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報告書

再処理施設品質保証システムに係る改善の取組み(業務報告); 廃止措置段階への移行、ISO認証取止めから新検査制度対応準備まで(平成24年度から令和元年度までの主な改善の実績)

芳中 一行; 清水 和幸; 杉山 孝行

JAEA-Review 2021-008, 112 Pages, 2021/07

JAEA-Review-2021-008.pdf:5.99MB

2012年(平成24年)から2019年(令和元年)度にかけて、新規制基準の施行への対応、ISO9001の認証返上の対応などを通じ、それまで運用してきた品質保証システムを段階的に大きく見直した。品質保証システムの見直しにあたっては関連する基準・規格への要求事項を満足させることはもちろんのことであるが、それまでの運用状況を踏まえつつ、保安活動をどのようにしていくのが良いのか検討したうえで改善を図ることが重要である。本報告では、新規制基準への適合や、主に原子力発電所における安全確保を対象とした品質保証規程(JEAC4111)を再処理施設に適用する際の考え方(システム見直しの際の解釈)、見直しの背景、各見直しにあたって検討してきた事項等を業務報告としてまとめた。合わせて、今後の品質保証活動に際して留意すべき事項を整理した。留意すべき主な事項として、業務プロセスの確立にあたって他部署との関係及び責任の分岐点を明確にするとともにフロー図などを用いて各プロセスの順序と相互関係を明確にすること、意思決定プロセスに係る管理(インプット情報、判断基準(根拠)など)が重要になること、プロセスの監視・測定おいてはスケジュールの観点のみでなく「施設・設備の状況」、「法令要求等の遵守状況」、「プロセス改善(修正)の必要性」の観点が必要であること、文書化においては既存のシステムと整合させ上位文書との関連付けを明確にしておく必要があることを挙げている。

報告書

東京電力福島第一原子力発電所事故の対処に係る研究開発; ふくしま復興に向けた10年の取り組み

福島研究開発部門

JAEA-Review 2020-023, 140 Pages, 2020/12

JAEA-Review-2020-023.pdf:17.22MB

2011年3月11日、東日本大震災により、東京電力福島第一原子力発電所(以下、「1F」という)事故が発生した。日本原子力研究開発機構(以下、「原子力機構」という)は災害対策基本法指定の公共機関として、緊急時対応などを含めた対応を行うとともに、我が国唯一の原子力に関する総合的研究開発機関として、1F事故の対処に関する研究開発を行ってきた。本報告書は、事故直後から10年後の現在に至るまでの、原子力機構の福島復興対応に関する活動を取りまとめたものである。具体的には、事故直後の緊急時対応、福島部門の設置を含む体制や基盤の整備、廃炉や環境回復に対する研究開発成果、今後の展望について記載している。

論文

JMTRの廃止措置に向けた難処理廃棄物の廃棄体化のための処理方法の開発; 炉内構造物と使用済イオン交換樹脂

関 美沙紀; 中野 寛子; 永田 寛; 大塚 薫; 大森 崇純; 武内 伴照; 井手 広史; 土谷 邦彦

デコミッショニング技報, (62), p.9 - 19, 2020/09

材料試験炉(JMTR)は、1968年に初臨界を達成して以来、発電用軽水炉を中心に、新型転換炉,高速炉,高温ガス炉,核融合炉等の燃料・材料の照射試験に広く利用されてきた。しかし、法令で定める耐震基準に適合していないため2017年4月に施設の廃止が決定され、現在廃止措置計画の審査を受けている。JMTRでは発電炉とは異なった炉心構造材であるアルミニウムやベリリウムが使用されているため、これらの処理方法を確立し、安定な廃棄体を作製する必要がある。また、蓄積された使用済イオン交換樹脂の処理方法についても検討する必要がある。本報告では、これらの検討状況について紹介する。

論文

Seven-year temporal variation of caesium-137 discharge inventory from the port of Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant; Continuous monthly estimation of caesium-137 discharge in the period from April 2011 to June 2018

町田 昌彦; 山田 進; 岩田 亜矢子; 乙坂 重嘉; 小林 卓也; 渡辺 将久; 船坂 英之; 森田 貴己*

Journal of Nuclear Science and Technology, 57(8), p.939 - 950, 2020/08

 被引用回数:3 パーセンタイル:78.97(Nuclear Science & Technology)

2011年4$$sim$$5月にかけて発生した東京電力ホールディングス・福島第一原子力発電所2号機及び3号機からの汚染水の海洋への直接流出以後、神田は相対的に小さいが連続的な放射性物質の流出が引き続き起こっていることを指摘している。しかし、その期間は2012年9月までであり、その後の流出量の推定についての報告はない。そこで、本論文では、その後を含めて2011年4月から2018年6月までの7年間に渡り$$^{137}$$Csの流出量を推定した結果を報告する。報告のない時期、国・東京電力ホールディングスは、流出を抑制するための努力を続け、港湾内海水の放射性核種濃度は徐々に減少している。われわれは、一月単位で$$^{137}$$Csの流出量を二つの手法、一つは神田の提案した手法だがわれわれの改良を加えた手法とボロノイ分割によるインベントリー評価法を使い評価した。それらの結果から、前者の手法は常に後者の手法と比べて保守的だが、前者の後者に対する比は1桁の範囲内であることが分かった。また、それらの推定量から簡単に沿岸域に対するインパクトを評価し、特に魚食による内部被ばく量を推定したところ、福島第一原子力発電所(1F)の海洋流出量に基づく内部被ばく分は極めて小さいことが分かった。

論文

Research on activation assessment of a reactor structural materials for decommissioning, 2

関 美沙紀; 石川 幸治*; 佐野 忠史*; 永田 寛; 大塚 薫; 大森 崇純; 花川 裕規; 井手 広史; 土谷 邦彦; 藤原 靖幸*; et al.

KURNS Progress Report 2019, P. 279, 2020/08

JMTR施設の廃止措置を進めるにあたり、多くの放射性廃棄物が発生するが、これらはドラム缶等に格納し、コンクリートを充填して、廃棄体とする計画である。しかし、アルミニウムは、コンクリートと反応し水素ガスが発生し、廃棄体を破損することが懸念されている。本研究は、これまで行ってきた湿式法によるアルミニウムの安定化処理法の溶液pHの最適条件を求めることを目的とした。JMTRで多く使用されている2種類のアルミニウム試料を準備し、KURで照射した後、強塩基であるNaOHに溶解した。溶解液をろ過した後、中和処理をしてpH=5$$sim$$11にてAl(OH)$$_{3}$$を生成した。それぞれの工程で得た残差及び溶液は放射化分析を行った。この結果、pH=7, 9にてAl全量の固体としての回収が可能であることが分かった。また、廃液中にはCr-51及びNa-24が含まれることが分かった。Cr-51は全ての条件にて同等の回収率であった。一方でNa-24は中和の際に生成されるNaCl量が相対的に多いことから、溶液中のNa-24が増加したと考えられる。

論文

Measurement of thermal decomposition temperature and rate of sodium hydride

河口 宗道

Proceedings of 2020 International Conference on Nuclear Engineering (ICONE 2020) (Internet), 6 Pages, 2020/08

Na冷却高速炉の廃止措置を行う上で、コールドトラップの解体では作業員が放射線量を被ばくする可能性がある。コールドトラップはナトリウム冷却材の純化のために核分裂生成物のトリチウムがトラップされるため、比較的線量の高い機器である。本研究は、コールドトラップの前処理の加熱分解法を改良する基礎的研究として、水素化ナトリウムの熱分解温度及び速度を測定した。TG-DTA装置(NETSCH Japan製STA2500)によりAl$$_2$$O$$_3$$ルツボ内の水素化ナトリウム粉末(Sigma-Ardrich社製: 95.3%)を使って、熱分解温度及び速度を測定した。測定における加熱速度は$$beta$$=2.0, 5.0, 10.0, 20.0K/minとして重量減少を測定し、その重量減少開始の温度やキッシンジャープロットから熱分解温度及び速度を算出した。さらに600K近傍の熱分解温度に設定した熱分解曲線を測定した。加熱に伴う化学組成の変化(NaHからNa)はX線分析により測定した。結果、熱分解温度は約600Kで顕著な重量減少が見られ、1時間以内で水素化ナトリウム中の水素は全量放出した。熱分解速度は温度に強く依存することが分かった。

論文

Consideration of relationship between decommissioning with digital-twin and knowledge management

樽田 泰宜; 柳原 敏*; 橋本 敬*; 小林 重人*; 井口 幸弘; 北村 高一; 香田 有哉; 友田 光一

Proceedings of 2020 International Conference on Nuclear Engineering (ICONE 2020) (Internet), 8 Pages, 2020/08

廃止措置は長期的なプロジェクトであり、完遂までには世代交代が予想される。そのため、知識と技術を次世代に適切に継承する必要がある。近年、廃止措置の世界では、知識マネジメントや仮想現実の活用など高度な技術を適用する試みが行われている。本研究では廃止措置における知識マネジメントとデジタルツインの関係について論じる。

報告書

「ふげん」重水系・ヘリウム系等のトリチウム除去

瀧谷 啓晃; 門脇 春彦; 松嶌 聡; 松尾 秀彦; 石山 正弘; 荒谷 健太; 手塚 将志

JAEA-Technology 2020-001, 76 Pages, 2020/05

JAEA-Technology-2020-001.pdf:6.06MB

日本原子力研究開発機構新型転換炉原型炉施設「ふげん」(以下、「ふげん」という。)は、約25年間の運転を経て、2008年2月12日に廃止措置計画の認可を取得し、廃止措置に移行して解体作業を進めている。「ふげん」は、減速材として重水を使用しており、原子炉の運転に伴って重水素による中性子の吸収によってトリチウムが生成・蓄積されているため、炉心本体, 重水系及びヘリウム系はトリチウムによって汚染されている。これらの設備の解体撤去に先立ち、環境へのトリチウムの放出量及びトリチウムによる内部被ばくリスクを低減するとともに、作業性を確保するため、廃止措置の第一段階である「重水系・ヘリウム系等の汚染の除去期間」の作業の一環として、これらの設備のトリチウム汚染を除去する作業を2008年度から開始し、2017年度に完了した。本報告書では、炉心本体, 重水系及びヘリウム系のトリチウム汚染の除去作業に当たって作業方法や作業の進捗管理等を検討し、実証した結果を報告する。

報告書

第37回ふげん廃止措置技術専門委員会資料集

中村 保之; 香田 有哉; 山本 耕輔; 副島 吾郎; 井口 幸弘

JAEA-Review 2020-002, 40 Pages, 2020/05

JAEA-Review-2020-002.pdf:8.78MB

新型転換炉原型炉ふげん(以下「ふげん」という。)は、廃止措置技術開発を計画・実施するにあたり、「ふげん」を国内外に開かれた技術開発の場及び福井県が目指すエネルギー研究開発拠点化計画における研究開発拠点として十分に活用するとともに、当該技術開発で得られる成果を有効に活用することを目的として、原子力機構内外の有識者で構成される「ふげん廃止措置技術専門委員会」を設置している。本稿は、令和元年12月2日に開催した第37回ふげん廃止措置技術専門委員会において報告・審議を行った"廃止措置の状況"、"解体データ活用による解体工数等予測システムの整備"、"クリアランスの運用状況を踏まえた今後の対応"及び"原子炉本体からの試料採取実績及び今後の計画"について、資料集としてまとめたものである。

論文

高速増殖原型炉もんじゅ燃料体取出し作業の開始

古賀 和浩*; 鈴木 和則*; 高木 剛彦; 浜野 知治

FAPIG, (196), p.8 - 15, 2020/01

高速増殖原型炉もんじゅは、既に(2017年6月より)廃止措置の第1段階である燃料体取出し期間(約5.5年: 2022年末まで)がスタートしている。その中で、最初の燃料体の取扱いとして、2018年8月$$sim$$2019年1月に1回目の「燃料体の処理」運転(計86体)を実施した。富士電機は、「燃料体の処理」運転において、事業者の日本原子力研究開発機構に協力して期間を通して技術員を派遣するなどの技術支援を実施し、各種不具合を経験しながらも運転完遂に貢献した。本稿では、この1回目の「燃料体の処理」運転の実施内容及び不具合状況の概要を紹介する。なお、本稿は、FAPIG No194「高速増殖原型炉もんじゅ 廃止措置と燃料体取出し作業に向けて」の続編であり、そちらも参照されたい。

論文

福島第一原発港湾からの放射性セシウム137の推定流出量の変遷; 2011年4月$$sim$$2018年6月までの7年間に渡る月間流出量の推定

町田 昌彦; 山田 進; 岩田 亜矢子; 乙坂 重嘉; 小林 卓也; 渡辺 将久; 船坂 英之; 森田 貴己*

日本原子力学会和文論文誌, 18(4), p.226 - 236, 2019/12

2011年4$$sim$$5月にかけて発生した東京電力HD・福島第一原子力発電所2号機及び3号機からの汚染水の海洋への直接流出以後、神田は相対的に小さいが連続的な放射性物質の流出が引き続き起こっていることを指摘している。しかし、その期間は2012年9月までであり、その後の流出量の推定についての報告はない。そこで、本論文では、その後を含めて2011年4月から2018年6月までの7年間に渡りCs-137の流出量を推定した結果を報告する。報告のない時期、国・東京電力HDは、流出を抑制するための努力を続け、港湾内海水の放射性核種濃度は徐々に減少している。われわれは、一月単位でCs-137の流出量を二つの手法、一つは神田の提案した手法だがわれわれの改良を加えた手法とボロノイ分割によるインベントリー評価法を使い評価した。それらの結果から、前者の手法は常に後者の手法と比べて保守的だが、前者の後者に対する比は1桁の範囲内であることが分かった。また、それらの推定量から簡単に沿岸域に対するインパクトを評価し、特に魚食による内部被ばく量を推定したところ、1Fの海洋流出量に基づく内部被ばく分は極めて小さいことが分かった。

論文

STRAD project for systematic treatments of radioactive liquid wastes generated in nuclear facilities

渡部 創; 小木 浩通*; 荒井 陽一; 粟飯原 はるか; 高畠 容子; 柴田 淳広; 野村 和則; 神谷 裕一*; 浅沼 徳子*; 松浦 治明*; et al.

Progress in Nuclear Energy, 117, p.103090_1 - 103090_8, 2019/11

 被引用回数:5 パーセンタイル:58.77(Nuclear Science & Technology)

A new collaborative research project for systematic treatments of radioactive liquid wastes containing various reagents generating in nuclear facilities was started from 2018 initiated by Japan Atomic Energy Agency. The project was named as STRAD (Systematic Treatments of RAdioactive liquid wastes for Decommissioning) project. Tentative targets to be studied under the project are aqueous and organic liquid wastes which have been generated by experiments and analyses in a reprocessing experimental laboratory of JAEA. Currently fundamental studies for treatments of the liquid wastes with complicated compositions are underway. In the STRAD project, process flow for treatment of ammonium ion involved in aqueous waste was designed though the inactive experiments, and decomposition of ammonium ion using catalysis will be carried out soon. Adsorbents for recovery of U and Pu from spent solvent were also developed. Demonstration experiments on genuine spent solvent is under planning.

論文

Research on activation assessment of a reactor structural materials for decommissioning

関 美沙紀; 石川 幸治*; 永田 寛; 大塚 薫; 大森 崇純; 花川 裕規; 井手 広史; 土谷 邦彦; 佐野 忠史*; 藤原 靖幸*; et al.

KURNS Progress Report 2018, P. 257, 2019/08

JMTR施設の廃止措置を進めるにあたり、多くの放射性廃棄物が発生するが、これらはドラム缶等に格納し、コンクリートを充填して、廃棄体とする計画である。しかし、アルミニウムは、コンクリートと反応し水素ガスが発生し、廃棄体を破損することが懸念されている。本研究は、湿式法によるアルミニウムの安定化処理法の開発を行った。JMTRで多く使用されている2種類のアルミニウム試料を準備し、KURで照射した後、強塩基であるNaOHに溶解した。溶解液をろ過した後、中和処理をしてAl(OH)$$_{3}$$を生成した。それぞれの工程で得た残差及び溶液は、放射化分析を行った。この結果、Al合金内に含まれる不純物$$^{51}$$Crおよび$$^{59}$$FeはAl成分と分離することができ、低レベルのAl(OH) $$_{3}$$の抽出が可能であることが示唆された。今後、Al(OH)$$_{3}$$の焼成温度の最適化を図り、安定なAl$$_{2}$$O $$_{3}$$を製作する条件を決定する。

論文

Environmental research on uranium at the Ningyo-Toge Environmental Engineering Center, JAEA

佐藤 和彦; 八木 直人; 中桐 俊男

Proceedings of 27th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-27) (Internet), 6 Pages, 2019/05

日本原子力研究開発機構人形峠環境技術センターは、2016年にウランと環境研究プラットフォームを公表し、その新しいコンセプトのもとにウラン廃棄物の処理処分に係る研究の一環として環境研究を開始した。環境研究は、廃棄物に含まれる主要な放射性元素であるウランの特徴を基に、環境中での分布及び挙動に関連する5つのテーマから構成される。環境研究の背景及び各研究テーマの状況について報告する。

論文

新型転換炉原型炉ふげんの廃止措置状況

瀧谷 啓晃; 荒谷 健太; 粟谷 悠人; 石山 正弘; 手塚 将志; 水井 宏之

デコミッショニング技報, (59), p.2 - 12, 2019/03

新型転換炉原型炉ふげんは、2008年2月に廃止措置計画の認可を受け、廃止措置に取り組んでいる。2018年3月に廃止措置の第1段階(重水系・ヘリウム系等の汚染の除去期間)を終了し、現在第2段階(原子炉周辺設備解体撤去期間)に移行している。本報告では、新型転換炉原型炉ふげんの廃止措置の第1段階における成果について紹介する。

論文

原子力発電施設職員の世代継承性を改善するためのプログラム開発

Zhao, Q.*; 樽田 泰宜; 小林 重人*; 橋本 敬*

知識共創(インターネット), 8, p.V 13_1 - V 13_2, 2018/08

Erikson(1989)は心理社会的な視点で、ライフサイクル理論という人間の発達課題についての理論を提唱している。そこでは成人中期に、ジェネラティビティという世代継承性という課題があるという。「世代継承」とは、次世代に知識や情報を伝承するものである。この際、次世代への関心を持つことや関与するという意識は重要であり、例えば、子育てのみならず組織や社会そのものを育成することも含まれる概念である。「ふげん」は、2003年に原子炉の運転を終了し国の認可を受けて廃止措置に移行しているが、職員がこれまで培ってきた多くの技術や知識は、これまでの「運転」とは異なる業務が含まれる。今後、多くの知識等を持った職員は定年退職を迎えるため、それらの継承も課題となる。例えば、世代継承性が向上しない場合は"停滞性"という後ろ向きの課題が生じる。こうした因子は廃止措置おいても重要になると考えられる。そこで、本研究では、原子力発電施設の職員の世代継承性という社会心理的な課題を向上させる仕組みについて考察することを目的とする。

報告書

原子力施設廃止措置費用簡易評価コード(DECOST)利用マニュアル

高橋 信雄; 末金 百合花; 阪場 亮祐*; 黒澤 卓也*; 佐藤 公一; 目黒 義弘

JAEA-Testing 2018-002, 45 Pages, 2018/07

JAEA-Testing-2018-002.pdf:4.44MB

日本原子力研究開発機構は、原子炉施設, 再処理施設, 核燃料施設, 研究施設等の原子力施設を有している。これら施設は施設の使用目的の終了や老朽化等により、いずれ廃止措置を行うことになるが、廃止措置に先立ち、廃止措置費用を評価する必要がある。これまでに、施設の特徴や類似性、解体工法等を基に廃止措置費用を短時間で効率的に計算できる評価手法(DECOST)を開発してきた。本報告書は、DECOSTの利便性向上を目的に、利用マニュアルとして作成した。DECOSTで用いる評価式を提示し、評価の対象となる原子力施設の種類ごとにその利用方法を具体的に解説した。加えて、評価の際に必要となる施設情報や解体廃棄物量等の設定方法も示した。

論文

VR技術を応用した福島第一原子力発電所の廃止措置への挑戦

堀口 賢一

技術士, 30(4), p.8 - 11, 2018/04

福島第一原子力発電所の廃止措置では、事前検証や操作訓練が他の原子力発電所の廃止措置に比べ、重要である。日本原子力研究開発機構楢葉遠隔技術開発センターでは、実測データを基に事故後の建屋内部状況を模擬したVRシステムや各種実規模大のモックアップ設備を応用して廃止措置に適用するための技術開発が行われている。これらを活用することにより確実かつ効率的な現地での作業への貢献が期待できる。本報では、これまでの原子力発電所での廃止措置におけるVRシステムの活用例を紹介し、VRシステムを活用することで廃止措置を進めるうえでどのような利点が得られたかをまとめる。また、福島第一原子力発電所の廃止措置に貢献することが期待されている楢葉遠隔技術開発センターのVRシステムについて、2017年1月に日本技術士会原子力・放射線部会での視察を踏まえ、その概要について報告する。

論文

東海再処理施設の廃止措置計画の概要

岡野 正紀; 秋山 和樹; 田口 克也; 永里 良彦; 大森 栄一

デコミッショニング技報, (57), p.53 - 64, 2018/03

東海再処理施設は1971年6月に建設が開始され、使用済燃料を用いたホット試験を1977年9月に開始した。電気事業者との再処理役務契約を無事完遂した。それ以来2007年5月までの約30年間にわたり約1,140トンの使用済燃料を再処理した。東海再処理施設については、2014年9月の「日本原子力研究開発機構改革報告書」において、費用対効果を勘案して廃止措置へ移行する方針を示した。これらを踏まえ、2017年6月に東海再処理施設の廃止措置計画認可申請書を原子力規制委員会に提出した。本廃止措置計画では、廃止措置の進め方、リスク低減の取組み、廃止措置の実施区分等を含む廃止措置の基本方針、使用済燃料と放射性廃棄物の管理、廃止措置に要する資金、廃止措置の工程を定めている。そのうち、廃止措置工程として、約30施設の管理区域解除までの計画を取りまとめ、約70年の期間が必要となることを示している。

論文

廃棄物ドラム缶のウラン量を短時間で精度良く定量できる革新的アクティブ中性子非破壊測定技術; 高速中性子直接問いかけ法の実用化

大図 章; 米田 政夫; 呉田 昌俊; 中塚 嘉明; 中島 伸一

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 59(12), p.700 - 704, 2017/12

ウラン廃棄物ドラム缶内のウラン量を定量する従来の非破壊測定法では、内容物の種類やウランの偏在に起因する測定誤差の大きさが問題となるケースや、さらに長時間の測定時間が必要となる測定上の問題がある。このような問題を解決する高速中性子直接問いかけ法というアクティブ中性子非破壊測定法を開発し、実廃棄物ドラム缶のウラン定量に実用化することができた。本報では、本測定法を概説するとともに今後の展望について解説する。

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