きく誘電物性が低下することが知られているが、酸素欠損による構造変化についてはあまり知られていない。これは酸素欠損が局所的に起こり、Bragg反射に現れるような長距離構造となって現れることがないためである。そこで、局所構造を反映するPDF解析を用いてチタン酸ビスマスの酸素欠損構造を調べた。その結果、酸素欠損によって、ペロブスカイト層のTiO八面体が回転し、酸素抜けによる構造緩和を引き起こしていることが明らかになった。
社本 真一; 長谷川 裕毅*; 梶谷 剛*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 45(8A), p.6395 - 6397, 2006/08
被引用回数:4 パーセンタイル:16.80(Physics, Applied)高温でZT1となる高い性能指数を持つ熱電物質-NaCoOについて、粉末パルス中性子回折データの結晶PDF解析を用いて調べた。高温でのナトリウムと酸素原子間の相関においてPDFピークの幅が顕著に広がった。このことからナトリウム原子がNaOプリズムから頻繁に出ていることを示している。言い換えれば、ナトリウム原子は高温で2次元層内で動き回っている。ナトリウム原子がプリズムから抜け出すNa-O相関の臨界距離以下でのPDF強度は、熱伝導度と反比例している。このことは、頻繁に起こるナトリウムの飛び移りに伴い、フォノンの寿命が短くなり、それにより熱電発電の性能が高くなっていることを示している。
太田 雅之; 中村 詔司
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 45(8A), p.6431 - 6435, 2006/08
被引用回数:2 パーセンタイル:8.50(Physics, Applied)選択チャンネル核分裂モデルに基づき、熱中性子に対する核分裂収率の報告値から、n+U反応に対するチャンネル依存の核分裂障壁を求めた。ここで得られたチャンネル依存の核分裂障壁を用いて、thermal, 1MeV, 2MeV, 4MeV, 5.5MeVの入射中性子エネルギーに対する核分裂収率の質量分布を求めたところ、他の入射中性子エネルギーに対しても収率の報告値との良い一致が得られた。また、この解析によって得られた核の変形度と、Y. L. Zhao等による分裂時の核の変形度を比較した。定義が異なるため絶対値は一致しないが、変形度の分裂片質量依存性に同様の傾向がみられた。Zhao等による分裂時の核の変形度は、対称・非対称の核分裂モードに関係している。この解析によって得られた核の変形度も、分裂の対称・非対称性を示していると考えられる。