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Zhang, Y.*; 丸澤 賢人*; 工藤 航平*; 諸岡 聡; Gong, W.; Harjo, S.; 宮本 吾郎*; 古原 忠*
Journal of Materials Science & Technology, 275, p.250 - 259, 2026/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Materials Science, Multidisciplinary)This study examines how substitutional alloying elements (Mn, Cr, Al, and Si) influence low-temperature tempering reactions in high carbon martensitic steels. Through comprehensive experimental techniques including
neutron diffraction et al., the work clarifies how alloying modifies tempering kinetics by affecting carbon diffusion and phase nucleation. Al and Cr strongly suppress martensite tetragonality reduction and carbon redistribution, while retained austenite decomposes in two stages that are selectively delayed by different alloying elements. Overall, the tempering sequence and kinetics are shown to be governed by alloying-dependent control of carbon mobility and phase transformations.
Cs behavior in the ocean around Fukushima considering multiphase interaction processes池之上 翼; 中西 貴宏; 川村 英之
Marine Pollution Bulletin, 232, p.120110_1 - 120110_9, 2026/11
福島第一原子力発電所の事故は、
Csを含む放射性核種の大規模な海洋環境への移行を引き起こした。海洋中の
Csは4つの相(溶存相、懸濁相、海底堆積相、生物相)で存在し、これらの相間の相互作用がその長期挙動に大きな影響を与える。そこで本研究では、多相の挙動を考慮した海洋拡散モデルを開発し、事故後10年間の
Csの長期挙動に対する相間相互作用の影響を評価した。モデルは、海況場、プランクトン、懸濁粒子、
Csの挙動を十分に再現した。解析結果は既往研究と整合しており、事故後3ヶ月までは溶存相が、それ以降は海底堆積相がそれぞれ海洋における
Csの挙動において中心的な役割を果たした。事故後10年以内に、沖合海域(水深が25mより深い海域)における全相中の濃度は事故前の水準に戻ったが、沿岸海域(水深が25mより浅い海域)では、海底堆積相が他の相への長期的な
Csの供給源となったため、依然として高濃度を維持していた。これは、海底堆積物中に高濃度の
Csが保持されていることに起因すると考えられる。この保持は、微細粒子の割合が高いこと(湾内地域)、河川からの流入(福島県北部)、事故初期における海底堆積物表層への高蓄積と激しい鉛直混合(福島県南部)によって引き起こされた。
森下 祐樹; 阿部 智久; 佐々木 美雪; 山田 勉*; 中曽根 孝政*; 眞田 幸尚
Radiation Measurements, 198, p.107772_1 - 107772_11, 2026/11
原子力施設の廃止措置においては、ベータ線による表面汚染を正確かつ迅速に測定することが不可欠である。しかし、従来のガイガー・ミュラー(GM)式サーベイメーターは検出範囲が限られており、配管内部の汚染を測定できないため、多大な労力と測定効率の低下を招いている。本研究では、広範囲の表面モニタリング、配管内部の汚染測定、および排水路のモニタリングを目的とした、プラスチックシンチレーションファイバー(PSF)を用いた検出器を数種類開発した。PSFは全長にわたって放射線を検出できるため、広範囲の走査や狭い空間への挿入が可能となる。表面測定については、ジグザグ状に配置した10mのPSFを台車の下に搭載し、福島におけるアスファルト床面のベータ線汚染の効率的なマッピングを実現した(5m
5エリアでの実証)。配管用途向けには、薄型で柔軟なPSFプローブが開発され、内径8mmの配管への直接挿入が可能となり、1分以内に規制基準値である4Bq/cm
;を下回る検出限界を達成した。さらに、排水路の放射能汚染を監視するための防水型PSFシステムが開発され、降雨による放射能の増加を含む時間的な変動の検出に成功した。開発したPSFシステムは、原子力施設の廃止措置環境における汚染モニタリングにおいて、従来のサーベイメーターに代わる実用的かつ汎用性が高く、高効率な代替手段を提供する。
under high temperatures and various water vapor concentrationsMohamad, A. B.; 中島 邦久; 井元 純平*; 高野 公秀
Journal of Nuclear Materials, 631, p.156826_1 - 156826_12, 2026/09
被引用回数:0It is estimated that considerable amounts of Cs remain in the reactors at the Fukushima Daiichi nuclear power plant and may react with the reactor materials such as UO
fuel as reported by our previous paper. In order to understand the chemisorption behavior of CsOH vapor on UO
fuel, chemisorption tests between CsOH vapor on UO
under different water vapor concentrations and temperatures were performed. As predicted by the thermodynamic analysis, the experimental result indicated that, under the poor water vapor condition, chemisorption to form Cs
UO
occurred even at 1273 K. On the other hand, as predicted by the thermodynamic analysis, the experimental result indicated that, under the rich water vapor condition, chemisorption to form Cs
U
O
occurred at 1273 K and 1473 K. Therefore, this study demonstrates the crucial role of thermodynamics in predicting the conditions under which chemisorption occurs. In addition, it was suggested that the chemisorption rate of CsOH vapor on UO
pellet was considerably higher than that onto type 304 stainless steel.
Shi, W.*; 町田 昌彦; 岡本 孝司*; Luo, X.*; Feng, W.*; Liu, X.*
Reliability Engineering & System Safety, 272, Part1, p.112538_1 - 112538_18, 2026/08
深刻な原子力事故時における緊急対応の信頼性は、放射性線源分布をリアルタイムで確実に監視できるかどうかに大きく依存する。しかし、この安全機能は、監視の死角を生じさせる物理的制約や動的な放出を追跡するには静的手法が不十分であるという問題によって大きく制約されている。本研究では、線源推定の信頼性およびロバスト性を向上させるため、時間正則化を導入したLASSO回帰に基づく動的再構成フレームワークを提案する。具体的には、スライディングウィンドウ型の時間ペナルティ機構を導入し、時間ステップ間の線源変化に対して
ノルム制約を課すことで、物理的連続性を確保する。また、放射線遮蔽や時間的に変動する強度によるバイアスを補正するため、寄与行列および測定ベクトルを正規化した。検証には、内部遮蔽を有する二室モデルを用い、PHITS(モンテカルロシミュレーション)を用いて実施した結果、遠隔測定データから動的線源を高精度に再構成できることが示された。時間正則化は、空間エイリアシングを抑制し、状況認識能力を向上させる。スライディングウィンドウ幅
(正則化なし)の場合、ホットスポット位置は大きく変動し、平均絶対誤差の変動量は約
であった。一方、
では空間的一貫性が改善され、誤差変動量は
程度まで低減した。比較解析の結果、精度と計算コストのバランスの観点から
が最適であることが示された。本研究は、困難な条件下においても線源位置および強度を高精度で追跡可能とする、動的ハザード評価のためのより信頼性の高い手法を提示するものである。提案手法は、原子力施設における緊急時管理のレジリエンスと安全性を向上させる意思決定支援ツールとしての活用が期待される。
廃炉環境国際共同研究センター; 海洋研究開発機構*
JAEA-Review 2026-013, 86 Pages, 2026/07
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度から英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(1F)の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、さまざまな分野の知見や経験を従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究および人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和6年度に採択された研究課題のうち、「データ駆動型オンサイト診断技術:長期的健全性を確保するための微生物腐食リスク予測」の令和6年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、ハイスループットな解析手法の開発や現場環境を模擬した試験、事故炉環境を想定した試験を通して、データ駆動型の統計解析を駆使し、高精度に微生物腐食リスクを予測することが可能な革新的オンサイト診断技術のプロトコルを確立・提供することを目的としている。そのために、ハイスループット解析手法、現場環境を模擬した試験、事故炉環境を想定した試験を組み合わせ、データ駆動型の統計解析を導入した。福島県内から環境試料を採取し、微生物群集構造を解析するとともに、オンサイト遺伝子診断に必要な要素技術の開発を進めた。これらの試料を用いて、さまざまな培養条件下で鉄腐食能を評価し、1F施設環境を模擬した試験系の設計を行った。さらに、実際の鉄腐食を測定できるハイスループット試験系を検証し、腐食バイオマーカーデータベースの基盤を整備した。また、微生物群集構造データと過去のMIC活性データを統合し、統計解析手法の適用性と課題を明らかにした。加えて、福島県内で先導的に環境試料採取を行い、腐食試料中の微生物観察に有効な固定条件を特定した。以上により、環境微生物群集情報、腐食関連微生物の培養、統計解析の適用性に関する有益な知見を得た。本成果は、1F周辺を含む多様な環境に適用可能なバイオマーカーに基づくユビキタスMIC診断技術の基盤を提供するものである。
廃炉環境国際共同研究センター; 大阪大学*
JAEA-Review 2026-010, 87 Pages, 2026/07
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度から英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(1F)の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、さまざまな分野の知見や経験を従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究および人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和6年度に採択された研究課題のうち、「視界不良・高線量下での空間認識のための超音波可視化技術」の令和6年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究では、1F廃炉における燃料デブリ取り出しにおいて、取り出し作業中に想定される視界不良・高線量環境下における空間認識が可能な技術として、超音波フェイズドアレイ(以下、「PA」という。)による可視化手法を確立することを目的とする。空中・水中両方での物体形状の可視化技術の開発を目指し、プロジェクトを実施研究グループごとに、(1)超音波PA計測による空中・水中での物体形状の可視化(大阪大学)、(2)空中超音波PAデバイスの開発(日本大学)、(3)高フレームレートPAによる粒子浮遊環境下での可視化スキームの構築(東北大学)、(4)高強度ガンマ線環境に対応する超音波計測手法の開発(大阪大学)の4項目に分けて研究・開発を実施する。
廃炉環境国際共同研究センター; 大阪大学*
JAEA-Review 2026-009, 81 Pages, 2026/07
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。本研究は、令和6年度に採択された研究課題のうち、「耐放射線性を有するレーザスキャナとAI・画像処理による3Dモデリング法の開発」の令和6年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究の全体像は、耐放射線性レーザスキャナと作成する点群の高質化に関する技術開発を行うものである。まず、高強度放射線下において半導体素子の利用を排除して耐放射線性を有する電気・機械素子のみで構成されるレーザ走査部と遠隔地の低線量場に設置する制御部が分離した3Dレーザスキャナシステムを開発する。開発した3Dレーザスキャナと商用化されている非耐放射線性3Dレーザスキャナを比較しながら性能を評価する。さらに、開発したスキャナが取得する疎な点群に対して機械学習等により解析し、新たな点群を増強・補完するシステムおよび写真群から対象物の3Dデータを生成するフォトグラメトリ技術により、点群を補完するシステムをそれぞれ開発することによって、信頼度のより高い3Dデータを得るための方法と技術を構築する。令和6年度の成果は以下のとおりである。(1)光学・電子回路系の設計と波形取得・解析ソフトの開発を通じて、耐放射線性3Dレーザスキャナの検出効率を評価する準備を行った。(2)AIを活用した点群補完システムを整備し、高密度化法と補完プロセスの検討を行った。(3)点群とフォトグラメトリ統合のための環境とワークフローを構築し、基準となる3Dモデルを作成した。(4)高線量下でのスキャン手法を分析し、精度比較評価の方法を検討した。(5)各研究項目と関係機関が連携し、計画的に研究を推進した。
廃炉環境国際共同研究センター; 高エネルギー加速器研究機構*
JAEA-Review 2026-006, 53 Pages, 2026/07
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度から英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(1F)の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、さまざまな分野の知見や経験を従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究および人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和6年度に採択された研究課題のうち、「高放射線耐性を有する無線データ伝送用チップセットの要素開発(ベースバンド回路開発)」の令和6年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、1Fの原子炉格納容器および圧力容器内において使用可能な無線通信システムの構築を目的とし、耐放射線性を有する回路技術の要素開発を行うものである。要素開発は「高周波アナログ回路開発」と「ベースバンド回路開発」の二つのサブテーマの連携により実施される。本研究では、ベースバンド回路開発を担当し、耐放射線性を有するシリコンCMOS集積回路技術を用いて各種回路を設計・実装する。アナログベースバンド回路では、可変利得増幅器、データコンバータ、位相同期回路、基準クロック発生回路などのアナログ信号処理回路を開発する。デジタルベースバンド回路では、誤り訂正や符号化などのデジタル信号処理回路と耐放射線性をもつランダムアクセスメモリを開発する。また、これらの回路動作を検証するため、ソフトウェアとハードウェアを統合した設計環境を構築する。発振回路については、低消費電力で高安定性をもつ振動子の開発と放射線耐性の評価を行う。最終的には、通信速度2.5Mbps以上、積算線量1MGy以上に耐える無線通信用チップセットの試作部品の実現を目指す。
廃炉環境国際共同研究センター; 東京科学大学*
JAEA-Review 2026-005, 51 Pages, 2026/07
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度から英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(1F)の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、さまざまな分野の知見や経験を従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究および人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和6年度に採択された研究課題のうち、「高放射線耐性を有する無線データ伝送用チップセットの要素開発(高周波アナログ回路開発)」の令和6年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、1Fの原子炉格納容器および圧力容器内において使用可能な無線通信システムの構築を目的とし、耐放射線性を有する回路技術の要素開発を行うものである。要素開発は「高周波アナログ回路開発」と「ベースバンド回路開発」の二つのサブテーマの連携により実施される。本研究では、高周波アナログ回路開発を担当し、耐放射線性を有するシリコンCMOS集積回路技術に加え、ダイヤモンド半導体を用いて各種回路を設計・実装する。シリコンCMOS高周波アナログ回路では、電力増幅器、低雑音増幅器、ミキサ、可変利得増幅器などの高周波アナログ信号処理回路を開発する。ダイヤモンド半導体では、電力増幅器および電源回路についてデバイスから開発する。最終的には、通信速度2.5Mbps以上、積算線量1MGy以上に耐える無線通信用チップセットの試作部品の実現を目指す。
福島廃炉安全工学研究所*
JAEA-Evaluation 2026-004, 29 Pages, 2026/07
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(以下、「原子力機構」という)は、「国の研究開発評価に関する大綱的指針」(平成28年12月21日内閣総理大臣決定)及びこの大綱的指針を受けて作成された「文部科学省における研究及び開発に関する評価指針」(平成29年4月1日文部科学大臣決定)、並びに原子力機構の「研究開発課題評価実施規程」(平成17年10月1日制定、令和2年4月22日改正)等に基づき、令和8年3月2日に「東京電力福島第一原子力発電所事故の対処に係る研究開発」に関する中間評価を福島研究開発・評価委員会に諮問した。これを受けて、福島研究開発・評価委員会は、委員会において定められた評価方法に従い、原子力機構から提出された令和4年度
令和7年度までに実施された研究開発について評価を実施した。本報告書は、福島研究開発・評価委員会より提出された中間評価の内容をとりまとめたものである。
山下 琢磨*; 林 哲平*; 光安 優典*; 小野 健太*; 岩見 聡音*; 木野 康志*; 関根 勉*; 岡 壽崇; 高橋 温*; 清水 良央*; et al.
International Journal of Radiation Biology, 102(7), p.880 - 887, 2026/07
被引用回数:0 パーセンタイル:50.28(Biology)東京電力・福島第一原子力発電所事故による野生ニホンザルに対する低線量率で慢性的な被ばくによる放射線生物影響を調べている。放射線生物影響をきちんと理解するには、個々の個体の被ばくを推定する必要があり、我々は歯のヒドロキシアパタイト中に生成する炭酸ラジカルを指標に被ばく線量を推定している。本研究では、電子スピン共鳴(ESR)測定して得たESRスペクトルから炭酸ラジカル成分を抽出する分離プログラムを開発し、その実用性を評価した結果を報告する。
林 哲平*; 山下 琢磨*; 光安 優典*; 小野 健太*; 岩見 聡音*; 木野 康志*; 関根 勉*; 岡 壽崇; 高橋 温*; 清水 良央*; et al.
International Journal of Radiation Biology, 102(7), p.888 - 895, 2026/07
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Biology)福島第一原子力発電所事故によって放出された放射性核種による長期的な慢性被ばくによる生物影響を調べている。放射線によって野生ニホンザルの歯のエナメル質中に生じる炭酸ラジカルを電子スピン共鳴(ESR)装置で測定することで、個体の被ばく線量を推定している。本研究では、マイクロ波出力や掃引速度などのESR測定条件を検討した。
斎須 要文*; 越智 康太郎; 内山 恵三*; 水野 成人*; 吉田 正人*; 眞田 幸尚
Journal of Radiological Protection, 46(3), p.031506_1 - 031506_12, 2026/07
福島第一原子力発電所事故後、特定復興再生拠点区域で避難指示解除後の屋外作業者の個人外部被ばく線量を個人線量計で測定し、航空機モニタリングによる空間線量率と比較した。解除後の時間当たり個人線量は解除前より有意に低下した。空間線量率から個人線量への換算係数の中央値は0.39で、政府モデルの0.6より小さいが、過去研究と整合的であった。政府モデルが保守的評価となることと、換算係数の安定性が確認された。
廃炉環境国際共同研究センター; 東北大学*
JAEA-Review 2026-016, 64 Pages, 2026/06
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度から英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、さまざまな分野の知見や経験を従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究および人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和4年度に採択された研究課題のうち、「革新的アルファダスト撮像装置と高線量率場モニタの実用化とその応用」の令和4年度から令和6年度分の研究成果について取りまとめたものである。ここでは、二つの検出器の開発を実施している。一つ目は、作業員の安全の確保のための
線核種の炉内の分布を明らかにする技術の実現を目指し、スミヤろ紙上に付着するより細かい
線核種を含む、微細なダストの詳細な分布を可視化することを可能にする技術の開発である。令和6年度末までに、発光波長が500-800nmかつ5.5MeVのアルファ線入射で、発光量が70,000光子相当の材料開発といった目標値を満たす材料の開発などを実施することができた。あわせて、
粒子とそれ以外の粒子との判別方法を確立し現場適用ができた。二つ目の検出器は、光ファイバーを用いた超高線量率場での線量率モニタの開発であり、これまでよりも線量率の測定下限値を低くでき、当初の目標値(下限値)よりも低い線量率である1mSv/h未満から測定が可能になった。また、上限値も1kSv/h以上までの線量率が測定でき、非常に幅広いダイナミックレンジを有した検出器の開発に成功し、現場適用が決定した。加えて、放射線で発電する放射線電池などへの応用も検討した。あわせて、学生を含む若手研究者に対する活躍の場も提供できた。
原子力科学研究所 工務技術部
JAEA-Review 2026-011, 97 Pages, 2026/06
工務技術部は、原子力科学研究所及びJ-PARCの水、電気、蒸気、排水等のユーティリティ施設、原子炉施設、核燃料物質使用施設等の特定施設(受変電設備、非常用電源設備、気体・液体廃棄設備、圧縮空気設備)並びに一般施設の機械室設備の運転、保守管理を担っている。さらに、建物・設備の補修・改修工事及び点検・整備業務、電子装置及び機械装置の工作業務も担っている。本報告書は、令和6年度の当部の業務実績の概況、主な管理データ及び技術開発の概要を記録したものであり、今後の業務の推進に役立てられることを期待する。
廃炉環境国際共同研究センター; 東京科学大学*
JAEA-Review 2026-007, 65 Pages, 2026/06
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度から英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、さまざまな分野の知見や経験を従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究および人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和6年度に採択された研究課題のうち、「高線量かつ不可視環境下での炉内可視化を可能とするレーザ偏向検出型超音波広帯域3Dイメージングシステムの開発」の令和6年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、デブリ切り出し作業の安全性を最大限保証するため、作業中におけるダストおよび濁水環境下での炉内構造物/燃料デブリ形状および飛散物の可視化を数メートルオーダーの距離で可能とし、ロボットや作業アームへの搭載を鑑みて、小型かつ可搬性に優れた超音波装置を用いたレーザ偏向検出型超音波広帯域3Dイメージングシステムの開発を目的としている。令和6年度は、超音波イメージングシステムのイメージング性能評価および高度化/高速化検討、数値シミュレーション、システム試作と実スケール検証、耐放射線性検証、超音波サブミリ測距システムの構築、LIBSへの超音波サブミリ測距システムの適用、計測システムのバッテリ駆動遠隔化などを行い、本報告書に取りまとめた。
廃炉環境国際共同研究センター; 東北大学*
JAEA-Review 2026-003, 173 Pages, 2026/06
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度から英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(1F)の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、さまざまな分野の知見や経験を従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究および人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和6年度に採択された研究課題のうち、「燃料デブリ研究とSEEM学構築を基軸とした研究人材育成」の令和6年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、不確実な苛酷環境下でのより合理的な意思決定を可能とする『シビアエンジニアリングマネジメント学(SEEM学)』の構築に資することを主眼とし、あわせて1F廃炉における中心課題である燃料デブリの取り出し・長期保管および処理・処分の学術基盤を支える研究人材の育成を図るため、令和6年度から令和10年度までの予定で異分野の専門家が有機的連携のもとで複数の研究ならびに人材育成タスクを推進するものである。初年度である令和6年度は、最終的な研究成果を得るために設定した【SEEM学分野】【専門分野1
2】および【共通工学分野1
3】において、具体的な研究方法を明確にして研究の方向付けを行うとともに、必要な試験・解析等を実施するための諸準備を行い、本格的な研究を行うための諸条件を整える必要があった。また、人材育成面においては、原子炉廃止措置に関する教育プログラムの運営およびSEEM学関連科目の企画検討を進める必要があった。このため、具体的な研究方法の検討や必要な試験などを実施するための諸準備を行い、本格的な研究を行えるよう諸条件を整えるとともに、一部の計測システム構築および解析、人材育成面の検討等を実施し、所定の成果を挙げることを目的とした。この目的のもとに、令和6年度の成果目標および実施方法を業務計画として定め、計画通り実施し、各技術分野および教育・人材育成活動においてそれぞれ目標とした成果を挙げることができた。
廃炉環境国際共同研究センター; 東京大学*
JAEA-Review 2026-001, 140 Pages, 2026/06
日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度から英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(1F)の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、さまざまな分野の知見や経験を従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和6年度に採択された研究課題のうち、「燃料デブリ取り出しに向けた遠隔ロボット-計測技術の統合のための研究教育人材育成」の令和6年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、1Fにおける燃料デブリ取り出しに関して、性状把握・キャラクタリゼーションを遠隔で実現するためのロボット技術やセンサ及び放射線計測技術の開発、そして、それらの技術をシステムとして統合できる人材の育成を目指す。また、関連する研究実績や講義等のリソースを再整理することでSEEM学の構築を目指すとともに、実際の教育現場へ展開する。令和6年度の実績としては、過酷環境での放射線計測・センサ技術において、高い放射線耐性が見込める中性子検出器の最適化や放射線の入射イベントを適切に生成できるシミュレータの構築、3次元体積モデル生成のためのローバーの設計・開発を行った。また、取り出し工法に調和した遠隔ロボット技術では、遠隔操作支援のためのシミュレーション及び実機環境の構築と放射線分布推定を実現するためのセンサ構成の検討を行うとともに、運搬機能を備えたモジュール分割型軌道構造体として吊下式多腕型軌道構造体の提案、デブリサンプリングのための軽量化アームの検討、多視点遠隔操縦システム及び軌道計画器に入力するインタフェースを検討した。計測-遠隔ロボット統合技術と実証では、実スケール環境構造モデリングのための画像処理手法の開発や画像データ伝送法の検討、統合DXプラットフォームの開発、センサ・ロボットのモジュール化の基礎検討を行った。そして、廃炉工程を俯瞰した性状把握、キャラクタリゼーションでは、燃料デブリ分布推定に向けた剛体・弾性体解析手法の開発に着手するとともに、気中工法における性状把握・廃棄物管理方針を検討し、ジオポリマーの充填材として適用性を検討した。また、SEEM学の構築では、未知の課題の抽出並びに課題解決方法や高等専門学校におけるSEEM学教育を検討した。
櫻井 健; 福島 昌宏
JAEA-Data/Code 2026-001, 235 Pages, 2026/06
高速炉臨界実験装置FCAを用いて高転換軽水炉の核特性を模擬するために実施した臨界実験のうち、プルトニウム燃料を主として用いた第2フェーズ実験のXV炉心系の臨界性の評価を行い、核データライブラリーJENDL-4.0とJENDL-5及び連続エネルギー法による中性子輸送計算モンテカルロコードMVP3による解析を行った。臨界性の評価では、FCAのウランとプルトニウムの燃料板や減速材等の模擬物質板の重量や組成の不確かさの影響を取り入れた詳細な不確かさ評価を実施した。解析では、FCAの燃料や格子管の構造を詳細に模擬して計算を行った。JENDL-4.0とJENDL-5のいずれを用いても、実効増倍率の計算結果は実験結果を0.4%から0.8%過大評価した。