検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 62 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

琵琶湖に流入する安曇川, 野洲川の川床堆積物中$$^{10}$$Be濃度の粒径依存性

藤沢 純平*; 南 雅代*; 國分 陽子; 松崎 浩之*

JAEA-Conf 2018-002, p.91 - 94, 2019/02

ベリリウム-10($$^{10}$$Be)は高層大気中で生成される宇宙線生成放射性核種であり、BeOやBe(OH)$$_{2}$$の形でエアロゾルなどに付着して滞留した後、降水とともに地表面に沈降する。地表に降下した$$^{10}$$Beは、河川などを通じて運搬され、海底や湖底に堆積していく。$$^{10}$$Beは地球表層における大気循環や水循環など、全球的・地域的な物質循環の影響を受けることから、過去の気候変動を調べる指標の一つとして近年注目されている。ベリリウムはpH$$>$$5においてほとんどが水酸化物となり、土壌や鉱物の粒子表面に吸着する形で存在する。したがって細粒の粒子を多く含む堆積物は単位質量当たりの表面積が大きくなり、$$^{10}$$Be濃度が大きくなると考えられ、粒径組成の異なる堆積物試料を分析する際には、粒径の影響を考慮する必要がある。本研究では、河川堆積物の粒径と$$^{10}$$Be濃度にどのような関係があるかを明らかにすることを目的にした。琵琶湖に流入する18河川の河口付近で河川堆積物を採取し、5区分の粒径に分け、東濃地科学センターの加速器質量分析装置にて$$^{10}$$Be濃度を測定した。

論文

Distribution and fate of $$^{129}$$I in the seabed sediment off Fukushima

乙坂 重嘉; 佐藤 雄飛*; 鈴木 崇史; 桑原 潤; 中西 貴宏

Journal of Environmental Radioactivity, 192, p.208 - 218, 2018/12

 パーセンタイル:100(Environmental Sciences)

2011年8月から2013年10月にかけて、福島第一原子力発電所から160km圏内の26観測点において、海底堆積物および沈降粒子中の$$^{129}$$I濃度を観測した。2011年における海底堆積物中の$$^{129}$$I濃度は0.02$$sim$$0.45mBq/kgであった。同海域の海底への主な$$^{129}$$Iの沈着は事故後の半年以内に起こったと推測され、その初期沈着量は約0.36$$pm$$0.13GBqと見積もられた。ヨウ素は生物による利用性の高い元素であるが、事故由来の放射性ヨウ素を海産生物を介して摂取することによる被ばく量は、極めて低いと推定された。福島周辺の陸棚縁辺域(海底水深200$$sim$$400m)では、2013年10月にかけて表層堆積物中の$$^{129}$$I濃度がわずかに増加した。この$$^{129}$$I濃度の増加をもたらす主要因として、福島第一原子力発電所近傍の海底から脱離した$$^{129}$$Iの陸棚縁辺域への再堆積と、河川を通じた陸上からの$$^{129}$$Iの供給の2つのプロセスが支配的であると考えられた。

論文

$$delta^{13}$$C and $$delta^{15}$$N values of sediment-trap particles in the Japan and Yamato Basins and comparison with the core-top values in the East/Japan Sea

Khim, B.-K.*; 乙坂 重嘉; Park, K.-A.*; 乗木 新一郎*

Ocean Science Journal, 53(1), p.17 - 29, 2018/03

 被引用回数:1 パーセンタイル:48.94(Marine & Freshwater Biology)

日本海の4観測点におけるセジメントトラップ実験によって得られた沈降粒子中の炭素及び窒素安定同位体比($$delta$$$$^{13}$$C、$$delta$$$$^{15}$$N)の分布をまとめた。沈降粒子中の$$delta$$$$^{13}$$Cと$$delta$$$$^{15}$$N値は明瞭な季節変化を示し、その変化は、海洋表層でのクロロフィルa濃度や生物粒子の沈降量の変化とよく一致した。特に、植物プランクトンが増殖する時期には、沈降粒子中の$$delta$$$$^{15}$$Nの同位体分別効果が顕著で、海洋表層でのケイ藻による窒素取り込みの度合いを示すものと考えられた。沈降粒子中の$$delta$$$$^{13}$$Cと$$delta$$$$^{15}$$N値は、いずれも表層堆積物中の値に比べてわずかに低い値を示しており、堆積物中での有機物成分(脂質等)の一部が分解されたものと推測された。本研究の結果は、海洋表層での現象と、海底に記録された同位体情報をつなぐうえで貴重な情報となる。

論文

Factors controlling $$^{134}$$Cs activity concentrations in sediment collected off the coast of Fukushima Prefecture in 2013-2015

福田 美保*; 青野 辰雄*; 山崎 慎之介*; 石丸 隆*; 神田 譲太*; 西川 淳*; 乙坂 重嘉

Geochemical Journal, 52(2), p.201 - 209, 2018/00

 被引用回数:1 パーセンタイル:52.17(Geochemistry & Geophysics)

福島県沿岸における海底堆積物中の放射性セシウムの最近の挙動を明らかにするため、2013年から2015年にかけて、同海域の12観測点において堆積物中の放射性セシウムの水平、鉛直分布を調査した。表層堆積物(0-3cm)では、水深100m付近の観測点で比較的高い$$^{134}$$Cs濃度が観測された。これらの観測点では粒径が小さく、有機物を多く含む堆積物が支配的であったことから、堆積物表層における$$^{134}$$Cs分布は、堆積物粒子の移動性を反映すると推測された。福島第一原子力発電所東方の一部の観測点では、2014年の観測において、中層(5-16cm層)に高い$$^{134}$$Cs濃度が見られた。この比較的高い$$^{134}$$Cs濃度は、堆積物の粒径との間に有意な関係は示さなかった。また、このような$$^{134}$$Csの局所的な分布は、2015年には見られなかった。上記の結果から、堆積物中の$$^{134}$$Csの分布は、表層付近での堆積物粒子の水平輸送ばかりでなく、中層にかけての鉛直混合によって決定づけられていることがわかった。

論文

Mineralogical control of the size distribution of stable Cs and radiocesium in riverbed sediments

田中 万也; 渡邊 直子*; 山崎 信哉*; 坂口 綾*; Fan, Q.*; 高橋 嘉夫*

Geochemical Journal, 52(2), p.173 - 185, 2018/00

 被引用回数:2 パーセンタイル:29.42(Geochemistry & Geophysics)

福島県の山木屋(川俣町)と黒岩(福島市)において河川堆積物を採取し、粒径別の化学組成及び鉱物組成の分析を行った。セシウムを含むアルカリ元素の粒径分布は鉱物組成をよく反映していた。山木屋地点では$$^{133}$$Csと$$^{137}$$Csが同様の粒径分布を示し、シルト画分から砂画分にかけて濃度が低下した。シルト画分ではセシウムが粘土鉱物に固定されているものと考えられる。一方、黒岩地点では細粒砂・中粒砂画分において$$^{133}$$Csと$$^{137}$$Csの濃度が最も低く、粗粒砂・極粗粒砂画分において高い濃度を示した。これらの粗粒砂画分には風化黒雲母の粒子が肉眼で観察されており、こうした風化黒雲母にセシウムが固定されていると考えられる。山木屋と黒岩は対照的な結果を示したが、それぞれ地点において安定及び放射性セシウムの粒径分布が鉱物組成をよく反映していることが示された。

論文

福島の環境回復に向けた取り組み,7; 福島沿岸域における放射性セシウムの動きと存在量

乙坂 重嘉; 小林 卓也; 町田 昌彦

日本原子力学会誌, 59(11), p.659 - 663, 2017/11

福島の環境回復に関してまとめた連載記事の一つである。福島第一原子力発電所事故によって環境に放出された放射性セシウムの約7割は海洋に運ばれたと見積もられている。政府等によるモニタリング調査に加えて、国内外の多くの機関の調査研究によって、放射性セシウムの海洋における分布や動態が浮き彫りとなってきた。時間的・空間的に連続した観測データを得ることが困難な海洋においては、数値シミュレーションが積極的に活用され、事故後に新たに得られた知見を踏まえ、さらなる改良が進められている。本論文では、福島の沿岸域におけるセシウムの動きと存在量について俯瞰し、環境回復の現状の科学的な理解を深めるとともに、今後取り組むべき課題について解説している。

論文

Processes affecting long-term changes in $$^{137}$$Cs concentration in surface sediments off Fukushima

乙坂 重嘉

Journal of Oceanography, 73(5), p.559 - 570, 2017/10

AA2016-0399.pdf:0.91MB

 被引用回数:5 パーセンタイル:32.18(Oceanography)

福島県,宮城県、及び茨城県の沖合71観測点で得られた表層(深度0-10cm層)堆積物中の放射性セシウムの濃度の時間変化の傾向をまとめるとともに、その変化に及ぼす堆積物の鉛直混合の影響について詳しく議論する。沿岸域(水深100m以浅の海域)における表層堆積物中の$$^{137}$$Cs濃度は、観測点によってその速度は異なるものの、2011年から2015年までに、平均して一年あたり27%の割合で減少した。このような$$^{137}$$Cs濃度の目立った時間変化は、沖合海域では見られなかった。沿岸域における表層堆積物中の$$^{137}$$Cs濃度減少には、堆積物の鉛直混合に伴う希釈が最も大きく寄与しており、堆積物鉛直混合モデルによる解析の結果、上記の減少率の半分以上がこの過程で説明することができた。$$^{137}$$Csを吸着した堆積物の水平移動や、堆積物からの$$^{137}$$Csの溶脱も、表層堆積物中の$$^{137}$$Cs濃度減少に寄与しているが、堆積物の鉛直混合に比べて効果は低いと推測された。

論文

Preface "Radionuclides in coastal sediments after the accident of Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant; Distribution, dynamics and fate"

長尾 誠也*; 乙坂 重嘉; 帰山 秀樹*

Journal of Oceanography, 73(5), P. 527, 2017/10

福島第一原子力発電所事故から5年以上が経過し、海洋環境においても多くの調査研究が進められてきた。海底堆積物中の放射性セシウムの水平分布、時系列変動については、2011年5月より、主に宮城県・福島県・茨城県・千葉県沿岸域でのモニタリング調査が続けられている。しかしながら、事故由来放射性核種による海底堆積物及び海底付近の生態系への影響評価は、その局所依存性や観測の困難さ等により、他の環境調査に比べて遅れていた。今回、「Journal of Oceanography」誌において標題の特集セクションを組み、河口,沿岸及び沖合海域における海底堆積物中の放射性セシウムの濃度分布や、その数年規模での変化傾向と要因についての4報の論文を掲載した。本解説は、その特集の企画意図を示すとともに、内容を概観するものである。

論文

福島原発事故由来の放射性物質が付着した海底堆積物の再懸濁と水平輸送過程

本多 牧生*; 乙坂 重嘉

日本原子力学会誌, 58(4), p.225 - 228, 2016/04

2015年8月に公表された、福島第一原子力発電所の南東沖115kmにおけるセジメントトラップ実験結果に関する論文(Buesseler et al., 2015)の内容を中心として、福島沖合海底への放射性セシウムの沈降移動や、沿岸-沖合間の水平輸送機構について解説する。時系列セジメントトラップで観測した粒子態放射性セシウム沈降量は、海底から再懸濁したとみられる鉱物粒子の移動量とともに顕著に変化した。このことから、沈降粒子中の放射性セシウムは、海洋表層から鉛直的に沈降したものに加え、海底付近を沖合に向かって移動したものを多く含むことがわかった。特に、2013年秋季に観測された放射性セシウムの粒子束の増加は、福島沖を複数の台風が通過したことが原因であると推定された。ただし、海底における放射性セシウムの沈着量と、沖合海底への輸送量を比較した結果、沿岸域の海底に沈着した放射性セシウムの大部分は沿岸域に留まっており、沖合に移動する割合は年に1$$sim$$2%程度であると見積もられた。

論文

Cumulative history recorded in the depth distribution of radiocesium in sediments deposited on a sandbar

田中 万也; 近藤 宏壮*; 坂口 綾*; 高橋 嘉夫*

Journal of Environmental Radioactivity, 150, p.213 - 219, 2015/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:85.54(Environmental Sciences)

福島県の阿武隈川の砂州において表層から深さ20cmまでの堆積物を採取した。採取した堆積物はバルク試料の放射性セシウム濃度を測定するとともにサイズ分画した試料の測定も同様に行った。その結果、砂州堆積物には福島原子力発電所事故後の河川における放射性セシウムの堆積過程が記録されていることが明らかとなった。

論文

水底の放射性物質濃度分布測定技術;福島県内の農業用ため池への適用

眞田 幸尚; 鳥居 建男

日本原子力学会誌, 57(2), p.94 - 98, 2015/02

東京電力福島第一原子力発電所事故より3年が経過し、周辺地域において農業を再開させる際に、農業用ため池底に蓄積している放射性セシウムの濃度及び分布の調査が求められている。水底の堆積物中の放射性セシウム濃度の測定にはサンプリングが必要であったが、プラスチックシンチレーションファイバーを使用することにより、現場での直接測定を可能とした。本稿では、水底の放射線分布測定技術の概要と農業用ため池への適用について解説する。

論文

Vertical and lateral transport of particulate radiocesium off Fukushima

乙坂 重嘉; 中西 貴宏; 鈴木 崇史; 佐藤 雄飛; 成田 尚史*

Environmental Science & Technology, 48(21), p.12595 - 12602, 2014/11

 被引用回数:11 パーセンタイル:45.16(Engineering, Environmental)

福島第一原子力発電所から約100km東方の沖合に、2011年8月から約2年間にわたってセジメントトラップを設置し、事故由来の放射性セシウムの海底への輸送フラックスを見積もるとともに、鉛同位体濃度等を指標として沈降粒子の輸送過程を解析した。$$^{137}$$Cs粒子束は観測期間の初期に高く、季節的に変動しながら全体として減少傾向を示した。この放射性セシウムの粒子束は、主に2つのモードで制御されていた。一つ目は表層水中で放射性セシウムを取り込んだ粒子の急速な鉛直輸送(鉛直モード)であった。このモードは、特に事故後の早い段階で支配的であり、観測点付近の海底における放射性セシウムの分布を形成したと推測された。二つ目のモードは、海底付近に運ばれた粒子状放射性セシウムの再移動であった(水平モード)。福島周辺の広域で採取した海底堆積物中の$$^{137}$$Cs/$$^{210}$$Pb比を沈降粒子と比較することにより、水平モード時に堆積物が移動する範囲は数十km程度であると推定された。

論文

Anthropogenic radionuclides in sediment in the Japan Sea; Distribution and transport processes of particulate radionuclides

乙坂 重嘉; 天野 光; 伊藤 集通; 川村 英之; 小林 卓也; 鈴木 崇史; 外川 織彦; Chaykovskaya, E. L.*; Lishavskaya, T. S.*; Novichkov, V. P.*; et al.

Journal of Environmental Radioactivity, 91(3), p.128 - 145, 2006/00

 被引用回数:12 パーセンタイル:65.1(Environmental Sciences)

1998年から2002年にかけて、日本海の22観測点で観測した堆積物中の放射性核種($$^{90}$$Sr, $$^{137}$$Cs及び$$^{239+240}$$Pu)の存在量と存在比から、同海域における粒子状放射性核種の輸送と蓄積過程を明らかにした。日本海における堆積物中の$$^{90}$$Sr, $$^{137}$$Cs及び$$^{239+240}$$Puの存在量は、それぞれ0.6-87Bq/m$$^{2}$$, 5.9-379Bq/m$$^{2}$$及び0.6-78Bq/m$$^{2}$$の範囲であった。日本海盆及び大和海盆では、深海(水深2km以深)部における堆積物中の放射性核種存在量は同程度であったが、堆積物中の平均$$^{239+240}$$Pu/$$^{137}$$Cs比は大和海盆に比べて日本海盆で大きかった。特に西部日本海盆で見られた大きな$$^{239+240}$$Pu/$$^{137}$$Cs比は、この海域表層へのPu/Cs比の大きな粒子の生成と深海への急速な粒子沈降がもたらした結果であると結論付けられた。対馬海盆及び大和海盆縁辺部では、堆積物中の放射性核種の存在量及び$$^{239+240}$$Pu/$$^{137}$$Cs比が大きかった。対馬暖流による粒子状放射性核種の水平輸送が南部及び東部日本海における堆積物への大きな放射性核種の蓄積をもたらしたと考えられた。

論文

Fluxes and balance of $$^{210}$$Pb in the northwestern Japan Sea

乙坂 重嘉; 馬場 正美*; 外川 織彦; Karasev, E. V.*

Pacific Oceanography, 1(2), p.149 - 157, 2003/12

北西部日本海の測点MSで、セジメントトラップ実験による沈降粒子の捕集と海底堆積物の採取を行い、粒子中の鉛-210と粒子の主成分(生物起源ケイ酸塩,生物起源炭酸カルシウム,有機物及びアルミニウム)を測定した。海水柱内における鉛-210の収支から、測点MSにおける鉛-210の循環は、(1)沈降粒子による除去と鉛直輸送,(2)深層での粒子の分解,(3)底層海流による水平輸送という3つの機構によって支配されていると見積もられた。鉛-210粒子束はAl粒子束とよい相関を示したが、生物起源成分の粒子束との関係は弱かった。この結果から、測点MSにおいて、鉛-210の海水からの除去は、陸起源粒子の沈降によって起こっていることが示された。水深3km層における鉛-210粒子束は、冬季から春季にかけて大きかった。この時期の鉛-210粒子束の増加は、西部日本海の沿岸域における冬季の鉛直混合によって、鉛-210に富んだ海水が測点MSの底層へ流入したことが原因であると考えられる。測点MSの深層における鉛-210粒子束の季節変動は、西部日本海における深層水形成のインジケータとして有効であることが示唆された。

論文

Anthropogenic radionuclides in sediment in the Japan Sea

乙坂 重嘉; 荒巻 能史*; 鈴木 崇史; 小林 卓也; 伊藤 集通; 外川 織彦; Chaykovskaya, E. L.*; Dunaev, A. L.*; Karasev, E. V.*; Novichkov, V. P.*; et al.

Proceedings of International Symposium on Radioecology and Environmental Dosimetry, p.390 - 395, 2003/10

1998年から2002年の間に、国際科学技術センター(ISTC)とのパートナープロジェクト及び、文部科学省からの受託研究のもとで、海底堆積物の採取と堆積物中の放射性核種の分析が行われた。本研究では、日本海の22測点における人為起源放射性核種(Cs-137, Sr-90及びPu-239+240)の分析結果を報告し、その分布と蓄積過程について議論する。日本海盆と大和海盆におけるCs-137の平均濃度は、それぞれ、1.0$$pm$$0.3, 1.0$$pm$$1.8Bq/kgであった。両海盆間で、堆積物中の放射性核種濃度に有意な差はなかったが、放射性核種濃度の分布には異なる特徴が見られた。日本海盆では、放射性核種濃度の水平分布の変動は小さかった。その一方で、大和海盆では、一部の測点で局所的に高い比放射能が観測された以外は、ほとんどの測点で有意な放射能は検出されなかった。日本海の堆積物中で最も高い放射能濃度は、大和海盆の南東縁辺で観測され、その濃度は、Cs-137が6.5$$pm$$0.6Bq/kg、Sr-90が1.4$$pm$$0.2Bq/kg、Pu-239+240が1.6$$pm$$0.1Bq/kgであった。日本海盆と大和海盆では、それぞれ特有の人為起源放射性核種の蓄積メカニズムが働いていたことが示唆された。

論文

石狩湾堆積物中の高いC/N比の有機物と重金属

濱原 和弘*; 重光 雅仁*; 乗木 新一郎*; 福山 龍次*; 荒巻 能史; 乙坂 重嘉

沿岸海洋研究, 41(1), p.53 - 60, 2003/08

北海道石狩湾の北緯43度30分、東経141度20分の地点で重力式採泥器を用いて約40cmの柱状試料を採取した。Cs-137法によって堆積速度を0.56cm/yrと求めた。1945年から1981年の間に有機炭素/有機窒素比が20という大きな比を持つ有機物が堆積していた。放射性炭素によれば、当該試料が周辺に対して200-300パーミル低い値を示し、石炭等の放射性炭素を含まない物質の混入をうかがわせた。また、この有機物部分には、鉄,銅,亜鉛そしてクロムが濃縮されていた。1981年以降の堆積物は、有機炭素/有機窒素比は約10-15に減少した。また、微量金属の濃縮も顕著ではなかった。石狩湾の化学環境は1930年以前にもどりつつある。

報告書

腐食生成物としてのマグネタイトによる炭素鋼オーバーパックの腐食への影響

谷口 直樹; 本田 明; 川崎 学*; 舛形 剛*

JNC-TN8400 2001-001, 56 Pages, 2000/12

JNC-TN8400-2001-001.pdf:1.48MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分における炭素鋼オーバーパックの腐食寿命を評価するうえで、堆積する腐食生成物による腐食への影響を明らかにする必要がある。特に、マグネタイトを模擬腐食生成物として与えると、腐食が加速されるという報告があり、その影響を把握することが重要である。そこで、腐食生成物としてのマグネタイトが炭素鋼オーバーパックの腐食に及ぼす影響を評価することを目的としてマグネタイト共存下での腐食加速再現試験および腐食加速機構の解明のための試験を実施した。その結果、以下のことが確認された。(1)粉末のマグネタイトは炭素鋼の腐食を加速する作用を有する。その主要因はマグネタイト中の3価鉄の2価への還元反応であるが、水素発生反応もある程度加速される。マグネタイト共存下での炭素鋼の浸漬試験では、腐食反応に占める水素ガス発生反応の寄与は30%程度であった。(2)炭素鋼の腐食によって生じたマグネタイトを含む腐食生成物層は炭素鋼の腐食をむしろ抑制する。また、マグネタイトによる腐食の促進を仮定し、実験結果に基づいて1000年間の腐食深さを見積もった。その結果、マグネタイトに起因する腐食深さの増加は1mmにすぎず、これを加えてもトータルの腐食深さは約33mmであり、第2次取りまとめにおいて設定されている炭素鋼オーバーパックの腐食しろの40mmを超えないことがわかった。よって、オーバーパック寿命へのマグネタイトによる腐食加速の影響はほとんど無視できることがわかった。

報告書

ナトリウム漏えい燃焼環境における床ライナの腐食発生条件確認実験(Run-F7-3,Run-F8-1)

二神 敏; 石川 浩康; 大野 修司; 宮原 信哉

JNC-TN9400 2000-092, 247 Pages, 2000/08

JNC-TN9400-2000-092.pdf:20.29MB

高湿分条件下における小規模ナトリウム漏えい時の受け皿減肉の腐食形態を明らかにすることを主目的として、「ナトリウムプール燃焼実験Run-F7-3」および「ナトリウム漏えい燃焼環境における床ライナの腐食発生条件確認実験Run-F8-1」を実施した。両実験では、大規模ナトリウム漏洩燃焼試験施設SAPFIREの小型密閉容器FRAT-1(内容積3mの3乗)を用い、炭素鋼製の受け皿上に約507$$^{circ}C$$のナトリウムを24$$sim$$26kg/hの流量で23$$sim$$25分間漏えいさせた。雰囲気条件は湿分濃度25000$$sim$$28000vol-ppmで5mの3乗minの換気を行い、燃焼の終了時刻(容器内のアルゴン置換の実施時刻)をパラメータとした。両ケースの受け皿の減肉量、材料分析結果、堆積物化学組成を分析・比較した結果から、2回の実験ではNaFe複合酸化型腐食が支配的であったと推定した。また、堆積物中にNaOHが形成されるのは主に漏えい終了後でありナトリウム漏えい期間中は溶融塩型腐食の発生しにくい環境であったことを確認した。

報告書

日本における環境要素間のアクチニド元素の移行挙動に関する研究(2)

工藤 章*; 藤川 陽子*

JNC-TJ8400 2000-010, 67 Pages, 2000/02

JNC-TJ8400-2000-010.pdf:2.17MB

本書では、前半部分において「長崎原爆プルトニウムの放出と環境中の移動性」について、後半部分において「わが国のファーフィールドにおける放射性核種移行研究の到達点」についての研究成果を報告する。長崎県長崎市西山地区で450cmの深さまでの不飽和帯土のコアを採取し、90Sr、137Cs、239+240Puの鉛直分布を決定した。その結果、大部分の放射性核種は、地表から30cmの層に見出された。しかしながら、90Srと239+240Puは、200cm以深の地下水からも発見された。137Csは、地表面から40cm位深、あるいは地下水中には見出せなかった。これらのことから、全239+240Puの3%は、土壌表層に留まる残り97%のプルトニウムよりも速く、土壌中を移行していることを示している。また、1945年の長崎フォールアウトを示す137Csと239+240Puのシャープなピークが、西山貯水池の堆積物コアから見つかった。一方、90Srはその堆積物中を移動するため、1945年に堆積した層にはピークを見出すことが出来なかった。さらに、239+240Puは1945年よりも古い年代の層でも見つかった。一方、年輪中の239+240Puは、堆積物コアとほぼ同様の分布をしていたが、極めて微量の239+240Pu(1%程度)は1945年の年輪よりも内側から発見された。これら事象より環境中の移動性239+240Puの存在を推定した。報告書の後半部分においては、「地層処分研究開発第2次とりまとめ」および現状の放射能移行評価研究について、特に天然バリア(例えば、ファーフィールド)および地表生態圏を対象とした放射能移行モデルを中心にレビューを行い、今後の地層処分の環境安全評価に関連して進めるべき環境関連研究の方向について検討した。その中では、Genericな安全評価研究からサイト特異的な安全評価研究への移行を中心に、説明的モデル、スクリーニングモデル、予測モデルといった目的別モデルの適用手順、モデル予測と安全評価にまつわる不確実性への対処手順、そして安全評価の予測に対する信頼性向上の手順としてわが国の野外条件下で取得された物質移行データによるモデル検証の必要性について議論を行った。

論文

Cesium-137 and mercury contamination in lake sediments

松永 武; 上野 隆; R.Chandradjith*; 天野 光; 奥村 稔*; 橋谷 博*

Chemosphere, 39(2), p.269 - 283, 1999/00

 被引用回数:11 パーセンタイル:65.47

湖底堆積物へのグローバルフォールアウト$$^{137}$$Cs並びに農薬起源の水銀の流入フラックスの解析を行った。対象地域は島根県斐伊川河口に位置する宍道湖と中海である。1954年以来のグローバルフォールアウト$$^{137}$$Csの地表面降下量データと年代付けした堆積物中$$^{137}$$Csの堆積量の解析から、1)地表面土壌浸食に伴う流入、2)湖水面への降下分の保持量、3)湖からの流出量の3つのフラックスを評価した。水銀については、流域農地における使用量推定値から湖底への蓄積割合を評価した。本研究により、地表面の汚染物質は、その土壌への供給が停止した後であっても、土壌浸食に伴い蓄積成分が流入する過程を通じ、表面水系に長期的汚染をもたらすことが示された。

62 件中 1件目~20件目を表示